JP5143449B2 - 熱又は活性エネルギー線硬化型接着剤 - Google Patents
熱又は活性エネルギー線硬化型接着剤 Download PDFInfo
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- NRJLSUZLHMXXHJ-UHFFFAOYSA-N O=C(C1CC2OC2CC1)OCC1CCC(COC(C2CC3OC3CC2)=O)CC1 Chemical compound O=C(C1CC2OC2CC1)OCC1CCC(COC(C2CC3OC3CC2)=O)CC1 NRJLSUZLHMXXHJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- SFFRMQSOHNIFRD-UHFFFAOYSA-N O=C(CS(Cc1ccccc1)Cc1ccccc1)c1ccccc1 Chemical compound O=C(CS(Cc1ccccc1)Cc1ccccc1)c1ccccc1 SFFRMQSOHNIFRD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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Description
本発明の他の目的は、十分な接着強度が得られ、且つ接着強度が一定で接着信頼性の高い熱又は活性エネルギー線硬化型接着剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、LCDとTCPとの接続や、TCPとPCBとの接続などの微細回路同士の電気的接続において、低温且つ短時間での接続が可能で、高い密着性、接続信頼性が得られる熱又は活性エネルギー線硬化型接着剤、特に異方導電性接着剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、接着或いは接続信頼性の高い電子機器等の接着体、及び被着体の接着方法を提供することにある。
で表される3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物であって、該3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物とその異性体の総和に対して、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合として20%以下である脂環式ジエポキシ化合物(A1)、若しくは下記式(2)
で表されるビシクロヘキシル−3,3′−ジエン化合物であって、該ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン化合物の異性体の含有量が、ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン化合物とその異性体の総和に対して、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合として20%未満である脂環式ジエン化合物をエポキシ化することにより得られる脂環式ジエポキシ化合物(A1′)、又は、前記脂環式ジエポキシ化合物(A1)若しくは脂環式ジエポキシ化合物(A1′)とそれ以外のエポキシ化合物(A2)からなるエポキシ樹脂(A)を含有する熱又は活性エネルギー線硬化型接着剤を提供する。
本発明における脂環式ジエポキシ化合物(A1)は、前記式(1)で表される3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物であって、不純物として含まれている該3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物とその異性体の総和に対して、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合として20%以下である。
測定装置:HP6890(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−5、長さ30m、膜厚0.25μm、内径0.32mm
液相 5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
キャリアガス:窒素
キャリアガス流量:1.0ml/分
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:300℃
昇温パターン(カラム):100℃で2分保持、5℃/分で300℃まで昇温、30 0℃で10分保持
スプリット比:100
サンプル:1μl(エポキシ化合物:アセトン=1:40)
で表される4,4′−ジヒドロキシビシクロヘキシル化合物を、有機溶媒中、脱水触媒の存在下、副生する水を留去しながら脱水反応を行うことにより得られる。
測定装置:HP6890(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−5、長さ60m、内径0.32mm
液相 5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
キャリアガス:窒素
キャリアガス流量:2.6ml/分
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:250℃
昇温パターン(カラム):60℃で5分保持、10℃/分で300℃まで昇温
スプリット比:100
サンプル:1μl
本発明では、前記脂環式ジエポキシ化合物(A1)又は(A1′)とともに、それ以外のエポキシ化合物(A2)[単に、「エポキシ化合物(A2)」と称することがある]を用いることができる。脂環式ジエポキシ化合物(A1)又は(A1′)とエポキシ化合物(A2)とを組み合わせることにより、耐湿性や、得られる接着体の硬度(接着皮膜の硬度)、密着性を向上させることができる。
本発明の接着剤は、熱硬化型接着剤として用いる場合には、硬化剤(B)を含有する。硬化剤(B)としては、フェノール樹脂(B1)、加熱によりカチオン重合を開始させる物質を放出する開始剤として作用する硬化剤(B2)(単に「硬化剤(B2)」と称する場合がある)、酸無水物(B3)などが用いられる。なお、接着剤中にラジカル重合性化合物を含む場合は、ラジカル重合開始剤を用いてもよい。
本発明の接着剤は、活性エネルギー線硬化型接着剤として用いる場合には、光重合開始剤(D)を含有する。本発明における光重合開始剤(D)は、紫外線などの活性エネルギー線照射によりカチオン種を発生して重合を開始させる化合物(光カチオン重合開始剤)であり、例えば、下記式(I)〜(XV)で示されるヘキサフルオロアンチモネート塩、ペンタフルオロヒドロキシアンチモネート塩、ヘキサフルオロホスフェート塩、ヘキサフルオロアルゼネート塩及びその他のカチオン重合開始剤を挙げることができる。
X-はPF6 -、SbF6 - 又はAsF6 -を表す)
エポキシ基含有モノマー:3〜45重量部(好ましくは5〜40重量部)
水酸基含有モノマー:3〜45重量部(好ましくは5〜40重量部)
他のモノマー:94〜10重量部(好ましくは90〜20重量部)
ことが好ましい。
(1)ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン及びその異性体のガスクロマトグラフィー(GC分析)
測定装置:HP6890(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−5、長さ60m、内径0.32mm
液相 5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
キャリアガス:窒素
キャリアガス流量:2.6ml/分
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:250℃
昇温パターン(カラム):60℃で5分保持、10℃/分で300℃まで昇温
スプリット比:100
サンプル:1μl
ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンとその異性体との比は次のようにして求めた。すなわち、上記条件でGC分析を行い、保持時間20.97分付近に出る最大ピーク(ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン)の面積と、その直前に現れる20.91分付近のピーク(異性体)の面積に基づいて、ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンに対する異性体の含有比を求めた。すなわち、異性体比率(%)は異性体面積÷(異性体面積+ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン面積)×100で算出される。
測定装置:HP6890(ヒューレットパッカード社製)
カラム:HP−5、長さ30m、膜厚0.25μm、内径0.32mm
液相 5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
キャリアガス:窒素
キャリアガス流量:1.0ml/分
検出器:FID
注入口温度:250℃
検出器温度:300℃
昇温パターン(カラム):100℃で2分保持、5℃/分で300℃まで昇温、30 0℃で10分保持
スプリット比:100
サンプル:1μl(エポキシ化合物:アセトン=1:40)
3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルとその異性体との比は次のようにして求めた。すなわち、上記条件でGC分析を行い、保持時間19.8分から20.0分付近に出る最大ピーク2本(同一分子量の化合物のピークのうち最も保持時間の長い(主)ピーク2本)[3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル(2本のピークはシクロヘキサン環に結合しているオキシラン酸素ともう一方のシクロヘキサン環との立体的な位置関係の違いに基づく異性体の存在による)]の合計面積と、その直前に現れる19.1分から19.5分付近のピーク3本(同一分子量の化合物のピークのうち前記最も保持時間の長い(主)ピーク2本以外のピーク)(異性体)の合計面積に基き、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルに対する異性体の含有比を求めた。すなわち、異性体比率(%)は異性体合計面積÷(異性体合計面積+3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル合計面積)×100で算出される。
測定装置:ヒューレットパッカード社製、HP6890(GC部)、5973(MS 部)
カラム:HP−5MS、長さ30m、膜厚0.25μm、内径0.25mm
液相 5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
昇温パターン(カラム):100℃で2分保持、5℃/分で300℃まで昇温、30 0℃で18分保持
注入口温度:250℃
MSDトランスファーライン温度:280℃
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス流量:0.7ml/分(コンスタントフロー)
スプリット比:スプリットレス
サンプル注入量:1.0μl
測定モード:EI
イオン源温度:230℃
四重極温度:106℃
MS範囲:m/z=25〜400
サンプル調製:サンプル0.1gをアセトン3.0gに溶解
合成例1で得られた脂環式ジエポキシ化合物をGC−MS分析に付した。その結果(ガスクロマトグラムと各成分のMSスペクトル)を図6〜15に示す。保持時間17.73分、17.91分、18.13分のピークが3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルの異性体のピークであり、18.48分、18.69分のピークが3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルのピークである。上記GC分析の場合と分析条件が若干異なるので各ピークの保持時間は異なるが、出現する順序は同じである。図6はガスクロマトグラムと保持時間17.73分のピークのMSスペクトルであり、図7はその拡大図である。図8はガスクロマトグラムと保持時間17.91分のピークのMSスペクトルであり、図9はその拡大図である。図10はガスクロマトグラムと保持時間18.13分のピークのMSスペクトルであり、図11はその拡大図である。図12はガスクロマトグラムと保持時間18.48分のピークのMSスペクトルであり、図13はその拡大図である。図14はガスクロマトグラムと保持時間18.69分のピークのMSスペクトルであり、図15はその拡大図である。MSスペクトルによれば、上記何れの成分もm/z=194の分子イオンピークを有している。
95重量%硫酸70g(0.68モル)と1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)55g(0.36モル)を撹拌混合して脱水触媒を調製した。
撹拌機、温度計、および脱水管を備え且つ保温された留出配管を具備した3リットルのフラスコに、下記式(3a)
得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン(異性体を含む)243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率0.41重量%)274gを滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、脂環式エポキシ化合物270gを得た。このときの収率は93%であった。粘度(25℃)を測定したところ、84mPa・sであった。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は15.0重量%であった。また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認され、下記式(1a)
異性体比率=(2262+1715+5702)÷(2262+1715+5702 +28514+74587)×100=9%
撹拌機、温度計、および脱水管を備え且つ保温された留出配管を具備した3リットルのフラスコに、水添ビフェノール840g(4.24モル)、リン酸170g(1.73モル)、ウンデカン2350gを入れ、フラスコを加熱した。内温が110℃を超えたあたりから水の生成が確認された。さらに昇温を続けてウンデカンの沸点まで温度を上げ(内温189〜194℃)、常圧で脱水反応を行った。副生した水は留出させ、脱水管により系外に排出した。なお、p−トルエンスルホン酸は反応条件下において反応液に完全に溶解していた。5時間半経過後、ほぼ理論量の水(150g)が留出したため反応終了とした。反応終了液を10段のオールダーショウ型の蒸留塔を用い、ウンデカンを留去した後、内部圧力10Torr(1.33kPa)、内温138〜141℃にて蒸留し、474.2gのビシクロヘキシル−3,3′−ジエンを得た。GC分析の結果、得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン中には異性体が含まれており、ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンと異性体の含有比は87:13であった。
得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン(異性体を含む)243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率0.41重量%)274gを滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、脂環式エポキシ化合物261gを得た。このときの収率は90%であった。粘度(25℃)を測定したところ、75mPa・sであった。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は15.0重量%であった。また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認され、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。GC分析の結果、得られた脂環式エポキシ化合物中には3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルとその異性体が含まれており、異性体比率は14%であった(図2参照)。異性体比率は次式により算出した。
異性体比率=(2821+2108+6988)÷(2821+2108+6988 +20792+54602)×100=14%
撹拌機、20段のオールダーショウ型蒸留塔、温度計を備えている5リットルのフラスコに、水添ビフェノール1000g(5.05モル)、硫酸水素アンモニウム40g(0.265モル)、クメン2800gを入れ、フラスコを加熱した。内温が115℃を超えたあたりから水の生成が確認された。さらに昇温を続け、蒸留塔の塔頂より副生水を留出させながら反応を続けてクメンの沸点まで温度を上げ(内温165〜170℃)、常圧で脱水反応を行った。なお、硫酸水素アンモニウムは反応条件下において固体であり、大部分が反応液に溶解していなかった。6時間半経過後、理論量の94%の水(170.9g)が留出したため反応終了とした。反応終了後、系内を減圧にしてクメンを留去した後、10Torr(1.33kPa)まで減圧し、内温137〜141℃にて蒸留し、590gのビシクロヘキシル−3,3′−ジエンを得た。GC分析の結果、得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン中には異性体が含まれており、ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンと異性体の含有比は81:19であった。
得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン(異性体を含む)243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率0.41重量%)274gを滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、脂環式エポキシ化合物269gを得た。このときの収率は92%であった。粘度(25℃)を測定したところ、69mPa・sであった。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は14.9重量%であった。また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認され、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。GC分析の結果、得られた脂環式エポキシ化合物には3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルとその異性体が含まれており、異性体比率は17%であった(図3参照)。異性体比率は次式により算出した。
異性体比率=(3668+2724+9033)÷(3668+2724+9033 +20413+53424)×100=17%
撹拌機、20段の蒸留塔、温度計を備えている10リットルの四つ口フラスコに、水添ビフェノール6kgと硫酸水素カリウム620gを加えた。続いて、フラスコを180℃に加熱し、水添ビフェノールを融解後、撹拌を開始した。蒸留塔の塔頂より副生水を留出させながら反応を続け、3時間経過後、反応系内を10Torr(1.33kPa)に減圧し、水とビシクロヘキシル−3,3′−ジエンを蒸留塔の最上段より連続的に系外に留出させた。系外に留去させた水とビシクロヘキシル-3,3′−ジエンはデカンターで二層に分離させ、上層液のみを取り出した。その後、4時間かけて反応温度を220℃まで上げ、水とビシクロヘキシル−3,3′−ジエンの留去が無くなった時点で反応終了とした。ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンの留出粗液の収量は4507gであった。上記ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンの留出粗液4500gを撹拌機、20段の蒸留塔、温度計を備えている5リットルの四つ口フラスコに入れ、オイルバスで180℃に昇温した。その後、反応系内を10Torr(1.33kPa)に減圧し、水を留去してから蒸留塔の最上段の温度を145℃に維持し、還流比1で5時間かけてビシクロヘキシル−3,3′−ジエンを蒸留精製し、無色透明の液体を得た。収量は4353gであった。前記液体についてGC分析を行った結果、得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン中には異性体が含まれており、ビシクロヘキシル−3,3′−ジエンと異性体の含有比は80:20であった。
得られたビシクロヘキシル−3,3′−ジエン(異性体を含む)243g、酢酸エチル730gを反応器に仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、かつ、反応系内の温度を37.5℃になるようにコントロールしながら約3時間かけて30重量%過酢酸の酢酸エチル溶液(水分率0.41重量%)274gを滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で1時間熟成し反応を終了した。さらに30℃で反応終了時の粗液を水洗し、70℃/20mmHgで低沸点化合物の除去を行い、脂環式エポキシ化合物267gを得た。このときの収率は92%であった。粘度(25℃)を測定したところ、63mPa・sであった。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は14.9重量%であった。また1H−NMRの測定では、δ4.5〜5ppm付近の内部二重結合に由来するピークが消失し、δ3.1ppm付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認され、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルであることが確認された。GC分析の結果、得られた脂環式エポキシ化合物には3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシルとその異性体が含まれており、異性体比率は21%であった(図4参照)。異性体比率は次式により算出した。
異性体比率=(5404+3923+13067)÷(5404+3923+130 67+23563+60859)×100=21%
撹拌器、還流冷却管、滴下ロート、温度計を備えたフラスコに、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(商品名「CEL−2021P」ダイセル化学工業(株)製)を233g仕込んだ。そして空気を吹き込みながら105〜110℃に昇温し、メチルメタクリレート55g、n−ブチルメタクリレート15g、ヒドロキシエチルメタクリレート20g、「CYM M−100」(ダイセル化学工業(株)製)10g、アゾビスイソブチロニトリル3g、パラメトキシフェノール0.3gを3時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を行い反応を終了し、エポキシ基と水酸基を有するアクリル樹脂(E−1)を得た。アクリル樹脂(E−1)の水酸基価は23.6KOHmg/g、オキシラン酸素濃度は8.0重量%であった。
CEL−2021P(233g)に対して加えるモノマー等を、メチルメタクリレート65g、n−ブチルメタクリレート10g、ヒドロキシエチルメタクリレート15g、グリシジルメタクリレート10g、アゾビスイソブチロニトリル3g、パラメトキシフェノール0.3gに変更した以外は合成例4と同様にして、アクリル樹脂(E−2)を得た。アクリル樹脂(E−2)の水酸基価は18.3KOHmg/g、オキシラン酸素濃度は8.5重量%であった。
10段の蒸留塔のついた10リットル反応器に、出発原料である3−シクロヘキセニルメチル−3−シクロヘキセンカルボキシレートを6110g、1,4−シクロヘキサンジメタノールを400g仕込み、90℃で溶解させた。溶解確認後、テトラブトキシチタネートを出発原料に対して30重量ppm相当仕込み、170℃、8torr(1.06kPa)まで減圧にした。副生する3−シクロヘキセニルメタノールを留出させながら反応させ、3−シクロヘキセニルメタノールの留出がほぼ停止したところで加熱を停止し、エステル交換反応を終了させた。その後、反応粗液の1.0重量倍のイオン交換水を用いて60℃で1時間水洗を行い、30分静置した。水層を分離後、薄膜蒸発機にてジャケット温度177℃、圧力4.5torr(0.60kPa)で水洗液中に残存する3−シクロヘキセニルメチル−3−シクロヘキセンカルボキシレート及び3−シクロヘキセニルメタノールを留去することにより、脂環式ジオレフィン多価エステル化合物が838g得られた。この化合物の色相(APHA)は60であった。
次に、撹拌器、冷却管、温度計、窒素導入管を備えた1リットルのジャケット付きフラスコに、得られた脂環式ジオレフィン多価エステル化合物100gと酢酸エチル300gを仕込み、窒素を気相部に吹き込みながら、反応系内の温度を40℃に保ちながら約2時間かけて、実質的に無水の過酢酸の酢酸エチル溶液186g(過酢酸濃度29.1%、水分含量0.41%)を滴下した。過酢酸溶液滴下終了後、40℃で4時間熟成し反応を終了した。反応粗液を30℃で水洗し、70℃、30torr(3.99kPa)で脱低沸を行い、前記式(4)で表される脂環式エポキシ化合物207.0gを得た。得られた脂環式エポキシ化合物のオキシラン酸素濃度は7.90%であった。1H−NMR分析から、δ5.0〜5.8付近の二重結合に由来するピークがほとんど消失し、δ2.9〜3.3付近にエポキシ基に由来するプロトンのピークの生成が確認された。
表1に記載されている配合比で熱硬化型接着剤を調製して、下記のようにして各物性を測定した。各成分の配合は、シンキー社製の「泡取り練り太郎」を用いて室温下、20分撹拌しながら混合することにより行なった。結果を表1に示す。
合成例1:合成例1で得られた脂環式ジエポキシ化合物
合成例2:合成例2で得られた脂環式ジエポキシ化合物
比較合成例1:比較合成例1で得られた脂環式ジエポキシ化合物
YD−128:東都化成工業(株)製「YD−128」(液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂)
エピコート806:ジャパンエポキシレジン社製「エピコート806」(液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂)
EXA−4700:大日本インキ工業(株)製「EXA−4700」(ナフタレン系4官能エポキシ樹脂)
フェノール樹脂:群栄化学工業(株)製「PSM−4327」(軟化点:93〜97℃)
TPP:トリフェニルホスフィン
SI−100L:三新化学工業(株)製「SI−100L」(熱カチオン重合開始剤)
表1に従い調製した実施例1〜4、比較例2の接着剤を100℃で3時間一次硬化させた後、150℃で3時間二次硬化を行ってサンプルを調製した。この硬化物をTMA(熱機械分析)にて昇温速度5℃/minの条件でガラス転移点Tg(℃)の測定を行った。測定装置は、「TMA/SS6000」(セイコーインスツルメンツ社製)を用いた。線膨張率(線膨張係数:ppm/℃)は、昇温速度5℃/minで測定したTMA(熱機械分析)の50℃から200℃の寸法変化の平均値をとった。
表1に従い調製した実施例5、比較例1の接着剤を45℃で2時間一次硬化させた後、150℃で1時間二次硬化を行ってサンプルを調製した。この硬化物をTMA(熱機械分析)にて昇温速度5℃/minの条件でガラス転移点Tg(℃)の測定を行った。測定装置は、「TMA/SS6000」(セイコーインスツルメンツ社製)を用いた。線膨張率(線膨張係数:ppm/℃)は、昇温速度5℃/minで測定したTMA(熱機械分析)の50℃から200℃の寸法変化の平均値をとった。
被着体は銅箔/ポリイミド=8μm/38μmにNi/Auメッキを施したFPC(ピッチ150μm、端子数400本)とガラス基板(松下電工(株)製)を用いた。被着体上に、実施例1〜5、比較例1〜2で得られた熱硬化性接着剤を転写法により転写し、160℃、3MPa、10秒の条件で圧着し、90度剥離試験(JIS6854−1に準拠)によって接着強度(kPa)を測定した。
表2に記載されている配合比で熱硬化型接着剤を調製した。なお、調製の際は、樹脂組成物100重量部に対して溶媒としてトルエンを30重量部使用した。この接着剤樹脂を混合・均一分散させた後、離型処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の厚さが15μmになるように流延・乾燥した後、幅1.5mmに切断して異方導電性接着剤を得た。この接着剤について、下記の物性を測定した。結果を表2に示す。
シランカップリング剤:信越化学工業(株)製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
導電性粒子:日本化学工業(株)製、金−ニッケルめっき樹脂粉「GRN−MX」(粒子径20μm)
他の略号は前記と同じである。
被着体は銅箔/ポリイミド=8μm/38μmにNi/Auメッキを施したFPC(ピッチ150μm、端子数400本)とガラス基板(松下電工(株)製)を用いた。被着体上に、実施例6〜7、比較例3〜4で得られた熱硬化性接着剤を転写法により転写し、160℃、3MPa、10秒の条件で圧着し、90度剥離試験(JIS6854−1に準拠)によって接着強度(kPa)を測定した。
被着体は銅箔/ポリイミド=8μm/38μmにNi/Auメッキを施したFPC(ピッチ150μm、端子数400本)とガラス基板(松下電工(株)製)を用いた。被着体上に、実施例6〜7、比較例3〜4で得られた熱硬化型接着剤を転写法により転写し、160℃、3MPa、10秒の条件で圧着して、サンプルを作製した。サンプル作製直後および温度85℃、湿度85%、800時間放置後の接続抵抗を2端子法により測定した。測定できないものをOPEN(導通不良)とした。表中、○は導通、×は導通不良を示す。
撹拌機、温度計を備えた500mlのフラスコに、表3に示した各成分を加え、30℃で20分撹拌して、活性エネルギー線硬化型接着剤を得た。各接着剤の接着力を下記の方法で測定し、接着力を評価した。その結果を表4〜表8に示す。
合成例3:合成例3で得られた脂環式ジエポキシ化合物
比較合成例1:比較合成例1で得られた脂環式ジエポキシ化合物
合成例4:合成例4で得られたアクリル樹脂[アクリル樹脂(E−1)と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの混合物]
合成例5:合成例5で得られたアクリル樹脂[アクリル樹脂(E−2)と3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートの混合物]
合成例6:合成例6で得られた脂環式エポキシ化合物[前記式(4)で表される脂環式エポキシ化合物]
PCL308:ダイセル化学工業(株)製「プラクセル308」(3官能ポリエステルポリオール;カプロラクトン変性ポリオール化合物)
PCL220EC:ダイセル化学工業(株)製「プラクセル220EC」(2官能ポリエステルポリオール;カプロラクトン変性ポリオール化合物)
A−186:日本ユニカー(株)製「NACシリコンA−186」[β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン]
L−7604:日本ユニカー(株)製「L−7604」(界面活性剤)
UVACURE 1591:ダイセル・サイテック(株)社製「UVACURE 1591」(光カチオン重合開始剤)
ガラスの場合は1mm厚、Al板(アルミ板)は0.5mm厚、PET(ポリエステルフィルム)は200μm厚、Acセル(アセチルセルロースフィルム)は200μm厚で、各15mm幅の試験片を用意し、重ね合わせ長さを5mmとし、重ね合わせ部分に接着剤を20μm厚に塗布し、泡を抜きながら貼り合わせて固定し、高圧水銀灯120w×10m×4パス照射した後(照射量1200mJ/cm2)、引っ張り試験機で接着力(kg/15mm)を測定した。なお、試験はすべて23℃において行なった。
PET/PET、ガラス/ガラス、ガラス/PET、Al板/PET、ガラス/Acセルの組み合わせ(5項目)について測定を行い、それぞれ、以下の場合を各項目における接着性が良好とした。
PET/PET : 接着強度14kg/15mm以上、測定回数5回における標準偏差が0.3未満であること
ガラス/ガラス : ガラス破壊すること
ガラス/PET : 接着強度13kg/15mm以上、測定回数5回における標準偏差が0.3未満であること
Al板/PET : 接着強度16kg/15mm以上、測定回数5回における標準偏差が0.3未満であること
ガラス/Acセル : フィルム破断すること
各項目において、基準を満たすものを接着性良好(○)、基準を満たさないものを接着剤として不十分なレベル(×)と評価した。
さらに、上記5項目の評価のうち、全て(5項目)が良好な場合を優れた接着性(◎)、4項目が良好な場合を接着性良好(○)、3項目の場合を接着性不十分(△)、2項目以下の場合を接着性不良(×)と判定した。なお、上記、△と×は接着剤として使用するには不十分なレベルである。
Claims (20)
- 下記式(1)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す)
で表される3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物であって、該3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物の異性体の含有量が、3,4,3′,4′−ジエポキシビシクロヘキシル化合物とその異性体の総和に対して、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合として20%以下である脂環式ジエポキシ化合物(A1)、若しくは下記式(2)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17及びR18は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子若しくはハロゲン原子を有していてもよい炭化水素基、又は置換基を有していてもよいアルコキシ基を示す)
で表されるビシクロヘキシル−3,3′−ジエン化合物であって、該ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン化合物の異性体の含有量が、ビシクロヘキシル−3,3′−ジエン化合物とその異性体の総和に対して、ガスクロマトグラフィーによるピーク面積の割合として20%未満である脂環式ジエン化合物をエポキシ化することにより得られる脂環式ジエポキシ化合物(A1′)、又は、前記脂環式ジエポキシ化合物(A1)若しくは脂環式ジエポキシ化合物(A1′)とそれ以外のエポキシ化合物(A2)からなるエポキシ樹脂(A)を含有する熱又は活性エネルギー線硬化型接着剤。 - 式(1)又は式(2)中のR1〜R18がすべて水素原子である請求項1記載の接着剤。
- エポキシ樹脂(A)が、脂環式ジエポキシ化合物(A1)又は(A1′)99〜10重量%とエポキシ化合物(A2)1〜90重量%[(A1)又は(A1′)と(A2)の合計は100重量%]とで構成されている請求項1又は2記載の接着剤。
- エポキシ樹脂(A)が、脂環式ジエポキシ化合物(A1)又は(A1′)80〜10重量%とエポキシ化合物(A2)20〜90重量%[(A1)又は(A1′)と(A2)の合計は100重量%]とで構成されている請求項1又は2記載の接着剤。
- エポキシ樹脂(A)とともに硬化剤(B)を含有する熱硬化型の接着剤である請求項1〜4の何れかの項に記載の接着剤。
- 硬化剤(B)がフェノール樹脂(B1)であり、さらに硬化促進剤(C)を含有する請求項5記載の接着剤。
- 硬化剤(B)が、加熱によりカチオン重合を開始させる物質を放出する開始剤として作用する硬化剤(B2)である請求項5記載記載の接着剤。
- エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、硬化剤(B2)が0.05〜20重量部配合されている請求項7記載の接着剤。
- エポキシ樹脂(A)とともに光重合開始剤(D)を含有する活性エネルギー線硬化型の接着剤である請求項1〜4の何れかの項に記載の接着剤。
- さらに、エポキシ基又はエポキシ基と水酸基を有するアクリル樹脂(E)、及び/又は分子内に水酸基を2〜4個有するカプロラクトン変性ポリオール化合物(F)を含有する請求項9記載の接着剤。
- エポキシ基樹脂(A)100重量部に対して、アクリル樹脂(E)が1〜85重量部配合されている請求項10記載の接着剤。
- エポキシ基樹脂(A)100重量部に対して、分子内に水酸基を2〜4個有するカプロラクトン変性ポリオール化合物(F)が1〜50重量部配合されている請求項10記載の接着剤。
- エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、但しエポキシ基又はエポキシ基と水酸基を有するアクリル樹脂(E)及び/又は分子内に水酸基を2〜4個有するカプロラクトン変性ポリオール化合物(F)を含む場合は、エポキシ樹脂(A)とエポキシ基又はエポキシ基と水酸基を有するアクリル樹脂(E)と分子内に水酸基を2〜4個有するカプロラクトン変性ポリオール化合物(F)の総量100重量部に対して、光重合開始剤(D)が0.01〜20重量部配合されている請求項9〜12の何れかの項に記載の接着剤。
- さらに、エラストマー(G)を含有する請求項1〜13の何れかの項に記載の接着剤。
- 接着剤中に導電性粒子(H)を分散させた異方導電性接着剤である請求項1〜14の何れかの項に記載の接着剤。
- 請求項1〜15の何れかの項に記載の接着剤を用いて形成された接着体。
- 請求項1〜15の何れかの項に記載の接着剤により電子部品を接合して形成された電子機器である請求項16記載の接着体。
- 電子部品が、半導体素子、半導体装置、プリント回路基板、液晶ディスプレイ(LCD)パネル、プラズマディスプレイ(PDP)パネル、エレクトロルミネッセンス(EL)パネル又はフィールドエミッションディスプレイ(FED)パネルの何れかである請求項17記載の接着体。
- 被接着体を請求項1〜15の何れかの項に記載の接着剤により接着することを特徴とする接着方法。
- 被接着体が電子部品である請求項19記載の接着方法。
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