JP5116716B2 - 無機強化材配合成形用樹脂組成物 - Google Patents
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Description
カーボン繊維等の無機強化材を配合することが行われている。
しかし、無機強化材を配合すると、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の有する高い耐衝撃性が損なわれるという問題点があった。
(B)無機強化材5〜50重量部と、
(C)シリコーン変性オレフィン系ワックス0.01〜10重量部とを含有する(ただし、成分(A)と成分(B)との合計を100重量部とする)
ことを特徴とする無機強化材配合成形用樹脂組成物。
(3)前記(A)熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂であり、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂およびフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする(1)または(2)に記載の無機強化材配合成形用樹脂組成物。
(i)エチレンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体
(ii)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜3.0個
(iii)密度が870〜980kg/m3
(iv)融点が70〜130℃
(v)数平均分子量(Mn)が400〜5,000
(vi)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下
(vii)エチレンとビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)とを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンとビニルノルボルネンとを共重合して得られる共重合体
(viii)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜2.0個
(ix)密度が890〜980kg/m3
(x)融点が80〜130℃
(xi)数平均分子量(Mn)が400〜5,000
(xii)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下
本発明は、(A)熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂、(B)無機強化材、(C)シリコーン変性オレフィン系ワックスを含有する無機強化材配合成形用樹脂組成物である。
本発明で用いる(A)熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂であり、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂およびフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂である。すなわち、これらの(A)熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
(1)ポリカーボネート樹脂
典型的には、芳香族ジオール(例えばビスフェノールA)とホスゲンとを反応することにより得られる樹脂であるが、本発明においては、ジエチレングリコールジアリルカーボネートが好ましい。
菱化学(株))、パンライト(帝人化成(株))、レキサン(日本ジーイープラスチックス(株))等をあげることができ、本発明において好ましく用いることができる。
典型的には、ジカルボン酸とジオールとを重縮合させて得られる樹脂であるが、本発明においては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレンジカルボキシレート、ポリシクロヘキサンテレフタレート等が好ましく用いられる。
ユポン ジャパン リミテッド)等をあげることができ、本発明において好ましく用いることができる。
典型的には、ポリブタジエンにアクリロニトリルおよびスチレンをグラフト重合させて得られる耐衝撃性樹脂であるが、本発明においては、ポリブタジエン成分が5〜40重量%であって、スチレン成分とアクリロニトリル成分の重量比(スチレン/アクリロニトリル)が70/30〜80/20であるものが好ましい。
))、サイコラック(宇部サイコン(株))等をあげることができ、本発明において好ましく用いることができる。
典型的には、ホルマリンあるいはトリオキサンを、所望に応じてエチレンオキサイドと共に、カチオン触媒の存在下に開環重合して得られる樹脂であり、ポリオキシメチレン鎖を主骨格とする樹脂であるが、本発明においては、コポリマータイプのものが好ましい。
典型的には、ジアミンとジカルボン酸との重縮合、あるいはカプロラクタムの開環重合等により得られる樹脂であるが、本発明においては、脂肪族ジアミンと脂肪族または芳香族ジカルボン酸の重縮合反応物が好ましい。
)、ザイテル(デユポン ジャパン リミテッド)等をあげることができ、本発明において好ましく用いることができる。
典型的には、2,6−ジメチルフェノールを銅触媒の存在下に酸化カップリングさせることにより得られる樹脂であるが、この樹脂に他の樹脂をブレンドする等の手法により変成した変成ポリフェニレンオキシド樹脂も、本発明において用いることができる。
このようなポリフェニレンオキシド樹脂は市販されており、例えば商品名ザイロン(旭
化成工業(株))、ユピエース(三菱エンジニヤリングプラスチックス(株))等をあげることができ、本発明において好ましく用いることができる。
典型的には、テトラカルボン酸とジアミンとを重縮合させ、主骨格にイミド結合を生成させて得られる樹脂であるが、本発明においては、無水ピロメリット酸とジアミノジフェニルエーテルから形成されるものが好ましい。
以下に説明する樹脂(8)〜(10)は熱硬化性樹脂であり、熱硬化前の状態のものにつき説明する。
典型的には、芳香族ジオール(例えばビスフェノールA)とエピクロルヒドリンとをアルカリの存在下に反応させることにより得られる樹脂であるが、本発明においては、エポキシ当量170〜5000のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂が好ましい。
典型的には、脂肪族不飽和ジカルボン酸と脂肪族ジオールとをエステル化反応させることにより得られる樹脂であるが、本発明においては、マレイン酸やフマル酸等の不飽和ジカルボン酸と、エチレングリコールやジエチレングリコール等のジオールとをエステル化反応して得られる樹脂が好ましい。
本発明では、いわゆるノボラック型およびレゾール型いずれをも包含するが、ヘキサメチレンテトラミンで硬化させるノボラック型やジメチレンエーテル結合を主体とする固形レゾールが好ましい。
本発明で用いる(B)無機強化材は、ガラス繊維、カーボン繊維、フィラー類から選択される少なくとも1種をいう。これら(B)無機強化材は1種で用いることもできるし、2種以上を組み合せて用いてもよい。
更に本発明のカーボン繊維は賦活処理を行うことにより比表面積を大きくしたものを使用することもできる。
また集束剤としては、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂等が挙げられるが、エポキシ系樹脂およびウレタン系樹脂が好ましい。
本発明で使用するチョップドストランドのカット長は1〜15mmが好ましく、より好ましくは2〜10mm、最も好ましくは3〜8mmである。また、チョップドストランドは成形途中で破砕される。
(C)シリコーン変性オレフィン系ワックスは、(D)未変性のオレフィン系ワックスを製造し、それを変性することにより得られる。
本発明の(D)未変性のオレフィン系ワックスは、たとえば後述するようなメタロセン触媒を用いて、オレフィンとジエンとを共重合することにより得ることができる。
本発明の(D)未変性のオレフィン系ワックスの製造に用いられるオレフィンとしては、エチレンおよび炭素原子数3〜12のα−オレフィンが挙げられる。
(D)未変性のオレフィン系ワックスの製造に用いられるジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)、ジシクロペンタジエン、2−メチル−1,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエンなどが挙げられる。これらのなかでは、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ブタジエン、イソプレン、2−メチル−1,4−ヘキサジエンまたは2−メチル−1,6−オクタジエンが好ましい。ノルボルネンは、嵩高い骨格を有するために、低密度であってもワックスを硬くでき、ワックス製品のブロッキングを起こしにくいため、特に好ましい。
また、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから導かれる構成単位を上記の範囲の割合で含有すると、表面のタック感が少なく、機械的特性、衝撃性に優れる成形用樹脂組成物を得ることができる。
(メタロセン化合物)
メタロセン系触媒を形成するメタロセン化合物は、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物であり、具体的な例としては下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
M1Lx ・・・(1)
上記式(1)で表されるメタロセン化合物が、たとえば遷移金属の原子価が4である場合(x=4)、より具体的には下記式(2)で表される。
R2 kR3 lR4 mR5 nM1 ・・・(2)
メタロセン化合物の例としては、下記式(3)で表される特開平4−268307号公報に記載のメタロセン化合物が挙げられる。
メタロセン化合物として、下記式(4)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
メタロセン化合物として、下記式(6)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
メタロセン化合物として、下記式(7)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
LaM4X3 2 ・・・(7)
この化合物の中では、次式(8)で示される化合物が好ましい。
メタロセン化合物としては、下記式(9)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
メタロセン化合物としては、下記式(10)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
上述したメタロセン化合物は、単独であるいは2種以上を組み合せて用いられる。またメタロセン化合物は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素などに希釈して用いてもよい。
有機アルミニウムオキシ化合物は、公知のアルミノオキサンであってもよく、またベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。このような公知のアルミノオキサンは、具体的には次式で表される。
イオン化イオン性化合物(イオン性イオン化化合物、イオン性化合物と称される場合もある)としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物を例示することができる。ルイス酸としては、BR3(Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で表される化合物が挙げられる。ルイス酸の具体的なものとしては、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
また、メタロセン系触媒を形成する際に、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とともに、以下のような有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物としては、分子内に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物が使用できる。このような化合物としては、たとえば下記式(11)で表される有機アルミニウム化合物および下記式(12)で表される第1属金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などが挙げられる。
(R6)mAl(OR7)nHpX4 q ・・・(11)
(式中、R6およびR7はそれぞれ独立に、炭素原子を通常1〜15個、好ましくは1〜4個含む炭化水素基である。X4はハロゲン原子である。mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であって、かつm+n+p+q=3である。)
(M5)Al(R6) ・・・(12)
(式中、M5はLi、NaまたはKであり、R6は上記一般式(11)のR6と同じもので定義される。)
本発明において用いる(D)未変性のオレフィン系ワックスは、上記メタロセン系触媒の存在下に、エチレンとジエンとを通常液相で単独重合させるか、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選択される少なくとも1種のα−オレフィンと少なくとも1種のジエンとを共重合させることにより得られる。この際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒として用いてもよい。なお、ここで用いる各モノマーは、前述した通りである。
重合系内のメタロセン化合物の濃度は、通常0.00005〜0.1ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.05ミリモル/リットルである。
本発明において用いる(C)シリコーン変性オレフィン系ワックスは上記の(D)未変性のオレフィン系ワックスをハイドロジェンシリコーンでヒドロシリル化することにより得られるが、従来のオレフィン系ワックスと比較して、成形性、離型性、潤滑性に優れることが知られている。また、熱重量測定法により、昇温温度20℃/min・大気雰囲気中で測定した熱分解開始温度が高い特徴を有する。更にはウィルヘルミー白金プレート法による180℃における表面張力が低いことが特徴である。これらの特徴を用い、単独での使用や他の熱可塑性樹脂等から成る配合物に添加することにより、良好な成形性、離型性、表面滑り性、耐熱性、フィラー等無機顔料の分散性を付与することが可能である。
本発明の無機強化材配合成形用樹脂組成物には、本発明の目的および効果を損なわない範囲で任意の添加剤、たとえば臭素化ビスフェノール、臭素化エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリカーボネート、トリフェニルホスフェート、ホスホン酸アミドおよび赤燐等のような難燃剤、三酸化アンチモンおよびアンチモン酸ナトリウム等のような難燃助剤、燐酸エステルおよび亜燐酸エステル等のような熱安定剤、ヒンダードフェノール等のような酸化防止剤、耐熱剤、耐候剤、光安定剤、離型剤、流動改質剤、着色剤、滑剤、帯電防止剤、結晶核剤、可塑剤および発泡剤等を必要に応じてその有効発現量配合してもよい。
本発明の無機強化材配合成形用樹脂組成物を製造する方法は、任意の方法を用いることができる。例えば熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂、無機強化材、シリコーン変性オレフィン系ワックスその他の任意成分を同時にまたは任意の順序で、タンブラー、V型ブレンダー、ナウターミキサー、バンバリーミキサー、混練ロール、単軸或いは二軸の押出機などで混合する方法が適宜用いられる。
(D)未変性オレフィンワックスの性状については、以下の方法により測定し、表1に示した。
未変性のワックス中のジエンまたはα−オレフィンから導かれる構成単位の含有量は、13C−NMRによる不飽和部分の炭素のピーク面積と全炭素のピーク面積、または13C−NMRによるαオレフィン部分の炭素のピーク面積と全炭素のピーク面積とを比較することにより、1,000炭素あたりの不飽和基数Mを得ることができる。
1分子あたりの不飽和基含有量は、数平均分子量Mnと、上述で求めた1,000炭素あたりの不飽和基数Mを用いて、Mn×M/14,000により算出することができる。
JISK7112の密度勾配管法で測定した。
融点は、示差走査型熱量測定法(DSC)に従い、DSC−20(セイコー電子工業社製)によって測定した。試料約10mgを−20℃から200℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブの吸熱ピークを融点として求めた。この昇温測定の前に、一旦、樹脂を200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、20℃/分で常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一することが望ましい。
数平均分子量Mn、および重量平均分子量Mwは、GPC測定から求めた。測定は以下の条件で行った。また、数平均分子量Mn、および重量平均分子量Mwは、市販の単分散標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し、下記の換算法に基づいて求めた。
装置 : ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC2000型(Waters社製)
溶剤 : o−ジクロロベンゼン
カラム: TSKgelカラム(東ソー社製)×4
流速 : 1.0 ml/分
試料 : 0.15mg/mL o−ジクロロベンゼン溶液
温度 : 140℃
分子量換算 : PE換算/汎用較正法
なお、汎用較正の計算には、以下に示すMark−Houwink粘度式の係数を用いた。
ポリスチレン(PS)の係数 : KPS=1.38×10-4, aPS=0.70
ポリエチレン(PE)の係数 : KPE=5.06×10-4, aPE=0.70
(オレフィン系ワックスの合成)
充分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブにヘキサン950mlおよびプロピレン15ml、ビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)35mlを装入し、水素を0.25MPa(ゲージ圧)となるまで導入した。次いで、系内の温度を150℃に昇温した後、トリイソブチルアルミニウム0.3ミリモル、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.004ミリモル、ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド(シグマアルドリッチ社製)0.02ミリモルをエチレンで圧入することにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を2.9MPa(ゲージ圧)に保ち、150℃で20分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンおよびビニルノルボルネンをパージした。得られたポリマー溶液を、100℃減圧下で一晩乾燥した。
(オレフィン系ワックスの合成)
充分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブにヘキサン905mlおよびプロピレン35ml、ビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)60mlを装入し、水素を0.35MPa(ゲージ圧)となるまで導入した。次いで、系内の温度を150℃に昇温した後、トリイソブチルアルミニウム0.3ミリモル、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.004ミリモル、ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η5−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド(シグマアルドリッチ社製)0.02ミリモルをエチレンで圧入することにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を2.9MPa(ゲージ圧)に保ち、150℃で20分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンおよびビニルノルボルネンをパージした。得られたポリマー溶液を、100℃減圧下で一晩乾燥した。
ポリエチレンワックス(a−1)180gを、下記の平均構造式で表される片末端ハイドロジェンシリコーン(1)240g、キシレン2Lおよび塩化白金酸の3%イソプロパノール溶液0.5gとともにキシレン還流下で5時間反応させた。減圧、加熱下で溶剤を留去してシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)を得た。
片末端ハイドロジェンシリコーン(1):
C4H9−((CH3)2SiO)30−(CH3)2SiH
片末端ハイドロジェンシリコーン(1)を下記の平均構造式で表されるハイドロジェンシリコーン(2)35gに変更した以外は、調製例1と同様にしてシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−2)を得た。
ハイドロジェンシリコーン(2):
(CH3)3SiO((CH3)2SiO)10((CH3)HSi)3Si(CH3)3
ポリエチレンワックス(a−1)の代わりにポリエチレンワックス(a−2)を用いた以外は、調製例1と同様にしてシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)を得た。
ポリエチレンワックス(a−1)の代わりにポリエチレンワックス(a−2)を用いた以外は、調製例2と同様にしてシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−4)を得た。
芳香族ポリカーボネート樹脂(帝人化成(株):パンライトL−1225Y)90重量部、ポリカーボネート用グラスファイバー(日東紡(株):チョップドストランドCS3PE455S)10重量部およびシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)0.5重量部を二軸押出機(噛合型二軸異方向回転式:ハーケ社製)を用い、シリンダー温度300℃のもと押出してペレット化した無機強化材配合組成物を得た。
(a)引張強度
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7162に基づき、荷重レンジ500kg、試験速度50mm/minの条件で引張強度、引張伸び率を測定した。
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7171に基づき、荷重レンジ25kg、試験速度2mm/min、曲げスパン64mmの条件で曲げ強度と曲げ弾性率を測定した。
射出成形機を用いて試験片を作成し、JIS K−7111に基づき、ハンマー重量2J、ハンマー回転周りのモーメント1.08N・J、ハンマー持ち上げ角度50°、衝撃速度2.9m/S、回転軸から打撃点までの距離0.23mの条件でシャルピー衝撃値を測定した。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代わりにシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−2)を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代わりにシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代わりにシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−4)を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代わりにシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)3重量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
ポリブチレンテフタレート(ウィンテックポリマー(株):ジュラネックス2002)70重量部、ポリブチレンテレフタレート用グラスファイバー(日東紡(株):チョップドストランドCS3PE941S)30重量部およびシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)0.5重量部を二軸押出機(同方向回転式HK−25D:パーカーコーポレーション社製)を用い、シリンダー温度260℃のもと押出してペレット化した無機強化材配合組成物を得た。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)0.5重量部の代わりにシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)3重量部を用いた以外は実施例6と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
比較のためシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)を添加しないこと以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代りにマレイン酸変性のハイワックス1105A(三井化学(株))を使用する以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代りに未変性のワックスであるハイワックス110P(三井化学(株))を使用する以外は実施例1と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例1と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−1)の代わりにシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)15重量部を用いた以外は実施例1と同様にしてペレット化を試みたが、混練が不十分となりストランドが安定せず、ペレットを得ることができなかった。
比較のためシリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)を添加しないこと以外は実施例6と同様にしてペレット化し、ガラス繊維強化材配合熱可塑性樹脂組成物を得、実施例6と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)の代わりにマレイン酸変性のハイワックス1105A(三井化学(株))を使用する以外は実施例6と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)の代わりにマレイン酸変性のハイワックス1105A(三井化学(株))を3重量部使用する以外は実施例6と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
シリコーン変性オレフィン系ワックス(b−3)の代わりに未変性のワックスであるハイワックス110P(三井化学(株))を使用する以外は実施例6と同様に射出成形を行って試験片を作成し、同様の試験を行った。
Claims (6)
- (A)熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂95〜50重量部と、
(B)無機強化材5〜50重量部と、
(C)シリコーン変性オレフィン系ワックス0.01〜10重量部とを含有する(ただし、成分(A)と成分(B)との合計を100重量部とする)
ことを特徴とする無機強化材配合成形用樹脂組成物。 - 前記(C)シリコーン変性オレフィン系ワックスを0.05〜7重量部有することを特徴とする請求項1に記載の無機強化材配合成形用樹脂組成物。
- 前記(A)熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリイミド樹脂であり、熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、熱硬化性不飽和ポリエステル樹脂およびフェノール樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の無機強化材配合成形用樹脂組成物。
- 前記(B)無機強化材がガラス繊維、カーボン繊維から選択される少なくとも1種の充填剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機強化材配合成形用樹脂組成物。
- 前記(C)シリコーン変性オレフィン系ワックスが、下記(i)〜(vi)を満たす未変性のオレフィン系ワックス(D)と1分子に1個以上のSiH結合を有するハイドロジェンシリコーンとを、触媒存在下で付加反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無機強化材配合成形用樹脂組成物。
(i)エチレンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと少なくとも1種のジエンとを共重合して得られる共重合体
(ii)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜3.0個
(iii)密度が870〜980kg/m3
(iv)融点が70〜130℃
(v)数平均分子量(Mn)が400〜5,000
(vi)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下 - 前記(C)シリコーン変性オレフィン系ワックスが、下記(vii)〜(xii)を満たす未変性のオレフィン系ワックス(D)と1分子に1個以上のSiH結合を有するハイドロジェンシリコーンとを、触媒存在下で付加反応させて得られたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無機強化材配合成形用樹脂組成物。
(vii)エチレンとビニルノルボルネン(5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)とを共重合して得られる共重合体、またはエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンとビニルノルボルネンとを共重合して得られる共重合体
(viii)1分子あたりの不飽和基含有量が0.5〜2.0個
(ix)密度が890〜980kg/m3
(x)融点が80〜130℃
(xi)数平均分子量(Mn)が400〜5,000
(xii)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が4.0以下
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