JP5118906B2 - 摺動構造 - Google Patents
摺動構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5118906B2 JP5118906B2 JP2007179798A JP2007179798A JP5118906B2 JP 5118906 B2 JP5118906 B2 JP 5118906B2 JP 2007179798 A JP2007179798 A JP 2007179798A JP 2007179798 A JP2007179798 A JP 2007179798A JP 5118906 B2 JP5118906 B2 JP 5118906B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sliding
- surfactant
- lubricant
- water
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Lubricants (AREA)
Description
本発明に係る摺動構造の一対の摺動部材のうち、硬質炭素被膜を形成した一方の摺動部材として以下に示すディスク試験片を製作し、この摺動部材と摺動する他方の摺動部材として、以下に示すボール試験片を製作した。
硬質炭素被膜を成膜する基材として、直径50mm、厚み0.3mm、円部表面(摺動面)が鏡面状態(100面方位)となる、ディスク形状のシリコンウェハSを準備した。そして、図1に示すようなイオンビームミキシング装置10(日立製作所製 1X−30−30)を用いて、このシリコンウェハSの円部表面に非晶質の窒化炭素(CNx)被膜(硬質炭素被膜)を成膜した。なお、イオンビームミキシング法は、基材と薄膜(表面改質層)との間にミキシング層が形成されるため、従来の基材/被膜境界がなく、被膜との密着性や、被膜の組成制御性に優れた表面処理が可能な成膜方法である。
直径8mm、以下の表1に示す窒化珪素球を準備し、該球の表面に同じようにして、窒化炭素被膜を200nm成膜した。
界面活性剤であるアルキルエーテル硫酸エステル塩(AES)としてアルキルエーテル硫酸エステルナトリウムを水に含有させた潤滑剤を準備した。
図2に示すピンオンディスク摩擦試験機30を用いた。尚、本発明に係る「一対の摺動部材」はディスク試験片とボール試験片を示している。
実施例1−1と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例1−1と相違する点は、ディスク試験片Dの表面に、プラズマCVDにより、DLC被膜(HT−DLC(厚膜、高信頼性DLC:日本アイ・ティ・エフ株式会社製)を成膜した点である。そして、実施例1−1と同様の摩擦試験条件で摩擦係数を測定した。この結果を図3に示す。
実施例1−1と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例1−1と相違する点は、潤滑剤であり、比較例1−1〜7−1は、潤滑剤の代わりに、順次、鉱物油であるベースオイル5W−30、純水、エタノール(C2H5OH)、ケロシン(灯油)、シリコン油、ホルムアルデヒド(HCONH2:ギ酸のアミド)、ヘキサン(C6H14)を用いた点である。そして、実施例1−1と同様の摩擦試験条件で摩擦係数を測定した。この結果を図3に示す。
実施例1−2と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例1−2と相違する点は、潤滑剤であり、比較例1−2〜7−2の供給する潤滑剤等は、順次比較例1−1〜7−1の潤滑剤等に対応している。そして、実施例1−2と同様の摩擦試験条件で摩擦係数を測定した。この結果を図3に示す。
この試験結果から、CNx被膜を用いて得られる摩擦係数のほうが、DLC被膜を用いて得られる摩擦係数よりも低い傾向があることが確認された。これはCNx膜の方が、DLC被膜よりも活性が高く、より強固な境界潤滑膜が摺動時に形成されたためであると考えられる。なお、比較例4のケロシン、比較例7のヘキサンを潤滑させた場合に、CNx被膜を用いて得られる摩擦係数がDLC被膜を用いて得られるものよりも高いのは、ケロシン、ヘキサンが他のものに比べてせん断抵抗が大きいからである。
実施例1−1と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例1−1と相違する点は、潤滑剤であり、実施例2の供給する潤滑剤を、水に対して、陰イオン界面活性剤として、アルカンスルホン酸塩から選択されるデカンスルホン酸ナトリウムを0.5質量%以上(具体的には、0.5質量%、1.0質量%、10質量%、20質量%)含有させた点である。そして、実施例1−1と同様の摩擦試験条件で摩擦係数を測定した。実施例1−1と相違する条件は、摺動速度を3.14×10−2m/sにした点である。この結果を図4に示す。また、試験終了後、各ディスク試験片Dを試験機30から取り出して、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、CNx被膜に形成された摩耗痕の断面積を求めて、この被膜の比摩耗量を算出した。この結果を、図5に示す。
実施例2と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例2と相違する点は、水に対して、前記陰イオン界面活性剤を添加しない水のみ潤滑剤と、陰イオン界面活性剤を0.1質量%含有させた潤滑剤を準備した点である。そして、実施例2と同じように、摩擦係数及び比摩耗量を測定した。この結果を図4及び図5に示す。
図4に示すように、比較例8の陰イオン界面活性剤を0.1質量%含有させた場合には、実施例8のいずれの場合よりも、摩擦係数が増加した。一方、図5に示すように、比較例8の陰イオン界面活性剤を0.1質量%含有させた場合、及び、実施例2の陰イオン界面活性剤を0.5質量%以上含有させた場合のいずれの場合であっても、比較例8の水潤滑下に比べ、比摩耗量は減少し、陰イオン界面活性剤の含有率を増加させるに従って摩擦係数は減少している。この結果から、摺動構造の潤滑剤として、水に陰イオン界面活性剤を含有させた潤滑剤を用いることにより、摺動部材の表面に形成させたCNx被膜(硬質炭素被膜)の摩耗を抑制することが可能であり、さらに、陰イオン界面活性剤を0.5質量%以上含有させた潤滑剤を用いることにより、摩擦係数をさらに減少させることができると考えられる。
実施例2と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例1−1と相違する点は、潤滑剤であり、実施例3の供給する潤滑剤を、水に対して、陽イオン界面活性剤として、アルキルトリメチルアンモニウム塩から選択されるテトラメチルアンモニウム塩を1.0質量%以上(具体的には、1.0質量%、10質量%、20質量%)含有させた点である。そして、実施例2と同じように、摩擦係数及び比摩耗量を測定した。この結果を図8及び図9に示す。
実施例3と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例3と相違する点は、水に対して、前記陽イオン界面活性剤を添加しない水のみ潤滑剤と、前記陽イオン界面活性剤を0.1質量%又は0.5質量%含有させた潤滑剤を準備した点である。そして、実施例3と同じように、摩擦係数及び比摩耗量を測定した。この結果を図6及び図7に示す。
図6に示すように、陽イオン界面活性剤を含有させたものは、いずれも、比較例9の水潤滑下のものに比べて摩擦係数が増加しており、陽イオン界面活性剤の含有率を増加させるに従って摩擦係数は増加する傾向にあった。一方、図7に示すように、比較例9のうち、陽イオン界面活性剤を0.1質量%、0.5質量%含有させた場合は、水潤滑下の場合よりも、比摩耗量が増加した。しかし、実施例3に示すように、陽イオン界面活性剤を1.0質量%以上含有させた場合には、比較例9のいずれの場合に比べても、比摩耗量は減少した。この結果から、摺動構造の潤滑剤として、水に陽イオン界面活性剤を含有させた潤滑剤を用いることにより、摺動部材の表面に形成させたCNx被膜(硬質炭素被膜)の摩耗を抑制することができると考えられる。
実施例2と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例1−1と相違する点は、潤滑剤であり、実施例3の供給する潤滑剤を、水に対して、非イオン界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルから選択されるポリオキシエチレンラウリルエーテルを0.5質量%以上(具体的には、0.5質量%,1.0質量%、10質量%、20質量%)含有させた点である。そして、実施例2と同じように、摩擦係数及び比摩耗量を測定した。この結果を図8及び図9に示す。
実施例3と同じように、ディスク試験片D、ボール試験片B、潤滑剤Lを準備した。実施例2と相違する点は、水に対して、前記非イオン界面活性剤を添加しない水のみ潤滑剤と、前記非イオン界面活性剤を0.1質量%含有させた潤滑剤を準備した点である。そして、実施例3と同じように、摩擦係数及び比摩耗量を測定した。この結果を図8及び図9に示す。
図8に示すように、比較例10のうち、非イオン界面活性剤を0.1質量%含有させた場合には、水潤滑下の場合に比べて、摩擦係数が増加した。さらに、実施例4のうち、非イオン界面活性剤を10質量%以上含有させた場合には、他の場合に比べて、摩擦係数は減少した。一方、図9に示すように、比較例10に比べて、実施例4のように、非イオン界面活性剤を0.5質量%以上含有させた潤滑剤を用い方が、比摩耗量は減少した。この結果から、この結果から、非イオン界面活性剤を0.5質量%以上含有させた場合には、摺動部材の表面に形成させたCNx被膜(硬質炭素被膜)の摩耗を抑制することが可能であり、さらに、非イオン界面活性剤を10質量%以上含有させた場合には、摺動部材の摩擦係数をさらに減少させることができると考えられる。
Claims (8)
- 相互に摺動する摺動面のうち少なくとも一方の摺動面に硬質炭素被膜が形成された一対の摺動部材と、該一対の摺動部材の間に存在する潤滑剤と、を備えた摺動構造であって、
前記潤滑剤は、界面活性剤が含有した水を少なくとも含むことを特徴とする摺動構造。 - 前記界面活性剤は、陰イオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の摺動構造。
- 前記陰イオン界面活性剤は、前記水に対して少なくとも0.5質量%以上含有していることを特徴とする請求項2に記載の摺動構造。
- 前記界面活性剤は、陽イオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の摺動構造。
- 前記陽イオン界面活性剤は、前記水に対して少なくとも1.0質量%含有していることを特徴とする請求項4に記載の摺動構造。
- 前記界面活性剤は、非イオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の摺動構造。
- 前記非イオン界面活性剤は、前記水に対して少なくとも0.5質量%含有していることを特徴とする請求項6に記載の摺動構造。
- 前記硬質炭素被膜は、非晶質炭素被膜(DLC被膜)又は窒化炭素被膜(CNx被膜)であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の摺動構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007179798A JP5118906B2 (ja) | 2007-07-09 | 2007-07-09 | 摺動構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2007179798A JP5118906B2 (ja) | 2007-07-09 | 2007-07-09 | 摺動構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2009013371A JP2009013371A (ja) | 2009-01-22 |
| JP5118906B2 true JP5118906B2 (ja) | 2013-01-16 |
Family
ID=40354664
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2007179798A Expired - Fee Related JP5118906B2 (ja) | 2007-07-09 | 2007-07-09 | 摺動構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP5118906B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5738737B2 (ja) * | 2011-10-19 | 2015-06-24 | コスモ石油ルブリカンツ株式会社 | 水系潤滑液組成物 |
Family Cites Families (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4274973A (en) * | 1979-06-22 | 1981-06-23 | The Diversey Corporation | Aqueous water-soluble soap lubricant concentrates and aqueous lubricants containing same |
| GB8926885D0 (en) * | 1989-11-28 | 1990-01-17 | Albright & Wilson | Drilling fluids |
| JP3973720B2 (ja) * | 1996-11-07 | 2007-09-12 | 三洋化成工業株式会社 | 含水潤滑剤 |
| JP4242610B2 (ja) * | 2002-07-09 | 2009-03-25 | 協同油脂株式会社 | 水溶性潤滑剤組成物 |
| JP2007136511A (ja) * | 2005-11-18 | 2007-06-07 | Toyota Central Res & Dev Lab Inc | 冷間加工方法 |
| CN101432403B (zh) * | 2006-04-28 | 2013-05-29 | 日产自动车株式会社 | 低摩擦润滑组件 |
-
2007
- 2007-07-09 JP JP2007179798A patent/JP5118906B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2009013371A (ja) | 2009-01-22 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP2014748B1 (en) | Low-friction lubrication assembly | |
| Xing et al. | Effect of regular surface textures generated by laser on tribological behavior of Si3N4/TiC ceramic | |
| Sutton et al. | The friction of diamond-like carbon coatings in a water environment | |
| Cheng et al. | Mechanical and tribological properties of nanocomposite TiSiN coatings | |
| JP5273337B2 (ja) | 低摩擦摺動部材 | |
| JP5763190B2 (ja) | 低摩擦面を提供するための方法 | |
| JP2000297373A (ja) | 摺動部材およびその製造方法 | |
| CN103608482A (zh) | 具有涂层的滑动件、特别是活塞环和生产滑动件的方法 | |
| BR102012016191A2 (pt) | Elemento deslizante com revestimento dlc | |
| WO2012073717A1 (ja) | 摺動構造部材 | |
| Katahira et al. | ELID grinding and tribological characteristics of TiAlN film | |
| JP5118906B2 (ja) | 摺動構造 | |
| JP6095090B2 (ja) | 摺動方法、摺動構造の製造方法、摺動構造およびデバイス | |
| JP2004269991A (ja) | 異なる環境において耐摩耗性に優れたダイアモンドライクカーボン多層膜 | |
| JP2006008853A (ja) | 硬質炭素皮膜摺動部材及びその製造方法 | |
| JP6298019B2 (ja) | 摺動部材の製造方法 | |
| Mo et al. | Tribological investigation of WC/C coating under dry sliding conditions | |
| Zhou et al. | Comparison of tribological properties of CrN, CrTiN and CrTiBN coatings sliding against SiC and SUS440C balls in water | |
| JP4915891B2 (ja) | 低摩擦摺動部材 | |
| JP5221067B2 (ja) | 摺動構造 | |
| Khun et al. | Effects of platinum content on tribological properties of platinum/nitrogen doped diamond-like carbon thin films deposited via magnetron sputtering | |
| Lind et al. | Tribological properties of PVD coatings with lubricating films | |
| CN113355633A (zh) | 一种齿轮副的表面处理方法 | |
| Luo et al. | Advanced tribology: proceedings of CIST2008 & ITS-IFToMM2008 | |
| Mannan et al. | Tribological performance of DLC/DLC and steel/DLC contacts in the presence of additivated oil |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100610 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20100610 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121002 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121022 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151026 Year of fee payment: 3 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |
