JP5155697B2 - 無線通信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置、無線通信装置の制御方法、および無線通信装置の制御プログラムに関するものである。
近年、無線LAN(Local Area Network)が、オフィスや、家庭、公共場所のHot Spotサービスなどで使用されるようになり、急速に普及している。現在の無線LAN規格の主流は、5GHz帯を使用するIEEE802.11aや2.4GHz帯を使用するIEEE802.11b/gである。さらに、IEEE802.11a/b/gで定められたMAC(Medium Access Control)層を拡張し、QoS(Quality of Service)機能を付加したIEEE802.11eも、規格として成立するなど、無線LANの標準化活動は活発さを増している。
現在、実効的に100Mbps以上のスループットを達成することを目標として物理層/MAC層を拡張するIEEE802.11nの標準化活動が行われており、さらにはG(Giga)bpsの伝送速度を目指したGigaLANの検討が開始されている。
スループットを向上させるためのアプローチのひとつとして、IEEE802.11nでは、無線信号を送信する際に、複数の周波数チャネルを同時に使用する方法が提案されている(例えば、非特許文献1。)。
上記非特許文献1では、IEEE802.11系無線LANで使用されている帯域幅20MHzの周波数チャネルを同時に2つ使用し、帯域幅40MHzの無線通信を実現する技術が開示されている。
ここで、自BSS(Basic Service Set)で使用される周波数チャネルと、OBSS(Overlapping Basic Service Set)で使用される周波数チャネルとが重複している場合など、複数の周波数チャネルを同時に使用して無線信号を送信する際には、使用するすべての周波数チャネルのキャリアセンス結果がIDLEであることを確認しなければ、複数の周波数チャネルを使用して無線信号を送信できない。このため、使用する複数の周波数チャネルのいずれかがBUSYである場合など、無線基地局は、使用する複数の周波数チャネルがすべてIDLEとなるまで待機しなければならず、たとえ、無線信号を送信する際に複数の周波数チャネルを同時に使用して、周波数チャネルを広帯域化させたとしても、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間が増大し、実効的なスループットが低下するという問題があった。
また、上記非特許文献1以外にも、スループットを向上させるために複数の周波数チャネルを同時に使用して無線信号を送信する技術のひとつとして、無線信号を送信する前に、複数の周波数チャネルについてキャリアセンスを行い、IDLEとされた周波数チャネルのみを使用して無線信号を送信する技術が開示されている(例えば、非特許文献2。)。
上記非特許文献2では、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間は増大しないものの、直前のキャリアセンス結果でBUSYとされた周波数チャネルを使用しないため、無線信号を送信する際に同時使用する周波数チャネルの数が減少して周波数チャネルの帯域幅が狭くなることがあり、実効的なスループットを向上させることが難しいという問題があった。
IEEE802.11n Working Group, "Draft Amendment to STANDARD [FOR] Information Technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and Metropolitan networks−Specific requirements−Part 11: Wireless LAN Medium Access Control and Physical Layer specifications: Enhancements for Higher Throughput," IEEE P802.11nTM/D1.06, November 2006. WWiSE,"WWiSE Proposal: High throughput extension to the 802.11 Standard,"WWiSE Draft,August 2004.
上述したように、非特許文献1では、たとえ、無線信号を送信する際に複数の周波数チャネルを同時に使用して、周波数チャネルを広帯域化させたとしても、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間が増大し、実効的なスループットが低下するという問題があった。
また、非特許文献2では、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間は増大しないものの、直前のキャリアセンス結果でBUSYとされた周波数チャネルを使用しないため、無線信号を送信する際に同時使用する周波数チャネルの数が減少して周波数チャネルの帯域幅が狭くなることがあり、実効的なスループットを向上させることが難しいという問題があった。
さらに、今後、IEEE802.11nを超えるスループットの向上を目指すGigaLANの検討では、3つ以上の周波数チャネルを同時に使用するマルチチャネルによる無線通信技術が登場すると想定される。
このように、無線信号を送信する際に同時使用する周波数チャネルの数が多くなるほど、非特許文献1における無線信号の送信を開始するまでの待ち時間が増大し、実効的なスループットが低下するという問題はより深刻化する。非特許文献2においても、自BSSとOBSSとで使用する周波数チャネルの数が増大することで、使用する周波数チャネルが重複しやすくなり、直前のキャリアセンス結果でBUSYとされる周波数チャネルが増大することが考えられる。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、複数の周波数チャネルを同時に使用して周波数チャネルを広帯域化させながら、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間の増大を抑制し、実効的なスループットの向上を実現できる無線通信装置、無線通信の制御方法、および無線通信の制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係る無線通信装置は、電波が到来した
空間エリアを識別する第1識別手段と、電波が搬送された周波数チャネルを識別する第2
識別手段と、前記第1識別手段で識別された空間エリアにおける、前記第2識別手段で識
別された周波数チャネルについての空塞状態を判定する判定部と、前記判定部で判定され
た空塞状態を、各空間エリアおよび各周波数チャネルと関連付けて記憶する記憶部と、電
波を第1無線通信装置へ送信する際に、前記第1無線通信装置が位置する空間エリアを特
定し、前記記憶部に記憶された前記特定された空間エリアにおける各周波数チャネルの空
塞状態に応じて、送信時に使用する周波数チャネルを決定する決定部と、前記決定部によ
って決定された周波数チャネルで、電波を送信する送信部とを備え、前記電波を送信する
空間エリアにおいて空塞状態がIDLEである周波数チャネルが複数ある場合に、前記決
定部は、前記IDLEである周波数チャネルのすべてを使用して前記フレームを送信する
か、前記IDLEである周波数チャネルの一部を使用して前記フレームを送信するかを決
定し、前記IDLEである周波数チャネルの一部を使用して前記フレームを送信する場合
に、前記決定部は、前記IDLEである複数の周波数チャネルのうち、隣接する空間エリ
アの空塞状態もIDLEである周波数チャネルを、送信時に使用する周波数チャネルとし
て決定することを特徴とする。
本発明によれば、複数の周波数チャネルを同時に使用して周波数チャネルを広帯域化させながら、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間の増大を抑制し、実効的なスループットの向上を実現できる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る無線システムを示す図である。なお、第1BSSに属するアクセスポイントAP1と無線端末STA1〜STA3とを白抜きの記号で示し、第2BSSに属するアクセスポイントAP2と無線端末STA4、STA5を黒塗りの記号で示す。また、以下では、周波数チャネルをチャネルと略して記載する。
第1の実施形態に係る無線システムは、第1BSSと、第2BSSとを備える。第1BSSと第2BSSとは隣接しており、第1BSSにとって第2BSSはOBSSである。
第1BSSは、1台のアクセスポイントAP1と、3台の無線端末STA1〜STA3とにより、形成される。アクセスポイントAP1は、第1BSSを集中的に管理する。無線端末STA1〜STA3は、アクセスポイントAP1を介して互いに通信する。
第1BSSに属するアクセスポイントAP1および無線端末STA1〜STA3は、第1チャネルch1および第2チャネルch2のうち、1つまたは2つのチャネルを同時に使用してフレームの送受信を行う。
アクセスポイントAP1は、指向性を有する電波の送信と無指向性の電波の送信とを行う。無線端末STA1〜STA3は、指向性を有する電波の送信と無指向性の電波の送信とを行う。
第2BSSは、1台のアクセスポイントAP2と、2台の無線端末STA4、STA5とにより、形成される。アクセスポイントAP2は、第2BSSを集中的に管理する。無線端末STA4、STA5は、アクセスポイントAP2を介して互いに通信する。
第2BSSに属するアクセスポイントAP2および無線端末STA4、STA5は、第2チャネルch2を使用してフレームの送受信を行う。
アクセスポイントAP2および無線端末STA4、STA5は、指向性を有する電波の送信と無指向性の電波の送信とが可能であってもよく、無指向性の電波の送信しかできなくても良い。
第1BSSと、第2BSSとは、第2チャネルch2でオーバーラップしている。そのため、第1BSSに属するアクセスポイントAP1および無線端末STA1〜STA3と、第2BSSに属するアクセスポイントAP2および無線端末STA4、STA5とは、同一のチャネル(第2チャネルch2)を共用する。
なお、第1の実施形態では、第1BSSでは1つ又は2つのチャネルを同時に使用するものとして説明するが、フレームの送受信に同時に使用可能なチャネルの数を限定するものではない。
図2は、チャネルの配置例を示す模式図である。なお、図2で示される周波数帯域には、帯域幅20MHzのチャネルが4つ存在する。図2に示される帯域幅20MHzのチャネルを、それぞれ、第1チャネルch1、第2チャネルch2、第3チャネルch3、第4チャネルch4とする。
図3は、図2に示される周波数帯域において、第1BSSが使用するチャネルを示す模式図である。
第1BSSでは、AP−STA間もしくはSTA−STA間において、第1チャネルch1のみを使用して帯域幅20MHzの無線通信を行っても良く、第2チャネルch2のみを使用して帯域幅20MHzの無線通信を行っても良く、第1チャネルch1および第2チャネルch2と同時に使用して帯域幅40MHzの無線通信を行っても良い。なお、第1BSSにおいて、帯域幅20MHzの無線通信に使用するチャネルを予め決定していて、第1チャネルch1あるいは第2チャネルch2のいずれか一方を使用することとしても良い。
第2BSSでは、AP−STA間もしくはSTA−STA間において、第2チャネルch2のみを使用して帯域幅20MHzの無線通信を行う。
第1チャネルch1や第2チャネルch2は、他の無線システムや他のBSSでも使用される場合がある。特に、IEEE802.11/a/b/g規格に準拠した他の無線システムや他のBSSでは、帯域幅20MHzのチャネル(例えば、第1〜第4チャネル)を使用することがある。
図4は、アクセスポイントAP1の構成を示すブロック図である。なお、無線端末STA1、STA2、STA3の構成も同様である。
アクセスポイントAP1は、アンテナ10と、受信RF(Radio Frequency)部20と、周波数分割処理部30と、空間分割処理部40と、キャリアセンス部50と、チャネル状態記憶部60と、送信パラメータ決定部70と、ビーム制御部80と、送信RF部90とを有する。
まず、アクセスポイントAP1がフレームを受信する際の動作とあわせて、アクセスポイントAP1の構成要件を以下に説明する。
アンテナ10によって受信された電波は、無線信号として受信RF部20に入力される。
受信RF部20は、無線信号に対して周波数変換処理などのRF処理を行う。受信RF部20は、RF処理後の無線信号を周波数分割処理部30へ出力する。
周波数分割処理部30は、アンテナ10で受信された電波が搬送されてきたチャネルを識別する。周波数分割処理部30は、例えば5GHz帯を、図3に示すように第1チャネルch1あるいは第2チャネルch2のどちらかとして識別する。周波数分割処理部30は、第1チャネルch1で搬送されてきた無線信号を信号“f1”として出力し、・・・、第nチャネルchnで搬送されてきた無線信号を信号“fn”として出力する。
なお、周波数分割処理部30は、特定のチャネル(即ち、第1チャネルch1あるいは第2チャネルch2の一方)からの無線信号を待ち受けていて、一定時間ごとに無線信号の待ち受けを行うチャネルを切り替えることとしても良い。
また、周波数分割処理部30は、すべてのチャネル(即ち、第1チャネルch1および第2チャネルch2の双方)からの無線信号を待ち受けていて、無線信号が入力されたときに、いずれのチャネルで電力を検出したかをキャリアセンス部50へ通知しても良い。
空間分割処理部40は、アンテナ10で受信された電波が第1空間エリア〜第m空間エリア(mは2以上の整数)のいずれの空間エリアから到来したかを識別する。空間エリアとは、空塞状態を判断する単位であって、アンテナ10によって受信された電波が到来してきた領域のことである。
空間分割処理部40は、入力された信号“f1”について、第1空間エリアから到来した電波による信号成分を信号“f1,s1”として出力し、・・・、第m空間エリアから到来した電波による信号成分を信号“f1,sm”として出力する。空間分割処理部40は、入力された信号“f2”〜“fn”についても、同様に、いずれの空間エリアから到来した電波による信号成分であるかに応じて、信号“f2,s1”〜信号“f2,sm”、・・・、信号“fn,s1”〜信号“fn、sm”として出力する。
なお、空間分割処理部40は、アンテナ10で受信した電波が到来した方向(空間エリア)を推定し、その方向(空間エリア)をキャリアセンス部50へ通知しても良い。
また、空間分割処理部40は、あらかじめ第1BSSに属する無線端末STA1〜STA3の位置情報を保持していて、アンテナ10で受信した電波が到来した方向(空間エリア)を、その電波の送信元である無線端末の位置情報から取得して、その方向(空間エリア)をキャリアセンス部50へ通知しても良い。
さらにまた、空間分割処理部40は、アンテナ10がセクタアンテナである場合には、電波を受信したセクタ(空間エリア)についての情報を、キャリアセンス部50へ通知しても良い。
上記(図4)では、アンテナ10で受信された無線信号が、周波数分割処理部30によって処理された後、空間分割処理部40によって処理されるものとして説明したが、空間分割処理部40によって処理された後、周波数分割処理部30によって処理されるものとしても良い。
また、上記(図4)では、周波数分割処理部30あるいは空間分割処理部40の一方による処理が行われた後、他方による処理が行われる(シリアル処理)ものとして説明したが、周波数分割処理部30および空間分割処理部40で行われる処理が同時に行われる(パラレル処理)としても良い。
キャリアセンス部50は、各空間エリアにおけるチャネルごとに、空塞状態(IDLE/BUSY)を判定する。キャリアセンス部50は、入力された信号“f1,s1”・・・“fn,sm”のそれぞれについての受信信号強度と、閾値とを比較する。キャリアセンス部50は、受信信号強度が閾値よりも大きい場合はBUSYと判定し、受信信号強度が閾値以下である場合はIDLEと判定する。キャリアセンス部50は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態についての判定結果を、チャネル状態記憶部60へ書き込む。
なお、キャリアセンス部50は、短時間の雑音を無線信号と誤認することを回避するため、入力された信号“f1,s1”・・・“fn,sm”のそれぞれについて、一定期間の受信信号強度の平均値と、閾値とを比較して、空塞状態を判定することとしても良い。
また、キャリアセンス部50が空塞状態を判定する際に用いる閾値は、固定値であってもよく、MAC層関連の処理を行う処理部が干渉の発生状況などに応じて設定しても良く、予め定められた複数の値から選択しても良い。
さらにまた、キャリアセンス部50は、周波数分割処理部30から通知されたチャネルについての情報、および空間分割処理部40から通知された空間エリアについての情報とともに、通知されたチャネルと空間エリアにおける無線信号を受信しても良い。この場合、キャリアセンス部50は、受信したその無線信号の受信信号強度と、閾値とを比較して、通知されたチャネルおよび空間エリアについての空塞状態を判定する。
さらにまた、キャリアセンス部50は、上記のように物理層で判定された空塞状態と、MAC層のプロトコル(例えば、NAV(Network Allocation Vector))によって判定された空塞状態(仮想キャリアセンス情報)とによって、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態を判定しても良い。このとき、キャリアセンス部50は、物理層で判定された空塞状態と、MAC層のプロトコルによって判定された空塞状態とのうち、少なくともいずれか一方の判定結果がBUSYである場合にはBUSYと判定し、双方の判定結果がIDLEである場合にIDLEと判定することとする。
図5は、チャネル状態記憶部60の記憶内容の一例を示す図である。
チャネル状態記憶部60は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態を記憶する。各空間エリアSSTA1、SSTA2、SSTA3は、アクセスポイントAP1と同一の第1BSSに属する無線端末STA1〜STA3が位置する空間エリアである。各チャネルは、アクセスポイントAP1が無線通信に使用する第1チャネルch1および第2チャネルch2である。
無線端末STA1〜STA3から送信された電波が到来した方向(空間エリア)を、それぞれ、SSTA1、SSTA2、SSTA3と示す。ここで、空間エリアSSTA1の範囲は、アンテナ10の性能によって決定され、例えば、無線端末STA1から送信された電波が到来した方向を中心とする±15度の範囲とする。
なお、アンテナ10がセクタアンテナである場合には、各無線端末STA1〜STA3からの電波を受信するセクタのセクタ番号(空間エリア)を、それぞれ、図5のSSTA1、SSTA2、SSTA3の代わりに使用しても良い。ここで、セクタ番号に指定される空間エリアの範囲は、アンテナ10の性能によって決定され、例えば、周囲360度を8等分した45度ずつの範囲とする。
図5は、無線端末STA1、STA3の位置する方向(空間エリアSSTA1、SSTA3)については、第1チャネルch1および第2チャネルch2ともにIDLEであることを示す。図5は、無線端末STA2の位置する方向(空間エリアSSTA2)については、第1チャネルch1はIDLEであり、第2チャネルch2はBUSYであることを示す。
例えば、キャリアセンス部50は、「チャネル=第1チャネルch1、空間エリア=SSTA1、空塞状態=IDLE」と判定した場合、図5において、縦軸ch1、横軸SSTA1の空塞状態をIDLEと書き込む。
また、例えば、キャリアセンス部50は、「チャネル=第2チャネルch2、空間エリア=SSTA2、空塞状態=BUSY」と判定した場合、図5において、縦軸ch2、横軸SSTA2の空塞状態をBUSYと書き込む。
チャネル状態記憶部60の記憶内容、即ち各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態は、フレーム送信時にキャリアセンスを行って更新しても良く、定期的に更新してもよい。
また、キャリアセンス部50は、受信した無線信号の受信信号強度と閾値との比較によって、空塞状態を判定するのみならず、各無線端末STA1〜STA3から通知された各自の無線端末の空塞状態に応じて、空塞状態を判定しても良い。
次に、アクセスポイントAP1がフレームを送信する際の動作とあわせて、アクセスポイントAP1の構成要件を以下に説明する。
上位層処理部(図示せず)は、送信するデータ(フレーム)を送信キューに記憶する。送信キューに記憶されたフレームは、送信キューに記憶された順に、送信パラメータ決定部70へ出力される。
送信パラメータ決定部70は、チャネル状態記憶部60に記憶された各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態を読み出す。送信パラメータ決定部70は、入力されたフレームを送信する際の送信パラメータを、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて決定する。
(例1)
図6は、アクセスポイントAP1がフレームを無線端末STA1へ送信する際に、送信パラメータ決定部70が送信パラメータを決定する際の動作を示すフローチャートである。送信パラメータとは、送信帯域幅を示す情報 と、送信チャネルを示す情報と、指向性送信/無指向性送信のどちらを行うかを示す情報と、空間多重を行うかを示す情報と、空間多重する無線端末を示す情報とである。なお、送信パラメータは、上記5つの一部であってもよく、またそれ以外のものを含んでいても良い。
まず、送信パラメータ決定部70は、フレームの宛先である無線端末STA1(宛先端末)が位置する空間エリアSSTA1におけるチャネルの空塞状態から、送信帯域幅と、送信チャネルとを決定する(ステップS101)。
送信パラメータ決定部70は、宛先端末が位置する空間エリアにおける各チャネルのうち、空塞状態がIDLEであるチャネルすべてを、フレームの送信に同時に使用するチャネル(送信チャネル)として決定する。
送信パラメータ決定部70は、宛先端末(無線端末STA1)が位置する空間エリアSSTA1において、第1チャネルch1および第2チャネルch2の空塞状態がIDLEであるため、第1チャネルch1および第2チャネルch2の2つのチャネルを同時に使用すると決定する。このとき、送信パラメータ決定部70は、送信帯域幅“40MHz”、送信チャネル“ch1、ch2”と決定する。
なお、送信パラメータ決定部70は、送信するフレームのアプリケーションの種別に応じて、そのフレームの送信に使用する送信帯域幅と送信チャネルとを決定しても良い。フレームのアプリケーションの種別とは、例えば、フレームに含まれる情報の種別であって、動画情報/音声情報/データ通信(ファイル交換)にかかる情報のいずれなのかを示す情報である。送信キューに記憶されたフレームのアプリケーションの種別は、フレームごとに、送信キューとは別の記憶部(図示せず)に記憶される。送信パラメータ決定部70は、送信するフレームのアプリケーションの種別が動画情報あるいはデータ通信に係る情報であれば、宛先端末が位置する空間エリアにおける各チャネルのうち、空塞状態がIDLEであるチャネルすべてを、フレームの送信に同時に使用するチャネルとして決定する。一方、送信パラメータ決定部70は、送信するフレームのアプリケーションの種別が音声情報であれば、宛先端末が位置する空間エリアにおける各チャネルのうち、空塞状態がIDLEであるチャネルのいずれか1つを選択して、フレームの送信に使用するチャネルとして決定する。このようにすることで、音声情報の送信する際の遅延を減少させ、動画情報あるいはデータ通信に係る情報の送信する際の帯域幅を増大させることができる。
また、送信パラメータ決定部70は、宛先端末が位置する空間エリアにおける各チャネルのうち、空塞状態がIDLEである複数のチャネルのいずれか1つを選択する際に、隣接する空間エリアがIDLEであるチャネルを優先的に選択する。例えば、送信パラメータ決定部70は、フレームの送信に使用する1つのチャネルを選択する際に、空塞状態がIDLEである空間エリアSSTA1の第1、2チャネルch1、2において、隣接する空間エリアSSTA2の空塞状態がBUSYである第2チャネルch2ではなく、隣接する空間エリアSSTA2、SSTA3の空塞状態がIDLEである第1チャネルch1を優先的に選択する。このようにすることで、送信する電波の干渉の発生を未然に防止することができる。
次に、送信パラメータ決定部70は、ステップS101で決定した送信チャネル(第1、2チャネルch1、ch2)における、他空間エリア(SSTA2、SSTA3)の空塞状態から、指向性のある電波を送信する(指向性送信)か、無指向性の電波を送信する(無指向性送信)かを決定する(ステップS102)。
送信パラメータ決定部70は、送信チャネル(第1チャネルch1、第2チャネルch2)において、宛先端末(無線端末STA1)が位置する空間エリア(SSTA1)以外の他の空間エリア(SSTA2、SSTA3)の空塞状態がすべてIDLEである場合には無指向性送信を行い、少なくとも1つ以上がBUSYである場合には指向性送信を行うと決定する。このようにすることで、スループットを向上させることができる。
送信パラメータ決定部70は、ステップS102において、送信チャネル(第1チャネルch1、第2チャネルch2)において、宛先端末(無線端末STA1)が位置する空間エリア(SSTA1)以外の他の空間エリア(SSTA2、SSTA3)の空塞状態のうち、空間エリアSSTA2の第2チャネルch2の空塞状態がBUSYであるため、指向性送信を行うと決定する。
なお、送信パラメータ決定部70は、送信チャネルにおいて、宛先端末(無線端末STA1)が位置する空間エリア(SSTA1)以外の他の空間エリア(SSTA2、SSTA3)の空塞状態と無関係に、指向性送信を行うと決定しても良い。このようにすることで、OBSS(第2BSS)などで送信された電波(フレーム)との衝突の発生を抑制することができる。
次に、送信パラメータ決定部70は、空間多重を行うか否か、即ち、同時に同一のチャネルを使用して複数の無線端末へ電波を送信するか否かを決定する(ステップS103)。
送信パラメータ決定部70は、アクセスポイントAP1の能力(アンテナの本数など)に応じて、宛先端末(無線端末STA1)以外に他の無線端末に対して電波の指向性送信を行う余力がある場合に、空間多重を行うと決定する。
送信パラメータ決定部70は、ステップS103において、宛先端末以外の他の無線端末に対しても、同時に電波を送信し、空間多重を行うと決定したものとする。
なお、送信パラメータ決定部70は、送信キューに記憶されているフレームのうち、宛先端末(無線端末STA1)以外の無線端末を宛先とするフレームが存在するか否かで、空間多重を行うか否かを決定しても良い。
また、送信パラメータ決定部70は、宛先端末(無線端末STA1)へのフレームの送信に要するスループットの大きさを閾値と比較し、必要であるスループットが閾値よりも大きい場合に空間多重を行わず、必要であるスループットが閾値未満である場合に空間多重を行うと決定しても良い。
次に、送信パラメータ決定部70は、ステップS103において空間多重を行うと決定した場合(ステップS103の“YES”)には、空間多重を行い、同時に電波を送信する無線端末(空間多重を行う無線端末)を選択する(ステップS104)。
送信パラメータ決定部70は、第1、2チャネルch1、2の双方がIDLEである無線端末STA1とSTA3とを空間多重を行う無線端末として選択する。このとき、アクセスポイントAP1は、送信キューに記憶された無線端末STA1を宛先とするフレームと、無線端末STA3を宛先とするフレームとを、空間多重によって、第1、2チャネルch1、2によって同時に送信する。
なお、送信パラメータ決定部70は、物理層関連の処理時に取得したチャネル情報に従い、同時に送信する電波同士の相関が小さく空間分離しやすくなるように、空間多重を行う無線端末を選択してもよい。
また、送信パラメータ決定部70は、送信キューに記憶されているフレームのトラヒッククラスが同一の無線端末を、空間多重を行う無線端末と選択しても良い。
さらにまた、送信パラメータ決定部70は、送信キューに記憶されているフレームのフレーム長が近い無線端末を、空間多重を行う無線端末と選択しても良い。
このようにして、送信パラメータ決定部70は、入力されたフレームを送信する際の送信パラメータを、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて決定する。
ビーム制御部80は、送信パラメータ決定部70で決定された送信パラメータに従い、送信する電波(ビーム)を形成し、アンテナ10を制御する。
ビーム制御部80は、第1、2チャネルch1、2を使用して、無線端末STA1、STA3へビームの指向性が向くように、ビームを形成する。なお、ビーム制御部80は、第1、2チャネルch1、2を介して空間エリアSSTA1、SSTA3へ、ビームの指向性送信を行う際に、空間エリアSSTA2へヌル(NULL)が向くように、ビームを形成しても良い。
図7は、アクセスポイントAP1が、図6で決定された送信パラメータに従い、電波を送信する様子を示す図である。なお、斜線部で表示された領域が、アクセスポイントAP1から送信された電波を示す。
アクセスポイントAP1は、第1、2チャネルch1、2を使用して、送信帯域幅40MHzで、無線端末STA1、STA3へ、指向性を有する電波(ビーム)を送信し、空間多重を行ってフレームを同時に送信する。
このようにすることで、アクセスポイントAP1は、空間エリアSSTA2の第2チャネルch2がBUSYであっても、宛先端末(無線端末STA1、STA3)が位置する空間エリアSSTA1においてIDLEのチャネルch1、2をフレームの送信に使用することができ、送信帯域幅を40MHzと増大させ、実効的なスループットを向上することができる。
アクセスポイントAP1は、宛先端末が位置する空間エリア以外の他の空間エリアの空塞状態がBUSYであっても、宛先端末が位置する空間エリアにおいてIDLEのチャネルをフレームの送信に使用することができるため、チャネルの送信権を獲得しやすくなり、送信チャネルの広帯域化とともに、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間の増大を抑制することができ、実効的なスループットを向上させることができる。
また、アクセスポイントAP1は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて、IDLEとされる空間エリアに位置する無線端末STA1、STA3へ、指向性を有する電波を送信するため、OBSS内で送受信される電波との干渉を抑制することができる。
(例2)
次に、アクセスポイントAP1がフレームを無線端末STA2へ送信する際に、送信パラメータ決定部70が送信パラメータを決定する動作を、図6を用いて説明する。
まず、送信パラメータ決定部70は、宛先端末(無線端末STA2)が位置する空間エリアSSTA2において、第1チャネルch1はIDLEであるが、第2チャネルch2がBUSYであるため、送信帯域幅を20MHzとし、送信チャネルを第1チャネルch1と決定する(ステップS101)。
次に、送信パラメータ決定部70は、ステップS101で決定した送信チャネル(第1チャネルch1)における、他空間エリア(SSTA1、SSTA3)はIDLEであるので、電波の無指向性送信を行うことを決定する(ステップS102)。
次に、送信パラメータ決定部70は、空間多重を行なわないと決定する(ステップS103)。なお、送信パラメータ決定部70は、ステップS102において電波の無指向性送信を行わないと決定したとしても、ステップS103で空間多重を行うと決定し、電波の指向性送信を行うこととしても良い。
このようにして、送信パラメータ決定部70は、入力されたフレームを送信する際の送信パラメータを、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて決定する。
ビーム制御部80は、第1チャネルch1を使用して、電波(ビーム)の無指向性送信を行うためのビームを形成する。
図8は、アクセスポイントAP1が、図6で決定された送信パラメータに従い、電波を送信する様子を示す模式図である。なお、斜線部で表示された領域が、アクセスポイントAP1から送信された電波を示す。
アクセスポイントAP1は、第1チャネルch1を使用して、送信帯域幅20MHzで、無線端末STA2へ、無指向性の電波(ビーム)を送信する。
このようにすることで、アクセスポイントAP1は、空間エリアSSTA2の第2チャネルch2がBUSYであり、OBSS(第2BSS)内で第2チャネルch2を使用した無線通信などが行われていたとしても、OBSSで使用されない第1チャネルch1のみを使用して宛先端末(無線端末STA2)が位置する空間エリアSSTA2へフレームを送信することで、OBSS内で送受信される電波との干渉を抑制することができる。
また、アクセスポイントAP1は、OBSS内で使用されていない第1チャネルch1のみを使用して電波を送信するものであるが、無指向性の電波を送信しているため、指向性の電波を送信する場合と比較して、その実効的なスループットを向上することができる。
たとえ、OBSS(第2BSS)内で第1チャネルch1を使用した無線通信が行われる場合であっても、アクセスポイントAP1は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて電波を送信するため、OBSS内で送受信される電波との干渉を抑制することができる。
なお、第1の実施形態では、空間分割処理部40は、アンテナ10で受信した電波が到来した方向、あるいは、セクタアンテナで電波を受信したセクタを識別するものとした。しかし、空間分割処理部40は、OBSSの位置を識別することとしても良い。
この場合、アクセスポイントAP1の空間分割処理部40は、第2BSS(OBSS)のアクセスポイントAP2から、第2BSSに属するアクセスポイントAP2と無線端末STA4、STA5の位置情報(例えば、報知信号など)を受信し、それらが存在する方向(あるいはセクタ番号)を、第2BSSの位置(空間エリア)として識別する。
また、アクセスポイントAP1の空間分割処理部40は、第2BSS(OBSS)のアクセスポイントAP2からの電波(例えば、報知信号など)を受信した場合に、その電波の到来方向(あるいはセクタ番号)を第2BSSの位置と識別してもよく、その電波の到来方向(あるいはセクタ番号)を中心とする領域を第2BSSの位置と識別してもよい。
このように、OBSSの存在が確認された場合に、アクセスポイントAP1の空間分割処理部40がOBSSの位置(空間エリア)を識別し、キャリアセンス部50がそのOBSSの位置の空塞状態を判定することで、OBSS内の通信との干渉(衝突)の発生を抑制することができる。
なお、このアクセスポイントAP1は、例えば、汎用のコンピュータ装置を基本ハードウェアとして用いることでも実現することが可能である。すなわち、周波数分割処理部30と、空間分割処理部40と、キャリアセンス部50と、送信パラメータ決定部70と、ビーム制御部80とは、上記のコンピュータ装置に搭載されたプロセッサにプログラムを実行させることにより実現することができる。このとき、アクセスポイントAP1は、上記のプログラムをコンピュータ装置にあらかじめインストールすることで実現してもよいし、CD−ROMなどの記憶媒体に記憶して、あるいはネットワークを介して上記のプログラムを配布して、このプログラムをコンピュータ装置に適宜インストールすることで実現してもよい。また、チャネル状態記憶部60、および送信キューは、上記のコンピュータ装置に内蔵あるいは外付けされたメモリ、ハードディスクもしくはCD−R、CD−RW、DVD−RAM、DVD−Rなどの記憶媒体などを適宜利用して実現することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では2つのBSSがオーバーラップしている例を説明したが、第2の実施形態では3つのBSSがオーバーラップしている例を説明する。なお、この第2の実施形態に係る無線システムと第1の実施形態に係る無線システムとの同一部分については、その説明を省略する。
図9は、第2の実施形態に係る無線システムを示す図である。なお、第1BSSに属するアクセスポイントAP1と無線端末STA1〜STA3とを白抜きの記号で示し、第2BSSに属するアクセスポイントAP2を黒塗りの記号で示し、第3BSSに属するアクセスポイントAP3を灰色の記号で示す。
第2の実施形態に係る無線システムは、第1BSSと、第2BSSと、第3BSSとを備える。第1BSSと第2BSSとは隣接しており、第1BSSと第3BSSとは隣接しており、第1BSSにとって第2、3BSSはOBSSである。
第1BSSは、1台のアクセスポイントAP1と、4台の無線端末STA1〜STA4とにより、形成される。アクセスポイントAP1は、第1BSSを集中的に管理する。
第1BSSに属するアクセスポイントAP1および無線端末STA1〜STA4は、第1チャネルch1、第2チャネルch2、および第3チャネルch3のうち、1つ〜3つのチャネルを同時に使用してフレームの送受信を行う。アクセスポイントAP1は、指向性を有する電波の送信と無指向性の電波の送信とを行う。
第2BSSは、1台のアクセスポイントAP2より、形成される。アクセスポイントAP2は、第2BSSを集中的に管理する。第2BSSに属するアクセスポイントAP2は、第2チャネルch2と第3チャネルch3のうち、1つ〜2つのチャネルを同時に使用してフレームの送受信を行う。
第3BSSは、1台のアクセスポイントAP3より、形成される。アクセスポイントAP3は、第3BSSを集中的に管理する。第3BSSに属するアクセスポイントAP3は、第2チャネルch2を使用してフレームの送受信を行う。
第1BSSと、第2BSSとは、第1チャネルch1と第2チャネルch2でオーバーラップしている。そのため、第1BSSに属するアクセスポイントAP1および無線端末STA1〜STA4と、第2BSSに属するアクセスポイントAP2とは、同一のチャネル(第2チャネルch2、第3チャネルch3)を共用する。
第1BSSと、第3BSSとは、第2チャネルch2でオーバーラップしている。そのため、第1BSSに属するアクセスポイントAP1および無線端末STA1〜STA4と、第3BSSに属するアクセスポイントAP3とは、同一のチャネル(第2チャネルch2)を共用する。
図10は、第1BSSが使用するチャネルを示す模式図である。
第1BSSでは、AP−STA間もしくはSTA−STA間において、第1チャネルch1〜第3チャネルch3のいずれかを使用して帯域幅20MHzの無線通信を行っても良く、第1チャネルch1〜第3チャネルch3のうちの2つのチャネルを同時に使用して帯域幅40MHzの無線通信を行っても良く、第1チャネルch1〜第3チャネルch3のすべてを同時に使用して帯域幅60MHzの無線通信を行っても良い。
第2BSSでは、AP−STA間もしくはSTA−STA間において、第2チャネルch2あるいは第3チャネルch3の一方を使用して帯域幅20MHzの無線通信を行っても良く、第2チャネルch2と第3チャネルch3とを同時に使用して帯域幅40MHzの無線通信を行っても良い。
第3BSSでは、AP−STA間もしくはSTA−STA間において、第2チャネルch2を使用して帯域幅20MHzの無線通信を行う。
図4に示すように、第2の実施形態に係るアクセスポイントAP1の構成は、第1の実施形態に係るアクセスポイントAP1の構成と同様である。
第2の実施形態に係るアクセスポイントAP1は、アンテナ10と、受信RF部20と、周波数分割処理部30と、空間分割処理部40と、キャリアセンス部50と、チャネル状態記憶部60と、送信パラメータ決定部70と、ビーム制御部80と、送信RF部90とを有する。
図11は、第2の実施形態に係るアクセスポイントAP1のチャネル状態記憶部60の記憶内容の一例を示す図である。
チャネル状態記憶部60は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態を記憶する。各空間エリアSSTA1、SSTA2、SSTA3、SSTA4は、アクセスポイントAP1と同一の第1BSSに属する無線端末STA1〜STA4が位置する空間エリアである。各チャネルch1、ch2、ch3は、アクセスポイントAP1が無線通信に使用する第1〜3チャネルch1〜3である。
図11は、無線端末STA1、STA3の位置する方向(空間エリアSSTA1、SSTA3)については、第1〜3チャネルch1〜3すべてがIDLEであることを示す。図11は、無線端末STA2の位置する方向(空間エリアSSTA2)については、第1チャネルch1はIDLEであり、第2、3チャネルch2、3はBUSYであることを示す。図11は、無線端末STA4の位置する方向(空間エリアSSTA4)については、第1、3チャネルch1、3はIDLEであり、第2チャネルch2はBUSYであることを示す。
(例1)
次に、アクセスポイントAP1がフレームを無線端末STA1送信する際に、送信パラメータ決定部70が送信パラメータを決定する動作を、図6を用いて説明する。
まず、送信パラメータ決定部70は、宛先端末(無線端末STA1)が位置する空間エリアSSTA1において、第1〜3チャネルch1〜ch3すべてがIDLEであるため、送信帯域幅を60MHzとし、送信チャネルを第1〜3チャネルch1〜3と決定する(ステップS101)。
次に、送信パラメータ決定部70は、ステップS101で決定した送信チャネル(第1〜3チャネルch1〜3)において、第2チャネルch2は空間エリアSSTA2、SSTA4でBUSYであり、第3チャネルch3は空間エリアSSTA2でBUSYであるため、電波の指向性送信を行うことを決定する(ステップS102)。
次に、送信パラメータ決定部70は、空間多重を行うと決定したものとする(ステップS103)。
次に、送信パラメータ決定部70は、無線端末STA1と無線端末STA3とについて、空間多重を行うと決定する(ステップS104)。
このようにして、送信パラメータ決定部70は、入力されたフレームを送信する際の送信パラメータを、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて決定する。
ビーム制御部80は、第1〜3チャネルch1〜3のすべてを使用して、無線端末STA1、STA3へ電波の指向性が向くように、ビームを形成する。なお、ビーム制御部80は、第1〜3チャネルch1〜3を介して空間エリアSSTA1、SSTA3へ、ビームの指向性送信を行う際に、空間エリアSSTA2、SSTA4へヌル(NULL)が向くように、ビームを形成しても良い。
図12は、アクセスポイントAP1が、図6で決定された送信パラメータに従い、電波を送信する様子を示す図である。なお、斜線部で表示された領域が、アクセスポイントAP1から送信された電波を示す。
アクセスポイントAP1は、第1〜3チャネルch1〜3を使用して、送信帯域幅60MHzで、無線端末STA1、STA3へ、指向性の電波(ビーム)を送信する。
このようにすることで、アクセスポイントAP1は、空間エリアSSTA2の第2、3チャネルch2、3、および空間エリアSSTA4の第2チャネルch2がBUSYであっても、宛先端末(無線端末STA1、STA3)が位置する空間エリアSSTA1、SSTA3においてIDLEのチャネルch1〜3のすべてをフレームの送信に使用することができ、送信帯域幅を60MHzと増大させ、実効的なスループットを向上することができる。
アクセスポイントAP1は、宛先端末が位置する空間エリア以外の他の空間エリアの空塞状態がBUSYであっても、宛先端末が位置する空間エリアにおいてIDLEのチャネルをフレームの送信に使用することができるため、チャネルの送信権を獲得しやすくなり、送信チャネルの広帯域化とともに、無線信号の送信を開始するまでの待ち時間の増大を抑制することができ、実効的なスループットを向上させることができる。
また、アクセスポイントAP1は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて、IDLEとされる空間エリアに位置する無線端末STA1、STA3へ、指向性を有する電波を送信するため、OBSS内で送受信される電波との干渉を抑制することができる。
(例2)
次に、アクセスポイントAP1がフレームを無線端末STA2へ送信する際に、送信パラメータ決定部70が送信パラメータを決定する動作を、図6を用いて説明する。
まず、送信パラメータ決定部70は、宛先端末(無線端末STA2)が位置する空間エリアSSTA2において、第1チャネルch1はIDLEであるが、第2、3チャネルch2、3がBUSYであるため、送信帯域幅を20MHzとし、送信チャネルを第1チャネルch1と決定する(ステップS101)。
次に、送信パラメータ決定部70は、ステップS101で決定した送信チャネル(第1チャネルch1)における、他空間エリア(SSTA1、SSTA3、SSTA4)はIDLEであるので、電波の無指向性送信を行うことを決定する(ステップS102)。
次に、送信パラメータ決定部70は、空間多重を行うと決定したものとする(ステップS103)。なお、送信パラメータ決定部70は、ステップS102において電波の無指向性送信を行わないと決定したが、ステップS103で空間多重を行うと決定した場合には、電波の指向性送信を行うこと決定したため、指向性送信を行うことと決定しなおす。
次に、送信パラメータ決定部70は、空間多重を行う無線端末を選択する(ステップS104)。
送信パラメータ決定部70は、無線端末STA2と同様に、第2チャネルch2がBUSYであるために送信帯域幅を40MHzあるいは20MHzに決定せざるを得ない無線端末STA4とを、空間多重を行うことと決定する。
このようにして、送信パラメータ決定部70は、入力されたフレームを送信する際の送信パラメータを、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて決定する。
ビーム制御部80は、第1チャネルch1を使用して、無線端末STA2、STA4へ電波の指向性が向くように、ビームを形成する。なお、ビーム制御部80は、第1チャネルch1を介して空間エリアSSTA2、SSTA4へ、ビームの指向性送信を行う際に、空間エリアSSTA1、SSTA3へヌル(NULL)が向くように、ビームを形成しても良い。
図13は、アクセスポイントAP1が、図6で決定された送信パラメータに従い、電波を送信する様子を示す図である。なお、斜線部で表示された領域が、アクセスポイントAP1から送信された電波を示す。
アクセスポイントAP1は、第1チャネルch1を使用して、送信帯域幅20MHzで、無線端末STA2、STA4へ、指向性の電波(ビーム)を送信する。
このようにすることで、アクセスポイントAP1は、OBSS(第2BSS)内で第2、3チャネルch2、3を使用した無線通信や、OBSS(第3BSS)内で第2チャネルch2、3を使用した無線通信などが行われていたとしても、OBSSで使用されない第1チャネルch1のみを使用して宛先端末(無線端末STA2、STA4)が位置する空間エリアSSTA2、SSTA4へフレームを送信することで、OBSS内で送受信される電波との干渉を抑制することができる。
また、たとえ、OBSS(第2、3BSS)内で第1チャネルch1を使用した無線通信が行われる場合であっても、アクセスポイントAP1は、各空間エリアにおけるチャネルごとの空塞状態に応じて電波を送信するため、OBSS内で送受信される電波との干渉を抑制することができる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る無線システムを示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係るチャネルの模式図。 本発明の第1の実施形態に係るチャネルの使用例を示す図。 本発明の第1の実施形態に係るアクセスポイントの構成を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係るチャネル状態記憶部60の記憶内容の一例を示すブロック図。 本発明の第1の実施形態に係るアクセスポイントの動作を示すフローチャート。 本発明の第1の実施形態に係るアクセスポイントから送信される電波を示す模式図。 本発明の第1の実施形態に係るアクセスポイントから送信される電波を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係る無線システムを示すブロック図。 本発明の第2の実施形態に係るチャネルの使用例を示す図。 本発明の第2の実施形態に係るチャネル状態記憶部の記憶内容の一例を示すブロック図。 本発明の第2の実施形態に係るアクセスポイントから送信される電波を示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係るアクセスポイントから送信される電波を示す模式図。
符号の説明
AP1、AP2、AP3・・・アクセスポイント
STA1、STA2、STA3、STA4、STA5・・・無線端末
10・・・アンテナ
20・・・受信RF部
30・・・周波数分割処理部
40・・・空間分割処理部
50・・・キャリアセンス部
60・・・チャネル状態記憶部
70・・・送信パラメータ決定部
80・・・ビーム制御部
90・・・送信RF部

Claims (5)

  1. 電波が到来した空間エリアを識別する第1識別手段と、
    電波が搬送された周波数チャネルを識別する第2識別手段と、
    前記第1識別手段で識別された空間エリアにおける、前記第2識別手段で識別された周
    波数チャネルについての空塞状態を判定する判定部と、
    前記判定部で判定された空塞状態を、各空間エリアおよび各周波数チャネルと関連付け
    て記憶する記憶部と、
    電波を第1無線通信装置へ送信する際に、前記第1無線通信装置が位置する空間エリア
    を特定し、前記記憶部に記憶された前記特定された空間エリアにおける各周波数チャネル
    の空塞状態に応じて、送信時に使用する周波数チャネルを決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された周波数チャネルで、電波を送信する送信部とを備え
    前記電波を送信する空間エリアにおいて空塞状態がIDLEである周波数チャネルが複
    数ある場合に、前記決定部は、前記IDLEである周波数チャネルのすべてを使用して前
    記フレームを送信するか、前記IDLEである周波数チャネルの一部を使用して前記フレ
    ームを送信するかを決定し、
    前記IDLEである周波数チャネルの一部を使用して前記フレームを送信する場合に、
    前記決定部は、前記IDLEである複数の周波数チャネルのうち、隣接する空間エリアの
    空塞状態もIDLEである周波数チャネルを、送信時に使用する周波数チャネルとして決
    定することを特徴とする無線通信装置。
  2. 電波が到来した空間エリアを識別する第1識別手段と、
    電波が搬送された周波数チャネルを識別する第2識別手段と、
    前記第1識別手段で識別された空間エリアにおける、前記第2識別手段で識別された周
    波数チャネルについての空塞状態を判定する判定部と、
    前記判定部で判定された空塞状態を、各空間エリアおよび各周波数チャネルと関連付け
    て記憶する記憶部と、
    電波を第1無線通信装置へ送信する際に、前記第1無線通信装置が位置する空間エリア
    を特定し、前記記憶部に記憶された前記特定された空間エリアにおける各周波数チャネル
    の空塞状態に応じて、送信時に使用する周波数チャネルを決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された周波数チャネルで、電波を送信する送信部とを備え
    前記決定部は、送信時に使用する周波数チャネルを決定した後、当該周波数チャネルに
    おける各空間エリアの空塞状態のうち、1つでもBUSYである場合に、指向性の電波を
    送信すると決定することを特徴とする無線通信装置。
  3. 電波が到来した空間エリアを識別する第1識別手段と、
    電波が搬送された周波数チャネルを識別する第2識別手段と、
    前記第1識別手段で識別された空間エリアにおける、前記第2識別手段で識別された周
    波数チャネルについての空塞状態を判定する判定部と、
    前記判定部で判定された空塞状態を、各空間エリアおよび各周波数チャネルと関連付け
    て記憶する記憶部と、
    電波を第1無線通信装置へ送信する際に、前記第1無線通信装置が位置する空間エリア
    を特定し、前記記憶部に記憶された前記特定された空間エリアにおける各周波数チャネル
    の空塞状態に応じて、送信時に使用する周波数チャネルを決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された周波数チャネルで、電波を送信する送信部とを備え
    前記決定部は、送信時に使用する周波数チャネルを決定した後、当該周波数チャネルに
    おける各空間エリアの空塞状態のすべてがIDLEである場合に、指向性の電波を送信す
    るか、無指向性の電波を送信するかを決定することを特徴とする無線通信装置。
  4. 電波が到来した空間エリアを識別する第1識別手段と、
    電波が搬送された周波数チャネルを識別する第2識別手段と、
    前記第1識別手段で識別された空間エリアにおける、前記第2識別手段で識別された周
    波数チャネルについての空塞状態を判定する判定部と、
    前記判定部で判定された空塞状態を、各空間エリアおよび各周波数チャネルと関連付け
    て記憶する記憶部と、
    電波を第1無線通信装置へ送信する際に、前記第1無線通信装置が位置する空間エリア
    を特定し、前記記憶部に記憶された前記特定された空間エリアにおける各周波数チャネル
    の空塞状態に応じて、送信時に使用する周波数チャネルを決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された周波数チャネルで、電波を送信する送信部とを備え
    自無線通信装置および第2無線通信装置は第1BSSに属していて、
    前記第2無線通信装置から、前記第2無線通信装置がBUSYかIDLEかを示す状態
    を示すレポート情報を受信し、
    前記判定部は、前記第2無線通信装置が位置する空間エリアについての空塞状態を、前
    記レポート情報に従って判定することを特徴とする無線通信装置。
  5. 電波が到来した空間エリアを識別する第1識別手段と、
    電波が搬送された周波数チャネルを識別する第2識別手段と、
    前記第1識別手段で識別された空間エリアにおける、前記第2識別手段で識別された周
    波数チャネルについての空塞状態を判定する判定部と、
    前記判定部で判定された空塞状態を、各空間エリアおよび各周波数チャネルと関連付け
    て記憶する記憶部と、
    電波を第1無線通信装置へ送信する際に、前記第1無線通信装置が位置する空間エリア
    を特定し、前記記憶部に記憶された前記特定された空間エリアにおける各周波数チャネル
    の空塞状態に応じて、送信時に使用する周波数チャネルを決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された周波数チャネルで、電波を送信する送信部とを備え
    前記送信部は、前記第1無線通信装置へ複数の周波数チャネルを使用して無線信号を送
    信し、
    前記無線信号に対する応答フレームを受信した場合に、前記判定部は、前記第1無線通
    信装置が位置する空間エリアにおける、前記応答フレームが送信された周波数チャネルの
    空塞状態を、IDLEと判定することを特徴とする無線通信装置。
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