JP5144207B2 - 基板処理装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

基板処理装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板処理装置および半導体装置の製造方法に関する。
特に、自然酸化膜の発生を抑止ないし抑制する技術に関する。
例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、半導体素子を含む半導体集積回路が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に熱処理(thermal treatment )を施す熱処理装置(furnace )に利用して有効なものに関する。
ICの製造方法において、ウエハに絶縁膜や金属膜および半導体膜等のCVD膜を形成したり不純物を拡散したりする熱処理工程には、熱処理装置が広く使用されている。
従来のこの種の熱処理装置は、複数枚のウエハをボートに保持しつつバッチ処理する処理室と、ボートが処理室への搬入出前後に待機する待機室と、待機室に清浄雰囲気を供給するフィルタおよび送風機からなるクリーンユニットと、待機室にフィルタに対向するように設けられてボートを待機室と処理室との間で昇降させるボートエレベータとを備えている。
一般に、ボートエレベータの駆動装置であるモータが待機室から隔離されたモータ設置室に設置されている。
そして、従来のこの種の熱処理装置としては、不活性ガスとしての窒素ガスをクリーンユニットから待機室に吹き出して循環させることにより、自然酸化膜がウエハに大気中の酸素(O2 )によって形成されるのを防止するように構成したものがある。例えば、特許文献1参照。
特開2004−119888号公報
窒素ガスをクリーンユニットから待機室に吹き出して循環させることにより、自然酸化膜がウエハに大気中の酸素によって形成されるのを防止するように構成した熱処理装置においては、待機室内の酸素濃度を数ppm以下に維持する必要がある。
そのために、待機室内を窒素ガスによって陽圧状態に維持することにより、待機室内への大気の流入を防止することが実施されている。すなわち、待機室を形成する筐体の密閉性能を高く設定した上で、筐体の隙間等から漏洩する窒素ガスの流量以上の窒素ガスを待機室に供給することが実施されている。
したがって、窒素ガス雰囲気で熱処理工程を実施することを想定した熱処理装置においては、待機室内を排気するための排気ダクトはそれほど大きなサイズを必要としない。
すなわち、この場合には、次式の関係を維持すればよい。
待機室内への流入雰囲気量=追加窒素ガス供給量+(待機室内循環雰囲気)
待機室内からの排出雰囲気量=待機室内からの漏洩量等+(待機室内循環雰囲気)
待機室内への流入雰囲気量≧待機室内からの排出雰囲気量
他方、自然酸化膜の抑制が不要な場合(例えば、自然酸化膜が発生しない膜種に対する熱処理工程の場合)においては、循環しない一方向の流れを待機室内に大気雰囲気(酸素含有ガスである空気。以下、クリーンエアということがある。)によって創出することが、熱影響の観点等から望ましい。
この場合には、単純に次式を満足するように設定すればよい。
待機室内への流入雰囲気量=待機室からの排出雰囲気量
この場合には、ボートに対して水平に流れるように、クリーンエアを待機室の一側面から対向する側面に向かって吹き出させて、パーティクルや有機物が待機室内に澱みや滞留が発生する現象を防止することが好ましい。
つまり、待機室内をクリーンな雰囲気とするためには、待機室内を排気するための排気ダクトは、充分に大きなサイズが必要となる。
以上の両方の要求を、同一の熱処理装置において実現することが要望されている。
しかし、待機室内雰囲気の循環を想定した密閉性の高い筐体は、充分な排気性能を確保していないのが現状である。
充分な排気を確保しようと、排気ダクトのサイズを大きく設計する場合には、熱処理装置のフットプリント(投影床面積)を悪化させるという問題点を招来する。
本発明の目的は、待機室内雰囲気の循環と一方向の流れとを両立することができる基板処理装置および半導体装置の製造方法を提供することにある。
前記した課題を解決するための手段は、次の通りである。
基板を処理する処理室と、
前記基板を保持して前記処理室に搬入する基板保持具と、
前記処理室の下方に設けられ、前記基板保持具が待機する待機室と、
前記待機室の側方に設けられ該待機室に不活性ガスないし酸素含有ガスを供給するガス供給部と、
前記待機室の前記ガス供給部に対向する側方に設けられ前記待機室から前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを排気するガス排出部と、
前記ガス排出部に接続され、該ガス排出部内の前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを排出する第一のガス排出路と、
前記ガス排出部の側方で接続され、該ガス排出部内の前記酸素含有ガスを排出する第二のガス排出路と、
該第二のガス排出路を開閉するゲートバルブと、
を備えている基板処理装置。
前記した手段において、ガス供給部から不活性ガスを待機室に供給し、待機室のガス供給部に対向する側方に設けられたガス排出部から待機室内の不活性ガスを排気し、ガス排出部に接続された第一のガス排出路から第一のガス排出部内の不活性ガスを排出することにより、不活性ガスを待機室内に循環させることができる。
他方、ガス供給部から酸素含有ガスを待機室に供給し、待機室のガス供給部に対向する側方に設けられたガス排出部から待機室内の酸素含有ガスを排気し、ガス排出部の側方で接続された第二のガス排出路をゲートバルブにより開き、ガス排出部の側方に接続された第二のガス排出路によってガス排出部内の酸素含有ガスを排出することにより、酸素含有ガスの一方向の流れを待機室内に形成させることができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、熱処理装置10として図1〜図4に示されているように構成されている。
ところで、基板としてのウエハを収容して搬送するためのキャリア(搬送治具)としては、オープンカセットとFOUP(front opening unified pod 。以下、ポッドという。)とがある。オープンカセットは略立方体の箱形状に形成されており、互いに対向する一対の面が開口されている。ポッドは略立方体の箱形状に形成されており、一つの面が開口され、該開口面にキャップが着脱自在に装着されている。
ウエハのキャリアとしてポッドが使用される場合には、周囲の雰囲気にパーティクル等が存在していたとしてもウエハの清浄度(クリーン度)を維持することができる。ウエハが密閉された状態で搬送されるためである。
そこで、本実施の形態においては、ウエハ1のキャリアとしてはポッド2が使用されている。
本実施の形態に係る熱処理装置10は、筐体11を備えている。筐体11は大気圧程度の気密性能を発揮する気密構造に構築されている。筐体11は基板保持具が処理室への搬入に対して待機する待機室12を構成している。
筐体11はフレームおよびパネルを組み合わせて構築されている。これらパネル同士の召し合わせ面間または重ね合わせ面間等は、漏洩源となる極微小の隙間を形成する可能性がある。
筐体11の正面壁には取付板13が当接されて締結されている。この筐体11と取付板13との当接面は、漏洩源となる極微小の隙間を形成する可能性がある。
取付板13にはウエハ1をローディングおよびアンローディング(搬入搬出)するためのポート(以下、ウエハローディングポートという。)14が、上下で一対開設されている。ウエハローディングポート14、14に対応する位置には、ポッド2のキャップ3(図1参照)を着脱してポッド2を開閉するポッドオープナ15が設置されている。
筐体11の背面壁にはメンテナンス口16が開設されており、メンテナンス口16にはメンテナンス扉17が開閉可能に取り付けられている。メンテナンス口16の開口縁辺部の筐体11の背面とメンテナンス扉17との当接面は、漏洩源となる極微小の隙間を形成する可能性がある。
待機室12の前側の空間にはエレベータ18が設置されている。エレベータ18はウエハ移載装置(wafer transfer equipment )18Aを昇降させる。ウエハ移載装置18Aはエレベータ(以下、ウエハ移載装置エレベータということがある。)18によって昇降されることにより、ウエハローディングポート14とボート21との間でウエハ1を搬送する。この搬送により、ウエハ移載装置18Aはウエハ1をポッド2およびボート21に受け渡す。
待機室12の後側の空間にはボートエレベータ19が垂直に設置されている。ボートエレベータ19はシールキャップ20を垂直方向に昇降させる。
シールキャップ20は円盤形状に形成されており、シールキャップ20の中心線上には基板保持具としてのボート21が垂直に立脚されている。
ボート21は多数枚のウエハ1を、中心を揃えて水平に配置した状態で保持する。
筐体11の後端部における上部にはヒータユニット22が同心円に配されており、ヒータユニット22は筐体11に支持されている。
ヒータユニット22内にはアウタチューブ23およびインナチューブ24が同心円に設置されている。アウタチューブ23は石英または炭化シリコン等の耐熱性材料から形成されており、内径がインナチューブ24の外径よりも大きく上端が閉塞し下端が開口した円筒形状に形成されている。
インナチューブ24は石英または炭化シリコン等の耐熱性材料から形成されており、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。
インナチューブ24の筒中空部には、ボート21を収納可能の処理室25が形成されている。
アウタチューブ23の下方には、アウタチューブ23と同心円状にマニホールド26が配設されている。マニホールド26はステンレス等から形成されており、上端および下端が開口した円筒形状に形成されている。マニホールド26はアウタチューブ23とインナチューブ24とに係合することにより、これらを支持する。
マニホールド26の下端部開口(炉口)はシャッタ27によって開閉される。
マニホールド26の側壁部には排気管28がアウタチューブ23とインナチューブ24との間の空間に連通するように接続されている。排気管28は処理室25を排気する。
シールキャップ20にはガス導入部としてのガス供給管29が、処理室25内に連通可能に接続されている。
筐体11には待機室12に不活性ガスとしての窒素ガス30を循環させる循環路31を構成した循環ダクト32が、図1〜図4に示されているように敷設されている。
循環ダクト32は吸込口33を有する吸込側ダクト部34を備えており、吸込側ダクト34は窒素ガス30ないしクリーンエア(酸素含有ガス)40を排気するガス排出部を構成している。吸込側ダクト部34は吸込口33を、ボートエレベータ19のアーム19dおよびウエハ移載装置エレベータ18のアームの昇降移動範囲に開設されている。
待機室12からのガス排出部としての吸込側ダクト部34は、待機室12における一方の側面である右側面にウエハ移載装置エレベータ18およびボートエレベータ19を移載室から隔離するように(但し、両方のアームが可動する部分は連通している。)、かつ、略全体面にわたって垂直に延在するように敷設されている。
吸込側ダクト部34の下端部における前端にはメイン連絡ダクト部35の吸込側端が接続されており、メイン連絡ダクト部35は待機室12の外部においてポッドオープナ15の下方を横切るように水平に敷設されている。メイン連絡ダクト部35の待機室12に面する側壁には吸込口36が横長に大きく開設されている。
吸込側ダクト部34の下端部における略中央位置には、サブ連絡ダクト部37の吸込側端が接続されており、サブ連絡ダクト部37は待機室12内の底面上で左右方向に横切るように敷設されている。
メイン連絡ダクト部35およびサブ連絡ダクト部37の各吹出側端には、吹出側ダクト部39の下端部がそれぞれ接続されており、吹出側ダクト部39には吹出口38が略全面にわたって大きく開設されている。吹出側ダクト部39は待機室12における吸込側ダクト部34の反対側である左側面に垂直に敷設されている。
吹出側ダクト部39の吹出口38には、クリーンユニット41が建て込まれている。クリーンユニット41は窒素ガス30およびクリーンエア40を供給するガス供給手段としてのガス供給部を構成している。
クリーンユニット41は、パーティクルを捕集するフィルタ42と、清浄化した窒素ガス30およびクリーンエア40を送風する複数の送風機43とを備えている。クリーンユニット41は、フィルタ42が待機室12に露出し、かつ、送風機43群の下流側になるように、構成されている。
図2に示されているように、吹出側ダクト部39のクリーンユニット41よりも上流側には、新鮮なエアを供給する新鮮エア供給管44が接続されており、新鮮エア供給管44には開閉弁としてのダンパ45が介設されている。
また、吹出側ダクト部39には窒素ガス供給管46が接続されており、窒素ガス供給管46は循環路31に不活性ガスを供給する不活性ガス供給路を構成している。窒素ガス供給管46には流量制御弁としてのダンパ47が介設されている。
図2に示されているように、吹出側ダクト部39の下端部には冷却器48が前後方向に延在するように敷設されている。冷却器48はメイン連絡ダクト部35およびサブ連絡ダクト部37から吹出側ダクト部39に回収された雰囲気(窒素ガス30)を冷却する。
本実施の形態において、冷却器48は水冷式熱交換器によって構成されている。
冷却器48の下流側には流量制御弁としてのダンパ57が介設されており、ダンパ57はメイン連絡ダクト部35およびサブ連絡ダクト部37から吹出側ダクト部39のクリーンユニット41の上流側に循環させる循環路31を開閉する。
図3および図4に示されているように、吸込側ダクト部34の後端部は、ガス排出部の側方で接続された排出路(第二のガス排出路)49を形成している。
図4に示されているように、排出路49の上端には排出ダクト50が接続されており、排出ダクト50の下流側端部にはメイン排出路51が形成されている。
なお、排出ダクト50の下流端には、ダクトがさらに接続されている。このダクトは熱処理装置10周辺部のガスをクリーンルームへ排出させることなく、全て工場等の排気処理系へ排出させる。
メイン排出路51には開閉弁としてのダンパ52が介設されている。
メイン排出路51にはダンパ52を迂回したバイパス路53が接続されている。バイパス路53の流量はメイン排出路51の流量よりも少なくなるように設定されている。
なお、バイパス路53に流量計またはニードル弁等の流量調整装置を設けることにより、バイパス路53の流量を調整することができるように構成してもよい。
図2〜図4に示されているように、ボートエレベータ19は、垂直に立脚されて回転自在に支承された送りねじ軸19aと、送りねじ軸19aを正逆回転させるモータ19bと、送りねじ軸19aに螺合して正逆回転に伴って昇降する昇降台19cと、昇降台19cに支持されて先端部にボート21がシールキャップ20を介して設置されたアーム19dと、を備えている。
図3および図4に示されているように、ウエハ移載装置エレベータ18は、垂直に立脚されて回転自在に支承された送りねじ軸18aと、送りねじ軸18aを正逆回転させるモータ18bと、送りねじ軸18aに螺合して正逆回転に伴って昇降する昇降台18cと、昇降台18cに支持されてウエハ移載装置18Aが設置されたアーム18dと、を備えている。
図4に示されているように、吸込側ダクト部34の真上にはモータ設置室54が設けられている。モータ設置室54にはボートエレベータ19のモータ19bと、ウエハ移載装置エレベータ18のモータ18bとが設置されている。モータ設置室54はモータ19bとモータ18bとの体積よりも充分に大きな容積を有する直方体の箱形状に形成されている。
モータ設置室54と待機室12とを隔てる隔壁55には、連通口56が形成されている。連通口56はモータ設置室54内と吸込側ダクト部34の内部とを連通させる。
モータ設置室54の排出ダクト50との隣接部位には排出口58が形成されている。
モータ設置室54、連通口56、排出口58および排出ダクト50は、ガス排出部の上方側で接続された第一のガス排出路59を構成している。
図3および図4に示されているように、筐体11の背面における排出路49に隣接する部位には、ガス配管等が敷設されるユーティリティボックス60が連設されている。
なお、ユーティリティボックス60は内部に、ガス供給ユニットおよび排気系等を備えている。ガス供給ユニットはガス供給管29にガスを供給するためのバルブ、流量計等を備えたガス供給部を構成している。排気系は、排気管からガスを排気するためのバルブ、圧力計等を備えている。
また、ウエハが置かれる雰囲気である待機室12内のクリーン度に比べて、ユーティリティボックス60内は、ウエハが置かれないため、高いクリーン度は要求されない。そのため、筐体11に比べて遙かに密閉性が低く構成されている。
ユーティリティボックス60と排出路49との隔壁には、排出路49内のクリーンエア40を排出する排出口61が複数(本実施の形態では二つ)、上下方向に配置されて形成されており、各排出口61は開閉手段としてのゲートバルブ62によってそれぞれ開閉される。
吸込側ダクト部34と排出路49との隔壁63には、吸込側ダクト部34内のクリーンエア40を排出路49に排出する排出口64が複数(本実施の形態では三つ)、上下方向に配置されて形成されている。各排出口64には排気ファン65がそれぞれ設置されている。各排気ファン65はクリーンエア40を排出路49に排気させる強制ガス排気手段としての強制ガス排気部を構成している。
なお、排出口61と排出口64とは開口面積が、連通口56より大きくなるようにそれぞれ形成されている。
すなわち、第一のガス排出路に比べ、第二のガス排出路の流路面積は大きく形成されている。
排出路49と排出ダクト50との接続部位は仕切板67により仕切られており、仕切板67は第一のガス排出路59と第二のガス排出路49とを遮断している。
なお、仕切板67は設けずに、排出路49上に排気ダクト50を載せて、排出路49と排気ダクト50とを仕切ってもよい。
図4に示されているように、熱処理装置10は排気ファン65およびゲートバルブ62を制御する制御手段としてのコントローラ70を備えている。コントローラ70は通信配線71を経由してゲートバルブ62および排気ファン65を制御する。
すなわち、コントローラ70は、クリーンユニット41から待機室12に窒素ガス30が供給される際には、ゲートバルブ62によって排出口61を閉じるように制御する。また、コントローラ70は、クリーンユニット41から待機室12にクリーンエア40が供給される際には、ゲートバルブ62によって排出口61を開くように制御するか、もしくは、排気ファン65を作動させるとともに、ゲートバルブ62によって排出口61を開くように制御する。
なお、コントローラ70は排気ファン65およびゲートバルブ62の他に、ウエハ移載装置エレベータ18、ボートエレベータ19、ウエハ移載装置18A、ポッドオープナ15等の搬送部を制御したり、ヒータユニット22等の加熱部を制御したり、送風機43、ダンパ45、47、52、57等を制御したり、処理室25へのガスの供給、排気、圧力等を制御する。すなわち、コントローラ70は通信配線71を経由して熱処理装置10全体を制御する。
次に、前記構成に係る熱処理装置の作用を説明する。
図1〜図3に示されているように、ウエハ搬入ステップでは、ポッドオープナ15の載置台に移載されたポッド2は、ポッドオープナ15によってキャップ3(図1参照)を外されることにより開放される。
ポッドオープナ15によってポッド2が開放されると、ポッド2に収納された複数枚のウエハ1はウエハ移載装置18Aによってボート21に移載されて装填(チャージング)される。
予め指定された枚数のウエハ1が装填されると、ボート21はボートエレベータ19によって上昇されることにより、処理室25に搬入(ボートローディング)される。
ボート21が上限に達すると、ボート21を保持したシールキャップ20の上面の周辺部がマニホールド26の下面にシール状態に当接するために、処理室25は気密に閉じられた状態になる。
処理室25は気密に閉じられた状態で、所定の真空度に排気管28によって排気されるとともに、ヒータユニット22によって所定の温度に加熱される。
次いで、所定の処理ガスが処理室25にガス供給管29から供給される。
これにより、所望の熱処理がウエハ1に施される(熱処理ステップ)。
このウエハ搬入ステップに先立って、待機室12および循環路31は窒素ガス30雰囲気に置換しておく。その後、ウエハ搬入ステップおよび熱処理中に、窒素ガス30のうちの大半が待機室12に循環路31によって循環される。
すなわち、窒素ガス供給管46から循環路31に供給された窒素ガス30のうちの大半、例えば、窒素ガス供給管46から循環路31に供給された窒素ガス30量の約80%は、図2に示されているように、循環ダクト32における吹出側ダクト部39に建て込まれたクリーンユニット41から待機室12に吹き出し、循環路31の一部である待機室12を流通して吸込口33から吸込側ダクト部34に吸い込まれる。
吸込側ダクト部34に吸い込まれた窒素ガス30は、メイン連絡ダクト部35およびサブ連絡ダクト部37を経由して吹出側ダクト部39に戻り、クリーンユニット41から待機室12に再び吹き出す。
以降、窒素ガス30は以上の流れを繰り返すことにより、待機室12と循環路31とを循環する。
一方、待機室12および吸込側ダクト部34から連通口56を経由してモータ設置室54に流れた少量(例えば、窒素ガス供給管46から循環路31に供給された窒素ガス30量の約15%)の窒素ガス30は、排出口58および排出ダクト50を経由し、バイパス路53を流れて排出される。
また、微量(例えば、窒素ガス供給管46から循環路31に供給された窒素ガス30量の約5%)の窒素ガス30は、筐体11や筐体11と取付板13との当接面や筐体11とメンテナンス扉17との当接面等の隙間から筐体11外へ排出される。
このとき、バイパス路53および筐体11等の隙間から排出される窒素ガス30の流量分に相当する窒素ガス30の流量が、窒素ガス供給管46から補給される。
この窒素ガス30の循環ステップにおいては、メイン排出路51のダンパ52および新鮮エア供給管44のダンパ45は閉じられており、窒素ガス供給管46のダンパ47および循環路31にあるダンパ57は開かれている。
そして、予め設定された処理時間が経過すると、ボート21がボートエレベータ19によって下降されることにより、処理済みウエハ1を保持したボート21が待機室12における元の待機位置に搬出(ボートアンローディング)される。
ボート21が処理室25から搬出されると、処理室25はシャッタ27によって閉じられる。
処理済みのウエハ1を保持したボート21が搬出される際(ボートアンローディングステップ時)には、ダンパ52が開かれる。これにより、待機室12および循環路31の殆どの窒素ガス30、例えば、窒素ガス供給管46から循環路31に供給された窒素ガス量の約95%が、連通口56を経由してモータ設置室54に流れる。モータ設置室54に流れた窒素ガス30は、排出口58および排出ダクト50を経由し、メイン排出路51およびバイパス路53によって排出される。
また、微量(例えば、窒素ガス供給管46から循環路31に供給された窒素ガス量の約5%)の窒素ガス30は、筐体11や筐体11と取付板13との当接面や筐体11とメンテナンス扉17との当接面等の隙間から筐体11外へ排出される。このとき、メイン排出路51およびバイパス路53および筐体11等の隙間から排出される窒素ガス30の流量分に相当する窒素ガス30の流量が、窒素ガス供給管46から補給される。
すなわち、窒素ガス供給管46によって循環路31に供給された窒素ガス30は、吹出側ダクト部39に建て込まれたクリーンユニット41から待機室12に吹き出し、待機室12を流通して吸込側ダクト部34の吸込口33を通じ連通口56を経由してモータ設置室54に流れ、その後、排出口58および排出ダクト50を経由し、メイン排出路51およびバイパス路53および筐体11等の隙間によって排出される。
待機室12を流通する間に、窒素ガス30は熱処理されて高温になったウエハ1群およびこれを保持したボート21に接触して熱交換することにより、これらを冷却する。
この際に、窒素ガス30は窒素ガス供給管46によって供給された直後の冷えた新鮮な窒素ガス30であるので、ウエハ1群およびボート21を高い熱交換効率をもって冷却することができる。
また、ウエハ1群およびボート21を冷却して温度が上昇した殆どの窒素ガス30は、連通口56を経由してモータ設置室54に流れ、その後に、排出口58および排出ダクト50を経由し、メイン排出路51およびバイパス路53によって循環路31から直ちに排出される。これにより、循環路31に介設されたクリーンユニット41を温度が上昇した窒素ガス30が通過することがなくなるために、温度が上昇した窒素ガス30がクリーンユニット41を温度上昇させることはない。
したがって、クリーンユニット41から有機汚染物質が発生することはない。
さらに、高温になったウエハ1に接触するのは不活性ガスである窒素ガス30であるので、ウエハ1の表面に自然酸化膜が生成されることはない。
このボートアンロードステップにおいては、メイン排出路51のダンパ52および窒素ガス供給管46のダンパ47は開かれており、新鮮エア供給管44のダンパ45および循環路31にあるダンパ57は閉じられている。
なお、循環路31の温度上昇が少ない温度範囲では、温度が上昇した窒素ガス30の一部を循環路31で循環させてもよい。
待機室12に搬出されたボート21の処理済みウエハ1は、ボート21からウエハ移載装置18Aによってピックアップされて、空のポッド2に収納される。空のポッド2はウエハローディングポート14に予め搬送されてキャップ3を外されて開放されている。
ポッド2が処理済みウエハ1によって満たされると、ポッド2はポッドオープナ15によってキャップ3を装着されて閉じられる。その後に、ポップ2はウエハローディングポート14から他の場所へ移送される。
以降、前述した作用が繰り返されることにより、ウエハ1が熱処理装置10によってバッチ処理されて行く。
ところで、待機室12に供給される窒素ガス30の流量が一定であり、待機室12から排気される窒素ガス30の排気量が、待機室12に供給される窒素ガス30の流量と同じ量である場合には、待機室12の雰囲気(窒素ガス)が漏洩すると、待機室12内の圧力が低下してしまう。
待機室12内の圧力が低下すると、待機室12の外部の雰囲気(大気)が待機室12内に流入し易くなるために、待機室12内の酸素濃度が上昇してしまう。その結果、酸素濃度の管理が困難になってしまう。
本実施の形態においては、次のようにして待機室12内の圧力が低下する現象を防止している。
ウエハ搬入ステップおよび熱処理中のような窒素ガスを循環路31にて循環させるステップでは、窒素ガス供給管46からバイパス路53および筐体11等の隙間から排出される排気量と同じ量の窒素ガス30を供給する。排出路49によって窒素ガス30を排出する際に、ダンパ52によってメイン排出路51を閉じて、バイパス路53を通じて窒素ガス30を排出する。
待機室12内の圧力の低下を防止することにより、待機室12の外部の雰囲気が待機室12内に流入するのを防止することができるので、本実施の形態によれば、酸素濃度を一定に維持することができる。
さらに、ウエハ搬入ステップおよび熱処理中のような窒素ガスを循環路31にて循環させるステップでも、バイパス路53によって排気することにより、待機室12内の澱みや滞留を防ぐことができる。したがって、自然酸化膜を防止するだけでなく、パーティクルや有機物が待機室12内に滞留するのを防止することができる。
ところで、自然酸化膜の抑制が不要な場合においては、循環しない一方向の流れを待機室内にクリーンエア40によって創出することが、熱影響の観点等から望ましい。
この場合には、クリーンユニット41からクリーンエア40をボート21に対して水平に流れるように吹き出させて、パーティクルや有機物が待機室12内に澱みや滞留が発生する現象を防止することが好ましい。
待機室12内に澱みや滞留が発生しないようにクリーンエア40の一方向の流れを形成するためには、大流量のクリーンエア40を待機室12内に流通させる必要がある。
そこで、本実施の形態に係る熱処理装置10においては、このような場合には、図5に示されているように、コントローラ70は、排気ファン65を作動させるとともに、ゲートバルブ62を作動させて排出口61を開く。
ダンパ45が開かれて新鮮エア供給管44から吹出側ダクト部39に供給された新鮮なエア(図2参照)は、クリーンユニット41を通って清浄化されて、クリーンエア40となって待機室12に水平に吹き出し、待機室12内を水平一方向に流れて吸込側ダクト部34の吸込口33を通じて吸込側ダクト部34内に吸い込まれる。
吸込側ダクト部34内に吸い込まれたクリーンエア40は、図5に示されているように、複数の排出口64を通じて排出路49に複数の排気ファン65の排気力をもって強制的に水平に排出される。排出路49内に排出されたクリーンエア40は、複数の排出口61からユーティリティボックス60内に水平に排出される。
この待機室12内におけるクリーンエア40の水平一方向の流れは、複数の排気ファン65の排気力によって充分に高められていることにより、大流量かつ層流状態になるので、ボート21上のウエハ1群はきわめて効果的に冷却される。
しかも、排気ファン65や排出口64および排出口61が上下方向に複数設けられていることにより、クリーンエア40を上下方向に均一に排出させることができるので、待機室12内におけるクリーンエア40の水平一方向の流れをも上下方向において均一に形成させることができる。したがって、ボート21上のウエハ1群を上下方向にわたって均等に冷却することができる。
また、一旦、ユーティリティボックス60に排出するので、クリーンエアの流速が落ちる。そのため、熱処理装置10周辺のクリーンルームの雰囲気を乱し、パーティクルを巻き上げたりすることがない。さらに、ユーティリティボックス60の密閉性が悪いことに起因して、クリーンルームに大量にガスがリークしたとしても、クリーンエア40なので窒息等人体に悪影響を及ぼすようなことがない。
待機室12内を窒素ガス30によって充填した場合と異なり、クリーンエア40を待機室12に水平一方向に流した場合には、排気ファン65の排出口64およびユーティリティボックス60の排出口61から水平に排気することにより、ボート21上のウエハ1群の熱を素早く奪うことができる。しかし、この際に過陽圧になると、待機室12内の温度が上昇し易くなってしまい、熱を奪い難くなるとともに、ウエハ1が酸化される危惧がある。
本実施の形態においては、排気ファン65によってクリーンエア40を強制的に排気することにより、待機室12内が過陽圧になるのを防止することができるので、このような弊害が発生するのを未然に防止することができる。
吸込側ダクト部34の上側のモータ設置室54に第一のガス排出路59が設けられているので、モータ設置室54に熱が篭るのを防止することができる。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) クリーンユニットから窒素ガスを待機室に供給し、吸込側ダクト部から待機室内の窒素ガスを排気し、吸込側ダクト部に上方側で接続した第一のガス排出路から吸込側ダクト部内の窒素ガスを排出することにより、窒素ガスを待機室内に循環させることができるので、待機室内に配置された酸化し易いウエハであっても、自然酸化膜の発生を確実に防止することができる。
2) クリーンユニットからクリーンエアを待機室に供給し、吸込側ダクト部から待機室内のクリーンエアを排気し、吸込側ダクト部の側方に接続された排出路の排出口を開き、この排出路によって吸込側ダクト部内のクリーンエアを排出することにより、待機室内にクリーンエアの水平一方向の流れを層流状態で形成させることができるので、待機室内に澱みや滞留が発生するのを防止することができる。
3) 前記2)により、ある程度の厚さの自然酸化膜が形成されても障害にならない熱処理等においては、窒素ガス等の不活性ガスの使用を抑制ないし抑止することができるので、ランニングコストを低減することができる。
4) 前記1)および2)により、同一の熱処理装置において窒素ガス循環とクリーンエアの一方向流れとを両立させることができる。
5) 前記4)において、排気ダクトのサイズを増大しなくて済むので、熱処理装置のフットプリントの増加を回避することができる。
6) 排気ファンや排出口を上下方向に複数設けることにより、クリーンエアを上下方向に均一に排出させることができるので、待機室内におけるクリーンエアの水平一方向の流れをも上下方向において均一に形成させることができ、ボート上のウエハ群を上下方向にわたって均等に冷却することができる。
7) ガス排出部の側方で接続された第二のガス排出路に第二のガス排出路を開閉するゲートバルブが設けられているので、ゲートバルブによって第二のガス排出路を開くことにより、第二のガス排出路からクリーンエアを大量排出することができ、さらに、ゲートバルブによって第二のガス排出路を閉じることにより、不活性ガスを循環させたり、第一の排出路に排出することができる。すなわち、主に不活性ガスを排出する第一のガス排出路と、主に酸素含有ガスを排出する第二のガス排出路とを個別に設けることができる。
8) ユーティリティボックスを排出路49に連設すると、新たに排気ダクトを設ける必要がなく、熱処理装置のフットプリントの増加を回避することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、排気ファン65および排出口64は3つずつ設けるに限らず、1または2または4以上設けてもよい。
また、排気ファン等の強制ガス排気部は、省略してもよい。
図6は、縦長(上下方向に長い)の排出路49周辺のゲートバルブ62の開閉駆動装置と、排出口61およびゲートバルブ62と、排出口64およびファン65との位置の詳細を示す図である。
図6においては、3つの排出口61およびゲートバルブ62と、2つの排出口64およびファン65というようにそれぞれ数を異ならせ、さらに、排出口61およびゲートバルブ62と、排出口64およびファン65の設置高さをずらして排出口61およびゲートバルブ62と排出口64およびファン65とをそれぞれが上下方向に互い違いなるように配置させている。
また、ゲートバルブ62を開閉させる開閉駆動部としてのシリンダ装置62Aが複数の排出口64の間に設けられている。このシリンダ装置62Aの作動により、ゲートバルブ62は排出口61に対して垂直方向に正対したまま平行移動することで、排出口61を開閉する。シリンダ装置62Aはゲートバルブ62の中心で接続されているため、シリンダ装置62Aの推力をゲートバルブ62全域に均等に伝え易い。
なお、シリンダ装置62Aはコントローラ70により、通信配線71を経由して制御される。
このように複数の排出口64の間にシリンダ装置62Aを設けることにより、ゲートバルブ62の作動をスムーズにし、さらに、シリンダ装置62Aの設置を容易にすることができる。
また、排出口61およびゲートバルブ62と、2つの排出口64およびファン65との数を異ならせ、さらに、排出口61およびゲートバルブ62と、排出口64およびファン65の設置高さをずらして排出口61およびゲートバルブ62と排出口64およびファン65とをそれぞれが上下方向に互い違いなるように配置することにより、縦長の空間である排出路49にてゲートバルブ62を容易に設置し、開いたり閉じたりさせることができる。したがって、排出口64から排出されるクリーンエアをゲートバルブ62から極力避けて排出させることができる。
なお、排出口61およびゲートバルブ62と、2つの排出口64およびファン65の数とはそれぞれ1つずつであっても、2つ以上の同数であっても、排出口61およびゲートバルブ62と、排出口64およびファン65との設置高さをずらして、排出口61およびゲートバルブ62と排出口64およびファン65とをそれぞれが上下方向に互い違いなるように配置させるとよい。この場合には、スペース有効性および排出効率が前述の形態よりもやや劣る。
クリーンエアはユーティリティボックス内に排気させるように構成するに限らない。
ユーティリティボックス60は排出路49の側方にのみ連設されるように説明したが、これに限らず、例えばユーティリティボックス60の上端を排出ダクト50の側方にまでずらし、ユーティリティボックス60の高さを高くしてもよい。
クリーンユニットに設置するフィルタは、パーティクルを除去し、清浄化するタイプであればよい。好ましくは、パーティクルを除去するタイプと有機物を除去するタイプとの両方を設置するようにするとよい。
不活性ガスとしては、窒素ガスを使用するに限らない。
第一のガス排出路59および第二のガス排出路49の運用方法は、前記実施の形態に限らず、適宜に選択することができる。
例えば、ある程度の厚さの自然酸化膜が形成されても障害にならない熱処理工程(プロセス)において、ウエハ群について強制冷却が必要のないウエハチャージングステップ(ウエハ搬入ステップ)や熱処理ステップ中は、窒素ガス循環ステップとして、第一のガス排出路59から窒素ガスを排出させ、ボートアンローディングステップではクリーンエア40を用いて第二のガス排出路49から排出させるように切り替えてもよい。
また、ウエハ群について強制冷却が必要なボートアンローディングステップにおいて、窒素ガスの流通に加えて、クリーンエアを流通させてもよい。
また、ウエハ群について強制冷却が必要でないボートアンローディングステップにおいてダンパ52を開かず、バイパス路53および筐体11等の隙間から排出される窒素ガスの流量分に相当する窒素ガス30の流量を窒素ガス供給管46から補給するようにしてもよい。
前記実施の形態ではバッチ式縦形熱処理装置の場合について説明したが、本発明はこれに限らず、バッチ式縦形拡散装置等の基板処理装置全般に適用することができる。
なお、ガス排出部の上方側で接続され、該ガス排出部内の窒素ガスないしクリーンエアを排出する第一のガス排出路は、上方側に設けた方が待機室やガス排出部の上方側から優先的に排出することができるし、熱処理装置のコンパクト化に寄与することになる。しかし、このことは、例えば、第一のガス排出路をガス排出部の下方側に設けることを妨げるものではない。
図7および図8は、待機室内へのガス供給シーケンス、窒素ガス・クリーンエアの供給量、ダンパ57、ダンパ52、ゲートバルブ62の開閉のタイミングを待機室内の酸素濃度、待機室内の雰囲気温度、待機室を形成する筐体上面の温度、各ステップに応じて動作させる運用方法の変形例を示すシーケンスフローチャートである。
前回のバッチ(1バッチ目)時に発生した熱等の排出を今回のバッチ(2バッチ目)の熱処理ステップ中に促進するために、図7に示された運用方法においては、2バッチ目のボート搬入ステップ直後に、ゲートバルブ62およびダンパ52を開くとともに、ダンパ57を閉じ、クリーンエア40を待機室12に供給する。
次に、熱処理ステップの途中で、ゲートバルブ62を閉じるとともに、ダンパ57を開き、ダンパ52を開き続け、800リットル毎分の窒素ガスを待機室12に供給し、待機室12内の酸素濃度を低濃度状態(約20ppm)に戻す。
次いで、ダンパ52を閉じ、窒素ガスを供給し続ける。
ところで、熱処理ステップ後にウエハを、例えば700℃のような高温で待機室12に搬出した場合には、冷却器48を通過する前に回収される雰囲気は60℃にもなり、冷却器48の通過後の雰囲気は40℃となる。
例えば、冷却器48に流す冷却水の温度を20〜25℃にして熱交換している場合には、熱交換しきれないために、1バッチ(1回の処理)のステップのうち、特に、処理済みウエハのボート搬出ステップにおいて、待機室12を形成する筐体11、待機室12内の窒素ガス30に熱が蓄積されてしまう。
特に、数バッチ(複数回の処理)を繰返すと、待機室12の内壁、窒素ガス30への熱の蓄積は、増加してしまう。これらにより、待機室12付近に設けられたケーブル、エレベータ、電装品等から有機物が発生したり、フィルタが熱劣化したり、フィルタ部分のシールリングから有機物が発生したりする。
これを解消するため、図7に示されているように、2バッチ目の熱処理ステップ中に、窒素ガス30のガス供給量より多い流量でクリーンエア40を供給し、ゲートバルブ62を開き水平方向から排出する。
これにより、クリーンエア40が大流量となっても待機室12に澱みを発生することなく、熱を排出することができ、待機室12を速やかに冷却することができる。
また、クリーンエア40は窒素ガス30と異なり、例えば、クリーンルーム内のエアを利用することができるので、大流量とすることが容易に可能であり、しかも、ランニングコストを低減することができる。
好ましくは、排気ファン65を作動させつつ排出すると、第二のガス排出路である排出路49からクリーンエア40を効果的に排出することができる。
図7に示されているように、窒素ガス30使用時の新規窒素ガスの流入分が800リットル毎分と仮定しても、循環路31に流れる窒素ガス30の流量は、約20000リットル毎分であり、相対量が顕著に異なる。このために、循環窒素ガス温度の約40℃よりも新規窒素ガスの温度が20〜25℃と低くても、待機室12の循環雰囲気は、略40℃で維持されてしまう。
つまり、1バッチ目のボート搬出ステップから2バッチ目の熱処理ステップにおいても、約35℃程度にしか下がらない。また、待機室12を形成する筐体11の上面パネルは、略60℃程度にしか下がらない。
しかし、図7に示されているように、2バッチ目の熱処理ステップ中に窒素ガス30の供給量より多い流量(約20000リットル毎分)でクリーンエア40を供給するとともに、ゲートバルブ62を開き、クリーンエア40を水平方向から排出することにより、筐体11に蓄積された熱を短時間で除去しつつ、待機室12の雰囲気を室温まで下げることができる。
また、熱処理ステップ中に、クリーンエアを窒素ガスに置換しているので、ウエハに自然酸化膜を形成させるようなことがない。
図8に示された第二変形例は、図7の第一変形例のバルブの動作に加えて、各バッチのウエハ冷却ステップの熱拡散を低減する運用方法である。
図8に示されているように、ウエハ冷却ステップにおいて、コントローラ70は窒素ガス30の供給流量を、400リットル毎分から800リットル毎分に増加させるとともに、ダンパ52を開く。
このように制御することにより、第一変形例のバルブ作動による冷却ステップの前に、ボート搬出ステップ時に発生した熱、パーティクルを第一のガス排出路59から排出することができる。そのため、2バッチ目の熱処理ステップにおいて、筐体11に蓄積された熱をさらに短時間で除去しつつ、待機室12の雰囲気を室温まで下げることができる。
なお、第一変形例および第二変形例においては、2バッチ目の熱処理ステップでの大流量クリーンエア供給による待機室の冷却について説明したが、これに限らない。例えば、3バッチ目以降にも同様に熱処理ステップ中に大流量クリーンエア供給による待機室の冷却を実施してもよい。好ましくは、1バッチおきに行うようにすると、効率がよい。
好ましい実施の態様を付記する。
(1)基板を処理する処理室と、
前記基板を保持して前記処理室に搬入する基板保持具と、
前記処理室の下方に設けられ、前記基板保持具が待機する待機室と、
前記待機室の側方に設けられ、該待機室に不活性ガスないし酸素含有ガスを供給するガス供給部と、
前記ガス供給部に対向する前記待機室側方に設けられ、前記待機室から前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを排気するガス排出部と、
前記ガス排出部に接続され、該ガス排出部内の前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを排出する第一のガス排出路と、
前記ガス排出部の側方で接続され、該ガス排出部内の前記酸素含有ガスを排出する第二のガス排出路と、
該第二のガス排出路を開閉するゲートバルブと、
を備えている基板処理装置。
(2)前記第二のガス排出路にガスを排出させる強制ガス排気部が複数備えられており、該複数の強制ガス排気部間に前記ゲートバルブの開閉駆動部が設置されている前記(1)の基板処理装置。
(3)前記ガス供給部の上流側に設けられ、前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを供給するガス供給路を備えている前記(1)の基板処理装置。
(4)前記ゲートバルブを制御するコントローラを備えており、該コントローラは、
第一のガス供給路から前記待機室に前記不活性ガスが供給される際には、前記ゲートバルブにより前記第二のガス排出路を閉じ、
第二のガス供給路から前記待機室に前記酸素含有ガスが供給される際には、前記ゲートバルブにより前記第二のガス排出路を開くように制御する前記(1)の基板処理装置。
(5)前記コントローラは、前記第一のガス供給路から前記待機室に供給される不活性ガスの供給量より、前記第二のガス供給路から前記待機室に供給される前記酸素含有ガスの供給量が多くなるように制御する前記(4)の基板処理装置。
(6)前記第二のガス排出路の上下方向に複数の排出口が設けられ、該複数の排出口をそれぞれ開閉するように、前記ゲートバルブが上下方向に複数設けられている前記(1)の基板処理装置。
(7)前記強制ガス排気部が、前記ゲートバルブとは互い違いの位置で上下方向に複数設けられている前記(6)の基板処理装置。
(8)前記強制ガス排気部および前記ゲートバルブを制御するコントローラを備えており、該コントローラは、第一のガス供給路から前記待機室に前記不活性ガスが供給される際には、前記ゲートバルブにより前記第二のガス排出路を閉じ、
第二のガス供給路から前記待機室に前記酸素含有ガスが供給される際には、前記強制ガス排気部を作動させるとともに、前記ゲートバルブによって前記第二のガス排出路を開くように制御する前記(2)の基板処理装置。
(9)前記第一のガス排出路は、前記ガス排出部の上方側で接続されている前記(1)の基板処理装置。
(10)基板を処理する処理室と、
前記基板を保持して前記処理室に搬入する基板保持具と、
前記基板保持具が待機する待機室と、
前記待機室の側方に設けられ該待機室に少なくとも酸素含有ガスを供給するガス供給部と、
前記ガス供給部に対向する前記待機室側方に設けられ、前記待機室から少なくとも前記酸素含有ガスを排気するガス排出部と、
前記ガス排出部の側方で接続され、該ガス排出部内の前記酸素含有ガスを排出するガス排出路と、
該ガス排出路を開閉するゲートバルブと、
を備えている基板処理装置。
(11)前記ガス排出路にガスを排出させる強制ガス排気部が複数備えられており、該複数の強制ガス排気部間に前記ゲートバルブの開閉駆動部が設置されている前記(10)の基板処理装置。
(12)前記(1)の基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法であって、
前記基板を前記基板保持具で保持しつつ前記処理室で処理するステップと、
前記処理室から前記待機室へ処理済み基板を保持しつつ前記基板保持具を搬出するステップと、
前記ガス供給部から前記待機室に酸素含有ガスを供給しつつ、前記ガス排出部を通し、前記ゲートバルブを開き、前記第二のガス排出路から前記待機室の前記酸素含有ガスを排出するステップと、
を少なくとも備えている半導体装置の製造方法。
(13)前記酸素含有ガスを排出するステップは、前記基板を搬出するステップ内の一定期間内である前記(12)の半導体装置の製造方法。
(14)前記(10)の基板処理装置を用いた半導体装置の製造方法であって、
前記基板を前記基板保持具で保持しつつ前記処理室で処理するステップと、
前記処理室から前記待機室へ処理済み基板を保持しつつ前記基板保持具を搬出するステップと、
前記ガス供給部から前記待機室に酸素含有ガスを供給しつつ、前記ガス排出部を通し、前記ゲートバルブを開き、前記第二のガス排出路から前記待機室の前記酸素含有ガスを排出するステップと、
を少なくとも備えている半導体装置の製造方法。
(15)前記酸素含有ガスを排出するステップは、前記基板を搬出するステップ内の一定期間内である前記(14)の半導体装置の製造方法。
(16)基板を基板保持具で保持しつつ処理室で処理するステップと、
前記処理室から待機室へ処理済み基板を保持しつつ前記基板保持具を搬出するステップと、
前記基板保持具を搬出するステップ内の少なくとも一定期間において、前記待機室の側方に設けられたガス供給部から該待機室に酸素含有ガスを供給しつつ、前記ガス供給部に対向する前記待機室側方に設けられたガス排出部を通り、ゲートバルブによって開かれた前記ガス排出部の側方で接続されたガス排出路から前記待機室の前記酸素含有ガスを排出するステップと、
を少なくとも備えている半導体装置の製造方法。
(17)待機室の側方に設けられたガス供給部から該待機室に不活性ガスないし酸素含有ガスを供給するステップと、
前記待機室で基板を保持する基板保持具を処理室へ搬入する前に待機させるステップと、
前記待機ステップ内の少なくとも一定期間において、前記ガス供給部に対向する前記待機室側方に設けられたガス排出部から前記待機室の前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを排気するステップと、
前記ガス排出部で接続された第一のガス排出路から前記ガス排出部内の前記不活性ガスないし前記酸素含有ガスを排出するステップと、
前記ガス排出部の側方で接続された第二のガス排出路をゲートバルブによって開き、該ガス排出部内の前記酸素含有ガスを排出するステップと、
前記第二のガス排出路を前記ゲートバルブによって閉じるステップと、
前記待機室から前記処理室に前記基板を保持する前記基板保持具を搬入するステップと、
前記基板を前記処理室で処理するステップと、
を備えている半導体装置の製造方法。
本発明の一実施の形態である熱処理装置を示す側面断面図である。 一部切断正面図である。 待機室を示す平面断面図である。 図3のIV−IV線に沿う側面断面図である。 クリーンエアの一方向流れを待機室内に形成するステップを示す図4に相当する側面断面図である。 排出路周辺部分の詳細を示す側面断面図である。 バルブ運用方法の第一変形例を示すシーケンスフローチャートである。 バルブ運用方法の第二変形例を示すシーケンスフローチャートである。
符号の説明
1…ウエハ(基板)、2…ポッド(ウエハキャリア)、3…キャップ、10…熱処理装置(基板処理装置)、11…筐体、12…待機室、13…取付板、14…ウエハローディングポート、15…ポッドオープナ、16…メンテナンス口、17…メンテナンス扉、
18…ウエハ移載装置エレベータ、18a…送りねじ軸、18b…モータ(駆動装置)、18c…昇降台、18d…アーム、18A…ウエハ移載装置、19…ボートエレベータ、19a…送りねじ軸、19b…モータ(駆動装置)、19c…昇降台、19d…アーム、20…シールキャップ、21…ボート(基板保持台)、
22…ヒータユニット、23…アウタチューブ、24…インナチューブ、25…処理室、26…マニホールド、27…シャッタ、28…排気管、29…ガス供給管、
30…窒素ガス(不活性ガス)、31…循環路、32…循環ダクト、33…吸込口、34…吸込側ダクト部、35…メイン連絡ダクト部、36…吸込口、37…サブ連絡ダクト部、38…吹出口、39…吹出側ダクト部、
40…クリーンエア(酸素含有ガス)、41…クリーンユニット(ガス供給手段)、42…フィルタ、43…送風機、44…新鮮エア供給管(クリーンエア供給路)、45…ダンパ、46…窒素ガス供給管(不活性ガス供給路)、47…ダンパ、48…冷却器、
49…排出路(第二のガス排出路)、50…排出ダクト、51…メイン排出路、52…ダンパ(開閉弁)、53…バイパス路、54…モータ設置室、55…隔壁、56…連通口、57…ダンパ、58…排出口、59…第一のガス排出路、60…ユーティリティボックス、61…排出口、62…ゲートバルブ(開閉手段)、62A…シリンダ装置、63…隔壁、64…排出口、65…排気ファン、67…仕切板、
70…コントローラ(制御手段)、71…通信配線。

Claims (5)

  1. 基板を処理する処理室と、
    前記基板を保持して前記処理室に搬入する基板保持具と、
    前記処理室の下方に設けられ、前記基板保持具が待機する待機室と、
    前記待機室の側方に設けられ、該待機室に不活性ガスとクリーンエアのいずれか一方または両方を供給するガス供給部と、
    前記待機室の雰囲気を循環させる循環路と、
    記待機室を排気する第一ガス排出路と、
    前記ガス供給部に対向して前記待機室側方に設けられ、前記待機室を排気する第二ガス排出路と、
    前記二ガス排出路を開閉するゲートバルブと、
    前記ガス供給部が前記不活性ガスを供給する際に前記第一ガス排出路から前記不活性ガスを排出し、前記ガス供給部が前記クリーンエアを供給する際に前記第二ガス排出路から前記クリーンエアを排出するように前記ガス供給部および前記ゲートバルブを制御するコントローラと、
    を備えている基板処理装置。
  2. 前記第二のガス排出路にガスを排出させる強制ガス排気部が複数備えられており、該複数の強制ガス排気部間前記ゲートバルブの開閉駆動部が設置されている請求項1の基板処理装置。
  3. 前記第二ガス排出路の上下方向に複数の排出口が設けられ、該複数の排出口をそれぞれ開閉するように、前記ゲートバルブが上下方向に複数設けられている請求項1の基板処理装置。
  4. 前記強制ガス排気部が、前記ゲートバルブとは互い違いの位置で上下方向に複数設けられている請求項の基板処理装置。
  5. 基板を基板保持具で保持しつつ処理室で処理するステップと、
    前記処理室から前記処理室の下方に設けられた待機室へ処理済み基板を保持しつつ前記基板保持具を搬出するステップと、
    前記基板保持具を搬出するステップ内の少なくとも一定期間において、
    前記待機室の側方に設けられたガス供給部から該待機室に不活性ガスを供給し、前記待機室の前記不活性ガスを循環させつつ、前記待機室側方に設けられた第一ガス排出から前記不活性ガスを排出するか、
    前記ガス供給部から前記待機室にクリーンエアを供給しつつ、ゲートバルブによって開かれた前記ガス供給部に対向して前記待機室側方に設けられた第二ガス排出路か前記クリーンエアを排出するかの、いずれかをおこなうようにコントローラが前記ガス供給部および前記ゲートバルブを制御するステップと、
    を少なくとも備えている半導体装置の製造方法。
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