JP5148657B2 - アクセルペダル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に設けられたアクセルペダル装置に関し、特に、ペダル踏力に抗する反力を発生し得るアクセルペダル装置に関するものである。
車両に設けられたアクセルペダルを操作してスロットル開度を制御する自動車では、スロットルバルブの弁体を全閉方向に常時ばね付勢して、アクセルペダルとスロットルバルブの弁体とをワイヤで連結したものがある。その場合には、運転者は、アクセルペダルの踏み込み量に応じて増大するばね付勢力をアクセルペダルの反力として感じ取ることにより、アクセルペダルの踏み込み操作を行うことができる。
また、アクセルペダルとスロットルバルブとを非連結とし、アクセルペダルに例えば変位センサを設けると共にスロットルバルブに弁体駆動用アクチュエータを設けて、アクセルペダルの操作によるスロットル開度を自動的に制御することができる。その場合には、スロットルバルブ側のばね付勢力がアクセルペダルに作用しないため、アクセルペダルを初期位置に戻すための戻しばねを直接的にアクセルペダルに組み付けたものがある。
さらに、上記したいずれの場合においても、アクセルペダルに対して踏み込み方向と戻し方向との両方向に駆動力を発生するアクチュエータを設けたものがある。アクチュエータの動力源に電動モータを用いることにより、電動モータを正逆転させるという簡単な制御で、踏み込み方向と戻し方向との両方向に駆動力を発生させることができる。この場合、電動モータの正転でアクセルペダルの踏み込み力を軽くし、反転で重くすることができる。
一方、電動モータを正逆転制御するための電動モータ駆動回路としては、電動モータを挟んでその電源側と接地側とにそれぞれ設けられた一対のスイッチング素子を正転用と逆転用とにそれぞれ配設したブリッジ回路が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−65396号公報
上記したようなブリッジ回路を用いたモータ駆動回路において、電動モータの駆動制御を、CPUを用いたECU(Electronic Control Unit)で行うことにより電動モータによる反力の発生制御を好適に行うことができる。一方、ECUがノイズ等の何等かの原因により過大な出力を出し続けるようになった場合には電動モータに過電流が流れる虞がある。ECUが外部ノイズの影響を受ける虞は皆無ではないため、そのための対策として、上記特許文献1のようにブリッジ回路の上流(電源ライン)にヒューズを設けている。
しかしながら、ブリッジ回路の上流にヒューズを設けた回路の場合には、上記過電流によりヒューズが切れてしまうと、ECUが正常に戻っても、駆動回路が全く制御不能となるため、修理に出すまでの間で、それ以降の好適な反力付加による制御ができなくなって、商品性が低下するという問題があった。
このような課題を解決して、モータアクチュエータにより反力を好適に付加するアクセルペダル装置において制御装置の異常で過電流が生じた場合の対策を施すと共に復帰した場合の全ての制御不能状態を防止するために、本発明に於いては、車両に設けられたアクセルペダル(3)の踏み込み方向と戻し方向との両方向に駆動力を発生させる電動モータ(6b)を備えたアクセルペダル装置において、前記電動モータを駆動制御するモータ駆動回路(7)が、前記電動モータに流す電流を前記踏み込み方向と前記戻し方向とにおいて互いに逆向きに流すために複数のスイッチング素子(8a・8b・9a・9b)を用いたブリッジ回路と、前記電動モータに過電流が流れることを防止するためのヒューズ(12)とを有し、前記ヒューズが、前記ブリッジ回路の前記踏み込み方向に前記電動モータを駆動させるための一対のスイッチング素子(8a・8b)を通る電流経路にのみ配設されているものとした。
これによれば、何等かの原因によりモータ駆動回路を制御する制御装置が過大な出力を出し続けて、アクセルペダルの踏み込み方向に電動モータを駆動する向きの過電流が流れようとした場合には、ヒューズが切れることにより踏み込み方向に駆動力が発生することを防止し得ると共に、そのヒューズにより遮断される電流経路が踏み込み方向に電動モータを駆動させるための一対のスイッチング素子に流れる電流経路のみであることから、戻し方向に電動モータを駆動させる電流経路の方は遮断されないため、ECUが異常状態から正常状態に復帰した場合に、少なくとも戻し方向に反力を発生させる制御は可能である。戻し方向に反力を発生させる場合とは、運転者のアクセルペダル踏み込み操作に対してであり、踏み込みに対する好適な反力制御を行うことができるため、反力制御を行うアクセルペダル装置の商品性の低下を防ぐことができる。
特に、前記ヒューズ(12)が、前記電動モータ(6b)と、前記踏み込み方向に前記電動モータを駆動させるための一対のスイッチング素子の前記電動モータの接地側に設けられたもの(8b)との間に設けられていると良い。
このように本発明によれば、モータ駆動回路を制御する制御装置が過大な出力を出し続けて電動モータに過電流が流れとしまうような場合にアクセルペダルを踏み込む方向に反力を発生させる向きに電動モータに流す電流経路のみをヒューズにより遮断することから、アクセルペダルの踏み込み方向に軽くなってしまうことを防止し得る。そして、アクセルペダルの戻し方向にはアクチュエータによる駆動制御が可能であることから、運転者がアクセルペダルを踏み込む場合に反力を発生させる制御が可能となり、ヒューズが切れた場合に一切の反力制御が停止してしまうものに対して、アクセルペダル装置の商品性の低下を防止し得る。
本発明が適用されたアクセルペダルの機械的部分を概略示す側面図である。 本発明に基づくモータ駆動回路のを示す要部回路図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は本発明が適用されたアクセルペダルの機械的部分を概略示す側面図である。本図示例のアクセルペダル装置は、図示省略のエンジンのスロットルバルブとは機械的に連結されていない例(ドライブ・バイ・ワイヤ)として示すものであるが、本発明の対象としては、スロットルバルブの弁体とワイヤを介して連結されている公知の機械的に連結されているアクセルペダル装置であっても良い。
図1に示されるように、車両の一部をなすフロアパネル1が車両前側部分にて所定の高さに立ち上がる形状に形成されており、その立ち上がり部分1aにペダル支持具2が固設されて、そのペダル支持具2によりアクセルペダル3のペダルアーム3aが傾動自在に支持されている。ペダル支持具2には、ペダルアーム3aの傾動角度を検出する角度センサ4が設けられている。
ペダルアーム3aは、スロットル開度の全閉状態に対応する図の実線で示されている初期位置に戻される向きに、戻しばね5によりばね付勢されている。また、ペダルアーム3aの中間部には、立ち上がり部分1aに枢支されたアクチュエータ6の出力ロッド6aの突出端が連結されている。
アクチュエータ6は、動力源に電動モータ6bが用いられ、電動モータ6bの正逆回転により出力ロッド6aをアクチュエータ6の本体から出没させることにより、アクセルペダル3の踏み込み方向と戻し方向との両方向にアクセルアーム3aを駆動することができるように設けられている。これにより、例えば、アクセルペダル3を踏み込み方向に操作する時には運転者の踏み込み力に対する反力として戻しばね5のばね付勢力に加えて戻し方向にアクセルアーム3aを駆動し、アクセルペダル3を戻し方向に操作する時には戻しばね5のばね付勢力に抗して踏み込み方向にアクセルアーム3aを駆動し得るようになっている。
図2に示されるように、アクチュエータ6の電動モータ6bを駆動制御するモータ駆動回路7は、電源側となるバッテリ(図示省略)に接続されたバッテリラインLvに互いに並列に接続されかつ電動モータ6bの両端子にそれぞれ接続されたスイッチング素子としての電源側FET8a・9aと、電動モータ6bの両端子にそれぞれ接続されかつ接地ラインLeに互いに並列に接続されたスイッチング素子としての接地側FET8b・9bとを設けた公知のブリッジ回路により構成されている。各FET8a・8b・9a・9bのオンオフ制御は、例えばCPUを内蔵するECU11によりPWM制御により行われるものであって良い。
ECU11には、上記角度センサ4からのアクセルペダル3の踏み込み量に対応する角度検出信号が入力しており、さらに、各種センサ(エンジン回転・車速・舵角・ヨーレイト等)による現在の走行状況信号が入力するようになっていると良い。ECU11によるアクセルペダル3に対する反力発生制御では、アクセルペダル3の踏み込み方向に電動モータ6bを駆動(例えば正転)する場合には電源側と接地側とによる一方の一対のFET8a・8bをオンし、他方の一対のFET9a・9bはオフにする。逆に、アクセルペダル3の戻し方向に電動モータ6bを駆動(例えば逆転)する場合には上記一方の一対のFET8a・8bをオフし、他方の一対のFET9a・9bをオンする。
そして、本図示例のモータ駆動回路7では、電動モータ6bと、アクセルペダル3の踏み込み方向に電動モータ6bを駆動する場合にオンする接地側FET8bとの間にヒューズ12が接続されている。アクセルペダル3の踏み込み方向に電動モータ6bを駆動する場合には、図の実線の矢印(踏み込み方向)に示されるように、電源ラインLvから電源側FET8a・電動モータ6b・接地側FET8bをこの順に介して接地ラインLeに至る電流経路で電動モータ6bに電流が流れる。このアクセルペダル3の踏み込み方向に電動モータ6bを駆動する場合の電流経路にのみヒューズ12が設けられている。
このように構成されたアクセルペダル装置における通常の反力制御について説明する。アクセルペダル3を踏み込んでいく場合には、全開位置に近付くにしたがって戻しばね5による戻し方向に作用するばね付勢力が増大する。アクセルペダル3を踏み込む操作を行う場合には、反力により運転者にアクセルペダル3の踏み込み量の増大を感じさせることが良いが、例えば高速道路で定速走行する場合には大きな反力が長時間続くと疲労が生じる。そのような場合には、ECU11から電動モータ6bに、アクセルペダル3の踏み込み方向への駆動力を発生させる制御指令を出力することにより、軽い踏み込み力でアクセルペダル3を操作することができる。また、車速や出力を速やかに上げるべくアクセルペダル3を全開位置まで一気に踏み込む場合にもアシストすると良い。一方、カーブ進入時等で車速が高い場合には運転者に車速を低減させることを認識させるために反力を高めることが有効であり、そのような場合にはアクセルペダル3の戻し方向への駆動力を発生させる制御を行うことができる。その他、種々の走行状況に応じてアクセルペダル3に対して反力を付与する制御を行うことができる。
上記したヒューズ12の配置によれば、何等かの原因によりECU11が暴走して、電動モータ6bに定格電流以上の過電流が流れてしまうような場合に、上記アクセルペダル3の踏み込み方向に電動モータ6bを駆動する場合にのみヒューズ12が切れる。このヒューズ12が切れることにより、アクセルペダル3の踏み込み方向へのアクチュエータ3による駆動力付与が防止されるため、ECU11の暴走時にアクセルペダル3の踏み込み方に大きな駆動力が付与されて、運転者の意図しない軽い踏力でアクセルペダル3を大きく踏み込んでしまうということが防止される。
また、ヒューズ12は上記したようにアクセルペダル3の踏み込み方向に電動モータ6bを駆動する場合の電流経路にのみ設けられていることから、踏み込み方向への駆動力付与のみ防止され、アクセルペダル3の戻し方向に電動モータ6bを駆動することは引き続き可能である。この場合には、図2の二点鎖線の矢印(戻し方向)に示されるように、電源ラインLvから電源側FET9a・電動モータ6b・接地側FET9bをこの順に介して接地ラインLeに至る電流経路で電動モータ6bに電流が流れるため、電動モータ6bには上記踏み込み方向とは逆向きに電流が流れ、電動モータ6bが逆転する。
このアクセルペダル3の戻し方向はスロットル開度の全閉方向であり、その方向へ駆動力が付与されることはスロットルバルブを全閉にする操作をし易くする制御であり、何等問題が無い。ノイズ等の外乱により一時的にECU11が暴走した場合には原因が取り除かれることによりECU11は正常状態に復帰し得るため、そのような場合に一切の反力制御ができなくなってしまうと、修理に出すまで、それまでのアクセル操作とは異なる違和感のあるアクセル操作を強いられてしまうため、反力を付与して好適なアクセルペダル3の操作を実現するようにしたアクセルペダル装置の商品性が低下する虞がある。
それに対して、踏み込み方向に過電流が生じる場合には、それにより軽い踏力でアクセルペダル3を踏み込む可能性がある方向への駆動力発生は防止するが、それ以外のアクセルペダル3の操作に対する反力制御を残すことにより、修理に出すまでに完全な制御不能状態とはならないため、商品性の低下を抑制し得る。
なお、上記図示例では、スイッチング素子としてFETを用いたが、FETに限られるものではなく、パワートランジスタ、リレー等、種々のスイッチング機能を有する素子であれば良い。また、ヒューズ12としては、過電流で溶断するタイプのもので無くても良く、サーモスタットのように遮断した後に復帰可能なタイプのものであっても良い。
3 アクセルペダル
6b 電動モータ
7 モータ駆動回路
8a・8b スイッチング素子(踏み込み方向)
9a・9b スイッチング素子(戻し方向)
12 ヒューズ

Claims (2)

  1. 車両に設けられたアクセルペダルの踏み込み方向と戻し方向との両方向に駆動力を発生させる電動モータを備えたアクセルペダル装置において、
    前記電動モータを駆動制御するモータ駆動回路が、前記電動モータに流す電流を前記踏み込み方向と前記戻し方向とにおいて互いに逆向きに流すために複数のスイッチング素子を用いたブリッジ回路と、前記電動モータに過電流が流れることを防止するためのヒューズとを有し、
    前記ヒューズが、前記ブリッジ回路の前記踏み込み方向に前記電動モータを駆動させるための一対のスイッチング素子を通る電流経路にのみ配設されていることを特徴とするアクセルペダル装置。
  2. 前記ヒューズが、前記電動モータと、前記踏み込み方向に前記電動モータを駆動させるための一対のスイッチング素子の前記電動モータの接地側に設けられたものとの間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のアクセルペダル装置。
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