JP5115086B2 - 複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上流側駆動装置と下流側駆動装置とによりパワーチェーンの張力を分担する、複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置に関するものである。
例えば非常に長いコンベア等においては、1個の駆動装置による運転ではスプロケット間に張架されているパワーチェーンの張力が不足する場合があるため、複数の駆動装置による運転によりパワーチェーンの張力を分担する、複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置がある。
このような従来の複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置として、シンクロ発信機及びシンクロ受信機を用い、駆動スプロケット及び複数のキャタピラーチェーン駆動機構を駆動する各油圧モータへの油の吐出量を制御して各油圧モータの同期運転を行い、各駆動装置にかかるコンベア装置の負荷を平均的に分割するものがある(特許文献1参照。)。
また、上流側駆動装置を非駆動状態としブレーキをオフにして下流側駆動装置を駆動して駆動装置間のパワーチェーン(無端状張架部材)の弛みを吸収し、下流側駆動装置によるパワーチェーンの駆動により上流側駆動装置を回転させ、上流側駆動装置の絶対位置検出器の出力パルスの変化量が、駆動装置間のパワーチェーンの張力が適正範囲を超える大きさになる出力パルスの所定変化量になった時に下流側駆動装置を停止させ、下流側駆動装置のブレーキをオンにし、上流側駆動装置を駆動して、上流側駆動装置の絶対位置検出器の出力パルスの変化量が駆動装置間のパワーチェーンの張力が適正範囲になる出力パルスの所定変化量になった時に上流側駆動装置を停止させることにより、駆動装置間のパワーチェーンの張力を適正範囲とした状態で、隣接する駆動装置間の相対的な原点合わせを行うものがある(特許文献2参照。)。
特開昭48−81270号公報(図面) 特開2004−352444号公報(図1)
特許文献1の構成では、シンクロ発信機及びシンクロ受信機の位相差に比例した出力電圧を利用しているため、チェーンの弛みを修正する場合及びコンベア装置の設置時等において、シンクロ発信機及びシンクロ受信機の回転角度を同じにするための位相角度調整作業(前記原点合わせ作業。具体的には、歯車の噛み合わせ変更等の機械的な調整作業。)に時間が掛かる。
これに対して特許文献2の構成は、駆動装置間のテークアップ装置が無い側のパワーチェーンの弛みを準備運転時又は運転開始時等に短時間で吸収し、パワーチェーンの張力を適正範囲とした状態で駆動装置間の相対的な原点合わせを短時間で行うことができるため、生産性を向上することができるものである。
しかし、例えば艤装工場の自動車組立ラインに用いられるオーバーヘッドコンベアには、車体へ内装品等を組み付けるトリム工程からエンジン等を組み付けるシャーシ工程との間に、車体を部品組み付け作業に適した高さとするために上昇経路部が設けられており、このような上昇経路部を含むコンベアラインに特許文献2の構成を適用すると、上流側駆動装置を非駆動状態としブレーキをオフ(非作動状態)にする必要があるため、駆動装置間のパワーチェーンに弛みがあると、上流側駆動装置の上流側に位置する上昇経路部にあるキャリア及び車体が上流側へ下降して検出器にエラーが発生したり、キャリアと同期運転している設備の同期が外れる等の不都合が発生する場合がある。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、駆動装置間のテークアップ装置が無い側のパワーチェーンの伸びによる弛みを準備運転時又は運転開始時等に吸収し、駆動装置間の相対的な原点合わせを短時間で行い、パワーチェーンの張力を適正範囲とした状態で運転を行うことができるとともに、上昇経路部を含むコンベアラインにも適用することができる、複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置を提供する点にある。
本発明に係る複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置は、前記課題解決のために、回転駆動装置により駆動される上流側駆動装置及び下流側駆動装置、並びに、これらの駆動装置の近傍におけるパワーチェーンの位置検出を行う、絶対位置検出器を有する上流側及び下流側の同期装置を備え、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置を同期制御し、これらの駆動装置によりパワーチェーンの張力を分担する、複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置であって、固定フレーム、該固定フレームに対して搬送方向前後に移動可能に支持された可動フレーム、該可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを検出する位置検出器、前記可動フレームの下流側への移動を抑制するように、前記可動フレームの下流側への移動時に該移動方向と逆方向に付勢する下流側移動抑制用ばね機構、前記可動フレーム上に設けられた、前記パワーチェーンに係合する駆動スプロケット、又は、前記可動フレームの搬送方向前後に配設された駆動スプロケット及び従動スプロケット、並びに、これらのスプロケット間に張架され、前記パワーチェーンに係合するドッグが取り付けられたキャタピラーチェーンを有する上流側駆動装置と、該上流側駆動装置の回転駆動装置を非駆動状態とし、そのブレーキを作動状態として前記駆動スプロケットを回転不能とし、前記下流側駆動装置の回転駆動装置を駆動して前記可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを前記位置検出器が検出した際に、前記上流側駆動装置の回転駆動装置が、同期位置から前記所定移動距離に所定距離を加えた所定設定距離に相当するパワーチェーンの移動距離分遅れているとし、この遅れに相当する所定パルス分遅れているとして前記上流側の同期装置の絶対位置検出器の原点合わせを行い、前記ブレーキを非作動状態として前記上流側駆動装置の回転駆動装置を駆動し、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期制御を行う制御装置とを備えたものである。
ここで、前記可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを前記位置検出器が検出した際の前記下流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値PAと前記上流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値PBとの差(PA−PB)から、さらに前記所定設定距離に相当するパワーチェーンの移動距離分の遅れに相当する前記上流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値を引いた値を目標値とし、この目標値に前記下流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値と前記上流側同期装置の絶対位置検出器とのパルス値との差がなるように、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期制御を行うと好ましい。
本発明に係る複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置によれば、回転駆動装置により駆動される上流側駆動装置及び下流側駆動装置、並びに、これらの駆動装置の近傍におけるパワーチェーンの位置検出を行う、絶対位置検出器を有する上流側及び下流側の同期装置を備え、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置を同期制御し、これらの駆動装置によりパワーチェーンの張力を分担する、複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置であって、固定フレーム、該固定フレームに対して搬送方向前後に移動可能に支持された可動フレーム、該可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを検出する位置検出器、前記可動フレームの下流側への移動を抑制するように、前記可動フレームの下流側への移動時に該移動方向と逆方向に付勢する下流側移動抑制用ばね機構、前記可動フレーム上に設けられた、前記パワーチェーンに係合する駆動スプロケット、又は、前記可動フレームの搬送方向前後に配設された駆動スプロケット及び従動スプロケット、並びに、これらのスプロケット間に張架され、前記パワーチェーンに係合するドッグが取り付けられたキャタピラーチェーンを有する上流側駆動装置と、該上流側駆動装置の回転駆動装置を非駆動状態とし、そのブレーキを作動状態として前記駆動スプロケットを回転不能とし、前記下流側駆動装置の回転駆動装置を駆動して前記可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを前記位置検出器が検出した際に、前記上流側駆動装置の回転駆動装置が、同期位置から前記所定移動距離に所定距離を加えた所定設定距離に相当するパワーチェーンの移動距離分遅れているとし、この遅れに相当する所定パルス分遅れているとして前記上流側の同期装置の絶対位置検出器の原点合わせを行い、前記ブレーキを非作動状態として前記上流側駆動装置の回転駆動装置を駆動し、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期制御を行う制御装置とを備えたので、また、前記可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを前記位置検出器が検出した際の前記下流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値PAと前記上流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値PBとの差(PA−PB)から、さらに前記所定設定距離に相当するパワーチェーンの移動距離分の遅れに相当する前記上流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値を引いた値を目標値とし、この目標値に前記下流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値と前記上流側同期装置の絶対位置検出器とのパルス値との差がなるように、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期制御を行うので、上流側駆動装置の回転駆動装置が目的の同期位置に達した状態では、上流側駆動装置及び下流側駆動装置間のパワーチェーンの摩耗による伸び等に基づく弛みが吸収されているとともに、所定設定距離を所定移動距離に所定距離を加えたものとしているため、メインドライブである下流側駆動装置とサブドライブである上流側駆動装置との速度差により、これらの駆動装置間のパワーチェーンの引っ張り合い(張力の変動)が起きて下流側駆動装置が過大な分担をすることを避けながら、これらの駆動装置の分担区間を明確に分けることができ、パワーチェーンの張力を適正範囲とした状態で上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期運転を行うことができる。
その上、上流側駆動装置を非駆動状態としブレーキを非作動状態にする必要がないため、駆動装置間のパワーチェーンに弛みがあっても、上流側駆動装置の上流側に位置する上昇経路部にあるキャリア及び被搬送物が上流側へ下降することがなく、したがって前記下降に伴う検出器のエラー発生等の不都合が発生することがないため、前記上昇経路部を含むコンベアラインにも適用することができる。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。なお、本明細書においては、キャリア7の搬送方向(パワーチェーン6の移動方向)(図中矢印F参照。)側を前とし、左右は前方に向かっていうものとする。
図1は、本発明の実施の形態に係る複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置を用いた自動車組立ラインの例を示す概略レイアウトであり、図1(a)は平面図、図1(b)は右方から見た図、図2は、被搬送物Wのキャリア7を示す後方から見た図、図3はメインドライブである下流側駆動装置1の平面図、図4〜図6はサブドライブである上流側駆動装置2の平面図、右方から見た図及び後方から見た図、図7(a)は上流側移動抑制用ばね機構24の説明図、図7(b)は下流側移動抑制用ばね機構29の説明図、図8は同期装置3の平面図である。
図1に示すオーバーヘッドコンベアであるコンベア装置は、メインドライブである下流側駆動装置1及びサブドライブである上流側駆動装置2の2つの駆動装置により無端状のパワーチェーン(駆動用チェーン)6の張力を分担しており、これらの駆動装置1,2の近傍におけるパワーチェーン6の位置検出を行う同期装置3,3が駆動装置1,2の上流側にそれぞれ配設され、パワーチェーン6に張力を付与するテークアップ装置4が下流側駆動装置1の下流側に設置され、駆動装置1,2は、適宜位置に設置された後述する制御装置10により制御される。
図2に示すように、キャリア7は、走行レール8に沿って垂直の走行ローラ9A及び水平のガイドローラ9Bを転動させながら、前記駆動装置1,2によりパワーレール5に沿って移動するパワーチェーン6の牽引ドッグ6Aによりトウピン7Aが後押し駆動され、被搬送物Wを載置した状態で、図1に示すように搬送経路に沿って上流側から下流側へ移動する。また、搬送経路の途中箇所(上流側駆動装置2の上流側)には、図1(b)に示すように被搬送物Wを作業に適した高さとするための上昇経路部UPが設けられている。
次に、下流側駆動装置1の構成及び動作について説明する。
図3に示すように、下流側駆動装置1は、固定フレーム11A、固定フレーム11Aに対して搬送方向F前後に移動可能に支持された可動フレーム11B、可動フレーム11Bの上流側(搬送方向Fと逆方向)への移動時に該移動方向と逆方向(搬送方向F)に付勢する上流側移動抑制用ばね機構14、可動フレーム11Bの搬送方向F前後に配設された駆動スプロケット13A及び従動スプロケット13B、これらのスプロケット13A,13B間に張架され、パワーチェーン6に係合するドッグ12A,…が取り付けられたキャタピラーチェーン12、並びに、駆動スプロケット13Aに連結される、例えばブレーキを備えたギヤドモーターである回転駆動装置13等からなる。
ここで、張力調整ねじ17により従動スプロケット13Bを駆動スプロケット13Aに対して搬送方向F前後に移動させることにより、キャタピラーチェーン12の張力調整を行うことができる。
なお、下流側駆動装置1は、図3に示すようないわゆるキャタピラードライブ(キャタピラーチェーン駆動機構)ではなく、可動フレーム11B上に設けられた、パワーチェーン6に係合する駆動スプロケットを回転駆動装置により駆動する、いわゆるスプロケットドライブであってもよい。
制御装置10(図1参照。)により回転駆動装置13を駆動して駆動スプロケット13Aを回転させると(図3中矢印A参照。)、キャタピラーチェーン12のドッグ12A,…がパワーチェーン6に係合し、パワーチェーン6は搬送方向Fに駆動される。
そうすると、前記駆動の反力により、搬送方向F前後に移動可能に支持された可動フレーム11Bが上流側移動抑制用ばね機構14の弾性付勢力に抗して上流側へ移動するため、前記駆動の反力は上流側移動抑制用ばね機構14により受け止められる。
また、下流側駆動装置1の上流側でパワーチェーン6がパワーレール5等へ噛み込んだり、キャリア7が何かに衝突したりした異常状態となり、負荷が過大となった際には、上流側移動抑制用ばね機構14の弾性付勢力に抗して上流側へ移動する可動フレーム11Bの移動量が大きくなり、可動フレーム11Bに取り付けられたストライカー15が固定フレーム11Aに取り付けられた過負荷検出リミットスイッチ16をオンにし、制御装置10がコンベア装置を停止させるため、コンベア本体の破損を防止することができる。
次に、上流側駆動装置2の構成及び動作について説明する。
図4〜図6に示すように、上流側駆動装置2は、固定フレーム21A、固定フレーム21Aに対して搬送方向F前後に移動可能に支持された可動フレーム21B、可動フレーム21Bの上流側(搬送方向Fと逆方向)への移動時に該移動方向と逆方向(搬送方向F)に付勢する上流側移動抑制用ばね機構24、可動フレーム21Bの下流側(搬送方向F)への移動時に該移動方向と逆方向(搬送方向Fと逆方向)に付勢する下流側移動抑制用ばね機構29、可動フレーム21Bの搬送方向F前後に配設された駆動スプロケット23A及び従動スプロケット23B、これらのスプロケット23A,23B間に張架され、パワーチェーン6に係合するドッグ22A,…が取り付けられたキャタピラーチェーン22、並びに、駆動スプロケット23Aに連結される、例えばブレーキを備えたギヤドモーターである回転駆動装置23等からなる。
ここで、張力調整ねじ30により従動スプロケット23Bを駆動スプロケット23Aに対して搬送方向F前後に移動させることにより、キャタピラーチェーン22の張力調整を行うことができる。
なお、上流側駆動装置2は、図4〜図6に示すようないわゆるキャタピラードライブ(キャタピラーチェーン駆動機構)ではなく、可動フレーム21B上に設けられた、パワーチェーン6に係合する駆動スプロケットを回転駆動装置により駆動する、いわゆるスプロケットドライブであってもよい。
制御装置10(図1参照。)により回転駆動装置23を駆動して駆動スプロケット23Aを回転させると(図4中矢印B参照。)、キャタピラーチェーン22のドッグ22A,…がパワーチェーン6に係合し、パワーチェーン6は搬送方向Fに駆動される。
そうすると、前記駆動の反力により、搬送方向F前後に移動可能に支持された可動フレーム21Bが上流側移動抑制用ばね機構24の弾性付勢力に抗して上流側へ移動するため、前記駆動の反力は上流側移動抑制用ばね機構24により受け止められる。
また、上流側駆動装置2の上流側でパワーチェーン6がパワーレール5等へ噛み込んだり、キャリア7が何かに衝突したりした異常状態となり、負荷が過大となった際には、上流側移動抑制用ばね機構24の弾性付勢力に抗して上流側へ移動する可動フレーム21Bの移動量が大きくなり、可動フレーム21Bに取り付けられたストライカー25が固定フレーム21Aに取り付けられた過負荷検出リミットスイッチ26をオンにし、制御装置10がコンベア装置を停止させるため、コンベア本体の破損を防止することができる。
図4及び図7(a)に示すように、上流側移動抑制用ばね機構24は、一端(上流側端)が固定フレーム21Aの固定ブラケット24Aに締結され、他端(下流側端)が可動フレーム21Bの可動ブラケット24Bと搬送方向F前後に移動可能に支持されたアジャストボルト24Cと、アジャストボルト24Cに遊嵌された、固定ブラケット24Aに対して可動ブラケット24Bが上流側(搬送方向Fと逆方向)へ移動すると該移動方向と逆方向(搬送方向F)に付勢する圧縮コイルばね24Dより構成される。
また、図4及び図7(b)に示すように、下流側移動抑制用ばね機構29は、一端(下流側端)が固定フレーム21Aの固定ブラケット29Aに締結され、他端(上流側端)が可動フレーム21Bの可動ブラケット29Bと搬送方向F前後に移動可能に支持されたアジャストボルト29Cと、アジャストボルト29Cに遊嵌された、固定ブラケット29Aに対して可動ブラケット29Bが下流側(搬送方向F)へ移動すると該移動方向と逆方向(搬送方向Fと逆方向)に付勢する圧縮コイルばね29Dより構成される。
また、図4に示すように、固定フレーム21Aには、可動フレーム21Bの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを検出する位置検出器であり、その動作の詳細は後述する移動検出リミットスイッチ27が取り付けられ、該移動検出リミットスイッチ27の下流側には異常検出リミットスイッチ28が取り付けられる。
異常検出リミットスイッチ28は、上流側駆動装置2の異常検出用であり、ストライカー25が移動して移動検出リミットスイッチ27をオンにした後、制御装置10が後述するように上流側駆動装置2の回転駆動装置を駆動する指令を出しても、例えば断線により上流側駆動装置2の回転駆動装置23が駆動しない等、何らかの理由でサブドライブである上流側駆動装置2が正常に運転しなかった場合、そのままコンベア装置を動作させると、メインドライブである下流側駆動装置1に可動フレーム21Bが引っ張られ、下流側移動抑制用ばね機構29の圧縮コイルばね29Dが限界まで圧縮されるとともに、最後には上流側駆動装置2が破損してしまうため、ストライカー25が移動して異常検出リミットスイッチ28をオンにすると、制御装置10がコンベア装置を停止させ、上流側駆動装置2の破損を防止するようにしている。
次に、下流側駆動装置1及び上流側駆動装置2の近傍におけるパワーチェーン6の位置を検出する同期装置3,3の構成について説明する。
同期装置3,3は、前記のとおり、下流側駆動装置1及び上流側駆動装置2の上流側にそれぞれ配設され、それらの構成は同様であるため、上流側駆動装置2の上流側に配設される同期装置3について、図8により説明する。
同期装置3は、パワーチェーン6に係合するドッグ32A,…が取り付けられたキャタピラーチェーン32を、被駆動スプロケット33A,33Bに張架し、これら被駆動スプロケット33A,33Bをフレーム31により軸支するとともに、被駆動スプロケット33Aの回転を、検出用回転伝達機構34を介して、例えば光学式アブソリュートエンコーダ又は磁気式アブソリュートエンコーダ等である絶対位置検出器37に伝達している。
したがって、被駆動スプロケット33Aの回転(図中矢印C参照。)は、検出用回転伝達機構34である、係合する傘歯車35A及び35B、係合する平歯車36A,36B及び36C、並びに、係合する平歯車36D及び36Eを介して、平歯車36Eの回転中心軸である絶対位置検出器37の入力軸に伝達されるため、上流側駆動装置2により駆動されたパワーチェーン6に係合するドッグ32A,…により被駆動スプロケット33Aが回転すると、その回転は絶対位置検出器37に伝達される。
よって、上流側駆動装置2の上流側に配設された同期装置3により、上流側駆動装置2の上流側近傍におけるパワーチェーン6の位置検出を行うことができ、同様にして、下流側駆動装置1の上流側に配設された同期装置3により、上流側駆動装置2の上流側近傍におけるパワーチェーン6の位置検出を行うことができる。
ここで、フレーム31に固定された垂直支軸38まわりに揺動するアーム39の一端のピン39Aに引張コイルばね40が掛止され、アーム39の他端のピン39Bにより被駆動スプロケット33Bが回転可能に支持されているため、引張コイルばね40の弾性付勢力により、キャタピラーチェーン32に張力が付与される。
なお、同期装置3,3は、このようにパワーチェーン6にキャタピラーチェーン32のドッグ32A,…を係合させてキャタピラーチェーン32を移動させることにより被駆動スプロケットを回転させ、被駆動スプロケット33Aの回転を検出用回転伝達機構34を介して絶対位置検出器37に伝達する構成に限定されるものではなく、パワーチェーン6の位置を検出可能なものであればよい。
次に、以上のように構成されたコンベア装置の動作について説明する。
準備運転時又は運転開始時等において、制御装置10により、図1及び図4に示す上流側駆動装置2の回転駆動装置23を非駆動状態とし、そのブレーキをオン(作動状態)にして駆動スプロケット23Aを回転不能とし、図1及び図3に示す下流側駆動装置1の回転駆動装置13を駆動する。
そうすると、下流側駆動装置1によりパワーチェーン6が搬送方向Fに移動し、上流側駆動装置2の位置にあるパワーチェーン6とともに図4に示す上流側駆動装置2の可動フレーム21Bが搬送方向Fに移動し、可動フレーム21Bの下流側への移動距離が所定移動距離D1となったことを移動検出リミットスイッチ27が検出する。
制御装置10は、所定移動距離D1(例えば30mm。)に所定距離D2(例えば10mm。)を加えた所定設定距離DS(DS=D1+D2。例えば40mm。)に相当するパワーチェーン6の移動距離分だけ、上流側駆動装置2の回転駆動装置23が同期位置から遅れているものと認識し、この遅れに相当する所定パルス分遅れているとして上流側の同期装置3の絶対位置検出器37の原点合わせ(隣接する駆動装置間の相対的な原点合わせ)を行った状態で、上流側駆動装置2の回転駆動装置23のブレーキをオフ(非作動状態)にして回転駆動装置23を駆動し、上流側駆動装置2及び下流側駆動装置1の同期制御を行う。
この同期制御により、上流側駆動装置2の回転駆動装置23が駆動されると、可動フレーム21Bは駆動反力により上流側へ移動するとともに、上流側駆動装置2は、所定設定距離DS(例えば40mm。)分の遅れを取り戻すように制御されるため、この遅れを取り戻すまで下流側駆動装置1の回転駆動装置13よりも速い速度で運転される。
以上のコンベア装置の動作を同期装置3の絶対位置検出器37のパルスにより説明する。
所定移動距離D1=30mm、所定距離D2=10mm、したがって所定設定距離DS=40mmとし、絶対位置検出器37の1パルスがパワーチェーン6の移動距離の1mmに相当し、パワーチェーン6の搬送方向Fへの移動に伴って絶対位置検出器37のパルスが加算されると仮定する。
移動検出リミットスイッチ27が可動フレーム21Bの下流側への移動距離が所定移動距離D1=30mmとなったことを検出したときの下流側同期装置3の絶対位置検出器37のパルス値がPAで、上流側同期装置3の絶対位置検出器37のパルス値がPBであったとすると、制御装置10は、まずPAとPBの差PC(PC=PA−PB)を計算し、次にPCからDS=40mm分の40パルスを減算した値をPD(=PC−40)として記憶する。
そして、上流側駆動装置2の運転中は、制御装置10が、下流側同期装置3の絶対位置検出器37と上流側同期装置3の絶対位置検出器37とのパルス値の差が目標値PDになるように、上流側駆動装置2の回転駆動装置23の速度を増減速させるように制御する。
このように制御装置10により制御され、上流側駆動装置2(回転駆動装置23)が目的の同期位置に達した状態では、上流側駆動装置2及び下流側駆動装置間1のパワーチェーン6の摩耗による伸び等に基づく弛みが吸収されているとともに、所定設定距離DSを所定移動距離D1に所定距離D2を加えたものとしているため、パワーチェーン6の張力を適正範囲とした状態で上流側駆動装置2及び下流側駆動装置1の同期運転を行うことができる。
制御装置10により上流側駆動装置2及び下流側駆動装置1が同期運転している状態では、前記所定距離D2(例えば10mm。)の存在により、目的の同期位置で上流側駆動装置2及び下流側駆動装置1間のパワーチェーン6には略前記所定距離D2(例えば約10mm。)分の弛みが生じている。
このような弛みをもたせる理由は、メインドライブである下流側駆動装置1とサブドライブである上流側駆動装置2とは完全に同期させることが困難であるため速度差が生じるが、この速度差により、これらの駆動装置1,2間のパワーチェーン6の引っ張り合い(張力の変動)が起きることを防止して下流側駆動装置1が過大な分担をすることを避け、これらの駆動装置1,2の分担区間を明確に分けるためである。
以上のような制御装置10による隣接する駆動装置間の相対的な原点合わせ及び同期制御により、準備運転時又は運転開始時等に、下流側駆動装置1及び上流側駆動装置2間のパワーチェーン6の摩耗による伸び等に基づく弛みを短時間で吸収し、摩耗による伸び等の影響で下流側駆動装置1及び上流側駆動装置2間のパワーチェーン6が大きく弛むことを防止することができるとともに、パワーチェーン6の張力が下流側駆動装置1及び上流側駆動装置2に分担されて、チェーン張力を規定範囲内として同期運転することができる。
その上、上流側駆動装置2を非駆動状態としブレーキを非作動状態にする必要がないため、下流側駆動装置1及び上流側駆動装置2間のパワーチェーン6に弛みがあっても、上流側駆動装置2の上流側に位置する上昇経路部UPにあるキャリア7及び被搬送物Wが上流側へ下降することがなく、したがって前記下降に伴う検出器のエラー発生等の不都合が発生することがないため、図1のような上昇経路部UPを含むコンベアラインにも適用することができる。
以上の説明においては、駆動装置が下流側駆動装置1と上流側駆動装置2の2個である場合について説明したが、駆動装置は3個以上であってよい。駆動装置を3個以上とする場合は、隣接する下流側駆動装置と上流側駆動装置について、これら2個の駆動装置間の相対的な原点合わせを上記のように準備運転時又は運転開始時等に行えばよい。
本発明の実施の形態に係る複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置を用いた自動車組立ラインの例を示す概略レイアウトであり、(a)は平面図、(b)は右方から見た図である。 被搬送物のキャリアを示す後方から見た図である。 メインドライブである下流側駆動装置の平面図である。 サブドライブである上流側駆動装置の平面図である。 同じく右方から見た図である。 同じく後方から見た図である。 (a)は上流側移動抑制用ばね機構の説明図、(b)は下流側移動抑制用ばね機構の説明図である。 同期装置の平面図である。
符号の説明
1 下流側駆動装置(メインドライブ)
2 上流側駆動装置(サブドライブ)
3 同期装置
4 テークアップ装置
5 パワーレール
6 パワーチェーン
6A 牽引ドッグ
7 キャリア
7A トウピン
8 走行レール
9A 走行ローラ
9B ガイドローラ
10 制御装置
11A 固定フレーム
11B 可動フレーム
12 キャタピラーチェーン
12A ドッグ
13 回転駆動装置
13A 駆動スプロケット
13B 従動スプロケット
14 上流側移動抑制用ばね機構
15 ストライカー
16 過負荷検出リミットスイッチ
17 張力調整ねじ
21A 固定フレーム
21B 可動フレーム
22 キャタピラーチェーン
22A ドッグ
23 回転駆動装置
23A 駆動スプロケット
23B 従動スプロケット
24 上流側移動抑制用ばね機構
24A 固定ブラケット
24B 可動ブラケット
24C アジャストボルト
24D 圧縮コイルばね
25 ストライカー
26 過負荷検出リミットスイッチ
27 移動検出リミットスイッチ
28 異常検出リミットスイッチ
29 下流側移動抑制用ばね機構
29A 固定ブラケット
29B 可動ブラケット
29C アジャストボルト
29D 圧縮コイルばね
30 張力調整ねじ
31 フレーム
32 キャタピラーチェーン
32A ドッグ
33A 被駆動スプロケット
33B 被駆動スプロケット
34 検出用回転伝達機構
35A,35B 傘歯車
36A,36B,36C,36D,36E 平歯車
37 絶対位置検出器(アブソリュートエンコーダ)
38 支軸
39 アーム
39A,39B ピン
40 引張コイルばね
A,B,C 回転方向
F 搬送方向(パワーチェーン移動方向)
UP 上昇経路部
W 被搬送物

Claims (2)

  1. 回転駆動装置により駆動される上流側駆動装置及び下流側駆動装置、並びに、これらの駆動装置の近傍におけるパワーチェーンの位置検出を行う、絶対位置検出器を有する上流側及び下流側の同期装置を備え、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置を同期制御し、これらの駆動装置によりパワーチェーンの張力を分担する、複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置であって、
    固定フレーム、該固定フレームに対して搬送方向前後に移動可能に支持された可動フレーム、該可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを検出する位置検出器、前記可動フレームの下流側への移動を抑制するように、前記可動フレームの下流側への移動時に該移動方向と逆方向に付勢する下流側移動抑制用ばね機構、前記可動フレーム上に設けられた、前記パワーチェーンに係合する駆動スプロケット、又は、前記可動フレームの搬送方向前後に配設された駆動スプロケット及び従動スプロケット、並びに、これらのスプロケット間に張架され、前記パワーチェーンに係合するドッグが取り付けられたキャタピラーチェーンを有する上流側駆動装置と、
    該上流側駆動装置の回転駆動装置を非駆動状態とし、そのブレーキを作動状態として前記駆動スプロケットを回転不能とし、前記下流側駆動装置の回転駆動装置を駆動して前記可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを前記位置検出器が検出した際に、前記上流側駆動装置の回転駆動装置が、同期位置から前記所定移動距離に所定距離を加えた所定設定距離に相当するパワーチェーンの移動距離分遅れているとし、この遅れに相当する所定パルス分遅れているとして前記上流側の同期装置の絶対位置検出器の原点合わせを行い、前記ブレーキを非作動状態として前記上流側駆動装置の回転駆動装置を駆動し、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期制御を行う制御装置と、
    を備えたことを特徴とする複数の駆動装置により駆動されるコンベア装置。
  2. 前記可動フレームの下流側への移動距離が所定移動距離となったことを前記位置検出器が検出した際の前記下流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値PAと前記上流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値PBとの差(PA−PB)から、さらに前記所定設定距離に相当するパワーチェーンの移動距離分の遅れに相当する前記上流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値を引いた値を目標値とし、この目標値に前記下流側同期装置の絶対位置検出器のパルス値と前記上流側同期装置の絶対位置検出器とのパルス値との差がなるように、前記上流側駆動装置及び下流側駆動装置の同期制御を行う請求項1記載のコンベア装置。
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