JP5118323B2 - 壁の出隅コーナー役物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、家屋の壁の出隅部に取り付けられる出隅コーナー役物製造方法に関するものである。
家屋の壁面に複数枚の外装材を張って外壁を形成するにあたって、外装材を家屋の出隅部で接続するために、壁の出隅部には横断面L字形の出隅コーナー役物が取り付けられる。この出隅コーナー役物は、外装材との連続性・一体感を確保する必要があるので、外装材を原板として、この原板を切断して一対の基板を作製し、この一対の基板を横断面L字形に突き合わせて接着することによって作製されている。
特許文献1は、図7(a)のように表面に凸柄1と凸柄1間の凹溝2からなる凹凸模様3を設けて形成される原板6から出隅コーナー役物Aを製造するようにしたものであり、まず原板6を切断して、図7(b)のように一方の側端面を厚み方向で斜めに切断した基板4を作製する。次に一対の基板4を斜めに切断した側端面同士を接着剤を介して突き合わせ、図7(c)のように断面L型に接着して接合する。この後、基板4の突合せの位置ずれを目立たなくすると共に基板4の突き合わせ面間からはみ出る接着剤を除去するために、突き合わせ接合部の出隅角部を面取り加工して、図(d)のように面取り面11を形成し、最後に、補修塗料等で面取り面11に塗装を施す。
このようにして、図8(a)(b)に示すような、出隅コーナー役物Aを製造することができるものである。
特許第2799051号公報
しかし、図8のように、基板4に凸柄1と凸柄1間の凹溝2とを設けて、目地溝を介してレンガやタイルを縦横に張り並べたような外観に凹凸模様3が形成されている場合、出隅コーナー役物Aの角部を上記のように面取り面11に形成すると、両基板4の凸柄1が角部の面取り面11で連続することになり、また凹溝2による凸柄1の厚みの表現が角部では面取り面11で損なわれることになる。このため、出隅コーナー役物Aの角部でレンガやタイルを縦横に張り並べたような外観が途切れることになるなど、凸柄1と凹溝2からなる凹凸模様3の外観を生かすことができないという問題を有するものであった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、凸柄と凹溝からなる凹凸模様の外観を生かすことができる壁の出隅コーナー役物容易に製造することができる壁の出隅コーナー役物の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項に係る壁の出隅コーナー役物の製造方法は、表面に凸柄1と凸柄1間の凹溝2からなる凹凸模様3を形成した原板6を切断して、一方の側端面が厚み方向で斜めに傾斜する傾斜面4aに加工され且つこの側端面において凸柄1の端面が凹溝2の溝深さと略同一厚みで凸柄1の表面と略垂直な面に加工された基板4を作製し、一対の基板4を凹凸模様3が外側になるように上記の傾斜面4a同士で横断面略L字形に突き合わせて接着すると共に、凸柄1の上記の略垂直に加工された端面間に、凹溝2の溝深さと略同一深さで横断面V型のコーナー溝5を形成することを特徴とするものである。
この発明によれば、角部において凸柄1を分断し且つ凸柄1の厚みの表現をすコーナー溝5を有する出隅コーナー役物を、容易に製造することができるものである。
また本発明の請求項に係る壁の出隅コーナー役物の製造方法は、表面に凸柄1と凸柄1間の凹溝2からなる凹凸模様3を形成した原板6を、凹溝2の溝底端部と凸柄1の下端との境界から凸柄1の裏面側へ向けて厚み方向で斜めに加工して傾斜面4aを形成した一対の基板4を作製し、一対の基板4を凹凸模様3が外側になるようにこの傾斜面4a同士で横断面略L字形に突き合わせて接着すると共に、突き合わせ部で対向する凸柄1の側端面間に、凹溝2の溝深さと略同一深さで横断面V型のコーナー溝5を形成することを特徴とするものである。
この発明によれば、角部において凸柄1を分断し且つ凸柄1の厚みの表現をすコーナー溝5を有する出隅コーナー役物を、容易に製造することができるものである。
本発明によれば、出隅コーナー役物の角部において、コーナー溝5によって凹溝2と同様に凸柄1を分断することができると共に、コーナー溝5によって凸柄1の厚みの表現をすることができ、凸柄1と凹溝2からなる凹凸模様3の外観を生かした出隅コーナー役物を得ることができるものであり、またこのような出隅コーナー役物を容易に製造することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
出隅コーナー役物Aの製造に使用する基板4を作製するための原板6としては、家屋の壁面に張って外壁を形成するために使用される外装材そのものを用いることができる。図6は原板6の一例を示すものであり、その表面には多数の凸柄1と各凸柄1間の凹溝2からなる凹凸模様3が形成してある。図6の実施の形態では、矩形の凸柄1を縦横に配置し、凹溝2を縦溝2aと横溝2bとから形成することによって、レンガやタイルを目地溝を介して縦横に張り並べたような外観に凹凸模様3を形成するようにしてある。この凹凸模様3の凸柄1や凹溝2の全面には塗装が施してある。またこの原板6は外装材で形成されているために、その上端縁に実突部13が、下端縁に実凹部14がそれぞれ設けてある。
図2は出隅コーナー役物Aを製造する方法の一例を示すものであり、まず原板6を縦幅方向に切断することによって、一対の基板4を作製する。このとき、図2(a)の鎖線で示すように、各基板4の一方の側端面は基板4の背面側へ向けて厚み方向に対して45°で傾斜する傾斜面(凸柄1の表面に対して傾斜する面)となるように切断し、各基板4の他方の側端面は厚み方向と平行な面(凸柄1の表面と垂直な面)になるように切断するものである。また、各基板4の傾斜面に切断した側の側端面において、凸柄1の部分を凹溝2の溝深さの範囲で厚み方向と略平行(凸柄1の表面と略垂直)に切断するようにしてある。ここで、図2(a)の実施の形態では、凸柄1を凹溝2の溝深さの範囲で切断する箇所を一対の基板4の境界面になるように設定することによって、少ない切断箇所で一対の基板4を原板6から切り出すことができるようにしてある。
このようにして、図2(b)に示すような、一方の側端面が背面側に向けて内側へ斜めに切断され且つこの側端面において凸柄1の端面が凹溝2の溝深さと略同一厚みで面取りするように切断された、一対の基板4を作製することができるものである。そして、一対の各基板4の側端面の斜めに切断した傾斜面4aに接着剤を塗布し、図2(c)のように傾斜面4a同士を突き合わせて接着することによって、図1(a)(b)に示すような、一対の基板4を横断面L字形に接合した出隅コーナー役物Aを作製することができるものである。
尚、基板4の一方の側端面の傾斜面4aは、上記のように原板6を厚み方向に傾斜して切断することによって形成する他、基板4の他方の側端面と同様に厚み方向と平行な面になるように切断した後、切削工具により斜めに切削することによって形成するようにしてもよい。
このようにして作製される出隅コーナー役物Aにあって、両基板4の突き合わせ部で対向する各凸柄1の側端面は、上記のように凸柄1の表面と略垂直な面に切断した垂直面1aとなっているので、この凸柄1の垂直面1a間に横断面V型のコーナー溝5が形成されるものであり、また凸柄1の垂直面1aの切断厚みは凹溝2の溝深さと略同じであるため、このコーナー溝5の溝深さは凹溝2の溝深さと略同じになる。従って図1に示すように、出隅コーナー役物Aの角部において隣り合う凸柄1間にコーナー溝5が形成され、このコーナー溝5は凹溝2の横溝2bと連通し且つ縦溝2aと平行になっている。このため、コーナー溝5は凹溝2の一部をなすような外観となるものであり、凸柄1と凹溝2から形成されるレンガやタイルを縦横に張り並べたような外観が出隅コーナー役物Aの角部で途切れることがなくなり、またコーナー溝5によって凸柄1の厚みを表現することもできるものである。
ここで、出隅コーナー役物Aの角部にコーナー溝5を形成するにあたっては、一対の基板4をL型に突き合わせて接合した後に、図3のように接合した角部をリューター等の切削工具15を用いてV型に切削することによって、コーナー溝5を形成する方法もある。しかしながら、上記の図1の実施の形態では、原板6から基板4を切り出す際に、凸柄1の端部を垂直に切断して垂直面1aを予め設けておき、一対の基板4をL型に突き合わせて接合する際にこの垂直面1aの間にコーナー溝5が形成されるようにしているため、加工の工数を減らすことができたり、V型切削の際に凸柄1に欠損やバリが発生し難い等の利点があり、出隅コーナー役物Aの角部にコーナー溝5を容易に形成することができるものである。また、一対の基板4をL型に突き合わせて接着するにあたって、突合せの先端同士が若干位置ずれしても、位置ずれはコーナー溝5の溝内で生じるので、位置ずれは目立つことがなくなるものである。
尚、図2(c)のように一対の基板4を傾斜面4a同士を突き合わせて接着剤で接着する際に、接着剤の一部がコーナー溝5にはみ出したときには、例えば図4(a)に示すように先端がV字形に形成された回転刃物16や、図4(b)(c)に示すように外周がV字形に形成された回転刃物17で、容易に接着剤の除去を行なうことができるものである。また、コーナー溝5には、凹凸模様3の凹溝2に塗装した塗料と同じ塗料で補修塗装を施すものである。
図5は出隅コーナー役物Aを製造する方法の他の一例を示すものであり、原板6を切断して基板4を切り出すにあたって、図5(a)に鎖線で示すように、基板4の一方の側端面は、凹溝2の縦溝2aの溝底の端部と凸柄1の側面の下端との境界から、この凸柄1の裏面側へ向けて厚み方向に対して45°で傾斜する傾斜面になるように切断してある。このように基板4の一方の側端面において原板6を切断するにあたって、凸柄1を通る線で切断する箇所では、上記の図2(a)(b)と同様に、凸柄1の部分を凹溝2の溝深さの範囲で厚み方向と略平行(凸柄1や凹溝2の側面と平行)に切断するようにしてある。また基板4の他方の側端面は、上記と同様に厚み方向と平行な面で切断するものである。
このようにして、図5(b)に示すような、一方の側端面が背面側に向けて内側へ斜めに切断され、且つこの側端面において一部の凸柄1では凸柄1の凹溝2との間の側面1bがそのまま現れると共に,他の凸柄1では端面が凹溝2の溝深さと略同一厚みで面取りした垂直面1aが現れる(図2(b)参照)、一対の基板4を作製することができるものである。そして、一対の各基板4の側端面の斜めに切断した傾斜面4aに接着剤を塗布し、図5(c)のように傾斜面4a同士を突き合わせて接着することによって、図1(a)(b)に示すような、一対の基板4を横断面L字形に接合した出隅コーナー役物Aを作製することができるものである。
このようにして作製される出隅コーナー役物Aにあって、両基板4の突き合わせ部で対向する各凸柄1の側端面は、上記のように凹溝2との間の側面1b(図5(b))、或いは垂直面1a(図2(b))となっているので、この凸柄1の側面1bや垂直面1aの間に横断面V型のコーナー溝5が形成されるものであり、このコーナー溝5の溝深さは上記と同様に凹溝2の溝深さと略同じになる。従って図1に示すように、出隅コーナー役物Aの角部において隣り合う凸柄1間にコーナー溝5が形成され、上記と同様に、凸柄1と凹溝2から形成されるレンガやタイルを縦横に張り並べたような外観が出隅コーナー役物Aの角部で途切れることがなくなり、またコーナー溝5によって凸柄1の厚みを表現することもできるものである。
そして、図5(c)のように一対の基板4を傾斜面4a同士を突き合わせて接着剤で接着する際に接着剤の一部がコーナー溝5にはみ出したときには、図4(a)や図4(b)(c)と同様に、回転刃物16,17で容易に接着剤の除去を行なうことができるものである。また、コーナー溝5に補修塗装を施すにあたって、凸柄1のうち凹溝2との間の側面1bがコーナー溝5に露出する部分には予め塗装が行なわれているので、この部分には補修塗装を施す必要がなく、補修塗装の面積を小さくすることができるものである。
本発明のコーナー出隅役物の実施の形態の一例を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は一部の拡大した斜視図である。 本発明のコーナー出隅役物の製造方法の実施の形態の一例を示すものであり、(a)乃至(c)は断面図である。 本発明のコーナー出隅役物の製造方法の他の実施の形態の一例を示す断面図である。 接着剤の除去の工程を示すものであり、(a)は断面図、(b)は回転刃物の正面図、(c)は断面図である。 本発明のコーナー出隅役物の製造方法の他の実施の形態の一例を示すものであり、(a)乃至(c)は断面図である。 原板の斜視図である。 従来のコーナー出隅役物の製造方法を示すものであり、(a)乃至(d)は断面図である。 従来のコーナー出隅役物を示すものであり、(a)は斜視図、(b)は一部の拡大した斜視図である。
符号の説明
1 凸柄
2 凹溝
3 凹凸模様
4 基板
5 コーナー溝
6 原板

Claims (2)

  1. 表面に凸柄と凸柄間の凹溝からなる凹凸模様を形成した原板を切断して、一方の側端面が厚み方向で斜めに傾斜する傾斜面に加工され且つこの側端面において凸柄の端面が凹溝の溝深さと略同一厚みで凸柄の表面と略垂直な面に加工された基板を作製し、一対の基板を凹凸模様が外側になるように上記の傾斜面同士で横断面略L字形に突き合わせて接着すると共に、凸柄の上記の略垂直に加工された端面間に、凹溝の溝深さと略同一深さで横断面V型のコーナー溝を形成することを特徴とする壁の出隅コーナー役物の製造方法。
  2. 表面に凸柄と凸柄間の凹溝からなる凹凸模様を形成した原板を、凹溝の溝底端部と凸柄の下端との境界から凸柄の裏面側へ向けて厚み方向で斜めに加工して傾斜面を形成した一対の基板を作製し、一対の基板を凹凸模様が外側になるようにこの傾斜面同士で横断面略L字形に突き合わせて接着すると共に、突き合わせ部で対向する凸柄の側端面間に、凹溝の溝深さと略同一深さで横断面V型のコーナー溝を形成することを特徴とする壁の出隅コーナー役物の製造方法。
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