JP5105659B2 - 消臭シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ペットの排泄物の処理などに使用されるペットシートや、紙おむつ、女性用生理用具に適用可能な消臭シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、犬や猫などのペットの排泄物処理のために、吸水性に優れた粉砕パルプと高分子ポリマーを用いたペットシートが提案され、実用化されている。また、紙おむつや女性用生理用具においても、同様又は類似の構造が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、従来のペットシートにおいて、ペットの尿が高分子吸収体に吸収される際に、パルプ繊維に尿が残ってしまい、その残存した尿が臭気を発生していた。
【0004】
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、簡素な構成でありながら消臭効果に優れた消臭シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る消臭シートは、吸水性に優れたパルプ材料と;パルプ材料に近接して配置され、液体を吸収したときに粘着性を帯びる粘着性材料とを備えている。かかる構成によれば、尿が粘着性材料に触れた時点で当該材料がゲル状になり、尿の蒸発を抑制する。ここで、粘着性材料としては、例えば、アルファ化タピオカスターチを使用することができる。
【0006】
更に具体的な態様においては、防水性の裏面シートと;親水性の表面シートと;裏面シート上に配置される吸収体層と;吸収体層と表面シートとの間に配置され、水分を吸収すると粘着性を帯びるアルファ化タピオカスターチを含む粘着性材料層とを備える。そして、吸収体層は、高吸収性ポリマーを繊維状パルプによって包囲した構造とすることができる。
【0007】
或いは、防水性の裏面シートと;親水性の表面シートと;裏面シート上に配置される吸収体層とを備える。そして、吸収体層は、吸収性に優れたパルプ材料と水分を吸収すると粘着性を帯びる粘着性材料とを混合した吸水性粒状体を含む構造とすることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態について、犬や猫等のペットの排泄物を処理するために使用されるペットシートを例にとって説明する。なお、本発明は、ペットシートの他にも、オムツや女性用生理用具などにも適用可能である。
【0009】
図1は、本発明の第1の実施例に係る消臭シート10の平面形状を示す。図2は、当該消臭シート10の断面構造を示す。本実施例に係る消臭シート10は、ほぼ矩形に成形され、中央付近内部に吸収体領域12を有する。
【0010】
図2に示すように、消臭シート10は、親水性の不織布から構成される表面シート14と、防水性の裏面シート16と、表面シート14及び裏面シート16の内部に収容された吸収体18と、吸収体18と表面シート14との間に介在された粘着性材料層22と、吸収体18と粘着性材料層22を包囲するティッシュ24とを備えている。
【0011】
表面シート14としては、例えば、目付量20g/m2のPP製ポイントボンド不織布を使用することができる。裏面シート16としては、例えば、目付量20g/m2のPE製フィルムを使用することができる。吸収体18としては、例えば、目付量150g/m2の粉砕パルプと、目付量30g/m2の高吸収性ポリマー20とを均一にブレンドしたものを使用することができる。粘着性材料層22としては、例えば、#150メッシュ(0.104mmの目開きを通過する寸法)のアルファ化タピオカスターチを層状にしたものを使用することができる。少量の粒子を均一に展開するためには、粒子のサイズは細かい方が好ましい。吸収体18と粘着性材料層22とは、ティッシュ24で包囲した後、エンボス加工により嵩密度0.1g/ccに圧縮する。
【0012】
粘着性材料層22を構成する材料としては、アルファ化タピオカスターチ以外にも、水分を吸収したときに粘着性を帯びるものであれば、他の材料を使用することも可能である。例えば、天然由来の物質としては、アルファ化コーンスターチ;アラビアゴム;アルファ化小麦スターチ;ゼラチン;アルファ化バレイショスターチ;糖蜜;アルファ化米スターチ等を使用することができる。また、合生物を用いる場合には、化学処理されたセルロース類として、カルボキメチルセルロース;メチルセルロース;ヒドロキシプロピルセルロース等を用いることができる。また、高分子塩類として、ポリアクリル酸ナトリウム;アルギン酸ナトリウム;カゼインナトリウム等を使用することができる。更に、高分子材料として、グリセリン;ポリエチレングリコール;ポリビニルアルコール等を使用することができる。ここで、本件特許をペットシートに適用する場合には、粘着性材料としてペットが誤って食べても毒にならないようなものを使用することが重要である。
【0013】
本実施例においては、必要に応じて、抗菌剤を使用する。抗菌剤としては、例えば、クエン酸やデヒドロ酢酸を2g/m2を用いることができる。
【0014】
上記のような構成の消臭シート10の製造に際しては、脱リグニン処理されたケミカルパルプをハンマーミルなどにより解繊し、ティッシュをフィルターとして空気流にて積層する。次に、積層されたパルプの表層にポリマー及び粘着物固定のために水をスプレーする。その後、水を含んだパルプの表層に、吸収性ポリマー及びアルファ化タピオカスターチを重力落下によって均一に散布する。そして、積層パルプ、吸収性ポリマー及びタピオカスターチで構成される積層体の表裏にカバーティッシュ24を貼り合わせて、加圧して吸収体を成形する。その後、吸収体を表面シート14と裏面シート16で挟み込み、ホットメルト加工(HMT)により、消臭シート10を成形する。
【0015】
なお、粉状の抗菌剤を使用する場合には、積層されたパルプの表層に水をスプレーした後に、吸収性ポリマーと同様にパルプの表層に均一に散布する。また、液状の抗菌剤を使用する場合には、希釈混合したものを積層されたパルプの表層にスプレーする。
【0016】
消臭シート10の使用に際しては、例えば、猫などのペットが排泄する場所に直接敷いて使用したり、石、木、パルプ、シリカゲルなどの粒状物からなる所謂猫砂の下に敷いて使用することができる。
【0017】
本実施例によれば、表面シート14を通過した尿等の液体は、ティッシュ24及び粘着性材料層22を通過し、吸収体18中において粉砕パルプの繊維間を拡散して高吸収性ポリマー20に吸収される。この時、粘着性材料層22を構成する粘着性材料は、パルプ繊維の間に残存する、悪臭の元となる液体によって溶解され、ゲル状になる。ゲル状になった(粘着性を帯びた)物質は、尿の水分及び臭気成分の蒸発速度を下げる特性がある。このため、ペットシートから空気中に飛散する臭気量が大幅に低減される。
【0018】
図3は、本発明の第2の実施例に係る消臭シート30の内部構造を示す。消臭シート30は、親水性の不織布から構成される表面シート34と、防水性の裏面シート32と、表面シート34及び裏面シート32の内部において、ティッシュ36に包囲された吸水性粒状体38とを備えている。本実施例の消臭シート30は、シートをちぎる性質のあるマウス等のペットシートに適している。
【0019】
上記第1の実施例と同様に、表面シート34としては、例えば、目付量20g/m2のPP製ポイントボンド不織布を使用することができる。裏面シート32としては、例えば、目付量20g/m2のPE製フィルムを使用することができる。吸水性粒状体38としては、例えば、粉砕パルプ50%と#200メッシュ(0.074mmの目開きを通過する寸法)のアルファ化タピオカスターチ50%をブレンド混合し、直径2mm、嵩比重0.3g/ccの円柱形に成形したものを使用することができる。なお、パルプと混合するためには、アルファ化タピオカスターチの粒径は細かい方が好ましい。
【0020】
上記のような構成の消臭シート30の製造に際しては、円柱状に成形された吸収体を直方体の器に充填し、当該器の上部開放面から吸収体の表面に対して水蒸気を散布した後、加圧成形によって粒状の吸収体38を得る。その後、吸収体38を表面シート34と裏面シート32で挟み込み、ホットメルト加工(HMT)により、消臭シート30を成形する。
【0021】
本実施例によれば、表面シート34を通過した尿等の液体は、ティッシュ36を通過して吸水性粒状体38の空間を拡散する。吸水性粒状体38は、尿などの液体を吸収することにより粘着性を帯び、互いにくっ付き合う。このとき、粘着性を帯びた吸水性粒状体38の最外面には、水分を吸収していない乾燥状態の吸水性粒状体38が接触し、乾燥状態の吸水性粒状体38で被覆された固まりが形成される。すなわち、尿を吸収して粘着性を帯びた吸水性粒状体38が乾燥状態の吸水性粒状体38で完全に包囲される。その結果、尿などの臭気成分が直接空気にさらされることなく、尿の水分及び臭気成分の蒸発を抑制することができる。更に、仮に、マウス等のペットが表面シート34を破っても、尿を吸収した吸水性粒状体38は乾燥状態の吸水性粒状体38に包囲されているため、臭気成分が空気に直接露出することはない。
【0022】
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、粘着性材料が悪臭の元となる液体によって溶解されゲル状になるため、尿の水分及び臭気成分の蒸発速度を抑制することができる。その結果、シートから空気中に飛散する臭気量が大幅に低減されるという格別の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施例に係る消臭シートの構成を示す平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A方向の断面図である。
【図3】図3は、本発明の第2の実施例に係る消臭シートの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10,30 消臭シート
12 吸収体領域
14,34 表面シート
16,32 裏面シート
18 吸収体
20 高吸収性ポリマー
22 粘着性材料層
24,36 ティッシュ
38 吸水性粒状体
Claims (4)
- 液体を吸収する機能と、当該液体から発生する臭気を低減させる機能を有する消臭シートにおいて、
親水性の表面シートと;
防水性の裏面シートと;
高吸収性ポリマーと粉砕パルプによって形成され、前記表面シートと裏面シートとの間に配置された吸収体層と;
前記吸収体層と前記表面シートとの間に、前記吸収体層とは別層として配置され、前記液体を吸収したときに溶解され粘着性を帯びる粘着性材料を有する粘着性材料層と;
前記吸収体層と前記粘着性材料層とを包囲するティッシュとを備えたことを特徴とする消臭シート。 - 前記粘着性材料は、アルファ化タピオカスターチを含むことを特徴とする請求項1に記載の消臭シート。
- 前記粘着性材料は、#150メッシュ(0.104mmの目開きを通過する寸法)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の消臭シート。
- 前記消臭シートはペットの排泄物を処理するペットシートに適用されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の消臭シート。
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