JP5116440B2 - 音制御装置 - Google Patents

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本発明は、音声認識システムとANC(アクティブ・ノイズ・コントロール)システムを有する音制御装置に関する。
音検出手段12が鉄道車両のデッキ内部の騒音とスピーカ11からの制御音を収集し、演算制御手段21が音検出手段12から得られた音から元騒音を得て、適応フィルタ24を制御することによってフィードバックされた制御音をスピーカから発生し、能動的に騒音を低減させるANC装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
車内の複数個所に配置されたエラーマイクにおいて不要音とキャンセル音との合成信号を検出し、合成信号と音楽再生装置から再生される音楽信号を用いて不要音をキャンセルするように適応フィルタを制御する音楽再生装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
マイク4からの音声信号の入力を解析し、乗員の発話音声で操作することを目的とする音声認識部110を有する車載ナビゲーション装置300が知られている(例えば、特許文献3参照)。なお、車載ナビゲーション装置300では、マイク4に侵入するノイズ成分を除去するためのノイズキャンセル部を有している。
特開2005−96498号公報(図3) 実開平2005−96498号公報(図3) 特開2003−344083号公報(図2)
音声認識システムとANCシステムが併設される場合、ANCシステムでは、座席耳位置の騒音を低減させるべく騒音と逆位相の打消し音を出力するが、そうすると座席耳位置(エラーマイク付近)での騒音は低減されるが、それ以外(例えば音声認識用のマイク付近)ではかえって騒音レベルが増大してしまう。すなわち、音声認識用マイク近傍での騒音レベルが増大してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決することを可能とする音制御装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ANCシステムと音声認識システムとの共存を図ることを可能とする音制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係る音制御装置は、第1音検出部と、第1音検出部からの第1検出信号に基づいて音声認識を行うための音声認識部と、第2音検出部と、第1音検出部からの第1検出信号及び第2音検出部からの第2検出信号の何れか一つを出力する切換部と、切換部から出力される信号に応じて、第1検出信号に基づいた第1音検出部近傍のノイズをキャンセルさせるためのノイズキャンセル信号、又は第2検出信号に基づいた第2音検出部近傍のノイズをキャンセルさせるためのノイズキャンセル信号を出力するノイズ制御部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る音制御装置は、第1音検出部と第1音検出部からの第1検出信号に基づいて音声認識を行うための音声認識部と、第2音検出部と、第2検出信号に基づいて前記第2音検出部近傍のノイズをキャンセルさせるためのノイズキャンセル信号を出力するノイズ制御部と、第2検出信号又はノイズキャンセル信号を遮断する遮断部を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る音制御装置は、第1音検出部と第1音検出部からの第1検出信号に基づいて音声認識を行うための音声認識部と、第2音検出部と、第2検出信号に基づいて第2音検出部近傍のノイズをキャンセルさせるためのノイズキャンセル信号を出力するノイズ制御部と、ノイズ制御部の動作を停止させる動作停止部を有することを特徴とする。
本発明に係るに音制御装置によれば、ANCシステムのエラーマイクと音声認識用のマイクが異なる場合でも、音声認識にANCシステムが悪影響を与えることなく動作させることが可能となった。
また、本発明に係るに音制御装置によれば、音声認識用マイク付近のノイズレベルが低減されるため、S/N比が向上し、音声認識率を上げることが可能となった。
以下図面を参照して、本発明に係る音制御装置について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、本発明に係る音制御装置1の概略構成図である。
音制御装置1は、音源10、音声認識システム20、第1検出信号を出力する音声認識用マイク21、乗員の近傍に配置され且つ第2検出信号を出力するエラーマイク31、スピーカ32、ANC(アクティブ・ノイズ・キャンセル)部33、合算部38、操作部40、スイッチング部41等を含んで構成される。また、スピーカ32からエラーマイク31までの空間における空間伝達特性をCとする。
音源10は、CD、DVD及びMD等の再生装置、ラジオ、TV及びナビゲーションシステム等であり得る。
音声認識システム20は、音声認識用マイク21からの第1検出信号に基づいて、乗員の発話の内容の解析を行い、認識内容を、不図示のナビゲーション装置等に送信するように構成されている。
ANC部33は、車両のエンジン等のノイズ源50の近傍に配置されたノイズセンサ34、C回路35、適応フィルタ演算部(LMS)36、適応フィルタ37等を含んで構成されている。
操作部40は、乗員の近傍に配置されたスイッチボタン等により構成される。操作部40がONされると、音声認識システム20による音声認識が開始される。また、操作部40がONされると、スイッチング回路41の切換によって、音声認識用マイク21からの第1検出信号がANC部33に入力されるように構成されている。スイッチング回路41は、半導体素子、接点切換型スイッチ等によって構成することが可能である。
次に、ANC部33の動作について説明する。
ANC部33は、操作部40がOFFとされ、スイッチング回路41が、エラーマイク31からの第2検出信号をANC部33へ入力する場合、エラーマイク31近傍における、ノイズ源50からのノイズx(n)をキャンセルするためのノイズキャンセル信号y(n)を生成する。
エラーマイク31で検出される第2検出信号をe(n)、C回路35の出力をr(n)、適応フィルタ37の係数をw(n)とすると以下の式が成立する。
Figure 0005116440
ここで、スピーカ32からエラーマイク31までの間の空間における空間伝達関数をC、適応フィルタ37のステップサイズパラメータをμとする。
即ち、式(3)に示すフィルタ更新式を満たすように、適応フィルタ演算部36が適応フィルタ37を制御することによって、エラーマイク31の近傍におけるノイズ源50からのノイズx(n)をキャンセルするためのノイズキャンセル信号y(n)を出力することが可能となる。
合算部38は、音源10からの音信号a(n)及び適応フィルタ37から出力されるノイズキャンセル信号y(n)を加算してスピーカ32に出力する。したがって、乗員は、ノイズキャンセル信号y(n)によってノイズ源50からのノイズがキャンセルされるので、音源10からの音信号a(n)に基づく音のみを視聴することが可能となる。
このようにして、音制御装置1では、ノイズ源50からの漏れ音をキャンセルすることができる、良好な音響環境を実現することが可能である。
ANC部33は、操作部40がONとされ、スイッチング回路41が、音声認識システム用マイク21からの第1検出信号をANC部33へ入力する場合、音声認識システム用マイク21近傍における、ノイズ源50からのノイズx(n)をキャンセルするためのノイズキャンセル信号y´(n)を生成する。
音声認識システム用マイク21で検出される第1検出信号をe´(n)、C回路35の出力をr(n)、適応フィルタ37の係数をw(n)とすると以下の式が成立する。
Figure 0005116440
ここで、スピーカ32から音声認識システム用マイク21までの間の空間における空間伝達関数もCと仮定し、適応フィルタ37のステップサイズパラメータをμとする。
即ち、式(6)に示すフィルタ更新式を満たすように、適応フィルタ演算部36が適応フィルタ37を制御することによって、音声認識システム用マイク21の近傍におけるノイズ源50からのノイズをキャンセルするためのノイズキャンセル信号y´(n)を出力することが可能となる。
合算部38は、音源10からの音信号a(n)及び適応フィルタ37から出力されるノイズキャンセル信号y´(n)を加算してスピーカ32に出力する。したがって、ノイズキャンセル信号y´(n)によって音声認識システム用マイク21の近傍では、ノイズ源50からのノイズがキャンセルされ、音声認識用マイク21付近のノイズレベルが低減されるため、S/N比が向上し、音声認識システム20における音声認識率を上げることが可能となる。即ち、ANC部33が悪影響を与えることなく音声認識システム20を動作させることが可能となった。
図2は、本発明に係る他の音制御装置100の概略構成図である。
図2に示す音制御装置100と図1に示す音制御装置1との差異は、音制御装置100が遮断回路101を有しており、操作部40の操作に応じて、合算部38へ出力されるノイズキャンセル信号y(n)の出力を遮断する点である。図2に示す音制御装置100において、図1に示す音制御装置1と同じ構成には同じ番号を付して、説明を省略する。
図2に示す音制御装置100では、操作部40がONとされると、合算部38へ出力されるノイズキャンセル信号y(n)が遮断回路101によって遮断されるので、実質的にANC部33が動作していない状態となる。即ち、音声認識システム20における音声認識にANC部33が悪影響を与えることがなくなる。
また、図2に示す音制御装置100において、操作部40がOFFとされ、遮断回路101が合算部38へ出力されるノイズキャンセル信号y(n)を遮断しない場合、図1に示す音制御装置1と同様に、音制御装置100では、ノイズ源50からの漏れ音をキャンセルすることができる、良好な音響環境を実現することが可能である。
なお、図2に示す音制御装置100では、遮断回路101が、合算部38へ出力されるノイズキャンセル信号y(n)を遮断したが、遮断回路101が操作部40の操作に応じてエラーマイク31からの第2検出信号を遮断するよう構成しても良い。エラーマイク31からの第2検出信号を遮断しても、実質的にANC部33が動作していない状態となり、音声認識システム20における音声認識にANC部33が悪影響を与えることがなくなる。
図3は、本発明に係る更に他の音制御装置110の概略構成図である。
図3に示す音制御装置110と図1に示す音制御装置1との差異は、音制御装置110では、操作部40の操作に応じて、ANC部33の動作が停止されるように構成されている点である。図3に示す音制御装置110において、図1に示す音制御装置1と同じ構成には同じ番号を付して、説明を省略する。
図3に示す音制御装置110では、操作部40がONとされると、操作部40から適応フィルタ演算部36に停止信号が送信され、ANC部33の動作が停止される。したがって、合算部38へノイズキャンセル信号y(n)が出力されなくなり、音声認識システム20における音声認識にANC部33が悪影響を与えることがなくなる。
また、図3に示す音制御装置110において、操作部40がOFFとされ、適応フィルタ演算部36に停止信号が送信されない場合、図1に示す音制御装置1と同様に、音制御装置110では、ノイズ源50からの漏れ音をキャンセルすることができる、良好な音響環境を実現することが可能である。
図4は、本発明に係る更に他の音制御装置120の概略構成図である。
図4に示す音制御装置120と図1に示す音制御装置1との差異は、音制御装置120では、操作部40の操作に応じて、切替部121がC/C´回路122の切替を行うように構成されている点のみである。図4に示す音制御装置120において、図1に示す音制御装置1と同じ構成には同じ番号を付して、説明を省略する。
前述した音制御装置1では、スピーカ32から音声認識用マイク21までの空間における空間伝達関数と、スピーカ32からエラーマイク31までの空間における空間伝達関数とが、ほぼ同じであると考えて処理を行っている。しかしながら、音声制御装置120では、スピーカ32から音声認識用マイク21までの空間における空間伝達関数をC´、スピーカ32からエラーマイク31までの空間における空間伝達関数をCとして、操作部40の操作に応じて、切替部121がC/C´回路122の切替を行うように構成した。なお、空間伝達関数C´及び空間伝達関数Cは、予め測定等によって、その値を特定してC/C´回路122に設定した。
操作部40をOFFしてANC部を動作させる場合には、切替部121によってC/C´回路122は、空間伝達関数Cに対応した値を設定する。また、操作部40をOFFしてANC部を動作させる場合には、スイッチング回路41が、エラーマイク31からの第2検出信号をANC部に入力するように動作する。この時のエラーマイク31で検出される第2検出信号をe(n)、C/C´回路122の空間伝達関数Cに対応した出力をr(n)、適用フィルタ37の係数をw(n)、エラーマイク31近傍におけるノイズ源50からのノイズx(n)をキャンセルするためのノイズキャンセル信号をy(n)とすると、それらの関係は、前述した式(1)〜(3)となる。
即ち、式(3)に示すフィルタ更新式を満たすように、適応フィルタ演算部36が適応フィルタ37を制御することによって、エラーマイク31の近傍におけるノイズ源50からのノイズをキャンセルするためのノイズキャンセル信号y(n)を出力することが可能となる。
合算部38は、音源10からの音信号a(n)及び適応フィルタ37から出力されるノイズキャンセル信号y(n)を加算してスピーカ32に出力する。したがって、乗員は、ノイズキャンセル信号y(n)によってノイズ源50からのノイズがキャンセルされるので、音源10からの音信号a(n)に基づく音のみを視聴することが可能となる。
このようにして、音制御装置120では、ノイズ源50からの漏れ音をキャンセルすることができる、良好な音響環境を実現することが可能である。
一方、操作部40をONして音声認識が開始される場合には、切替部121によってC/C´回路122は、空間伝達関数C´に対応した値を設定する。また、操作部40をONして音声認識が開始される場合には、スイッチング回路41が、音声認識システム用マイク21からの第1検出信号をANC部に入力するように動作する。この時の音声認識システム用マイク21で検出される第1検出信号をe´(n)、C/C´回路122の空間伝達関数Cに対応した出力をr´(n)、適用フィルタ37の係数をw(n)、音声認識システム用マイク21近傍におけるノイズ源50からのノイズx(n)をキャンセルするためのノイズキャンセル信号をy´(n)とすると、以下の式が成立する。
Figure 0005116440
即ち、式(9)に示すフィルタ更新式を満たすように、適応フィルタ演算部36が適応フィルタ37を制御することによって、音声認識システム用マイク21の近傍におけるノイズ源50からのノイズをキャンセルするためのノイズキャンセル信号y´(n)を出力することが可能となる。
合算部38は、音源10からの音信号a(n)及び適応フィルタ37から出力されるノイズキャンセル信号y´(n)を加算してスピーカ32に出力する。したがって、ノイズキャンセル信号y´(n)によって音声認識システム用マイク21の近傍では、ノイズ源50からのノイズがキャンセルされ、音声認識用マイク21付近のノイズレベルが低減されるため、S/N比が向上し、音声認識システム20における音声認識率を上げることが可能となる。即ち、ANC部33が悪影響を与えることなく音声認識システム20を動作させることが可能となった。特に、音制御装置120では、スピーカ32からエラーマイク31までの空間における空間伝達関数Cと、スピーカ32から音声認識システム用マイク21までの空間における空間伝達関数C´と、を区別して制御を行っているので、より正確な制御を行うことが可能となった。
上述した音制御装置1、100、110及び120では、操作部40の操作によって、音声認識システム20における音声認識にANC部33が悪影響を与えないように音制御装置の動作切換を行ったが、他の方式によって、音制御装置の動作切換を行うようにしても良い。例えば、音声認識用マイク21の近傍に風圧センサを配置し、風圧センサが閾値以上の出力を検出した場合には、乗員が音声認識用マイク21に対して発話を行っていると判断して、音声認識システム20における音声認識にANC部33が悪影響を与えないように音制御装置の動作切換を行うように構成しても良い。また、音声認識用マイク21からの第1検出信号の出力を検出する検出部を設け、検出部が閾値以上の出力を検出した場合には、乗員が音声認識用マイク21に対して発話を行っていると判断して、音声認識システム20における音声認識にANC部33が悪影響を与えないように音制御装置の動作切換を行うように構成しても良い。
また、上述した音制御装置1、100、110及び120におけるANC部33の構成は一例であって、他のANC構成を用いて、音声認識を行わない場合におけるエラーマイク近傍のノイズの低減を図るように構成しても良い。
本発明に係る音制御装置1の概略構成図である。 本発明に係る音制御装置100の概略構成図である。 本発明に係る音制御装置110の概略構成図である。 本発明に係る音制御装置120の概略構成図である。
符号の説明
1、100、110、120 音制御装置
10 音源
20 音声認識システム
21 音声認識用マイク
31 エラーマイク
32 スピーカ
33 ANC部
40 操作部
41 スイッチング回路
50 ノイズ源
101 遮断回路
121 切替部

Claims (3)

  1. 第1音検出部と
    前記第1音検出部からの第1検出信号に基づいて音声認識を行うための音声認識部と、
    第2音検出部と、
    前記第1音検出部からの第1検出信号及び前記第2音検出部からの第2検出信号の何れか一つを出力する切換部と、
    前記切換部から出力される信号に応じて、前記第1検出信号に基づいた前記第1音検出部近傍のノイズをキャンセルさせるためのノイズキャンセル信号、又は前記第2検出信号に基づいた前記第2音検出部近傍のノイズをキャンセルさせるためのノイズキャンセル信号を出力するノイズ制御部と、
    音源と、
    前記音源からの信号及び前記ノイズキャンセル信号を出力するための出力部と、
    前記ノイズ制御部において利用される、前記第1音検出部と前記出力部との間の第1伝達特性と、前記第2音検出部と前記出力部との間の第2伝達特性との切換を行う伝達特性切換部と、
    を有することを特徴とする音制御装置。
  2. 切換信号を発生するための切換信号発生部を更に有し、
    前記切換部は、前記切換信号に応じて、前記第1検出信号と前記第2検出信号との出力切換を行う、請求項1に記載の音制御装置。
  3. 前記切換信号発生部は、操作スイッチ、風圧センサ、又は前記第1検出信号の出力検出部である、請求項2に記載の音制御装置。
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