JP5127625B2 - 無人搬送車用誘導テープ認識装置 - Google Patents
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Description
無人搬送車の走行制御方式としては、(1)床面に電磁誘導線を埋設し、そこに交流電流を流して生じる磁界を車体側の磁気センサで検出することによって、走行ルートを検出する電磁誘導方式(誘導線埋設方式)、(2)床面に磁気テープを誘導線として貼り付け、車体側の磁気センサで磁気テープが発生する磁束を検出することによって、走行ルートを検出する磁気誘導方式、(3)床面に光反射テープを誘導線として貼り付け、車体側の光センサで光反射テープを検知して、走行ルートを検出する光誘導方式などが主に用いられている。
このような無人搬送車は、巻取紙の搬送における自動化・省人化・作業環境の改善に寄与してきた。
そして、このような無人搬送車の制御方式としては、保守管理や据付現場への適応性、経済性などの観点から、前記(2)、(3)で説明した磁気誘導方式及び光誘導方式が多く採用される傾向にある。
そのため、多くのセンサの中から実際に使用できるセンサの割合、すなわち、歩留まりが低く、また、センサの選別に手間と時間が掛かるため、製造コスト上昇の原因となっていた。
しかも、このような初期設定は、設定対象となっている誘導テープ認識装置の検出精度を向上させるだけでなく、他の誘導テープ認識装置の検出精度と整合させる必要があり、設定作業を一層複雑にしていた。
また、従来の誘導テープ認識装置は、検出感度をセンサアレイの中央よりも左右側の方を高くして、誘導テープのエッジの検出精度を高めるというような高度なユーザーニーズに柔軟に対応することが困難であった。
さらに、複数のセンサのそれぞれの出力特性を基準値Std(i)の値を変えるだけで任意に設定できるので、認識テープ認識装置の感度特性を柔軟に変更することができる。
また、基準値Std(i)の値が、右端及び左端に近いセンサほど大きく設定されていることにより、右端及び左端に近いセンサほど出力値が大きくなるので、誘導テープの左右端の位置をより敏感に検知することができる。
また、センサ間に存在する実際の誘導テープの中央位置を加重平均によって合理的に推定することができるので、センサの数を増加させることなく、高い検出精度を実現することができる。
ここで、図1は、本実施例の無人搬送車用誘導テープ認識装置が適用される無人搬送車の概要を示す概念図である。
図2は、複数のセンサの初期設定時におけるセンサと誘導テープとの位置関係を示した平面図であり、図3は、誘導テープの位置の認識を行う際におけるセンサと誘導テープとの位置関係を示した平面図であり、図4は、誘導テープが存在する状態における複数のセンサのそれぞれの出力値と、誘導テープが存在しない状態における複数のセンサのそれぞれの出力値と、両者の差であるレンジ値とを示したグラフであり、図5は、センサ初期設定のフローを示したフローチャートであり、図6は、センサ出力値から誘導テープの位置を認識するフローを示したフローチャートであり、図7は、誘導テープの違いによるセンサ出力値の違いを示したグラフであり、図8は、基準値Std(i)の設定例であり、図9は、基準値Std(i)の別の設定例である。
また、無人搬送車100の左右側辺の略中央に電動モータ140により回転駆動される駆動輪130が設置されている。
本実施例においては、磁気センサアレイ120は、16個の磁気センサ(以下、「素子」ともいう)を10mm間隔で一列に配列したものを使用している。
以下の説明において、[ ]内に示した符号は、図5及び図6のフローチャート中に示したフロー番号を示している。
また、iは、素子番号を表しており、本実施例の場合、i=1〜16である。
本実施例においては、すべての磁気センサの基準値Std(i)を1000mVに設定している。
そして、図2(a)に示すように、誘導テープGが存在する状態で磁気センサアレイ120を構成する各磁気センサの出力値、すなわち、テープあり出力値Von(i)を取得する[S2]。
次に、図2(b)に示すように、誘導テープが存在しない状態で磁気センサアレイ120を構成する各磁気センサの出力値、すなわち、テープなし出力値Vof(i)を取得する[S3]。
ここで、各磁気センサごとのVon(i)及びVof(i)の値をグラフ化したものが図4(a)である。
このグラフから明らかなように、磁気センサごとに出力値がかなりばらついている。
さらに、Von(i)とVof(i)との差をレンジ値R(i)として記憶する[S5]。
各磁気センサごとのレンジ値R(i)の値をグラフ化したものが図4(b)である。
このグラフから明らかなように、磁気センサごとのレンジ値R(i)は、1100mV程度である。
ここで、「基準値Std(i)に正規化する」という意味は、各磁気センサごとにばらつきのあるレンジ値R(i)をすべて所定の基準値Std(i)に揃えることを意味しており、すなわち、基準値Std(i)よりも大きなレンジ値R(i)に対しては縮小し、基準値Std(i)よりも小さなレンジ値R(i)に対しては拡大して基準値Stdに揃える。
その際の倍率が、ゲイン値G(i)である。
以上の[S1]〜[S6]のステップが、センサ初期設定機構によって行われる。
この時、図3に示すように磁気センサアレイ120は、誘導テープGと直交する方向に設置される。
そして、各磁気センサのそれぞれの出力値Vs(i)を取得する[S7]。
ここで、補正出力値Vx(i)は、各磁気センサのレンジ値R(i)を基準値Std(i)に正規化したときの出力値を表している。
すなわち、各磁気センサの補正出力値Vx(i)は、基準値Std(i)に対する相対値であると考えることができる。
以上の[S7]〜[S9]のステップが、センサ出力補正機構によって行われる。
この[S10]及び[S11]のステップが、テープ位置認識機構によって行われる。
本実施例では、各磁気センサの補正出力値Vx(i)から誘導テープの中央位置、左右端位置を求める演算方法として、次のような方法を用いている。
同様に、各磁気センサのそれぞれの補正出力値Vx(i)の値を左から順に所定の閾値Vthと比較し、初めて補正出力値Vx(i)が、閾値Vthを超えたとき、その磁気センサの位置を誘導テープの左端位置と認識する。
このようにすることにより、誘導テープが分岐している場合にも、右端位置、左端位置を正確に認識することができる。
このようにして認識された誘導テープの右端位置と左端位置の中央を、誘導テープの中央位置と認識する。
また、閾値Vth以上の補正出力値Vx(i)を出力するセンサの位置X(i)と補正出力値Vx(i)を、次式に基づいて、加重平均した結果を誘導テープの中央位置Xcと認識しても良い。
Xc=ΣX(i)・Vx(i)/ΣVx(i)
本実施例の場合、基準値Std(i)が1000mV(一定)であり、閾値Vthは、その30%の300mVとしている。
この閾値Vthの大きさにより、検出精度が変動する。
したがって、実際の誘導テープの位置検出に先立ち、閾値Vthの大きさを変化させて演算によって求められた誘導テープの位置と実際の誘導テープの位置とを一致させておくことにより、検出精度を向上させることができる。
例えば、図7(a)は、厚みが1mmの磁気テープを用いた場合の各磁気センサの出力値をグラフ化したものであり、図7(b)は、厚みが0.7mmの磁気テープを用いた場合の各磁気センサの出力値をグラフ化したものである。
両者の比較から明らかなように磁気センサの出力は、磁気テープの特性に影響される。
そこで、誘導テープが変更されたときや、稼動時間が一定時間を経過するごとに、前述したセンサ初期設定機構によって、初期値の再設定を行うことにより、検出精度を向上させることができ、その効果は甚大である。
実施例2の無人搬送車用誘導テープ認識装置は、テープ位置認識機構のみが前述した実施例1の無人搬送車用誘導テープ認識装置と異なっているため、このテープ位置認識機構のみを以下に説明する。
各磁気センサの補正出力値Vx(i)が得られた後に、閾値Vthを挟む補正出力値を出力している隣接する2つの磁気センサのそれぞれの補正出力値Vx(i)、Vx(i+1)及び位置X(i)、X(i+1)を求める。
これらの4つの値に基づいて、次式により、閾値Vthに対応する位置Xthを算出する。
Xth={(Vx(i+1)−Vth)・X(i)+(Vth−Vx(i))・X(i+1)}/(Vx(i+1)−Vx(i))
上記の計算式は、2つのセンサの距離(X(i+1)−X(i))を(Vx(i+1)−Vth):(Vth−Vx(i))の比で内分する点を求めているのに他ならない。
すなわち、図10に示すように、隣接する2つの磁気センサの位置X(i+1)、X(i)及び補正出力値Vx(i+1)、Vx(i)との関係を直線補間し、閾値Vthに対応する位置Xthを算出し、この位置Xthを磁気テープの端として認識する。
このようにして磁気テープの端を認識することにより、磁気センサの数を増やすことなく検出精度を向上させることができ、その効果は甚大である。
あるいは、最も大きな補正出力値Vx(i)を出力する磁気センサの位置X(i)を磁気テープの中央として認識しても構わない。
その結果を実値と共に図12に示す。
中央位置の算出に際しては、最も大きな補正出力値Vx(i)を出力する磁気センサの位置X(i)を磁気テープの中央とした。
また、磁気テープの右端位置及び左端位置は、実値に対して9mm程度の誤差が生じているが、その値は、全測定領域において一定している。
これは、閾値を300mVに設定したことによる誤差であり、実施に先立ち、一度、この閾値を調整し(ゼロ点調整)、計算値と実値の値を一致させておくことにより、誤差を小さくすることが可能である。
本実施例の場合、計算値と実値との誤差を1mm以下とすることができた。
これは、分岐領域においては、磁気センサアレイが、分岐後の2つの磁気テープについて計測しているためである。
しかしながら、分岐領域においては、進行経路(分岐後の右経路又は左経路)に応じて、磁気テープの右端位置又は左端位置をたどりながら走行するため、運用上問題はない。
なお、図12において、y=250mm以上のところで、テープ右端位置が300mmで一定になっているのは、本実施例においては、センサ幅を300mmとしているため、これ以上は計算できないためである。
しかしながら、上記に説明したようにセンサ間隔を10mmとした場合、直線による補間でセンサ間隔の10分の1に相当する1mmの位置決め精度が得られるため、実用上、直線補間で十分である。
しかも、直線補間は、演算方法も簡単で演算処理速度も早くできるため好ましい。
実施例3の無人搬送車用誘導テープ認識装置は、テープ位置認識機構のみが前述した実施例1の無人搬送車用誘導テープ認識装置と異なっているため、このテープ位置認識機構のみを以下に説明する。
実施例4の無人搬送車用誘導テープ認識装置は、センサ初期設定機構のみが前述した実施例1の無人搬送車用誘導テープ認識装置と異なっているため、このセンサ初期設定機構のみを以下に説明する。
そこで、図5のフローのS2において、テープあり出力値Von(i)を取得する際に、図14に示すように、鉄板とコンクリートの境界に誘導テープを敷設して、この誘導テープに磁気センサアレイを対向させてテープあり出力値Von(i)を取得する。
その結果、鉄板側の磁気センサからのテープあり出力値Von(i)の方が、コンクリート側の磁気センサからのテープあり出力値Von(i)よりも大きな値となる。
したがって、図5のフローのS5で得られるレンジ値R(i)は、図15に示すように、鉄板側の磁気センサのレンジ値R(i)がコンクリート側の磁気センサのレンジ値R(i)よりも大きくなる。
そして、図5のフローのS6で得られるゲイン値G(i)は、レンジ値R(i)の逆数に比例した値であるので、鉄板側の磁気センサのゲイン値G(i)がコンクリート側の磁気センサのゲイン値G(i)よりも小さくなる。
そのため、図6のフローのS8で補正出力値Vx(i)を求めると鉄板側の磁気センサの出力値がコンクリート側の磁気センサの出力値よりも小さくなるように補正される。
その結果、磁気センサアレイが鉄板上に敷設された磁気テープからの磁束の方をコンクリート上に敷設された磁気テープからの磁束よりも敏感に検知してしまうという特性が相殺されて、より実際に近い磁気テープの位置を認識することができる。
そして、誘導テープの右側と左側で床の材質が異なるエリアを通過する際には、そのエリアに入る前に、テープあり出力値Von(i)を取得することにより、無人搬送車を正確にそのエリアを走行させることができる。
すなわち、例えば、左側が右側よりも厚くなっている誘導テープを用いる場合、予め、左側が右側よりも厚くなっている誘導テープを用いて、テープあり出力値Von(i)を取得することにより、誘導テープの厚みの違いによる磁気センサの出力の違いが補正されて、より実際に近い磁気テープの位置を認識することができる。
110 ・・・ キャスタ輪
120 ・・・ 磁気センサアレイ
130 ・・・ 駆動輪
140 ・・・ 電動モータ
G ・・・ 誘導テープ
Claims (5)
- 搬送経路に沿って敷設された誘導テープの位置を無人搬送車に前記誘導テープと直交する方向に一列に設置された複数のセンサで認識する無人搬送車用誘導テープ認識装置において、
前記複数のセンサのそれぞれに対して、予め所定の基準値Std(i)を記憶し、前記誘導テープの位置の認識を行う前に、前記誘導テープが存在する状態における前記複数のセンサのそれぞれの出力値であるテープあり出力値Von(i)を取得し、前記誘導テープが存在しない状態における前記複数のセンサのそれぞれの出力値であるテープなし出力値Vof(i)を取得し、前記複数のセンサのそれぞれに対して、前記テープなし出力値Vof(i)をオフセット値O(i)として記憶するとともに、前記テープあり出力値Von(i)とテープなし出力値Vof(i)との差をレンジ値R(i)として記憶し、さらに、前記基準値Std(i)を前記レンジ値R(i)で除した値をゲイン値G(i)として記憶するセンサ初期設定機構と、
前記誘導テープの位置の認識を行う際に、前記複数のセンサのそれぞれの出力値Vs(i)と当該センサのオフセット値O(i)との差に当該センサのゲイン値G(i)を掛けた値を当該センサの補正出力値Vx(i)とするセンサ出力補正機構と、
前記複数のセンサのそれぞれの補正出力値Vx(i)に基づき誘導テープの位置を認識するテープ位置認識機構とを有し、
前記基準値Std(i)の値が、右端及び左端に近いセンサほど大きく設定されていることを特徴とする無人搬送車用誘導テープ認識装置。 - 前記テープ位置認識機構が、所定の閾値Vthを挟む補正出力値を出力している隣接する2つのセンサのそれぞれの補正出力値Vx(i)、Vx(i+1)及び位置X(i)、X(i+1)を直線補間し、前記閾値Vthに対応する位置Xthを演算し誘導テープの端として認識することを特徴とする請求項1記載の無人搬送車用誘導テープ認識装置。
- 前記テープ位置認識機構が、最も大きな補正出力値Vx(i)を出力するセンサの位置X(i)を前記誘導テープの中央として認識することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無人搬送車用誘導テープ認識装置。
- 前記テープ位置認識機構が、所定の閾値Vthを超えた補正出力値を出力しているセンサのそれぞれの補正出力値Vx(i)及び位置X(i)を
Xc=ΣX(i)・Vx(i)/ΣVx(i)
に基づき加重平均した結果Xcを前記誘導テープの中央として認識することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無人搬送車用誘導テープ認識装置。 - 前記誘導テープが磁気テープであり、前記センサが磁気センサであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか記載の無人搬送車用誘導テープ認識装置。
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