JP5070833B2 - 円筒形電池の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

円筒形電池の製造方法およびその製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、アルカリマンガン乾電池に代表される円筒形電池の正極材と負極材との間に介在されるセパレータの位置を改良した円筒形電池の製造方法およびその製造装置に関するものである。
近年、強負荷の放電性能を必要とされる携帯型情報機器やデジタルカメラなどでは大電流放電する電子機器が多く市場に普及している。これらの電子機器の電源として求められているアルカリマンガン乾電池に代表される円筒形電池の需要が急速に高まっている。それに伴い、アルカリマンガン乾電池の生産効率の向上および高品質で信頼性のある大容量でハイパワーな円筒形電池の生産が求められている。
図9に従来技術に係るアルカリマンガン乾電池の構成を示す。アルカリマンガン乾電池は、円筒状外形の底部に正極凸部85が形成された電池ケース103内に、円筒状の正極材104、円筒状の筒状セパレータ101および正方形の底部セパレータ102、ゲル状の負極材106を収納し電池ケース103の開口端を絶縁ガスケット87を介して封口板88で封口すると共に、ゲル状の負極材106中に挿入された負極集電棒89に封口板88を接続して構成されている。この電池ケース103の底部には底部セパレータ102が配設され、ゲル状の負極材106と正極端子となる電池ケース103との間が内部短絡しないように隔離する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来電池の構成に係る製造装置の工程手順を示す状態図を図10(a)〜(c)に示す。図10(a)で示すように前工程で正極材104を挿入された電池ケース103を電池搬送治具110で筒状セパレータ101が通過できる円形のガイド穴114とガイド穴114の上部に正方形の底部セパレータ102を保持する保持部111からなるセパレータ装填治具112の中心軸が同一軸線上になるように搬送する。
次に図10(b)で示すように、電池ケース103内の正極材104の内周面に接するように円筒状に2回巻かれた筒状セパレータ101とセパレータ装填治具112の保持部111に保持された底部セパレータ102を巻芯113を用いてセパレータ装填治具112と巻芯113と電池ケース103とをそれぞれの中心軸が同一軸線上に一致した状態で、筒状セパレータ101の先端部を底部セパレータ102に当接させて両セパレータを同時にガイド穴114を通過させて電池ケース103に挿入される。
その後、図10(c)で示すように挿入された両セパレータ101,102は電池ケース103内において配設されたまま巻芯113は上昇し、電池搬送治具110は次工程(図示せず)へと搬送される。その後、次工程において両セパレータ101,102で囲まれた中央空間にゲル状の負極材を投入し、電解液を注液後に電池ケース103の開口部を封口板で封口して円筒形電池を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3552911号公報 特許第3655469号公報
しかしながら、上述した特許文献に示される従来技術では、図9に示すように底部セパレータ102の角部と筒状セパレータ101の巻初めと巻終わりからなる重なり部が重な
り合い、負極材106と正極材104との極間距離が増大し両極の反応不足を引き起こしたり、負極材106の収容量が減少したりすることで所要の放電性能が得られないなどの課題があった。
図11で示す筒状セパレータ101と底部セパレータ102の組付ける状態を示した斜視図のように、筒状セパレータ101の一部分を底部セパレータ102で包み込んだ際に筒状セパレータ101の巻始めと巻終わりが重なった重なり部101aと底部セパレータ102の折り曲げられた角部102aとが重なり合って厚くなり、図9に示す負極材106と正極材104とが筒状セパレータ101を介して対面する反応面の極間距離が増大して隙間が生じ、負極材106と正極材104との極間反応が悪くなる。その上、筒状セパレータ101の重なり部101aと底部セパレータ102の折り曲げられた角部102aによって両セパレータが幾重にもなるため負極材106の収容量が減少することになり、所要の放電性能が得られないという問題が生じていた。
本発明は上記従来の課題を鑑みてなされたもので、円筒状に巻回してなる筒状セパレータの重なり部と方形状の底部セパレータの角部とを重ならないように配置することにより、負極材の容量の減少を抑制することができ、また両セパレータを介しての正極材と負極材との極間距離が近くなるので内部抵抗のバラツキを抑えられ、放電特性のバラツキを抑制でき、放電特性の向上が可能となる信頼性の高い大容量でハイパワーな円筒形電池の製造方法およびその製造装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明の円筒形電池の製造方法は、有底円筒状の電池ケース内に円筒状に成形した正極材を収納し、方形状の底部セパレータと円筒状の筒状セパレータを挿入後に電解液とゲル状の負極材を挿入したのち、電池ケースの開口部を負極集電棒を具備した封口板で封口する円筒形電池の製造方法において、底部セパレータと筒状セパレータを同時に挿入する際、底部セパレータの角部を位置決めし円筒状に成形した筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部が底部セパレータの角部と重ならない位置となるように位置決めした後に挿入することを特徴としている。
本発明によれば、円筒状に巻回してなる前記筒状セパレータの重なり部と方形の底部セパレータの角部とを重ならないように配置することにより、筒状セパレータの重なり部と底部セパレータの角部が折れ曲がった折り重なり部とが重ならないことで負極材の容量の減少を抑制でき、かつ正極材と負極材との極間距離が近くなり、内部抵抗のバラツキおよび放電特性が向上され大容量で高い信頼性を得ることが可能となる。
本発明の第1の発明においては、有底円筒状の電池ケース内に円筒状に成形した正極材を収納し、方形状の底部セパレータと円筒状の筒状セパレータを挿入後に電解液とゲル状の負極材を挿入したのち、電池ケースの開口部を負極集電棒を具備した封口板で封口する円筒形電池の製造方法において、底部セパレータと筒状セパレータを同時に挿入する際に底部セパレータの角部を位置決めし、円筒状に成形した筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部が底部セパレータの角部と重ならない位置となるように位置決めした後に挿入することにより、筒状セパレータの重なり部と底部セパレータの折り曲げた角部とが重ならず、負極材の容量の減少が抑制され、かつ正極材と負極材との極間距離が近くなり内部抵抗のバラツキが抑えられ、放電特性を向上させることが可能となる。
本発明の第2の発明においては、底部セパレータの周縁の立上り部が円筒状に成形した正極材の内周面に接するように挿入すると同時に筒状セパレータの先端部を底部セパレー
タの周縁の立上り部で外側より包むように装着することにより、衝撃や振動等による底部セパレータの位置がズレて負極材と電池ケースとの接触による内部短絡を抑え、負極材の底面側は底部セパレータのみで電池ケースとの間を絶縁されるので負極材の収容量の減少を抑制し、効率よい放電が可能となる。
本発明の第3の発明においては、底部セパレータとして、帯状セパレータを4辺の長さが同一寸法になるように切断して成形することにより、底部セパレータの切り出しのロスをなくして原材料の歩留まり向上が可能となる。
本発明の第4の発明においては、有底円筒状の電池ケース内に円筒状に成形した正極材を収納し、方形状の底部セパレータと円筒状の筒状セパレータを挿入後に電解液とゲル状の負極材を挿入し、電池ケースの開口部を負極集電棒を具備した封口板で封口する円筒形電池の製造装置において、底部セパレータの供給部と底部セパレータの角部を位置決めする位置決め部を有し、筒状セパレータ供給部と筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部を底部セパレータの角部と重ならないように位置決めする位置決め部と位置決めされた筒状セパレータと底部セパレータとを正極材を収納した電池ケース内に同時に挿入する挿入部と、正極材を収納した電池ケースを搬入する搬送部と搬出する搬出部から構成したことにより、筒状セパレータの重なり部を位置決めした底部セパレータの角部と重ならない位置に配置し装着することが可能となる。
本発明の第5の発明においては、底部セパレータの供給部として、帯状セパレータを送り出す送りローラと帯状セパレータから正方形に切断する切断刃ローラと、切断した底部セパレータを真空吸着して搬送する真空吸着ローラと真空吸着レバーを有する送転盤と、真空を発生する真空部と駆動源である駆動部から構成したことにより、帯状セパレータから正方形である底部セパレータを切り出すことが可能となり底部セパレータの取り扱いが簡素化でき、生産能力の向上が可能となる。
本発明の第6の発明においては、底部セパレータの位置決め部として、底部セパレータ保持回転盤内に設けられた底部セパレータ保持部と電池ケースを位置決めするガイドから構成したことにより、底部セパレータの角部の位置決めをし、その位置決めした状態を維持しながら筒状セパレータの重なり部と重ならないように配置することができ確実な位置決めが可能となる。
本発明の第7の発明においては、筒状セパレータの供給部として、帯状セパレータを供給する巻出し部と帯状セパレータを所定の寸法に切断する切断部からなる構成にしたことにより、巻回時に筒状セパレータの巻終わりが巻始めの位置になる寸法で切断し、ズレることなく確実な筒状セパレータの重なり部を成形することが可能となる。
本発明の第8の発明においては、筒状セパレータの位置決め部として、切断した帯状セパレータを巻初め位置に導く巻付けガイドと巻芯と巻芯に巻き付ける巻付けローラと挿入ヘッド回転盤と駆動部からなる構成にしたことにより、巻回時に筒状セパレータの巻終わりが巻始めの位置になる寸法で切断された筒状セパレータを巻回し所定の位置で筒状セパレータの重なり部の位置決めをすることが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態について図を参照にしながら詳細に説明する。まず、本発明の一実施の形態の円筒形電池であるアルカリマンガン乾電池の構成について、図1を参照して説明する。
図1に示すように底面に正極端子とする外方に向けて突出形成した正極凸部6を設け、有底円筒形に形成された正極端子一体型の電池ケース1に電池ケース1の内周面に接して
いる円筒形状に成形された正極材2が収容され、この正極材2の内径方向に底部セパレータ5と筒状セパレータ3で隔てられた電解液(図示せず)とゲル状の負極材4が収容されている。電池ケース1の開口端は絶縁ガスケット7を介して、封口板8によって封口されると共にゲル状の負極材4に挿入した負極集電棒9を接続し負極端子である封口板8が取り付けられて円筒形のアルカリマンガン乾電池10を構成している。
以下、本発明の一実施の形態に関わるアルカリマンガン乾電池の製造方法について図を参照しながら詳細に説明するが、本発明は、これらのみに限定されない。まず、図1に示すように有底円筒形に形成し底面には正極端子となる外方に向けて突出形成した正極凸部6が設けられた電池ケース1内に、粉末状の正極合剤を円筒形状に圧縮成形した正極材2を電池ケース1の内周面に接した状態で挿入し収納する。アルカリマンガン乾電池の品種により収納する円筒形状した正極材2を複数個収納し、本発明の一実施の形態においては電池ケース1内に2個の正極材2を収納する。
なお、正極材2は二酸化マンガンと黒鉛とを90:10の重量比で混合した混合物とアルカリ電解液とを100:3の重量比で混合し、十分に攪拌した後、フレーク状に圧縮成形した。また、アルカリ電解液には、40重量%の水酸化ナトリウム水溶液を用い、フレーク状の正極合剤を粉砕して粉末状にしてふるいによって分級し、10〜100メッシュのものを中空円筒形に圧縮成形してペレット状の正極材2を得た。この正極材2を電池ケース1内に2個挿入した。
次に筒状セパレータ3の直径より大きい幅をもつ帯状のセパレータを幅の寸法と同じ長さの寸法に切断し、即ち正方形に成形した底部セパレータ5を電池ケース1の中心と底部セパレータ5の中心が同一になる位置に配置する。ここで正方形に切断された底部セパレータ5の角部5aは切断時に位置決めされて、その位置決めされた状態を保持しながら電池ケース1の上に配置する。なお、底部セパレータ5はイオンのみを透過する微孔性フィルムとして再生セルロースを用い、その両面に化学繊維からなる不織布をラミネートしており、厚みは0.02mmから0.3mmが好ましい。
また、筒状セパレータ3の高さ方向の寸法と同じ寸法の幅を持つ帯状のセパレータを所定の長さに切断し、巻芯を用いて円筒状に巻回して筒状セパレータ3を作製する。ここで、筒状セパレータ3の巻回する回数はアルカリマンガン乾電池の品種により決定され、本発明の一実施の形態においては3巻きの巻回回数を有した筒状セパレータ3とした。
さらに切断する長さは3巻きすることで巻始めと巻終わりが同一位置になる長さで切断した。なお、必要回数巻いた後に切断しても構わない。また、この筒状セパレータ3も底部セパレータ5と同様にイオンのみを透過する微孔性フィルムとして再生セルロースを用い、その両面に化学繊維からなる不織布をラミネートしている。
次に筒状セパレータ3の中心と電池ケース1および底部セパレータ5の中心が同一になる位置に配置する。ここで、筒状セパレータ3の中心と底部セパレータ5の中心を合致させ、筒状セパレータ3の巻始めと巻終わりの重なり部を底部セパレータ5の角部5aと重ならない位置に底部セパレータ5の上に配置する。
さらに、筒状セパレータ3を巻いた巻芯を電池ケース1の開口部の方向に挿入することで、図3に示すように筒状セパレータ3の下部を底部セパレータ5の周縁を折り曲げた立上り部5dで包み込んだ状態となり、電池ケース1に収納した円筒状の正極材2の内径に沿わせて装着することができる。底部セパレータ5の角部5aを寄せて折り曲げた重なり部5bが筒状セパレータ3の重なり部3aと重ならない状態で装着していることで、従来技術で課題となっていた筒状セパレータ3の重なり部3aと底部セパレータ5の重なり部
5bとが重なって負極材4の容量の減少する現象を抑制することができ、両セパレータを介しての正極材2と負極材4との極間距離が近くなり電池の内部抵抗のバラツキを抑えられる。
また、底部セパレータ5と筒状セパレータ3の中心のズレがなく挿入し装着しているため、底部セパレータ5は中心を対称にして絞られ、電池ケース1の底部を底部セパレータ5で覆う形となり、後の工程においてゲル状の負極材4を充填した時の正極材2との短絡を防ぐ。
その後、電解液(図示せず)を注液し、ゲル状になった負極材4を挿入した後、周縁に絶縁ガスケット7が装着され負極端子である封口板8の中央部の負極集電棒9を負極材4に挿入しながら、電池ケース1の開口部に装着して、電池ケース1の開口部を内側方向に折り曲げてかしめ封口し密閉したアルカリマンガン乾電池10を作製する。
なお、ゲル状の負極材4はゲル化剤としてポリアクリル酸ナトリウムと、アルカリ電解液として40重量%の水酸化ナトリウム水溶液と、負極活物質として亜鉛粉末とを1:33:66の重量比で混合している。
以下に本発明における円筒形電池の製造装置の模式図を図2に示す。以下に示される構成については、本発明を説明するために掲げた製造装置の一例を示すものであって、本発明は円筒形電池の構造および製造装置を下記のものに特定するものではない。
例えば、図2は本発明に係る直径14mm、高さ50mmmの円筒形電池であるアルカリマンガン乾電池LR6の筒状セパレータと底部セパレータを供給挿入する製造装置を示すものである。図2において、本発明に係るアルカリマンガン乾電池の製造装置の底部セパレータ5を供給する工程と筒状セパレータ3を供給し電池ケース1に底部セパレータ5とを同時に挿入する工程に分けて説明する。
まず、底部セパレータ5を供給する工程では底部セパレータ5の供給部52として、帯状セパレータ18を送り出す送りローラ27と帯状セパレータ18を切断する切断ローラ11と切断した底部セパレータ5を吸着保持する真空吸着ローラ12から構成する。
切断刃ローラ11は円盤形状で円周面に等間隔に割り付けられた複数の切断刃11aを備え、円盤形状の真空吸着ローラ12の円周面には底部セパレータ5を真空吸着する複数の真空孔が備わる。また、真空吸着ローラ12に接続した真空を発生させる真空部40と切断刃ローラ11と真空吸着ローラ12を同期して回転駆動を与える駆動部41を備え、切断刃ローラ11の切断刃11aに真空吸着ローラ12の円周面が接触した状態で垂直に並列配置した。
また、送転盤14に具備した底部セパレータ5を搬送するU字形状の真空吸着レバー13と垂直に配置した真空吸着ローラ12の円周面に底部セパレータ5が入る隙間を空けて、送転盤14を水平に配置し、送転盤14に接続した真空を発生させる真空部42と送転盤14を回転駆動させる駆動部43を設けた。
また、送転盤14に具備した真空吸着レバ13の中心と底部セパレータ保持回転盤28に内蔵した底部セパレータ5の位置決め部17の中心が重なる位置で送転盤14と平行に底部セパレータ保持回転盤28を平行に配置した。さらに、図4に示すように真空吸着レバ13の下面に吸着した底部セパレータ5を後述詳細に述べる巻芯16で位置決め部17に挿入する際に、真空吸着レバ13は巻芯16と同じ方向(図中の矢印方向)にお互いが回動するため干渉しないようにU字形状をしている。また、位置決め部17は後述詳細に
述べるが図6に示すように挿入穴23と保持部22とガイド穴37と突起ガイド21とから構成した。
次に、図2に示すように筒状セパレータ3を供給し電池ケース1に底部セパレータ5とを同時に挿入する工程では、筒状セパレータ3を成形する巻芯16や筒状セパレータ3の位置決め部25を複数具備した円盤形状の挿入ヘッド回転盤15を上段に備え、中段には底部セパレータ5の位置を決めて保持する位置決め部17を複数具備した円盤形状の底部セパレータ保持回転盤28と下段に電池ケース1を収納した電池搬送治具24を搬送する送転盤51を同軸上に配置し、同じ回転数で回転駆動を与える駆動部46からなる構成にした。
また、挿入ヘッド回転盤15の巻芯16の中心と底部セパレータ保持回転盤28にある底部セパレータ5の位置決め部17の中心と送転盤51の電池搬送治具24に収納した電池ケース1の中心とは合致しており、さらに送転盤14の真空吸着レバ13の中心とも合致している。
挿入ヘッド回転盤15の筒状セパレータ3の位置決め部25に筒状セパレータ3を供給する供給部53として、帯状セパレータ36を供給する巻出し部48と帯状セパレータ36を送り出す送りローラ29を備え、帯状セパレータ36を所定の寸法で切断する切断部49を備えた。
また、挿入ヘッド回転盤15に備えた筒状セパレータ3の位置決め部25は、図5に示すように自転する巻芯16と帯状セパレータ36の巻初め位置を決め案内する巻付けガイド19と巻き付けるための巻付けローラ20が2個からなる構成をし、巻芯16は筒状セパレータ3の巻き厚みに相当する大きさだけ大きくした段部26を有する構成になっている。
また、底部セパレータ保持回転盤28に備えた底部セパレータ5の位置決め部17は、図6に示すように底部セパレータ5の外形より小さい直径の挿入穴23と挿入穴23の下部に底部セパレータ5を位置決めしたまま平面状態で収容する底部セパレータ5の対角線の長さと相等しい直径の真円である保持部22と保持部22に通じるガイド穴37と電池ケース1の位置を決める突起ガイド21によって構成され、先端の突起ガイド21は電池ケース1の開口端に挿入することで電池ケース1の位置を決められる構成になっている。
さらに、図2に示す底部セパレータ保持回転盤28の下方に電池ケース1を収納した電池搬送治具24を搬送する送転盤51を備え、送転盤51に電池ケース1を収納した電池搬送治具24を搬入する搬入部である搬入コンベア45と送転盤51から電池ケース1を収納した電池搬送治具24を次の工程に搬出する搬出部である搬出コンベア47を接続した。
(実施の形態1)
次に、本発明の実施の形態1に係る製造装置についてさらに詳しく説明する。底部セパレータ5を供給し保持する工程では、まず図2に示す厚みが0.2mm、幅が15mmの不織布を極薄の厚みに加工した帯状セパレータ18を送りローラ27を回転させ、切断刃ローラ11と真空吸着ローラ12との間に搬送した。
駆動部41を駆動させて切断ローラ11と真空吸着ローラ12を回転させ、切断刃ローラ11に具備した等間隔に割り付けられた切断刃11aと真空吸着ローラ12との間で挟み込み、幅寸法と同じ15mmの長さで切断し、正方形の底部セパレータ5を形成した。帯状セパレータ18の幅は正方形に形成した底部セパレータ5の幅寸法にし、幅寸法と同
じ長さ寸法に切り出すことにより正方形となり、材料ロスがなく、切り屑が発生しないので屑処理の作業工程も省略することができる。
また、切断刃ローラ11の切断刃11aで切断した底部セパレータ5は、真空部40を作動させ真空吸着ローラ12の表面に真空吸着した。その際、帯状セパレータ18を送り出す送り速度より真空吸着ローラ12の回転速度を早くし、切断した底部セパレータ5が繋がることなく等間隔に間を空けて搬送され、切断した底部セパレータ5を1枚ずつ搬送することができる。
次に、真空吸着ローラ12で真空吸着した底部セパレータ5は、真空吸着ローラ12により送転盤14の真空吸着レバ13の受け渡し位置まで搬送する。その後、真空部42を作動させて真空吸着レバ13の下面に搬送されてきた状態を保持したまま真空吸着して受け渡した後、送転盤14に接続した駆動部43を作動させて、底部セパレータ保持回転盤28に内蔵された底部セパレータ5の位置決め部17の位置まで底部セパレータ5を搬送した。
また、位置決め部17では図7(a)に示すように真空吸着レバ13の下面に真空吸着している底部セパレータ5に向かって、巻芯16を下降させ底部セパレータ5を位置決め部17の保持部22へ挿入し保持する。その際、筒状セパレータ3を挿入する工程で後述詳細に述べる電池ケース1を収納した電池搬送治具24が底部セパレータ保持回転盤28の下方に待機している。
さらに、図7(b)に示すように底部セパレータ5が巻芯16により押され、底部セパレータ5の角部5aは底部セパレータ5よりも小さい径の挿入穴23の縁にあたり上向きに変形して絞られながら挿入され、底部セパレータ5の対角線の長さと相等しい直径21mmの保持部22内に挿入される。
その後、図7(c)に示すように保持部22の収容空間の高さが底部セパレータ5の変形した角部5aを復元できる寸法に構成しているため保持部22の空間内に挿入穴23を塞ぐ元の平らな状態で、底部セパレータ5を保持部22に保持した。また、底部セパレータ保持回転盤28の下方に待機している電池ケース1を収納した電池搬送治具24を上昇させ、突起ガイド21に電池ケース1の開口部を挿入して電池ケース1の位置決めをした後、巻芯16を元の位置に上昇した。
また、図7(d)に示すように底部セパレータ5の角部5aが保持部22の内壁をガイドとして位置決め部17の中心と底部セパレータ5の中心とが自動的に一致するように保持した。
挿入穴23が保持部22の内径より小さく形成していることにより、小さくて軽い底部セパレータ5が振動や風によって保持部22内から飛び出すことや保持部22の内壁で底部セパレータ5の角部5aをガイドして位置ズレを抑制するため、保持部22に収容した底部セパレータ5が回動移動する状況においても位置決めした状態が保持される。また、底部セパレータ5は水平方向で搬送されたままの状態を保持し、巻芯16で挿入するため底部セパレータ5を位置がズレることなく位置決め部17の保持部22に確実に挿入し保持ができる。
次に、図2に示す筒状セパレータ3を供給し電池ケース1に底部セパレータ5とを同時に挿入する工程では、別工程(図示せず)で中空円筒形に圧縮成形したペレット状の正極材2を2個挿入した電池ケース1を収納した電池搬送治具24を搬入コンベア45にて回転盤51まで搬送した。
また、筒状セパレータ3の供給部53として、巻出し部48より厚みが0.2mm、幅が44mmの帯状セパレータ36を送りローラ29により送り出し、挿入ヘッド回転盤15の位置決め部25に帯状セパレータ36を挿入して切断部49で85mmの長さに切断し、その帯状セパレータ36の先端を挿入ヘッド回転盤15の位置決め部25に挿入した。
次に、図8(a)に示すように位置決め部25にある巻芯16と巻付けガイド19との間に帯状セパレータ36の厚さに相当する間隙を設け、その隙間に帯状セパレータ36の先端を挿入した。その後、底部セパレータ5の角部5aの位置と重ならない位置に設定された巻初め位置に帯状セパレータ36の端面を案内し、自由に自転する巻付けローラ20を巻芯16の方向に接近させ巻初め位置の帯状セパレータ36の端面を巻付けガイド19内にある巻付けローラ20と巻芯16で挟み、巻芯16を3回転自転させて巻芯16の段部26の下方に帯状セパレータ36を巻き付けた後、巻芯16を停止して3巻きからなる筒状セパレータ3を成形した。
また、筒状セパレータ3の巻始めと巻終わりからなる重なり部は、巻終わりが巻初めの位置で巻終わる寸法で切断部49にて帯状セパレータ36を切断しており、巻初めの位置が決まることで巻終わる位置もおのずと決定する。なお、必要巻数を巻き終えた後に、センサーで検知して帯状セパレータ36を切断部49で切断し筒状セパレータ3を成形しても構わない。
筒状セパレータ3を成形した後、巻付けローラ20を離して筒状セパレータ3を巻き付けた巻芯16を下降させ、保持部22に平面状態で保持されている底部セパレータ5を電池ケース1の底面に底部セパレータ5が当接するまで挿入した。
この時、筒状セパレータ3は底部セパレータ5で包んだ状態で電池ケース1内に挿入され、巻芯16の段部26に押されて電池ケース1の底面に底部セパレータ5が当接するまで挿入される。また、巻芯16に巻回された筒状セパレータ3は、巻付けガイド19により巻緩みが生じないように保持され、巻芯16の下降に伴って図6に示した挿入穴23、保持部22、ガイド穴37からなる位置決め部17に進入し、位置決めされた電池ケース1内に挿入されるため巻緩みは生じない。
さらに、底部セパレータ5と巻芯16の中心のズレが生じないことで底部セパレータ5は中心を対称にして絞られ電池ケース1の底部を覆うように装着されことにより、後の工程においてゲル状の負極材4を充填した時に電池ケース1や正極材2と短絡することを高い精度で抑制できる。
筒状セパレータ3と底部セパレータ5を同時に挿入後、図8(b)に示すように巻芯16を元の位置に上昇させ、電池ケース1を電池搬送治具24とともに下降し、図2に示す搬出コンベア47で筒状セパレータ3および底部セパレータ5が装着された電池ケース1を収納した電池搬送治具24を次工程に搬送する。
次工程で、図1で示したように電池ケース1内に電解液を注液しゲル状の負極材4を挿入して、電池ケース1の開口部に封口板8を装着後、電池ケース1の開口部を内側方向に折り曲げてかしめ封口し密閉したLR6のアルカリマンガン乾電池10を作製した。
この際の筒状セパレータ3と底部セパレータ5は、図3に示すように筒状セパレータ3の下部を底部セパレータ5の周縁を折り曲げた立上り部5dで包み込み、図1に示す電池ケース1内でゲル状の負極材4と電池ケース1の底面とを内部短絡しないように隔離絶縁
している。
さらに図3に示すように、底部セパレータ5の角部5aを寄せて折り曲げた重なり部5bが筒状セパレータ3の重なり部3aと重ならない状態で装着していることで、筒状セパレータ3の重なり部3aと底部セパレータ5の重なり部5bとが重ならず、負極材4の容量が減少する課題を抑制することができ、両セパレータを介しての正極材2と負極材4との極間距離が近くなり電池の内部抵抗のバラツキを抑えられる。
以上のように本発明は、筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部と正方形の底部セパレータの角部とが重ならない位置に位置決めして、底部セパレータで筒状セパレータを包み込む構成にすることで、底部セパレータの角部からなる折れ曲がった折り重なり部が筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部と重ならないと共に高い精度で底部セパレータの挿入を実現ができ、漏液や内部短絡を発生させずに大容量で信頼性の高い円筒形電池の供給安定化、安全性の安定化を実現する。
本発明によれば、円筒状に巻回してなる筒状セパレータの重なり部と方形の底部セパレータの角部とを重ならないように構成することにより、筒状セパレータの重なり部と底部セパレータの角部が折れ曲がった折り重なり部とが重ならず、負極材の容量の減少を抑制でき、かつ正極材と負極材との極間距離が近くなり、内部抵抗のバラツキおよび放電特性が向上され、大容量で高品質な信頼性の高い円筒形電池を得ることが可能となり、強負荷放電性能を必要とされる携帯型情報機器やデジタルカメラなどの大電流放電機器の電源として有用である。
本発明の一実施の形態における円筒形電池の半部分切欠断面図 本発明の一実施の形態における製造装置の模式図 本発明の実施の形態における底部セパレータで筒状セパレータを包み込んだ状態を示す模式図 本発明の一実施の形態における底部セパレータを位置決め部に挿入する状態を示す斜視図 本発明の一実施の形態における筒状セパレータの位置決め部の模式図 本発明の一実施の形態における底部セパレータの位置決め部の模式図 (a)本発明の一実施の形態における底部セパレータの挿入状態を示す模式図、(b)同位置決め部における底部セパレータ挿入時の状態を示す模式図、(c)同位置決め部における底部セパレータ保持の状態を示す模式図、(d)同位置決め部の平面図 (a)本発明の一実施の形態における筒状セパレータ巻回時の状態を示す模式図、(b)同底部セパレータと筒状セパレータの挿入後の状態を示す模式図 従来例における円筒形電池の半部分切欠断面図 (a)従来例における筒状セパレータの巻付け状態を示す模式図、(b)同底部セパレータと筒状セパレータの挿入時の状態を示す模式図、(c)同底部セパレータと筒状セパレータの装着時の模式図 従来例における底部セパレータで筒状セパレータを包み込んだ状態を示す模式図
符号の説明
1 電池ケース
2 正極材
3 筒状セパレータ
3a 重なり部
4 負極材
5 底部セパレータ
5a 角部
5b 重なり部
5d 立上り部
6 正極凸部
7 絶縁ガスケット
8 封口板
9 負極集電棒
10 アルカリマンガン乾電池
11 切断刃ローラ
11a 切断刃
12 真空吸着ローラ
13 真空吸着レバ
14 送転盤
15 挿入ヘッド回転盤
16 巻芯
17 位置決め部
18 帯状セパレータ
19 巻付けガイド
20 巻付けローラ
21 突起ガイド
22 保持部
23 挿入穴
24 電池搬送治具
25 位置決め部
26 段部
27 送りローラ
28 底部セパレータ保持回転盤
29 送りローラ
36 帯状セパレータ
40 真空部
41 駆動部
42 真空部
43 駆動部
45 搬入コンベア
46 駆動部
47 搬出コンベア
48 巻出し部
49 切断部
51 送転盤
52 供給部
53 供給部

Claims (8)

  1. 有底円筒状の電池ケース内に円筒状に成形した正極材を収納し、方形状の底部セパレータと円筒状の筒状セパレータを挿入後に電解液とゲル状の負極材を挿入したのち、前記電池ケースの開口部を負極集電棒を具備した封口板で封口する円筒形電池の製造方法において、前記底部セパレータと筒状セパレータを同時に挿入する際に、前記底部セパレータの角部を位置決めし円筒状に成形した筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部が前記底部セパレータの角部と重ならない位置となるように位置決めた後に挿入することを特徴とする円筒形電池の製造方法。
  2. 底部セパレータの周縁の立上り部が円筒状に成形した正極材の内周面に接するように挿入すると同時に筒状セパレータの先端部を前記底部セパレータの周縁の立上り部で外側より包むように装着することを特徴とする請求項1に記載の円筒形電池の製造方法。
  3. 底部セパレータとして、帯状のセパレータを4辺の長さが同一寸法になるように切断して成形することを特徴とする請求項1に記載の円筒形電池の製造方法。
  4. 有底円筒状の電池ケース内に円筒状に成形した正極材を収納し、方形状の底部セパレータと円筒状の筒状セパレータを挿入後に電解液とゲル状の負極材を挿入し、前記電池ケースの開口部を負極集電棒が具備された封口板で封口する円筒形電池の製造装置において、前記底部セパレータの供給部と、前記底部セパレータの角部を位置決めする位置決め部を有し、前記筒状セパレータの供給部と、前記筒状セパレータの巻始めと巻終わりからなる重なり部を底部セパレータの角部と重ならないように位置決めする位置決め部と、位置決めされた前記筒状セパレータと底部セパレータとを正極材を収納した電池ケース内に同時に挿入する挿入部と、前記正極材を収納した電池ケースを搬入する搬送部と搬出する搬出部から構成したことを特徴とする円筒形電池の製造装置。
  5. 底部セパレータの供給部として、帯状セパレータを送り出す送りローラと帯状セパレータを正方形に切断する切断刃ローラと、切断した前記底部セパレータを真空吸着して搬送する真空吸着ローラと真空吸着レバーを有する送転盤と、真空を発生する真空部と駆動源である駆動部から構成したことを特徴とする請求項4に記載の円筒形電池の製造装置。
  6. 底部セパレータの位置決め部として、底部セパレータ保持回転盤内に設けられた前記底部セパレータの保持部と電池ケースを位置決めするガイドから構成にしたことを特徴とする請求項4に記載の円筒形電池の製造装置。
  7. 筒状セパレータの供給部として、帯状セパレータを供給する巻出し部と帯状セパレータを所定の寸法に切断する切断部からなる構成にしたことを特徴とする請求項4に記載の円筒形電池の製造装置。
  8. 筒状セパレータの位置決め部として、切断した帯状セパレータを巻初め位置に導く巻付けガイドと巻芯と巻芯に巻き付ける巻付けローラと挿入ヘッド回転盤と駆動部からなる構成にしたことを特徴とする請求項4に記載の円筒形電池の製造装置。
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