JP5111661B2 - 通信制御方法および無線基地局 - Google Patents

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Description

本発明は、アドホックネットワークの技術を利用して形成されたマルチホップセルラー無線システムで使用する通信制御方法および無線基地局に関する。
送信端末から送信されたデータを、直接の無線通信が不可能な受信端末に他の無線通信端末がマルチホップ転送することによって届ける方法として、アドホックネットワークと呼ばれる技術がある。アドホックネットワークでは、ネットワークを構成する無線通信端末間でDSR(Dynamic Source Routing)やAODV(Ad hoc On-Demand Distance Vector)といったルーティングプロトコルを用いることで端末間の経路を確立することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
一方、3GPP(3rd Generation Partnership Project)にて標準化されているパケット交換制御において、通信用の個別チャネルは最初の通信確立の際に使用した無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)をアンカーポイントとして、そこからデータのルーティング経路を延長する制御を行っている(非特許文献2参照)。
また、同じく3GPPで標準化されたLTE(Long Term Evolution)では、上記RNCの機能をeNodeBに移したことにより、ハンドオーバ時にアンカーポイントを移動し、データ転送経路を切り替える方式を採っている(非特許文献3参照)。
また、特許文献1には、特定の端末間に発生するデータ送受信それぞれにおいて、ルーティング経路のホップ数を比較することにより、ホップ数の増加に基づいてルーティング経路が冗長になったことを検出し、これに基づいてルーティング経路の最適化や、アンカールータ(アンカーポイント)の変更を行う技術が記載されている。ホップ数のカウント方法としては、IPv4におけるTTL(Time to Live)パラメータ、IPv6のホップリミットパラメータを使用した方法が開示されている。
特開2003−224589号公報 C-K.Toh著、構造計画研究所訳、「アドホックモバイルワイヤレスネットワーク −プロトコルとシステム−」共立出版(2003年) 3GPP TS25.832"Manifestations of Handover and SRNS relocation" 3GPP TS23.401 V8.3.0"General Packet Radio Service(GPRS) enhancements for Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E-UTRAN) access"
アドホックネットワークの技術をセルラー無線システムに適用する形態の一つに、基地局間の無線中継が考えられる。これは、移動局を扱う基地局とコアネットワークの間を他の基地局による無線中継によってマルチホップ転送することで実現される。
しかしながら、この技術をLTEや将来的なセルラー無線システムに適用する場合、無線リソース制御や移動制御を行い、アンカーポイントとなる基地局をマルチホップ経路上の基地局の中から一つ選択する必要がある。このとき、移動局が移動するたびに、最も移動局に近い基地局にセルラーネットワーク管理機能を持たせた場合、移動局のコンテキストを転送するための制御パケットが発生し、基地局間の無線リソースを消費するという問題がある。
一方、最もコアネットワークに近い基地局にセルラーネットワーク管理機能を固定させた場合、上記のコンテキスト転送に伴う問題は発生しないが、セルラーネットワーク管理機能を有する基地局は多くの移動局を扱うため、負荷が集中するという問題がある。また、移動局が最初に接続した基地局にセルラーネットワーク管理機能を固定し、移動時は経路を延長する方式をとった場合、転送用の無線リソースが必要になるため、基地局間の無線リソースを無駄に消費する課題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、マルチホップセルラー無線システムを実現する際の課題となるセルラーネットワーク管理機能の切替契機を効率化する通信制御方法および無線基地局を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、少なくとも1つのゲートウェイと、無線移動局の無線リソース管理および移動管理を行うためのセルラーネットワーク管理機能を有する複数の無線基地局と、により構成されるマルチホップセルラーネットワークで実行する通信制御方法であって、前記複数の無線基地局のうち、マルチホップセルラーネットワークに接続中の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行っている第1の無線基地局が、当該無線移動局の接続先を切り換える必要があると判断した場合に、ハンドオーバ先の無線基地局となる第2の無線基地局に対してハンドオーバ処理を要求し、また、当該無線移動局(ハンドオーバ実行移動局)に対して当該第2の無線基地局へのハンドオーバを指示するハンドオーバ指示ステップと、前記第2の無線基地局が、前記ハンドオーバ指示ステップにおける、前記第1の無線基地局から送信された信号が自局に到達するまでの転送回数に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する変更判定ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明にかかる通信制御方法では、ハンドオーバ先の無線基地局が、ハンドオーバを実行した無線移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供中の無線基地局から自局までのメッセージ転送回数に基づいて、当該無線移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更するかどうか判断することとしたので、セルラーネットワーク管理機能の切替契機を効率化することができ、無線リソースを必要以上に消費するのを防止できる、という効果を奏する。
図1は、実施の形態1にかかる通信制御方法を適用したマルチホップセルラーネットワークの一例を示す図である。 図2は、ゲートウェイの構成例を示す図である。 図3は、無線基地局の構成例を示す図である。 図4は、無線移動局の構成例を示す図である。 図5は、無線移動局が接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。 図6は、無線移動局が接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。 図7は、実施の形態2にかかる通信制御方法を適用したマルチホップセルラーネットワークの一例を示す図である。 図8は、無線移動局が接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。 図9は、実施の形態3にかかる通信制御方法を適用したマルチホップセルラーネットワークの一例を示す図である。 図10は、無線移動局が接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。 図11は、接続状態管理情報を示す図である。 図12は、無線移動局が接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。 図13は、接続状態管理情報を示す図である。 図14は、無線移動局が接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。
1,1X,1Y ゲートウェイ
2A,2B,2C,2D 無線基地局
3 無線移動局
11 有線I/F部
12,21,31 無線I/F部
13,22,32 制御メッセージ処理部
14,23 経路制御部
15,24 リソース制御部
25 移動制御部
33 品質測定部
100A 通信エリア
以下に、本発明にかかる通信制御方法および無線基地局の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる通信制御方法を適用したマルチホップセルラーネットワーク(マルチホップセルラー無線システム)の一例を示す図である。このシステムは、ゲートウェイ1と、無線基地局2A,2B,2C,2Dと、無線移動局3と、を含む。
図1において、ゲートウェイ1は、コアネットワークとの接続インタフェースを有し、マルチホップセルラーネットワークとコアネットワーク間でトラフィックを中継する。無線基地局2A〜2Dは、無線移動局3が送信したデータをゲートウェイ1へ届け、またゲートウェイ1が送信したデータを無線移動局3に届けるために、ゲートウェイ1と無線移動局3との間で無線中継を行う。また、各無線基地局は、無線移動局3に対して、無線リソースの管理および移動管理を実施するためのセルラーネットワーク管理機能を有する。ただし、一つの無線移動局3に対してすべての無線基地局がセルラーネットワーク管理機能を提供する必要はなく、無線移動局3からゲートウェイまでの経路上のいずれかの無線基地局がセルラーネットワーク管理機能を提供する。無線移動局3は、いずれかの無線基地局に接続してデータ通信を行う。
また、図1では、無線移動局3の移動経路、移動経路上における無線基地局との接続関係(直接通信する無線基地局)、および無線移動局3が直接通信する無線基地局(接続中の無線基地局)からコアネットワークまでの接続関係(データ転送経路)の例も併せて示している。具体的には、無線基地局2Aに接続した状態から無線移動局3が移動を開始し、接続先を無線基地局2B,2Cへと切り替える様子とそのときのデータ転送経路の例を示している。なお、データ転送経路は点線の双方向矢印にて示されており、この矢印の始点(終点)に位置する無線基地局が、その経路を使用してコアネットワークと通信を行う無線移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する。
また、図1では、無線基地局2Aが他のノード(無線移動局,他の無線基地局,ゲートウェイ)と無線通信可能な範囲を通信エリア100Aとして示している。図1に示した構成の場合、無線基地局2Aは、無線基地局2Bおよびゲートウェイ1との直接通信が可能である。他の無線基地局の通信エリアについては、簡単化のために記載を省略しているが、無線基地局2Bは無線基地局2Aおよび2Cと通信可能な場所に配置され、無線基地局2Cは無線基地局2Bおよび2Dと通信可能な場所に配置されているものとする。また、無線基地局2Dは無線基地局2Cおよびゲートウェイ1と通信可能な場所に配置されているものとする。また、各無線基地局は、既存のアドホックネットワークのルーティングプロトコルなどを利用して作成された、ゲートウェイ1にデータ転送するための経路テーブルを管理しているものとする。
図2は、ゲートウェイ1の構成例を示す図である。図示したように、ゲートウェイ1は、コアネットワークと通信するための有線I/F部11と、無線基地局または無線移動局と通信するための無線I/F部12と、有線I/F部11または無線I/F部12で送受信するためのメッセージを処理するための制御メッセージ処理部13と、制御メッセージを送信する経路を決定するための経路制御部14と、移動局の接続情報を管理するリソース制御部15と、を備える。
無線基地局2A〜2Dは同一の構成である。以下の説明では、特に区別する必要がない場合、これらを総称して無線基地局2と呼ぶ。図3は、無線基地局2の構成例を示す図である。図示したように、無線基地局2は、他の無線基地局2、無線移動局3またはゲートウェイ1と通信するための無線I/F部21と、無線I/F部21で送受信するメッセージを処理するための制御メッセージ処理部22と、制御メッセージを送信する経路を決定するための経路制御部23と、無線リソース管理を行うリソース制御部24と、無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局となった場合にその無線移動局3の移動を扱う移動制御部25と、を備える。
また図4は、無線移動局3の構成例を示す図であり、この無線移動局3は、無線基地局2またはゲートウェイ1と通信するための無線I/F部31と、無線I/F部31で送受信するメッセージを処理するための制御メッセージ処理部32と、周辺の無線基地局2との通信品質を測定する品質測定部33と、を備える。
なお、図2〜図4では、本実施の形態の特徴的な動作を実現するために必要な構成要素のみを記載し、他の一般的な構成要素については記載を省略している。
つづいて、本実施の形態のマルチホップセルラーネットワークにおける特徴的な動作である無線移動局3が移動を行い、接続先の無線基地局2(直接通信する無線基地局2を切り替える場合の動作について説明する。ここでは、一例として、無線移動局3が図1に示したように移動する場合の動作を説明する。すなわち、無線移動局3は、無線基地局2Aに接続し、無線基地局2Aおよびゲートウェイ1経由でコアネットワークとの間のデータ転送経路が設定されている状態を初期状態とし、その後、移動に伴い接続先を無線基地局2B、2Cの順で切り替える場合の動作を説明する。ここでは、無線移動局3が接続先を無線基地局2Aから無線基地局2Bへ切り替える動作(第1の制御手順)と、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cへ切り替える動作(第2の制御手順)に分けて説明する。なお、初期状態では、無線基地局2Aが、無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供しているものとする。
(第1の制御手順)
図5は、無線移動局3がハンドオーバを実行し、接続先を無線基地局2A(初期状態)から無線基地局2Bへ切り替える場合のシーケンスを示す図である。なお、図5では、制御メッセージの送受信動作のみを示しており、データの送受信動作については記載を省略している。また、これ以降の説明において、「ハンドオーバ」とは、無線移動局が移動を行い、それまで接続していた無線基地局とは異なる無線基地局の通信エリアに移動した場合に、移動先の無線基地局経由で通信が可能となるように、接続先の無線基地局を切り替える動作を示すこととする。
無線移動局3では、いずれかの無線基地局2に接続済みの場合、所定のタイミングで品質測定部33が通信品質を測定し、制御メッセージ処理部32は、その測定結果(通信品質)を含んだ制御メッセージを生成し、さらに、生成したメッセージを品質測定結果として、無線I/F部31経由で接続中の無線基地局2へ送信する。
無線移動局3は、初期状態においては、図5に示したように、セルラーネットワーク管理機能を提供している無線基地局2A(アンカーポイントの無線基地局)に向けて品質測定結果メッセージを送信する(ステップS10)。なお、図5では、説明の便宜上、定期的に、または不定期に送信される品質測定結果メッセージのうちの1つのみを示している。
上記品質結果メッセージの宛先である無線基地局2Aは、品質測定結果メッセージを受信すると、その内容を確認する。その結果、通信品質が劣化したと判断し、接続先を自局から他の無線基地局2へ切り替えるためのハンドオーバが必要と判断した場合には、ハンドオーバ先の無線基地局2Bに向けて、ハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS11)。このとき、ハンドオーバ要求メッセージを中継する各無線基地局2がメッセージ転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行う。たとえば、ハンドオーバ要求メッセージ内に転送回数を記録するための所定の領域を確保しておき、ハンドオーバ要求メッセージを生成した無線基地局2は、転送回数として初期値(0や1など)を記録する。そして、各無線基地局2は、ハンドオーバ要求メッセージを転送する際に、転送回数情報を更新(インクリメント)する。これにより、ハンドオーバ要求メッセージの宛先となる無線基地局2は、ハンドオーバ要求メッセージが何回転送されて到達したかを知ることができる。今回の例では、ハンドオーバ先の無線基地局2Bはハンドオーバ要求メッセージが1回転送されたこと(当該メッセージが発行元の無線基地局2Aから他の無線基地局2を経由せずに直接到達したこと)を検出する。
ここで、図1に示したマルチホップセルラーネットワークを構成している本実施の形態の無線基地局2はそれぞれ、自装置に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局2と自装置との間の最大ホップ数(閾値)を保持している。そして、各無線基地局2は、ハンドオーバ先の無線基地局としてハンドオーバ処理を実行する場合、ハンドオーバ要求メッセージの転送回数と上記閾値(最大ホップ数)とを比較し、転送回数が閾値に達していれば、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更する処理も併せて実行する。一方、転送回数が閾値未満であれば、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更処理は行わない。
図5のシーケンス説明に戻り、無線基地局2Bは、上記ステップS11で送信されたハンドオーバ要求メッセージを受信すると、それに記録されている転送回数と保持しておいた最大ホップ数(閾値)とを比較する。ここでは、転送回数<閾値であることを確認し、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更は行わないと判断する。そして、無線基地局2Bは、ハンドオーバ元の無線基地局2Aとの転送用の経路を設定し、無線基地局2Aに対して、ハンドオーバ応答メッセージを送信する(ステップS12)。
そして、ハンドオーバ応答メッセージを受信した無線基地局2Aは、ハンドオーバ指示メッセージを無線移動局3に対して送信し、無線基地局2Bへのハンドオーバを指示する(ステップS13)。無線移動局3は、ハンドオーバ指示メッセージを受信すると、その指示内容に従い、接続先を無線基地局2Aから無線基地局2Bに切り替えた後、ハンドオーバ完了メッセージを無線基地局2Bに対して送信する(ステップS14)。
以上の制御手順によって、無線基地局2Aから無線基地局2Bへのハンドオーバ(セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を伴わないハンドオーバ)が完了となり、以降、無線移動局3は、無線基地局2B経由でゲートウェイ1と通信(データの送受信)を行う。このとき、図1に示したように無線移動局3とゲートウェイ1との間で送受信されるトラックは無線基地局2Aも経由する。すなわち、無線移動局3−無線基地局2B−無線基地局2A−ゲートウェイ1という通信経路(データ転送経路)で通信が行われる。
なお、上記動作では、無線移動局3は、通信品質を測定すると、その結果の無線基地局2への通知を必ず行うようにしていたが、通信品質の測定結果を接続中の無線基地局へ必ず送信する必要はなく、たとえば、通信品質がある程度劣化したと判断した場合(所定の品質以下の場合)に通知するようにしてもよいし、無線基地局から要求された場合に通知するようにしてもよい。また、これらを併用する(所定の品質以下または無線基地局から要求された場合に通知する)ようにしてもよい。また、通信品質に応じてその通知頻度(通知タイミング)を変化させ、高品質の場合は長周期で、一方、低品質の場合は短周期で通知するようにしてもよい。さらに、移動速度が検出可能であれば、移動速度を考慮して通知頻度を変化させるようにしてもよい。このように、通信品質が良好でハンドオーバの必要性が低いと推定される場合や、移動していない場合(または低速移動時)には品質測定結果の通知頻度を下げることにより、無線移動局3と無線基地局2との間のトラフィックを低減できる。
(第2の制御手順)
図6は、無線移動局3がハンドオーバを実行し、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cへ切り替える場合のシーケンスを示す図である。このシーケンスは、上記の第1の制御手順とは異なり、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局(アンカーポイントの無線基地局)の変更を伴うハンドオーバ、すなわち第2の制御手順を示している。図5と同様に、図6においてもデータの送受信動作については記載を省略している。
接続先を無線基地局2Aから無線基地局2Bに切り替え、無線基地局2Bに接続している状態においても無線移動局3は、図6に示したように、セルラーネットワーク管理機能を提供している無線基地局2Aに向けて品質測定結果メッセージを送信する。具体的には、まず品質測定結果メッセージが無線移動局3から無線基地局2Bへ送信され(ステップS20)、さらに、無線基地局2Bから無線基地局2Aへ転送される(ステップS21)。なお、図6では、説明の便宜上、定期的に、または不定期に送信される品質測定結果メッセージのうちの1つのみを示している。
上記品質測定結果メッセージの宛先である無線基地局2Aは、品質測定結果メッセージを受信すると、その内容を確認する。その結果、通信品質が劣化したと判断し、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cへ切り替えるためのハンドオーバが必要と判断した場合には、ハンドオーバ先の無線基地局2Cに向けて、ハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS22,S23)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Cに到達する。このとき、ハンドオーバ要求メッセージを中継する各無線基地局2がメッセージ転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行う。これにより、ハンドオーバ要求メッセージの宛先となる無線基地局2Cは、ハンドオーバ要求メッセージが何回転送されて到達したかを知ることができる。今回の例では、ハンドオーバ先の無線基地局2Cはハンドオーバ要求メッセージが2回転送されたことを検出する。
そして、無線基地局2Cは、上記検出した転送回数とあらかじめ決められている最大ホップ数(第1の制御手順で説明したものと同一の閾値)とを比較する。ここでは、転送回数<閾値を満たさなくなったこと(転送回数≧閾値)を確認したものとする。すなわち、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行うと判断する。そして、無線基地局2Cは、無線基地局2Aに向けて、ハンドオーバ応答メッセージを返送する(ステップS24,S25)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。
ハンドオーバ応答メッセージを受信した無線基地局2Aは、ハンドオーバ指示メッセージを無線移動局3に向けて送信し、無線基地局2Cへのハンドオーバを指示する(ステップS26,27)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線移動局3に到達する。無線移動局3は、ハンドオーバ指示メッセージを受信すると、その指示内容に従い、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cに切り替えた後、ハンドオーバ完了メッセージを無線基地局2Cに対して送信する(ステップS28)。
ハンドオーバ完了メッセージを受信した無線基地局2Cは、ゲートウェイ1との間で無線移動局3のデータを転送するための経路を再設定するために、ゲートウェイ1に向けてパス再設定要求メッセージを送信する(ステップS29,S30)。このメッセージは、無線基地局2Dを経由してゲートウェイ1に到達する。
パス再設定要求メッセージを受信したゲートウェイ1では、経路制御部14が無線移動局3のデータ転送経路の再設定処理を行い、設定が完了すると、再設定されたデータ転送経路の情報を含んだパス再設定応答メッセージを制御メッセージ処理部13が生成し、無線I/F部12経由で無線基地局2Cに向けて返送する(ステップS31,S32)。このメッセージは、無線基地局2Dを経由して無線基地局2Cに到達する。
パス再設定応答メッセージを受信した無線基地局2Cは、それまで無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供していた無線基地局2Aと無線移動局3がハンドオーバ前に接続していた無線基地局2B間のデータ転送経路を解放するために(再設定前のデータ転送経路を構成していたパスのうち、再設定後のデータ転送経路に含まれないパスを解放するために)、リソース解放要求メッセージを無線基地局2Aに向けて送信する(ステップS33,S34)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。
リソース解放要求メッセージを受信した無線基地局2Aでは、リソース制御部24が無線移動局3に関するリソースを解放するとともに、制御メッセージ処理部22が、データ転送経路の解放を要求するためのリソース解放要求メッセージを生成し、無線I/F部21経由で、ハンドオーバ前に接続していた無線基地局2Bに対して送信する(ステップS35)。
リソース解放要求メッセージを受信した無線基地局2Bは、無線移動局3に関するリソースを解放する。
以上の制御手順によって、無線基地局2Bから無線基地局2Cへのハンドオーバおよびこれに伴うデータ転送経路の切り替え処理(セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を伴うハンドオーバ)が完了となり、以降、無線移動局3は、無線基地局2C経由でゲートウェイ1と通信する。この状態での無線移動局3とゲートウェイ1との間の通信経路は、図1に示したように、無線移動局3−無線基地局2C−無線基地局2D−ゲートウェイ1となる。
このように、本実施の形態のマルチホップセルラー無線システムでは、各無線基地局がセルラーネットワーク管理機能を有し、無線移動局がハンドオーバを実行した場合、ハンドオーバ先の無線基地局が、ハンドオーバを実行した無線移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供中の無線基地局から自局までのデータ転送経路上での転送回数(ホップ数)に基づいて、当該無線移動局にセルラーネットワーク管理機能の提供する無線基地局の変更を行うかどうか判断することとした。これにより、ゲートウェイとの間のパス再設定の実行頻度を抑えることができ、接続先の無線基地局を切り替える際の処理時間の短縮および制御メッセージ数の削減が可能になる。この結果、セルラーネットワーク管理機能の切替契機を効率化することができ、無線リソースを必要以上に消費するのを防止できる。
なお、上記説明では、各無線基地局2がメッセージの転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行い、ハンドオーバ先の無線基地局2は、受信したハンドオーバ要求メッセージに記録されている転送回数と閾値とを比較することによりセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるかどうか判断することとしたが、これとは異なる方法で判断を行うことも可能である。
たとえば、各無線基地局2は、自装置に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局2をあらかじめ認識しておき、自局配下(自身の通信エリア)へ移動してきた無線移動局3が、あらかじめ認識しておいた(あらかじめ決められている)ものとは異なる無線基地局2からセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている場合には、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるようにする。
より具体的な例を示す。無線基地局2Bは、自装置(無線基地局2B)に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局が無線基地局2Aであることを把握しているものとし、また、無線基地局2Cは、自装置(無線基地局2C)に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局が無線基地局2C(自装置)であることを把握しているものとする。このような条件下では、無線基地局2Bは、無線基地局2Aからセルラーネットワーク管理機能が提供されている無線移動局3が配下に移動してきた場合、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局は変更しない(図5に示したシーケンスと同じ制御手順でハンドオーバ処理を行う)。その後、無線基地局2B配下の無線移動局3が無線基地局2C配下へ移動した場合、無線基地局2Cは、移動してきた無線移動局3に対して無線移動局2Aがセルラーネットワーク管理機能を提供しており、あらかじめ決められていた無線基地局ではないため、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更する(図6に示したシーケンスと同じ制御手順でハンドオーバ処理を行う)。
このような手順でセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるかどうか判断する場合にも、セルラーネットワーク管理機能の切替契機を効率化することができ、無線リソースを必要以上に消費するのを防止できる。
実施の形態2.
つづいて、実施の形態2にかかる通信制御方法について説明する。実施の形態1では、コアネットワークと通信するゲートウェイが単一(固定)の場合の制御動作について説明したが、本実施の形態では、ゲートウェイが複数存在し、ハンドオーバに伴いデータ転送経路を切り替える際に、ゲートウェイも切り替える場合の動作例について説明する。
図7は、実施の形態2にかかる通信制御方法を適用したマルチホップセルラーネットワークの一例を示す図である。このシステムは、ゲートウェイ1Xおよび1Yと、複数の無線基地局2(2A,2B,2C,2D)と、無線移動局3と、を含む。なお、これらの構成要素は実施の形態1で説明した各構成要素と同じ内部構成である。すなわち、ゲートウェイ1Xおよび1Yの構成は図2に示したものとなり、無線基地局2A〜2Dの構成は図3に示したものとなる。また、無線移動局3の構成は図4に示したものとなる。ただし、無線移動局3がハンドオーバする際の制御動作については、実施の形態1で説明したもの(図5および図6参照)と一部異なる。
また、図7では、実施の形態1の説明で用いた図1と同様に、無線移動局3の移動経路、移動経路上における無線基地局との接続関係(直接通信する無線基地局)、および無線移動局3が直接通信している無線基地局からコアネットワークまでの接続関係(データ転送経路)の例も併せて示している。具体的には、無線基地局2Bに接続した状態から無線移動局3が移動を開始し、接続先を無線基地局2Cへと切り替える様子とそのときのデータ転送経路の例を示している。また、データ転送経路は点線の双方向矢印にて示されており、この矢印の始点(終点)に位置する無線基地局が、その経路を使用してコアネットワークと通信を行う無線移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する。
本実施の形態では、無線移動局3が無線基地局2Bに接続し、無線基地局2Aおよびゲートウェイ1X経由でコアネットワークとの間のデータ転送経路が設定され、かつ無線基地局2Aからセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている状態を初期状態とし、この初期状態から無線移動局3が移動を行い、接続先を無線基地局2Cに切り替える(ハンドオーバする)場合の制御手順について説明する。なお、ここでは、セルラーネットワーク管理機能の提供元基地局が変更になるとともに、コアネットワークとの接続ポイントとなるゲートウェイも変更となる場合について説明する。
以下、本実施の形態にかかる通信制御方法を図8に基づいて説明する。図8は、実施の形態2の通信制御手順の一例を示す図であり、具体的には、図7に示したマルチホップセルラーネットワークにおいて、無線移動局3がハンドオーバを実行し、接続先を無線基地局2B(初期状態)から無線基地局2Cへ切り替える場合のシーケンスを示す図である。
無線移動局3は、上記の初期状態においては、図8に示したように、セルラーネットワーク管理機能を提供している無線基地局2Aに向けて品質測定結果メッセージを送信する(ステップS40,S41)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。なお、実施の形態1の制御手順を示した図5や図6と同様に、図8においても、定期的に、または不定期に送信される品質測定結果メッセージのうちの1つのみを示している。
上記品質結果メッセージの宛先である無線基地局2Aは、品質測定結果メッセージを受信すると、その内容を確認する。その結果、通信品質が劣化したと判断し、接続先を切り替えるためのハンドオーバが必要と判断した場合には、ハンドオーバ先の無線基地局2Cに向けて、ハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS42,S43)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Cに到達する。このとき、ハンドオーバ要求メッセージを中継する各無線基地局2がメッセージの転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行う。これにより、ハンドオーバ要求メッセージの宛先となる無線基地局2Cは、ハンドオーバ要求メッセージが何回転送されて到達したかを知ることができる。今回の例では、ハンドオーバ先の無線基地局2Cはハンドオーバ要求メッセージが2回転送されたことを検出する。
そして、無線基地局2Cは、上記検出した転送回数とあらかじめ決められている最大ホップ数(実施の形態1で説明したものと同じ閾値)とを比較する。ここでは、転送回数<閾値を満たさなくなったこと(転送回数≧閾値)を確認し、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行うと判断する。そして、無線基地局2Cは、ハンドオーバ応答メッセージを返送する(ステップS44,S45)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。
ハンドオーバ応答メッセージを受信した無線基地局2Aは、ハンドオーバ指示メッセージを無線移動局3に向けて送信し、無線基地局2Cへのハンドオーバを指示する(ステップS46,S47)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線移動局3に到達する。無線移動局3は、ハンドオーバ指示メッセージを受信すると、その指示内容に従い、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cに切り替えた後、ハンドオーバ完了メッセージを無線基地局2Cに対して送信する(ステップS48)。なお、ここまでのステップS40〜S48の処理は、実施の形態1で説明したステップS20〜S28と同様の処理である。
ここで、各無線基地局2は、自身がある無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する場合に使用する(通信する)ゲートウェイをあらかじめ決定し、把握している。なお、無線基地局2Cはゲートウェイ1Yと対応付けられている(ゲートウェイ1Yを使用するように決定されている)ものとする。
そのため、上記ステップS48で無線移動局3からハンドオーバ完了メッセージを受信した無線基地局2Cは、マルチホップセルラーネットワーク内のパス(データ転送経路)を再設定するために、パス再設定要求メッセージを自身と対応付けられているゲートウェイ1Yに向けて送信する(ステップS49,S50)。このメッセージは、無線基地局2Dを経由してゲートウェイ1Yに到達する。
パス再設定要求メッセージを受信したゲートウェイ1Yは、無線移動局3のデータ転送経路を設定するとともに、それまで無線移動局3とのデータ転送経路を設定していたゲートウェイ1Xに対して、ゲートウェイ切り替えのためのパス再設定要求メッセージを送信する(ステップS51)。ゲートウェイ1Xは、ゲートウェイ1Yからパス再設定要求メッセージを受信すると、無線移動局3に関するリソースを解放し、パス再設定応答メッセージを返送する(ステップS52)。
ゲートウェイ1Yは、ゲートウェイ1Xからパス再設定応答メッセージを受信すると、無線基地局2Cに向けて、上記ステップS50で受信したパス再設定要求に対する応答であるパス再設定応答メッセージを返送する(ステップS53,S54)。このメッセージは、無線基地局2Dを経由して無線基地局2Cに到達する。また、このメッセージには、再設定されたデータ転送経路の情報が含まれる。
パス再設定応答メッセージを受信した無線基地局2Cは、再設定前に使用していた無線移動局3とコアネットワークとの間のデータ転送経路を解放するために、リソース解放要求メッセージを無線基地局2Aに向けて送信する(ステップS55,S56)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。
リソース解放要求メッセージを受信した無線基地局2Aは、無線移動局3に関するリソースを解放するとともに、リソース解放要求メッセージを無線基地局2Bに対して送信する(ステップS57)。
リソース解放要求メッセージを受信した無線基地局2Bは、無線移動局3に関するリソースを解放する。なお、上記のステップS53〜S57の処理は、実施の形態1で説明したステップS31〜S35と同様の処理である。
以上の制御手順によって、無線基地局2Bから無線基地局2Cへのハンドオーバおよびこれに伴うデータ転送経路の切り替え処理(セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更およびゲートウェイの変更を伴うハンドオーバ)が完了となり、以降、無線移動局3は、無線基地局2Cおよびこれに対応付けられたゲートウェイ1Y経由で通信する。この状態での無線移動局3とコアネットワークとの間の通信経路は、図7に示したように、無線移動局3−無線基地局2C−無線基地局2D−ゲートウェイ1Yとなる。
なお、上記説明では、各無線基地局2がメッセージの転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行い、ハンドオーバ先の無線基地局2は、転送回数に基づいてセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるかどうか判断することとしたが、実施の形態1の最後で説明した方法を利用することも可能である。すなわち、各無線基地局2は、自装置に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局2をあらかじめ認識しておき、自局配下へ移動してきた無線移動局3が、あらかじめ認識しておいたものとは異なる無線基地局2からセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるようにすることも可能である。
このように、本実施の形態のマルチホップセルラー無線システムにおいて、各無線基地局は、セルラーネットワーク管理機能を有するとともに、自身がある無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する場合に使用するゲートウェイをあらかじめ把握しておき、無線移動局がハンドオーバを実行した場合、ハンドオーバ先の無線基地局が、ハンドオーバを実行した無線移動局にセルラーネットワーク管理機能を提供中の無線基地局から自局までのデータ転送経路上での転送回数(ホップ数)に基づいて、当該無線移動局にセルラーネットワーク管理機能の提供する無線基地局の変更を行うかどうか判断することとした。また、セルラーネットワーク管理機能の提供動作を引き継ぐ場合、システム内に複数存在するゲートウェイのうち、自身と対応付けられているゲートウェイ(セルラーネットワーク管理機能を提供する場合に使用するゲートウェイ)に対してパスの再設定を要求することとした。これにより、コアネットワークに接続されたゲートウェイが複数存在するシステムにおいても、セルラーネットワーク管理機能の切替契機を効率化することができ、無線リソースを必要以上に消費するのを防止できる。
実施の形態3.
つづいて、実施の形態3にかかる通信制御方法について説明する。本実施の形態では、実施の形態1と同様に、データ転送経路を切り替える際にゲートウェイの切り替え動作が発生しない場合の動作について説明する。
図9は、実施の形態3にかかる通信制御方法を適用したマルチホップセルラーネットワークの一例を示す図である。このシステムは、ゲートウェイ1と、複数の無線基地局2(2A,2B,2C,2D)と、無線移動局3と、を含む。なお、これらの構成要素は実施の形態1で説明した各構成要素と同じ内部構成である。ただし、無線移動局3がハンドオーバする際の制御動作については、実施の形態1で説明したもの(図5および図6参照)と一部異なる。
また、図9では、実施の形態1の説明で用いた図1などと同様に、無線移動局3の移動経路、移動経路上における無線基地局との接続関係(直接通信する無線基地局)、および無線移動局3が直接通信する無線基地局からコアネットワーク(ゲートウェイ1)までの接続関係(データ転送経路)の例も併せて示している。具体的には、無線基地局2Cに接続した状態から無線移動局3が移動を開始し、接続先を無線基地局2Bへと切り替える様子とそのときのデータ転送経路の例を示している。なお、データ転送経路は点線の双方向矢印にて示されており、この矢印の始点(終点)に位置する無線基地局が、その経路を使用してコアネットワークと通信を行う無線移動局に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する。
本実施の形態では、無線移動局3が無線基地局2Cに接続し、無線基地局2B,2Aおよびゲートウェイ1経由でコアネットワークとの間のデータ転送経路が設定され、かつ無線基地局2Cからセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている状態を初期状態とし、この状態から無線移動局3が移動を行い、接続先を無線基地局2Bに切り替える(ハンドオーバする)場合の制御手順について説明する。なお、本実施の形態では、データ転送経路の重複状態を確認し、確認結果に基づいて、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行うかどうかを判断する場合の制御手順について説明する。
以下、本実施の形態にかかる通信制御方法を図10に基づいて説明する。図10は、実施の形態3の通信制御手順の一例を示す図であり、具体的には、図9示したマルチホップセルラーネットワークにおいて、無線移動局3がハンドオーバを実行し、接続先を無線基地局2C(初期状態)から無線基地局2Bへ切り替える場合のシーケンスを示す図である。
無線移動局3は、上記の初期状態においては、図10に示したように、セルラーネットワーク管理機能を提供している無線基地局2Cに向けて品質測定結果メッセージを送信する(ステップS60)。なお、実施の形態1の制御手順を示した図5や図6などと同様に、図10においても、定期的に、または不定期に送信される品質測定結果メッセージのうちの1つのみを示している。
上記品質結果メッセージの宛先である無線基地局2Cは、品質測定結果メッセージを受信すると、その内容を確認する。その結果、通信品質が劣化したと判断し、接続先を切り替えるためのハンドオーバが必要と判断した場合には、ハンドオーバ先の無線基地局2Bに対してハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS61)。ハンドオーバ要求メッセージ受信した無線基地局2Bは、無線基地局2Cに対して、ハンドオーバ応答メッセージを返送する(ステップS62)。このとき、無線基地局2Bは、ハンドオーバを終了した後のデータ転送経路を確認し、その経路に重複する部分が含まれているかどうか確認する。そして、確認動作の結果、重複する経路が存在することを検出した場合には、重複する部分を取り除くため、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を決定する。重複する経路が存在することを検出しなければ、無線基地局2Bの動作はここ(ステップS62の処理)で終了となる。なお、図9に示した例では、重複する部分が存在することを検出する。すなわち、無線移動局3がハンドオーバを行った直後のデータ転送経路は、ゲートウェイ1−無線基地局2A−無線基地局2B−無線基地局2C−無線基地局2B−無線移動局3となり、無線移動局2Bと無線移動局2Cの間のパスがハンドオーバ前のデータ転送経路と重複している。したがって、この例では、無線基地局2Bは、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を決定する。
ハンドオーバ応答メッセージを受信した無線基地局2Cは、ハンドオーバ指示メッセージを無線移動局3に対して送信し、無線基地局2Bへのハンドオーバを指示する(ステップS63)。無線移動局3は、ハンドオーバ指示メッセージを受信すると、その指示内容に従い、接続先を無線基地局2Cから無線基地局2Bに切り替えた後、ハンドオーバ完了メッセージを無線基地局2Bに対して送信する(ステップS64)。
ハンドオーバ完了メッセージを受信した無線基地局2Bは、ゲートウェイ1との間で無線移動局3のデータを転送するための経路を再設定するために、ゲートウェイ1に向けてパス再設定要求メッセージを送信する(ステップS65,S66)。このメッセージは、無線基地局2Aを経由してゲートウェイ1に到達する。
パス再設定要求メッセージを受信したゲートウェイ1は、データ転送経路の再設定を行い、設定が完了すると、再設定されたデータ転送経路の情報を含んだパス再設定応答メッセージを無線基地局2Bに向けて返送する(ステップS67,S68)。このメッセージは、無線基地局2Aを経由して無線基地局2Bに到達する。
パス再設定応答メッセージを受信した無線基地局2Bは、それまで無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供していた無線基地局2Bとの間のデータ転送経路を解放するために(再設定前のデータ転送経路を構成していたパスのうち、再設定後のデータ転送経路に含まれないパスを解放するために)、リソース解放要求メッセージを無線基地局2Cに対して送信する(ステップS69)。リソース解放要求メッセージを受信した無線基地局2Cは、無線移動局3に関するリソースを解放する。
以上の制御手順によって、無線基地局2Cから無線基地局2Bへのハンドオーバおよびこれに伴うデータ転送経路の切り替え処理(セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を伴うハンドオーバ)が完了となり、また、重複経路も削除される。
このように、本実施の形態のマルチホップセルラー無線システムでは、各無線基地局がセルラーネットワーク管理機能を有し、無線移動局がハンドオーバを実行した場合、ハンドオーバ先の無線基地局が、ハンドオーバ実行前と後のデータ転送経路に重複部分が存在するかどうかを確認し、重複部分が存在する場合、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行い、データ転送経路の重複部分を解消することとした。これにより、無線リソースを必要以上に消費するのを防止できる。また、伝送遅延を抑えることができる。
なお、本実施の形態では、説明を簡単化するために、ハンドオーバ先の無線基地局は、ハンドオーバ実行前後のデータ転送経路に重複部分が存在するかどうかを確認し、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更するかどうか判断することとしたが、実施の形態1で示した転送回数に基づく判断動作を併せて実行するようにしてもよい。すなわち、転送回数が所定のしきい値に達した場合、または、データ転送経路に重複部分が存在する場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更するようにしてもよい。また、本実施の形態で示した制御動作は、実施の形態2で示したゲートウェイの変更を伴うデータ転送経路の再設定動作に対して適用することも可能である。
実施の形態4.
つづいて、実施の形態4にかかる通信制御方法について説明する。本実施の形態では、実施の形態1などと同様に、データ転送経路を切り替える際にゲートウェイの切り替え動作が発生しない場合の動作について説明する。なお、本実施の形態のマルチホップセルラーネットワークの構成、および構成要素の内部構成は、実施の形態1と同じである(図1〜図4参照)。
本実施の形態の無線基地局2は、セルラーネットワーク管理機能を提供中の無線移動局3(複数の場合もある)について、各無線移動局3の通信状態(通信中または非通信中)を管理しておき、無線移動局3が移動を行い、接続先の無線基地局を切り替える場合には、管理している通信状態に応じた通信制御動作を実行する。各無線移動局3の通信状態は、たとえば経路制御部23(図3参照)が管理する。もちろん、経路制御部23以外の構成要素(図示していないものも含む)が管理しても構わない。なお、本実施の形態および次の実施の形態5で使用する「通信中」とは、コアネットワークとの間でデータの送受信が行われている状態を示すものとする。
本実施の形態では、無線移動局3が無線基地局2Aに接続し、ゲートウェイ1経由でコアネットワークと通信しかつ無線基地局2Aからセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている状態を初期状態とし(図1参照)、この状態から無線移動局3が移動を行い、接続先を無線基地局2Bに切り替える場合の制御手順について説明する。なお、無線移動局3は、非通信中に無線基地局2A配下から無線基地局2B配下へ移動するものとして説明を行う。
以下に、非通信中の無線移動局3が接続先を切り替える場合の制御手順、すなわち、無線基地局2Aが図11に示したような接続状態管理情報を保持している場合に、上述した初期状態にある無線移動局3が無線基地局2A配下から無線基地局2B配下へ移動する場合の制御手順について、図12を参照しながら説明する。なお、図11は、無線基地局2Aが管理している接続状態管理情報(セルラーネットワーク管理機能を提供中の無線移動局の通信状態の情報)の一例を示す図である。図12は、非通信中の無線移動局3が無線基地局2A配下から無線基地局2B配下へ移動し、接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。
無線移動局3は、上記の初期状態においては、図12に示したように、セルラーネットワーク管理機能を提供している無線基地局2Aに向けて品質測定結果メッセージを送信する(ステップS70)。なお、実施の形態1の制御手順を示した図5や図6と同様に、図12においても、定期的に、または不定期に送信される品質測定結果メッセージのうちの1つのみを示している。
無線基地局2Aは、品質測定結果メッセージを受信すると、その内容を確認する。その結果、通信品質が劣化したと判断し、接続先を自局から他の無線基地局2へ切り替えるためのハンドオーバが必要と判断した場合には、ハンドオーバ先の無線基地局2Bに対してハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS71)。なお、無線基地局2Aは、ハンドオーバ要求メッセージを生成する際に、制御対象の無線移動局3(ハンドオーバを行う無線移動局3)についての接続状態管理情報(通信状態を示す情報)を含める。また、本実施の形態においても、ハンドオーバ要求メッセージを中継する各無線基地局2はメッセージ転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行う。これにより、ハンドオーバ要求メッセージの宛先となる無線基地局2Bは、ハンドオーバ要求メッセージが何回転送されて到達したかを知ることができる。今回の例では、ハンドオーバ先の無線基地局2Bはハンドオーバ要求メッセージが1回転送されたことを検出する。また、制御対象の無線移動局3が非通信中(待ち受け中)であることを確認する。
ここで、本実施の形態の無線基地局2はそれぞれ、自装置に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局2と自装置との間の最大ホップ数(閾値)を、接続状態ごとに、複数(2つ)保持している。そして、各無線基地局2は、ハンドオーバ先の無線基地局としてハンドオーバ処理を行う場合、ハンドオーバ要求メッセージの転送回数と、制御対象の無線移動局3の接続状態に応じた閾値(最大ホップ数)とを比較する。すなわち、無線移動局3の接続状態が非通信状態であれば、転送回数と非通信状態時に使用する閾値とを比較し、一方、無線移動局3の接続状態が通信状態であれば、転送回数と通信状態時に使用する閾値とを比較する。そして、転送回数が閾値に達している場合、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更する処理も併せて実行する。一方、転送回数が閾値未満の場合、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更処理は行わない。
このように、通信状態に応じた閾値を使用することにより、たとえば、通信状態におけるハンドオーバでは、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更処理を発生し難くして通信のリアルタイム性を確保し、非通信状態におけるハンドオーバでは、変更処理を発生し易くして無線リソースの消費量を効率的に抑えるようにすることが可能となる。
図12のシーケンス説明に戻り、無線基地局2Bは、上記ステップS71で送信されたハンドオーバ要求メッセージを受信すると、接続状態管理情報を確認して制御対象の無線移動局3の通信状態を把握し、通信状態に対応する最大ホップ数(閾値)と、受信したハンドオーバ要求メッセージに記録されている転送回数と、を比較する。ここでは、説明の都合上、転送回数<閾値を満たさなくなったものと仮定して説明を続ける。転送回数≧閾値の場合、無線基地局2Bは、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行うと判断する。そして、無線基地局2Bは、無線基地局2Aに向けて、ハンドオーバ応答メッセージを返送する(ステップS72)。
ハンドオーバ応答メッセージを受信した無線基地局2Aは、ハンドオーバ指示メッセージを無線移動局3に向けて送信し、無線基地局2Bへのハンドオーバを指示する(ステップS73)。無線移動局3は、ハンドオーバ指示メッセージを受信すると、その指示内容に従い、接続先を無線基地局2Aから無線基地局2Bに切り替えた後、ハンドオーバ完了メッセージを無線基地局2Bに対して送信する(ステップS74)。
ハンドオーバ完了メッセージを受信した無線基地局2Bは、ゲートウェイ1との間で無線移動局3のデータを転送するための経路を再設定するために、ゲートウェイ1に向けてパス再設定要求メッセージを送信する(ステップS75,S76)。このメッセージは、無線基地局2Aを経由してゲートウェイ1に到達する。
パス再設定要求メッセージを受信したゲートウェイ1では、データ転送経路の再設定処理を行い、設定が完了すると、再設定されたデータ転送経路の情報を含んだパス再設定応答メッセージを無線基地局2Bに向けて返送する(ステップS77,S78)。このメッセージは、無線基地局2Aを経由して無線基地局2Bに到達する。
パス再設定応答メッセージを受信した無線基地局2Bは、それまで無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供していた無線基地局2Aのリソースを解放するために、リソース解放要求メッセージを無線基地局2Aに対して送信する(ステップS79)。リソース解放要求メッセージを受信した無線基地局2Aは、無線移動局3に関するリソースを解放する。
以上の制御手順によって、無線基地局2Aから無線基地局2Bへのハンドオーバおよびこれに伴うデータ転送経路の切り替え処理(セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を伴うハンドオーバ)が完了となり、以降、無線移動局3は、無線基地局2B経由でゲートウェイ1と通信する。この状態での無線移動局3とゲートウェイ1との間の通信経路は、無線移動局3−無線基地局2B−無線基地局2A−ゲートウェイ1となる。
このように、本実施の形態のマルチホップセルラー無線システムにおいて、各無線基地局は、自局配下に無線移動局が移動してきた場合、その通信状態も考慮した上で、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更するかどうか判断することとした。これにより、たとえば、通信中であれば、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更処理を実行しにくくして通信が途切れ難くするなど、無線移動局の通信状態に応じた柔軟な制御が可能となる。
実施の形態5.
つづいて、実施の形態5にかかる通信制御方法について説明する。本実施の形態では、上述した実施の形態4の変形例、すなわち、接続先を切り替える無線移動局の通信状態を考慮しながら行う制御手順の変形例について説明する。なお、本実施の形態のマルチホップセルラーネットワークの構成、および構成要素の内部構成は、実施の形態1と同じである(図1〜図4参照)。
本実施の形態では、無線移動局3が無線基地局2Bに接続し、ゲートウェイ1経由でコアネットワークと通信しかつ無線基地局2Aからセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている状態を初期状態とし(図1参照)、この状態から無線移動局3が移動を行い、接続先を無線基地局2Cに切り替える場合の制御手順について説明する。なお、無線移動局3は、通信中に無線基地局2B配下から無線基地局2C配下へ移動するものとして説明を行う。
以下に、通信中の無線移動局3が接続先を切り替える場合の制御手順、すなわち、無線基地局2Aが図13に示したような接続状態管理情報を保持している場合に、上述した初期状態にある無線移動局3が無線基地局2B配下から無線基地局2C配下へ移動する場合の制御手順について、図14を参照しながら説明する。なお、図13は、無線基地局2Aが管理している接続状態管理情報(セルラーネットワーク管理機能を提供中の無線移動局の通信状態の情報)の一例を示す図である。図14は、コアネットワークと通信中の無線移動局3が無線基地局2B配下から無線基地局2C配下へ移動し、接続先を切り替える場合のシーケンスを示す図である。
無線移動局3は、上記の初期状態においては、図14に示したように、セルラーネットワーク管理機能を提供している無線基地局2Aに向けて品質測定結果メッセージを送信する(ステップS80,S81)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。なお、実施の形態1の制御手順を示した図5や図6と同様に、図14においても、定期的に、または不定期に送信される品質測定結果メッセージのうちの1つのみを示している。
無線基地局2Aは、品質測定結果メッセージを受信すると、その内容を確認する。その結果、通信品質が劣化したと判断し、接続先を切り替えるためのハンドオーバが必要と判断した場合には、ハンドオーバ先の無線基地局2Cに向けて、ハンドオーバ要求メッセージを送信する(ステップS82,S83)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Cに到達する。なお、無線基地局2Aは、ハンドオーバ要求メッセージを生成する際に、制御対象の無線移動局3(ハンドオーバを行う無線移動局3)についての接続状態管理情報(通信状態を示す情報)を含める。また、本実施の形態においても、ハンドオーバ要求メッセージを中継する各無線基地局2はメッセージ転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行う。これにより、ハンドオーバ要求メッセージの宛先となる無線基地局2Cは、ハンドオーバ要求メッセージが何回転送されて到達したかを知ることができる。今回の例では、ハンドオーバ先の無線基地局2Cはハンドオーバ要求メッセージが2回転送されたことを検出する。また、制御対象の無線移動局3が通信中であることを確認する。
ここで、実施の形態1などで説明した無線基地局2と同様に、本実施の形態の無線基地局2もそれぞれ、自装置に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局2と自装置との間の最大ホップ数(閾値)を保持している。ただし、保持している最大ホップ数を使用した制御動作は、実施の形態1での制御動作と一部異なる。
すなわち、本実施の形態の各無線基地局2は、ハンドオーバ先の無線基地局としてハンドオーバ処理を行う場合、ハンドオーバ要求メッセージの転送回数、および自局配下に移動してきた無線移動局3の通信状態(接続状態管理情報)に基づいて、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更するかどうか決定する。具体的には、各無線基地局2は、まず、移動してきた無線移動局3が通信状態かどうかを確認し、通信中であれば、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行わないことに決定する。また、非通信中であれば、受信したハンドオーバ要求メッセージの転送回数と最大ホップ数とを比較し、転送回数が最大ホップ数に達している場合、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行うことに決定する。
図14のシーケンス説明に戻り、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cへ切り換えようとしている無線移動局3は通信中なので、上記ステップS82で送信されたハンドオーバ要求メッセージを受信すると、無線基地局2Cは、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行わないと判断する。そして、無線基地局2Cは、無線基地局2Aに向けて、ハンドオーバ応答メッセージを返送する(ステップS84,S85)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線基地局2Aに到達する。
ハンドオーバ応答メッセージを受信した無線基地局2Aは、ハンドオーバ指示メッセージを無線移動局3に向けて送信し、無線基地局2Cへのハンドオーバを指示する(ステップS86,S87)。このメッセージは、無線基地局2Bを経由して無線移動局3に到達する。無線移動局3は、ハンドオーバ指示メッセージを受信すると、その指示内容に従い、接続先を無線基地局2Bから無線基地局2Cに切り替えた後、ハンドオーバ完了メッセージを無線基地局2Cに対して送信する(ステップS88)。
以上の制御手順によって、無線基地局2Bから無線基地局2Cへのハンドオーバおよびこれに伴うデータ転送経路の切り替え処理(セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を伴わないハンドオーバ)が完了となり、以降、無線移動局3は、無線基地局2C経由でゲートウェイ1と通信する。この状態での無線移動局3とゲートウェイ1との間の通信経路は、無線移動局3−無線基地局2C−無線基地局2B−無線基地局2A−ゲートウェイ1となる。
なお、本実施の形態では、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行うかどうかの判定処理で閾値とともに使用する接続情報として、制御対象の無線移動局3の通信状態(通信中,非通信中)の情報を利用する場合について説明したが、他の情報を利用することも可能である。利用可能な接続情報としては、たとえば、通信種別(リアルタイム通信(例えば音声),非リアルタイム通信(例えばデータ))の情報がある。この通信種別情報を用いた場合、リアルタイム通信中は切り替え時間短縮のためセルラーネットワーク管理機能を提供する基地局の変更を行わないようにする。また、接続情報として、一定時間内のデータ転送量の情報を用いて、一定量以上の場合は高速通信中と判断し、切り替え時間短縮のためセルラーネットワーク管理機能を提供する基地局の変更を行わないようにするようにしてもよい。
また、無線移動局のハンドオーバ時に、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更を行わないようにした場合、その後、無線移動局が通信中から非通信中に変化した後に、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線移動局を切り換える。すなわち、実施の形態1で示した第2の制御手順(図6参照)、または、実施の形態2で説明した、ゲートウェイの変更を伴う制御手順(図8参照)に含まれているデータ転送経路の再設定処理(図6のステップS29〜S35、または図8のステップS49〜S57に相当する処理)を実行する。
このように、本実施の形態のマルチホップセルラー無線システムにおいて、各無線基地局は、自局配下に無線移動局が移動してきた場合、その通信状態も考慮した上で、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を変更するかどうか判断することとした。これにより、たとえば、通信中であれば、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局の変更処理を実行しないようにして、無線移動局のハンドオーバに伴う接続先の切り換え処理時間を短縮できる。
なお、上記説明では、各無線基地局2がメッセージの転送回数をハンドオーバ要求メッセージに記録した上で転送を行い、ハンドオーバ先の無線基地局2は、制御対象の無線移動局が非通信中の場合に、転送回数に基づいてセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるかどうか判断することとしたが、この転送回数を利用する方法に代えて、実施の形態1の最後で説明した方法を利用することも可能である。すなわち、各無線基地局2は、自装置に接続する無線移動局3に対してセルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局2をあらかじめ認識しておき、自局配下へ移動してきた無線移動局3が非通信中かつあらかじめ認識しておいたものとは異なる無線基地局2からセルラーネットワーク管理機能の提供を受けている場合に、セルラーネットワーク管理機能を提供する無線基地局を切り替えるようにすることも可能である。
以上のように、本発明にかかる通信制御方法は、マルチホップセルラー無線通信システムに有用であり、特に、無線リソースの効率的な利用を実現する通信制御方法に適している。

Claims (19)

  1. 少なくとも1つのゲートウェイと、無線移動局の無線リソース管理および移動管理を行うためのセルラーネットワーク管理機能を有する複数の無線基地局と、により構成されるマルチホップセルラーネットワークで実行する通信制御方法であって、
    前記複数の無線基地局のうち、マルチホップセルラーネットワークに接続中の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行っている第1の無線基地局が、当該無線移動局の接続先を切り換える必要があると判断した場合に、ハンドオーバ先の無線基地局となる第2の無線基地局に対してハンドオーバ処理を要求し、また、当該無線移動局(ハンドオーバ実行移動局)に対して当該第2の無線基地局へのハンドオーバを指示するハンドオーバ指示ステップと、
    前記第2の無線基地局が、前記ハンドオーバ指示ステップにおける、前記第1の無線基地局から送信された信号が自局に到達するまでの転送回数に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する変更判定ステップと、
    を含むことを特徴とする通信制御方法。
  2. 前記変更判定ステップにおいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更することを決定した場合、
    前記第2の無線基地局が前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を引き継ぐことを特徴とする請求項1に記載の通信制御方法。
  3. 少なくとも1つのゲートウェイと、無線移動局の無線リソース管理および移動管理を行うためのセルラーネットワーク管理機能を有する複数の無線基地局と、により構成されるマルチホップセルラーネットワークで実行する通信制御方法であって、
    前記複数の無線基地局のうち、マルチホップセルラーネットワークに接続中の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行っている第1の無線基地局が、当該無線移動局の接続先を切り換える必要があると判断した場合に、ハンドオーバ先の無線基地局となる第2の無線基地局に対してハンドオーバ処理を要求し、また、当該無線移動局(ハンドオーバ実行移動局)に対して当該第2の無線基地局へのハンドオーバを指示するハンドオーバ指示ステップと、
    前記第2の無線基地局が、前記第1の無線基地局の情報と、自局配下の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局として予め決定しておいた無線基地局の情報と、に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する変更判定ステップと、
    を含むことを特徴とする通信制御方法。
  4. 前記変更判定ステップにおいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更することを決定した場合、
    前記第2の無線基地局は、予め自身と対応付けられているゲートウェイに対して、前記ハンドオーバ実行移動局との間のデータ転送経路を再設定するように要求する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信制御方法。
  5. 前記第1および第2の無線基地局がそれぞれ異なるゲートウェイに予め対応付けられている場合、
    前記第2の無線基地局は、自身と対応付けられているゲートウェイに対して、前記ハンドオーバ実行移動局との間のデータ転送経路を形成するゲートウェイを変更しつつデータ転送経路を再設定するように要求する
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信制御方法。
  6. 前記第2の無線基地局は、前記ハンドオーバ実行移動局がハンドオーバを実行した直後のデータ転送経路に重複する区間が含まれているかどうかを確認し、重複する区間が含まれている場合には、前記変更判定ステップにおける判定結果に依らず、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局の変更実施を決定する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の通信制御方法。
  7. 前記第1の無線基地局は、無線リソース管理および移動管理を行っている無線移動局の通信状態も併せて管理しておき、
    前記ハンドオーバ指示ステップでは、前記第2の無線基地局に対してハンドオーバ処理を要求する場合、前記ハンドオーバ実行移動局の通信状態も併せて通知し、
    前記変更判定ステップでは、前記転送回数および前記通知された通信状態に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の通信制御方法。
  8. 前記変更判定ステップでは、前記通信状態が通信中の場合と非通信中の場合とで異なる閾値を用いて前記転送回数を評価することにより、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信制御方法。
  9. 前記変更判定ステップでは、前記通信状態がリアルタイム通信中の場合と非リアルタイム通信中の場合とで異なる閾値を用いて前記転送回数を評価することにより、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信制御方法。
  10. 前記変更判定ステップでは、前記通信状態が、単位時間あたりのデータ伝送量が特定の値に達している通信を示す場合とそうでない場合とで異なる閾値を用いて前記転送回数を評価することにより、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信制御方法。
  11. 前記変更判定ステップでは、前記通信状態が通信中の場合には、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更しないことに決定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の通信制御方法。
  12. 前記変更判定ステップにおいて、前記通信状態が通信中のため前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更しないことに決定した場合、
    前記ハンドオーバ実行移動局が通信を終了した後、
    前記転送回数に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか再判定することを特徴とする
    請求項11に記載の通信制御方法。
  13. 前記第1の無線基地局は、無線リソース管理および移動管理を行っている無線移動局の通信状態も併せて管理しておき、
    前記ハンドオーバ指示ステップでは、前記第2の無線基地局に対してハンドオーバ処理を要求する場合、前記ハンドオーバ実行移動局の通信状態も併せて通知し、
    前記変更判定ステップでは、前記第1の無線基地局の情報と、自局配下の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局として予め決定しておいた無線基地局の情報と、前記通知された通信状態と、に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載の通信制御方法。
  14. 前記変更判定ステップでは、前記通信状態が通信中の場合には、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更しないことに決定する
    ことを特徴とする請求項13に記載の通信制御方法。
  15. 前記変更判定ステップにおいて、前記通信状態が通信中のため前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更しないことに決定した場合、
    前記ハンドオーバ実行移動局が通信を終了した後、
    前記第1の無線基地局の情報と、自局配下の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局として予め決定しておいた無線基地局の情報と、に基づいて、前記ハンドオーバ実行移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか再判定する
    ことを特徴とする請求項14に記載の通信制御方法。
  16. ゲートウェイとともにマルチホップセルラーネットワークを構成し、当該ネットワークに接続中の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行うセルラーネットワーク管理機能を有する無線基地局であって、
    他の無線基地局で生成された自局宛のハンドオーバ要求メッセージを受信した場合に、当該メッセージが自局に到達するまでに転送された回数に基づいて、当該メッセージに対応する無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする無線基地局。
  17. 前記メッセージに対応する無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更することに決定した場合、
    前記無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を引き継ぐことを特徴とする請求項16に記載の無線基地局。
  18. ゲートウェイとともにマルチホップセルラーネットワークを構成し、当該ネットワークに接続中の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行うセルラーネットワーク管理機能を有する無線基地局であって、
    他の無線基地局で生成された自局宛のハンドオーバ要求メッセージを受信した場合に、当該メッセージに対応する無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行っている無線基地局の情報と、自局配下の無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局として予め決定しておいた無線基地局の情報と、に基づいて、前記無線移動局に関する無線リソース管理および移動管理を行う無線基地局を変更するかどうか判定する
    ことを特徴とする無線基地局。
  19. 自局宛ではないハンドオーバ要求メッセージを受信した場合、当該メッセージに含まれている転送回数情報を更新した上で転送することを特徴とする請求項16、17または18に記載の無線基地局。
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