JP5122416B2 - エアテーブル装置および軸受間隔修正方法 - Google Patents

エアテーブル装置および軸受間隔修正方法 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械、精密機械、液晶検査装置、液晶搬送装置などでワークや測定器、ロボットなどの移動に利用されるリニアモータ駆動のエアテーブル装置および軸受間隔修正方法に関する。
静圧空気軸受直線案内にそってリニアモータ駆動によりテーブルなどの移動体を直線移動させるエアテーブル装置は、精密機械関連機器、液晶関連機器に広く利用されている。この種のエアテーブル装置では、静圧空気軸受とリニアモータを採用することで、高速移動と高い位置決め精度を実現することができる。
エアテーブル装置では、静圧空気軸受の軸受隙間が種々の原因から変化することが従来から問題とされている。
例えば、基台およびガイドレールと、ステージの熱膨張の差に起因して、ガイドレールの静圧空気軸受の軸受隙間が変化することが知られている。ステージが大型化すると、最悪の場合、軸受隙間が無くなるので、特許文献1では、ステージの大小とは関係なく、一対の水平方向空気空気軸受の間の距離を小さく設定する構造を開示している。
ところで、従来から利用されているエアテーブル装置には、図4に示すようなT字形のガイドレール22に沿ってスライダー20が走行するエアーテーブル装置がある。
図5に示すように、スライダー20の両側には、ガイドレール22垂直面に対向する横空気軸受4と、ガイドレール22の上下面にそれぞれ対向する上空気軸受5、下空気軸受6が取り付けられている。ガイドレール22とこれらの空気軸受との間には、数μmから十数μmの軸受隙間が確保されている。
駆動方式には、リニアモータが採用され、レールの上面中央には、多数の磁石板25が一列に配列され、スライダー20は、コイル30を装備している。
特開2006−084034号公報
図5に示すエアーテーブル装置では、スライダー20にリニアモータを装備すると、コイル30の中心とスライダー20の中心が合わなくなる。これは次のような構造に原因がある。
図6に示すように、リニアモータは、コイル30と磁極検出器32とで構成される。コイル30には、必要な加速度を得るために、スライダー20の本体に対して相対的に大きな面積を占めるコイルが用いられる。このため、コイル30と磁極検出器32をスライダー20に取り付けると、スライダ20の中心に対してコイル30の中心にオフセット量が生じる。
このようにスライダー20の中心とコイルの中心が一致していないと、吸引力はスライダーの重心にかからず、偏荷重となる。そして、進行方向の前後で、スライダーでは軸受隙間が不均一になってしまう。この軸受隙間の不均一は、例えば、図6に例示するようになる。
軸受隙間の不均一はたとえ数μmの違いであっても、スライダー20は傾いている状態のため、隙間の大きい方から空気が流出し、軸受の剛性が低下してしまうので、このようなエアテーブルを採用した精密機器では重大な問題になる。
従来、この問題に対処するために、スライダーの重心にコイルの中心を合わせるべく、スライダーの幅を拡げることが考えられる。しかし、スライダーの重量増により加速度が減少したり、所定のストロークを得ようとすると、レールを延ばさなければならなくなるという別の不具合が生じる。
また、磁極検出器側にカウンターウェイトを取り付け、吸引力との釣り合いを取ることが考えられる。しかし、吸引力との釣り合いを取るには、10〜20kgのカウンターウェイトを取り付けなければならなくなる。これでは、スライダーの重量増加により加速度が低下してしまう。
このように、いずれの方法も、スライダー中心とコイル中心が一致しないことによる軸受隙間の不均一という課題に対しては抜本的な解決にならない。
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の有する問題点を解決し、スライダ中心とコイル中心とが不一致であっても、空気軸受とガイドレールの間の軸受隙間を均一に修正し、高速性、高い剛性を得られるようにしたエアーテーブル装置および軸受間隔修正方法を提供することにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、水平部と垂直部がT字をなす断面T字形のレールからなり、前記水平部の上面には、中央に長手方向に磁石が配列されガイドレールと、
前記ガイドレールの垂直部の左右側面にそれぞれ対向する横空気軸受と、前記水平部の上下面にそれぞれ対向する上空気軸受、下空気軸受を有し、前記ガイドレールをリニアモータ駆動により走行するスライダーと、前記スライダーの走行方向の一側面に配置され、スライダーの滑動面と上記各空気軸受との間の軸受間隔の不均一を修正する吸引力発生部と、を備え、前記吸引力発生部は、前記スライダーの本体の内側面に前記ガイドレールの磁石と対向して設けられるコイルと磁極検出器のうち、前記磁極検知器に近い方の側面に配置されたことを特徴とするものである。
また、本発明は、水平部と垂直部がT字をなす断面T字形のレールからなり、前記水平部の上面には、中央に長手方向に磁石が配列されガイドレールと、前記ガイドレールの垂直部の左右側面にそれぞれ対向する横空気軸受と、前記水平部の上下面にそれぞれ対向する上空気軸受、下空気軸受を有し、前記ガイドレールをリニアモータ駆動により走行するスライダーと、を有するエアーテーブル装置において、前記スライダーと各空気軸受との間の軸受間隔を均一に修正する方法であって、前記スライダーの走行方向の一側面であって、前記スライダーの本体の内側面に前記ガイドレールの磁石と対向して設けられるコイルと磁極検出器のうち、前記磁極検知器に近い方の側面に吸引力発生手段を配置し、前記吸引力発生手段に吸引力を発生させることにより、前記スライダーの滑動面と上記各空気軸受との間の軸受間隔の不均一を修正することを特徴とする。
本発明によれば、スライダ中心とコイル中心とが不一致であっても、空気軸受とガイドレールの間の軸受隙間を均一に修正し、高速性、高剛性を実現することができる。
以下、本発明によるエアーテーブル装置の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるエアーテーブル装置を示す斜視図である。この図1において、参照番号20は、リニアモータ駆動のスライダーを示す。このスライダ−20には、図示しないテーブルが搭載される。参照番号22は、スライダー20が走行するガイドレールを示す。
ガイドレール22は、水平部23と垂直部24とがT字をなす断面T字形のレールが用いられている。このガイドレール22の水平部23の上面中央には、磁石25が長手方向に配列されている。
図2は、スライダー20の断面を示す。このスライダー20では、次のような空気軸受が組み合わされた構造になっている。
スライダー20の左右両側には、ガイドレール22の水平部23の左右側面にそれぞれ対向する横空気軸受26a、26bが取り付けられている。また、スライダー20には、ガイドレール22の水平部23の上下面にそれぞれ対向する上空気軸受27a、27bと下空気軸受28a、28bが取り付けられている。なお、図2において、参照符合21は位置検出に用いるリニアスケールである。
また、図3に示すように、スライダー20の内側には、リニアモータの要素として、コイル30と磁極検知器32が一つずつ設けられており、このコイル30と磁極検知器32は、ガイドレール22に配列している磁石25と対向し合う位置に配置されている。
スライダー20を高速に走行させるためには、大きな容量のコイル30を取り付ける必要がある。このため、コイル30も大きくなる。しかも、コイル30は磁極検出器32とペアで取り付けられることから、スライダー20の中心に対してコイル30の中心が偏心することになる。このような偏心があることによって、偏荷重が生じて、スライダ−20に6つ設けてある空気軸受うち、特に、上空気軸受27a、27b、下空気軸受28a、28bの各軸受間隔にばらつきが生じる。
そこで、本実施形態のエアーテーブル装置では、軸受間隔の不均一を修正するために、図1、図3に示すように、吸引力発生部34をスライダ−20に設けている。
この吸引力発生部34は、磁石との間で磁力と吸引力を発生する全体が板状を呈する鉄系材料からなり、スライダー20の走行方向に向く側面20aに配置されている。そして、この吸引力発生部34が取り付けられている側面20aは、磁極検知器32に近い方の側面である。
このような吸引力発生部34は、その面積とガイドレール22の磁石25との間の隙間の大きさに応じた大きさの吸引力を発生するようになっている。
本実施形態によるエアーテーブル装置は、以上のように構成されるものであり、次に、その作用並びに効果について説明する。
図6は、吸引力発生部34をスライダー20に取り付ける前の空気軸受の軸受間隔を測定した例を示す。この図6では、スライダ−20の四隅における軸受間隔を示している。ここで、上隙間とは、図2との対比において、上空気軸受27a、27bとガイドレール22の水平部23の上滑動面との間の隙間をいう。下隙間とは、下空気軸受28a、28bとガイドレール22の水平部の下滑動面との間の隙間を指している。
上述したように、スライダ−20の中心に対してコイル30の中心がオフセットしていると、図6では、スライダ−20の右側に向かって低くなるように僅かに傾斜することになる。このため、スライダ−20の右側では、上隙間は小さくなり、下隙間は大きくなる。スライダー20の左側では、逆に上隙間は大きくなり、下隙間は小さくなる。
そこで、本実施形態のように、スライダ−20の側面20a、この場合、高くなっている方の側面に、吸引力発生部34を設けて、磁石25に対して吸引力を発生させる。そうすると、スライダー20の高くなっている方が低くなるように磁石25に引き付けられるので、上隙間は小さく下隙間は大きくなるように修正される。そして、スライダ−20の右側では、上隙間は大きく下隙間は小さくなるように修正される。この結果、図3に示すように、スライダー20の上隙間、下隙間とも全体にわたってほぼ均一にすることができる。
なお、吸引力発生部34のコイルの吸引力は、磁石とのギャップが0のとき、約0.3N/mm2発生するので、吸引力発生部34の面積×ギャップの関係を利用して吸引力の大きさを調整し、均一隙間になるようにする。吸引力発生部34の形状は、四角、三角等は問わない。
以上のようにして、スライダー20に吸引力発生部34を設けることにより、幅を大きくしたり、質量を増やしたりというように、スライダー20そのものには全く変更を加えることなく、空気軸受の間隔を均一に保つことができるので、高速性を確保しつつて高い軸受剛性を実現することができる。
本発明によるエアーテーブル装置の一実施形態を示す斜視図である。 同エアーテーブル装置のスライダの横断面図である。 本発明によるエアーテーブル装置に設けた吸引力発生部の配置位置を示す平面図である。 従来のエアーテーブル装置を示す斜視図である。 従来のエアーテーブル装置のスライダの構成説明図である。 従来のエアーテーブル装置における軸受間隔のはらつきを示す平面図である。
符号の説明
20 スライダ
22 ガイドレール
26a,26b 横空気軸受
27a,27b 上空気軸受
28a,28b 下空気軸受
30 コイル
32 磁極検知器
34 吸引力発生部

Claims (3)

  1. 水平部と垂直部がT字をなす断面T字形のレールからなり、前記水平部の上面には、中央に長手方向に磁石が配列されガイドレールと、
    前記ガイドレールの垂直部の左右側面にそれぞれ対向する横空気軸受と、前記水平部の上下面にそれぞれ対向する上空気軸受、下空気軸受を有し、前記ガイドレールをリニアモータ駆動により走行するスライダーと、
    前記スライダーの走行方向の一側面に配置され、スライダーの滑動面と上記各空気軸受との間の軸受間隔の不均一を修正する吸引力発生部と、を備え、
    前記吸引力発生部は、前記スライダーの本体の内側面に前記ガイドレールの磁石と対向して設けられるコイルと磁極検出器のうち、前記磁極検知器に近い方の側面に配置されたことを特徴とするエアーテーブル装置。
  2. 前記吸引力発生部は、その面積と前記ガイドレールとの磁石との間の隙間の大きさに応じた吸引力を発生する板状の鉄系材料からなることを特徴とする請求項1に記載のエアーテーブル装置。
  3. 水平部と垂直部がT字をなす断面T字形のレールからなり、前記水平部の上面には、中央に長手方向に磁石が配列されガイドレールと、前記ガイドレールの垂直部の左右側面にそれぞれ対向する横空気軸受と、前記水平部の上下面にそれぞれ対向する上空気軸受、下空気軸受を有し、前記ガイドレールをリニアモータ駆動により走行するスライダーと、を有するエアーテーブル装置において、前記スライダーと各空気軸受との間の軸受間隔を均一に修正する方法であって、
    前記スライダーの走行方向の一側面であって、前記スライダーの本体の内側面に前記ガイドレールの磁石と対向して設けられるコイルと磁極検出器のうち、前記磁極検知器に近い方の側面に吸引力発生手段を配置し、前記吸引力発生手段に吸引力を発生させることにより、前記スライダーの滑動面と上記各空気軸受との間の軸受間隔の不均一を修正することを特徴とするエアーテーブル装置における軸受間隔修正方法。
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