JP5116300B2 - ケーブルダクトの排水システム - Google Patents

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Description

本発明は、発電所等においてケーブル等の電気設備を収納し地中に埋設されるケーブルダクトに関し、特にケーブルダクト内に溜まった水を揚上して排出するためのシステムに関するものである。
従来から発電所等において、電力ケーブル等の設備を地中に埋設するために、ケーブルダクト(ハンドホールとも称される)が用いられており、このケーブルダクトに関連する技術が様々に開発されている。例えば、その施工法に関するものとして、対向壁と地中壁で構成する本体又はU字状本体をプレキャスト製とし、その内部に設ける中壁を、人力で施行できる大きさ、重量の建築ブロック等で構成するものが開示されている(特許文献1参照)。
このようなケーブルダクトは、その形状及び設置位置等の特徴から雨水等が溜まりやすいものであり、内部に収納される設備を保守するためにも、溜まった水を少なくとも収納施設に達する前に外部に排出しなければならないといった問題を有するものである。
このため、ケーブルダクトには、その内部に溜まった水を地上に揚上して排出するための排水システムが設置されることが多い。図3に示すのは、従来のケーブルダクト100の排水システム101の一例であり、この排水システム101は、ポンプ110、揚水管111、逆止弁112、側溝113を有して構成される。この排水システム101によれば、ケーブルダクト100の内壁に設置された水位検知装置115によりケーブルダクト110内に溜まった水Wが所定の水位に達したことが検知されると、ポンプ110が作動して水Wが揚水管111及び逆止弁112を通り地上の側溝113に排出される。逆止弁112は、周知の通りポンプ110の作用により発生する上方への水圧により開放すると共に、該逆止弁112よりも上方に位置する水の圧力(背圧)によっては開放せず、上方へ向かう水流のみを許容するものである。
特開平9−273139号公報
しかしながら、上記図3に示す従来の排水システム101においては、逆止弁112の入口部分に発生する空気溜まり120によりポンプ110による圧力上昇が逆止弁112に伝わり難くなったり、側溝113の満水時等において逆止弁112よりも上方に位置する排水溜まり121による背圧が大きくなることにより、逆止弁112が開放しなくなり、ケーブルダクト100内の水Wを排出できなくなる場合があった。特に、空気溜まり120に起因する排水機能の停止は致命的である。
そこで、本発明は、逆止弁の入口側に発生する空気溜まりや、側溝の満水時等において発生する逆止弁への背圧を効果的に除去することによって、ケーブルダクト内に溜まった水を確実に外部に排出できるようにすることを目的するものである。
上記課題の解決を図る本発明は、地中に設置されたケーブルダクトの内部に溜まった水を地上に設けた排水路に排出するためのシステムであって、前記ケーブルダクトの内部に設置され、該ケーブルダクトの内壁に設置された水位検知装置により、該ケーブルダクト内の水が所定の水位に達したことが検知された時に駆動して前記水を地上に押し上げる圧力を発生させるポンプと、一端が前記ポンプの吐出口に接続され、他端が前記地上に設けた排水路に開口し、前記ポンプにより押し上げられた水を前記排水路へ導く揚水管と、前記揚水管の上方に延びる部位の途中に設置され、前記ケーブルダクト内から地上へ向かう方向の水流のみを許容する逆止弁と、を備えたケーブルダクトの排水システムにおいて、一端が前記揚水管の前記逆止弁よりも下方にある該逆止弁の入口側に接続され、他端が開放される空気抜き管と、前記空気抜き管の途中に設置され、該空気抜き管の通路面積を変化させる空気抜き弁とを備える共に、一端が前記揚水管の前記逆止弁よりも上方にある該逆止弁の出口側に接続され、他端が開放される水抜き管と、前記水抜き管の途中に設置され、該水抜き管の通路面積を変化させる水抜き弁とを備えていることを特徴とするものである(請求項1)。
この構成によれば、ポンプによる揚水が良好に行われなくなった時に、原因が逆止弁入口の空気溜まりによる場合には、空気抜き弁の開度を大きくすることにより、空気抜き管の通路面積が大きくなり、逆止弁入口の空気溜まりが素早く除去され、空気溜まりによるクッション作用が生ずることなく、ポンプによる圧力が逆止弁に確実に伝わるようになるので、揚水能力が回復する。更に、この構成によれば、ポンプによる揚水が良好に行われなくなった時に、原因が逆止弁出口の排水溜まりによる場合には、水抜き弁の開度を大きくすることにより、水抜き管の通路面積が大きくなり、逆止弁出口の排水溜まりが除去され、逆止弁に対し該逆止弁の出口側からかかる背圧が軽減されるので、揚水能力が回復する。
また、上記請求項1記載の構成において、前記空気抜き弁は、全閉状態とならないように構成されることを特徴とするものである(請求項2)。
このように空気抜き弁を全閉状態とならないように(常時微開状態となるように)構成することで、空気溜まりの発生自体を抑制することができる。
また、上記請求項1記載の構成において、前記逆止弁の入口側の空気溜まりの発生を検知する空気溜まり検知手段と、前記空気溜まり検知手段による検知結果に基づいて前記空気抜き弁の開度を制御する空気抜き弁制御手段とを更に具備すると共に、空気抜き弁制御手段は、前記空気溜まり検知手段が前記逆止弁の入口側の空気溜まりの発生がないと検知した場合に、前記空気抜き弁に対して、前記空気抜き管の通路面積を全閉状態とせずに、微開状態とする制御を行うことで、前記空気抜き弁は、全閉状態とならないように運用されることを特徴とするものである(請求項3)。
このように空気溜まりの発生を検知しこの検知結果に基づいて空気抜き弁を制御する手段を備えることで排水システムの維持、運用を自動化することができる。また、このように空気抜き弁を全閉状態とならないように(常時微開状態となるように)運用することで、空気溜まりの発生自体を抑制することができる。
また、上記請求項1から3記載の構成において、前記逆止弁の上方にある出口側にかかる水圧を検知する背圧検知手段と、前記背圧検知手段による検知結果に基づいて前記水抜き弁の開度を制御する水抜き弁制御手段とを更に具備しても良い(請求項4)
このように逆止弁への背圧を検知しこの検知結果に基づいて水抜き弁を制御する手段を具備することで排水システムの維持、運用を自動化することができる。
以上のように、本発明によれば、ポンプによる揚水が良好に行われなくなった時に、原因が逆止弁入口の空気溜まりによる場合には、空気抜き弁の開度を大きくすることにより、空気抜き管の通路面積が大きくなり、逆止弁入口の空気溜まりが素早く除去され、空気溜まりによるクッション作用が生ずることなく、ポンプによる圧力が逆止弁に確実に伝わるようになると共に、原因が逆止弁出口の排水溜まりによる場合には、水抜き弁の開度を大きくすることにより、水抜き管の通路面積が大きくなり、逆止弁出口の排水溜まりが除去され、逆止弁に対し該逆止弁の出口側からかかる背圧が軽減される。これにより、ポンプが作動しているにもかかわらず、揚水できないといった不具合を防ぐことができる。
更に、空気抜き弁を全閉状態とならないように(常時微開状態となるように)構成又は運用することにより、空気溜まりの発生自体を抑制することができるので、空気溜まりによるクッション作用が生ずることはなく、ポンプによる圧力を逆止弁に確実に伝えることができる
更にまた、空気溜まりの発生を検知しこの検知結果に基づいて空気抜き弁を制御する手段、又は逆止弁への背圧を検知しこの検知結果に基づいて水抜き弁を制御する手段を具備することにより、システムの維持、運用を自動化することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1に示すのは、ケーブルダクト2内に溜まった水Wを地表に形成された側溝15へ揚上して排出するための実施例1に係る排水システム1である。ケーブルダクト2は、電力ケーブル等を埋設するために地中に設けられた公知のものである。
本実施例に係る排水システム1は、ポンプ5、揚水管6、逆止弁7、空気抜き管10、空気抜き弁11、水抜き管12、水抜き弁13、側溝15を有して構成されている。
ポンプ5は、電動式のスクリュ等を備えて構成される公知のものであり、ケーブルダクト2の底部に溜まった水Wを地表まで押し上げる力を発生させるものである。このポンプ5は、ケーブルダクト2の内壁に設置された水位検知装置16により、ケーブルダクト2内の水Wが所定の水位に達したことが検知された時に駆動する。
揚水管6は、その一端がポンプ5の吐出口17に接続されると共に、他端が側溝15に向けて開口するものであり、ポンプ5と側溝15との間を連通させている。
逆止弁7は、揚水管6の中間部に設置され、ポンプ5による下方からの水圧によって開放すると共に、側溝15側の水の自重による上方からの水圧によって閉鎖する公知のものであり、下方から上方へ向かう水流を許容すると共に、上方から下方へ向かう水流を禁止する作用を奏するものである。
空気抜き管10は、その一端が揚水管6の逆止弁7の入口(下方)側に接続されると共に、他端がケーブルダクト2の内部に開口するものであり、逆止弁7の入口側の空気溜まり21を除去する作用を奏するものである。
空気抜き弁11は、空気抜き管10の途中に設置され、空気抜き管10による空気除去作用を調整する。本実施例における空気抜き弁11は、手動(ハンドル等による機械的なものの他、所定の電子的手段により遠隔操作するものも含む)によりその開度の調整が可能であると共に、常時微開状態、即ち完全に閉鎖しないように構成又は運用されるものである。この構成によれば、ポンプ5による揚水が良好に行われなくなった時に、作業員が空気抜き弁11の開度を大きくすることにより、逆止弁7入口の空気溜まり21が素早く除去され、ポンプ5による圧力が逆止弁7に確実に伝わるようになるので、揚水能力が回復する。また、空気抜き弁11が上記したように常時微開状態とされていることにより、空気溜まり21自体が生じ難い状態となっている。
水抜き管12は、その一端が揚水管6の逆止弁7の出口(上方)側に接続されると共に、他端がケーブルダクト2の内部に開口するものであり、逆止弁7の出口側に溜まった揚上済みの排水溜まり22を除去、若しくはケーブルダクト2内に戻す作用を奏するものである。
水抜き弁13は、水抜き管12の途中に設置され、水抜き管12による排水溜まり22の除去作用を調整する。本実施例おける水抜き弁13は、手動(機械的なものの他、電子的なものも含む)によりその開度の調整が可能であると共に、通常その開度は全閉状態とされる。この構成によれば、ポンプ5による揚水が良好に行われなくなった時に、作業員が水抜き弁13を開放することにより、逆止弁7出口の排水溜まり22が除去され、逆止弁7の出口側からかかる背圧が軽減されるので、揚水能力が回復する。
側溝15は、地表に設けられた排水路であり、揚水管6から放出されるケーブルダクト2内に溜まった水Wが流入され、これを所定の排出場所まで導く。
上記のように、本発明に係る排水システム1は、逆止弁7の入口側に空気抜き管10及び空気抜き弁11を備えると共に、逆止弁7の出口側に水抜き管12及び水抜き弁14を備えること特徴としている。本実施例においては、空気抜き弁11が作業員により適宜操作されることにより、逆止弁7入口側の空気溜まり21の除去が可能となる。また、空気抜き弁11が常時微開状態で維持されることにより、空気溜まり21の発生自体が抑制される。更に、水抜き弁13が作業員により適宜操作されることにより、逆止弁7出口側に溜まった排水溜まり22をケーブルダクト2内に戻すことができるので、側溝15の満水時等において逆止弁7に大きな背圧がかかり、逆止弁7が開放しなくなるといった状況を防止することができる。
本発明に係る排水システム30は、上記実施例1に係る空気抜き弁11及び水抜き弁13に替えて、空気抜き弁35及び水抜き弁36を備えるものである。これら空気抜き弁35及び水抜き弁36は、電磁弁であって、それらの開度はECU40により自動制御される。ECU40は、逆止弁7入口側の空気溜まり21の圧力を検知する入口側圧力センサ41、及び逆止弁7出口側の排水溜まり22による背圧(水圧)を検知する出口側圧力センサ42からの検出信号に基づいて、空気抜き弁35及び水抜き弁36の開度を自動制御する。
空気抜き弁35は、上記実施例1に係る空気抜き弁11と同様に、空気抜き管10による空気除去作用を調整するものであり、常時微開状態、即ち完全に閉鎖しないように構成又は制御される。空気抜き弁35は、入口側圧力センサ41により空気溜まり21の圧力が所定値以上となった場合に、ECU40の制御信号に従ってその開度が増加され、また空気溜まり21の圧力が所定値よりも低くなった場合に、ECU40の制御信号に従ってその開度が減少され微開状態とされる。これにより、逆止弁7入口に空気溜まり21が発生すると、自動的に空気抜き弁35が大きく開放され、空気溜まり21が素早く除去される。また、上記実施例1の場合と同様に、空気抜き弁35が常時微開状態とされていることにより、空気溜まり21自体が生じ難い状態となっている。
水抜き弁36は、上記実施例1に係る水抜き弁13と同様に、水抜き管12による排水溜まり22の除去作用を調整するものであり、通常その開度は全閉状態とされる。水抜き弁36は、出口側圧力センサ42により逆止弁7出口側にかかる背圧が所定値以上となった場合に、ECU40の制御信号に従ってその開度が増加され、またこの背圧が所定値よりも低くなった場合に、ECU40の制御信号に従ってその開度が減少され全閉状態とされる。これにより、側溝15が満水となる等の状況により、逆止弁7への背圧が大きくなると、自動的に水抜き弁36が開放され、逆止弁7出口側の排水溜まり22が除去されることとなる。
上記のように、本実施例にかかる排水システム30によれば、逆止弁7入口側に空気溜まり21が発生すると、自動的に空気抜き弁35が開放され、この空気溜まり21が除去される。また、上記実施例1の場合と同様に、空気抜き弁35が常時微開状態で維持されることにより、空気溜まり21の発生自体が抑制される。更に、側溝15の満水時等において逆止弁7に大きな背圧がかかると、自動的に水抜き弁36が開放され、逆止弁7出口側の排水溜まり22が除去される。
本発明の実施例1に係るケーブルダクトの排水システムの構成を示す図である。 本発明の実施例2に係るケーブルダクトの排水システムの構成を示す図である。 従来のケーブルダクトにおける排水システムの構成を示す図である。
符号の説明
1,30 排水システム
2 ケーブルダクト
5 ポンプ
6 揚水管
7 逆止弁
10 空気抜き管
11,35 空気抜き弁
12 水抜き管
13,36 水抜き弁
15 側溝
21 空気溜まり
22 排水溜まり
40 ECU
41 入口側圧力センサ
42 出口側圧力センサ

Claims (4)

  1. 地中に設置されたケーブルダクトの内部に溜まった水を地上に設けた排水路に排出するためのシステムであって、
    前記ケーブルダクトの内部に設置され、該ケーブルダクトの内壁に設置された水位検知装置により、該ケーブルダクト内の水が所定の水位に達したことが検知された時に駆動して前記水を地上に押し上げる圧力を発生させるポンプと、
    一端が前記ポンプの吐出口に接続され、他端が前記地上に設けた排水路に開口し、前記ポンプにより押し上げられた水を前記排水路へ導く揚水管と、
    前記揚水管の上方に延びる部位の途中に設置され、前記ケーブルダクト内から地上へ向かう方向の水流のみを許容する逆止弁と、
    を備えたケーブルダクトの排水システムにおいて、
    一端が前記揚水管の前記逆止弁よりも下方にある該逆止弁の入口側に接続され、他端が開放される空気抜き管と、前記空気抜き管の途中に設置され、該空気抜き管の通路面積を変化させる空気抜き弁とを備える共に、
    一端が前記揚水管の前記逆止弁よりも上方にある該逆止弁の出口側に接続され、他端が開放される水抜き管と、前記水抜き管の途中に設置され、該水抜き管の通路面積を変化させる水抜き弁とを備えていることを特徴とするケーブルダクトの排水システム。
  2. 前記空気抜き弁は、全閉状態とならないように構成されることを特徴とする請求項1に記載のケーブルダクトの排水システム。
  3. 前記逆止弁の入口側の空気溜まりの発生を検知する空気溜まり検知手段と、
    前記空気溜まり検知手段による検知結果に基づいて前記空気抜き弁の開度を制御する空気抜き弁制御手段とを更に具備すると共に、
    空気抜き弁制御手段は、前記空気溜まり検知手段が前記逆止弁の入口側の空気溜まりの発生がないと検知した場合に、前記空気抜き弁に対して、前記空気抜き管の通路面積を全閉状態とせずに、微開状態とする制御を行うことで、前記空気抜き弁は、全閉状態とならないように運用されることを特徴とする請求項1記載のケーブルダクトの排水システム。
  4. 前記逆止弁の上方にある出口側にかかる水圧を検知する背圧検知手段と、
    前記背圧検知手段による検知結果に基づいて前記水抜き弁の開度を制御する水抜き弁制御手段とを更に具備することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のケーブルダクトの排水システム。
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