JP5138024B2 - 帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット - Google Patents

帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット Download PDF

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Description

この発明は、処理対象をプラスあるいはマイナスの電荷によって帯電させるための帯電装置または、プラスあるいはマイナスの電荷に帯電している帯電物体を除電するための除電装置に用いる電極基板ユニットに関する。
従来から、交流あるいは直流の高電圧を出力する高電圧発生回路の出力部に接続した放電電極針から、プラスイオンあるいはマイナスイオンを出力するようにした帯電装置や、プラスイオンとマイナスイオンとを交互あるいは同時に出力するようにした除電装置が知られている。
そして、高速で移動する帯電物体を帯電または除電する場合など、広い範囲の帯電または除電を効率的に行なうためには、複数の放電電極針を線状に配置した棒状の放電部を備えた装置が知られている。
例えば、特許文献1の除電装置は、イオンを放出する放電部として、プラス用とマイナス用の複数の放電電極針を2列に配置した電極基板ユニットを用いるものである。
具体的には、長板状のプリント基板に、プラスの高電圧発生回路に接続したプラス側の電極リードと、マイナスの高電圧発生回路に接続したマイナス側の電極リードとを間隔を隔てて平行にプリント配線するとともに、これらプラス側、マイナス側の電極リードに、それぞれ電流制限用抵抗を介して複数の放電電極針を接続している。
そして、上記のようにしたプリント基板を中空の絶縁ホルダー内で、絶縁性樹脂材に埋設し、放電電極針の先端を樹脂より突出させ、電極基板ユニットを構成している。
このように、プリント基板を絶縁ホルダー内で絶縁性樹脂材に埋没させるようにしたのは、プリント基板上の沿面放電を防止するためである。
なお、このような電極基板ユニットのプラス側電極リード及びマイナス側電極リードに、プラスあるいはマイナスの高電圧を印加することによって、帯電装置を構成することもできる。
特開平05−299191号公報 特開2000−058290号公報
上記従来の電極基板ユニットは、絶縁ホルダー内に溶融状態の絶縁性樹脂材を流し込み、その中にプリント基板を所定の位置まで押し込んでから、上記絶縁性樹脂材を固化させるようにして形成していた。
このような工程で形成した電極ユニットにおいて、上記固化した絶縁性樹脂材がプリント基板表面に密着していなければならない。なぜなら、基板表面に絶縁性樹脂材が密着していなければ印加する高電圧による沿面放電を確実に防止することができないからである。
また、固化した絶縁性樹脂材中に気泡が残されていた場合には、部分的に樹脂材の内部でストリーマ放電が発生してしまい確実な絶縁状態を維持できないこともあるため、樹脂材中に気泡が入らないようにしなければならない。
しかし、上記絶縁ホルダーに、溶融状態の絶縁性樹脂材に気泡を巻き込まないように流し込むことは難しく、樹脂の流し込み工程に時間がかかるとともに、気泡を巻き込んだ場合にはその気泡を除去する工程も必要になる。
また、溶融樹脂中にプリント基板を押し込むだけでは、プリント基板の表面と樹脂との密着性が不十分になって、不良品となってしまうこともあった。
つまり、上記従来の帯電装置または除電装置用の電極基板ユニットは、その製造工程が複雑で、生産性が悪いという問題があった。
この発明の目的は、電極基板表面の沿面放電を確実に防止できるとともに、生産性の良い帯電装置または除電装置用の電極基板ユニットを提供することである。
第1の発明は、基板本体に、高電圧発生回路に接続した高電圧線と、上記高電圧発生回路の出力電圧に応じてイオン流を放出する放電電極針の基端側を接続するための放電電極用接点とを形成するとともに、上記高電圧線と上記放電電極用接点との間に電流制限用抵抗素子を実装した基板と、この基板を保持する絶縁性樹脂材からなる基板ケース部材とを備え、上記基板ケース部材は、上記高電圧線、上記電流制限用抵抗及び電流制限用抵抗を接続する接点を覆うとともに上記放電電極用接点を露出させ、その形成過程において上記基板を絶縁性樹脂材に内包する射出成形によって基板と一体化してなることを特徴とする。
第2の発明は、上記基板本体に一または複数の穴を備え、この穴内に上記絶縁性樹脂材を充填したことを特徴とする。
第3の発明は、基板本体に、高電圧発生回路に接続した高電圧線と、上記高電圧発生回路の出力電圧に応じてイオン流を放出する放電電極針の基端側を接続するための放電電極用接点とを形成するとともに、上記高電圧線と上記放電電極用接点との間に電流制限用抵抗素子を実装した基板と、この基板を保持する絶縁性樹脂材からなる基板ケース部材とを備え、上記基板本体には、上記電流制限用抵抗素子を接続する接点と上記高電圧線との間に穴を形成し、上記基板ケース部材が、その形成過程において上記基板を絶縁性樹脂材に内包する射出成形によって基板と一体化するとともに、上記穴内に上記絶縁性樹脂が充填され、上記高電圧線と上記接点との間の沿面放電の距離を長くしてなる電極基板ユニットを備えたことを特徴とする。
第4の発明は、第2または第3の発明における上記穴が基板を貫通する貫通孔であり、上記基板ケース部材を形成する絶縁性樹脂材が上記貫通孔を介して上記基板の両面に連続する構成にしたことを特徴とする。
第5の発明は、上記電流制限用抵抗素子が、リード線端子付き抵抗素子であることを特徴とする。
この発明では、基板ケースを射出成形によって形成する際に、基板を内包して一体的に形成するため、基板ケース内に絶縁性樹脂材を充填する工程と基板を埋設する工程とを一工程にでき、製造工程を単純化できる。しかも、圧力をかけた基板ケースの射出成形によって、絶縁性樹脂材と基板表面との密着性を高くできる。これにより基板表面の沿面放電を防止できる。
また、射出成形時には、従来のように絶縁ホルダーに樹脂を流し込む場合と比べて、絶縁性樹脂材中に気泡が入りにくく、その絶縁性を保持することができる。
第2〜第5の発明によれば、基板本体に形成した穴に充填した絶縁性樹脂がアンカー効果を発揮して、基板と基板ケースとの密着性を高めることができる。結果として、沿面放電を確実に防止できる。
第3〜第5の発明では、電流制限用抵抗素子の接点と高電圧線との間に穴を形成して損中に樹脂を充填しているので、特に放電しやすい箇所の沿面距離を長くして沿面放電を効率的により確実に防止することができる。
第4の発明によれば、基板と基板ケースとの一体性をより高めることができる。
第5の発明では、基板ケースを構成する絶縁性樹脂材と、基板本体を構成する材質との熱膨張率の差によって、形成過程で電流制限用抵抗素子に作用する外力をリード線が吸収することができる。そのため、形成過程で電流制限用抵抗素子が破損してしまうことを防止できる。
図1は実施形態の電極基板ユニットを用いた除電装置の回路図である。 図2は、基板ケース部材にカバーを取り付けた電極基板ユニットの外観斜視図である。 図3は、実施形態の放電電極針ホルダーの斜視図である。 図4は、図3の拡大断面図である。 図5は、実施形態の基板ケース部材の斜視図である。 図6は、実施形態の基板を一方の面側から見た斜視図である。 図7は、実施形態の基板を他方の面側から見た斜視図である。 図8は、図2の電極基板ユニットに放電電極針ホルダーを取り付けた状態のVIII-VIII線断面図である。
図1は、この発明の電極基板ユニットを用いた除電装置の回路図である。
この除電装置は、図1に示すように、プラス側の高周波電圧を昇圧する高周波昇圧トランスT1と、マイナス側の高周波電圧を昇圧する高周波昇圧トランスT2とを備え、これら高周波昇圧トランスT1,T2の二次側にはそれぞれ倍電圧整流回路1,2を接続している。
なお、上記昇圧トランスT1、T2は、高周波電圧を昇圧する機能を有するものであり、その一次側には、図示していないが、高周波電圧源と、高周波電圧の入力をプラス側とマイナス側とに交互に切り換えるスイッチ機構とが接続されている。
上記プラス側倍電圧整流回路1とマイナス側倍電圧整流回路2は、それぞれコンデンサC0,C1とダイオードDとからなる組を複数段備えている。そして、この段数が多くなればなるほど、上記高周波昇圧トランスT1,T2の二次側から入力された電圧の昇圧率が高くなり、上記倍電圧整流回路1,2から高電圧を出力することができるが、この段数は必要な電圧に応じて設定すればよい。そして、図1では、段の一部を省略している。
また、上記プラス側倍電圧整流回路1及びマイナス側倍電圧整流回路2の各段にはコンデンサC0またはC1を備えるとともに、プラス側倍電圧整流回路1及びマイナス側倍電圧整流回路2におけるそれぞれの最終段のダイオードDに電流制限抵抗R1を直列に接続している。
図1では、上記電流制限抵抗R1を接続した段のコンデンサをC1、他の段のコンデンサをC0と表わしている。
従って、上記最終段には、コンデンサC1と電流制限抵抗R1とによるRC並列回路が形成され、この実施形態では上記コンデンサC1の容量を上記コンデンサC0の容量よりも大きくしている。このように、上記RC並列回路のコンデンサC1の容量を、他のコンデンサC0の容量より大きくしたのは、高電圧発生回路におけるプラス、マイナスを切り換えたとき、上記接続点5における出力電圧の応答性を良くするためである。
さらに、プラス側倍電圧整流回路1の出力端子3とマイナス側倍電圧回路2の出力端子4とを抵抗を介さずに接続し、その中間の接続点5には電極基板ユニット6を接続している。
この電極基板ユニット6には、上記プラス側倍電圧整流回路1及びマイナス側倍電圧整流回路2の出力電圧に応じて、プラスあるいはマイナスのイオンを出力する放電電極針7を複数接続している。
つまり、上記プラス側及びマイナス側倍電圧整流回路1,2、トランスT1,T2、及びトランスの一次側回路がこの発明の高電圧発生回路を構成している。
但し、上記電極基板ユニット6に対して必要な高電圧を印加できれば、高電圧発生回路はどのようなものでもかまわない。
上記のように、プラス側倍電圧整流回路1及びマイナス側倍電圧整流回路2のそれぞれに、電流制限抵抗R1を設けたのは、プラス側倍電圧整流回路1の出力端子3からマイナス側倍電圧整流回路2を介して、アースに短絡電流が流れてしまうことがないようにするためである。従って、上記電流制限抵抗R1は、倍電圧整流回路1,2のどの段に設けてもよいし、上記出力部3、4と接続点5との間に設けてもよい。
なお、各放電電極針7とアースとの間には浮遊容量が発生するので、図1では、この浮遊容量をコンデンサの記号を用い、浮遊容量cfとして図示している。
上記電極基板ユニット6は、図1に示すように、接続点5に接続した高電圧線8に、この発明の電流制限用抵抗である電流制限抵抗9を介して複数の放電電極針7を接続している。
このように、各放電電極針7に直列に電流制限抵抗9を接続したのは、放電電極針7に大電流が流れないようにするためである。
このように電流制限抵抗9を接続すれば、高電圧を印加している放電電極針7に人が誤って接触するようなことがあっても、大電流が流れるようなことがなく、人に対する安全性を確保することができる。
また、この除電装置は、放電電極針7から生成する正負イオンによって除電対象である帯電物体を除電するものであるが、電流制限抵抗9を設けないと帯電物体の帯電量が大きく電位が高い場合、静電誘導によって高電圧発生回路の出力端子の電位は帯電物体の電位と同電位まで変化することとなり正・負高電圧発生回路の部品を静電気により破損する事故が発生する。例えば樹脂製フィルム等の静電気発生電位は50〔kV〕〜100〔kV〕まで発生している場合も多々ある。このような場合でも、上記電流制限抵抗9を設けておけば、電極基板ユニット6を接続した接続部5の電位を低く保ち、静電誘導による高電圧で高電圧発生回路等の部品等が破損することを防止できる。
さらに、電流制限抵抗9を、放電電極針7ごとに接続しているので、各放電電極針7に対向する面の帯電電位が異なっていても、放電電流値を個別に制御することになる。
次に、上記接続点5に接続した電極基板ユニット6の具体的構成について、図2〜図8を用いて詳しく説明する。
図2は、この実施形態の電極基板ユニット6の外観図である。この電極基板ユニット6は、この発明の基板ケース部材であるケース本体10にカバー11を取り付けたものである。
また、カバー11には取付孔11aを形成し、この取付孔11aに、後で説明する放電電極針ホルダー13(図3参照)を取り付けて、帯電装置または除電装置用の電極基板ユニットとして用いる。
なお、図8は、上記放電電極針ホルダー13を一つだけ取り付けた状態の断面図である。また、図8中、符19はOリングである。
図2に示す電極基板ユニット6は放電電極針ホルダー13の取付孔11aを二つ設けたものであるが、取付孔11aの数はいくつでもよい。
但し、この実施形態では、カバー11の一端の連結部11cを別の電極基板ユニット6の連結部11dの内側に挿入することによって、図2の電極基板ユニット6を長手方向に複数連結して用いることができるようにしている。
また、カバー11には、その長手方向に連続するアース板12を設けている。このアース板12は、カバー11を型成形する際に型内に設けてカバー11と一体化したものであり、複数の電極基板ユニット6を連結したとき、このアース板12も連結されるようにしている。そして、上記アース板12を、帯電装置または除電装置の本体アースに接続することによって、帯電物体の高い静電気に基づく静電誘導によって、除電装置の電気回路が破損することを防止する。
また、上記カバー11の取付孔11aの内周には、上記放電電極針ホルダー13を結合するための結合凹部11bを形成している。
一方、上記放電電極針ホルダー13は、図3,4に示すように、その中心に放電電極針7を設けたホルダーであり、電極の基端側を保持する円柱状の電極保持部13aと、外部に突出させた電極先端の周囲を囲む円盤状の把持部13bとを備えている。
上記電極保持部13a内には、上記放電電極針7と電気的接続を維持して軸方向に移動可能にした接点部材14を備えている(図4,8参照)。この接点部材14には、上記電極保持部13a内において図示しないバネ部材によって、上記接点部材14が図3の下方に突出する方向の弾性力を作用させている。この弾性力により、上記放電電極針ホルダー13を電極基板ユニット6に取り付けたとき、後で説明するプリント基板15上の電極用接点16に対して上記接点部材14を確実に接触させることができるようにしている。
また、上記放電電極針ホルダー13の把持部13bは、このホルダー13を上記カバー11に取り付ける際に、作業者が把持するための部分である。
さらに、上記電極保持部13aと把持部13bとの間には、上記カバー11の結合凹部11bにかみ合う結合凸部13cを形成している。放電電極針ホルダー13をカバー11に取り付ける際には、この結合凸部13cを上記結合凹部11bに嵌め合わせ両者を結合する。
なお、この放電電極針ホルダー13では、放電電極針7の周囲に僅かな隙間13dを形成するとともに、図3、4における上記把持部13bの下側にエア導入空間13eを形成している。さらに、このエア導入空間13eを電極保持部13aと区画する隔壁13fには、複数の小孔13gを形成して、上記エア導入空間13eを外部に連通させている(図4参照)。
上記放電電極針7に高電圧を印加した状態で、この小孔13gからエア導入空間13eにエアを導入すれば、放電電極針7に沿ったエア流が形成され、それによってイオン流が放出されることになる。
図5は、図2のユニット6からカバー11を取り外したケース本体10の斜視図で、上記ケース本体10がこの発明の基板ケース部材であり、プリント基板15を内包して一体的に成形されたこの発明の電極基板ユニットである。
上記ケース本体10と一体化しているプリント基板15は、図6,7に示すように、一方の面15a側には放電電極用接点16と抵抗用接点17とを備え、これら放電電極用接点16と抵抗用接点17とのそれぞれに、電流制限抵抗9(図1の参照)のリード端子9a,9bを接続している。
さらに、上記電流抵抗9の周囲には貫通孔18を形成している。
また、図7に示す上記プリント基板15の他方の面15bには、その両脇に長手方向に沿った一対の電極リード8a,8bを形成している。これら電極リード8a,8bは、図示しない位置において、図1に示す接続点5に接続して図1の高電圧線8を構成する。
また、このプリント基板15の他方の面15bには、各電極リード8a,8bから内側に突出した接点部8cを形成し、この接点部8cの先端をスルーホール15cに接続している。このスルーホール15c(図7,8参照)によって、上記電極リード8a,8bを上記一方の面15a側の抵抗用接点17に接続している。つまり、上記電流制限抵抗9が、高電圧線8と放電電極用接点16との間に接続される。
以上のように、電流制限抵抗9を接続したプリント基板15を、成形型内の所定の位置に保持して、その型内に絶縁性樹脂材を注入する射出成形によって、図5に示すケース本体10を構成する。なお、上記電極リード8a,8b、接点16,17、及び電流制限抵抗9などの電気的要素を設けたプリント基板15がこの発明の基板であり、これらの要素を備える前の板材が基板本体である。
このケース本体10は、上記プリント基板15の一方の面15a上に、電極支持筒10a及び抵抗被覆部10bを備えている。
上記電極支持筒10aは、図3の放電電極針ホルダー13の電極保持部13aを挿入保持するものである。
また、上記抵抗被覆部10bは、プリント基板15の一方の面15a側に設けた電流制限抵抗9、及び抵抗用接点17を覆い、抵抗素子表面での沿面放電を防止するようにしている。
なお、基板の他方の面15b側においても、ケース本体10を構成する上記絶縁性樹脂材によって、上記電極リード8a,8b及び接点8cを覆うようにしている。
このようなケース本体10は、射出成形によって基板と一体的に形成されるので、上記絶縁性樹脂材中や基板表面に気泡が残されることがなく、高い絶縁性を保持することができる。
しかも、射出成形工程だけで高絶縁性を有するケース本体10が形成できるので、従来の電極基板ユニットの製造と比べて生産性が高いというメリットがある。
また、この実施形態では、上記電流制限抵抗9としてリード端子9a,9bを備えた抵抗素子を用いている。このように、リード端子9a,9bを備えた抵抗素子を用いたのは、ケース本体10とプリント基板15とを射出成形で一体成形する工程で、プリント基板15が反って抵抗素子に外力が作用したとしても、抵抗素子が破損したり、接点が破断したりすることを防止するためである。
上記プリント基板15が反ってしまう理由は、次のとおりである。
上記したように、この実施形態では、絶縁性樹脂を用いた射出形成でケース本体10を形成するが、その工程で、成形型内に設けたプリント基板15が溶融してしまうことがないように、プリント基板15を構成する樹脂材の溶融温度は、上記絶縁性樹脂材の溶融温度よりも高くなければならない。通常は、プリント基板15の基板本体には、融点の高いガラスエポキシ樹脂などを用い、ケース用の絶縁性樹脂材にはそれよりも融点が低いABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂などを用いる。
このような異素材では熱膨張率も異なるため、製造過程で基板本体が一方に反ってしまうのである。
上記プリント基板15が反ってしまうと、基板上に接続した抵抗素子に外力が作用し、その外力によって抵抗素子が破損したり、接点が破断してしまったりすることがある。
この実施形態では、リード端子9a,9bを備えた電流制限抵抗9を用い、上記外力をリード端子9a,9bの部分で吸収して抵抗素子の破損を防止するようにしている。
例えば、リード端子9a,9bを持たない表面実装タイプの抵抗素子を用いた場合には、プリント基板15の変形が大きくなったときには、上記抵抗素子が破損してしまったり、接点が破断してしまったりすることがある。
この実施形態では、上記電流制限抵抗9としてリード端子9a,9b付きの抵抗素子を用いることで、電流制限抵抗の破損や接続不良の発生を防止できる。
さらに、この実施形態では、プリント基板15に貫通孔18を形成している。この貫通孔18には、ケース本体10の射出成形時に、絶縁性樹脂材が充填されるとともに、それがプリント基板15の両面に連続して、プリント基板15と上記絶縁性樹脂材との密着を確実にできる。そのため、上記電極リード8a,8bに高電圧を印加した際の、プリント基板15上の沿面放電をより確実に防止できる。
なお、この実施形態では、プリント基板15に貫通孔18を形成しているが、貫通しない穴であっても、その内部に上記絶縁性樹脂材が充填されれば、アンカー効果によって、絶縁性樹脂材とプリント基板15との密着性は向上する。
また、上記貫通孔18を、電流制限抵抗9の抵抗用接点17と同電位のスルーホー15cと電極リード8a,8bとの間に介在させているので、抵抗用接点17と高電圧線である電極リード8a,8b間での放電を確実に防止できる。
但し、上記貫通孔18や貫通しない穴は、この発明の必須の構成要素ではなく、これらの穴を形成しない場合であっても、射出成形によれば上記絶縁性樹脂材内に気泡を残すことなく、絶縁性樹脂材とプリント基板15との密着性に優れたケース本体10を生産性良く実現できることになる。
なお、この実施形態の除電装置は、上記高電圧線8にプラスの高電圧とマイナスの高電圧とを交互に印加して同一の放電電極針7からプラス・マイナスのイオンが交互に出力されるようにしているが、上記一対の電極リード8a,8bのそれぞれに別々に、プラスの高電圧とマイナスの高電圧とを印加して、一方を電極リード8aに接続した放電電極針7からはプラスイオン、他方の電極リード8bに接続した放電電極針7からはマイナスイオンが出力されるようにしても良い。
このように、電極リード8a,8bに異なる極性の電圧を印加する場合には、電極リード8a,8b間の放電の可能性も高まるので、これらの間に上記貫通孔18を介在させ、この貫通孔18に絶縁性樹脂材を充填することによって沿面距離を長くすることは、沿面放電を防止するために特に有効である。
また、図2に示した電極基板ユニット6の外側に、この電源基板ユニット6に沿った電源用ケースを取り付け、その中に図1の接続点5に接続するための高電圧発生回路を組み込むようにすれば、バー状の除電装置に全ての構成要素を組み込むことができる。
なお、上記したようにバー状の除電装置を構成し、例えば図8の矢印Aのように、上記電極基板ユニット6の一方の端部からその内部へエア流を供給すれば、そのエアを、上記放電電極針ホルダー13の小孔13gから上記エア導入空間13eを介して放電電極針7に沿って流出させることができる。この実施形態では、上記電極基板ユニット6が、放電電極針7に沿ったエア流を形成するためのエア供給用のダクトとして利用できるため、エア供給用のダクトを別に設ける必要がない。
また、このように、イオン生成時に放電電極針7に沿ったエア流を吐出させるようにすれば、放電電極針7の表面に塵埃が付着することを防止できる。放電電極針7に塵埃が付着すると、イオンの生成能力が低下したり、放電電極針7が腐食したりすることがあるが、上記放電電極ホルダー13を用いて放電電極針7に沿ったエア流を形成するようにすれば、そのようなこともない。
さらに、この実施形態の電源基板ユニット6は、その高電圧発生回路を変更することによって、帯電装置にも適用できる。
この発明の電極基板ユニットは、同じ放電電極にプラスイオンとマイナスイオンとを交互に発生させる除電装置、放電針を2列に離して配列し、一方の列にはプラスの直流電圧、他方の列にはマイナスの直流電圧を印加する除電装置、放電電極からプラスイオンあるいはマイナスイオンを出力する帯電装置の何れにも適用できる。
6 電極基板ユニット
7 放電電極針
8 高電圧線
8a,8b 電極リード
9 電流制限抵抗
9a,9b リード端子
10 ケース本体
13 放電電極針ホルダー
14 接点部材
15 プリント基板
16 電極用接点
17 抵抗用接点
18 貫通孔

Claims (5)

  1. 基板本体に、高電圧発生回路に接続した高電圧線と、上記高電圧発生回路の出力電圧に応じてイオン流を放出する放電電極針の基端側を接続するための放電電極用接点とを形成するとともに、上記高電圧線と上記放電電極用接点との間に電流制限用抵抗素子を実装した基板と、この基板を保持する絶縁性樹脂材からなる基板ケース部材とを備え、上記基板ケース部材は、上記高電圧線、上記電流制限用抵抗及び電流制限用抵抗を接続する接点を覆うとともに上記放電電極用接点を露出させ、その形成過程において上記基板を絶縁性樹脂材に内包する射出成形によって基板と一体化してなる帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット。
  2. 上記基板本体に一または複数の穴を備え、この穴内に上記絶縁性樹脂材を充填した請求項1に記載の帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット。
  3. 基板本体に、高電圧発生回路に接続した高電圧線と、上記高電圧発生回路の出力電圧に応じてイオン流を放出する放電電極針の基端側を接続するための放電電極用接点とを形成するとともに、上記高電圧線と上記放電電極用接点との間に電流制限用抵抗素子を実装した基板と、この基板を保持する絶縁性樹脂材からなる基板ケース部材とを備え、上記基板本体には、上記電流制限用抵抗素子を接続する接点と上記高電圧線との間に穴を形成し、上記基板ケース部材が、その形成過程において上記基板を絶縁性樹脂材に内包する射出成形によって基板と一体化するとともに、上記穴内に上記絶縁性樹脂が充填され、上記高電圧線と上記接点との間の沿面放電の距離を長くしてなる電極基板ユニットを備えた帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット。
  4. 上記穴は基板を貫通する貫通孔であり、上記基板ケース部材を形成する絶縁性樹脂材が上記貫通孔を介して上記基板の両面に連続する構成にした請求項2又は3に記載の帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット。
  5. 上記電流制限用抵抗素子は、リード線端子付き抵抗素子である請求項1〜4のいずれか1に記載の帯電装置または除電装置用の電極基板ユニット。
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