JP5076463B2 - 液晶移送装置及び液晶装置の製造方法 - Google Patents

液晶移送装置及び液晶装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液晶装置に充填される液晶を移送する液晶移送装置、液晶移送方法及び液晶
装置の製造方法に関する。
液晶装置に充填される液晶は、液晶を貯溜する貯溜槽から液晶セル等の半製品に液晶を
供給する供給槽まで移送されるが、その移送には圧送ポンプを用いるのが一般的である。
例えば脱気前の液晶を貯溜する貯溜槽から脱気チューブで液晶を脱気する脱気槽へ圧送ポ
ンプで液晶を圧送する。その後、脱気後の液晶を貯溜する受槽から、減圧状態で液晶セル
に液晶を注入する供給槽へ、圧送ポンプで液晶を圧送する(特許文献1参照)。
特開平5−289036号公報
ところで、上記液晶の移送は、多数の圧送ポンプを設けて行うものであるため、装置が
大型化し、装置コストが高価になるという問題がある。
本発明は上記問題点に鑑み提案するものであって、装置を小型にして省スペース化を図
ることができると共に、装置コストを低減することができる液晶移送装置、液晶移送方法
及び液晶装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の液晶移送装置は、液晶を貯溜する第1の槽と、前記第1の槽から第1の移送管を介して液晶が移送され、減圧雰囲気下で液晶の脱気を行なう第2の槽と、前記第2の槽から第2の移送管を介して液晶が移送される第3の槽とを備え、前記第2の槽内に、前記第1の移送管を介して移送された液晶が吐出されるステージを有し、前記第2の移送管は、前記第2の槽内に貯留された液晶内から前記ステージに設けられた貫通孔を介して前記第3の槽へ導出されることを特徴とする。第1、第2の槽は、液晶を移送する工程に配置される適宜の槽とすることが可能である。本発明によれば、第1の槽から第2の槽へ液晶を移送するための圧送ポンプを設ける必要が無くなるので、装置の小型化による省スペース化を図ることができると共に、装置コストを低減することができる。
また、前記第2の槽内を減圧するための第1の真空ポンプと、前記第3の槽内を減圧するための第2の真空ポンプとを有することを特徴とする。

本発明の液晶移送装置は、前記第2の槽から液晶が移送される第3の槽とを備え、前記
第2の槽と前記第3の槽との圧力差により、前記第2の槽から前記第3の槽へ液晶を移送
することを特徴とする。第3の槽は、液晶を移送する工程に配置される適宜の槽とするこ
とが可能である。本発明によれば、第1の槽から第2の槽へ液晶を移送する圧送ポンプと
、第2の槽から第3の槽へ液晶を移送するための圧送ポンプの双方を設ける必要が無くな
るので、装置の小型化による一層の省スペース化を図ることができると共に、装置コスト
を一層低減することができる。
本発明の液晶移送装置は、前記第1の槽を、脱気前の液晶を貯溜する貯溜槽とし、前記
第2の槽を、液晶を減圧雰囲気下で脱気して貯溜すると共に減圧状態を解除可能な脱気槽
とし、前記第3の槽を、液晶を減圧雰囲気下で液晶装置の半製品に供給する供給槽とする
ことが好ましい。本発明によれば、装置の小型化による一層の省スペース化、装置コスト
の一層の低減を図ることができると共に、圧力差を得るために、液晶を脱気するための脱
気槽の減圧状態と、液晶装置の半製品に液晶を供給するための供給槽の減圧状態の双方を
有効に利用することができる。
本発明の液晶移送装置は、前記圧力差で移送される液晶の移送量を制御する制御部を設
けることが好ましい。本発明によれば、各槽間の液晶の移送量を最適な量に調整すること
ができる。
本発明の液晶移送装置は、前記第1の槽、前記第2の槽若しくはその双方に貯溜される
液晶の液面下に一端を配置する移送管で液晶を移送することが好ましい。本発明によれば
、気泡が集まりやすい貯溜液晶の液面より下に移送管の一端を配置することで、移送する
液晶へのガスの混入を抑制することができる。
本発明の液晶移送装置は、前記移送管の一端を前記貯溜される液晶の底部近傍に配置す
ることが好ましい。本発明よれば、気泡が集まりやすい液面から離れた貯溜液晶の底部近
傍に一端を配置することで、移送する液晶へのガスの混入を一層抑制できる。
本発明の液晶移送装置は、前記供給槽へ移送するために前記脱気槽に貯溜される脱気後
の液晶の液面下に前記移送管の一端を配置することが好ましい。本発明によれば、液晶装
置の半製品に供給される脱気後の液晶へのガスの混入を防止できる。
本発明の液晶移送装置は、前記脱気槽内に吐出された液晶が前記減圧雰囲気と接触しな
がら沿うように流れ、前記減圧雰囲気と液晶との接触を促進する接触促進部を備えること
を特徴とする。本発明によれば、液晶が接触促進部に沿うように流れ、表面積の大きい状
態で減圧雰囲気と接触する時間が延び、減圧雰囲気と液晶の接触量が増加するので、高い
処理能力で液晶を脱気することができる。また、脱気チューブで脱気する場合には脱気チ
ューブの容量で脱気量に制限が生ずるが、斯様な脱気量の制限が無く、脱気槽内に所要量
だけ液晶を吐出して脱気することが可能であり、少量の液晶も脱気することができる。ま
た、脱気チューブを用いた場合に生ずる余剰液晶の残存、液晶への不純物混入、メンテナ
ンスが煩雑となるという問題が無く、余剰の液晶の残存や、液晶への不純物混入の虞が無
く、メンテナンス性にも優れる。
本発明の液晶移送装置は、前記接触促進部として、前記吐出された液晶が略放射状に拡
がるように流れる吐出受面を有する構成とすることが好ましい。本発明によれば、液晶を
略放射状に拡げ、減圧雰囲気との接触を均一化しつつ減圧雰囲気との接触面積の拡大を図
れるので、液晶に対する脱気の均一性を高め、脱気率をより向上することができる。
本発明の液晶移送装置は、前記吐出受面を回転させ、前記吐出受面の中心近傍に液晶を
吐出することが好ましい。本発明によれば、前記吐出された液晶が回転の遠心力で均一に
拡がるので、液晶に対する脱気の均一性をより高めることができると共に、遠心力で液晶
が薄く引き延ばされ表面積が一層拡大されるので、脱気率をより一層高めることができる
。更に、遠心力で液晶が薄く引き延ばされるので、高粘度の液晶も良好に脱気することが
できる。更に、遠心力で液晶が素早く表面積を拡大するので、脱気処理の効率を高めるこ
とができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法は、本発明の液晶移送装置で液晶を移送して液晶装
置に充填することを特徴とする。本発明によれば、本発明の液晶移送装置の効果に基づき
、液晶装置の製造コストの低減、製造工程の効率化、液晶装置の歩留まり向上の効果が得
られる。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の液晶移送装置の第1実施形態を示す模式図である。第1実施形態の液
晶移送装置は、図1に示すように、脱気前の液晶を貯溜する貯溜槽10と、液晶を減圧雰
囲気下で脱気して貯溜する脱気槽20と、脱気槽20から移送される液晶を液晶セル60
に供給する供給槽30と、貯溜槽10から脱気槽20へ液晶を移送する移送管40と、脱
気槽20から供給槽30へ液晶を移送する移送管50を備える。
貯溜槽10は、大気圧下且つ常温で脱気前の液晶71を貯溜する。貯溜槽10の底部近
傍、即ち貯溜槽10の貯溜液晶71の底部近傍には移送管40の一端が配置され、貯溜槽
10から移送管40が導出されている。前記底部近傍のように貯溜される液晶71の液面
下に移送管40の一端を配置することにより、移送管40で移送する液晶に、気泡が集ま
りやすい液晶71の液面から気泡が混入することを防止することができる。また、貯溜槽
10は、前記大気圧下で液晶71を貯溜する構成以外にも、後述する脱気槽20の減圧状
態の圧力より高い圧力を液晶に付加可能な適宜の構成とすることが可能である。
脱気槽20は、図1に示すように、減圧状態を維持する密閉可能な構造を有し、バルブ
21を介して真空ポンプ22が設けられていると共に、脱気槽20内を大気に開放するた
めのバルブ23が設けられ、バルブ23の閉塞、真空ポンプ22の駆動、バルブ21の開
放により脱気槽20内を減圧し、バルブ21の閉塞、バルブ23の開放により脱気槽20
内の減圧状態を解除して大気圧にすることが可能である。脱気槽20の減圧時の圧力は、
貯溜槽10の圧力より低い圧力で、液晶中の溶存ガスの気泡化による液晶装置の表示不良
が発生しないレベルで、液晶中の溶存ガスを除去できる圧力であれば適宜であり、例えば
6Pa程度とする。脱気槽20の減圧状態を解除した際の圧力は、前記大気圧にする以外
にも、後述する減圧時の供給槽30若しくはそのディスペンサ34の圧力よりも高い適宜
の圧力にする構成とすることが可能であり、例えば減圧時に閉塞しているバルブ23の開
放量を少なくして大気圧よりも低い圧力にしてもよい。
脱気槽20内には、円板状のステージ24が吐出受面241である平滑な上面を略水平
にして中位の高さに静止配置されている。吐出受面241は撥水性の素材で形成すると好
適であり、例えばテフロン(登録商標)若しくはピーク(登録商標)等でステージ24を
形成する、或いはこれらを基材にコート塗装して吐出受面241を形成するとよい。脱気
槽20内には、ステージ24の中心を貫通するように上下方向に支柱25が立設され、支
柱25はステージ24を固定して支持している。図2に示すように、ステージ24の吐出
受面241には、移送管50の外径よりも僅かに大きい径を有する貫通孔242が形成さ
れている。図1及び図2に示すように、脱気槽20内には移送管40が導入されており、
移送管40の他端は吐出受面241の中心に近い位置まで延ばされ、移送管40で移送さ
れる液晶を前記他端から吐出受面241の中心近傍に滴下可能である。脱気槽20内の下
部には脱気された液晶72が貯溜され、脱気槽20の底部近傍、即ち脱気槽20内に貯溜
される液晶72の底部近傍に移送管50の一端が配置されている。前記底部近傍のように
貯溜される液晶72の液面下に移送管50の一端を配置することにより、移送管50で移
送する液晶に、気泡が集まりやすい液晶72の液面から気泡が混入することを防止するこ
とができる。移送管50は貫通孔242に挿通されて上方へ延ばされ、脱気槽20から導
出されている。
供給槽30は、図1に示すように、減圧状態を維持する密閉可能な構造を有し、バルブ
31を介して真空ポンプ32が設けられていると共に、供給槽30内を大気に開放するた
めのバルブ33が設けられ、バルブ33の閉塞、真空ポンプ32の駆動、バルブ31の開
放により供給槽30内を減圧し、バルブ31の閉塞、バルブ33の開放により供給槽30
内の減圧状態を解除して大気圧にすることが可能である。供給槽30の減圧時の圧力は、
液晶セル60など液晶装置の半製品への液晶の供給に支障がなく、脱気槽20の減圧解除
時の圧力よりも低い圧力であれば適宜であり、例えば6Pa程度とする。供給槽30の減
圧状態を解除した際の圧力は、前記大気圧にする以外にも、液晶セル60など液晶装置の
半製品への液晶の供給に支障がない圧力であれば適宜であり、例えば減圧時に閉塞してい
るバルブ33の開放量を少なくして大気圧より低い圧力にしてもよい。
供給槽30の上部には、液晶を滴下するディスペンサ34が設けられている。ディスペ
ンサ34には移送管50の他端が導入され、移送管50を介して移送される液晶がディス
ペンサ34内に供給される。供給槽30には、図示しない搬送機構で液晶セル60が搬送
されて所定位置に配置され、減圧状態で液晶充填口631近傍の基板61上にディスペン
サ34から液晶73が滴下され、バルブ31の閉塞、バルブ33の開放により供給槽30
内を大気に開放し、後述する液晶セル60の空間66の減圧状態と供給槽30内の大気圧
との圧力差により、即ち真空注入法により液晶セル60の空間66に液晶を注入して充填
する。
ここで、液晶セル60について説明する。図3(a)は供給槽で液晶が滴下される液晶
セルを示す平面構成図、(b)はそのA−A線矢視断面図である。液晶セル60は、図3
に示すように、一対の基板61、62がシール材63を介して対向配置され、シール材6
3は基板61、62の周縁内側に沿って略額縁状に設けられている。一方の基板61は他
方の基板62よりも僅かに大きく形成され、平面視で、一方の基板61の各側辺が他方の
基板62より僅かに側方へ突出するように配置されている。シール材63には、その一部
を開放して、基板61、62間のシール材63で囲まれる空間66に液晶を充填するため
の液晶充填口631が設けられており、液晶充填口631は液晶充填後に封止材で封止さ
れる。一方の基板61には、シール材63より内側の表示領域に複数の画素がマトリクス
状に形成され、画素毎に、画素電極と、画素電極に接続されるTFT(薄膜トランジスタ
)等のスイッチング素子と、スイッチング素子に接続される配線が設けられ、これらを覆
って配向膜64が形成されている。前記配線は、基板61のシール材63の外側領域等に
設けられる駆動回路と接続される。また、他方の基板62には、対向電極が設けられ、対
向電極を覆うように配向膜65が形成されている。尚、液晶セル60を構成する一対の基
板61、62の何れを素子基板とし、対向基板とするかは適宜である。
貯溜槽10と脱気槽20との間の移送管40、脱気槽20と供給槽30との間の移送管
50には、それぞれ液晶の移送量を制御する制御部としてバルブ41、51が設けられて
いる。バルブ41、51は、図示しない開閉制御部で開放モードと閉塞モードとに制御さ
れ、開放モードでは所定のON/OFF時間(開閉時間)で開放と閉塞を繰り返し、移送
管40、50に断続的に液晶を流通させ、閉塞モードでは完全に閉塞し、移送管40、5
0の液晶の流通を遮断する。バルブ41の開放モードに於けるON/OFF時間は例えば
0.1秒/0.3秒、バルブ51の開放モードに於けるON/OFF時間は例えば0.1
秒/0.3秒とするが、各バルブ41、51の開放モードのON/OFF時間は、適宜設
定し、或いは変更設定することが可能であり、前記ON/OFF時間の設定により、貯溜
槽10から脱気槽20、脱気槽20から供給槽30への液晶の移送量を調整可能である。
尚、開放モード時にはバルブ41、51を連続して開放する構成としてもよい。
次に、第1実施形態の液晶移送装置で液晶を移送する工程について説明する。図4は第
1実施形態の液晶移送工程のフローチャートである。先ず、貯溜槽10に液晶71が貯溜
され、脱気槽30のバルブ23が閉塞された状態で、真空ポンプ22を駆動してバルブ2
1を開放することにより、脱気槽20内を減圧する(S101)。次いで、貯溜槽10か
ら脱気槽20に液晶を移送する移送管40のバルブ41を開放モードにし(S102)、
貯溜槽10の大気圧と脱気槽20の減圧状態の圧力との圧力差により、移送管40を介し
て貯溜槽10の貯溜液晶71を脱気槽20内へ移送する(S103)。前記液晶の移送量
、即ち後述の脱気槽20に於ける吐出受面241への液晶の吐出量は、所要レベルの脱気
が行える範囲であれば適宜であるが、例えば200ml/時間程度の速度で移送・吐出さ
せるとよい。
脱気槽20に移送された液晶は、移送管40の他端からステージ24の吐出受面241
の中心近傍に吐出される。前記吐出された液晶は、図2の二点鎖線矢印の如く、吐出受面
241に沿って前記中心近傍から吐出受面241の外周縁に向かって放射状に拡がるよう
に流れ、表面積を拡大して流れるので脱気が促進される。そして、ステージ24の外周縁
や貫通孔242から下方へ落下し、脱気槽20内の下部に貯溜される(S104)。この
際、貫通孔242に挿通されている移送管50の外周面に液晶が付着し、液晶は、前記外
周面を落下面として、前記外周面を伝って表面積を拡大しながら落下するので、ここでも
液晶と減圧雰囲気との接触面積と接触時間が増加して脱気が促進される。所要量の液晶を
脱気した際には、移送管40のバルブ41を閉塞モードにして脱気槽20への液晶の移送
・吐出を停止し、脱気処理を停止する。
そして、供給槽30のバルブ33が閉塞された状態で、真空ポンプ32を駆動してバル
ブ31を開放することにより、供給槽30内を減圧し(S105)、供給槽30内と連通
しているディスペンサ34内も供給槽30内と同一圧に減圧すると共に、脱気槽20のバ
ルブ21を閉塞し且つバルブ23を開放して脱気槽20の減圧状態を解除し、脱気槽20
内を大気に開放して大気圧とする(S106)。次いで、脱気槽20から供給槽30に液
晶を移送する移送管50のバルブ51を所定時間開放モードにして(S107)、脱気槽
20の大気圧と供給槽30、ディスペンサ34の減圧状態の圧力との圧力差により、移送
管50を介して脱気槽20の貯溜液晶72を供給槽30のディスペンサ34内へ移送し(
S108)、バルブ51を閉塞モードとする。尚、脱気槽20は、ディスペンサ34へ液
晶を移送する時のみ大気圧とし、貯溜槽10からの液晶が供給される時や待機時には減圧
状態を維持する。
ディスペンサ34内へ移送された液晶73は、図1及び図3の二点鎖線矢印の如く、供
給槽30内で配置されている液晶セル60の液晶充填口631近傍の基板61上に滴下さ
れる。ディスペンサ34で液晶を滴下することにより、液晶の使用量を必要最小限に抑え
ることが可能である。前記液晶滴下後には、バルブ31を閉塞し且つバルブ33を開放し
て供給槽30の減圧状態を解除し、供給槽30内を大気に開放して大気圧とし、供給槽3
0内の大気圧と液晶セル60の空間66の減圧された圧力との圧力差により、空間66に
液晶充填口631から液晶を充填する(S109)。液晶充填後の液晶充填口631は封
止材で封止される。
[第2実施形態]
次に、図5及び図6を参照して本発明の第2実施形態について説明する。尚、第2実施
形態の液晶移送装置は、脱気槽80のみが第1実施形態と異なり、貯溜槽10、供給槽3
0、移送管40、50及びバルブ41、51、液晶を充填される液晶セル60は第1実施
形態と同一であるため、以下では脱気槽80に関する箇所のみ説明する。図5は第2実施
形態の液晶移送装置に於ける脱気槽を示す断面説明図、図6はその脱気槽のステージを示
す斜視図である。
第2実施形態に於ける脱気槽80は、図5に示すように、減圧状態を維持する密閉可能
な構造を有し、バルブ81を介して真空ポンプ82が設けられていると共に、脱気槽80
を大気に開放するためのバルブ83が設けられ、バルブ83の閉塞、真空ポンプ82の駆
動、バルブ81の開放により脱気槽80内を6Pa程度に減圧し、バルブ81の閉塞、バ
ルブ83の開放により脱気槽80の減圧状態を解除して大気圧にすることが可能である。
尚、脱気槽80の減圧時の圧力、脱気槽80の減圧解除時の圧力は、前記6Pa、大気圧
以外にも、第1実施形態と同様に適宜設定して構成することが可能である。
脱気槽80内には、円板状のステージ84が吐出受面841である平滑な上面を略水平
にして中位の高さに配置されている。吐出受面841は第1実施形態と同様に撥水性の素
材で形成すると好適である。脱気槽80の下部に設置されたモータ86からは回転軸85
が上方へ立設され、回転軸85の上端がステージ84の下面中心に固定されており、モー
タ86の駆動で回転軸85を回転させてステージ84を回転可能である。ステージ84の
側方及び下方の周囲には、略W字断面の回転体の形状である受部87が設けられ、受部8
7の側周壁874はステージ84の外周縁から離間して配置されている。受部87の底板
875は、中心から外側に向かって斜め下方に傾斜して形成され、その中心には軸穴87
1が設けられており、軸穴871に回転軸85が挿通されている。側周壁874と底板8
75が突合する位置の底部873の所定箇所には液晶の流路872が形成され、底部87
3は流路872の上端開口に向かって低くなるように漸次傾斜している。流路872の下
端開口は液晶72を貯溜する貯溜部88に連通している。
脱気槽80内には移送管40が導入され、図6に示すように、導入された移送管40の
他端はステージ84の吐出受面841の中心に近い位置まで延ばされ、移送管40で移送
される液晶を前記他端から吐出受面841の中心付近に滴下可能としている。また、気泡
が集まりやすい液晶72の液面を避け、貯溜部88の底部近傍、即ち、貯溜部88に貯溜
される液晶72の底部近傍に、脱気槽20から液晶を移送する移送管50の一端が配置さ
れ、移送管50は脱気槽20から導出されている。41、51はそれぞれ開閉制御で移送
管40、50の液晶移送量を調整するバルブである。
脱気槽80で脱気処理を行う際には、図5及び図6に示すように、真空ポンプ82の駆
動等で脱気槽10内を減圧状態にし、図示しない回転制御部でモータ86を駆動し、回転
軸85を介してステージ84の吐出受面841を回転させる。吐出受面841の回転速度
は、例えば1000rpmとするが、所要レベルの脱気が可能であれば適宜であり、60
0〜1500rpmとすることが好ましく、より好適には800〜1200rpmとする
とよい。
そして、第1実施形態と同様に貯溜槽10から脱気槽80に移送管40で移送した脱気
前の液晶を、移送管40の先端から吐出受面841の中心付近に吐出する。液晶の吐出量
は、所要レベルの脱気が行える範囲であれば適宜であるが、例えば200ml/時間程度
の速度で移送・吐出させると好ましい。前記吐出された液晶は、図6の二点鎖線矢印の如
く、吐出受面841に沿って前記中心付近から吐出受面841の外周縁に向かって放射状
に拡がるように流れ、表面積を拡大して流れるが、吐出受面841の回転の遠心力により
、液晶が薄く且つ均一に引き延ばされて表面積の拡大が促進される。前記表面積の拡大で
液晶と減圧雰囲気との接触面積が増加し、液晶の脱気率を高められ、又、液晶が均一に引
き延ばされるので、液晶に対する脱気の均一性を高められ、更に、遠心力で素早く液晶の
表面積が拡大されるので、脱気処理の効率を向上できる。
吐出受面841で表面積を拡大された液晶は、吐出受面841の外周縁から受部87の
底部873へ落下するが、その一部は吐出受面841の遠心力で斜め下方へ飛ばされ、受
部87の側周壁874の内周面に付着し、前記内周面を落下面として、前記内周面を伝っ
て表面積を拡大しながら底部873へ落下する。ここでも液晶と減圧雰囲気との接触面積
と接触時間が増加して脱気が促進される。底部873へ落下した液晶は、底部873の傾
斜面に沿って流路872の上端開口に集まり、流路872を通って貯溜部88に貯溜され
る。その後、貯溜部88に貯溜された液晶72は、第1実施形態と同様に移送管50を介
して供給槽30のディスペンサ34へ移送される。
[実施形態の変形例等]
本明細書に開示の発明は、上記課題解決手段の各発明の構成を一部変更したもの、或い
は各発明の構成を一部削除して上位概念化したものを包含するものであり、例えば以下の
ような上記実施形態等に種々の変更を加えたものも包含する。
脱気槽20、80に於ける、ステージ24、84の吐出受面241、841、又は、移
送管50の外周面若しくは受部87の側周壁874の内周面等の液晶が伝って沿うように
落下する落下面など、脱気槽20、80内で減圧雰囲気と接触しながら液晶が沿うように
流れる接触促進面の形状は平滑面としたが、これに限定されず、例えば接触促進面の部分
領域若しくは全体領域に凹凸を形成すると、表面積の大きい状態での液晶と減圧雰囲気と
の接触時間を増加できて良好である。前記凹凸は、例えば液晶の流れが乗り越えられるよ
うに、凸条若しくは突起など微細な凸部、凹溝若しくは窪みなど微細な凹部を形成する構
成、又は、起伏となる凸部若しくは凹部を形成する構成とすることが好ましく、更に、凸
部若しくは凹部とその他の領域とが曲面状に連続する形状とすると、乱流化を抑制し液晶
の流れをスムーズにできて好適である。また、凹凸の形成パターンは適宜であるが、所定
ピッチの連続パターンとすることが好ましく、例えば凸条を格子状に形成する構成、或い
は吐出箇所から略同心円状に所定ピッチで凸条を形成する構成とするとよい。図7はステ
ージ24の吐出受面241に所定ピッチで格子状の凸条243を形成した例である。また
、凸条・突起など凸部の高さ、又は、凹溝・窪みなど凹部の深さは、吐出受面241、8
41など接触促進面に沿って流れる液晶の厚さより小さくするか略同一とすると好適であ
り、例えば1mm前後の厚さで液晶が流れる場合には0mm超1mm以下とすることが好
ましい。
また、本発明の接触促進部は、略面状の接触促進面に限定されず、例えば吐出受面24
1等に形成した液晶が沿うように流れる溝状の接触促進経路としてもよい。接触促進経路
の形状は、渦巻状の経路や、蛇行経路など適宜である。図8は吐出受面241に接触促進
経路として渦巻状の溝経路244を形成した例であり、吐出受面241の中心近傍に位置
する溝経路244の一端付近に液晶を滴下し、溝経路244に沿って液晶を流し、吐出受
面241の外周縁と接する溝経路244の他端から液晶を落下する構成である。溝経路2
44は、その一端から他端へ漸次低くなるように底面を傾斜させると、粘性を有する液晶
が流れやすくなり好適である。
また、本発明の液晶の種類は限定されず、ネマティック液晶、スメクティック液晶、コ
レステリック液晶など適宜である。また、本発明では、常温の液晶を移送する構成に限定
されず、部分的若しくは全体的な移送経路に於いて、昇温した液晶を移送する構成として
もよく、液晶を昇温することで粘度を低下させ、移送処理や脱気処理の速さを高めること
ができる。液晶を昇温する場合には、例えば図1の貯溜槽10にヒーターを設け、貯溜槽
10の液晶71を昇温して、移送管40を介して脱気槽20内に吐出する構成とする。液
晶を昇温する際の上限温度は、液晶の成分が変化する温度未満の所定温度とし、例えば6
0℃程度とする。また、貯溜槽10、脱気槽20の下部、貯溜部88には、貯溜する液晶
71、72の液面の上限と下限を認知するレベルセンサを設け、レベルセンサの認知情報
をディスプレイ装置やスピーカ装置など各種装置に送って報知する構成とすることが好ま
しい。前記レベルセンサを設ける場合には、移送管40、50の一端は前記レベルセンサ
の下限液面より下側に設けることが好ましい。
また、供給槽30で液晶が供給されるのは液晶セル60に限定されず、液晶を供給可能
な種々の液晶装置の半製品とすることが可能である。例えば図9に示すように、液晶セル
60の基板62又は61を貼り合わせる前の状態、即ち、略額縁状にシール材63が形成
された基板61又は62としてもよい。この場合、基板61のシール材63で囲まれた領
域内にディスペンサ34から所定ピッチで液晶74が滴下され、その後に基板62又は6
1を貼り合わせる滴下注入法で液晶が充填される。
また、供給槽30で液晶装置の半製品に液晶を供給するのはディスペンサ34に限定さ
れず、適宜の供給手段とすることが可能である。例えば図10に示すように、ディスペン
サ34に代えて浸漬槽35を設けてもよい。この場合には、供給槽30を減圧状態としな
がら、浸漬槽35に移送管50から液晶を供給し、液晶セル60の液晶充填口631を浸
漬槽35内の液晶溜まりに浸漬し、その後にバルブ33を開放して大気に開放し、供給槽
30の大気圧と液晶セル60の空間66の減圧状態の圧力との圧力差により、液晶充填口
631から空間66内に液晶を注入する真空注入法で液晶を充填する。
本発明の液晶移送装置の第1実施形態を示す模式構成図である。 第1実施形態に於ける脱気槽のステージを示す斜視図である。 (a)は図1の液晶移送装置に於ける供給槽で液晶が滴下される液晶セルを示す平面構成図、(b)はそのA−A線矢視断面図である。 第1実施形態の液晶移送工程のフローチャートである。 第2実施形態の液晶移送装置に於ける脱気槽を示す断面説明図である。 第2実施形態に於ける脱気槽のステージを示す斜視図である。 (a)は吐出受面の変形例を示す平面図、(b)は同図(a)の吐出受面を有するステージの部分縦断面である。 吐出受面の他の変形例を示す平面図。 供給槽のディスペンサからシール材を有する基板に液晶が滴下される例を示す斜視説明図である。 変形例の供給槽及び液晶が注入される液晶セルを示す断面説明図である。
符号の説明
10…貯溜槽 20、80…脱気槽 21、23、81、83…バルブ 22、82…真
空ポンプ 24、84…ステージ 241、841…吐出受面 242…貫通孔 243
…凸条 244…溝経路 25…支柱 85…回転軸 86…モータ 87…受部 87
1…軸穴 872…流路 873…底部 874…側周壁 875…底板 88…貯溜部
30…供給槽 31、33…バルブ 32…真空ポンプ 34…ディスペンサ 35…
浸漬槽 40、50…移送管 41、51…バルブ 60…液晶セル 61、62…基板
63…シール材 631…液晶充填口 64、65…配向膜 66…空間 71、72
、73、74…液晶

Claims (6)

  1. 液晶を貯溜する第1の槽と、
    前記第1の槽から第1の移送管を介して液晶が移送され、減圧雰囲気下で液晶の脱気を行なう第2の槽と、
    前記第2の槽から第2の移送管を介して液晶が移送される第3の槽とを備え、
    前記第2の槽内に、前記第1の移送管を介して移送された液晶が吐出されるステージを有し、
    前記第2の移送管は、前記第2の槽内に貯留された液晶内から前記ステージに設けられた貫通孔を介して前記第3の槽へ導出されることを特徴とする液晶移送装置。
  2. 前記第2の槽内を減圧するための第1の真空ポンプと、前記第3の槽内を減圧するための第2の真空ポンプとを有することを特徴とする請求項1記載の液晶移送装置。
  3. 前記第1の槽を、脱気前の液晶を貯溜する貯溜槽とし、
    前記第2の槽を、液晶を減圧雰囲気下で脱気して貯溜すると共に減圧状態を解除可能な脱気槽とし、
    前記第3の槽を、減圧雰囲気下において液晶装置の一方の基板上に液晶を供給する供給槽とすることを特徴とする請求項1又は2記載の液晶移送装置。
  4. 前記脱気槽内に吐出された液晶が前記減圧雰囲気と接触しながら沿うように流れ、前記減圧雰囲気と液晶との接触を促進する接触促進部を備えることを特徴とする請求項記載の液晶移送装置。
  5. 前記接触促進部として、前記吐出された液晶が略放射状に拡がるように流れる吐出受面を有することを特徴とする請求項記載の液晶移送装置。
  6. 請求項1〜の何れかに記載の液晶移送装置で液晶を移送して液晶装置に充填することを特徴とする液晶装置の製造方法。
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