JP5115883B2 - 中空部品の供給方法および供給装置 - Google Patents

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Description

この発明は、中空部品を電気抵抗溶接電極などの受入孔等に供給する方法と装置に関している。
電気抵抗溶接電極に設けた受入孔にプロジェクションボルト等の軸状部品を空気噴射で挿入することが知られている。
特許第3148846号公報
前記特許文献1に開示されている技術は、噴射された空気でプロジェクションボルトの後方を押して電極の受入孔に押し込む形式である。したがって、ボルトの先端部が左右に振れ運動を起こすので、ボルト先端部が受入孔の内面に擦れて滑らかな挿入が確保されないという問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、受入孔への挿入推力を中空部品の先端側に作用させて、円滑に受入孔に挿入することのできる中空部品の供給方法および供給装置の提供を目的とする。
問題を解決するための手段
請求項1記載の発明は、供給方法に関する発明であり、供給の対象となる中空部品は、中実の素材を成形して開口部が設けられたプロジェクションナットに、鋼板にプレス加工をして閉鎖部が設けられた真っ直ぐな円筒型のカバー部材を溶接したものであり、前記プロジェクションナットの質量は前記カバー部材の質量よりも大きく設定してあり、進退動作をする供給ロッドの先端に取付けたヘッド部材に前記中空部品を保持して目的箇所である受入孔に挿入するものであって、前記供給ロッドが進出したとき前記閉鎖部が前記受入孔側に前記開口部が前記ヘッド部材側に配置されるように中空部品を前記ヘッド部材に保持し、前記ヘッド部材を前記受入孔の方へ移動させて前記閉鎖部が前記受入孔に挿入された時点でヘッド部材に設けた空気噴射口から前記閉鎖部の内面を直撃するように空気噴射を行って中空部品を受入孔の所定位置に挿入することを特徴とする中空部品の供給方法である。
発明の効果
中空部品の一部を受入孔に挿入した時点でヘッド部材に設けた空気噴射口から前記閉鎖部に向けて空気噴射を行うものであるから、中空部品の移動方向の先端部内側に挿入推力が作用する。つまり、中空部品の移動方向先端部を受入孔の奥の方へ牽引するような状態で挿入推力が付与される。したがって、中空部品の先端部が受入孔の直径方向に揺れ動くような現象が最小化されるので、中空部品は受入孔内に円滑に挿入されて、ひっかかり等の問題が発生しない。すなわち、中空部の開口部から挿入の先端側に位置する閉鎖部に向けて空気噴射を行うために、このような良好な現象が確保されるのである。
また、中空部品の中空構造を利用して、中空部品の後方から空気を噴射し中空部品の先端部に牽引力を発生させるものであるから、ヘッド部材に空気噴射口を設けるという簡単な構造を採用することが可能となり、構造簡素化の面で効果的である。
記中空部品は、鋼板部品に電気抵抗溶接で溶接されるものであり、前記受入孔は進退動作をする電極に設けられている中空部品の供給方法である。
このように前記中空部品を電気抵抗溶接で鋼板部品に溶接する場合において、中空部品が受入孔に滑らかにしかも正しい姿勢で挿入されるので、電極が進出して溶接がなされるときには、中空部品は鋼板部品に対して正しい姿勢で溶接され、溶接精度を向上させるのに効果的である。
記中空部品は、溶着用突起を有するプロジェクションナットに前記閉鎖部が形成されたカバー部材が一体化された中空部品の供給方法である。
前記のようにプロジェクションナットにカバー部材が一体化された中空部品であっても、中空部品が受入孔に滑らかにしかも正しい姿勢で挿入され、電気抵抗溶接においても、鋼板部品に対して正しい姿勢で溶接され、溶接精度を向上させるのに効果的である。
記閉鎖部に形成された頂面が、前記受入孔の奥部に形成された導通面に密着する中空部品の供給方法である。
このように前記頂面が導通面に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
記中空部品の外周部に形成された段部が、前記受入孔の開口部周縁に形成された導通面に密着する中空部品の供給方法である。
このように前記段部が導通面に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
請求項2記載の発明は、供給装置に関する発明であり、供給の対象となる中空部品は、中実の素材を成形して開口部が設けられたプロジェクションナットに、鋼板にプレス加工をして閉鎖部が設けられた真っ直ぐな円筒型のカバー部材を溶接したものであり、前記プロジェクションナットの質量は前記カバー部材の質量よりも大きく設定してあり、進退動作をする供給ロッドの先端に取付けたヘッド部材に前記中空部品のプロジェクションナットの部分を保持する凹部が設けられ、この凹部に前記閉鎖部の内面を直撃するように空気を噴射する空気噴射口が設けられ、前記供給ロッドが進出したとき前記閉鎖部が前記受入孔側に前記開口部が前記凹部内に配置されるように中空部品を前記ヘッド部材に保持するように構成したことを特徴とする中空部品の供給装置である。
前記中空部品は、プロジェクションナットに閉鎖部を有する鋼板製のカバー部材が一体化されたものであり、プロジェクションナットの部分がヘッド部材の凹部に受け入れられ、これによって中空部品が安定性よく凹部に保持される。したがって、供給ロッドが前進動作をするときにも、中空部品は凹部の所定位置に正しく保持され位置ずれを起こすようなことがない。この状態で閉鎖部に向かって空気噴射口から空気が噴射されるため、噴射空気圧力が中空部品の移動方向の先端部内側に挿入推力として作用する。つまり、中空部品の移動方向先端部を牽引するような状態で挿入推力が付与される。したがって、中空部品の先端部が左右に揺れ動くような現象が最小化された状態で目的箇所へ供給され、目的箇所に対して位置が狂ったような状態で供給されることが回避できる。
また、中空部品の中空構造を利用して、中空部品の後方から空気を噴射し中空部品の先端部に牽引力を発生させるものであるから、ヘッド部材に空気噴射口を設けるという簡単な構造を採用することが可能となり、構造簡素化の面で効果的である。
記プロジェクションナットの質量は、カバー部材の質量よりも大きく設定されている中空部品の供給装置である。
質量の高いプロジェクションナットの部分が前記凹部に保持されているので、安定性よく凹部に保持され、供給ロッドの進出動作時においてもナットは容易に位置ずれを起こしたりしない。さらに、質量の小さいカバー部材の閉鎖部内側に空気噴射がなされるので、中空部品が移動するときには、質量の大きな部位が移動の後方に位置して中空部品の先端部が左右に揺れ動くことが最小化される。つまり、質量の大きな部位が牽引される状態であるから、先端部の揺れ動きが少なくなる。
記中空部品が供給される目的箇所は、電気抵抗溶接機の電極に設けた受入孔である。
前記中空部品の先端部が電極の受入孔の直径方向に揺れ動くような現象が最小化されるので、中空部品は受入孔内に円滑に挿入されて、ひっかかり等の問題が発生しない。このように中空部品を電気抵抗溶接で鋼板部品に溶接する場合において、中空部品が受入孔に滑らかにしかも正しい姿勢で挿入されるので、電極が進出して溶接がなされるときには、中空部品は鋼板部品に対して正しい姿勢で溶接され、溶接精度を向上させるのに効果的である。
記電極の一部に中空部品の落下を防止する吸引手段が設けられてい 空部品の供給装置である。
前記電極を鉛直方向の下向きに進出させたり水平方向に進出させたりする場合には、中空部品が受入孔から落下したり位置ずれを起こしたりしないようにする必要がある。このように吸引手段が設けられていることによって、中空部品が受入孔の所定位置に保持されているので、電極進出時に中空部品が正しい位置に保持された状態で相手方部材の所定位置に正しくに溶接される。
記閉鎖部に形成された頂面が、前記受入孔の奥部に形成された導通面に密着する中空部品の供給装置である。
このように前記頂面が導通面に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
記中空部品の外周部に形成された段部が、前記受入孔の開口部周縁に形成された導通面に密着する中空部品の供給装置である。
このように前記段部が導通面に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
また、請求項3記載の発明は、前記凹部の中央部に中空部品の中空部に合致するガイド部材が設けられ、このガイド部材の中心軸線と前記凹部の中心軸線が同軸状態になっているとともに、前記ガイド部材に前記閉鎖部 の内面を直撃する空気を噴射する空気噴射口が設けられている請求項2記載の中空部品の供給装置であり、カバー部材が受入孔に挿入されると、ガイド部材に設けた空気噴射口から中空部内へ空気が噴射される。
つぎに、本発明の中空部品の供給方法および供給装置を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図5は実施例1を示す。
まず、中空部品の形状について説明する。
図8(A)および(B)は、中空部品1の一部を破断した側面図と平面図である。ここでの中空部品1は、六角形とされた鉄製のプロジェクションナット2に鋼板製のカップ状とされたカバー部材3が溶接されたものであり、一般に袋ナットと呼ばれている。プロジェクションナット2はその端部に円形のフランジ4が形成され、その端面に3個の溶着用突起5が同一円周上に120度間隔で形成されている。そして、プロジェクションナット2は中実の素材を成形したものであり、カバー部材3は鋼板をプレス加工したものである。このような作り方によってプロジェクションナット2の質量は、カバー部材3の質量よりも大きく設定してある。
前記カバー部材3は真っ直ぐな円筒型であり、その直径はプロジェクションナット2の外径よりも小さくなっている。このような径差によって中空部品1の外周部に環状の段部6が形成されている。また、フランジ4の上面も環状の段部7とされている。カバー部材3の端部は閉鎖部8とされ、その頂面9は平坦な面とされている。この頂面に小孔10が設けられ、電着塗装の塗料排出孔とされている。後述のように閉鎖部8に向かって空気噴射がなされるが、この小孔10の流路面積はきわめて小さいので空気漏れはわずかであり、空気噴射による供給の推力を低下させるものではない。
なお、以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
上述の中空部品1の各部寸法は、ナット2の外径(角部間寸法)が18mm、ねじ孔の内径が10mm、フランジ4の直径が20mm、ナット2の高さが11mm、カバー部材3の外径が11mm、中空部品1の高さが23mmである。そして、中空部11は、ねじ孔の空間とカバー部材3の内部空間によって形成されており、ねじ孔の開口端が中空部11の開口部12とされている。
中空部品1は上述のようないわゆる袋ナットではなくて、図8(C)に示すようなものであってもよい。これは円筒型のものであり、2段型の孔によって中空部11が形成され、中空部11の奥に閉鎖部8が形成され、他端が開口部12とされている。
つぎに、本発明が適用されるシステム装置について説明する。
図1は、システム装置全体を示す。進退動作をする供給ロッド14の先端部に供給ヘッド15が取付けられ、ここに中空部品1が保持される。電気抵抗溶接機の可動電極16と固定電極17が同軸上に配置され、可動電極16は図2に示すように、エアシリンダ等の進退駆動手段31によって進退動作をする。可動電極16の端面中央部にカバー部材3を受け入れる受入孔18が設けられその奥に吸引手段である永久磁石19が固定されている。
一方、固定電極17の上面に鋼板部品20が載置され、固定電極17に設けた位置決めピン21が貫通している。
供給ロッド14の進退駆動手段としては種々なものが採用できるが、ここではエアシリンダ22である。このエアシリンダ22を電極軸線O−Oと平行な方向に昇降させる昇降駆動手段が設けられている。この昇降駆動手段としては種々なものが採用できるが、ここではエアシリンダ23である。このエアシリンダ23は、機枠等の静止部材13に固定されている。エアシリンダ22に固定されたブラケット24にエアシリンダ23のピストンロッド25が結合されている。
エアシリンダ22は約45度の傾斜が付与されたもので、2点鎖線図示のように供給ロッド14が進出して中空部品1が電極軸線O−Oと同軸すなわち受入孔18と同軸になった箇所で進出が停止する。その後、エアシリンダ23が動作して供給ヘッド15が受入孔の方へ移動されると、カバー部材3が受入孔18内に挿入され、さらに後述の空気噴射によって中空部品1が受入孔の所定箇所へ挿入され、その後は永久磁石19によって受入孔18内に保持される。その後、供給ロッド14が前記とは逆の方向に後退すると、可動電極16が進出してプロジェクションナット2が鋼板部品20に溶接される。
中空部品1はパーツフィーダ26から供給されるもので、そこから延びているウレタン樹脂製の供給ホース27や衝撃緩和装置28を経て供給ヘッド15に供給されるようになっている。この衝撃緩和装置28は、ブラケット29を介してエアシリンダ22に結合されている。なお、衝撃緩和装置28を動作するエアシリンダ30が、ブラケット29に固定されている。
この衝撃緩和装置28は、パーツフィーダ26から高速で移送されてきた中空部品1が供給ヘッド15に衝突すると、供給ヘッド15が損傷するので、一旦中空部品1を停止してから低速で供給ヘッド15へ移送するものである。図2に示すように、前記エアシリンダ30によって進退する制御部材54に、中実の停止部55と通過孔56が設けられている。図示の状態は停止部55によって中空部品1が停止している状態であり、ここで制御部材54が移動して通過孔56が供給ホース27や供給管57に連通すると、中空部品1は落下して供給ヘッド15に受止められる。
つぎに、供給ヘッドの構造について説明する。
図2、図3および図4に示した供給ヘッド15について説明する。供給ヘッド15は主にヘッド部材32によって形成され、それと一体に設けた接続管36に供給ロッド14をねじ込んで接続してある。ヘッド部材32の上面に環状部材33が形成され、その内側が円形の凹部34とされている。この凹部34の断面積は、その開口側に向かって次第に大きくなるように設定され、そのためにテーパ部35が形成されている。
供給ロッド14の中心部に設けられた空気通路37がヘッド部材32に設けた空気通路38に連続している。凹部34の底部中央部に空気噴射口39が開口しており、空気通路38からの空気がこの空気噴射口39から噴射するようになっている。この噴射空気はねじ孔の開口部12から中空部11内に流入し、図3、図4の矢線で示すように、閉鎖部8の内面を直撃する状態となる。このため、中空部品1は移送方向の先端部に挿入推力が作用する状態になり、受入孔18内に挿入される。
図3に示した場合は、溶接電流の通電箇所が前記段部7であるため、中空部品1が受入孔18に挿入完了となった状態では、可動電極16の導通面41が段部7に密着するようになっている。前記導通面41は、受入孔18の開口部周縁に形成された環状の面である。前記密着を確実に成立させるために、中空部品1が完全に挿入された段階においても、前記頂面9と受入孔18の奥部内端面42との間に隙間L1が存在するように、各部の寸法が設定されている。したがって、図3に示した挿入完了の直前においては、前記L1よりも導通面41と段部7との間隔L2の方が小さく設定してある。
図4に示した場合は、溶接電流の通電箇所が前記段部6であるため、中空部品1が受入孔18に挿入完了となった状態では、可動電極16の導通面41が段部6に密着するようになっている。前記密着を確実に成立させるために、中空部品1が完全に挿入された段階においても、前記頂面9と受入孔18の奥部内端面42との間に隙間L1が存在するように、各部の寸法が設定されている。したがって、図4に示した挿入完了の直前においては、前記L1よりも導通面41と段部6との間隔L2の方が小さく設定してある。
なお、図3に示したものは、供給ロッド14が斜め方向に進退するものであり、図4に示したものは、供給ロッド14が水平方向に進退するものである。
つぎに、可動電極について説明する。
すでに説明した構造部分以外は、つぎのとおりである。図3や図4に示したものは、吸引手段である永久磁石19が受入孔18の奥部に埋設してある。前記段部6,7に導通面41が密着して溶接電流の通電を行うものに換えて、図5に示すように、中空部品1の頂面9と前記奥部内端面42を密着させて通電することもできる。この場合には、図5に示すように、クロム銅でできた円形の厚板によって通電チップ44を構成し、それを可動電極本体46の端部に密着させてある。この通電チップ44は、円筒部材45を可動電極本体46にねじ構造等で結合する際に可動電極本体46に一体化されている。このような構造の場合には、吸引手段である永久磁石19は円筒部材45に埋設されている。なお、図3,図4においても、円筒部材45がねじ込んである。
上述のように、中空部品1の頂面9と前記奥部内端面42を密着させて通電するものであるから、奥部内端面42が同符号を付された導通面42とされている。したがって、この場合には、図5に示すように、頂面9が導通面42に密着した状態で、段部6と導通面41との間に間隔L3ができるように各部の寸法が設定されている。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
中空部品1の一部を受入孔18に挿入した時点でヘッド部材32に設けた空気噴射口39から前記閉鎖部8に向けて空気噴射を行うものであるから、中空部品1の移動方向の先端部内側に挿入推力が作用する。つまり、中空部品1の移動方向先端部を受入孔18の奥の方へ牽引するような状態で挿入推力が付与される。したがって、中空部品1の先端部が受入孔18の直径方向に揺れ動くような現象が最小化されるので、中空部品1は受入孔18内に円滑に挿入されて、ひっかかり等の問題が発生しない。すなわち、中空部11の開口部12から挿入の先端側に位置する閉鎖部8に向けて空気噴射を行うために、このような良好な現象が確保されるのである。
また、中空部品1の中空構造を利用して、中空部品1の後方から空気を噴射し中空部品1の先端部に牽引力を発生させるものであるから、ヘッド部材32に空気噴射口39を設けるという簡単な構造を採用することが可能となり、構造簡素化の面で効果的である。
前記中空部品1は、鋼板部品20に電気抵抗溶接で溶接されるものであり、前記受入孔18は進退動作をする可動電極16に設けられている。
このように前記中空部品1のプロジェクションナット2の部分を電気抵抗溶接で鋼板部品20に溶接する場合において、中空部品1が受入孔18に滑らかにしかも正しい姿勢で挿入されるので、可動電極16が進出して溶接がなされるときには、中空部品1は鋼板部品20に対して正しい姿勢で溶接され、溶接精度を向上させるのに効果的である。
前記中空部品1は、溶着用突起5を有するプロジェクションナット2に前記閉鎖部8が形成されたカバー部材3が溶接によって一体化されたものである。
前記のようにプロジェクションナット2にカバー部材3が溶接された中空部品1であっても、中空部品1が受入孔18に滑らかにしかも正しい姿勢で挿入され、電気抵抗溶接においても、鋼板部品20に対して正しい姿勢で溶接され、溶接精度を向上させるのに効果的である。
前記閉鎖部8に形成された頂面9が、前記受入孔18の奥部に形成された導通面42に密着するものである。
このように前記頂面9が導通面42に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
前記中空部品1の外周部に形成された段部6,7が、前記受入孔18の開口部周縁に形成された導通面41に密着する。
このように前記段部6,7が導通面41に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
供給装置としては、プロジェクションナット2に閉鎖部8を有する鋼板製のカバー部材3が溶接で一体化された中空部品1を供給の対象とするものであり、進退動作をする供給ロッド14の先端に取付けたヘッド部材32に前記中空部品1のプロジェクションナット2の部分を保持する凹部34が設けられ、この凹部34に前記閉鎖部8に向かって空気を噴射する空気噴射口39が設けられている。
前記中空部品1は、プロジェクションナット2に閉鎖部8を有する鋼板製のカバー部材3が溶接されたものであり、プロジェクションナット2の部分がヘッド部材32の凹部34に受け入れられ、これによって中空部品1が安定性よく凹部34に保持される。したがって、供給ロッド14が前進動作をするときにも、中空部品1は凹部34の所定位置に正しく保持され位置ずれを起こすようなことがない。この状態で閉鎖部8に向かって空気噴射口39から空気が噴射されるため、噴射空気圧力が中空部品1の移動方向の先端部内側に挿入推力として作用する。つまり、中空部品1の移動方向先端部を牽引するような状態で挿入推力が付与される。したがって、中空部品1の先端部が左右に揺れ動くような現象が最小化された状態で目的箇所である受入孔18へ供給され、受入孔18に対して位置が狂ったような状態で供給されることが回避できる。
また、中空部品1の中空構造を利用して、中空部品1の後方から空気を噴射し中空部品1の先端部に牽引力を発生させるものであるから、ヘッド部材32に空気噴射口39を設けるという簡単な構造を採用することが可能となり、構造簡素化の面で効果的である。
前記プロジェクションナット2の質量は、カバー部材3の質量よりも大きく設定されている。
質量の高いプロジェクションナット2の部分が前記凹部34に保持されているので、安定性よく凹部34に保持され、供給ロッド14の進出動作時においてもナット2は容易に位置ずれを起こしたりしない。さらに、質量の小さいカバー部材3の閉鎖部8の内側に空気噴射がなされるので、中空部品1が移動するときには、質量の大きなナットの部位が移動の後方に位置して中空部品1の先端部が左右に揺れ動くことが最小化される。つまり、質量の大きな部位が牽引される状態であるから、先端部の揺れ動きが少なくなる。
前記中空部品1が供給される目的箇所は、電気抵抗溶接機の稼動16電極に設けた受入孔18である。
前記中空部品1の先端部が可動電極16の受入孔18の直径方向に揺れ動くような現象が最小化されるので、中空部品1は受入孔18内に円滑に挿入されて、ひっかかり等の問題が発生しない。このように中空部品1を電気抵抗溶接で鋼板部品20に溶接する場合において、中空部品1が受入孔18に滑らかにしかも正しい姿勢で挿入されるので、可動電極16が進出して溶接がなされるときには、中空部品1は鋼板部品20に対して正しい姿勢で溶接され、溶接精度を向上させるのに効果的である。
前記可動電極16の一部に中空部品1の落下を防止する吸引手段すなわち永久磁石19が設けられている。
前記可動電極16を鉛直方向の下向きに進出させたり水平方向に進出させたりする場合には、中空部品13が受入孔18から落下したり位置ずれを起こしたりしないようにする必要がある。このように永久磁石19が設けられていることによって、中空部品1が受入孔18の所定位置に保持されているので、可動電極進出時に中空部品1が正しい位置に保持された状態で鋼板部品20の所定位置に正しくに溶接される。
前記閉鎖部8に形成された頂面9が、前記受入孔18の奥部に形成された導通面42に密着するものである。
このように前記頂面9が導通面42に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
前記中空部品1の外周部に形成された段部6,7が、前記受入孔18の開口部周縁に形成された導通面41に密着する。
このように前記段部6,7が導通面41に密着するので、溶接電流の通電性が良好に保たれて、溶着部の通電状態が適正に維持される。また、溶着に必要な加圧力が確実にえられるので、適正な加圧力が確保されて良好な溶接品質となる。
図6および図7は、実施例2を示す。
まず、ガイド部材について説明する。
この実施例2は、ヘッド部材32の中央部に中空部品1の中空部11内に合致するガイド部材48を設けたもので、円形の凹部34の中心軸線49と同軸の状態で配置されている。このガイド部材48の形状は、中空部11の空間形状に応じて種々なものが選択されるが、ここでは断面円形のガイドピン状の部材であり、その先端部は球形とされている。ガイド部材48の中心軸線50と凹部34の中心軸線49は同軸状態になっている。そして、これらの軸線49,50は、供給ロッド14が進出したとき前記電極軸線O−Oと同軸であり、そのために、前記エアシリンダ23の進退方向は軸線49,50と平行になっている。
前記ヘッド部材32と中空部品1との相対位置は、凹部34の内面と中空部品1の外面との位置関係または中空部11の内面とガイド部材48の外面との位置関係によって設定されるようになっている。このようにガイド部材48が位置決め部材の機能を果たすか、あるいは凹部34の内面が位置決め機能を果たしている。
前記ガイド部材48はヘッド部材32にねじ込まれており、その中心部に空気通路38に連通する空気噴射口51が設けてあり、ここからの空気は軸線49,50,O−Oの方向に噴射される。また、ガイド部材48にリング状の永久磁石52が埋設され、空気噴射口51への空気通路がこの永久磁石52を貫通している。この永久磁石52は、中空部品1を凹部34内に保持する吸引手段である。この永久磁石を図6(A)に鎖線で示すように、ヘッド部材32内に埋設してもよい。永久磁石52に換えて空気吸引口を凹部34の底部に開口させて、空気バキュームで中空部品1の保持をすることも可能である。
それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例1と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
図6(A)は、供給ロッド14が進出して中空部品1の軸線が受入孔18の軸線と同軸になった状態を示している。この状態からヘッド部材32が電極軸線O−Oの方向に移動し、カバー部材3が所定長さにわたって受入孔18に挿入されると、空気噴射口51から空気噴射がなされて中空部品1の挿入が完了する。その後の溶接工程は実施例1と同じである。
図7の例は、図6(A)に示すような凹部34の設置を止めて、ガイド部材48だけにした場合である。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて図6(A)のものや先の実施例1と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
なお、上記各実施例におけるエアシリンダに換えて、進退出力をする電動モータを採用することもできる。
上述の供給ロッド14の進退、エアシリンダ23の進退、空気噴射等の動作は、制御装置またはシーケンス回路等によって、空気切換弁を動作させて容易に行うことができる。
以上に説明した実施例2の作用効果は、つぎのとおりである。
前記ヘッド部材32に設けたガイド部材48が、中空部品1の中空部11内に合致すなわち入り込んだ状態になる。このような状態によって、内部が中空とされた構造の中空部品1がその構造的特質を活用してヘッド部材32に確実に保持される。したがって、供給ロッド14が進出動作をしても、中空部品1は落下や位置ずれを起こすことなくヘッド部材32に保持され、目的箇所である受入孔18への供給が正確に果たされる。また、ヘッド部材32にガイド部材48が取付けられた構造であるから、供給ヘッド15としての構造が大幅に簡素化される。
前記ヘッド部材32に、中空部品1を収容する凹部34が形成されている。
前記中空部品1は、前記ガイド部材48によって保持されるとともに、前記凹部34に収容された状態で保持される。したがって、中空部品1の保持状態が中空部品1の内側と外側の両方においてなされるものとなり、保持状態が信頼性の高い安定したものとなる。
前記凹部34の断面積はその開口側に向かって次第に大きくなるように設定され、前記ガイド部材48は中空部品1が凹部34内に挿入されるときに中空部11内へ相対的に入り込んでガイド機能を果たすものである。
前記凹部34の開口側が拡開した形状となっているので、中空部品1が凹部34に入るときには円滑に入り込むことができる。そして、この入り込む過渡期にはガイド部材48が中空部11内に相対的に入り込みガイド機能を果たすため、中空部品1は凹部34の所定位置に確実に導入される。したがって、供給ヘッド15に対する中空部品1の保持位置が所定位置に設定され、受入孔18に対する供給精度が向上する。
前記ヘッド部材32と中空部品1との相対位置は、凹部34の内面と中空部品1の外面との位置関係または中空部11の内面とガイド部材48の外面との位置関係によって設定されるように構成されている。
上述のような凹部34の内面と中空部品1の外面との位置関係または中空部1の内面とガイド部材48の外面との位置関係すなわち内外面間の隙間を適正化することによって、ヘッド部材32と中空部品1との相対位置が正確に設定できる。このため、ヘッド部材32の所定箇所に中空部品1を正確に保持して受入孔18へ供給することができる。
前記ガイド部材48に中空部11内へ空気を噴射する空気噴射口51が設けられている。
ガイド部材48に設けた空気噴射口51から中空部11内に向けて空気噴射を行うものであるから、噴射空気は閉鎖部8に当たり、中空部品1の移動方向の先端部内側に供給推力が作用する。つまり、中空部品1の移動方向先端部を牽引するような状態で供給推力が付与される。したがって、中空部品1の先端部が直径方向に揺れ動くような現象が最小化されるので、中空部品1は受入孔18に対して正確に供給されて、ひっかかり等の問題が発生しない。すなわち、中空部11の開口部12から先端側に位置する閉鎖部8に向けて空気噴射を行うために、このような良好な現象が確保されるのである。
また、中空部品1の中空構造を利用して、中空部品1の後方から空気を噴射し中空部品1の先端部に牽引力を発生させるものであるから、ヘッド部材32に空気噴射口を設けるという簡単な構造を採用することが可能となり、構造簡素化の面で効果的である。
前記ガイド部材48またはヘッド部材32に中空部品1を凹部34内に保持する永久磁石52(吸引手段)が配置されている。
前記吸引手段52で中空部品1が吸引されているので、供給ロッド14が進出するときに中空部品1が位置ずれを起こすことがない。また、中空部品1が鉛直方向の下向きに保持されていたり水平方向に保持されていたりする場合には、中空部品1が供給ヘッド15から落下したり位置ずれを起こしたりしないようにする必要がある。このように永久磁石52が設けられていることによって、中空部品1が供給ヘッド15の所定位置に保持されているので、供給ロッド進出時に中空部品1が正しい位置に保持された状態で可動電極16の所定位置に正しく供給される。
前記凹部34の中心軸線49とガイド部材48の中心軸線50とが同軸状態とされ、ヘッド部材32の部品供給移動はこれらの中心軸線の方向に設定されている。
前記凹部34の中心軸線49とガイド部材48の中心軸線50とが同軸状態とされているから、中空部品1は凹部34とガイド部材48に双方にガイドされて円滑に供給ヘッド32に保持される。
供給ロッド14の先端部に取付けたヘッド部材32に中空部品1を保持して目的箇所である受入孔18へ供給するものにおいて、中空部11の一端に開口部12が設けられ他端に閉鎖部8が設けられた中空部品1を供給の対象とし、ヘッド部材32に中空部品1を収容する凹部34が形成され、その中央部に中空部品1の中空部11に合致するガイド部材48が設けられ、前記凹部34の断面積はその開口側に向かって次第に大きくなるように設定され、前記ガイド部材48は中空部品1が凹部34内に挿入されるときに中空部11内へ相対的に入り込んでガイド機能を果たすものであり、前記ガイド部材48に中空部11内へ空気を噴射する空気噴射口51が設けられている中空部品の供給ヘッドである。
前記中空部品1は、前記ガイド部材48によって保持されるとともに、前記凹部34に収容された状態で保持される。したがって、中空部品1の保持状態が中空部品1の内側と外側の両方においてなされるものとなり、保持状態が信頼性の高い安定したものとなる。
前記凹部34の開口側が拡開した形状となっているので、中空部品1が凹部34に入るときには円滑に入り込むことができる。そして、この入り込む過渡期にはガイド部材48が中空部11内に相対的に入り込みガイド機能を果たすため、中空部品1は凹部34の所定位置に確実に導入される。したがって、供給ヘッド15に対する中空部品1の保持位置が所定位置に設定され、目的箇所である受入孔18に対する供給精度が向上する。
ガイド部材48に設けた空気噴射口51から中空部11内に向けて空気噴射を行うものであるから、噴射空気は閉鎖部8に当たり、中空部品1の移動方向の先端部内側に供給推力が作用する。つまり、中空部品1の移動方向先端部を牽引するような状態で供給推力が付与される。したがって、中空部品1の先端部が直径方向に揺れ動くような現象が最小化されるので、中空部品1は受入孔18に対して正確に供給されて、ひっかかり等の問題が発生しない。すなわち、中空部11の開口部12から先端側に位置する閉鎖部8に向けて空気噴射を行うために、このような良好な現象が確保されるのである。
また、中空部品1の中空構造を利用して、中空部品1の後方から空気を噴射し中空部品1の先端部に牽引力を発生させるものであるから、ヘッド部材32に空気噴射口を設けるという簡単な構造を採用することが可能となり、構造簡素化の面で効果的である。
それ以外の作用効果は、先の実施例1と同じである。
上述のように、本発明によれば、受入孔への挿入推力を中空部品の先端側に作用させて、円滑に受入孔に挿入することができるので、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
システム装置全体の側面図である。 供給ロッドによる部品供給状態を示す側面図である。 供給ヘッドと可動電極の断面図である。 他の供給ヘッドと可動電極の断面図である。 可動電極の断面図である。 他の供給ヘッドを示す断面図と平面図である。 他の供給ヘッドを示す断面図である。 中空部品の断面図と平面図である。
符号の説明
1 中空部品
2 プロジェクションナット
3 カバー部材
4 フランジ
5 溶着用突起
6 段部
7 段部
8 閉鎖部
9 頂面
11 中空部
12 開口部
14 供給ロッド
15 供給ヘッド
16 可動電極
18 受入孔
19 永久磁石、吸引手段
20 鋼板部品
O−O 電極軸線
32 ヘッド部材
34 凹部
35 テーパ部
39 空気噴射口
41 導通面
42 奥部内端面、導通面
48 ガイド部材
49 凹部の中心軸線
50 ガイド部材の中心軸線
51 空気噴射口
52 永久磁石、吸引手段

Claims (3)

  1. 供給の対象となる中空部品は、中実の素材を成形して開口部が設けられたプロジェクションナットに、鋼板にプレス加工をして閉鎖部が設けられた真っ直ぐな円筒型のカバー部材を溶接したものであり、前記プロジェクションナットの質量は前記カバー部材の質量よりも大きく設定してあり、進退動作をする供給ロッドの先端に取付けたヘッド部材に前記中空部品を保持して目的箇所である受入孔に挿入するものであって、前記供給ロッドが進出したとき前記閉鎖部が前記受入孔側に前記開口部が前記ヘッド部材側に配置されるように中空部品を前記ヘッド部材に保持し、前記ヘッド部材を前記受入孔の方へ移動させて前記閉鎖部が前記受入孔に挿入された時点でヘッド部材に設けた空気噴射口から前記閉鎖部の内面を直撃するように空気噴射を行って中空部品を受入孔の所定位置に挿入することを特徴とする中空部品の供給方法。
  2. 供給の対象となる中空部品は、中実の素材を成形して開口部が設けられたプロジェクションナットに、鋼板にプレス加工をして閉鎖部が設けられた真っ直ぐな円筒型のカバー部材を溶接したものであり、前記プロジェクションナットの質量は前記カバー部材の質量よりも大きく設定してあり、進退動作をする供給ロッドの先端に取付けたヘッド部材に前記中空部品のプロジェクションナットの部分を保持する凹部が設けられ、この凹部に前記閉鎖部の内面を直撃するように空気を噴射する空気噴射口が設けられ、前記供給ロッドが進出したとき前記閉鎖部が前記受入孔側に前記開口部が前記凹部内に配置されるように中空部品を前記ヘッド部材に保持するように構成したことを特徴とする中空部品の供給装置。
  3. 前記凹部の中央部に中空部品の中空部に合致するガイド部材が設けられ、このガイド部材の中心軸線と前記凹部の中心軸線が同軸状態になっているとともに、前記ガイド部材に前記閉鎖部の内面を直撃する空気を噴射する空気噴射口が設けられている請求項2記載の中空部品の供給装置。
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