JP5152028B2 - ポリマーブレンド組成物、フィルム、及び金属積層体 - Google Patents
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Description
ここで、「金属積層体」とは、金属箔と樹脂層とから形成された積層体であって、例えば、フレキシブルプリント基板等の製造に有用な積層体である。又、「フレキシブルプリント基板」とは、例えば、金属積層体を用いてサブトラクティブ法などの従来公知の方法により製造でき、必要に応じて、導体回路を部分的、或いは全面的にカバーレイフィルムやスクリーン印刷インキ等を用いて被覆した、いわゆるフレキシブル回路板(FPC)、フラットケーブル、テープオートメーティッドボンディング(TAB)用やチップオンフレキシブル基板(COF)用の回路板などを総称している。
しかし、これらO―トリジン骨格を有するポリアミドイミドは、キャスティングなどの溶液成型法では、その剛直性に起因して、通常の乾燥条件、加工条件、とりわけ、高温での短時間熱処理など、生産性の高い乾燥条件、加工条件では、得られるフィルムが白化し、脆化しやすく、強度、伸度、弾性率などの力学的特性が、その分子構造から期待される程、発現しがたいという問題点があった。又、同じ様な理由で、電気、電子機器分野で使用される接着剤との接着性に関しても、十分とは言えなかった。例えば、フレキシブルプリント配線板の絶縁基板として使用する場合には、補強板を貼り付ける為の接着剤との接着性に問題があり、又、フレキシブルプリント配線板用の金属積層体そのものを成型する際にも、ポリアミドイミドフィルムと金属箔を接着剤で貼り合わせる、所謂ラミネート法では、ポリアミドイミドフィルムと接着剤との接着性が不十分であり、メタライジング法等により金属層をポリアミドイミドフィルム上に積層する製造法では、接着強度の大きな金属積層体が得られないという問題があった。
一般的に、これら接着性の改良に関しては、種々の試みがなされている。例えば、特許文献2においては、プラズマ放電処理技術により、又、特許文献3においては、スパッタ技術や条件により、フィルムと金属層との接着性を向上させる技術が開示されている。しかし、放電処理では、接着性の改良効果、特に、様々な工程を経た後の接着性の保持が十分ではなく、金属性化合物の添加は、電気絶縁性を低下させ、又、スパッタ技術においても、加熱処理などの工程を経た後の接着性保持に問題があった。
又、根本的にこれらの技術では、生産性が低いという問題があった。
なおここで、ポリイミド系樹脂とは、分子鎖中にイミド結合を有する樹脂をいい、例えばポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂をいう。
二成分以上のポリイミド系樹脂が混合されてなり、かつ、以下の(a)〜(c)であることを特徴とするポリマーブレンド組成物;
(a)混合されるポリイミド系樹脂の一成分が、下記一般式(1)を構成単位として含むポリイミド系樹脂(樹脂α)であること;
(b)混合されるポリイミド系樹脂の一成分が、樹脂αとは異なる組成のポリイミド系樹脂(樹脂β)であり、下記一般式(2)及び/又は一般式(3)を構成単位として含むこと;
(c)樹脂αと樹脂βの重量比が、樹脂α/樹脂β=90/10〜20/80であること。
(2)
樹脂α中における一般式(1)の割合は、全アミン成分を100モル%とした場合に50モル%以上であり、かつ、
樹脂β中の全アミン成分と全酸成分を200モル%とした場合、一般式(2)及び/又は一般式(3)の構成単位を50モル%以上含む、
ことを特徴とする(1)に記載のポリマーブレンド組成物。
(3)
樹脂αが、酸成分として無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含み、アミン成分として3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル又は3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアナートビフェニルを含むポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする(1)又は(2)記載のポリマーブレンド組成物。
(4)
樹脂βが、酸成分として3,3'-4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を含むポリイミド系樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)いずれか記載のポリマーブレンド組成物。
(5)
樹脂βが、酸成分として3,3'-4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を含み、アミン成分として3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル又は3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアネートビフェニルを含むポリイミド系樹脂であることを特徴とする(1)〜(4)いずれか記載のポリマーブレンド組成物。
(6)
樹脂βが、酸成分としてトリメリット酸無水物を含み、アミン成分として、ジアミノジフェニルスルホン若しくはジフェニルスルホンジイソシアネート、ジアミノジフェニルメタン若しくはジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル若しくは3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアネートビフェニル、及び、ジアミノジフェニルエーテル若しくはジフェニルエーテルジイソシアネートの群よりなる1種以上を含むことを特徴とするポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)いずれか記載のポリマーブレンド組成物。
(7)
(1)〜(6)いずれか記載のポリマーブレンド組成物からなるフィルム。
(8)
(7)に記載のフィルムからなる層を少なくとも1層有するフィイム。
(9)
金属箔の少なくとも片面に直接、或いは、アンカー層を介して、(7)又は(8)記載のフィルムが積層された金属積層体。
(10)
アンカー層が、酸成分として無水トリメリット酸、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、及びピロメリット酸無水物を含み、アミン成分として1,5-ナフタレンジアミン又は1,5-ナフタレンジイソシアネートを含むことを特徴とする(9)記載の金属積層体。
本発明のポリマーブレンド組成物は、二成分以上のポリイミド系樹脂(ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂)が均一に混合されていることを特徴とするポリマーブレンド組成物であり、例えば、有機溶媒に溶解したポリイミド樹脂系ワニス(ポリイミドワニス、及び/又は、ポリアミドイミドワニス)の2種類以上を均一に混合し、溶媒を除去することなどにより得られる。例えば二成分の例でいえば、ポリイミド樹脂とポリイミド樹脂のブレントであってもよいし、ポリイミド樹脂とポリアミドイミド樹脂のブレンドであってもよいし、ポリアミドイミド樹脂とポリアミドイミド樹脂のブレンドであっても良い。
通常、二成分以上のポリマー組成物からなるポリマーブレンドには、これらの組成比に対して、熱分解温度以下の実用的な全領域において相溶する相溶系、全領域で非相溶となる非相溶系、及び、ある領域で相溶する部分相溶系があり、部分相溶系には、その相分離状態の条件によって、核生成型やスピノーダル分解型などの反応を誘発するタイプがあるが、本発明における、均一なポリマーブレンド組成物とは、可視光での散乱が生じない程度のマクロな相分離のない状態をさす。マクロな相分離が生じると、例えば、フィルムの場合では、著しい透明性の低下等が確認される。
本発明では、二成分以上のポリイミド系樹脂が混合されていることを特徴とするポリマーブレンド組成物において、そのうちの少なくとも一成分が、下記一般式(1)を構成単位として含むポリイミド系樹脂(樹脂α)を含むことを特徴とするポリマーブレンド組成物である。
本発明のポリマーブレンド組成物において、樹脂αの含有量は、ポリマーブレンド組成物全体の重量に対して1〜99重量パーセントが好ましく、より好ましくは20〜90重量パーセント、さらにより好ましくは30〜70重量パーセントである。
樹脂αの含有量が、99重量パーセントを超えると、フィルムなどへの成型加工時に、一般式(1)で示される構造を含むポリマー構造に起因する白化、脆化が生じやすく、その力学的性質や接着性の向上効果が少ない傾向にある。樹脂αの含有量が1重量パーセント未満では、本来、一般式(1)で示される構造を含むポリマーのもっている特性、特に、低CTE、低CHEなどの特性が維持できない傾向にある。又、樹脂α成分中における一般式(1)の割合は、全アミン成分を100モル%とした場合に50モル%以上が好ましく、より好ましくは70モル%以上である。上限は100モル%である。50モル%未満では、CTE、CHEが高くなり、フレキシブルプリント配線板など、電気、電子機器用の絶縁材料としての使用は困難になる傾向がある。
また樹脂βは、全アミン成分と全酸成分を200モル%とした場合、(一般式(2)+一般式(3))の構成単位を、50モル%以上含むことが好ましく、より好ましくは70モル%以上である。上限は200モル%である。50モル%未満では、白化、脆化が生じやすく、その力学的性質や接着性の向上効果が少ない。また、本発明においては、一般式(4)の構成単位を樹脂β中に導入して使用することができる。
−SO2−、−O−、−CH2−を示す。)
樹脂αの重合する際に用いる酸成分、及びアミン成分としては、以下に示すようなものがあげられる。
酸成分としては、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’、4、4、’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’、4、4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、或いは、下記一般式(5)で示される様なアルキレングリコールビス(トリメリテート)、ビスフェノールビス(トリメリテート)、ピロメリット酸、3、3’、4、4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸、ナフタレン−2、3、6、7-テトラカルボン酸、ナフタレン−1、2、4、5−テトラカルボン酸、ナフタレン−1、4、5、8−テトラカルボン酸、トリメリット酸等の一無水物、二無水物、エステル化物が、単独、或いは、2種以上の混合物として用いることができる。
酸成分として、無水トリメリット酸、アミン成分として、3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル又は3,3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアナートビフェニル(O―トリジンジイソシアネート)からなるポリアミドイミド樹脂、より好ましくは、酸成分として、無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物からなり、アミン成分として3,3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアナートビフェニル(O―トリジンジイソシアネート)又は3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニルからなるポリアミドイミド樹脂である。
〈酸成分〉
無水トリメリット酸、3、3‘、4、4’―ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、及び、3、3‘、4、4’―ビフェニルテトラカルボン酸二無水物。
〈アミン成分〉
3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、或いは、これに対応するジイソシアネート。
特に、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物)=1/99〜99/1モル比、好ましくはビフェニルテトラカルボン酸二無水物/ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物=30/70〜70/30モル比で、かつ、{ビフェニルテトラカルボン酸無水物+ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物}/無水トリメリット酸=70/30〜5/95モル比、より好ましくは{ビフェニルテトラカルボン酸無水物+ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物}/無水トリメリット酸=50/50〜10/90モル比、を満足する共重合ポリアミドイミド樹脂が望ましい。また、3,3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアナートビフェニル(O―トリジンジイソシアネート)又は3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニルは全アミン成分を100モル%とした場合に50モル%以上が好ましく、より好ましくは70モル%以上共重合したポリアミドイミド樹脂である。
{ビフェニルテトラカルボン酸無水物+ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物}/無水トリメリット酸=70/30モル比を超えると、基本的に溶媒に対する溶解性に乏しくなり、樹脂βとのブレンド体の形成が困難になる傾向にある。従って、力学的性質、接着性の向上は困難となる。
又、{ビフェニルテトラカルボン酸無水物+ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物}/無水トリメリット酸=5/95モル比未満では、CTE、CHE等の特性が発現し難くなる傾向にある。同様に、3,3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアナートビフェニル(O―トリジンジイソシアネート)又は3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニルが50モル%未満では、CTE、CHEが高くなり、フレキシブルプリント配線板など、電気、電子機器用の絶縁材料としての使用は困難になる傾向にある。
樹脂βにおいて、一般式(2)、一般式(3)をポリマー中に導入する為に用いる原料(酸成分、及びアミン成分)としては、以下に示すようなものがあげられる。
また、一般式(4)の構造を樹脂β中に導入する場合には、ジフェニルエーテルー3、3’、4’―トリカルボン酸、ジフェニルスルホンー3、3’、4’―トリカルボン酸、ベンゾフェノン-3、3’、4’―トリカルボン酸等の一無水物、二無水物、エステル化物を用いることができる。
〈酸成分〉
無水トリメリット酸、3、3’、4、4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3、3’、4、4’―ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物。
〈アミン成分〉
ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルエーテル、ジアミノベンゾフエノン、ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニル、或いはこれらに対応するジイソシアネート。
上記の酸成分、アミン成分の好ましい組合せとしては、特に酸成分として樹脂αとの相溶性の点から3、3’、4、4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物は優れており、3、3’、4、4’―ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物と、アミン成分として3,3‘―ジメチル−4,4’−ジイソシアネートビフェニル又は3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニルの組合せが好ましい。また、酸成分としてトリメリット酸無水物を含み、アミン成分として、ジアミノジフェニルスルホン若しくはジフェニルスルホンジイソシアネート、ジアミノジフェニルメタン若しくはジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル若しくは3,3’-ジメチル-4,4’-ジイソシアネートビフェニル、及び、ジアミノジフェニルエーテル若しくはジフェニルエーテルジイソシアネートの群よりなる1種以上を含むポリアミドイミド樹脂も好ましい。
ここで、一般式(1)と一般式(2)の構造が同一の場合、樹脂αと樹脂βが同一組成になるような場合も考えられるが、本発明においては樹脂αと樹脂βは組成、組成比率が異なることが好ましい。すなわち、一般式(1)と一般式(2)の構造が同一のものを使用した場合であっても、他の共重合成分を変更したり、組成比率を変更したりすることで、樹脂αと樹脂βが同一の樹脂にならないようにすることが好ましい。例えば樹脂βとして一般式(2)のアミン成分として3,3’−ジメチル−4、4’−ジアミノビフェニルを用いた場合、一般式(1)で示されるポリイミド骨格、ポリアミドイミド骨格、すなわち樹脂αと同一になる組み合わせも考えられるが、本発明において樹脂αと樹脂βは異なる樹脂であることが好ましい。基本的に、本発明においては、樹脂αと樹脂βは組成が異なることが好ましい。
一般式(2)及び/又は一般式(3)の構造を含む樹脂βを一成分とし、樹脂αとのマクロな相分離を防ぐことにより性能が向上するものと考えられる。
また、本発明において驚くべきことは、樹脂β自体のCTEが高くとも、ポリマーブレンド全体として樹脂αの低CTE性が維持できることにある。
本発明で用いるポリイミド樹脂溶液、ポリアミドイミド樹脂溶液、及び、ポリマーブレンド組成物溶液を製造するための溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N、N’−ジメチルホルムアミド、N、N’−ジメチルアセトアミド、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、テトラメチルウレア、スルホラン、ジメチルスルホオキシド、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどがあり、好ましくはN−メチル−2−ピロリドン、N、N’−ジメチルアセトアミドである。
また、これらの一部をトルエン、キシレンなどの炭化水素系有機溶剤、ジグライム、トリグライム、テトラヒドロフランなどのエーテル系有機溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶剤で置き換えることも可能である。ポリマーブレンド組成物の溶液(ワニス)は、上記、有機溶媒に溶解した2種類以上のポリイミドワニス及び/又はポリアミドイミドワニスを均一に混合することにより得られる。
上記のポリマーブレンド組成物溶液(ワニス)を用いてフィルムを製造することが出来る。ポリマーブレンド組成物フィルムは、エンドレスベルト、ドラム、キャリアフィルム等の支持体上に、前記ポリマーブレンド組成物溶液(ワニス)を塗布し、塗膜を乾燥、場合により、該支持体よりフィルムを剥離後、熱処理することにより形成される。
本発明において、塗布後の乾燥条件に特に限定はないが、一般的には、ポリマーブレンド組成物溶液に使用する溶媒の沸点(Tb(℃))より70℃〜130℃低い温度で初期乾燥後、溶媒の沸点近傍、或いは沸点以上の温度で更に乾燥(熱処理)するのが好ましい。
初期乾燥温度が(Tb−70)℃より高いと、塗工面に発泡が生じ、また、乾燥温度が(Tb−130)℃より低いと、乾燥時間が長くなり、生産性が低下する。初期乾燥温度は、溶媒の種類によっても異なるが、一般には60〜150℃程度、好ましくは80〜120℃程度である。初期乾燥に要する時間は、一般には上記温度条件下で、塗膜中の溶媒残存率が5〜40%程度になる有効な時間とすればよいが、一般には1〜30分間程度、特に、2〜15分間程度である。
又、必要に応じて、表面処理を施してもよい。例えば、加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、物理的粗面化、易接着コーティング処理等の表面処理を施すことができる。
上記ポリマーブレンドフィルムの少なくとも片面に、更に樹脂層を設けることにより各種機能性フィルムとして用いることが出来る。
積層する樹脂が、接着剤の場合は、接着性フィルムとして使用できる。この接着剤層付きポリマーブレンドフィルムの用途は特に限定されないが、フレキシブルプリント基板のカバーフィルムや基材フィルムとして用いることで優れた特性を発揮する。接着剤組成としては、特に限定はされず、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリイミド樹脂系、ポリアミドイミド樹脂系、ポリエステルイミド樹脂系などの接着剤が使用できるが、耐熱性、接着性、耐屈曲特性等からポリイミド樹脂系、ポリアミドイミド樹脂系、或いは、これらの樹脂にエポキシ樹脂を配合した樹脂組成物が好ましく、接着剤層の厚みは、1〜100μm程度、好ましくは5〜50μmが好ましい。
又、積層する樹脂がポリイミド系樹脂等の耐熱性樹脂の場合は、高温実装等にも耐えうる、高耐熱性基板材料として使用することができる。例えば、実施例6〜10に開示している積層構成とすることで、TAB用の基板フィルム(FCフィルム)やチップオンフレキシブル基板材料(COF基板)としても使用することができる。
接着剤、耐熱コート材層とポリマーブレンド組成物層の厚み比率は、接着剤層又は耐熱コート層/ポリマーブレンド組成物層/=0.05〜20、好ましくは、0.1〜5である。0.05より低いと接着性や、チップ実装性などの耐熱性に劣る場合があり、又、20より大きいと力学的特性、補強板など、電気電子分野で使用されるような接着剤等との接着性に劣る傾向にある。
積層方法としては、特に限定されるものではなく、従来からよく知られている方法を適用することができる。例えば、ロールコーター、ナイフコーター、ドクタ、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーターなどにより、塗工液である接着剤や耐熱性樹脂溶液の粘度を調整後、ポリマーブレンドフィルムに塗布することができる。又、接着剤や耐熱性樹脂溶液とポリマーブレンド組成物溶液の同時塗工もできる。積層された接着剤や耐熱性樹脂層の乾燥条件や熱処理条件、及び、製膜方式などは、特に限定はなく、従来公知の方法が適用できる。例えば、使用する溶媒の沸点(Tb(℃))より70℃〜130℃低い温度で初期乾燥後、溶媒の沸点近傍、或いは沸点以上の温度で更に乾燥(熱処理)するのが好ましく、前述のポリマーブレンド組成物溶液と同じ条件の適用が可能である。
本発明の金属積層体は、金属箔に直接、或いはアンカー層を介して前記ポリマーブレンド組成物の溶液を塗布し、塗膜を乾燥、場合により熱処理することにより形成される。金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔、スチール箔、及びニッケル箔などを使用することができ、これらを複合した複合金属箔や亜鉛やクロム、ニッケル、コバルト、モリブデン化合物、或いはこれらの合金など、他の金属で処理した金属箔についても用いることができる。種類は、電解銅箔、圧延銅箔、などが使用でき、HAタイプの圧延銅箔(例えば、日鉱金属(株)製のBHY−HAなど)や無粗化タイプ(例えば、三井金属(株)製NA−DFF、日本電解(株)製HLS、古河サーキットホイル(株)製U−WZ、F0−WSなど)も好適に使用できる。金属箔の厚みについては特に限定はないが、たとえば、3〜50μmの金属箔を好適に用いることができる。金属箔は、通常、リボン状であり、その長さは特に限定されない。また、リボン状の金属箔の幅も特に限定されないが、一般には5〜300cm程度、特に10〜150cm程度であるのが好ましい。
又、アンカー層としては、特に限定はないが、接着剤、耐熱性コート材等(ポリイミド系樹脂などの耐熱性樹脂)があげられる。接着剤の場合は、接着機能が、耐熱性コート材の場合は、半田耐熱性、高温実装性などの熱的特性が向上し、例えば、実施例6〜10に開示している積層構成とすることで、TAB用の基板フィルム(FCフィルム)やチップオンフレキシブル基板材料(COF基板)としても使用することができる。
接着剤、耐熱コート材層とポリマーブレンド組成物層の厚み比率は、接着剤層又は耐熱コート層/ポリマーブレンド組成物層/=0.05〜20、好ましくは、0.1〜5である。0.05より低いと接着性や、チップ実装性などの耐熱性に劣る場合があり、又、20より大きいと力学的特性、補強板など、電気電子分野で使用されるような接着剤等との接着性に劣る傾向にある。
本発明では、金属箔に直接、或いはアンカー層を介して、上記ポリマーブレンド組成物の溶液を塗布し、乾燥する。塗布方法としては、特に限定されるものではなく、従来からよく知られている方法を適用することができる。例えば、ロールコーター、ナイフコーター、ドクタ、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーターなどにより、塗工液であるポリマーブレンド組成物の溶液の粘度を調整後、金属箔に直接、或いは、アンカー層を介して塗布することができる。
又、接着剤層を介した積層構成を形成する手段としては、金属箔に直接、上記の接着剤溶液を塗工、乾燥し、次いで、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工、乾燥することで、積層することもできる。具体的には、金属箔に接着剤層を塗工し、タックフリーな状態になる程度まで初期乾燥後、次いで、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工、初期乾燥し、最終的に塗膜中の溶媒残存率が無くなる程度まで脱溶剤乾燥(熱処理)することで製造することができる。又、接着剤層を塗工し、初期乾燥、及び、脱溶剤(熱処理)した後に、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工、次いで、初期乾燥、脱溶剤(熱処理)することで製造することもでき、又、接着剤を塗工した後に、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工し、初期乾燥、及び、脱溶剤して製造することもできる。上記接着剤の塗工方法としては、特に限定されるものではなく、従来からよく知られている方法を適用することができる。例えば、ロールコーター、ナイフコーター、ドクタ、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーターなどにより、塗工液である接着剤組成物の溶液の粘度を調整後、金属箔に塗布することができる。又、接着剤とポリマーブレンド組成物溶液の同時塗工もできる。該積層物の乾燥条件、熱処理条件などに特に限定はなく、従来公知の方法が適用できる。例えば、使用する溶媒の沸点(Tb(℃))より70℃〜130℃低い温度で初期乾燥後、溶媒の沸点近傍、或いは沸点以上の温度で更に乾燥(熱処理)するのが好ましく、後述のポリマーブレンド組成物溶液の乾燥、熱処理と同じ条件の適用が可能である。
耐熱性や加工性(溶液成型性)から、無水トリメリット酸、3、3’、4、4’−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸、3,3’、4、4、’−ビフェニル−テトラカルボン酸、ピロメリット酸無水物、テレフテル酸、イソフタル酸の好ましい比率は、無水トリメリット酸/3、3’、4、4’−ベンゾフェノン−テトラカルボン酸/3,3’、4、4、’−ビフェニル−テトラカルボン酸/ピロメリット酸無水物/テレフテル酸、及び/又は、イソフタル酸=5〜50/10〜60/5〜40/1〜20/0〜30(モル比)が好ましく、より好ましくは、無水トリメリット酸/3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸/3,3’、4、4、’−ビフェニルテトラカルボン酸/ピロメリット酸無水物/テレフテル酸、及び/又は、イソフタル酸=20〜40/30〜50/10〜30/5〜15/0〜20(モル比)である。
全酸成分を100モル%、全アミン成分を100モル%とした場合に、ナフタレン骨格を有する成分が50モル%以上200モル%以下含むことが好ましく、より好ましくは80モル%以上180モル%以下である。
特に、酸成分として無水トリメリット酸、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’、4、4、’−ビフェニルテトラカルボン酸、ピロメリット酸無水物を含み、また、アミン成分として、1,5−ナフタレンジアミン又は1,5−ナフタレンジイソシアネートを含むポリアミドイミド樹脂が好ましい。
例えば、実施例6〜10に開示している積層構成とすることで、TAB用の基板フィルム(FCフィルム)やチップオンフレキシブル基板材料(COF基板)として使用することができる。
〈酸成分〉
トリメリット酸無水物、ビフェニルテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸一無水物、二無水物、エステル化物などの単独、或いは、2種以上の混合物。
〈アミン成分〉
3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル或いはこれらに対応するジイソシアネートの単独、或いは2種以上の混合物。
{ビフェニルテトラカルボン酸無水物+ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物}/無水トリメリット酸=70/30モル比を超えると、基本的に溶媒に対する溶解性に乏しくなり、又、{ビフェニルテトラカルボン酸無水物+ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物}/無水トリメリット酸=5/95モル比未満では、耐熱性、接着性、寸法安定性、屈曲性、絶縁性(耐マイグレーション性)、吸湿特性など、フレキシブルプリント基板としての各種性能のバランス化困難となる。3,3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアナートビフェニル(O―トリジンジイソシアネート)が50モル%未満でも同様である。
又、耐熱コート材層を介した積層構成を形成する手段としては、金属箔に直接、上記の耐熱コート材溶液を塗工、乾燥し、次いで、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工、乾燥することで、積層することもできる。具体的には、金属箔に耐熱コート材層を塗工し、タックフリーな状態になる程度まで初期乾燥後、次いで、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工、初期乾燥し、最終的に塗膜中の溶媒残存率が無くなる程度まで脱溶剤乾燥(熱処理)することで製造することができる。又、耐熱コート材層を塗工し、初期乾燥、及び、脱溶剤(熱処理)した後に、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工、次いで、初期乾燥、脱溶剤(熱処理)することで製造することもでき、又、耐熱コート材を塗工した後に、ポリマーブレンド組成物溶液を塗工し、初期乾燥、及び、脱溶剤して製造することもできる。上記耐熱コート材の塗工方法としては、特に限定されるものではなく、従来からよく知られている方法を適用することができる。例えば、ロールコーター、ナイフコーター、ドクタ、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、リバースコーターなどにより、塗工液である耐熱コート材溶液の粘度を調整後、金属箔に塗布することができる。又、耐熱コート材とポリマーブレンド組成物溶液の同時塗工もできる。該積層物の乾燥条件、熱処理条件などに特に限定はなく、従来公知の方法が適用できる。例えば、使用する溶媒の沸点(Tb(℃))より70℃〜130℃低い温度で初期乾燥後、溶媒の沸点近傍、或いは沸点以上の温度で更に乾燥(熱処理)するのが好ましく、後述のポリマーブレンド組成物溶液の乾燥、熱処理条件と同じ条件の適用が可能である。
本発明において、塗布後の乾燥条件に特に限定はないが、一般的には、ポリマーブレンド組成物溶液に使用する溶媒の沸点(Tb(℃))より70℃〜130℃低い温度で初期乾燥後、溶媒の沸点近傍、或いは沸点以上の温度で更に乾燥(熱処理)するのが好ましい。
初期乾燥温度が(Tb−70)℃より高いと、塗工面に発泡が生じたり、樹脂層の厚み方向での残溶剤のムラが大きくなる為、金属積層体に反り(カール)が発生する場合があり、これを回路加工したフレキシブルプリント基板の反りも大きくなる。
尚、樹脂フィルム層の厚さは、広い範囲から選択できるが、一般には絶乾後の厚さで5〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度である。厚さが5μmよりも小さいと、フィルム強度等の機械的性質やハンドリング性に劣り、一方、厚さが100μmを超えるとフレキシブル性などの特性や加工性(乾燥性、塗工性)等が低下する。
又、必要に応じて、表面処理を施してもよい。例えば、加水分解、コロナ放電、低温プラズマ、物理的粗面化、易接着コーティング処理等の表面処理を施すことができる。
測定法;広角X線回折透過法
出力;40kV―200mA
走査速度;1°/分
サンプルサイズ;15mm×3mm、3枚重ね
[対数粘度]
粉末状のポリマーサンプルを用い、ポリマー濃度が0.5g/dlとなるようにN−メチル−2−ピロリドンに溶解し、その溶液の溶液粘度及び溶媒粘度を30℃で、ウベローデ型の粘度管により測定して、下記の式で計算した。
対数粘度(dl/g)=[ln(V1/V2)]/V3
上記式中、V1はウベローデ型粘度管により測定した溶液粘度を示し、V2はウベローデ型粘度管により測定した溶媒粘度を示すが、V1及びV2はポリマー溶液及び溶媒(N−メチル−2−ピロリドン)が粘度管のキャピラリーを通過する時間から求めた。また、V3は、ポリマー濃度(g/dl)である。
TMA(熱機械分析/理学株式会社製)引張荷重法により本発明の樹脂フィルムのガラス転移温度を以下の条件で測定した。なおフィルムは、窒素中、昇温速度10℃/分で、一旦、変曲点まで昇温し、その後室温まで冷却したフィルムについて測定を行った。
荷重:1g
サンプルサイズ:4(幅)×20(長さ)mm
昇温速度:10℃/分
雰囲気:窒素
TMA(熱機械分析/理学株式会社製)引張荷重法により本発明の樹脂フィルムの熱膨張係数を以下の条件で測定した。なおフィルムは、窒素中、昇温速度10℃/分で、一旦、変曲点まで昇温し、その後室温まで冷却したフィルムについて測定を行った。
荷重:1g
サンプルサイズ:4(幅)×20(長さ)mm
昇温速度:10℃/分
雰囲気:窒素
作成した厚み20μmの樹脂フィルムの透明性を目視にて観察した。
JISK5400に準じて、クロスカット試験を行い、残率100%を○とした。
樹脂フィルムから、幅10mm、長さ100mmの測定用サンプルを作成し、引張試験機(商品名「テンシロン引張試験機」、東洋ボールドウィン社製)にて、引張速度20mm/分、チャック間距離(グロス)40mmで測定した。
<吸湿寸法変化率;CHE>
以下の手順により求めた。
(1)合成例で得られた樹脂ワニスを、厚み12μmの電解銅箔(商品名「NA―DFF」、三井金属(株)製、Rz0.6μm)にナイフコーターを用いて、脱溶剤後の厚みが20μmになるようにコーティングした。次いで、100℃の温度で5分乾燥後、窒素雰囲気下、200℃、250℃、300℃の各温度で各30分、加熱処理し、金属積層体を作成する。
(2)IPC−FC 241(IPC−TM−650、2.2.4(c))に準じて、(1)で得られた金属積層体の一定の位置に穴をあけ、25℃65%で4時間調湿し、穴間距離を測長する。
(3)金属積層体の金属層を塩化第二鉄で全面除去(エッチング)し、得られた樹脂フィルムを相対湿度が20%、40%、65%、90%の各雰囲気下で、25℃で4時間調湿する。
(4)IPC−FC 241(IPC−TM−650、2.2.4(c))に準じて、樹脂フィルムの穴間距離を測長し、(2)の金属箔積層体の穴間距離を基準に寸法変化率を求める。
(5)(4)の寸法変化率を各相対湿度に対しプロットし、その湿度に対する傾きを吸湿寸法変化率とする。
反応容器に無水トリメリット酸115.3g(60モル%)、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物32.2g(10モル%)、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物88.3g(30モル%)、3、3’−ジメチル−4、4’−ビフェニルジイソシアネート(O−トリジンジイソシアネート)264.3g(100モル%)、及び、N−メチル−2−ピロリドン2500g、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1.5gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で5時間反応させた。次いで、N−メチル−2−ピロリドンで、ポリマー濃度が12重量%になるまで希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度等は、表―1の通りであった。
反応容器に3、3’、4、4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物358g、3、3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアネートビフェニル264.3g(100モル%)、及び、N−メチル−2−ピロリドン3000g、トリエチレンジアミン1.5gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で3時間反応させた。次いで、160℃で2時間反応させ、N−メチル−2−ピロリドンでポリマー濃度が12重量%になるまで希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度等は、表―1の通りであった。
反応容器に3、3’、4、4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物179g(50モル%)、トリメリット酸無水物96g(50モル%)、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート250g(100モル%)、及び、N−メチル−2−ピロリドン2500g、トリエチレンジアミン1.5gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で5時間反応させた。次いで、160℃で2時間反応させ、N−メチル−2−ピロリドンでポリマー濃度が12重量%になるまで希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度等は、表―1の通りであった。
反応容器にトリメリット酸無水物192g(100モル%)、4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート250g(100モル%)、及び、N−メチル−2−ピロリドン2500g、フッ化カリウム0.5gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で3時間反応させた。次いで、N−メチル−2−ピロリドンでポリマー濃度が12重量%になるまで希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度は、表―1の通りであった。
反応容器にトリメリット酸無水物192g(100モル%)、4、4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート252g(100モル%)、及び、N−メチル−2−ピロリドン2500g、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1.5gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で3時間反応させた。次いで、160℃で2時間反応させ、N−メチル−2−ピロリドンでポリマー濃度が12重量%になるまで希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度は、表―1の通りであった。
反応容器に無水トリメリット酸192.1g(100モル%)、3、3’−ジメチル−4、4’−ジイソシアネートビフェニル211.4g(80モル%)、2、4―トリレンジイソシアネート34.8g(20モル%)、及び、N−メチル−2−ピロリドン2500g、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1.5gを加え、窒素気流下、100℃まで昇温し、100℃で5時間反応させた。次いで、N−メチル−2−ピロリドンで、ポリマー濃度が12重量%になるまで希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度は、表―1の通りであった。
反応容器に無水トリメリット酸58g(30モル%)、3、3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物129g(40モル%)、3、3’、4、4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物58g(20モル%)、ピロメリット酸無水物22g(10モル%)、1,5−ナフタレンジイソシアネート210g(100モル%)、ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、1g、及び、N−メチル−2−ピロリドン1836gを加え、100℃まで2時間で昇温し、そのまま5時間反応させた。次いで、N−メチル−2−ピロリドンでポリマー濃度が12重量%になる様に希釈し、室温まで冷却した。得られたポリマーの対数粘度は表―1に示す通りであった。
反応容器に4,4’―ジアミノジフェニルスルホン248g、N-N’―ジメチルアセトアミド(DMAC)2500g、トリエチルアミン130gを加え、激しくかき混ぜながら、無水トリメリット酸クロライド210gのDMAC溶液を添加、そのまま30分攪拌した。得られた反応混合物を大量の水中に投入し、生成物を分離、濾別した。水洗後、60℃で減圧し、ポリアミドイミドの前駆体を得た。次いで、N−メチル−2−ピロリドンでポリマー濃度が12重量%になる様にワニスの調整を行った。得られたポリマーの対数粘度(前駆体)は表1に示す通りであった。
<樹脂A〜樹脂Hのフィルムの作成>
合成例1〜8の樹脂ワニスを厚さ100μmのPETフィルムに乾燥後の厚みが20μmになる様にナイフコーターで塗布した。次いで、50℃〜100℃の温度下、透明でタックフリーな状態になるまで乾燥後、PETフィルムから剥離し、自己支持性のフィルムを得た。得られたフィルムをステンレス製の枠に、上下面、左右面の端を固定し、真空下、230〜300℃の温度で30〜60分加熱処理した。作成したフィルムについて、Tg、CTEの測定を行った。(表1)
前記合成例1で得られた樹脂ワニスAと合成例2〜6、及び8で得られた樹脂ワニスB〜F、及びHを、固形分重量比が1/1になるように配合後、各ワニスの混合状態に応じて、N−メチルー2ピロリドンで適当な濃度に希釈後、均一化し、透明なポリマーブレンド組成物ワニスを得た。
作成した樹脂ワニスを厚さ100μmのPETフィルムに乾燥後の厚みが20μmになる様にナイフコーターで塗布した。次いで、50℃〜100℃の温度下、透明でタックフリーな状態になるまで乾燥後、PETフィルムから剥離し、自己支持性のフィルムを得た。
得られたフィルムをステンレス製の枠に、上下面、左右面の端を固定し、窒素雰囲気下、330℃1分の条件で加熱処理した。得られたフィルム特性は表2の通りであった。
尚、比較として、合成例1のみの樹脂ワニスAを用い、同様の条件でフィルムを作成した。得られたフィルムは、透明性が無く、図1に示す様に、結晶構造が認められた。 フィルムの特性を表2の通りであった。
<ポリマーブレンド組成物フィルムの製造例(実施例22〜25)>
上記と同様にして、前記合成例1で得られた樹脂ワニスAと合成例2〜5で得られた樹脂ワニスB〜Eを固形分重量比が7/3になるようにしフィルムを作成した。得られたフィルム特性は表3の通りであった。
<ポリマーブレンド組成物フィルムの製造例(実施例26〜29)>
上記と同様にして、前記合成例1で得られた樹脂ワニスAと合成例2〜5で得られた樹脂ワニスB〜Eを固形分重量比が3/7になるようにしフィルムを作成した。得られたフィルム特性は表4の通りであった。
(実施例6〜10、実施例30〜38、比較例2)>
合成例7で得られた樹脂ワニスGを、厚み12μmの電解銅箔(商品名「U―WZ」、古河サーキットホイル(株)製、Rz0.6μm)にナイフコーターを用いて、脱溶剤後の厚みが10μmになるようにコーティングした(アンカー層)。次いで、100℃の温度で3分乾燥後、350℃で1分間、加熱処理し、金属積層体を得た。
前記金属積層体の樹脂面に、更に、実施例1〜5、実施例21〜29、及び、比較例1で用いたポリマーブレンド組成物ワニス、及び、樹脂A単体を脱溶剤後の厚みが30μmになるようにコーティングした(トップ層)。次いで、100℃の温度で3分乾燥後、330℃で3分間、加熱処理し、アンカー層付の金属積層体を得た。
得られた金属積層体について、碁盤目剥離によりアンカー層とトップ層間の密着性を評価した。結果は、表5の通りで、比較例1で用いた樹脂ワニスは、アンカー層との界面で剥離が生じたが、他は良好な密着性を示した。
<アンカー層付金属積層体の製造例−2
(実施例11〜15、実施例39〜47、比較例3)>
アンカー層を樹脂ワニスGにかえて、樹脂ワニスGと樹脂ワニスAのブレンドワニス(固形分重量比が1/1)にした以外は、上記製造例1と同様にしてアンカー層付の金属積層体を得た。得られた金属積層体について、碁盤目剥離によりアンカー層とトップ層間の密着性を評価した。碁盤目剥離による密着性は、表6の通りであった。
実施例1〜5、実施例21〜29、及び、比較例1で用いた樹脂溶液を、厚み18μmの圧延銅箔;BHY−HA箔(商品名「BHYA−13F−HA」、日鉱金属(株)製、Rz0.7μm)にナイフコーターを用いて、脱溶剤後の厚みが20μmになるようにコーティングした。次いで、100℃の温度で3分乾燥後、350℃で1分間、加熱処理し、金属積層体を得た。
得られた金属積層体の樹脂面に、補強板用などの接着剤として、東洋紡(株)製樹脂ワニス、バイロマックスHR11NNを脱溶剤後の厚みが15μmになるようにコーティングした。次いで、100℃の温度で3分乾燥後、350℃で1分間加熱し、積層物を得た。
得られた積層体について、碁盤目剥離によりポリマーブレンド樹脂層と接着剤層間の密着性を評価した。碁盤目剥離による密着性の評価を行った結果を表7に示す。
Claims (10)
- 二成分以上のポリイミド系樹脂が混合されてなり、かつ、以下の(a)〜(c)であることを特徴とするポリマーブレンド組成物;
(a)混合されるポリイミド系樹脂の一成分が、下記一般式(1)を構成単位として含むポリイミド系樹脂(樹脂α)であること;
(一般式(1)中、R1、R2は同じであっても、異なっていても良く、それぞれ水素もしくは、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシル基を示す。)
(b)混合されるポリイミド系樹脂の一成分が、樹脂αとは異なる組成のポリイミド系樹脂(樹脂β)であり、下記一般式(2)及び/又は一般式(3)を構成単位として含むこと;
(一般式(2)中、R3、R4は同じであっても、異なっていても良く、それぞれ水素もしくは、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシル基を示す。Xは直結、―SO 2 ―、―O―、又は―CH 2 ―を示す。)
(一般式(3)中、Xは直結、―SO 2 ―、―O―、又は―CH 2 ―を示す。なお、一般式(2)、一般式(3)でXはそれぞれ異なっていても良い。)
(c)樹脂αと樹脂βの重量比が、樹脂α/樹脂β=90/10〜20/80であること。 - 樹脂α中における一般式(1)の割合は、全アミン成分を100モル%とした場合に50モル%以上であり、かつ、
樹脂β中の全アミン成分と全酸成分を200モル%とした場合、一般式(2)及び/又は一般式(3)の構成単位を50モル%以上含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のポリマーブレンド組成物。 - 樹脂αが、酸成分として無水トリメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を含み、アミン成分として3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル又は3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアナートビフェニルを含むポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載のポリマーブレンド組成物。
- 樹脂βが、酸成分として3,3'-4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を含むポリイミド系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリマーブレンド組成物。
- 樹脂βが、酸成分として3,3'-4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物を含み、アミン成分として3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル又は3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアネートビフェニルを含むポリイミド系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のポリマーブレンド組成物。
- 樹脂βが、酸成分としてトリメリット酸無水物を含み、アミン成分として、ジアミノジフェニルスルホン若しくはジフェニルスルホンジイソシアネート、ジアミノジフェニルメタン若しくはジフェニルメタンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル若しくは3,3'-ジメチル-4,4'-ジイソシアネートビフェニル、及び、ジアミノジフェニルエーテル若しくはジフェニルエーテルジイソシアネートの群よりなる1種以上を含むことを特徴とするポリアミドイミド樹脂であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリマーブレンド組成物。
- 請求項1〜6いずれか記載のポリマーブレンド組成物からなるフィルム。
- 請求項7に記載のフィルムからなる層を少なくとも1層有するフィイム。
- 金属箔の少なくとも片面に直接、或いは、アンカー層を介して、請求項7又は8記載のフィルムが積層された金属積層体。
- アンカー層が、酸成分として無水トリメリット酸、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、及びピロメリット酸無水物を含み、アミン成分として1,5-ナフタレンジアミン又は1,5-ナフタレンジイソシアネートを含むことを特徴とする請求項9記載の金属積層体。
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