JP5115559B2 - 送信ダイバーシチ制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、送信ダイバーシチ制御方法に関わり、特に、送信ダイバーシチ機能を備えた基地局に対して送信ダイバーシチの開始、停止を要求する該移動局の送信ダイバーシチ制御方法に関する。
ベストエフォート型の通信システムでは、受信性能が高いほど、高速通信が可能である。受信性能を高める技術としては、送信ダイバーシチ、等化器(イコライザ)などがある。送信ダイバーシチは移動局側が1アンテナであってもダイバーシチ効果が得られる手段であり、フィードバックを必要としないOpen loop mode と、フィードバックを必要とするClosed loop modeがある。
・開ループ送信ダイバーシチ方式
スペースタイム伝送ダイバーシチ(Space Time Transmit Diversity:STTD)は、Open loop modeのひとつであり、2シンボルを組にしてアンテナ毎に符号化して送信する方式であり、各アンテナの送信電力は通常の1/2になる(非特許文献1)。STTDでは、図18に示すように送信側において、STTDエンコーダ1が、周期Tの連続する2シンボルデータ[x0,x1]を2系列のシンボルデータ列に変換する。第1のデータ列は[x0,−x1*]であり、第2のデータ列は[x1,x0*]である。この2系列のデータが図19に示すように2本の送信アンテナATt0,ATt1より受信アンテナATrに向けて送信される。2つの送信アンテナATt0,ATt1と1つの受信アンテナAtr間のチャネル応答特性をh0,h1、時刻t、t+Tにおけるアンテナ受信信号をそれぞれr0,r1、ノイズをn0,n1とすれば、アンテナ受信信号r0,r1はそれぞれ次式
0= h00 +h11 +n0
1=−h01*+h10*+n1
で表現される。STTD受信部は図20に示すようにチャネル推定部2とSTTDデコーダ3と復号部4を有している。チャネル推定部2はチャネル応答特性h0,h1を推定してSTTDデコーダ3に入力する。STTDデコーダ3はそれぞれ次式
0=h00+h11*
=(|h0|2+|h1|2)x0+h0 n0+h11*
1=h10−h01*
=(|h0|2+|h1|2)x1+h1 n0−h01*
に示す信号s0,s1を出力し、復号部7はSTTDデコーダ6の出力信号を用いて復号する。なお、上式の括弧内の値はSTTDゲインである。
・閉ループ送信ダイバーシチ方式
図21は閉ループ送信ダイバーシチ方式の説明図である。閉ループ送信ダイバーシチ方式は、セルラー移動通信システムの無線基地局に複数のアンテナ素子を設け、(1)同一の送信データ信号に移動局から送られてくるフィードバック情報FBIに基づいて異なる振幅および位相制御を施し、(2)該振幅及び位相制御を施された送信データにパイロット信号を多重して複数のアンテナを用いて送信し、(3)移動局側で送信データを受信すると共に、下りパイロット信号を用いて前記フィードバック情報(振幅および位相制御量)を再び決定して上りチャネル信号に多重化して基地局側に伝送し、以後、上記動作を繰り返す。
第3世代移動通信システムであるW-CDMAにおける閉ループ送信ダイバーシチでは図21に示すように2本の送信アンテナを用いる方式が採用されている。図において、互いに直交するパイロットパターンP1、P2がパイロット信号生成部11において生成され、合成部CB1,CB2において送信データに組み込まれてそれぞれ送信アンテナ10−1、10−2か
ら送信される。移動局受信側のチャネル推定部(図示せず)は受信パイロット信号と対応する既知のパイロットパターンとの相関をとることにより、基地局の各送信アンテナ10−1、10−2から移動局受信アンテナ12までのチャネルインパルス応答ベクトルh1,h2を推定する。
重み計算部13はこれらチャネル推定値を用いて以下の(1)式で示す電力Pを最大とする基地局の各送信アンテナ10−1、10−2の振幅および位相制御ベクトル(ウェイトベクトル)w=[w1、w2Tを計算する。そして、これを量子化してフィードバック情報FBIとして上りチャネル信号に多重化して基地局側に伝送する。但し、w1、w2の両方の値を伝送する必要は無く、w1=1として求めた場合のw2の値のみ伝送すればよい。
P=wHHHw ・・・・・・・・(1)
H=[h1,h2] ・・・・・・・・(2)
ここで、h1,h2はそれぞれアンテナ10−1およびアンテナ10−2からのチャネルインパルス応答ベクトルである。またHHやwHの肩の添え字は、Hやwのエルミート共役をとることを表す。
移動局では、以上のようにして、重み係数(ウェイトベクトル)を重み計算部13において計算し、多重化部18において該重み係数をフィードバック情報FBIとして上り送信データに多重し、送信アンテナ14から、基地局に送信する。3rd Generation Partnership Project(3GPP)では、上りリンクのDPCCH (個別物理制御チャネル:Dedicated Physical Control Channel)にFBI情報をマッピングして基地局に送信する。
基地局では、受信アンテナ15において移動局からのフィードバック情報を受信し、フィードバック情報抽出部16において、制御量である重み係数w1,w2を抽出し、振幅・位相制御部17が乗算器MP1,MP2を用いて下り送信データに重み係数w1,w2を乗算し、送信アンテナ10−1、10−2から送出する信号の振幅、位相制御を行う。これにより、移動局は効率よく2本のダイバーシチ送信アンテナ10−1、10−2から送信された信号を受信することが出来る。なお、理想的には2本のダイバーシチ送信アンテナ10−1、10−2から送信された信号が同位相で移動局の受信アンテナに到達して受信されることが望ましい。
近年、高速通信の需要が高まり、線形等化器など、信号の相関を利用してマルチパス干渉を低減することで受信性能の向上を図る構成を備えた通信装置が開発され、普及し始めている。これに対して、開ループ送信ダイバーシチモードの一種であるSTTDは、送信アンテナ間の信号相関が生じない方式であるため、等化器による受信性能向上を妨げることがわかっている。すなわち、これらを組み合わせた場合、STTDの影響によりパス間の相関値が通常の1/2となり、等化器の効果が低下する。このため、等化器を利用する時は、送信ダイバーシチSTTDを停止させることで、受信性能を向上できることがわかっている。
ところで、環境により等化器による効果が大きいときと、小さいときがある。かかる場合、等化器による効果が大きい環境では送信ダイバーシチを停止し、等化器による効果が小さい環境では送信ダイバーシチを開始して受信性能を向上することが理想的である。しかし、従来、運用中に送信ダイバーシチを開始し、あるいは送信ダイバーシチを停止する制御は行われていなかった。これは、従来のCDMAを用いる通信システムのRAKE方式では送信ダイバーシチ適用による性能劣化がなかったためである。このため、送信ダイバーシチSTTDを採用する基地局は、移動局に搭載された等化器の性能を十分に引き出せないという問題があった。
第1従来技術として基地局の送信モードにしたがって移動局の受信モードをTSTD(Time Switched Transmission Diversity)モードあるいは非TSTDにする技術がある(特許文献1)。すなわち、基地局より送信モードがTSTDモードであるか非TSTDモードであるかを示すメッセージを移動局に送信し、移動局が該メッセージを受信して受信モードを切り換えるものである。また、第2従来技術として遅延分散の大きな伝送路においても送信ダイバーシチ効果を実現する送信ダイバーシチ方式がある(特許文献2)。また、第3従来技術として
開ループ送信ダイバーシチ及び閉ループ送信ダイバーシチ機能を備え、これらの機能を所定の状況に応じて切り換える技術がある(特許文献3)。この従来技術では、通常、マルチパスを解消するために閉ループ送信ダイバーシチを使用し、しかし、高いドップラーなどの影響でフィードバック信号の信頼性が低下したときは、開ループ送信ダイバーシチに切り換えてマルチパスを解消する。
しかし、何れの従来技術も、移動局に搭載された等化器の性能を十分に引き出すように、運用中に基地局の送信ダイバーシチ制御を停止したり、開始したりするものではない。
以上から本発明の目的は、移動局に搭載された等化器の性能を十分に引き出せるように、基地局で送信ダイバーシチのオン・オフを運用中に切り替えることである。逆に、移動局から基地局への送信についても同様のことが考えられるため、以下では、下りリンクの移動局および上りリンクの基地局は受信局、下りリンクの基地局および上りリンクの移動局は送信局として記述する。
本発明の別の目的は、受信局より送信局に送信ダイバーシチ制御の開始、停止を要求することにより送信局の負担を軽減することである。
本発明の別の目的は、送信局が各受信局からの要求を綜合的に判断して全チャネルについて一斉に送信ダイバーシチの開始、停止を行なえるようにすることである。
本発明の別の目的は、SN比が小さくて送信ダイバーシチ制御のオン・オフによる性能改善が期待できない場合、無駄なリソース利用を回避するため、送信ダイバーシチをするか、しないかは送信局に一任することである。
特開2002−515681号公報 特開平8−32498号公報 特開2001−44900号公報 3GPP TS 25.211 5.3 Downlink physical channels 3GPP TS 25.101 Annex B(normative): Propagation conditions 3GPP TS 25.101 A.7.1.6
本発明は、送信ダイバーシチ機能を備えた送信局に対して送信ダイバーシチの開始、停止を受信局より要求する送信ダイバーシチ制御方法において、チップ間隔で連続したタイミングの信号間の相関に基づいてマルチパス干渉を低減する等化器を備え、前記等化器による効果が小さければ送信ダイバーシチ開始を送信局に要求し、前記等化器による効果が大きければ送信ダイバーシチ停止を送信局に要求する、送信ダイバーシチ制御方法であり、前記送信ダイバーシチを開ループ送信ダイバーシチ機能により実現する場合、ほぼ1パスの環境であれば等化器による効果が小さいと見なして送信ダイバーシチ開始を要求し、マルチパス環境であれば等化器による効果が大きいと見なして送信ダイバーシチ停止を要求する送信ダイバーシチ制御方法である。
各種パス環境説明図である。 各種パス環境において、受信局が等化器を備えている場合のスループット説明図である。 第1実施例の通信システムの構成図である。 図3の通信システムにおける送信ダイバーシチ制御の全体の処理フローである。 送信ダイバーシチ変更要求信号のマッピング例である。 STTD対応のRAKE復調器の構成図である。 STTD対応の等化器の構成図の一例である。 第2実施例の通信システムの構成図である。 図8の通信システムにおける送信ダイバーシチ制御の全体の処理フローである。 閉ループ送信ダイバーシチ対応の等化器の構成図である。 閉ループ送信ダイバーシチ対応のRAKE復調器の構成図の一例である。 第3実施例の通信システムの構成図である。 第3実施例の通信システムの全体の処理フローである。 第4実施例の通信システムの構成図である。 第4実施例の通信システムの全体の処理フローである。 第5実施例の通信システムの構成図である。 第5実施例の通信システムの全体の処理フローである。 STTDエンコード説明図である。 STTDにおけるアンテナ配置説明図である。 STTD受信部の構成図である。 閉ループ送信ダイバーシチ方式の説明図である。
(A)本発明の原理
信号の相関を用いてマルチパス干渉を低減する等化器を備えた受信局は、その受信局に割り当てられる高速通信チャネルについて、送信ダイバーシチ機能を備えた送信局に送信ダイバーシチの開始/停止を要求する。すなわち、受信局は送信ダイバーシチを適用する送信局のエリアに滞在する場合、該受信局の受信環境に基づいて送信局に送信ダイバーシチの開始/停止を要求する。この要求により、送信局は送信ダイバーシチの開始・停止を行なって、送信局に所属する受信局全体の受信性能の向上を図る。ただし、受信局は、送信ダイバーシチの開始/停止要求の代わりに、送信局が送信ダイバーシチの開始、停止を判断するために必要な情報を該送信局に送信し、送信局において該情報に基づいて送信ダイバーシチ制御の開始、停止を行なうようにすることもできる。
送信ダイバーシチを開ループ送信ダイバーシチ機能(STTD)により実現する場合、ほぼ1パス環境であると等化器による効果は小さく、マルチパス環境であると等化器による効果が大きい。送信ダイバーシチは等化器による受信性能向上を妨げるから、等化器による効果が生じるマルチパス環境においてはSTTDをオフし、等化器による効果は生じないほぼ1パス環境においてSTTDをオンする。
また、送信ダイバーシチを閉ループ送信ダイバーシチ機能により実現する場合、高速走行によりドップラー周波数が高くなるとフィードバック信号の信頼性が低くなり送信ダイバーシチの効果がなく、低速走行によりドップラー周波数が低くなるとフィードバック信号の信頼性が高くなり送信ダイバーシチの効果が発生する。そこで、ドップラー周波数が低いとき閉ループ送信ダイバーシチをオンし、ドップラー周波数が高いとき閉ループ送信ダイバーシチをオフする。
・シミュレーション
図1は標準化団体3GPPの技術仕様書(非特許文献2参照)において示されている各種パス環境であり、この各種パス環境において、受信局が等化器を備えている場合のスループットをシミュレーションにより測定すると図2に示すようになる((非特許文献3参照)。
図1ではパス環境を相対遅延時間(ns)と相対平均電力(dB)の組で示すものであり、21は3km/hの歩行者Aに対するほぼ1パスのパス環境(PA3)、22は3km/hの歩行者Bに対するマルチパス環境(PB3)、23は車速30km/hの車両Aに対するマルチパス環境(VA30)、24は車速120km/hの車両Bに対するマルチパス環境(VA120)である。
図2において、縦軸はスループット(kbps)、横軸はEc/Ior(dB)である。なお、Iorは送信局の総電力、Ecは1チャネルあたりの割り当て電力である。また、31は歩行速度3km
/hのほぼ1パス環境PA3におけるスループット特性、32は歩行速度3km/hのマルチパス環境PB3におけるスループット特性、33は低速(30km/h)のマルチパス環境VA30のスループット特性、34は高速(120km/h)のマルチパス環境VA120のスループット特性である。PA3,PB3,VA30,VA120のそれぞれにおいて、Aは送信ダイバーシチオフ時のスループット特性、BはSTTD(開ループ送信ダイバーシチ)のスループット特性、Cは閉ループ送信ダイバーシチのスループット特性である。
・開ループ送信ダイバーシチの制御の方針
図2において、スループット特性PA3、PB3を考察すると、マルチパス環境PB3において、STTDオンの性能は悪く、STTDをオフした方が性能は向上する。すなわち、マルチパス環境においては等化器による効果が大きく、STTDオフするのが良い。一方、ほぼ1パスのパス環境PA3においては、STTDをオンした方がオフするより性能が向上する。すなわち、ほぼ1パスのパス環境PA3においては等化器による効果は期待できない。
以上から、送信ダイバーシチを開ループ送信ダイバーシチ機能(STTD)により実現する場合、マルチパス環境でなくほぼ1パス環境であれば等化器による効果が期待できないからSTTDをオンするのが良く、また、マルチパス環境であると等化器による効果が大きいからSTTDをオフするのが良い。
・閉ループ送信ダイバーシチの制御の方針
図2において、スループット特性PA3、VA30、VA120を考察すると、閉ループ送信ダイバーシチオンの性能は高速走行時において歩行速度時および低速走行時に比べて相当劣化する。また、歩行速度のマルチパス環境PB3では閉ループ送信ダイバーシチをオンした時とオフした時の性能は変わらないが、1パス環境PA3では閉ループ送信ダイバーシチをオンした方がオフした時より性能は向上する。すなわち、1パス環境PA3では等化器による効果が期待できない。
以上から、受信局が低速のときは閉ループ送信ダイバーシチをオンするのが良く、また、高速のときは閉ループ送信ダイバーシチをオフするのが良い。
(B)第1実施例
図3は第1実施例の通信システムの構成図であり、50は送信局、60は受信局である。送信局50は、STTDによる開ループ送信ダイバーシチ機能を備え、受信局からの要求によりSTTDオン・オフ制御するようになっている。スイッチ51、52はSTTDオフ時に、図示の実線で示すように切り替わり、これにより送信データは第1送信部(送信ダイバーシチ無し)53を介して第1の送信アンテナATB1より送信される。一方、STTDオン時に、スイッチ51、52は図示の点線で示すように切り替わり、これにより送信データはSTTDエンコーダを備えた第2送信部54を介して第1、第2の送信アンテナATB1、ATB2より送信される。
また、受信アンテナARB1は各受信局から送信された信号を受信し、受信局情報復号部55はアンテナ受信信号より受信局情報を復号し、復号結果より送信ダイバーシチ変更要求信号を抽出して送信ダイバーシチ切換部56に入力すると共に、必要な制御情報を送信部に入力する。送信ダイバーシチ切換部56は、送信ダイバーシチ変更要求信号に基づいてスイッチ51,52の切換を制御する。すなわち、送信ダイバーシチオンが要求された場合には、送信データが第2送信部54を介して第1、第2の送信アンテナATB1、ATB2より送信されるようにスイッチ51,52の切換を制御し、送信ダイバーシチオフが要求された場合には、送信データが第1送信部53を介して第1の送信アンテナATB1より送信されるようにスイッチ51,52の切換を制御する。
受信局の復調部61は、RAKE復調器61aと等化器61bとスイッチ61c,61dを備え、スイッチ61c,61dはRAKE/等化器切換部62からの指示により受信データをRAKE復調器61aと等化器61bの一方に入力すると共に、その出力を次段の図示しない復号部に
入力する。RAKE復調器61aはマルチパスの各パスのタイミングで同期復調(チャネル推定/補償)し、各パスの復調結果を合成して出力する。チャネル推定は各パスのタイミングで受信パイロット信号と既知パイロット信号の相関を演算することにより行なわれる。等化器61bは所定のサンプリングタイミングで同期復調(チャネル推定/補償)し、各パスの復調結果を合成して出力する。チャネル推定は各サンプリングタイミングで受信パイロット信号と既知パイロット信号の相関を演算することにより行なわれる。RAKE復調器61aはマルチパスの各パスのタイミングで同期復調するだけでよいが、等化器61bは所定サンプリングタイミングで同期復調する必要がありRAKE復調器に比べ処理量、消費電力は大きい。RAKE/等化器切換部62はユーザの設定あるいは受信局のアルゴリズムによりRAKE/等化器の切換が行なえるようになっている。
送信ダイバーシチ情報部63は、送信局より受信した信号に基づいて該送信局がSTTD送信ダイバーシチを行なっているかを示す情報を抽出し、該情報をSTTD復調部61と送信ダイバーシチ要求生成部64に入力する。測定部65は受信信号に含まれるパイロット信号を用いて、パスサーチ、速度(ドプラー周波数)、SN比等を測定し、必要な測定データを復調部61と送信ダイバーシチ要求生成部64に入力する。送信ダイバーシチ要求生成部64は、送信ダイバーシチ変更要求信号を生成して送信アンテナATMより送信する。すなわち、送信ダイバーシチ要求生成部64は、
(1)受信局が等化器61bを用いて受信データを復調しているか否か、
(2)受信局がSTTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在するか否か、
(3)受信局が存在する環境がマルチパス環境であるか否か、
に応じてSTTDオンあるいはSTTDオフを要求する送信ダイバーシチ変更要求信号を生成して送信局に送信する。
図4は図3の通信システムにおける送信ダイバーシチ制御の全体の処理フローである。
受信局60は線形等化器を復調に際して利用しているかどうか、及び、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在するかどうかをチェックし(ステップ101)、等化器を利用していない場合、あるいはSTTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在してなければ処理終了する。・・・以上処理A
受信局が線形等化器を利用しており、かつ、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在すれば、線形等化器61bによる効果が生じているかチェックする。換言すれば、パスサーチによりサーチされたパス数がほぼ1パスであるか、マルチパスであるかチェックする(ステップ102)。1パス判定はパスサーチ毎の判定結果の平均した値で行う。1パス判定結果の平均区間は数秒程度である。
パス数がマルチパスであれば、すなわち、線形等化器61bによる効果が大きい場合には、STTDオフを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号(報告信号)を送信局に送信する(ステップ103)。しかし、パス数がほぼ1パスであれば、すなわち、線形等化器61bによる効果が小さい場合には、STTDオンを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号を送信局に送信する(ステップ104)。送信ダイバーシチ変更要求信号は図5に示すように、例えば個別物理制御チャネルDPCCHの空き領域にマッピングして送信局に送信する。・・・以上処理B
送信局50は、各受信局からの指示に従って送信ダイバーシチSTTDのオン・オフを制御する(ステップ105)。・・・処理C
第1実施例によれば、ほぼ1パス環境であり等化器による効果がなければSTTD送信ダイバーシチ制御を行い、マルチパス環境であり等化器による効果があれば送信ダイバーシチを停止するようにしたから、受信局に搭載された等化器の性能を十分に引き出すことができる。
図6はSTTD対応のRAKE復調器61aの構成図である。マルチパスのパス毎にフィンガー部(Finger 1〜N)711〜71Nが設けられ、各フィンガー部711〜71Nのタイミング遅延部72はN本のパスのうち最大遅延パスの遅延時間に合わせるように対応するパスの
信号を遅延する。各フィンガー部711〜71Nの第1チャネル推定部73は第1送信アンテナATB1から受信アンテナARMまでのチャネルh1を推定し、第2チャネル推定部74は第2送信アンテナATB2から受信アンテナARMまでのチャネルh2を推定し、データ逆拡散部75は対応するパスを介して受信するデータ信号に逆拡散コードを乗算して逆拡散する。第1チャネル補償部76はチャネルh1に応じた重み係数を逆拡散信号に乗算してチャネル補償し、第2チャネル補償部77はチャネルh2に応じた重み係数を逆拡散信号に乗算してチャネル補償し、それぞれを出力する。RAKE合成部771〜772は各フィンガー部711〜71Nより出力する第1、第2チャネル補償部の出力信号をそれぞれ合成し、STTD復号部78に入力する。STTD復号部78は入力信号にSTTD復号処理を施し、次段の図示しない復号結果を誤り訂正検出復号部へ入力する。
図7はSTTD対応の線形等化器61bの構成図の一例である。アンテナ間加算したチャネル推定値の相関行列の逆行列演算部81は、第1送信アンテナATB1から受信アンテナARMまでのチャネル推定値と第2送信アンテナATB2から受信アンテナARMまでのチャネル推定値の和を、T個のサンプリングタイミング(Tチップ)において計算し、その和のタイミング間の相関値によりT×Tマトリクスを作成し、その逆行列を計算して出力する。第1アンテナの重みベクトル計算部82は、81で求めた逆行列と、第1送信アンテナATB1から受信アンテナARMまでのT個のサンプリングタイミングにおけるチャネル推定値を用いて各タイミングのチャネル補償用の重みベクトルを計算し、それぞれをT個のフィンガー部831〜83Tに入力する。各フィンガー部フィンガー部831〜83Tのタイミング遅延部83aは最後のサンプリングタイミングに合わせるように入力信号を遅延し、チャネル補償部83bはチャネル補償用の重み係数を該遅延入力信号に乗算して出力する。なお、線形等化器の構成は図7とは限らず、例えば、相関をチャネル推定値以外から求めるものや、逆拡散後に等化するものでもよい。
第2アンテナの重みベクトル計算部84は、81で求めた逆行列と、第2送信アンテナATB2から受信アンテナARMまでのT個のサンプリングタイミングにおけるチャネル推定値を用いて各タイミングのチャネル補償用の重みベクトルを計算し、それぞれをT個のフィンガー部851〜85Tに入力する。各フィンガー部851〜85Tのタイミング遅延部85aは最後のサンプリングタイミングに合わせるように入力信号を遅延し、チャネル補償部85bはチャネル補償用の重み係数を該遅延入力信号に乗算して出力する。合成部861〜862はそれぞれフィンガー部831〜83T、851〜85Tより出力する信号を合成し、逆拡散部871〜872は各合成信号に所定の拡散コードを乗算して逆拡散し、逆拡散結果をSTTD復号部88に入力する。STTD復号部88は逆拡散信号にSTTD復号処理を施し、次段の図示しない復号結果を誤り訂正検出復号部へ入力する。
第1実施例によれば、受信局に搭載された等化器の性能を十分に引き出せるように送信局の送信ダイバーシチの開始/停止を運用中に切り替えることができる。また、受信局より送信局に送信ダイバーシチ制御の開始、停止を要求することにより送信局の負担を軽減することができる。
(C)第2実施例
図8は第2実施例の通信システムの構成図であり、図3の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、送信局50が閉ループ送信ダイバーシチ(CL)の機能を備えており、受信局が閉ループ送信ダイバーシチにより送信された信号を受信して復調制御を行なえるようになっている点である。そのために、送信局50のFBIビット復号部57は受信局60から個別物理制御チャネルDPCCHを介してフィードバックされたFBIビットを復号し、FBIビットで指示されたアンテナウェイトを第2送信部54に入力し、第2送信部54は該アンテナウェイトを送信データに乗算して乗算結果を第1、第2送信アンテナATB1,ATB2を介して受信局に送信する。一方、受信局60の復調部61′は閉ループ送信ダイバーシチ用のRAKE復調器61a′、閉ループ送信ダイバーシチ用の等化器61b′を備え、FBIビット生成部66は、アンテナウェイトを計算してフィードバック情報FBIを
生成する。多重部67は、送信ダイバーシチ変更要求信号と共にFBI情報をDPCCHチャネルにマッピングして送信アンテナATMより送信局50に送信する。
スイッチ51、52はCLオフ時に、図示の実線で示すように切り替わり、これにより送信データは第1送信部(送信ダイバーシチ無し)53を介して第1の送信アンテナATB1より送信される。一方、CLオン時に、スイッチ51、52は図示の点線で示すように切り替わり、これにより送信データは閉ループ送信ダイバーシチ制御(CL)を行う第2送信部54を介して第1、第2の送信アンテナATB1、ATB2より送信される。
また、受信アンテナARBは各受信局から送信された信号を受信し、受信局情報復号部55はアンテナ受信信号より受信局情報を復号し、復号結果より送信ダイバーシチ変更要求信号を抽出して送信ダイバーシチ切換部56に入力し、FBIビット復号部57はアンテナ受信信号より個別制御チャネルDPCCHを復号し、復号結果に含まれるFBIビットを抽出し、該FBIビットで指示されたアンテナウェイトを第2送信部54に入力する。
送信ダイバーシチ切換部56は、送信ダイバーシチ変更要求信号に基づいてスイッチ51,52の切換を制御する。すなわち、送信ダイバーシチオンが要求された場合には、送信データが第2送信部54を介して第1、第2の送信アンテナATB1、ATB2より送信されるようにスイッチ51,52の切換を制御し、送信ダイバーシチオフが要求された場合には、送信データが第1送信部53を介して第1の送信アンテナATB1より送信されるようにスイッチ51,52の切換を制御する。第2送信部54は送信ダイバーシチオンが要求されたとき、FBIビット復号部57から入力するアンテナウェイトを送信データに乗算して乗算結果を第1、第2送信アンテナATB1,ATB2を介して受信局に送信する。
受信局における閉ループ送信ダイバーシチ用の復調部61′は、RAKE復調器61a′と線形等化器61b′とスイッチ61c,61dを備え、スイッチ61c,61dはRAKE/等化器切換部62からの指示により受信データをRAKE復調器61a′と線形等化器61b′の一方に入力すると共に、その出力を次段の図示しない復号部に入力する。RAKE復調器61a′はマルチパスの各パスのタイミングで同期復調(チャネル推定/補償)し、各パスの復調結果を合成して出力する。等化器61b′は所定のサンプリングタイミングで同期復調(チャネル推定/補償)し、各パスの復調結果を合成して出力する。RAKE/等化器切換部62はユーザの設定あるいは受信局のアルゴリズムによりRAKE/等化器の切換が行なえるようになっている。
送信ダイバーシチ情報部63は、送信局より受信した信号に基づいて該送信局が閉ループ送信ダイバーシチ(CL)を行なっているかを示す情報を抽出し、該情報を復調部61′と送信ダイバーシチ要求生成部64に入力する。測定部65は受信信号に含まれるパイロット信号を用いて、パスサーチ、速度(ドプラー周波数)、SN比等を測定し、必要な測定データを復調部61と送信ダイバーシチ要求生成部64に入力する。送信ダイバーシチ要求生成部64は、送信ダイバーシチ変更要求信号を生成して送信アンテナATMより送信する。すなわち、送信ダイバーシチ要求生成部64は、
(1)受信局が等化器61b′を用いて受信データを復調しているか否か、
(2)受信局が閉ループ送信ダイバーシチCLを行なっている送信局のセル内に存在するか否か、
(3)受信局の速度が高速であるか低速であるか、
に応じてCLオンあるいはCLオフを要求する送信ダイバーシチ変更要求信号を多重部67に入力する。FBIビット生成部66は、アンテナウェイトを計算してフィードバック情報FBIを生成して多重部67に入力する。多重部67は、送信ダイバーシチ変更要求信号と共にFBI情報をDPCCHチャネルにマッピングして送信アンテナATMより送信局50に送信する。
図9は図8の通信システムにおける送信ダイバーシチ制御の全体の処理フローである。
受信局60は、線形等化器を復調に際して利用しているかどうか、及び、閉ループ送信ダイバーシチCLを行なっている送信局のセル内に存在するかどうかをチェックし(ステッ
プ201)、等化器を利用していない場合、あるいはCL送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在してなければ処理終了する。・・・以上処理A
受信局が線形等化器を利用しており、かつ、CL送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在すれば、閉ループ送信ダイバーシチのフィードバック信号の信頼性が低いか、換言すれば、受信局の速度が高速であるかチェックする(ステップ202)。受信局の速度が低速であれば、CLオンを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号(報告信号)を送信局に送信する(ステップ203)。しかし、受信局の速度が高速であれば、CLオフを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号を送信局に送信する(ステップ204)。・・・以上処理B
送信局50は、各受信局からの指示に従って閉ループ送信ダイバーシチCLのオン・オフを制御する(ステップ205)。・・・処理C
第2実施例によれば、受信局が低速で等化器による効果がなければ、閉ループ送信ダイバーシチCLを行い、受信局が高速で等化器による効果が大きければ閉ループ送信ダイバーシチを停止するようにしたから、受信局に搭載された等化器の性能を十分に引き出すことができる。
図10は閉ループ送信ダイバーシチ対応の線形等化器61b′の構成図の一例である。アンテナ間加算したチャネル推定値の相関行列の逆行列演算部81は、第1送信アンテナATB1から受信アンテナARMまでのチャネル推定値と第2送信アンテナATB2から受信アンテナARMまでのチャネル推定値の和を、T個のサンプリングタイミングにおいて計算し、その和のタイミング間の相関値によりT×Tマトリクスを作成し、その逆行列を計算して出力する。重みベクトル計算部89は、81で求めた逆行列と、T個のサンプリングタイミングにおけるアンテナ間加算したチャネル推定値を用いて各タイミングのチャネル補償用の重みベクトルを計算し、それぞれをT個のフィンガー部831〜83Tに入力する。各フィンガー部フィンガー部831〜83Tのタイミング遅延部83aは最後のサンプリングタイミングに合わせるように入力信号を遅延し、チャネル補償部83bはチャネル補償用の重み係数を該遅延入力信号に乗算して出力する。合成部86はフィンガー部831〜83Tより出力する信号を合成し、逆拡散部87は合成信号に所定の拡散コードを乗算して逆拡散し、逆拡散結果を次段の図示しない誤り訂正検出復号部へ入力する。なお、線形等化器の構成は図7とは限らず、例えば、相関をチャネル推定値以外から求めるものや、逆拡散後に等化するものでもよい。
図11は閉ループ送信ダイバーシチ対応のRAKE復調器61a′の構成図である。マルチパスのパス毎にフィンガー部(Finger 1〜N)711〜71Nが設けられ、各フィンガー部711〜71Nのタイミング遅延部72はN本のパスのうち最大遅延パスの遅延時間に合わせるように対応するパスの信号を遅延する。各フィンガー部711〜71Nの第1チャネル推定部73は第1送信アンテナATB1から受信アンテナARMまでのチャネルh1を推定し、第2チャネル推定部74は第2送信アンテナATB2から受信アンテナARMまでのチャネルh2を推定し、データ逆拡散部75は対応するパスを介して受信するデータ信号に逆拡散コードを乗算して逆拡散する。チャネル補償用の重み係数算出部78は、第1、第2送信アンテナのアンテナウェイトをチャネルh1、h2にそれぞれ乗算して加算してチャネル補償用の重み係数を算出し、チャネル補償部79は重み係数を逆拡散信号に乗算してチャネル補償して出力する。RAKE合成部77は各フィンガー部711〜71Nより出力するチャネル補償部の出力信号を合成し、次段の図示しない誤り訂正検出復号部へ入力する。
(D)第3実施例
図12は第3実施例の通信システムの構成図であり、送信ダイバーシチのオン・オフを、受信局ではなく送信局で決定する例であり、図3の第1実施例の通信システムと同一部分には同一符号を付している。異なる点は、情報生成部64′が送信ダイバーシチのオン・オフ決定に必要な情報を作成して送信局に送信し、送信ダイバーシチ判定・切換部58
が該情報を参照して送信ダイバーシチのオン・オフを決定してスイッチ51,52を切換制御する点である。送信ダイバーシチのオン・オフ決定に必要な情報は、送信ダイバーシチが開ループ送信ダイバーシチであれば、マルチパス数である。
図13は第3実施例の通信システムの全体の処理フローである。
受信局60は、等化器を復調に際して利用しているかどうか、及び、開ループ送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在するかどうかをチェックし(ステップ301)、等化器を利用していない場合、あるいはSTTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在してなければ処理終了する。・・・以上処理A
受信局が線形等化器を利用しており、かつ、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在すれば、パスサーチにより得られたパス数や等化器利用の有無などの情報を作成して送信局50に送信する(ステップ302、処理B)。
送信局50は、送信ダイバーシチオン・オフ決定に必要な情報を受信すれば、該情報を参照してSTTDのオン・オフを決定してスイッチ51,52の切換制御を行う(ステップ303、処理C)。
以上では、送信局がSTTD送信ダイバーシチを行なう場合であるが、送信局が閉ループ送信ダイバーシチCLを行なう場合にも、同様の制御を行うことができる。この場合、送信ダイバーシチオン・オフ決定に必要な情報は、受信局速度やドプラー周波数などである。情報生成部64′はこれらの情報を作成して送信すると共に、閉ループ送信ダイバーシチ制御に必要なFBIビット情報を作成して送信する。
(E)第4実施例
図14は第4実施例の通信システムの構成図であり、送信ダイバーシチのモード変更の判定を、受信局ではなく、送信局側で行うと共に全チャネル(受信局)について一斉に送信ダイバーシチの開始、停止を行なう例であり、図3の第1実施例の通信システムと同一部分には同一符号を付している。異なる点は、送信ダイバーシチ判定・切換部58′が各受信局からのSTTDオンを要求する受信局数あるいは受信局の通信品質(CQI)などを綜合的に判断して、全チャネルについて一斉に送信ダイバーシチの開始、停止を行なう点である。全チャネルを送信ダイバーシチオフとした場合、等化器で利用する相関の精度が向上するため、更なる受信性能の向上が期待できる。
図15は第4実施例の通信システムの全体の処理フローであり、処理A,Bは図4の第1実施例と同じである。受信局60は、等化器を復調に際して利用しているかどうか、及び、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在するかどうかをチェックし(ステップ101)、等化器を利用していない場合、あるいはSTTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在してなければ処理終了する。
受信局が線形等化器を利用しており、かつ、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在すれば、線形等化器61bによる効果が生じているかチェックする。換言すれば、パスサーチによりサーチされたパス数がほぼ1パスであるか、マルチパスであるかチェックする(ステップ102)。
パス数がマルチパスであれば、すなわち、線形等化器61bによる効果が大きい場合には、STTDオフを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号(報告信号)を送信局に送信する(ステップ103)。しかし、パス数がほぼ1パスであれば、すなわち、線形等化器61bによる効果が小さい場合には、STTDオンを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号を送信局に送信する(ステップ104)。
送信局50は、各受信局からの送信ダイバーシチ変更要求信号を受信し、STTDオンを要求する受信局数が設定値より多ければ、全チャネルについて一斉に送信ダイバーシチの開始を行い、逆に、STTDオフを要求する受信局数が設定値より多ければ、全チャネルについて一斉に送信ダイバーシチの停止を行なう(ステップ401、処理C)。全チャネルを送信ダイバーシチオフとした場合、等化器で利用する相関の精度が向上するため、更なる受
信性能の向上が期待できる。
以上では、送信局がSTTD送信ダイバーシチを行なう場合であるが、送信局が閉ループ送信ダイバーシチCLを行なう場合にも同様の制御を行うことができる。この場合、送信ダイバーシチ要求生成部64は送信ダイバーシチ変更要求信号と共に、閉ループ送信ダイバーシチ制御に必要なFBIビット情報を作成して送信する。
(G)第5実施例
第5実施例は、受信局における受信SN比が小さく送信ダイバーシチオン・オフの切り替えによる性能改善が期待できない場合、無駄なリソース利用を回避するため、送信ダイバーシチ制御をするか否かを送信局に一任する例である。図16は第5実施例の通信システムの構成図であり、図3の第1実施例の通信システムと同一部分には同一符号を付している。異なる点は、受信品質(SIR、SN比など)が小さければ、無駄なリソース利用を回避するため、送信ダイバーシチ要求生成部64が送信局に送信ダイバーシチのオン・オフを委任する送信ダイバーシチ変更要求信号(報告信号)を送信し、送信局の送信ダイバーシチ切り替え部59が該委任により該受信局に対する送信ダイバーシチのオン・オフを決定する点である。
受信局の受信品質が悪く、送信ダイバーシチのオン・オフ切り替えをしても受信性能に変化がないとき、一連の送信ダイバーシチ制御処理を行う意味がなくなり、かえって処理のための電力消費が大きくなる。このため、環境が変化するまで一定期間処理を休止し、休止中は送信局側に送信ダイバーシチのオン・オフ制御を委任(一任)する。
図17は第5実施例の通信システムの全体の処理フローであり、処理A,Bは図4の第1実施例とほぼ同じである。受信局60は、等化器を復調に際して利用しているかどうか、及び、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在するかどうかをチェックし(ステップ101)、等化器を利用していない場合、あるいはSTTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在してなければ処理終了する。
受信局が線形等化器を利用しており、かつ、STTD送信ダイバーシチを行なっている送信局のセル内に存在すれば、線形等化器61bによる効果が生じているかチェックする。換言すれば、パスサーチによりサーチされたパス数がほぼ1パスであるか、マルチパスであるかチェックする(ステップ102)。
パス数がマルチパスであれば、すなわち、線形等化器61bによる効果が大きい場合には、STTDオフと決定し(ステップ103)、パス数がほぼ1パスであれば、すなわち、線形等化器61bによる効果が小さい場合には、STTDオンと決定する(ステップ104)。
ついで、受信局は受信品質例えばSN比が、送信ダイバーシチが有効な値より大きいか判断し(ステップ501)、該SN比が該値より小さく送信ダイバーシチが有効でなければ、無駄なリソース利用を回避するため、SN比が該値より大きくなるまで送信ダイバーシチオン・オフ決定処理を中断する(ステップ502)。また、受信局は、送信局に送信ダイバーシチのオン・オフを委任する送信ダイバーシチ変更要求信号(報告信号)を送信
する(ステップ503)。
一方、SN比が、送信ダイバーシチが有効な値より大きければ、ステップ103、104で決定した送信ダイバーシチオン・オフを指示する送信ダイバーシチ変更要求信号を送信局へ送信する(ステップ504)。
送信局は受信局より送信ダイバーシチ変更要求信号を受信すれば、送信ダイバーシチのオン・オフが委任されているかチェックし(ステップ505)、委任されていれば送信局側の処理に従って送信ダイバーシチのオン・オフを決定し、該決定に基づいて送信ダイバーシチ制御を行う(ステップ506〜507)。一方、送信ダイバーシチのオン・オフが委任されておらず、送信ダイバーシチオン・オフが要求されていれば、該要求に基づいて送信ダイバーシチのオン・オフ制御を実行する(ステップ508〜509)。
以上では、送信局がSTTD送信ダイバーシチを行なう場合であるが、送信局が閉ループ送信ダイバーシチCLを行なう場合にも同様の制御を行うことができる。この場合、送信ダイ
バーシチ要求生成部64は送信ダイバーシチ変更要求信号と共に、閉ループ送信ダイバーシチ制御に必要なFBIビット情報を作成して送信する。
・発明の効果
以上本発明によれば、等化器による効果が小さければ送信ダイバーシチ開始を送信局に要求し、前記等化器による効果が大きければ送信ダイバーシチ停止を送信局に要求するようにしたから、受信局に搭載された等化器の性能を十分に引き出せるように送信局の送信ダイバーシチの開始/停止を運用中に切り替えることができる。
本発明によれば、受信局より送信局に送信ダイバーシチ制御の開始、停止を要求することにより送信局の負担を軽減することができる。
本発明によれば、送信局が各受信局からの要求を綜合的に判断して全チャネルについて一斉に送信ダイバーシチの開始、停止を行なうことができる。全チャネルを送信ダイバーシチオフとした場合、等化器で利用する相関の精度が向上するため、更なる受信性能の向上が期待できる。
本発明によれば、SN比が小さくて送信ダイバーシチ制御の開始および停止による性能改善が期待できない場合は、無駄なリソース利用を回避するため、送信ダイバーシチ制御をするか否かを送信局に一任し、受信局における送信ダイバーシチの開始、停止制御を中止して該受信局の負荷を軽減することができる。

Claims (1)

  1. 送信ダイバーシチ機能を備えた送信局に対して送信ダイバーシチの開始、停止を受信局より要求する送信ダイバーシチ制御方法において、
    チップ間隔で連続したタイミングの信号間の相関に基づいてマルチパス干渉を低減する等化器を備え、
    前記等化器による効果が小さければ送信ダイバーシチ開始を送信局に要求し、
    前記等化器による効果が大きければ送信ダイバーシチ停止を送信局に要求する、送信ダイバーシチ制御方法であり、
    前記送信ダイバーシチを開ループ送信ダイバーシチ機能により実現する場合、
    ほぼ1パスの環境であれば等化器による効果が小さいと見なして送信ダイバーシチ開始を要求し、
    マルチパス環境であれば等化器による効果が大きいと見なして送信ダイバーシチ停止を要求する、
    ことを特徴とする送信ダイバーシチ制御方法。
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