以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態)図1に本発明の第1の実施形態に係る無線通信システムの概略構成を示す。無線通信装置101〜108が、複数のサブチャネルから構成される周波数チャネルを共用して無線通信を行う。無線通信装置の数はこれに限定されない。
無線通信装置101〜108はそれぞれ端末識別情報要求信号を送信することができる。また、無線通信装置101〜108はそれぞれ、端末識別情報要求信号の受信に伴い、端末識別情報信号を送信することができる。端末識別情報信号は、各無線通信装置に予め(互いに異なるように)割り当てられたサブチャネルにより送信される。端末識別情報要求信号は、端末識別情報信号の送信を要求する信号である。端末識別情報信号については後述する。
図1は、無線通信装置101から送信された端末識別情報要求信号11に対する応答として、無線通信装置102、無線通信装置103、及び無線通信装置106が、それぞれ予め割り当てられたサブチャネルを用いて端末識別情報信号12、13、及び14を無線通信装置101宛てに周波数分割多重により同時送信する例を示している。
図2に無線通信装置101のブロック構成を示す。なお、無線通信装置102〜108は無線通信装置101と同様の構成となっている。無線通信装置101は、アンテナ121、無線部122、受信部123、フレーム解析部124、信号強度測定部125、端末判定部126、サブフィールド選択部127、制御部128、フレーム生成部129、送信部130、タイマー131、及びメモリ132を備える。
フレーム生成部129は、制御部128の指示に基づいて送信フレーム(端末識別情報信号、端末識別情報要求信号)を生成する。端末識別情報信号のフォーマットの一例を図3に示す。端末識別情報信号は、同期用パイロット信号(シンボル)51と端末識別フィールド52とから構成されている。端末識別フィールド52は、4つの端末識別用サブフィールドTS1〜TS4から構成される。また、各端末識別用サブフィールドは8つのサブチャネルSC1〜SC8で構成される。
無線通信システム内の各無線通信装置は、それぞれのサブフィールドにおいて使用するサブチャネルが予め割当てられている。例えば、無線通信装置102には4つのサブフィールドTS1〜TS4を通してサブチャネルSC2が割当てられている。各無線通信装置のメモリ132には、自無線通信装置に割り当てられたサブチャネルの情報が記憶されている。また、端末識別情報要求信号の送信及び端末識別情報信号の受信を行う無線通信装置のメモリ132には、他無線通信装置に予め割り当てられているサブチャネルの情報が記憶されている。
フレーム生成部129は、端末識別情報信号を生成する際は、制御部128により指示されたサブフィールドの、予め割り当てられているサブチャネルに信号を設定する。
送信部130は、フレーム生成部129で生成された送信フレームを、無線部122、アンテナ121を介して送信する。
受信部123は、アンテナ121及び無線部122を介して信号を受信する。
フレーム解析部124は、受信信号のフレーム解析を行い、受信信号が端末識別情報要求信号であるか否かを判定し、判定結果をサブフィールド選択部127へ出力する。フレーム解析部124は、判定結果をさらに制御部128へ出力してもよい。
信号強度測定部125は受信信号(受信した端末識別情報要求信号)の受信強度を測定し、測定結果をサブフィールド選択部127へ出力する。
サブフィールド選択部127は、受信信号が端末識別情報要求信号であった場合、端末識別情報要求信号に対する応答となる端末識別情報信号の送信に際し使用するサブフィールドを、受信強度に基づいて選択する。サブフィールド選択部127は、メモリ132に記憶されている受信強度とサブフィールドの関係を示したテーブルを参照して、サブフィールドを選択する。
テーブルの一例を図4に示す。図4に示すように、信号強度が−20dBm以上の場合はサブフィールドTS1を選択し、信号強度が−20dBmより小さく−40dBm以上の場合はサブフィールドTS2を選択し、信号強度が−40dBmより小さく−60dBm以上の場合はサブフィールドTS3を選択し、信号強度が−60dBmより小さい場合はサブフィールドTS4を選択することが規定されている。
サブフィールド選択部127は、選択したサブフィールドを制御部128へ通知する。
制御部128は、サブフィールド選択部127の通知を受け取ると、メモリ132から自無線通信装置に予め割り当てられているサブチャネルの情報を取り出す。そして、制御部128は、フレーム生成部129に対し、使用するサブフィールド及びサブチャネルの情報と共に、端末識別情報信号の生成を指示する。
端末判定部126は、受信部123に入力された受信信号が端末識別情報信号であった場合、端末識別情報信号のサブチャネル情報を取得し、この端末識別情報信号の送信元の無線通信装置の判定(識別)を行う。メモリ132には、各無線通信装置に割り当てられているサブチャネルの情報が記憶されており、端末判定部126はこの情報を参照し、端末識別情報信号のどのサブチャネルに信号が設定されているかに基づいて、送信元を判定できる。
なお、受信部123は、複数の端末からの端末識別情報信号を受信し、端末判定部126は各々の端末識別情報信号の送信元を判定できる。
タイマー131は制御部128により起動、停止が制御される計時手段である。
このように、本実施形態に係る無線通信装置は、端末識別情報要求信号の受信強度に基づくサブフィールドの、予め割り当てられたサブチャネルに信号を設定して端末識別情報信号を送信する。また、無線通信装置は、端末識別情報信号を受信すると、どのサブチャネルに信号が設定されているかによって、端末識別情報信号の送信元を判定する。
端末識別情報信号は、送信元の端末(無線通信装置)に対して予め割り当てられたサブチャネルで送信される信号であり、これを受信した無線通信装置は、どのサブチャネルに信号が設定されているかを検出することで、送信元端末を判別できる。
図1における無線通信装置101が端末識別情報要求信号を送信し、他無線通信装置(無線通信装置102、103、及び106)から送信される端末識別情報信号を受信して送信元端末の判定を行うまでの処理の一例を図5に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)フレーム生成部129が、制御部128からの指示に基づき端末識別情報要求信号を生成する。そして送信部130が、端末識別情報要求信号を、無線部122、アンテナ121を介して送信する。制御部128は例えば、直前に受信したフレームの送信元が不明であるような場合に、端末識別情報要求信号の送信指示を行う。
(ステップS102)制御部128が、端末識別情報要求信号が送信された後、予め決められた端末識別情報信号の受信タイムアウトタイマーをタイマー131に設定してタイマー131を起動する。
(ステップS103)他無線通信装置からの端末識別情報信号を受信したか否かが判定される。受信していない場合はステップS104へ進み、受信した場合はステップS105へ進む。
(ステップS104)タイマー131がタイムアウトしたか否かを判定する。タイムアウトしていない場合はステップS103に戻り、タイムアウトとなった場合は処理を終了する。
(ステップS105)端末判定部126が受信部123から端末識別情報信号のサブチャネル情報を取得する。
(ステップS106)端末判定部126が、サブチャネル情報に基づいて、端末識別情報信号を送信した無線通信装置の判定を行う。
次に、無線通信装置(無線通信装置102、103、106)が、(無線通信装置101から送信された)端末識別情報要求信号を受信してから端末識別情報信号を送信するまでの処理を図6に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS151)フレーム解析部124が、アンテナ121、無線部122を介して受信部123に入力された受信信号のフレーム解析を行い、端末識別情報要求信号であると判定し、判定結果をサブフィールド選択部127へ出力する。
(ステップS152)信号強度測定部125が、受信信号強度を測定する。
(ステップS153)サブフィールド選択部127が、信号強度測定部125で測定された端末識別情報要求信号の受信強度に基づいて、端末識別情報を送信するサブフィールドを選択する。例えば、サブフィールド選択部は、メモリ132に記憶されている図4に示すテーブルを参照し、端末識別情報要求信号の受信強度が−50dBmである場合には、サブフィールドTS3を選択する。
(ステップS154)制御部128が、ステップS153で選択されたサブフィールドにおける、自無線通信装置に予め割り当てられたサブチャネルに信号を設定した端末情報要求信号を生成するようにフレーム生成部129を制御する。
(ステップS155)制御部128が、端末識別情報信号送信タイミングか否かを判定する。送信タイミングであればステップS156へ進み、送信タイミングでなければ送信タイミングとなるまで待つ。
(ステップS156)送信部130が、フレーム生成部129により生成された端末識別情報信号を、無線部122及びアンテナ121を介して送信する。例えば、自無線通信装置に、サブチャネルSC2が予め割当てられている場合、サブフィールドTS3のサブチャネルSC2を利用して端末識別情報信号が送信される。
なお、ステップS155における送信タイミングは同一ネットワーク上のすべての無線通信装置で同じになっている。従って、端末識別情報信号を受信する無線通信装置は、複数の無線通信装置から端末識別情報信号が送信されても、正しく受信できる。
このように、本実施形態に係る無線通信装置は、端末識別情報要求信号の受信強度に対応した送信サブフィールドを自立的に選択し、予め割当てられたサブチャネルで端末識別情報信号を送信するため、サブフィールド及びサブチャネルの再割り当てが発生することがない。従って、サブフィールド及びサブチャネル割当てのオーバーヘッドを削減することができるので、ネットワークのスループット特性を向上することができる。
また、端末識別情報要求信号の受信強度に応じてサブフィールドが選択されるため、複数の端末から同一のサブフィールドで送信された端末識別情報信号は同じような強度となり、互いに影響されることが少なく、受信性能を向上できる。
(第2の実施形態)図7に本発明の第2の実施形態に係る無線通信システムの概略構成を示す。無線基地局201と無線端末局202〜208が、複数のサブチャネルから構成される周波数チャネルを共用して無線通信を行う。端末の数はこれに限定されない。
無線基地局201は、上り送信要求問合わせ信号を送信する。無線端末局202〜207はそれぞれ、上り送信要求問合わせ信号の受信に伴い、上り送信要求信号を送信することができる。上り送信要求信号は、各無線端末局に予め(互いに異なるように)割り当てられたサブチャネルにより送信される。
上り送信要求問合わせ信号は、上りリンク送信要求を問い合わせる信号であり、上記第1の実施形態における端末識別情報要求信号と同様の信号である。また、上り送信要求信号は、上記第1の実施形態における端末識別情報信号と同様の信号であり、図3に示すようなフォーマットになっている。
無線端末局202〜208は無線基地局201に対し、ネットワークへの登録を要求する登録要求フレームを送信する。また、無線基地局201は、登録要求フレームに対する応答として、無線端末局202〜208へ、登録の許可/拒絶を示す登録応答フレームを送信する。
図7は、無線基地局201から送信された上り送信要求問合わせ信号21に対する応答として、無線端末局202、203、及び206が、それぞれ予め割り当てられたサブチャネルを用いて上り送信要求信号22、23、及び24を無線基地局201宛てに周波数分割多重により同時送信する例を示している。
図8に無線基地局201のブロック構成を示す。無線基地局201は、アンテナ221、無線部222、受信部223、フレーム解析部224、端末判定部225、サブチャネル割当て部226、タイマー227、制御部228、フレーム生成部229、送信部230、及びメモリ231を備える。
フレーム生成部229は、制御部228の指示に基づいて送信フレーム(登録応答フレーム、上り送信要求問合わせ信号)を生成する。また、フレーム生成部229は、登録許可を示す登録応答フレームを送信する際に、この登録応答フレームに、送信先の無線端末局に割り当てるサブチャネルの情報を記載しておく。サブチャネルの割当てはサブチャネル割当て部226が行い、割当て結果はメモリ231に記憶される。ここで、無線端末局には互いに異なるサブチャネルが割り当てられるようにする。
送信部230は、フレーム生成部229で生成された送信フレームを、無線部222、アンテナ221を介して送信する。フレーム生成部229が送信部230に含まれるようにしてもよい。
受信部223は、アンテナ221及び無線部222を介して信号を受信する。
フレーム解析部224は、受信信号のフレーム解析を行い、受信信号が登録要求フレームであるか否か、又は受信信号が上り送信要求信号であるか否かを判定し、判定結果を制御部228へ出力する。
制御部228は、受信信号が登録要求フレームである場合、この登録要求フレームの送信元である無線端末局を登録許可するか又は登録拒絶するかを判定し、判定結果を示す登録応答フレームの生成をフレーム生成部229に指示する。制御部228は、登録許可と判定した場合、サブチャネル割当て部226に、当該無線端末局にサブチャネルの割当てを行うよう指示し、割当て結果を受け取る。
端末判定部225は、受信部223に入力された受信信号が上り送信要求信号であった場合、上り送信要求信号のサブチャネル情報を取得し、この上り送信要求信号の送信元の無線端末局の判定(識別)を行う。メモリ231には、各無線端末局に割り当てられているサブチャネルの情報(割当て結果)が記憶されているため、端末判定部225は、この情報を参照し、上り送信要求信号のどのサブチャネルに信号が設定されているかに基づいて、送信元を判定できる。
なお、受信部223は、複数の無線端末局からの上り送信要求信号を受信し、端末判定部225は各々の上り送信要求信号の送信元を判定できる。
図9に端末判定部225の概略構成を示す。端末判定部225は、フーリエ変換部241、サブチャネル電力測定部242、及び閾値判定部243を有する。このような構成の端末判定部225による端末判定処理を図10に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS241)フーリエ変換部241が、入力された信号のフーリエ変換処理を行い、時間軸方向の信号を周波数軸方向の信号に変換する。
(ステップS242)サブチャネル電力測定部242が、フーリエ変換部241において変換された周波数軸方向信号のうち、いずれか1つのサブチャネル(周波数帯)の電力測定を行う。
(ステップS243)閾値判定部243が、サブチャネル電力測定部242により測定されたサブチャネルの電力を予め決められた閾値と比較する。閾値以上であればステップS244へ進み、閾値未満であればステップS245へ進む。
(ステップS244)当該サブチャネルが割当てられた無線端末局からの上り送信要求があると判定する。
(ステップS245)当該サブチャネルが割当てられた無線端末局からの送信要求は無いと判定する。
(ステップS246)選択していないサブチャネルが残っているか否かが判定される。サブチャネルが残っていればステップS242に戻り、残っていない場合は処理を終了する。
このように、端末判定部225は、サブチャネル電力のあり/なしで、上り送信要求端末の判定を行う。
タイマー227は制御部228により起動、停止が制御される計時手段である。
無線基地局201によるサブチャネル割当てから端末判定までの処理の一例を図11に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS201)フレーム解析部224が、アンテナ221、無線部222を介して受信部223に入力された受信信号のフレーム解析を行い、無線端末局からの登録要求フレームであるか否かを判定する。登録要求フレームである場合はステップS202へ進み、登録要求フレームでない場合は、ステップS206へ進む。
(ステップS202)制御部228が、登録要求フレームの送信元である無線端末局をネットワークに登録するか否か判定する。制御部228は、例えば、ネットワークに登録済みの無線端末局の台数や、設定済みの送信トラフィックの負荷等に基づいて登録するか否か判断する。
登録を許可する場合はステップS203へ進み、登録を拒絶する場合はステップS205へ進む。
(ステップS203)サブチャネル割当て部226が、当該無線端末局に上り送信要求信号を送信する際に使用するサブチャネルを割当てる。割り当てられたサブチャネルの情報(割当て結果)はメモリ231に記憶される。
(ステップS204)フレーム生成部229が、登録許可を示した情報とサブチャネル割当て情報を記載した登録応答フレームを生成する。そして、送信部230が、この登録応答フレームを、無線部222、およびアンテナ221を介して送信する。
(ステップS205)フレーム生成部229が、登録拒絶を示した登録応答フレームを生成する。そして、送信部230が、この登録応答フレームを、無線部222、およびアンテナ221を介して送信する。
(ステップS206)制御部228が、上り送信要求問合せ信号を送信するか否か判定する。上り送信要求問合せ信号の送信タイミングでなければステップS201に戻り、上り送信要求問合せ信号の送信タイミングであればステップS207へ進む。
(ステップS207)フレーム生成部229が、制御部228の指示に基づいて、上り送信要求問合せ信号を生成する。そして、送信部230が、無線部222及びアンテナ221を介して上り送信要求問合せ信号を送信する。制御部228は例えば、上りリンク期間の開始を判断したような場合に、端末に対して上り送信要求があるか否か問合せる目的で、上り送信要求問合せ信号をブロードキャスト送信する。
(ステップS208)制御部228が、上り送信要求問合せ信号が送信された後、予め決められた上り送信要求信号の受信タイムアウトタイマーをタイマー227に設定して、タイマー227を起動する。
(ステップS209)無線端末局からの上り送信要求信号を受信したか否か判定される。受信していない場合はステップS210へ進み、受信した場合はステップS211へ進む。
(ステップS210)タイマー227がタイムアウトしたか否かが判定される。タイムアウトしていない場合はステップS209に戻り、タイムアウトとなった場合は処理を終了する。
(ステップS211)端末判定部225が、受信部223が受信した上り送信要求信号からサブチャネル情報を取得する。
(ステップS212)端末判定部225が、取得したサブチャネル情報を用いて、メモリ231に記憶されているサブチャネルの割当て結果を参照し、上り送信要求信号を送信した無線端末局の判定(識別)を行う。端末判定部225は、判定結果を制御部228へ通知する。
続いて、無線端末局202の構成を図12に示すブロック構成図を用いて説明する。無線端末局203〜208は無線端末局202と同様の構成となっている。無線端末局202は、アンテナ261、無線部262、受信部263、フレーム解析部264、信号強度測定部265、サブフィールド選択部266、メモリ267、タイマー268、制御部269、フレーム生成部270、送信部271、及びデータ記憶部272を備える。
フレーム生成部270は、制御部269の指示に基づいて送信フレーム(登録要求フレーム、上り送信要求信号)を生成する。上り送信要求信号のフォーマットは、図3に示す上記第1の実施形態における端末識別情報信号と同様である。すなわち、上り送信要求信号は、同期用パイロット信号と端末識別フィールドとから構成される。端末識別フィールドは、複数の端末識別用サブフィールドから構成され、各端末識別用サブフィールドでは複数のサブチャネルに信号を設定できる。
フレーム生成部270は、上り送信要求信号を生成する際は、制御部269により指示されたサブフィールドのサブチャネルに信号を設定する。
送信部271は、フレーム生成部270で生成された送信フレームを、無線部262、アンテナ261を介して送信する。
受信部263は、アンテナ261及び無線部262を介して信号を受信する。
フレーム解析部264は、受信信号のフレーム解析を行い、受信信号が登録応答フレームであるか否か、又は上り送信要求問合わせ信号であるか否かを判定し、判定結果を制御部269へ出力する。
フレーム解析部264は、受信信号が登録許可を示す登録応答フレームである場合、この登録応答フレームに記載されている割当てサブチャネル情報を取得し、制御部269へ出力する。
信号強度測定部265は、受信した上り送信要求問合わせ信号の受信強度を測定し、測定結果をサブフィールド選択部266へ出力する。
サブフィールド選択部266は、上り送信要求信号の送信に際し使用するサブフィールドを、信号強度測定部265から受け取った受信強度に基づいて選択する。サブフィールド選択部226は、メモリ267に記憶されている受信強度とサブフィールドの関係を示したテーブルを制御部269から受け取り、このテーブルを参照して、サブフィールドを選択する。テーブルは、図4に示す上記第1の実施形態におけるテーブルと同様のものである。このテーブルは、例えば、無線基地局201が定期的に送信するビーコンに設定して、無線端末局202〜208に報知する。
サブフィールド選択部266は、選択したサブフィールドを制御部269へ通知する。
制御部269は、フレーム解析部264から登録応答フレームに記載されていた割当てサブチャネル情報を受け取ると、これをメモリ267に記憶させる。また、制御部269は、フレーム解析部264から受信信号が上り送信要求問合わせ信号であるという判定結果を受け取ると、メモリ267から前記テーブル(受信強度とサブフィールドの関係を示したテーブル)を取り出し、サブフィールド選択部266へ出力する。
また、制御部269は、サブフィールド選択部266から選択したサブフィールドの通知を受け取ると、メモリ267からサブチャネル割当て情報を取り出す。そして、制御部269は、フレーム生成部270に対し、使用するサブフィールド及びサブチャネルの情報と共に、上り送信要求信号の生成を指示する。
タイマー268は、制御部269により起動、停止が制御される計時手段である。データ記憶部272は、上り送信データを記憶することができる。
無線基地局202による登録要求フレームの送信から上り送信要求信号の送信までの処理の一例を図13に示すフローチャートを用いて説明する。なお、受信強度とサブフィールドの関係を示すテーブルは既にメモリ267に記憶されているものとする。
(ステップS251)フレーム生成部270が、制御部269の指示に基づき登録要求フレームを生成する。そして、送信部271が登録要求フレームを、無線部262及びアンテナ261を介して送信する。
(ステップS252)制御部269が、登録要求フレームが送信された後、予め決められたタイムアウト時間をタイマー268に設定しタイマー268を起動する
(ステップS253)フレーム解析部264が、アンテナ261及び無線部262を介して受信部263に入力された受信信号のフレーム解析を行い、登録応答フレームを受信したか否かを判定する。登録応答フレームを受信していない場合はステップS254へ進み、登録応答フレームを受信した場合はステップS255へ進む。
(ステップS254)タイムアウトであるか否かの判定が行われる。タイムアウトであれば処理を終了し、タイムアウトでなければステップS253に戻る。
(ステップS255)登録応答フレームが登録許可を示すか否か判定される。登録許可を示す場合はステップS256へ進み、登録拒絶を示す場合は処理を終了する。
(ステップS256)登録応答フレームに記載されたサブチャネル割当て情報をメモリ267に記憶する。
(ステップS257)フレーム解析部264が、アンテナ261及び無線部262を介して受信部263に入力された受信信号のフレーム解析を行い、上り送信要求問合せ信号を受信したか否か判定する。上り送信要求問合せ信号を受信した場合はステップS258へ進み、受信していない場合は受信するまで待つ。
(ステップS258)信号強度測定部265が、上り送信要求問合せ信号の受信強度を測定する。
(ステップS259)制御部229が、データ記憶部272に問い合わせ、上り送信データがあるか否かを判定する。上り送信データがある場合はステップS260へ進み、上り送信データが無い場合は処理を終了する。
(ステップS260)サブフィールド選択部266が、ステップS258で測定された受信強度に基づいて、上り送信要求信号を送信するサブフィールドを選択する。例えば、上り送信要求信号の受信強度が−50dBmであり、図4に示すようなテーブルを参照する場合、サブフィールドTS3を選択する。
(ステップS261)制御部269が、ステップS256で記憶部267に記憶させたサブチャネル割当て情報を取得する。そして、制御部269は、フレーム生成部270に対し、ステップS260で選択されたサブフィールド及びメモリ267に記憶されたサブチャネル割当て情報によって定まるサブチャネルに信号をマッピングして、上り送信要求信号を生成するよう指示する。
(ステップS262)制御部269が、予め決められた上り送信要求信号送信タイミングか否かを判定する。送信タイミングであればステップS263へ進み、送信タイミングでなければ送信タイミングとなるまで待つ。なお、送信タイミングは同一ネットワーク上のすべての無線端末局で同じになっている。
(ステップS263)送信部271が、無線部262及びアンテナ261を介して、上り送信要求信号を送信する。
このように、本実施形態では、無線端末局が、無線基地局から送信された上り送信要求問合せ信号の受信強度に対応した送信サブフィールドを自立的に選択し、予め無線基地局により割当てられたサブチャネルに信号をマッピングして上り送信要求信号を送信することにより、サブフィールド及びサブチャネルの再割り当てが発生せず、サブフィールドとサブチャネル割当てのオーバーヘッドを削減することができる。従って、サブフィールド及びサブチャネル割当てのオーバーヘッドを削減することができるので、ネットワークのスループット特性を向上することができる。
また、端末識別情報要求信号の受信強度に応じてサブフィールドが選択されるため、複数の端末から同一のサブフィールドで送信された端末識別情報信号は互いに影響されることが少なく、受信性能を向上でき、無線基地局における遠近問題を解決できる。
(第3の実施形態)図14に本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムの概略構成を示す。上記第2の実施形態と同様に、無線基地局301と無線端末局302〜308が、複数のサブチャネルから構成される周波数チャネルを共用して無線通信を行う。端末の数はこれに限定されない。
図14は、無線基地局301から送信された上り送信要求問合わせ信号31に対する応答として、無線端末局302、303、及び306が、それぞれ予め割り当てられたサブチャネルを用いて上り送信要求信号32、33、及び34を無線基地局301宛てに周波数分割多重により同時送信する例を示している。
図15に、無線基地局301から送信される上り送信要求問合わせ信号31のフレームフォーマットの一例を示す。上り送信要求問合せ信号31は、フレーム種別フィールド31a及び送信電力フィールド31bを有する。フレーム種別フィールド31aには当該フレームが上り送信要求問合せ信号であることを示す予め決められた識別子が記載される。送信電力フィールド31bには当該上り送信要求問合せ信号を送信する際の送信電力が記載される。例えば、上り送信要求問合せ信号が10dBmの送信電力で送信される場合には、送信電力フィールド31bに「10dBm」を表す符号が記載される。
無線端末局302〜307はそれぞれ、上り送信要求問合わせ信号の受信に伴い、上り送信要求信号を送信することができる。上り送信要求信号は、無線端末局301により、各無線端末局に予め(互いに異なるように)割り当てられたサブチャネルで送信される。
図16に無線基地局301のブロック構成を示す。無線基地局301は、上記第2の実施形態に係る無線基地局201と同様に、アンテナ221、無線部222、受信部223、フレーム解析部224、端末判定部225、サブチャネル割当て部226、タイマー227、制御部228、フレーム生成部229、送信部230、及びメモリ231を備える。各部の動作は上記第2の実施形態と同様であるため、説明を省略する。但し、制御部228が無線部222に対して信号送信電力を設定できる点が異なる。
このような無線基地局301によるサブチャネル割当てから端末判定までの処理の一例を図17に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS301〜S306は上記第2の実施形態におけるステップS201〜S206と同じであるため、説明を省略する。
(ステップS307)制御部228が、フレーム生成部229に上り送信要求問合せ信号を送信する際の送信電力値Pを出力する。フレーム生成部229は、制御部228から入力された送信電力値Pを、上り送信要求問合せ信号31の送信電力フィールド31bに設定する。また、フレーム生成部229は、上り送信要求問合せ信号31のフレーム種別フィールド31aに、上り送信要求問合せ信号であることを示す識別子を設定する。
(ステップS308)制御部228が、無線部222に上り送信要求問合せ信号の送信電力値Pを出力する。送信部230が、無線部222及びアンテナ221を介して上り送信要求問合せ信号を送信する。この時、無線部222により、上り送信要求問合せ信号の送信電力値がPに設定される。
ステップS309〜S313は、上記第2の実施形態におけるステップS208〜S212と同じであるため、説明を省略する。
続いて、無線端末局302の構成を図18に示すブロック構成図を用いて説明する。無線端末局303〜308は無線端末局302と同様の構成となっている。無線端末局302は、図12に示す無線端末局202に、さらに伝播ロス計算部351及び受信電力推定部352を備えた構成となっている。
フレーム解析部264は、受信した上り送信要求問合わせ信号の送信電力フィールドに記載されている送信電力値を抽出し、伝播ロス計算部351へ出力する。また、信号強度測定部265は、上り送信要求問合わせ信号の受信強度を測定し、伝播ロス計算部351へ出力する。
伝播ロス計算部351は、フレーム解析部264が抽出した送信電力値と信号強度測定部265が測定した受信強度から、伝播ロスを計算する。例えば、フレーム解析部264が抽出した送信電力値が15dBmで、信号強度測定部265が測定した受信強度が−40dBmである場合、伝播ロスは15−(−40)=55dBmと計算される。
受信電力推定部352は、無線端末局302の送信電力と伝播ロス計算部351が計算した伝播ロスの値から、無線基地局301における受信電力を推定する。例えば、無線端末局302が上り送信要求信号を送信する際の送信電力が10dBm、伝播ロス計算部351が計算した伝播ロスが55dBであった場合、無線基地局301での受信電力は10−55=−45dBmと算出される。
サブフィールド選択部266は、受信電力推定部352が推定した無線基地局301における受信電力の推定値から、例えば、予め決められたフェージング等によるマージンを差し引いた値に基づいて、上り送信要求信号を送信するサブフィールドを選択する。例えば、予め決められたマージンが5dBであり、受信電力推定部352が推定した無線基地局301における受信電力の推定値が−45dBmである場合、−45−5=−50dBmの値に基づいて上り送信要求信号を送信するサブフィールドを選択する。
端末識別用サブフィールドと信号強度の範囲の対応関係が、図4に示すテーブルのように決められている場合、サブフィールド選択部266は、サブフィールドTS3を選択する。
無線端末局302による登録要求フレームの送信から上り送信要求信号の送信までの処理の一例を図19に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS351〜S359は上記第2の実施形態におけるステップS251〜S259と同様であるため、説明を省略する。
(ステップS360)フレーム解析部264が、受信した上り送信要求問合せ信号の送信電力フィールドから、送信電力値を抽出する。
(ステップS361)伝播ロス計算部351が、フレーム解析部264がステップS360で抽出した送信電力値と、信号強度測定部265がステップS358で測定した受信強度から、伝播ロスを計算する。
(ステップS362)受信電力推定部352が、無線端末局302の送信電力と、伝播ロス計算部351が計算した伝播ロスの値から、無線基地局301における受信電力を推定する。
(ステップS363)サブフィールド選択部266が、受信電力推定部352により推定された無線基地局301における受信電力の推定値から、上り送信要求信号を送信するサブフィールドを選択する。無線基地局301における受信電力の推定値から、予め決められたフェージング等によるマージンを差し引いた値に基づいてサブフィールドを選択してもよい。
ステップS364〜S366は上記第2の実施形態におけるステップS261〜S263と同様であるため、説明を省略する。
このように、本実施形態では、上記第2の実施形態と同様に、サブフィールド及びサブチャネル割当てのオーバーヘッドを削減することができるので、ネットワークのスループット特性を向上することができる。
さらに、本実施形態では、無線基地局が上り送信要求問合わせ信号に送信電力値を記載することで、無線端末局は、無線基地局による上り送信要求信号の受信強度を推定できる。無線端末局は、推定した受信強度に対応したサブフィールドを選択して上り送信要求信号を送信するので、サブフィールド選択の精度が高まり、無線基地局における上り送信要求信号を送信した端末の検出精度を高めることができる。
(第4の実施形態)本発明の第4の実施形態に係る無線基地局401と無線端末局402〜408は、図12に示す上記第3の実施形態に係る無線基地局301と無線端末局302〜308と同様に、無線基地局401と無線端末局402〜408が、複数のサブチャネルから構成される周波数チャネルを共用して無線通信を行う。
図20に無線端末局402のブロック構成を示す。無線端末局402は、上記第3の実施形態に係る無線端末局302にさらにAGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)用パイロット(既知信号)挿入部451を備えた構成となっている。無線端末局403〜408は無線端末局402と同様の構成となっている。
無線端末局402から送信される上り送信要求信号のフォーマットの一例を図21に示す。上り送信要求信号は、図3に示すフォーマットのサブフィールドTS1〜TS4に、AGC用パイロットフィールドAPF1〜APF4を追加したものである。AGC用パイロットフィールドAPF1〜APF4はそれぞれ、サブチャネルSC1〜SC8の各々に対応するシンボルにより構成される。
AGC用パイロット挿入部451は、上り送信要求信号を生成する際に、選択されたサブフィールドの、割り当てられたサブチャネルに対応するパイロットフィールドに予め決められた信号を設定する。
このような無線端末局402による登録要求フレームの送信から上り送信要求信号の送信までの処理の一例を図22に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS451〜S464は、上記第3の実施形態におけるステップS351〜S364と同様であるため説明を省略する。
(ステップS465)AGC用パイロット挿入部451が、ステップS463で選択されたサブフィールド、及び無線端末局402に割り当てられたサブチャネル(ステップS456でメモリ267に記憶したサブチャネル割当て情報)に対応するAGC用パイロットフィールドに、予め決められた信号をマッピングする。言い換えれば、AGC用パイロット挿入部451が、ステップS464で信号がマッピングされたサブフィールドの直前のAGC用パイロットフィールドに、信号をマッピングする。
ステップS466、S467は、上記第3の実施形態におけるステップS365、S366と同様であるため説明を省略する。
続いて、無線基地局401の構成を図23に示すブロック構成図を用いて説明する。無線基地局401は、図16に示す無線基地局301に、さらに利得調整部411、時間同期部412、AGCパイロット電力測定部413、及びAGC制御部414を備えた構成となっている。
利得調整部411はAGC制御部414から出力される利得調整値に基づいてアンテナ221、無線部222を介して受信した信号の利得を調整して、受信部223へ出力する。時間同期部412は、上り送信要求信号に含まれる同期用パイロット信号を用いて時間同期処理を行い、端末識別用フィールドの開始位置を検出する。
AGCパイロット電力測定部413は、上り送信要求信号のサブフィールドに含まれるAGCパイロットの電力測定を行う。AGC制御部414は、測定されたAGCパイロットの電力に基づいて利得の調整値を算出し、利得調整部411へ出力する。これにより、各サブフィールドの信号が適正なレベルに調整される。
このような無線基地局401によるサブチャネル割当てから端末判定までの処理の一例を図24に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS401〜S411は上記第3の実施形態におけるステップS301〜S311と同じであるため、説明を省略する。
(ステップS412)時間同期部412が、上り送信要求信号に含まれる同期用パイロット信号を用いて時間同期処理を行う。時間同期処理は、例えば、送受信端末間で既知である同期用パイロット信号のマッチトフィルタ処理を行い、受信した信号のタイミング情報を得る処理である。図21に示すような上り送信要求信号からは、端末識別用フィールドの開始位置情報が取得される。
(ステップS413)AGCパイロット電力測定部413が、複数のサブフィールドのうちのいずれか1つのサブフィールドに対応したAGCパイロットの電力測定を行う。
(ステップS414)AGC制御部414が、AGCパイロット電力測定部413により測定されたAGCパイロットの電力に基づいて利得の調整値の計算を行い、計算結果を利得調整部411へ出力する。利得調整部411は、受け取った調整値に基づいて、受信信号の利得調整を行う。
(ステップS415)端末判定部225が、利得調整部411で利得調整された上り送信要求信号からサブチャネル情報を取得する。
(ステップS416)端末判定部225が、取得したサブチャネル情報を用いて、メモリ231に記憶されているサブチャネルの割当て情報を参照し、上り送信要求信号を送信した無線端末局の判定を行う。
(ステップS417)上り送信要求信号に端末識別用サブフィールドが残っているか否かが判定される。残っていればステップS413に戻り、残っていなければ処理を終了する。ステップS413〜S416の処理は、上り送信要求信号内の予め決められた端末識別用サブフィールドの個数と同じ回数行われる。
このように、本実施形態では、上記第2、第3の実施形態と同様に、サブフィールド及びサブチャネル割当てのオーバーヘッドを削減することができるので、ネットワークのスループット特性を向上することができる。
さらに、本実施形態では、それぞれのサブフィールドにおける上り送信要求信号を適正なレベルでA/D変換することが可能となるため、上り送信要求信号を送信した端末の検出精度をさらに高めることができる。
(第5の実施形態)本発明の第5の実施形態に係る無線基地局501と無線端末局502〜508は、図12に示す上記第3の実施形態に係る無線基地局301と無線端末局302〜308と同様に、無線基地局501と無線端末局502〜508が、複数のサブチャネルから構成される周波数チャネルを共用して無線通信を行う。また、本実施形態では、無線基地局501が上り送信要求信号を送信した無線端末局502〜508の判定を行う際に、信号強度に加えて位相情報を利用する。
図25に無線端末局502のブロック構成を示す。無線端末局502は、上記第4の実施形態に係る無線端末局402にさらに伝送路推定用パイロット(既知信号)挿入部551を備えた構成となっている。無線端末局503〜508は無線端末局502と同様の構成となっている。伝送路推定用パイロット挿入部551は上り送信要求信号に伝送路推定用パイロット信号を挿入する。
無線端末局502から送信される上り送信要求信号のフォーマットの一例を図26に示す。上り送信要求信号は、図21に示すフォーマットのサブフィールドTS1〜TS4に、伝送路推定用パイロットフィールドTPF1〜TPF4を追加したものである。伝送路推定用パイロットフィールドTPF1〜TPF4はそれぞれ、サブチャネルSC1〜SC8の各々に対応するシンボルにより構成される。
伝送路推定用パイロット挿入部551は、サブフィールド選択部266により選択されたサブフィールド及び割り当てられているサブチャネルによって定まるパイロットフィールドに既知の信号を設定する。
また、無線端末局502のフレーム生成部170は、上り送信要求信号を生成する際に、サブフィールド選択部266により選択されたサブフィールド及び割り当てられているサブチャネルに応じて、マッピングする信号の初期位相を変える。図27に、サブフィールド及びサブチャネルと、初期位相との対応テーブルの一例を示す。このテーブルはメモリ267に記憶されており、制御部269がこのテーブルを参照して、サブフィールド選択部266の選択及びネットワークへの登録時に自無線端末局に割り当てられていたサブチャネルに対応する初期位相を検出して、フレーム生成部270へ通知する。このテーブルは、無線基地局501がビーコン信号に設定して定期的に報知する。
このような無線端末局502による登録要求フレームの送信から上り送信要求信号の送信までの処理の一例を図28に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS551〜S563は、上記第4の実施形態におけるステップS451〜S463と同様であるため説明を省略する。
(ステップS564)メモリ267に記憶されている図27に示すような初期位相テーブルを参照して、ステップS556でメモリ267に記憶されたサブチャネル割当て情報及びステップS563で選択されたサブフィールドに対応する初期位相が検出される。そして、フレーム生成部270が、選択されたサブフィールドの、割当てられたサブチャネルに、検出された初期位相の信号をマッピングして、上り送信要求信号を生成する。
例えば、サブフィールド選択部266がサブフィールドTS2を選択し、サブチャネルSC4が割当てられている場合、図27の初期位相テーブルに基づいて、初期位相が3π/4の信号がマッピングされる。
(ステップS567)AGC用パイロット挿入部451が、ステップS566で信号がマッピングされたサブフィールド、サブチャネルに対応するAGC用パイロットフィールドに、予め決められた信号をマッピングする。
(ステップS568)伝送路推定用パイロット挿入部551が、ステップS566で信号がマッピングされたサブフィールド、サブチャネルに対応する伝送路推定用パイロットフィールドに、予め決められた信号をマッピングする。言い換えれば、伝送路推定用パイロット挿入部551が、ステップS566で信号がマッピングされたサブフィールドと、ステップS567で信号がマッピングされたAGC用パイロットフィールドとの間の伝送路推定用パイロットフィールドに、信号をマッピングする。
ステップS567、S568は、上記第4の実施形態におけるステップS466、S467と同様であるため説明を省略する。
続いて、無線基地局501について説明する。無線基地局501は、上記第4の実施形態における無線基地局401と比較して、端末判定部225以外は同様の構成となっている。無線基地局501の端末判定部225のブロック構成を図29に示す。本実施形態の端末判定部225は、フーリエ変換部541、伝送路補正部542、伝送路推定部543、サブチャネル電力測定部544、サブチャネル位相判定部545、閾値判定部546、及び要求端末判定部547を有する。このような構成の端末判定部225の各部の動作を、図30に示す端末判定部225による端末判定処理を示すフローチャートと共に説明する。
(ステップS521)フーリエ変換部541が、入力された上り送信要求信号のフーリエ変換処理を行い、時間軸方向の信号を周波数軸方向の信号に変換する。
(ステップS522)伝送路推定部543が、ステップS521でフーリエ変換部541によりフーリエ変換された信号の内部に保持される伝送路推定用パイロット信号を複素除算し、伝送路応答を推定する。
(ステップS523)伝送路補正部542が、ステップS521でフーリエ変換部541によりフーリエ変換された端末判定用サブフィールド信号に、ステップS522で伝送路推定部543により推定された伝送路応答を乗算し、伝送路補正を行う。
(ステップS524)サブチャネル電力測定部544が、ステップS523で伝送路補正部542により補正された周波数方向の端末判定用サブフィールドにおけるいずれか1つのサブチャネルの電力測定を行う。
(ステップS525)閾値判定部546が、ステップS524でサブチャネル電力測定部544により測定されたサブチャネルの電力と、予め決められた閾値とを比較する。サブチャネル電力が閾値以上であればステップS526へ進み、閾値未満であればステップS529へ進む。
(ステップS526)サブチャネル位相判定部545が、当該サブチャネルの位相を検出する。
(ステップS527)サブチャネル位相判定部545が、ステップS526で検出した位相が、予め決められた象限内に存在するか否か判定する。存在する場合はステップS528へ進み、存在しない場合はステップS529へ進む。
(ステップS528)要求端末判定部547が、閾値判定部546の判定結果及びサブチャネル位相判定部545の判定結果から、当該サブチャネルが割当てられた無線端末局からの上り送信要求があったと判定する。
(ステップS529)要求端末判定部547が、閾値判定部546の判定結果及びサブチャネル位相判定部545の判定結果から、当該サブチャネルが割当てられた無線端末局からの上り送信要求がなかったと判定する。
(ステップS530)判定を行うサブチャネルが残っているか否かが判定される。判定を行うサブチャネルが残っている場合はステップS524に戻り、残っていない場合は処理を終了する。
このように、予め決められた位相に端末識別用サブチャネル信号をマッピングすることにより、信号強度(サブチャネル電力)に加えて位相情報を利用して、上り送信要求を行った端末の判定が可能となるため、端末判定の精度が向上する。
(第6の実施形態)図31に本発明の第6の実施形態に係る無線基地局601のブロック構成を示す。無線基地局601は、上記第4の実施形態に係る無線基地局401に許可端末選択部611を追加した構成となっている。許可端末選択部611は、端末判定部225により上り送信要求信号を送信したと判定された無線端末局から、上り送信を許可する無線端末局を選択する。例えば、許可端末選択部611は、複数のサブフィールドのうち、いずれか1つのサブフィールドで検出された(上り送信要求信号を送信したと判定された)無線端末局に対して上り送信を許可する。
このような無線基地局601によるサブチャネル割当てから上り送信許可端末判定までの処理の一例を図32に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS601〜S617は上記第4の実施形態におけるステップS401〜S417と同じであるため、説明を省略する。
(ステップS618)許可端末選択部611が、上り送信の許可端末を選択する。例えば、ステップS616において検出された無線端末局のうち、同一の端末識別用サブフィールドで検出された無線端末局に対して上り送信を許可する。
このように、同一の端末識別用サブフィールドで検出した無線端末局に上り送信許可を与えることにより、無線基地局601が、複数の無線端末局から送信されるデータを受信する強度がすべて同じような強度となる。複数の受信データの受信強度が同じような強度であれば、データのレベル調整の精度が上がり、データの受信特性を向上できる。
(第7の実施形態)図33に本発明の第7の実施形態に係る無線基地局701のブロック構成を示す。無線基地局701は、上記第6の実施形態に係る無線基地局601のアンテナ221を複数本とし、MIMO(Multi Input Multi Output)復調部711、復調部712、エラーチェック部713、パイロット信号受信部714、チャネル情報計算部715、チャネル容量計算部716、及び送信モード決定部717を追加した追加した構成となっている。また、メモリ231は図示していない。
このような無線基地局701によるサブチャネル割当てから上り送信を許可した無線端末局により送信されたデータの受信までの処理の一例を図34に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS701〜S717は上記第6の実施形態におけるステップS601〜S617と同じであるため、説明を省略する。
(ステップS718)フレーム生成部229が制御部228の指示に基づいて、同一の端末識別用サブフィールドで検出された無線端末局に対して、パイロット信号の送信を要求するものであり、パイロット信号を送信する順番が記載されたパイロット信号要求パケットを生成する。そして、送信部230が、無線部222及びアンテナ221を介してパイロット信号要求パケットを送信する。
(ステップS719)制御部228が、指定した順番でそれぞれの候補無線端末局からパイロット信号を受信したか否か判定する。受信した場合はステップS720へ進み、受信していない場合は処理を終了する。
(ステップS720)チャネル情報計算部715が、受信部223からパイロット信号受信部714を介して、パイロット信号を受け取り、それぞれの無線端末局との間のチャネル情報の計算を行う。
(ステップS721)チャネル容量計算部716が、チャネル情報計算部715により計算されたチャネル情報を用いて、チャネル容量が最大となる無線端末局の組み合わせを求める。そして、許可端末選択部611が、求められた組み合わせに含まれる無線端末局を、許可端末として選択する。
(ステップS722)送信モード決定部717が、許可端末選択部611が選択した許可端末のチャネル情報に基づいて送信モードを決定する。
(ステップS723)許可端末選択部611により選択された許可端末情報と、送信モード決定部717により決定された送信モードが、制御部228を介して、フレーム生成部229に入力される。フレーム生成部229は、上り送信を許可する端末と、パイロット信号を送信する順番と、送信モードと、を示す許可端末通知パケットを生成する。そして、送信部230が、無線部222及びアンテナ221を介して許可端末通知パケットを送信する。
(ステップS724)許可端末通知パケットを送信した後、受信部223が、予め決められた時間経過後にそれぞれの許可端末から順番にパイロット信号を受信する。そして、全ての許可端末からパイロット信号を受信した後に、MIMO復調部711がMIMO復調処理を行う。
(ステップS725)復調部712が復号処理を行う。
(ステップS726)エラーチェック部713が、復調部712により復号されたデータに対して、CRCチェック等のエラーチェックを行う。エラーチェック結果はフレーム生成部229に入力される。
(ステップS727)フレーム生成部229が、エラーチェック結果に基づいたAck(確認応答)フレームを生成する。そして、送信部230が、Ackフレームを、無線部222及びアンテナ221を介して送信する。
図35は図33に示した無線基地局701が行う、上りリンク空間多重伝送処理の許可端末選択(図34におけるステップS721)の詳細を説明したフローチャートである。
(ステップS731)上り送信許可候補の無線端末局(パイロット信号を送信してきた無線端末局)の組み合わせのうち1つを選択する。
(ステップS732)チャネル容量計算部716が、チャネル情報計算部715により計算されたチャネル情報を用いて、ステップS731で抽出された組み合わせについてのチャネル容量を計算する。
(ステップS733)ステップS732で算出されたチャネル容量が最大値であるか否かを判定する。最大値の場合はステップS734へ進み、最大値でない場合はステップS735へ進む。
(ステップS734)チャネル容量計算部715が、無線端末局の組合せとチャネル容量とを保持する。これらをメモリ231(図示せず)に記憶させてもよい。
(ステップS735)無線端末局のすべての組み合わせが選択されたか否か判定される。すべて選択された場合はステップS736へ進み、選択されていない組み合わせがある場合はステップS731へ戻る。
(ステップS736)許可端末選択部611が、チャネル容量が最大となる組合せの無線端末局を、送信許可を与える端末として選択する。
図36は、無線基地局701と無線端末局702〜706が行う上りリンク空間多重伝送のフレーム交換のタイミング図を示している。
無線基地局701は上りリンク期間開始(上り送信要求問合わせ)パケットP1を送信し、無線端末局702〜706がそれぞれ上りリンク期間開始パケットP2〜P6の受信を行う。
予め決められた期間T1経過後に、送信データを保持する無線端末局702〜705はそれぞれ送信要求パケットP7〜P10を一斉に送信する。無線基地局701は、無線端末局702〜705が送信した送信要求パケットP11を受信し、送信要求パケットを送信した端末の特定を行う。
無線基地局701は、特定した無線端末局702〜705のうち、同一の端末識別用サブフィールドで検出した無線端末局702〜704の3台を選択する。そして、予め決められた期間T2経過後に、選択した無線端末局702〜704の識別子とパイロット信号の送信順を記載したパイロット信号送信要求パケットP12を送信する。無線端末局702〜705はそれぞれパイロット信号送信要求パケットP13〜P16を受信する。ここでは、パイロット信号を送信する順番が無線端末局702、703、704の順番であるとする。
最初にパイロット信号を送信する無線端末局702は、パイロット信号送信要求パケットの受信後、予め決められた期間T3経過後に、それぞれのアンテナからパイロット信号P17を時分割で送信し、無線基地局701はパイロット信号P20を受信する。
2番目にパイロット信号を送信する無線端末局703は、無線端末局702に割当てられたパイロット信号送信期間が終了するとすぐに、それぞれのアンテナからパイロット信号P18を時分割で送信し、無線基地局701はパイロット信号P21を受信する。
同様に、3番目にパイロット信号を送信する無線端末局704は、無線端末局703に割当てられたパイロット信号送信期間が終了するとすぐに、それぞれのアンテナからパイロット信号P19を時分割で送信し、無線基地局701はパイロット信号P22を受信する。
無線端末局705は、無線基地局701に選択されていないため、パイロット信号の送信を行わない。
無線基地局701は、無線端末局702〜704の各々から受信したパイロット信号と、予め内部に保持するパイロット信号からチャネル情報を計算し、計算したチャネル情報に基づいて送信許可を与える無線端末局を決定し、送信許可を与える無線端末局との間のチャネル情報から送信モードを決定する。
図36に示す例では、無線端末局702及び無線端末局704に送信許可を与え、送信モードは例えば72Mbpsモードであるとする。
無線基地局701は、最後のパイロット信号P19の送信期間の終わりから、予め決められた期間T4経過後に、無線端末局702と無線端末局704の端末識別子と、データ復調用のパイロット信号の送信順と、決定した送信モード識別子と、を記載した許可端末通知パケットP23を送信する。無線端末局702〜704はそれぞれ許可端末報知パケットP24〜P26を受信する。ここでは、パイロット信号を送信する順番が無線端末局702、704の順番であるとする。
最初にパイロット信号を送信する無線端末局702は、許可端末報知パケットP24の受信後、予め決められた期間T5経過後に、それぞれのアンテナからパイロット信号P27を時分割で送信し、無線基地局701はパイロット信号P29を受信する。
2番目にパイロット信号を送信する無線端末局704は、無線端末局702に割当てられたパイロット信号送信期間が終了するとすぐに、それぞれのアンテナからパイロット信号P28を時分割で送信し、無線基地局701はパイロット信号P30を受信する。
無線端末局702、704は、無線端末局704のパイロット信号送信期間が終了してすぐに、それぞれデータD1、D2を送信する。無線基地局701は、データD3を受信し、無線端末局702、704から受信したパイロット信号P29、P30を用いてデータの復調を行う。
無線基地局701は、データの復調後、それぞれの無線端末局702、704からのデータのエラーチェックを行い、エラーチェックの結果をAckパケットP31に記載して無線端末局702、704へ送信する。無線端末局702、704はそれぞれAckパケットP32、P33を受信する。
このように、本実施形態に係る無線基地局は、上り送信要求信号を送信した無線端末局との間のチャネル情報を取得し、取得したチャネル情報に基づいて上りリンクのデータ送信を許可する1以上の無線端末局を決定し、決定した端末との間のチャネル情報から送信モードを決定し、通知する。これにより、相互干渉の少ない無線端末局を選択することができ、パケット誤り率特性が向上するため、ネットワークのスループットを向上することができる。
(第8の実施形態)図37に本発明の第8の実施形態に係る無線基地局801のブロック構成を示す。無線基地局801は、上記第4の実施形態に係る無線基地局401からAGCパイロット電力測定部413を省いた構成となっている。
このような無線基地局801によるサブチャネル割当てから端末判定までの処理の一例を図38に示すフローチャートを用いて説明する。ステップS801〜S812は、上記第4の実施形態におけるステップS401〜S412と同様であるため、説明を省略する。
(ステップS813)AGC制御部414が、複数の端末識別用サブフィールドのうち、まだ端末判定処理を行っていない1つのサブフィールドについて、予め決められているサブフィールドの上限値情報及び下限値情報に基づいて利得の調整値の計算を行う。そして、利得調整部411が、算出された調整値を用いて受信信号の利得調整を行う。
(ステップS814)端末判定部225が、利得調整部411で利得調整された上り送信要求信号を受信部223から受け取り、サブチャネル情報を取得する。
(ステップS815)端末判定部225が、取得したサブチャネル情報を用いて、上り送信要求信号を送信した無線端末局の判定を行う。
(ステップS816)上り送信要求信号にまだ端末判定処理を行っていない端末識別用サブフィールドが残っているかを判定する。残っている場合はステップS813に戻り、残っていない場合は処理を終了する。ステップS813〜S815の端末判定処理は、上り送信要求信号内の予め決められた端末識別用サブフィールドの個数と同じ回数行われる。
図39は、予め決められた端末識別用サブフィールドの信号強度の範囲とA/D変換器の入力信号レベルの対応の一例を示したテーブルである。無線基地局801のAGC制御部414は、時間同期情報に基づいて1番目のサブフィールドの信号(信号レベルが0dBmから20dBm)がA/D変換器の入力信号レベルに対応するよう利得調整を行う。
次に、AGC制御部414は、2番目のサブフィールドの信号(信号レベルが−20dBmから0dBm)がA/D変換器の入力信号レベルに対応するよう利得調整を行う。続いて、AGC制御部414は、3番目のサブフィールドの信号(信号レベルが−40dBmから−20dBm)がA/D変換器の入力信号レベルに対応するよう利得調整を行う。同様に、AGC制御部414は、4、5、6番目のサブフィールドの信号についてもそれぞれA/D変換器の入力信号レベルに対応するよう利得調整を行う。
このように、それぞれの端末識別用サブフィールドにおける上り送信要求信号を適正なレベルでA/D変換することが可能となるため、上り送信要求信号を送信した無線端末局の検出精度を高めることができる。また、各サブフィールドに予め決められている信号強度を用いて利得調整を行うため、AGC用パイロット信号の電力測定を行う必要がない。また、無線端末局側では、上り送信要求信号にAGC用パイロット信号を挿入する必要がない。
(第9の実施形態)図40に本発明の第9の実施形態に係る無線端末局902のブロック構成を示す。無線端末局902は、上記第2の実施形態に係る無線端末局202にサブチャネル選択部951、サブチャネル判定部952、及び端末判定部953を追加した構成となっている。無線端末局902は、無線基地局が存在しない自律的なネットワークにおいて、サブチャネルを用いた送信要求信号の送信、及び送信要求信号の送信元の特定を行うことができるものである。
このような無線端末局902によって、サブチャネル選択から送信要求信号の送信までの処理の一例を図41に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS951)サブチャネル選択部951がサブチャネルを選択する。サブチャネル選択部951は、内部にハッシュ関数の機能を有しており、自端末のMACアドレスをハッシュ関数に入力してサブチャネルを出力することによりサブチャネル選択を行う。
ハッシュ関数は、任意の値から別の値を生成できる関数であり、異なる入力値に対して、異なる値を出力する。従って、MACアドレスが異なる端末は、異なるサブチャネルを選択することになる。
(ステップS952)フレーム解析部264が、アンテナ261、無線部262を介して受信部263に入力された受信信号のフレーム解析を行い、送信要求問合わせ信号であるか否かを判定する。送信要求問合せ信号の場合はステップS953へ進み、送信要求問合せ信号でない場合は送信要求問合せ信号を受信するまで待つ。
(ステップS953)信号強度測定部265が、送信要求問合せ信号の受信強度を測定する。
(ステップS954)サブフィールド選択部266が、ステップS953で測定された受信強度に基づいて端末識別情報を送信するサブフィールドを選択する。この時、サブフィールド選択部266は、図4に示すようなテーブルを参照する。
(ステップS955)フレーム生成部270が、ステップS954で選択されたサブフィールドの、ステップS951で選択されたサブチャネルに信号を設定して送信要求信号を生成する。
(ステップS956)制御部269が、予め決められた送信タイミングか否かを判定する。送信タイミングであればステップS957へ進み、送信タイミングでなければ送信タイミングとなるまで待つ。
(ステップS957)送信部271が、無線部262、アンテナ261を介して送信要求信号を送信する。
次に、無線端末局802による送信要求問合せ信号の送信から端末判定までの処理の一例を図42に示すフローチャートを用いて説明する。
(ステップS901)フレーム生成部270が、制御部269からの指示により、送信要求問合せ信号を生成する。そして、送信部271が、無線部262、アンテナ261を介して、送信要求問合わせ信号を送信する。
(ステップS902)制御部269が、送信要求問合せ信号が送信された後、予め決められた受信タイムアウト時間をタイマー268に設定して、タイマー268を起動する。
(ステップS903)他の無線端末局からの送信要求信号を受信したか否かが判定される。受信した場合はステップS904へ進み、受信していない場合はステップS907へ進む。
(ステップS904)サブチャネル判定部952が、サブチャネルの判定を行い、信号を検出したサブチャネル情報を端末判定部953へ出力する。
(ステップS905)端末判定部953が、サブチャネル選択部951からサブチャネルとMACアドレスの対応情報を取得する。サブチャネル選択部951は、それまでのフレーム交換で取得した他の無線端末局のMACアドレスとサブチャネルの対応関係を随時計算し、制御部269を介してメモリ267に記憶させている。
(ステップS906)端末判定部953が、サブチャネル判定部952から受け取ったサブチャネル情報と、サブチャネル選択部951から受け取ったサブチャネルとMACアドレスの対応情報とから、送信要求信号を送信した無線端末局を判定する。
以降の処理は、例えば図36に示したように、送信要求信号を送信した無線端末局に対してパイロット信号の送信を要求する。そして、他無線端末局から受信したパイロット信号からチャネル情報を取得し、取得したチャネル情報からチャネル容量を計算することによって送信許可を与える無線端末局の選択を行い、送信許可を与える無線端末局の情報を通知する。
(ステップS907)タイマー268がタイムアウトしたか否かが判定される。タイムアウトしていない場合はステップS903に戻り、タイムアウトした場合は処理を終了する。
このように、MACアドレスを入力してサブチャネルを出力するようなハッシュ関数を用いて自立的にサブチャネルの選択を行うことにより、無線基地局が存在しない自律的なネットワークにおいても、サブチャネルを用いて送信要求信号を送信することが可能となり、また送信要求信号から送信元の無線端末局を特定することが可能となる。
本実施形態においても、サブフィールド及びサブチャネルの再割り当てが発生することがないため、サブフィールド及びサブチャネル割当てのオーバーヘッドを削減することができるので、ネットワークのスループット特性を向上することができる。
上記第2〜第8の実施形態では、無線基地局が定期的に送信するビーコンに、信号強度の範囲と端末識別用サブフィールドの関係を表すテーブルを設定して、無線端末局に報知していたが、無線基地局は、無線端末局から受信したフレームの信号強度に応じて信号強度の範囲と端末識別用サブフィールドの関係を変更してもよい。
例えば、無線基地局が、図43に示すようなテーブルをビーコンに設定して定期的に報知している時に、無線端末局から受信するフレームの受信信号強度の最大値が−40dBmで最小値が−60dBmであった場合、図44に示すような−40dBmから−60dBmまでを5dBm刻みで端末識別用サブフィールドを設定したテーブルを新たに報知するようにしてもよい。
これにより、それぞれのサブフィールドが対応する受信信号の範囲を小さくすることができるので、検出の精度が上がり、上り送信要求信号を送信した無線端末局の検出精度を高くめることができる。また、通信開始後の状況に応じて、それぞれのサブフィールドが対応する受信信号の範囲を適正な範囲に設定することが可能となるため、上り送信要求信号を送信した端末の検出精度を高くすることができる。
上記実施形態では、1つの強度範囲に1つの端末識別用サブフィールドを対応させていたが、1つの強度範囲に複数の端末識別用サブフィールドを対応させ、1つの無線端末局に、それぞれのサブフィールドで異なるサブチャネルを割当てるようにしてもよい。このような上り送信要求信号の内部構成の一例を図45に示す。
例えば、サブフィールドTS1は第2サブフィールドSTS11と第2サブフィールドSTS12から構成されるが、第2サブフィールドSTS11でサブチャネルSC1が割当てられた無線端末局は、第2サブフィールドSTS12ではサブチャネルSC3が割当てられるようにする。
これにより、1つの第2サブフィールドにおいてマルチパス歪により検出特性が劣化した場合であっても、2番目以降の第2サブフィールドの異なるサブチャネルの位置で、上り送信要求信号の送信元の無線端末局を検出することが可能となる。従って、マルチパス歪がある場合であっても端末の検出特性を向上させることができる。
上記実施形態による無線基地局におけるサブチャネル割当て部226が、無線端末局にサブチャネルを割り当てる順番は任意に設定し得る。図46を用いてサブチャネルの割当て順の一例を説明する。図46に示す例では、1つのOFDMシンボルが16サブチャネルで構成されているとする。
図46に示すように、サブチャネル割当て部226は、最初に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“1”を割当て、2番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“16”を割当て、3番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“8”を割当て、4番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“12”を割当て、5番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“4”を割当て、6番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“6”を割当て、7番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“10”を割当て、8番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“14”を割当て、9番目に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“2”を割当て、10番目以降に登録許可を与えた無線端末局にサブチャネル“3”、“5”、“7”、“9”、“11”、“13”、“15”のいずれかのサブチャネルを任意に割当てる。
このように、互いに周波数が離れたサブチャネルから順次無線端末局を割当てることにより、信号のサイドローブによる干渉を低減することが可能となり、端末の検出精度を向上することができる。
上述した実施形態で説明した無線通信装置、無線基地局、無線端末局の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、無線通信装置、無線基地局、無線端末局の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、無線通信装置、無線基地局、無線端末局の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。