JP5163216B2 - ハイブリッドキャパシタ用電極およびハイブリッドキャパシタ - Google Patents

ハイブリッドキャパシタ用電極およびハイブリッドキャパシタ Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極とリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極で構成されるハイブリッドキャパシタに好適に用いられる電極に関する。より詳しくは、リチウムイオン及び/又はアニオンを効率よく、均一にセル内の電極にドープを行うことができ、さらに充放電特性に優れた低い内部抵抗を有するハイブリッドキャパシタ用電極とハイブリッドキャパシタに関する。
近年、ハイブリッドキャパシタは、電気二重層キャパシタよりも高容量であり、リチウムイオン電池よりも高出力であるため、電気自動車又はハイブリッド自動車への応用、太陽電池と併用したソーラー発電エネルギー貯蔵システムなどのへの応用が期待されている。特に、電気自動車又はハイブリッド自動車等の容量と出力を要する分野において注目を集めている。
ハイブリッドキャパシタにおいて、内部抵抗の低減は大電流充放電時のI2Rにより発生する熱損失を抑え、充放電効率の改善に繋がるため重要な課題となっている。
従来、ハイブリッドキャパシタでは、リチウムイオンを負極及び/又は正極にドーピングする方法が提案されており、効率よく、均一にセル内の電極にリチウムイオンをドープするために貫通孔を有する集電体が使用されている。例えば、特許文献1記載の有機電解質キャパシタでは、厚さ32μm(気孔率50%)の銅製、またはアルミニウム製のエキスパンドメタルが使用されている。しかし、上記文献記載のように集電体に貫通孔を設けていると、電極にリチウムイオンのドープが行えても、集電体と電極組成物層が接している面積が少なく、内部抵抗を低減できないという問題点があった。
電気二重層キャパシタやリチウムイオン電池では、従来、内部抵抗低減のために、複数の突起を集電体上に形成することで電極の内部抵抗を低減することが提案されている。例えば、特許文献2記載の電気二重層キャパシタでは、金属箔を打ち抜き、貫通孔と高さ300μm、寸法0.4mm×0.4mmの突起を4個/mmとなるように形成することで、電気二重層キャパシタの内部抵抗を低減している。この際、突起の高さは、電極の厚さ1.0としたときに0.5〜0.8にすることが好ましい。しかしながら、上記文献で提案されている突起では、電極組成物層に対する突起の数や電極組成物層と集電体が接する面積が少ないため、十分な内部抵抗の低減を図ることができなかった。
特許第4015993号 特開平9−134726号公報
本発明の目的は、リチウムイオン及び/又はアニオンを可逆的に担持可能な物質からなる正極とリチウムイオンを可逆的に担持可能な物質からなる負極で構成されたハイブリッドキャパシタにおいて、上記文献記載の方法では十分に解決されたとは言えない、ハイブリッドキャパシタの内部抵抗の低減であり、大電流での高速充放電に適したハイブリッドキャパシタを得ることができるハイブリッドキャパシタ用電極を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、集電体から複数の突起を電極組成物層に伸ばすことと、集電体上に開孔部を有すことにより、厚み方向での電流の集電と、突起による電極組成物層と集電体との接触面積の向上が図れ、さらに、リチウムイオンキャパシタのプレドープ工程において、リチウムイオンが集電体を通過し、効率よく、均一にセル内の電極にドープを行えることを見出した。このことより、従来、平坦な集電体を使用していたため、解決することができなかった電極組成物層と集電体との接触面積の向上を図ることができ、ハイブリッドキャパシタの内部抵抗を飛躍的に低減できることを見出した。
さらに、突起を有する集電体に導電性接着剤層を形成することで、電極組成物層と集電体との界面抵抗を低減できることを見出した。また、電極組成物層と集電体が接する面積(A)が、突起および開孔部を有さないプレーン集電体(B)に比べ、面積比率A/B=1倍超、電極組成物層に対する突起の数を1個/mm以上、電極組成物層中に占める突起の割合を、1体積%以上、突起の長さ(D)を電極組成物層の厚み(L)に対して0<D/L<1にすることで、内部抵抗の低減を十分に図れることを見出した。
集電体に導電性接着剤を塗布し、その後、突起を付与させる工程を設けることで、突起の側部にも導電性接着剤層を形成させることができ、突起の開孔部を塞ぐことなく、集電体と電極組成物層の密着性を向上させることができることを見出した。
ハイブリッドキャパシタ電極の製造方法としては、導電性接着剤層を形成させた集電体に突起を付与させることで、効率良く導電性接着剤付き突起集電体を作製することできことを見出した。
本発明者らは、これらの知見に基づき本発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、下記(1)〜(3)が提供される。
(1)電極活物質および結着剤を含む電極組成物層が集電体上に形成されてなるハイブリッドキャパシタ用電極であって、前記集電体が前記電極組成物層に伸びる複数の突起を有することを特徴とするハイブリッドキャパシタ用電極
(2)集電体に導電性接着剤を塗布する工程、該集電体に突起を付与する工程、電極組成物を該集電体上に塗布する工程、塗布された電極組成物を熱プレスする工程を有するハイブリッドキャパシタ用電極の製造方法。
(3)上記(1)記載のハイブリッドキャパシタ用電極を有するハイブリッドキャパシタ。
本発明のハイブリッドキャパシタ用電極は、集電体から複数の突起を電極組成物層に伸ばすことと、集電体上に開孔部を有すことにより、厚み方向での電流の集電と、突起による電極組成物層と集電体との接触面積の向上が図れ、さらに、リチウムイオンキャパシタのプレドープ工程において、リチウムイオンが集電体を通過し、効率よく、均一にセル内の電極にドープを行える。このことより、従来、貫通孔を有する集電体を使用していたため、解決することができなかった電極組成物層と集電体との接触面積の向上を図ることができ、ハイブリッドキャパシタの内部抵抗を飛躍的に低減できる。
また、本発明のハイブリッドキャパシタは集電体に開孔部を有することで、リチウムイオンキャパシタのプレドープ工程において、リチウムイオンが集電体を通過し、効率よく、均一にセル内の電極にドープを行うことができる。
本発明のハイブリッドキャパシタ用電極は、電極活物質および結着剤を含む電極組成物層を集電体上に形成してなるハイブリッドキャパシタ用電極用電極であって、前記集電体が前記電極組成物層に伸びる複数の突起を有することを特徴とするハイブリッドキャパシタ用電極である。
<突起付き集電体>
本発明に使用される集電体材料の種類は、例えば、金属、炭素、導電性高分子等を用いることができ、好適には金属が用いられる。集電体用金属としては、通常、アルミニウム、白金、ニッケル、タンタル、チタン、ステンレス鋼、その他合金等が使用される。
本発明に使用される集電体は、電極組成物層との接触抵抗の低減、または電極組成物層との付着性向上のために、必要に応じて表面化学処理、表面粗面化処理があらかじめ施されていても良い。表面化学処理としては、酸処理、クロメート処理等が挙げられる。表面粗面化処理としては、電気化学的エッチング処理、酸またアルカリによるエッチング処理が挙げられる。
本発明に使用される集電体の厚みは、通常1〜200μm、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜60μmである。
本発明に使用される集電体の電極組成物層に対する突起の数は、通常1個/mmより大きく、好ましくは2〜30個/mmである。ここで、本発明において突起とは、集電体平面に対し垂直方向に1μm以上の高さを有する突起であって、エッチドアルミやプレーン集電体の表面を粗面化した集電体の凹凸は突起には含まない。
本発明に使用される集電体は、開孔部を有することが好ましい。その開孔率は、通常10〜90%、好ましくは20〜60%である。本発明記載の開孔率とは、開孔部を有する突起について、その突起の底面積(集電体平面と接する面の面積)の、集電体単位面積あたりの割合(面積%)のことを言う。開孔部を有することで、リチウムイオンキャパシタのプレドープ工程において、リチウムイオンが集電体を通過し、効率よく、均一にセル内の電極にドープを行える。また、ハイブリッドキャパシタを作製した際に、起るキャパシタセルのロット間の容量バラツキを抑えることができる。通常の開孔部を有さない集電体を用いたハイブリッドキャパシタ用電極では、積層型のハイブリッドキャパシタを作製した際に電極同士が向かい合わない非対向面ができると、その非対抗面からは静電容量は取り出せず、さらに電極の単位面積当たりの活物質量にバラツキが生じると、活物質量の重量から計算された静電容量に比べ、実際に取り出せる静電容量は少なくなることがある。そのため、ハイブリッドキャパシタセルのロット間での容量バラツキが生じることがある。これは電解質イオンの拡散は正負極の対抗面のみでしか起らないためである。しかし、集電体に開孔部を有することで、電解質イオンが集電体を通過するため電極が向かい合わない非対向面からも静電容量を取り出すことができ、さらに、電極の単位面積あたりの活物質量が異なっている電極を用いても、電極活物質の総重量さえ合わせれば、容易にキャパシタセル内で容量バランスを取ることができるため、ハイブリッドキャパシタセルのロット間での容量バラツキを抑えられる。
本発明に使用される集電体の開孔径は0.01〜10μm、好ましくは1〜5μmである。
本発明に使用される集電体は、電極組成物層と集電体が接する面積(A)が、突起を有さないプレーン集電体(B)に比べ、その面積比率がA/B=1倍超、好ましくは1.5倍以上である。電極組成物層と集電体との接触面積とは、突起集電体の単位面積当たりに形成された突起の数、突起寸法および開孔部寸法を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定し、さらに、突起の高さを厚さ計より求め(突起の高さ=突起集電体厚さ−突起加工前厚さ)、電極片面の単位体積当たりに接触すると考えられる電極組成物層と集電体との接触面積を算出したものを言う。この面積比率をA/B=1倍超にすることで、電極組成物層と集電体との接触抵抗が低減し、ハイブリッドキャパシタの内部抵抗を低減できる。
本発明に使用される集電体の電極組成物層中に占める突起の割合は、1体積%以上、好ましくは10体積%以上である。電極組成物層中に占める突起の割合(体積%)とは、突起付き集電体の単位面積当たりに形成された突起の数、突起寸法および開孔部寸法を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定し、さらに、突起の高さを厚さ計より求め(突起の高さ=突起集電体厚さ−突起加工前厚さ)、集電体片面上に形成された突起の体積を算出し、これより電極片面の電極組成物層の単位体積中に占める突起体積の割合を求めたものを言う。電極組成物層中に占める突起の割合を、この範囲にすることで、電極組成物層中からの集電を十分に行えるようになり、ハイブリッドキャパシタの内部抵抗を低減できる。
本発明に使用される突起の形状は、上底面積が、下底面積よりも狭い、三角錐台状または四角錐台状であることが好ましく、このような形状にすることで、
突起の強度を保つことができる。
本発明に使用される集電体への突起付与方法は、公知の方法が使用できるが、中でも生産性とコストの面から反対方向に回転する上下一対のエンボスロールを用いた方法が好ましい。このエンボスロールの対向間隙に、突起が付与されていない集電体を通すことで突起集電体を製造することができる。上下一対の各エンボスロールの表面には、多数の凸部と凹部とが、縦横交互に互い違いに碁盤の目状に配設されており、その凸凹部の配設は集電体に付与される突起形状が三角錐台状または四角錐台状になるように配設されていることが好ましい。さらに、エンボスロールに配設された多数の凸部と凹部の各片が鋭利な刃になっており、突起の上部に開孔部を設けられるようにすることがより好ましい。
<導電性接着剤>
本発明に使用される集電体は、導電性接着剤層を有していることが好ましい。導電性接着剤層を有することで、電極組成物層と集電体との密着性が向上し、電極組成物層と集電体との界面抵抗を低減できる。導電性接着剤は、公知のものを使用することができるが、その中でも、導電剤、結合剤、増粘剤を溶媒に溶解または分散して得た導電性接着剤が好ましい。
本発明に使用される導電性接着剤に用いられる導電剤は、導電性を有するものであれば特に限定されないが、中でも、導電性カーボンブラック、黒鉛等が特に好ましい。
本発明に使用される導電性接着剤に用いられる導電剤の体積平均粒子径は、通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmの範囲である。これらの導電剤は、それぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に使用される導電性接着剤に用いられる結合剤は、特に限定されないが、例えば、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられる。さらに、増粘剤としてセルロース誘導体を用いても良く、カルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩が特に好ましい。
本発明に使用される導電性接着剤は、必要に応じ溶媒を含んでいてもよく、この溶媒成分としては、トルエン、アセトン、水、メタノール、エタノール、プロパノール、テトラクロロエチレン、トリクロルエチレン、ブロムクロロメタン、ジアセトン、ジメチルホルムアミド、ヱチルエーテル、クレゾール、キシレン、クロロホルム、ブタノール、ジメチルエーテルより、それぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に使用される導電性接着剤における、導電剤、結合剤及び溶媒の量比は、目的により適宜決定すればよいが、例えば、導電性カーボンブラック粉末100重量部に対して、結合剤を1〜10重量部、溶媒を0〜300重量部という範囲を挙げることができる。
本発明に使用される導電性接着剤は前記の各成分を、混合機を用いて混合して製造できる。混合機としては、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、およびホバートミキサーなどを用いることができる。
本発明に使用される導電性接着剤の集電体への塗布方法は、特に限定されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ハケ塗り法などの方法が挙げられる。
本発明に使用される集電体に塗布される導電性接着剤層の厚さは、通常1〜15μm、好ましくは2〜10μm、より好ましくは2〜5μmである。
導電性接着剤層は、集電体に突起を付与した後に形成してもよいが、突起付与前の集電体に導電性接着剤層を形成させ、次いで集電体に突起を付与することが、効率良く導電性接着剤付き突起集電体を作製できるため好ましい。突起付与前の集電体に導電性接着剤を塗布し、その後、突起を付与させる工程を設けることで、突起の側部にも導電性接着剤層を形成させることができ、突起の開孔部を塞ぐことなく、集電体と電極組成物層の密着性を向上させることができる。
<電極活物質>
本発明に用いられる電極組成物層は、電極活物質および結着剤を必須成分として含む。ハイブリッドキャパシタ用電極に用いる電極活物質には、正極用と負極用がある。本発明に使用される正極活物質としては、リチウムイオンと、例えばテトラフルオロボレートのようなアニオンを可逆的に担持できるものであればよく、通常、炭素の同素体が用いられる。具体的には、電気二重層キャパシタで用いられる電極活物質が広く使用できる。特に、同じ重量でもより広い面積の界面を形成することが可能なもの、すなわち比表面積の大きいものが好ましい。具体的には、比表面積が30m/g以上、好ましくは500〜5,000m/g、より好ましくは1,000〜3,000m/gであることが好ましい。炭素の同素体の具体例としては、活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカ及びグラファイト等が挙げられ、これらの粉末または繊維を使用することができる。好ましい電極活物質は活性炭であり、具体的にはフェノール系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系、又はヤシガラ系等の活性炭を挙げることができる。これら炭素の同素体は、活物質として、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる。炭素の同素体を組み合わせて使用する場合は、平均粒径又は粒径分布の異なる二種類以上の炭素の同素体を組み合わせて使用してもよい。
また、芳香族系縮合ポリマーの熱処理物であって、水素原子/炭素原子の原子比が0.50〜0.05であるポリアセン系骨格構造を有するポリアセン系有機半導体(PAS)も好適に使用できる。また、黒鉛類似の微結晶炭素を有し、その微結晶炭素の層間距離が拡大された非多孔性炭素を電極活物質として用いることができる。このような非多孔性炭素は、多層グラファイト構造の微結晶が発達した易黒鉛化炭を700〜850℃で乾留し、次いで苛性アルカリと共に800〜900℃で熱処理し、さらに必要に応じ加熱水蒸気により残存アルカリ成分を除くことで得られる。
正極活物質として、重量平均粒子径が0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは2〜10μmの粉末を用いる。
本発明に使用される負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に担持できる物質から形成される。好ましい負極活物質としては、黒鉛、難黒鉛化炭素、ハードカーボン、コークス等の炭素材料、上記正極活物質としても記載したポリアセン系有機半導体(PAS)等を挙げることができる。PASは、フェノール樹脂等を炭化させ、必要に応じて賦活され、次いで粉砕したものが用いられる。
本発明に使用される電極活物質の形状は粉末または繊維を使用することができる。
本発明に使用される負極活物質の体積平均粒子径は、0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは3〜35μmである。体積平均粒子径がこの範囲にあると、電極の成形が容易で、容量も高くできるので好ましい。上記した負極活物質は、ハイブリッドキャパシタ用電極の種類に応じて、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる。負極活物質を組み合わせて使用する場合は、平均粒子径または粒径分布が異なる二種類以上の負極活物質を組み合わせて使用してもよい。
<導電助剤>
本発明のハイブリッドキャパシタ用正極は必要に応じて導電助剤を使用してもよく、その種類は、導電性を有するものであれば特に限定されず、炭素の同素体または金属からなるものが挙げられ、好適には炭素の同素体が用いられる。具体的には、ファーネスブラック、アセチレンブラック、およびケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)等の導電性カーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;などの炭素の同素体からなる粒子状導電助剤が挙げられる。また、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相法炭素繊維等の炭素繊維;などの炭素の同素体からなる繊維状導電助剤も挙げられる。金属からなる導電助剤としては、例えば酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル等の粒子状導電助剤;金属ファイバなどの繊維状導電助剤;が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましく、アセチレンブラックおよびファーネスブラックがより好ましい。
本発明に使用される導電助剤の体積平均粒子径は、電極活物質の体積平均粒径よりも小さいものが好ましく、通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmの範囲である。導電助剤の粒径がこの範囲にあると、より少ない使用量で高い導電性が得られる。これらの導電助剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明に使用される導電助剤の量は、電極活物質100重量部に対して通常0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の範囲である。この範囲の量の導電助剤を含有するハイブリッドキャパシタ用電極を形成することによって、キャパシタの容量を高く、かつ内部抵抗を低くすることができる。
<結着剤>
本発明に使用される結着剤は、結着力を有する化合物であれば特に制限はない。結着剤の例としては、フッ素系重合体、ジエン系重合体、アクリレート系重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられる。中でも、結着剤はアクリレート系重合体が好ましく、集電体との結着性、プレスによる電極密度の向上性、得られた電極の内部抵抗と柔軟性が良い。これらの結着剤は単独で、または二種以上を組み合わせて用いることができる。また、結着剤は2種以上の単量体混合物を段階的に重合することにより得られるコアシェル構造を有する結着剤であっても良い。
フッ素系重合体は、フッ素原子を含む単量体単位を含有する重合体である。フッ素系重合体の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体、パーフルオロエチレン・プロペン共重合体が挙げられる。中でも、ポリテトラフルオロエチレンを含むことが、フィブリル化して電極活物質を保持しやすいので好ましい。
ジエン系重合体は、共役ジエンの単独重合体もしくは共役ジエンを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。前記単量体混合物における共役ジエンの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。ジエン系重合体の具体例としては、ポリブタジエンやポリイソプレンなどの共役ジエン単独重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル・共役ジエン共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル・共役ジエン共重合体;水素化SBR、水素化NBR等が挙げられる。
アクリレート系重合体はアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルを重合して得られる単量体単位を通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上含有するアクリレート系重合体が好ましく、耐熱性が高く、かつ得られる電気二重層キャパシタ用電極の内部抵抗を小さくできる。アクリレート系重合体の具体例としては、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸・アクリロニトリル共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸・メタクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル・アクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル・アクリル酸共重合体、アクリル酸2−エチルヘキシル・スチレン・メタクリル酸共重合体、およびアクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル・メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
本発明に使用される結着剤のTgは、50℃以下、好ましくは−100〜0℃が好ましい。結着剤のTgがこの範囲であると、少量の使用量で結着性に優れ、電極強度が高く、柔軟性に富み、電極形成時のプレス工程により電極密度を容易に高めることができる。
本発明に使用される結着剤の形状は、結着性の向上、電極の容量の低下、および内部抵抗の増大を最小限に抑えるために、粒子状であることが最も好ましく、例えば、ラテックスのような結着剤の粒子が溶媒に分散した状態のものや、このような分散液を乾燥して得られる粉末状のものが挙げられる。
本発明に使用される結着剤の粒子径は特に限定されないが、通常は0.001〜100μm、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜1μmの体積平均粒子径を有するものである。結着剤の平均粒子径がこの範囲であるときは、少量の結着剤の使用でも優れた結着力を活物質層に与えることができる。
本発明に使用される結着剤の製造方法は特に限定されず、乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法または溶液重合法等の公知の重合法を採用することができる。中でも、乳化重合法で製造することが、結着剤の粒子径の制御が容易であるので好ましい。
本発明に使用される結着剤の使用量は、電極活物質100重量部に対して、通常は1〜20重量部、好ましくは3〜15重量部の範囲である。
<電極組成物>
本発明に使用される電極組成物は、電極活物質、導電助剤、結着剤から構成されており、さらにセルロース誘導体を含んでも良い。セルロース誘導体を用いると、電極組成物を含むスラリーの安定性が高く、固形分の沈降や凝集が生じにくい。さらに、セルロース誘導体を用いることにより、スラリーの塗工性や流動性が向上する。
本発明に使用されるセルロース誘導体は、セルロースの水酸基の少なくとも一部をエーテル化またはエステル化した化合物であり、水溶性のものが好ましい。本発明で用いられるセルロース誘導体は、通常、ガラス転移点を有さない。具体的には、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。また、これらの塩も用いることができる。塩としては、アンモニウム塩およびアルカリ金属塩が挙げられる。中でも、カルボキシメチルセルロースの塩が好ましく、カルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩が特に好ましい。
本発明に使用されるセルロース誘導体のエーテル化度は、好ましくは0.5〜2、より好ましくは0.5〜1.5である。なお、ここでエーテル化度とは、セルロースのグルコース単位あたりに3個含まれる水酸基が、平均で何個エーテル化されているかを表す値である。エーテル化度がこの範囲であると、電極組成物を含むスラリーの安定性が高く、固形分の沈降や凝集が生じにくい。さらに、セルロース誘導体を用いることにより、スラリーの塗工性や流動性が向上する。
本発明に使用されるセルロース誘導体の使用量は、本発明の電極用組成物を用いて製造されるハイブリッドキャパシタ用電極の種類に応じ適宜選択されるが、電極活物質に対して通常0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。
<ハイブリッドキャパシタ用電極の製造方法>
本発明の電気二重層キャパシタ電極の製造方法としては、湿式成形または乾式成形により突起を有する集電体上に電極組成物層を形成させる方法が挙げられる。湿式成形は、具体的には、電極活物質、導電助剤、セルロース誘導体、結着剤を水または有機溶剤に分散または溶解させスラリーを作製し、スラリーを突起を有する集電体上に塗布し、乾燥して集電体上に電極組成物層を形成する方法である。乾式成形は、前記の湿式成形に対する概念であり、結着剤と電極活物質とを混合して混合物を得る工程と、得られた混合物をシート状の電極組成物層に成形する工程とを含む。乾式成形において、前記混合物は少量の水または有機溶媒を成形助剤として含んでいてもよいが、成形する工程での該混合物の固形分濃度は、通常70重量%超、好ましくは80重量%以上である。乾式成形の方法としては、具体的には、押出し成形法、ロール圧延法、粉体成形法、加圧成形法などが挙げられる。
本発明に使用されるスラリーの製造方法としては、水および前記の各成分を、混合機を用いて混合して製造できる。混合機としては、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、およびホバートミキサーなどを用いることができる。また、電極活物質と導電性付与材とを擂潰機、プラネタリーミキサー、ヘンシェルミキサー、およびオムニミキサーなどの混合機を用いて先ず混合し、次いでバインダー組成物を添加して均一に混合する方法も好ましい。この方法を採ることにより、容易に均一なスラリーを得ることができる。
本発明に使用されるスラリーの粘度は、塗工機の種類や塗工ラインの形状によっても異なるが、通常100〜100,000mPa・s、好ましくは、1,000〜50,000mPa・s、より好ましくは5,000〜20,000mPa・sである。
本発明に使用されるスラリーの集電体への塗布方法は特に制限されない。例えば、ドクターブレード法、ディップ法、リバースロール法、ダイレクトロール法、グラビア法、エクストルージョン法、ハケ塗り法などの方法が挙げられる。
本発明に使用されるスラリーの塗布量は突起部の長さ(D)と所望の電極組成物層の厚み(L)の比に応じて調節することが好ましく、0<D/L<1となる量であることが最も好ましい。この範囲に突起の長さを収めることで、複数の突起を有した集電体の特性である内部抵抗の低減と電極強度の向上を最大限発揮させることができる。また、D/L<1とすることで、突起がセパレーターを突き破り、ショートすることを防ぐことできる。
本発明に使用される乾燥方法としては例えば温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線などの照射による乾燥法が挙げられる。中でも、遠赤外線の照射による乾燥法が好ましい。
本発明における乾燥温度と乾燥時間は、集電体に塗布したスラリー中の溶媒を完全に除去できる温度と時間が好ましく、乾燥温度としては100〜300℃、好ましくは120〜250℃である。乾燥時間としては、通常10分〜100時間、好ましくは20分〜20時間である。
本発明では、上記塗布された電極組成物を熱プレスすることが好ましい。熱プレスは、上記乾燥の前に行ってもよいし、乾燥の後でもよい。プレスを行うことにより、表面が平滑で均一な電極を得ることができる。また、乾燥後にプレスを行うと、電極密度を容易に高めることができるので好ましい。
本発明に使用される熱プレスの方法は金型プレスやロールプレスなどの方法が好ましい。
本発明における熱プレスの温度は50℃〜150℃の範囲が好ましく、80℃〜130℃がより好ましい。
<ハイブリッドキャパシタ>
本発明のハイブリッドキャパシタは、上記本発明のハイブリッドキャパシタ用電極を有するものである。ハイブリッドキャパシタは、本発明の電極と、電解液、セパレータなどの部品を用いて、常法に従って製造することができる。具体的には、例えば、電極を適切な大きさに切断し、次いでセパレータを介して電極を重ね合わせ、これをキャパシタ形状に巻く、折るなどして容器に入れ、容器に電解液を注入して封口して製造できる。
本発明に使用される電解液の種類は、特に限定されないが、電解質を有機溶媒に溶解した非水電解液が好ましい。
本発明に使用される電解質としては、従来より公知のものが使用でき、(CNBF、(C(CH)NBF、(CNPF、LiClO、LiAsF、LiBF、LiPF、LiN(CSO、LiN(CFSO等の塩が挙げられる。電解液中の電解質の濃度は、電解液による内部抵抗を小さくするため少なくとも0.1モル/リットル以上とすることが好ましく、0.5〜1.5モル/リットルの範囲内とすることが更に好ましい。
本発明に使用される溶媒(電解液溶媒)は、一般的に電解液溶媒として用いられるものであれば特に限定されない。具体的には、プロピレンカーボート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどのカーボネート類;γ-ブチロラクトンなどのラクトン類;スルホラン類;アセトニトリルなどのニトリル類;が挙げられる。これらは単独または二種以上の混合溶媒として使用することができる。中でも、カーボネート類が好ましい。
本発明に使用されるセパレータとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン製の微孔膜または不織布、一般に電解コンデンサ紙と呼ばれるパルプを主原料とする多孔質膜などを用いることができる。また、セパレータに代えて固体電解質を用いることもできる。
以下に、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本実施例における部および%は、特に断りがない限り重量基準である。
実施例および比較例中の試験および評価は以下の方法で行う。
(電極組成物層と集電体が接する面積比率の測定)
電極組成物層と集電体が接する面積比率の測定は、突起付き集電体を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、集電体平面縦1mm×横1mmに形成された突起の数、及び四角錐台状突起の開孔部(縦×横)寸法を測定する。また、四角錐台状突起の高さは、厚み計を用いて測定し(突起の高さ=突起集電体厚み−突起加工前厚み)、四角錐台状突起の高さを算出する。これらの値より、電極片面の単位体積当たりに接触すると考えられる電極組成物層と集電体との接触面積を算出し、電極組成物層と突起集電体とが接する面積(A)と突起加工を施していないプレーン集電体(B)との面積比率、A/Bを求める。また、突起集電体上に電極組成物層を形成後、割断面をSEMを用いて確認し、四角錐台状突起が潰れていないことを確認し、面積比率、A/Bが正しいことを確認する。
(電極組成物層中に占める突起の割合の測定)
電極組成物層中に占める突起の割合(体積%)は、突起付き集電体をSEMで観察し、集電体平面縦1mm×横1mmに形成される突起の数、及び四角錐台状突起の開孔部(縦×横)寸法を測定する。また、四角錐台状突起の高さは、厚さ計を用いて測定し(突起の高さ=突起集電体厚さ−突起加工前厚さ)、四角錐台状突起の高さを算出する。これらの値より、集電体上に形成される突起の体積を算出し、電極片面の電極組成物層の単位体積中に占める突起体積の割合を求める。また、突起集電体上に電極組成物層を形成後、割断面をSEMを用いて確認し、四角錐台状突起が潰れていないことを確認し、突起体積の割合が正しいことを確認する。
(開孔率の測定)
集電体の開孔率の測定は、突起集電体を集電体平面に対して垂直方向からSEMで観察し、開孔している寸法を測定することで、単位面積当たりに開孔している面積%を求める。
(電極組成物層厚さの測定)
電極組成物層厚さは集電体の両面に電極組成物層を形成した後に、渦電流式変位センサ(センサヘッド部EX−110V、アンプユニット部EX−V02:キーエンス社製)を用いて測定する。2cm間隔で各電極層の厚さを測定し、それらの平均値を電極層の厚さとする。
(ハイブリッドキャパシタの電気特性)
110mAの定電流で充電を開始し、3.8Vの充電電圧に達したらその電圧を保って定電圧充電とし、20分間定電圧充電を行った時点で充電を完了する。次いで、充電終了直後に定電流110mAで2.1Vに達するまで放電を行う。この充放電操作を3サイクル行い、3サイクル目の放電曲線より、体積あたりの容量と体積抵抗率を求める。
セルの容量は放電時の電力量からエネルギー換算法を用いて算出し、セルを構成している電極層、集電体、セパレータの体積(突起部は除く)でセルの容量を除することにより、体積あたりの容量を求める。内部抵抗は放電後0.1秒後の電圧からR=ΔV/Iの関係より算出し、体積抵抗率を求める。
<実施例1>
(ハイブリッドキャパシタ用正極電極の作製)
エーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が30mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩3.3部をイオン交換水213.2部に溶解し、導電性付与剤として体積平均粒径0.035μmのアセチレンブラック(デンカブラック粉状:電気化学工業社製)50部を添加し、プラネタリーミキサーを用いて混合分散して固形分濃度20%の導電剤分散液を得る。
得られる導電剤分散液26部、電極活物質として平均粒径5μmで比表面積が2,000m/gの活性炭粉末100部、アクリレート重合体の固形分濃度40%の水分散液7.5部およびエーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が900mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩1部に適当量の水を加え、プラネタリーミキサーを用いて混合分散し、粘度が5,000〜20,000mPa・sの間に入るハイブリッドキャパシタ用正極スラリーを得る。なお、アクリレート重合体としては、アクリル酸2−エチルヘキシル76部、アクリロニトリル20部およびイタコン酸4部を乳化重合して得られる、Tgが−20℃の共重合体を用いる。
導電性接着剤は導電剤として体積平均粒径3.7μmの黒鉛(KS−6:ティムカル社製)80部、体積平均粒径0.4μmのカーボンブラック(Super−P:ティムカル社製)20部、分散剤としてエーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が30mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩4部、結合剤としてアクリレート重合体の固形分濃度40%水分散液8部に水を261部加え、プラネタリーミキサーを用いて混合分散して固形分濃度30%のスラリーを得る。この導電性接着剤をグラビアコーターで厚さ30μmのアルミニウム箔の集電体に塗布し、120℃で5分間乾燥させて4μmの導電性接着剤層付き集電体を得る。
導電性接着剤層付き集電体を、反対方向に回転する上下一対のエンボスロールの対向間隙に通し突起加工を施すことで、突起数11個/mm、突起長さ131μmの上部が開孔された四角錐台状突起(突起下底寸法、縦15μm×横21μm)を有する開孔率36%の導電性接着剤層付き突起集電体を得る。
導電性接着剤層付き突起付き集電体に集電体にロールコーターを用いてスラリーを集電体の両面に塗布し、60℃で20分乾燥し、次いで120℃で20分加熱処理した後、ロール温度100℃でロールプレスを行い、厚さ(両面の電極組成物層厚みと導電性接着剤層の厚みと集電体厚み)320μmのハイブリッドキャパシタ用正極電極を得る。渦電流式変位センサ(センサヘッド部EX−110V、アンプユニット部EX−V02:キーエンス社製)を用いて片面の厚みを測定すると、電極組成物層の厚みは141μmである。
(ハイブリッドキャパシタ用負極電極の作製)
厚さ0.5mmのフェノール樹脂成形板をシリコニット電気炉中に入れ、窒素雰囲気下で500℃まで50℃/時間の速度で、更に10℃/時間の速度で660℃まで昇温し、熱処理し、ポリアセンを合成する。かくして得られるポリアセン板をディスクミルで粉砕し、篩にかけて平均粒子径5μmのPAS粉体を得る。得られるポリアセン100部、アクリレート重合体の固形分濃度40%の水分散液7.5部およびエーテル化度が0.6で1%水溶液の粘度が900mPa・sであるカルボキシメチルセルロースアンモニウム塩1部に適当量の水を加え、プラネタリーミキサーを用いて混合分散し、粘度が5,000〜20,000mPa・sの間に入るハイブリッドキャパシタ用負極スラリーを得る。
正極と同様にして銅製の集電体に導電性接着剤層の形成と突起加工を行い、突起数11個/mm、突起長さ52μmの上部が開孔された四角錐台状突起(縦15μm×横21μm)を有する開孔率36%の導電性接着剤層付き突起集電体を得る。この集電体にロールコーターを用いてスラリーを塗布し、60℃で20分乾燥し、次いで120℃で20分加熱処理した後、ロール温度100℃でロールプレスを行い、厚さ(両面の電極組成物層厚さと導電性接着剤層の厚さと集電体厚さ)150μmのハイブリッドキャパシタ用負極電極を得る。渦電流式変位センサ(センサヘッド部EX−110V、アンプユニット部EX−V02:キーエンス社製)を用いて片面の厚みを測定すると、電極組成物層の厚さは56μmである。
(測定用セルの作製)
作製する電極用シートを、導電性接着剤層と電極組成物層が形成されていない未塗工部を縦2cm×横2cmを残し、電極組成物層が形成されている部分を縦5cm×横5cmになるように切り抜く。これに縦7cm×横1cm×厚み0.01cmのアルミからなるタブ材を未塗工部に超音波溶接して測定用電極を作製する。測定用電極は、正極10組、負極11組を用意し、160℃で40分間乾燥した。セパレータとして厚さ35μmのセルロース/レーヨン混合不織布を用いて、正極集電体、負極集電体の端子溶接部がそれぞれ反対側になるよう配置し、正極、負極の対向面が20層になるように、また積層した電極の最外部の電極が負極となるように積層する。最上部と最下部はセパレータを配置させて4辺をテープ留めし、正極集電体の端子溶接部(10枚)、負極集電体の端子溶接部(11枚)をそれぞれ超音波溶接する。
リチウム極として、リチウム金属箔(厚さ82μm、縦5cm×横5cm)を厚さ80μmのステンレス網に圧着したものを用い、該リチウム極を最外部の負極と完全に対向するように積層した電極の上部および下部に各1枚配置する。尚、リチウム極集電体の端子溶接部(2枚)は負極端子溶接部に抵抗溶接する。
上記リチウム箔を最上部と最下部に配置した積層体を深絞り下外装フィルムの内部へ設置し、外装ラミネートフィルムで覆い三辺を融着後、電解液としてエチレンカーボネート、ジエチルカーボネートおよびプロピレンカーボネートを重量比で3:4:1とした混合溶媒に、1モル/リットルの濃度にLiPF6を溶解した溶液を真空含浸させた後、残り一辺を融着させ、フィルム型キャパシタを作製する。得られるハイブリッドキャパシタの体積あたりの容量密度および体積抵抗率を表1に示す。
Figure 0005163216
<実施例2>
正極に用いる集電体の突起長さを93μm、負極に用いる集電体の突起長さを37μmにする以外は実施例1と同様にハイブリッドキャパシタ用電極を得る。得られるハイブリッドキャパシタ用電極の電気特性の評価結果を表1に示す。
<実施例3>
正極に用いる集電体の突起長さを71μm、負極に用いる集電体の突起長さを30μmにする以外は実施例1と同様にハイブリッドキャパシタ用電極を得る。得られるハイブリッドキャパシタ用電極の電気特性の評価結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1と同様に導電性接着剤を塗布した集電体に開孔径15μm、開孔率36%となるように金型を用いて打ち抜き、導電性接着剤層付き孔開き集電体を得る。この集電体を用いる以外は実施例1と同様にハイブリッドキャパシタ用電極を得る。得られるハイブリッドキャパシタ用電極の電気特性の評価結果を表1に示す。
実施例1から3は、比較例1に比べて、ハイブリッドキャパシタの体積抵抗率は減少した。これは、集電体に突起を付与させることによって、電極組成物層と集電体が接する面積(A/B)が増加し、さらに、電極組成物層中に占める突起の割合(体積%)が増え、突起部長さ(D)/電極厚さ(L)が大きくなったことにより、電極組成物層中から効率良く集電できるようになったためと考えられる。
本発明のハイブリッドキャパシタ用電極を用いることで、セルの低抵抗化を実現することができる。そのため、電気自動車又はハイブリッド自動車への応用、太陽電池と併用したソーラー発電エネルギー貯蔵システム、電池と組み合わせたロードレベリング電源等の様々な用途に好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 集電体に導電性接着剤を塗布する工程(1)、
    次いで、前記導電性接着剤が塗布された前記集電体に突起を付与する工程(2)、
    さらに、前記突起が付与された前記集電体上に電極組成物を塗布する工程(3)を有し、
    前記集電体は、開孔しており、その開孔率が20〜60%であることを特徴とするハイブリッドキャパシタ用電極の製造方法。
  2. さらに、塗布された前記電極組成物を熱プレスする工程(4)を有する請求項に記載のハイブリッドキャパシタ用電極の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により得られたハイブリッドキャパシタ用電極を有するハイブリッドキャパシタ。
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