JP5097656B2 - 印刷色予測方法及び予測システム - Google Patents

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Description

本発明は、印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測方法及び予測システムに関する。
印刷物は、例えば、C、M、Y、Kの各色毎のフイルム原版を作成し、各フイルム原版からPS版(Presensitized Plate)を焼き付けて現像した後、これらのPS版を輪転機等の印刷機に装着し、インキの膜厚、湿し水、温度等の印刷条件を調整して作成される。
このように、印刷物は、複雑な工程を経て作成されている。従って、所望の色合いからなる印刷物を得るため、印刷物の作成に先立ち、モニタやカラープリンタ等の簡便な出力装置を用いてプルーフを作成し、そのプルーフが目標とする印刷物の色合いとなるように、印刷条件を調整する作業が行われる。
例えば、特許文献1には、印刷機とカラープリンタ等の出力装置とでそれぞれカラーチャートを作成して測色し、C、M、Y、Kの各インキの網点%と測色値との対応関係を表すICC(International Color Consortium)プロファイルを求め、このICCプロファイルを用いて印刷物のプルーフを作成する方法が開示されている。この場合、印刷物の濃度は、通常、ユーザである印刷会社等がベタ画像(網点%が100%の画像)の濃度を基準濃度として規定しており、この基準濃度が得られるように、印刷機におけるインキの膜厚等の印刷条件が調整される。
特開2006−128760号公報
ところで、印刷物の基準濃度は、その印刷物を所望するユーザによって異なる場合があり、この基準濃度を変更するときには、カラーチャートを再度印刷してICCプロファイルを作成し直さなければならない。この場合、新たな基準濃度に応じて、多数の色パッチからなるカラーチャートを印刷して測色しなければならないため、その処理に多大な時間を要してしまう。
また、印刷物を作成する際には、ユーザが所望する濃度だけでなく、印刷に使用する印刷用紙、インキ、ブランケットの切り替えや印刷機の使用環境温度又は湿度の影響によるドットゲイン等の印刷条件を考慮する必要がある。これらの印刷条件が変わった場合には、色再現特性も変わってしまうため、基準濃度を変更する場合と同じく、変更された印刷条件でカラーチャートを印刷してICCプロファイルを作成しなければならないため、さらに処理時間を要することになる。
本発明は、前記の不具合を解消するためになされたものであり、印刷条件の変更に対して容易且つ迅速に対応して、印刷物の色を高精度に予測することのできる印刷色予測方法及び予測システムを提供することを目的とする。
本発明の印刷色予測方法は、印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測方法において、
第1印刷条件に従い、基準濃度からなる第1基準カラーチャートを作成し、前記第1基準カラーチャートを測定することで、前記第1印刷条件での第1基準測定値を求めるステップと、
前記第1印刷条件に従い、前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記基準濃度からそれぞれ所定量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度に固定して変更カラーチャートを作成し、前記変更カラーチャートを測定することで変更測定値を求めるステップと、
前記第1基準測定値と前記変更測定値との差分量を前記各色材毎に求めるステップと、
第2印刷条件に従い、前記基準濃度からなる第2基準カラーチャートを作成し、前記第2基準カラーチャートを測定することで、前記第2印刷条件での第2基準測定値を求めるステップと、
前記第2基準測定値と、所望の濃度に対応する前記各色材の前記差分量とを用いて、前記第2印刷条件による前記所望の濃度での前記印刷物の色を予測するステップと、
を含むことを特徴とする。
また、本発明の印刷色予測システムは、印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測システムにおいて、
第1印刷条件に従って作成された基準濃度からなる第1基準カラーチャートを測定して得られる第1基準測定値と、前記第1印刷条件に従い、前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記基準濃度からそれぞれ所定量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度に固定して作成された変更カラーチャートを測定して得られる変更測定値との差分量を前記各色材毎に算出する差分量算出部と、
第2印刷条件に従って作成された前記基準濃度からなる第2基準カラーチャートを測定して得られる第2基準測定値と、所望の濃度に対応する前記各色材の前記差分量とを用いて、前記第2印刷条件による前記所望の濃度での前記印刷物の色を予測する印刷予測プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
を備え、前記印刷予測プロファイルを用いて前記印刷物の色を予測することを特徴とする。
本発明の印刷色予測方法及び予測システムでは、印刷条件を変更して印刷物を作成する際、当該印刷条件による必要最小限のカラーチャートを作成するだけで、所望の印刷予測プロファイルを容易且つ迅速に作成し、この印刷予測プロファイルを用いて印刷物の色を高精度に予測することができる。
図1は、本実施形態の印刷色予測システム10を示す。印刷色予測システム10は、C、M、Y、Kの各色を制御する画像データC1、M1、Y1、K1を編集する編集装置12と、編集された画像データC1、M1、Y1、K1を用いて印刷物P1を作成する印刷機14と、画像データC1、M1、Y1、K1を、色予測するための画像データC2、M2、Y2、K2に変換する色変換装置16と、画像データC2、M2、Y2、K2を用いて印刷物P1のプルーフP2を作成するプリンタ18と、色変換装置16に組み込まれる印刷予測プロファイル20及びプリンタプロファイル22(出力プロファイル)を作成するプロファイル作成装置24とを備える。
印刷予測プロファイル20は、印刷機14によって作成される印刷物P1のデバイスに依存しない測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を予測するためのプロファイルであり、既知の画像データC、M、Y、Kと、この画像データC、M、Y、Kから印刷機14を用いて作成されたカラーチャートC1の測定値とに基づいて、プロファイル作成装置24により作成される。
プリンタプロファイル22は、印刷予測プロファイル20によって予測された印刷物P1のデバイスに依存しない測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を、プリンタ18の出力特性に依存する画像データC、M、Y、Kに変換するためのプロファイルであり、既知の画像データC、M、Y、Kと、この画像データC、M、Y、Kからプリンタ18を用いて作成されたカラーチャートC2の測定値とに基づいて、プロファイル作成装置24により作成される。
なお、カラーチャートC1、C2は、C、M、Y、Kの各インキ(色材)の網点%を0〜100%の範囲で所定間隔に設定して作成される1次色(単色)〜4次色の多数のカラーパッチから構成される。
図2は、プロファイル作成装置24のうち、印刷予測プロファイル20を作成する機能の構成ブロック図である。
プロファイル作成装置24は、カラーチャートC1(第1基準カラーチャート、第2基準カラーチャート、変更カラーチャート)の分光反射率を測定する分光反射率測定器34と、測定した分光反射率を記憶する分光反射率記憶部36と、測定した分光反射率の差分量を算出する分光反射率差分量算出部38と、分光反射率差分量を記憶する分光反射率差分量記憶部40と、C、M、Y、Kの各色に対して所望の目標濃度を設定する目標濃度設定部46と、目標濃度、分光反射率及び分光反射率差分量を用いて、目標濃度を得ることのできる目標濃度分光反射率を算出する目標濃度分光反射率算出部48と、目標濃度分光反射率を用いて印刷予測プロファイル20を作成する印刷予測プロファイル作成部50とを備える。
図3は、プロファイル作成装置24のうち、プリンタプロファイル22を作成する機能の構成ブロック図である。プロファイル作成装置24は、プリンタ18により作成したカラーチャートC2の測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を測定する測色計52と、測定された測色値を用いてプリンタプロファイル22を作成するプリンタプロファイル作成部54とを備える。
本実施形態の印刷色予測システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、この印刷色予測システム10を用いた印刷色予測方法につき、図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
先ず、所定の印刷用紙、インキ、ブランケットの切り替えや印刷機14の使用環境温度又は湿度の影響によるドットゲインでの第1印刷条件において、編集装置12から既知の画像データC1、M1、Y1、K1を印刷機14に供給し、カラーパッチの単色ベタ濃度が基準濃度となるように印刷機14を設定してカラーチャートC1(第1基準カラーチャート)を印刷する(ステップS1)。この場合、0%〜100%の範囲における所定の間隔で画像データC1、M1、Y1、K1の各網点%を設定し、複数のカラーパッチからなるカラーチャートC1を作成する。なお、基準濃度は、例えば、ユーザである印刷会社等で規定する濃度とすることができる。
印刷機14により作成されたカラーチャートC1は、分光反射率測定器34によって分光反射率が測定され(ステップS2)、第1印刷条件における基準濃度分光反射率(第1基準測定値)として分光反射率記憶部36に記憶される(ステップS3)。
次いで、第1印刷条件での印刷機14の基準濃度を変更し、ステップS1のカラーチャートC1を作成した場合と同一の0%〜100%の範囲における所定の間隔からなる画像データC1、M1、Y1、K1を用いて、カラーチャートC1(変更カラーチャート)を印刷する(ステップS4)。
この場合、カラーチャートC1は、網点%が100%に設定されたC、M、Y、Kの各インキによって作成されるカラーパッチの基準濃度を、各インキ毎に所定変更量だけ単独に変更する一方、変更する当該インキを除く他のインキの濃度を基準濃度に固定して作成される。なお、変更濃度は、基準濃度に対して、例えば、光学濃度で−0.2、−0.1、+0.1、+0.2となるように設定される。従って、作成されるカラーチャートC1は、100%のC、M、Y、Kの各色を、基準濃度−0.2、基準濃度−0.1、基準濃度+0.1、基準濃度+0.2に設定した16枚となる。
第1印刷条件での印刷機14により作成された濃度変更後の複数のカラーチャートC1は、それぞれ分光反射率測定器34によって分光反射率が測定され(ステップS5)、第1印刷条件における変更濃度分光反射率(変更測定値)として分光反射率記憶部36に記憶される(ステップS6)。
ここで、例えば、C100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの基準濃度分光反射率をRC(std)、M100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの基準濃度分光反射率をRM(std)、C100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの濃度を所定量だけ変更した変更濃度分光反射率を(RC(std)+ΔRC)、M100%のみからなる単色ベタ濃度パッチの濃度を所定量だけ変更した変更濃度分光反射率を(RM(std)+ΔRM)とすると、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの濃度をともに同じ所定量だけ変更したときの変更濃度分光反射率RCMは、理想的には、
CM=(RC(std)+ΔRC)・(RM(std)+ΔRM
=RC(std)・RM(std)
+{RM(std)・(RC(std)+ΔRC)−RC(std)・RM(std)
+{RC(std)・(RM(std)+ΔRM)−RC(std)・RM(std)
+ΔRC・ΔRM …(1)
と表すことができる。この場合、(1)式の右辺第4項を微小量として0とみなすと、右辺第1項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの基準濃度分光反射率を表し、右辺第2項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチのC100%のみの濃度を所定量だけ変更したときの変更濃度分光反射率の前記基準濃度分光反射率からの差分量を表し、右辺第3項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチのM100%のみの濃度を所定量だけ変更したときの変更濃度分光反射率の前記基準濃度分光反射率からの差分量を表している。
従って、C及びMの両方の色の濃度を変更させたときの変更濃度分光反射率RCMは、C又はMの一方の濃度を固定した状態で他方の濃度を変更させたときの各分光反射率の差分量を、基準濃度での基準濃度分光反射率RC(std)・RM(std)に加算して求めることができる。
図5は、基準濃度のC100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの基準濃度分光反射率RCM(std)と、C100%を基準濃度に固定し、M100%のみを(基準濃度−0.1)に変更したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(M-0.1)と、M100%を基準濃度に固定し、C100%のみを(基準濃度−0.1)に変更したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(C-0.1)と、C100%及びM100%をともに(基準濃度−0.1)に変更したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(ALL-0.1)との測定結果を示す。
また、図6は、基準濃度で作成されたC100%且つM100%の網点%からなるカラーパッチの基準濃度分光反射率RCM(std)と、C100%を基準濃度に固定し、M100%のみを(基準濃度+0.1)に変更したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(M+0.1)と、M100%を基準濃度に固定し、C100%のみを(基準濃度+0.1)に変更したカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(C+0.1)と、C100%及びM100%をともに(基準濃度+0.1)に変更しカラーパッチの変更濃度分光反射率RCM(ALL+0.1)との測定結果を示す。
この場合、変更濃度分光反射率RCM(ALL-0.1)は、
CM(ALL-0.1)=RCM(std)+(RCM(C-0.1)−RCM(std)
+(RCM(M-0.1)−RCM(std)
として、変更濃度分光反射率RCM(ALL+0.1)は、
CM(ALL+0.1)=RCM(std)+(RCM(C+0.1)−RCM(std)
+(RCM(M+0.1)−RCM(std)
として近似的に求められる。
以上の結果から、C、M、Y、Kを任意の目標濃度に変更したときの目標とする分光反射率である目標濃度分光反射率Rは、基準濃度分光反射率をRstd、Cのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔC、Mのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔM、Yのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔY、Kのみの濃度を変更したときの分光反射率差分量をRΔKとすると、(1)式から、
R=Rstd+RΔC+RΔM+RΔY+RΔK …(2)
として近似的に求めることができる。
そこで、分光反射率差分量算出部38は、基準濃度からなるカラーチャートC1の基準濃度分光反射率Rstdと、C、M、Y、Kの各インキの濃度を基準濃度からそれぞれ所定量だけ単独に変更して作成されたカラーチャートC1(変更カラーチャート)の各変更濃度分光反射率とを分光反射率記憶部36から読み出し、これらの差である分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKを算出する(ステップS7)。なお、分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKは、例えば、100%のC、M、Y、Kの各色の濃度を、基準濃度−0.2、基準濃度−0.1、基準濃度+0.1、基準濃度+0.2に設定して求められる。算出された分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY、RΔKは、分光反射率差分量記憶部40に記憶される(ステップS8)。
ところで、(2)式の各項は、第1印刷条件での印刷機14により作成されたカラーチャートC1を用いて求めた基準濃度分光反射率及び分光反射率差分量である。一方、印刷用紙、インキ、ドットゲインの印刷条件が変わると、印刷物P1の色も変わってしまう。
そこで、次に、印刷条件を第2印刷条件に変更するとともに、第1印刷条件と同じ基準濃度に印刷機14を設定し、ステップS1の場合と同様にしてカラーチャートC1(第2基準カラーチャート)を印刷する(ステップS9)。
印刷されたカラーチャートC1は、分光反射率測定器34によって分光反射率が測定され(ステップS10)、第2印刷条件における基準濃度分光反射率(第2基準測定値)として分光反射率記憶部36に記憶される(ステップS11)。
以上の準備処理が終了した後、基準濃度を任意の目標濃度に変更したときの第2印刷条件での印刷予測プロファイル20を作成する。
目標濃度設定部46を用いて、C、M、Y、Kの各色に対する所望の目標濃度が設定されると(ステップS12)、目標濃度分光反射率算出部48は、分光反射率記憶部36に記憶されている第2印刷条件における基準濃度分光反射率Rstdと、各色の目標濃度に等しい変更濃度に対応して分光反射率差分量記憶部40に記憶されている分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY及びRΔKとを(2)式に代入することにより、目標濃度分光反射率Rを算出する(ステップS13)。
この場合、分光反射率差分量RΔC、RΔM、RΔY及びRΔKは、第1印刷条件下において算出されたものであるが、差分量は微少量であり、印刷条件の影響を殆ど受けないと見なすことができる。印刷条件の変更による分光反射率の変化は、殆ど基準濃度分光反射率に依存している。従って、第2印刷条件での目標濃度分光反射率Rは、第2印刷条件での差分量を求める必要はなく、第2印刷条件で得た基準濃度分光反射率と、第1印刷条件で得た分光反射率差分量とを用いることにより、十分な精度で目標濃度分光反射率Rを求めることができる。
なお、例えば、Cの基準濃度のみを目標濃度に変更するときには、変更するCの分光反射率差分量RΔCのみを用い、他の分光反射率差分量RΔM、RΔY、RΔKを0として目標濃度分光反射率Rを算出する。また、C及びMの基準濃度をそれぞれ目標濃度に変更するときには、変更するC及びMの分光反射率差分量RΔC及びRΔMを用い、他の分光反射率差分量RΔY、RΔKを0として目標濃度分光反射率Rを算出する。
ここで、C、M、Y、Kの4色全ての基準濃度をそれぞれ目標濃度に変更した場合には、(2)式に従って目標濃度分光反射率Rを算出することができる。しかしながら、例えば、目標濃度分光反射率Rを計算するための対象となるカラーパッチがC、M、Yの3色からなる場合、分光反射率差分量RΔKは、Kの濃度変更に関係なく理想的には0となるはずであるが、実際には、印刷や測定のばらつき等の影響により、0にならない場合がある。
そこで、C、M、Y、Kの4色全ての基準濃度をそれぞれ目標濃度に変更した場合においても、目標濃度分光反射率Rを算出するための対象となるカラーパッチがC、M、Yの3色からなる場合には、分光反射率差分量RΔKを0に設定して目標濃度分光反射率Rを算出することが望ましい。同様に、目標濃度分光反射率Rを算出するための対象となるカラーパッチがC、Mの2色からなる場合は、分光反射率差分量RΔY、RΔKを0に設定して目標濃度分光反射率Rを算出することが望ましい。
次いで、印刷予測プロファイル作成部50は、以上のようにして求められた第2印刷条件での目標濃度分光反射率Rから、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*を算出し(ステップS14)、この測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*と、カラーチャートC1の作成に使用した画像データC1、M1、Y1、K1との関係である印刷予測プロファイル20を作成する(ステップS15)。所望の変更濃度に応じて作成された印刷予測プロファイル20は、色変換装置16に設定される。
一方、色変換装置16から画像データC2、M2、Y2、K2をプリンタ18に供給し、カラーチャートC1を印刷する場合、ステップS1と同様にして、複数のカラーパッチからなるカラーチャートC2を記録媒体上に出力する(図7、ステップS21)。
出力されたカラーチャートC2の各カラーパッチは、測色計52によって測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*が測定される(ステップS22)。そして、プリンタプロファイル作成部54は、測定された測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*と、カラーチャートC2の作成に使用した画像データC2、M2、Y2、K2との関係であるプリンタプロファイル22を作成する(ステップS23)。作成されたプリンタプロファイル22は、色変換装置16に設定される。なお、プリンタプロファイル22は、変更濃度条件に依存しないため、プリンタ18の条件が変わらない限り、一度設定するだけでよい。
以上のようにして印刷予測プロファイル20及びプリンタプロファイル22を設定した後、所望の画像データC1、M1、Y1、K1から得られる印刷物P1に対するプルーフP2を作成する。
編集装置12は、所望の画像データC1、M1、Y1、K1を作成し、色変換装置16に供給する(図8、ステップS31)。色変換装置16では、印刷予測プロファイル20を用いて、画像データC1、M1、Y1、K1がデバイスに依存しない測色値、例えば、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*に変換される(ステップS32)。この場合、印刷予測プロファイル20は、C、M、Y、Kの各色が、100%の網点%において所望の目標濃度となるように調整されている。
次いで、測色値X、Y、Z又は測色値L*、a*、b*は、プリンタプロファイル22によってプリンタ18の出力特性に依存した画像データC2、M2、Y2、K2に変換され(ステップS33)、この画像データC2、M2、Y2、K2を用いてプルーフP2が作成される(ステップS34)。
なお、印刷予測プロファイル20及びプリンタプロファイル22を1つのプロファイルに合成し、このプロファイルを用いて画像データC1、M1、Y1、K1から直接、画像データC2、M2、Y2、K2を求めるようにしてもよい。
また、分光反射率測定器34を用いてカラーチャートC1の分光反射率を測定する代わりに、分光濃度計を用いてカラーチャートC1の分光濃度を測定し、この分光濃度から印刷予測プロファイル20を作成することもできる。
この場合、例えば、C100%のみからなるカラーチャートC1の基準濃度での分光濃度をDC(std)、M100%のみからなるカラーチャートC1の基準濃度での分光濃度をDM(std)、C100%のみからなるカラーチャートC1の所定の変更濃度での分光濃度を(DC(std)+ΔDC)、M100%のみからなるカラーチャートC1の所定の変更濃度での分光濃度を(DM(std)+ΔDM)とすると、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1を所定の変更濃度で作成したときの分光濃度DCMは、
CM=(DC(std)+ΔDC)+(DM(std)+ΔDM
=(DC(std)+DM(std)
+[{(DC(std)+DM(std))+ΔDC
−(DC(std)+DM(std))]
+[{(DC(std)+DM(std))+ΔDM
−(DC(std)+DM(std))] …(3)
と表すことができる。この場合、(3)式の右辺第1項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1を基準濃度で作成したときの基準分光濃度を表し、右辺第2項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1のC100%のみの濃度を所定の変更濃度に変更したときの分光濃度の前記基準濃度からの差分量を表し、右辺第3項は、C100%且つM100%の網点%からなるカラーチャートC1のM100%のみの濃度を所定の変更濃度に変更したときの分光濃度の前記基準濃度での分光濃度からの差分量を表している。
従って、C及びMの両方の色の濃度を変更したときの分光濃度DCMは、変更濃度分光反射率RCMの場合と同様に、C又はMの一方の濃度を固定した状態で他方の濃度を変更させたときの差分量を、基準濃度での基準分光濃度(DC(std)+DM(std))に加算して算出することができる。しかも、変更濃度分光反射率RCMを求める(1)式と異なり、誤差となるΔRC・ΔRMの項がないため、分光濃度DCMを高精度に求めることができる。
この結果、プロファイル作成装置24において、所望の変更濃度でC、M、Y、Kを任意の濃度に変更したときの目標分光濃度Dは、基準分光濃度をDstd、Cのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔC、Mのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔM、Yのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔY、Kのみの濃度を変更したときの分光濃度差分量をDΔKとして、(2)式と同様に、
D=Dstd+DΔC+DΔM+DΔY+DΔK …(4)
として高精度に求めることができる。このようにして求められた目標分光濃度Dから、印刷予測プロファイル20を求めることができる。
なお、目標分光濃度Dを算出するための対象となるカラーパッチがC、M、Yの3色からなる場合には、分光濃度差分量DΔKを0に設定して目標分光濃度Dを算出することが望ましい。同様に、目標分光濃度Dを算出するための対象となるカラーパッチがC、Mの2色からなる場合は、分光濃度差分量DΔY、DΔKを0に設定して目標分光濃度Dを算出することが望ましい。
また、分光反射率又は分光濃度に代えて、測色濃度又は測色値を用いて印刷予測プロファイル20を作成することもできる。
ところで、上記の各説明では、基準濃度からの濃度変更に対応した印刷予測プロファイル20を求めるようにしているが、印刷機14で印刷可能なC、M、Y、Kの最大濃度と最小濃度との間の中間濃度を基準濃度として設定し、この中間濃度を基準として作成した基準濃度カラーチャート及び変更濃度カラーチャートに基づいて印刷予測プロファイル20を作成するようにしてもよい。なお、中間濃度は、最大濃度と最小濃度との平均値、あるいは、最大濃度と最小濃度との間の任意の濃度として設定することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
例えば、印刷色予測システム10では、プリンタ18を用いてプルーフP2を作成するよう構成しているが、プリンタ18に代えて、例えば、カラーモニタにプルーフP2を表示するようにしてもよい。この場合、プロファイル作成装置24は、カラーモニタに表示させたカラーチャートC2を測色することでモニタプロファイルを作成し、このモニタプロファイルを色変換装置16に設定することになる。
また、C、M、Y、Kの4色に対する印刷予測プロファイル20を作成する場合に限られるものではなく、2色以上の任意の色数に対する印刷予測プロファイル20を作成する場合にも適用することができる。
さらに、印刷物P1に用いる色材としては、インキに限られるものではなく、例えば、トナーを用いることもできる。
本実施形態の印刷色予測システムの構成図である。 図1に示すプロファイル作成装置における印刷予測プロファイルを作成する機能の構成ブロック図である。 図1に示すプロファイル作成装置におけるプリンタプロファイルを作成する機能の構成ブロック図である。 印刷予測プロファイルの作成フローチャートである。 基準濃度条件及び変更濃度条件に対する分光反射率の説明図である。 基準濃度条件及び変更濃度条件に対する分光反射率の説明図である。 プリンタプロファイルの作成フローチャートである。 プルーフの作成フローチャートである。
符号の説明
10…印刷色予測システム
12…編集装置
14…印刷機
16…色変換装置
18…プリンタ
20…印刷予測プロファイル
22…プリンタプロファイル
24…プロファイル作成装置
34…分光反射率測定器
36…分光反射率記憶部
38…分光反射率差分量算出部
40…分光反射率差分量記憶部
46…目標濃度設定部
48…目標濃度分光反射率算出部
50…印刷予測プロファイル作成部
52…測色計
54…プリンタプロファイル作成部
C1、C2…カラーチャート
P1…印刷物
P2…プルーフ

Claims (21)

  1. 印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測方法において、
    前記印刷物の色の変化に係る条件である第1印刷条件に従い、基準濃度からなる第1基準カラーチャートを作成し、前記第1基準カラーチャートを測定することで、前記第1印刷条件での第1基準測定値を求めるステップと、
    前記第1印刷条件に従い、前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記基準濃度からそれぞれ所定量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度に固定して変更カラーチャートを作成し、前記変更カラーチャートを測定することで変更測定値を求めるステップと、
    前記第1基準測定値と前記変更測定値との差分量を前記各色材毎に求めるステップと、
    前記第1印刷条件と異なる第2印刷条件に従い、前記基準濃度からなる第2基準カラーチャートを作成し、前記第2基準カラーチャートを測定することで、前記第2印刷条件での第2基準測定値を求めるステップと、
    前記第2基準測定値と、所望の濃度に対応する前記各色材の前記差分量とを用いて、前記第2印刷条件による前記所望の濃度での前記印刷物の色を予測するステップと、
    を含むことを特徴とする印刷色予測方法。
  2. 請求項1記載の方法において、
    前記第2基準測定値と、前記所望の濃度に対応する前記各色材の前記差分量とを加算することにより、前記第2印刷条件による前記所望の濃度での前記印刷物の色を予測することを特徴とする印刷色予測方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法において、
    前記各色材の前記差分量を補間することにより、前記所望の濃度に対応する前記各色材の補間差分量を求めるステップを有し、
    前記第2基準測定値と、前記各色材の前記補間差分量とを加算することにより、前記第2印刷条件による前記所望の濃度での前記印刷物の色を予測することを特徴とする印刷色予測方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、分光反射率であることを特徴とする印刷色予測方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、分光濃度であることを特徴とする印刷色予測方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、測色濃度であることを特徴とする印刷色予測方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、測色値であることを特徴とする印刷色予測方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1印刷条件及び前記第2印刷条件は、前記印刷物に使用する印刷用紙に係る条件であることを特徴とする印刷色予測方法。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1印刷条件及び前記第2印刷条件は、前記印刷物を作成する色材に係る条件であることを特徴とする印刷色予測方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法において、
    前記第1印刷条件及び前記第2印刷条件は、前記印刷物のドットゲインに係る条件であることを特徴とする印刷色予測方法。
  11. 印刷機を用いて作成される印刷物の色を予測する印刷色予測システムにおいて、
    前記印刷物の色の変化に係る条件である第1印刷条件に従って作成された基準濃度からなる第1基準カラーチャートを測定して得られる第1基準測定値と、前記第1印刷条件に従い、前記印刷物を作成するための各色材の濃度を、前記基準濃度からそれぞれ所定量だけ単独に変更する一方、濃度を変更する当該色材を除く他の色材の濃度を前記基準濃度に固定して作成された変更カラーチャートを測定して得られる変更測定値との差分量を前記各色材毎に算出する差分量算出部と、
    前記第1印刷条件と異なる第2印刷条件に従って作成された前記基準濃度からなる第2基準カラーチャートを測定して得られる第2基準測定値と、所望の濃度に対応する前記各色材の前記差分量とを用いて、前記第2印刷条件による前記所望の濃度での前記印刷物の色を予測する印刷予測プロファイルを作成するプロファイル作成部と、
    を備え、前記印刷予測プロファイルを用いて前記印刷物の色を予測することを特徴とする印刷色予測システム。
  12. 請求項11記載のシステムにおいて、
    前記印刷予測プロファイルを用いて算出した前記印刷物の色予測値を出力装置の出力データに変換する出力プロファイルを有し、前記出力プロファイルを用いて前記出力装置により前記印刷物のプルーフを出力することを特徴とする印刷色予測システム。
  13. 請求項11又は12に記載のシステムにおいて、
    前記プロファイル作成部は、前記第2基準測定値と、前記所望の濃度に対応する前記各色材の前記差分量とを加算して得られる色予測値を前記印刷予測プロファイルとして作成することを特徴とする印刷色予測システム。
  14. 請求項11〜13のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記プロファイル作成部は、前記各色材の前記差分量を補間することにより、前記所望の濃度に対応する前記各色材の補間差分量を求め、前記第2基準測定値と、前記各色材の前記補間差分量とを加算して得られる色予測値を前記印刷予測プロファイルとして作成することを特徴とする印刷色予測システム。
  15. 請求項11〜14のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、分光反射率であることを特徴とする印刷色予測システム。
  16. 請求項11〜14のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、分光濃度であることを特徴とする印刷色予測システム。
  17. 請求項11〜14のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、測色濃度であることを特徴とする印刷色予測システム。
  18. 請求項11〜14のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1基準測定値、前記変更測定値及び前記第2基準測定値は、測色値であることを特徴とする印刷色予測システム。
  19. 請求項11〜18のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1印刷条件及び前記第2印刷条件は、前記印刷物に使用する印刷用紙に係る条件であることを特徴とする印刷色予測システム。
  20. 請求項11〜18のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1印刷条件及び前記第2印刷条件は、前記印刷物を作成する色材に係る条件であることを特徴とする印刷色予測システム。
  21. 請求項11〜18のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記第1印刷条件及び前記第2印刷条件は、前記印刷物のドットゲインに係る条件であることを特徴とする印刷色予測システム。
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