JP5143196B2 - 半導体装置用フィルム - Google Patents
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Description
図1に示すように、本実施の形態に係る半導体装置用フィルム10は、ダイシング・ダイボンドフィルム1上にカバーフィルム2が積層された構造である。前記ダイシング・ダイボンドフィルム1は、ダイシングフィルム11上にダイボンドフィルム12が積層されており、更にダイシングフィルム11は基材13上に粘着剤層14が積層された構造である。なお、ダイボンドフィルム12は、本発明の接着フィルムに相当する。
本発明の接着フィルムは、ダイボンドフィルムや、フリップチップ型半導体裏面用フィルムとして用いることができる。フリップチップ型半導体裏面用フィルムとは、被着体(例えば、リードフレームや回路基板等の各種基板)上にフリップチップ接続された半導体素子(例えば、半導体チップ)の裏面に形成するために用いられるものである。
本発明の半導体装置用フィルムは、ダイシングフィルム上に接着フィルム及びカバーフィルムが順次積層された構成を有している。ダイシングフィルム上に接着フィルムが積層されたものは、ダイシングシート付接着フィルムである。接着フィルムがダイボンドフィルムである場合、ダイシングシート付接着フィルムは、ダイシング・ダイボンドフィルムに相当する。
本実施の形態に係る半導体装置用フィルム10の製造方法は、基材13上に粘着剤層14を形成してダイシングフィルム11を作製する工程と、基材セパレータ22上にダイボンドフィルム12を形成する工程と、ダイシングフィルム11とダイボンドフィルム12を、少なくとも何れか一方に引張張力を加えた状態で、粘着剤層14とダイボンドフィルム12を貼り合わせ面として積層させる工程と、ダイボンドフィルム12上の基材セパレータ22を剥離することによりダイシング・ダイボンドフィルム1を作製する工程と、ダイシング・ダイボンドフィルム1と前記カバーフィルム2を、少なくとも何れか一方に引張張力を加えた状態で、前記ダイボンドフィルム12を貼り合わせ面として貼り合わせる工程とを含む。
<ダイシングフィルムの作製>
冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸2−エチルヘキシル(以下、「2EHA」という。)88.8部、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル(以下、「HEA」という。)11.2部、過酸化ベンゾイル0.2部及びトルエン65部を入れ、窒素気流中で61℃にて6時間重合処理をし、重量平均分子量85万のアクリル系ポリマーAを得た。2EHAとHEAとのモル比は、100mol対20molとした。重量平均分子量の測定は後述の通りである。
紫外線(UV)照射装置:高圧水銀灯
紫外線照射積算光量:500mJ/cm2
出力:120W
照射強度:200mW/cm2
アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(根上工業(株)製、商品名;パラクロンW−197CM、Tg:18℃)100部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン(株)製、商品名;コロネートHX)2部、エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1004)50部、フェノール樹脂(三井化学(株)製、商品名:ミレックスXLC−3L)10部、無機充填剤として球状シリカ(アドマテックス(株)製、商品名;SO−25R、平均粒径0.5μm)30部をメチルエチルケトンに溶解して、濃度18.0重量%となる様に調製した。
次に、前記ダイシングフィルムとダイボンドフィルムを、粘着剤層とダイボンドフィルムとが貼り合わせ面となる様にして貼り合わせた。貼り合わせはニップロールを用い、貼り合わせ条件はラミネート温度T150℃、線圧3kgf/cmとした。更に、ダイボンドフィルム上の基材セパレータを剥離してダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。得られたダイシング・ダイボンドフィルムはロール状に巻き取り、このときの巻き取り張力は延伸しない程度、具体的には13Nとした。
前記ダイシング・ダイボンドフィルムに対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)からなるカバーフィルムを前記ダイボンドフィルム上に貼り合わせた。このとき、ダイシング・ダイボンドフィルム及びカバーフィルムのそれぞれに対し、位置ズレ、ボイド(気泡)等が発生するのを防止するため、ダンサーロールを用いて17Nの引張張力をMD方向に加えながら行った。また、貼り合わせはニップロールを用いて、ラミネート温度T250℃、線圧3kgf/cmで行った。これにより、本実施例に係る半導体装置用フィルムを作製した。
<ダイシングフィルムの作製>
本実施例に係るダイシングフィルムは、前記実施例1と同様のものを使用した。
アクリル酸エチル−メチルメタクリレートを主成分とするアクリル酸エステル系ポリマー(根上工業(株)製、商品名;パラクロンW−197C、Tg:18℃)100部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン(株)製、商品名;コロネートHX)4部、エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1004)30部、フェノール樹脂(三井化学(株)製、商品名:ミレックスXLC−3L)15部、無機充填剤として球状シリカ(アドマテックス(株)製、商品名;SO−25R、平均粒径0.5μm)60部をメチルエチルケトンに溶解して、濃度18.0重量%となる様に調製した。
次に、前記ダイシングフィルムとダイボンドフィルムを、粘着剤層とダイボンドフィルムとが貼り合わせ面となる様にして貼り合わせた。このとき、ダイシングフィルム及びダイボンドフィルムのそれぞれに対し、位置ズレ、ボイド(気泡)等が発生するのを防止するため、ダンサーロールを用いて17Nの引張張力をMD方向に加えながら行った。また、貼り合わせはニップロールを用い、貼り合わせ条件はラミネート温度T150℃、線圧3kgf/cmとした。更に、ダイボンドフィルム上の基材セパレータを剥離してダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。得られたダイシング・ダイボンドフィルムはロール状に巻き取り、このときの巻き取り張力は延伸しない程度、具体的には13Nとした。
前記ダイシング・ダイボンドフィルムに対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ38μm)からなるカバーフィルムを前記ダイボンドフィルム上に貼り合わせた。このとき、ダイシング・ダイボンドフィルム及びカバーフィルムのそれぞれに対し、位置ズレ、ボイド(気泡)等が発生するのを防止するため、ダンサーロールを用いて17Nの引張張力をMD方向に加えながら行った。また、貼り合わせはニップロールを用いて、ラミネート温度T250℃、線圧3kgf/cmで行った。これにより、本実施例に係る半導体装置用フィルムを作製した。
<ダイシングフィルムの作製>
本比較例に係るダイシングフィルムは、前記実施例1と同様のものを使用した。
本比較例に係るダイボンドフィルムは、前記実施例1と同様のものを使用した。
本比較例においては、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの貼り合わせの際のラミネート温度T1及びT2を25℃に変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
本比較例に係る半導体装置用フィルムは、前記ダイシング・ダイボンドフィルムに対し、前記実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるカバーフィルムを貼り合わせることにより作製した。
<ダイシングフィルムの作製>
本比較例に係るダイシングフィルムは、前記実施例1と同様のものを使用した。
本比較例に係るダイボンドフィルムは、前記実施例1と同様のものを使用した。
本比較例においては、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの貼り合わせの際のラミネート温度T1及びT2を35℃に変更したこと以外は、前記実施例1と同様にして、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
本比較例に係る半導体装置用フィルムは、前記ダイシング・ダイボンドフィルムに対し、前記実施例1と同様にして、ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるカバーフィルムを貼り合わせることにより作製した。
<ダイシングフィルムの作製>
本比較例に係るダイシングフィルムは、前記実施例1と同様のものを使用した。
ブチルアクリレートを主成分とするポリマー(根上工業(株)製、商品名;パラクロンAS−3000、Tg:−36℃)100部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン(株)製、商品名;コロネートHX)2部、エポキシ樹脂(JER(株)製、エピコート1004)60部、フェノール樹脂(三井化学(株)製、商品名:ミレックスXLC−3L)10部、無機充填剤として球状シリカ(アドマテックス(株)製、商品名;SO−25R、平均粒径0.5μm)15部をメチルエチルケトンに溶解して、濃度18.0重量%となる様に調製した。
本比較例においては、前記実施例1と同様にして、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの貼り合わせを行い、本比較例に係るダイシング・ダイボンドフィルムを作製した。
本比較例に係る半導体装置用フィルムは、前記実施例1と同様にして、前記ダイシング・ダイボンドフィルムにポリエチレンテレフタレートフィルムからなるカバーフィルムの貼り合わせを行い、本比較例に係る半導体装置用フィルムを作製した。
各実施例及び比較例で得られた半導体装置用フィルムにおけるダイボンドフィルムとカバーフィルムの間の剥離力、及びダイシングフィルムとダイボンドフィルムの間の剥離力の測定は、温度23±2℃、相対湿度55±5%Rh、剥離速度300mm/minの条件下で、T型剥離試験(JIS K6854−3)により行った。また、引張試験機としては、商品名「オートグラフAGS−H」((株)島津製作所製)を用いた。
各実施例及び比較例におけるダイシングフィルムから、長さ10.0mm、幅2mm、断面積0.1〜0.5mm2のサンプルを切り出した。このサンプルに対し、測定温度23℃、チャック間距離50mm、引張速度50mm/minでMD方向に引張試験を行い、当該サンプルが伸長したことによるその変化量(mm)を測定した。これにより、得られたS−S(Strain-Strength)曲線において、その初期の立ち上がりの部分に接線を引き、その接線が100%の伸びに相当するときの引張強度を各ダイシングフィルムの断面積で除し、得られた値を引張弾性率とした。
各実施例及び比較例におけるダイボンドフィルムについて、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製:形式:RSA−II)を用いて、23℃における引張弾性率を測定した。より詳細には、サンプルサイズを長さ30mm×幅5mm×厚さ0.1mmとし、測定試料をフィルム引っ張り測定用治具にセットし−40〜250℃の温度域で周波数0.01Hz、歪み0.025%、昇温速度10℃/minの条件下で測定した。
各実施例及び比較例で得られた半導体装置用フィルムにおけるフィルム浮きの確認は、次の通りにして行った。即ち、各半導体装置用フィルムを、温度−30±2℃の冷凍庫で120時間放置した。更に、温度23±2℃、相対湿度55±5%Rhの環境下で24時間放置した。その後、半導体装置用フィルムにおける各フィルム間の界面剥離及びフィルム浮きの有無を確認した。評価基準は、目視で界面剥離やフィルム浮きが観察されなかった場合を○とし、観察された場合を×とした。
各実施例及び比較例で得られた半導体装置用フィルムのボイドの有無は、次の通りにして確認した。即ち、各半導体装置用フィルムからカバーフィルムをそれぞれ剥離し、ダイボンドフィルム上に半導体ウェハのマウントを行った。半導体ウェハとしては大きさが8インチ、厚さ75μmのものを使用した。半導体ウェハのマウント条件は、下記の通りとした。
貼り付け装置:ACC(株)製、商品名;RM−300
貼り付け速度計:50mm/sec
貼り付け圧力:0.2MPa
貼り付け温度:50℃
各半導体装置用フィルムからカバーフィルムをそれぞれ剥離し、ダイボンドフィルム上に半導体ウェハのマウントを行った。半導体ウェハとしては大きさが8インチ、厚さ75μmのものを使用した。半導体ウェハのマウント条件は、前記と同様にした。
ダイシング方法:シングルカット
ダイシング装置:DISCO DFD6361(商品名、株式会社ディスコ製)
ダイシング速度:50mm/sec
ダイシングブレード:2050−HECC
ダイシングブレード回転数:45,000rpm
ダイシングテープ切り込み深さ:20μm
ウェハチップサイズ:5mm×5mm
ピックアップ装置:CPS−100(NESマシナリー社製)
ニードル数:9本
突き上げ量 :300μm
突き上げ速度:10mm/秒
引き落とし量:3mm
実施例1、2及び比較例3におけるダイボンドフィルムについて、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製:形式:RSA−II)を用いて、ガラス転移温度(Tg)を測定した。より詳細には、−50℃〜250℃の温度域で周波数0.01Hz、歪み0.025%、昇温速度10℃/分の条件下で測定し、Tanδ(G”(損失弾性率)/G’(貯蔵弾性率))が極大値を示す温度をTgとした。その結果、実施例1のダイボンドフィルムのTgは、39℃であり、実施例2のダイボンドフィルムのTgは、47℃であり、比較例3のダイボンドフィルムのTgは、−23℃であった。
下記表1から明らかな通り、実施例1及び2の半導体装置用フィルムであると、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの間での界面剥離がなくカバーフィルムのフィルム浮きの現象も確認されなかった。また、ダイボンドフィルム上に半導体ウェハをマウントした際にも、ボイドやシワは発生しなかった。更に、半導体ウェハのダイシングの際に半導体チップのチップ飛びが発生することもなく、かつ、ピックアップ性も良好であった。これに対し、比較例1の半導体装置用フィルムでは、ピックアップ成功率が100%であったが、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの間で界面剥離が発生し、カバーフィルムのフィルム浮きの現象も確認された。更に、半導体ウェハのマウントの際にもボイドやシワが発生した。また、比較例2の半導体装置用フィルムでは、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの間での界面剥離やカバーフィルムのフィルム浮きが発生し、また半導体ウェハのダイシングの際にチップ飛びやチッピングが発生した。更に、比較例3の半導体装置用フィルムでは、ダイシングフィルムとダイボンドフィルムの間での密着性が高いためにピックアップが困難になり、半導体チップの割れや欠けが確認された。
2 カバーフィルム
10 半導体装置用フィルム
11 ダイシングフィルム
12 ダイボンドフィルム
13 基材
14 粘着剤層
21 第1セパレータ
22 基材セパレータ
23 第2セパレータ
Claims (5)
- 基材上に粘着剤層が積層されたダイシングフィルム上に接着フィルム及びカバーフィルムが順次積層されており、温度23±2℃、剥離速度300mm/minの条件下でのT型剥離試験における、前記接着フィルムと前記カバーフィルムの間の剥離力F1は0.025〜0.075N/100mmの範囲内であり、前記接着フィルムと前記ダイシングフィルムの間の剥離力F2は0.08〜10N/100mmの範囲内であり、前記F1と前記F2はF1<F2の関係を満たす半導体装置用フィルムの製造方法であって、
前記接着フィルムにおける接着剤組成物のガラス転移温度が−20〜50℃の範囲内であり、
前記ダイシングフィルムと前記接着フィルムとを、少なくとも何れか一方に引張張力を加えた状態で、前記粘着剤層と前記接着フィルムを貼り合わせ面として積層させ、ダイシングフィルム付接着フィルムを作製する工程Aと、
前記ダイシングフィルム付接着フィルムと前記カバーフィルムとを、少なくとも何れか一方に引張張力を加えた状態で、前記接着フィルムを貼り合わせ面として貼り合わせる工程Bとを含む半導体装置用フィルムの製造方法であり、
前記工程Aは、ラミネート温度30〜80℃、線圧0.1〜20kgf/cmの範囲内で行う半導体装置用フィルムの製造方法。 - 前記接着フィルムは熱硬化型であり、熱硬化前の23℃における引張弾性率が50〜2000MPaの範囲内である請求項1に記載の半導体装置用フィルムの製造方法。
- 前記ダイシングフィルムは基材上に紫外線硬化型の粘着剤層が積層されたものであり、前記粘着剤層の紫外線硬化後の23℃における引張弾性率が1〜170MPaの範囲内である請求項1又は2に記載の半導体装置用フィルムの製造方法。
- 前記工程Bは、ラミネート温度30〜80℃、線圧0.1〜20kgf/cmの範囲内で行う請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体装置用フィルムの製造方法。
- 前記工程Aの引張張力が10〜25Nであり、前記工程Bの引張張力が10〜25Nである請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体装置用フィルムの製造方法。
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