JP5199977B2 - ヘッド位置制御装置および磁気記録評価装置並びにヘッド位置制御方法 - Google Patents

ヘッド位置制御装置および磁気記録評価装置並びにヘッド位置制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、あらかじめサーボパターンが構成された磁気記録媒体に対するヘッド位置制御装置、およびヘッド位置制御装置により磁気ヘッドの位置制御を行って磁気記録媒体あるいは磁気ヘッドを評価する磁気記録評価装置並びにヘッド位置制御方法に関する。
磁気ディスク装置の高記録密度化技術として、いくつかの方式が知られている。その一つは、同心円状に形成される複数のトラックの間に溝などを形成し、各トラック間を磁気的に分離することによって磁気記録特性の向上を図る、ディスクリートトラック(discrete track)型の磁気ディスク(以下DTM型ディスクという)であり、また、磁性ドットのアレイを設けて1個のドットに1ビットを記憶するビットパターンドメディア(BPM)型ディスクのものもある。
これらのディスクは、記録方式は異なるが、トラック間に非磁性領域が存在するディスクであり、従って高密度記録されたディスクから信号を抽出するには、高精度の位置決め技術が不可欠である。本発明の位置決め技術は、上記いずれの方式に対しても適用可能であるが、以下の説明では特にDTM型ディスクを例にとって説明する。
このDTM型ディスクでは、製造段階で上記トラックやDTM型ディスク上の正確な位置を示すサーボ情報がディスク上に形成されるため、ディスク製造時やアラインメント誤差等によって、トラック中心とスピンドルの回転中心がずれる偏心の発生が避けられない。この偏心は、ディスク上のトラックにヘッドを位置決めする際に、1次の回転同期位置決め誤差となる、さらに、ディスク製造時の変形やスピンドルへの取り付け時の歪などが、高次の回転同期位置決め誤差として現れる。
このようなDTM型ディスクでは、各トラック間が磁気的に分離されており、常時、ヘッドを高精度にトラック上に位置決めする必要があるため、サーボ情報に対して精度よくヘッドを位置決めすることが必要になる。しかしながら、通常のフィードバックサーボでは、サーボ帯域の制限等から、偏心を含む回転同期位置決め誤差成分の補正が不十分となる可能性が高い。
DTM型ディスクを装置に取り付けたときの偏心量は、製造時に発生する偏心も考慮すると、最大で数十μm(マイクロメートル)となる可能性がある。このような状態で正確な磁気記録および再生を行うためには、ヘッドの位置決め精度としては、偏心に起因する回転同期位置決め誤差の回転1次成分を例えば1nm(ナノメートル)以下に抑えることが望まれる。一般的なフィードバックサーボで、回転同期位置決め誤差の回転1次成分を数万分の1以下に低減することは非常に困難である。また、サーボ帯域より高い周波数の高次の回転同期位置決め誤差に対しても対応することは難しい。
上記問題の対応策としては、例えば特許文献1に開示されているように、磁気ヘッドの再生信号から磁気ディスクの偏心量を検出し、偏心量に対応した偏心制御量をトラッキング制御量に加算して磁気ヘッドの位置制御を行う方法が提案されている。この場合には、フィードバックサーボに加え、このような予め決められた制御量を加えていくフィードフォワード制御を行うことにより、偏心に起因する回転同期位置決め誤差の回転1次成分の大幅な低減や、サーボ帯域より高周波の高次の回転同期位置決め誤差の補正が可能になる。
特許第3344495号公報
ところで、磁気ヘッドや磁気ディスクの評価を行う磁気記録評価装置においては、高精度に位置決めを行うために、ヘッドの位置決めにピエゾアクチュエータを用いているものが多い。一般にフィードフォワード制御量は、回転同期位置決め誤差成分に制御対象の逆モデルをかけた値を用いるが、ピエゾアクチュエータはヒステリシス特性等の非線形特性を有するためモデル化が困難であり、繰り返し制御等の学習によるフィードフォワード制御量の合せ込みが必須となる。
しかしながら、ピエゾアクチュエータを大振幅で連続駆動した場合には、発熱等によって、ピエゾ効果の温度依存性やピエゾドライバの回路特性変動等による制御対象の特性変動が発生するため、フィードフォワード制御によるヘッド軌跡にずれが生じる。このようなピエゾアクチュエータの特性変動は数%以上になることも考えられ、発熱の変化状態に対応して駆動開始直後にその変化量が最大となり、その後徐々に小さくなっていく。それに対して、通常フィードフォワード制御の学習は駆動開始時点に行うため、実際に磁気記録の評価を行う時点では、フィードフォワード制御の誤差が大きくなっていて、評価に支障が生じてしまうという問題があった。
本発明の目的は、発熱等によるピエゾアクチュエータの特性変動の影響を避けることにより、安定したフィードフォワード制御を行って、磁気ヘッドをディスクのトラック上に高精度に追従させるように制御することが可能な磁気ヘッド位置制御装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、磁気ヘッド位置制御装置を搭載する磁気記録評価装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、磁気ヘッド制御方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の代表的なヘッド位置制御装置は、予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なアクチュエータと、磁気ヘッドのサーボパターン再生信号から磁気記録媒体に対する磁気ヘッドの相対位置を検出するサーボ復調部と、サーボ復調部からの位置信号によってアクチュエータを位置決め制御するサーボ駆動信号を生成するサーボ駆動部と、所定の駆動パターンでアクチュエータを駆動するためのパターン駆動信号を生成するパターン駆動部と、各部位の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、サーボ駆動部がアクチュエータの制御を開始するための制御開始シーケンスの前、もしくは制御開始シーケンスの途中の少なくとも一方の期間においてアイドリング期間を設け、パターン駆動部は、アイドリング期間中に所定の駆動パターンによってアクチュエータの駆動を行うパターン駆動信号を生成し、サーボ駆動部は、アイドリング期間中は制御開始シーケンスを停止し、アイドリング期間の終了後に制御開始シーケンスを開始、もしくは再開し、アクチュエータは、パターン駆動部からのパターン駆動信号及びサーボ駆動部からのサーボ駆動信号によって磁気ヘッドの位置を制御する。
また、ヘッド位置制御装置は、サーボ復調部からの位置信号から回転駆動機構の回転に同期した回転同期位置決め誤差信号を検出する回転同期信号検出部を備え、パターン駆動部は、回転同期信号検出部からの回転同期位置決め誤差信号に基づいて、アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、制御部は、パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいてパターン駆動部及びサーボ駆動部のアイドリング動作を制御してもよい。
また、ヘッド位置制御装置は、アクチュエータの駆動信号からアクチュエータの駆動履歴値を算出する駆動履歴演算部を備え、パターン駆動部は、駆動履歴演算部からの駆動履歴値に基づいて、アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、制御部は、パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいてパターン駆動部及びサーボ駆動部のアイドリング動作を制御してもよい。
また、ヘッド位置制御装置は、制御開始シーケンスに、フィードフォワード制御の学習動作を含んでもよい。
また、ヘッド位置制御装置は、アクチュエータが、ピエゾアクチュエータとするのがよい。
また、上記目的を達成するために、本発明の代表的な磁気記録評価装置は、予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なアクチュエータと、磁気ヘッドのサーボパターン再生信号から磁気記録媒体に対する磁気ヘッドの相対位置を検出するサーボ復調部と、サーボ復調部からの位置信号によってアクチュエータを位置決め制御するサーボ駆動信号を生成するサーボ駆動部と、所定の駆動パターンでアクチュエータを駆動するためのパターン駆動信号を生成するパターン駆動部と、各部位の動作を制御する制御部と、磁気ヘッドで磁気記録媒体に特定のパターンを記録し、当該特定パターンの再生信号から磁気記録特性の評価を行う評価部とを備え、制御部は、サーボ駆動部がアクチュエータの制御を開始するための制御開始シーケンスの前、もしくは制御開始シーケンスの途中にの少なくとも一方の期間においてアイドリング期間を設け、パターン駆動部は、アイドリング期間中に所定の駆動パターンによってアクチュエータの駆動を行うパターン駆動信号を生成し、サーボ駆動部は、アイドリング期間中は制御開始シーケンスを停止し、アイドリング期間の終了後に制御開始シーケンスを開始、もしくは再開し、アクチュエータは、パターン駆動部からのパターン駆動信号及びサーボ駆動部からのサーボ駆動信号によって磁気ヘッドの位置を制御し、評価部は、磁気ヘッドの位置制御が行われている状態で、磁気記録媒体に特定のパターンを記録し、当該特定パターンの再生信号から磁気記録特性の評価を行う。
また、磁気記録評価装置は、サーボ復調部からの位置信号から回転駆動機構の回転に同期した回転同期位置決め誤差信号を検出する回転同期信号検出部を備え、パターン駆動部は、回転同期信号検出部からの回転同期位置決め誤差信号に基づいて、アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、制御部は、パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいてパターン駆動部及びサーボ駆動部のアイドリング動作を制御するのがよい。
また、磁気記録評価装置は、アクチュエータの駆動信号からアクチュエータの駆動履歴値を算出する駆動履歴演算部を備え、パターン駆動部は、駆動履歴演算部からの駆動履歴値に基づいて、アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、制御部は、パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいてパターン駆動部及びサーボ駆動部の前記アイドリング動作を制御するのがよい。
また、磁気記録評価装置は、制御開始シーケンスに、フィードフォワード制御の学習動作を含むのがよい。
また、磁気記録評価装置は、アクチュエータが、ピエゾアクチュエータであるのがよい。
また、上記目的を達成するために、本発明の代表的なヘッド位置制御方法は、予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なアクチュエータと、磁気ヘッドのサーボパターン再生信号から磁気記録媒体に対する磁気ヘッドの相対位置を検出するサーボ復調部と、サーボ復調部からの位置信号によってアクチュエータを位置決め制御するサーボ駆動信号を生成するサーボ駆動部と、所定の駆動パターンでアクチュエータを駆動するためのパターン駆動信号を生成するパターン駆動部と、各部位の動作を制御する制御部とを備え、所定のアイドリング駆動パターンでアクチュエータを駆動し、次いでフィードフォワード制御の学習動作を実施し、その後サーボ駆動部による磁気ヘッドの位置決め動作を開始する。
また、上記目的を達成するために、本発明の代表的なヘッド位置制御方法は、予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なピエゾアクチュエータとを備え、磁気ヘッドの位置決め動作開始前に、ピエゾアクチュエータのアイドリングによる発熱過程を経緯し、その後に磁気ヘッドの位置決め動作を開始する。
またヘッド位置制御方法は、ピエゾアクチュエータのアイドリングパターン及びアイドリング期間を回転同期位置決め誤差信号に応じて決定するのがよい。
また、ヘッド位置制御方法は、ピエゾアクチュエータのアイドリングパターン及びアイドリング期間を駆動履歴に応じて可変とするのがよい。
本発明によれば、制御開始シーケンスの前もしくは制御開始シーケンスの途中にアイドリング期間を設けて、ピエゾアクチュエータの発熱等による特性変動が収まるのを待ち、特性が安定化した時点でフィードフォワード制御の学習等を行うため、位置決め誤差を低減して磁気ヘッドをトラック上に正確に追従させることができる。
本発明装置の全体構成図である。 DTM型ディスク1を上方から見た図である。 図2のDTM型ディスク1のA−A断面を示す図である。 アイドリング動作を加えた制御開始シーケンスの手順の一例を示すフローチャートである。 アイドリング駆動パターンの一例を示す図である。 回転同期位置決め誤差信号106の振幅とアイドリング駆動時間の関係の一例を示す図である。 加熱を加速させるアイドリング駆動パターンの例を示す図である。 磁気記録評価装置のほかの構成図である。 図8における回転同期位置決め誤差信号106の振幅とアイドリング駆動時間の関係の一例を示す図である。 図8による装置アイドリング期間中に実行するアイドリングのフローチャートである。 図8による装置アイドリング期間中に実行するアイドリングの駆動パターンの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明装置の全体構成図である。図1装置において、DTM型ディスク1の駆動機構系は、、スピンドル(回転駆動機構)2、磁気ヘッド3、サスペンション4、微動アクチュエータ5、粗動ステージ6、定盤7から構成されている。
また、本装置の制御回路系は、サーボ復調部8、フィードフォワード駆動部9、サーボ駆動部10、制御部11、評価部12から構成されている。
図2は、DTM型ディスク1を上方から見た図である。DTM型ディスク1は、DTM型ディスク1上の位置を検出するための情報が記録されたサーボ領域13と、データの記録再生を行うデータ領域14が、交互に等ピッチに構成されている。このサーボ領域13に記録されたサーボ情報を図1の磁気ヘッド3で読み出し、サーボ復調部8で復調してポジション信号103に変換し、DTM型ディスク1に対する磁気ヘッド3の位置を検出するようになっている。
図3は、図2のDTM型ディスク1のA−A断面を示す図である。データ領域14は、図3に示すように、基板15上に、データを保持するための磁性膜が表面に設けられたトラック14−1と、各トラック14−1間を磁気的に分離するための磁性膜の存在しない溝部14−2とが、同心円状に交互に構成されている。なお、図3の例においては、溝部14−2は、磁気ヘッド3の浮上特性を考慮して、トラック14−1とほぼ同じ高さになるように非磁性材料が充填されている。
図1に戻り、DTM型ディスク1は、スピンドル2に保持されており、スピンドル2は、データの記録再生時に一定回転数で回転するようになっている。DTM型ディスク1に対してデータの記録再生を行う磁気ヘッド3は、サスペンション4を介して微動アクチュエータ5に保持されている。粗動ステージ6は、磁気ヘッド3をDTM型ディスク1上の任意の半径位置へ移動させ、あるいはDTM型ディスク1上から退避させるために、微動アクチュエータ5を移動させて磁気ヘッド3の大まかな位置決めを行う。
微動アクチュエータ5は、フィードフォワード駆動部9から出力されるフィードフォワードデータ100(図1のFFデータ)及びサーボ補償器10から出力されるサーボデータ101を加算器21で加算して求めた和信号107に従って駆動され、磁気ヘッド3をDTM型ディスク1の任意のトラック14−1上に位置決めする。なお、スピンドル2、微動アクチュエータ5及び粗動ステージ6は、外部からの振動の影響を受けにくいように、定盤7上に固定されている。
サーボ復調部8は、磁気ヘッド3で再生した(図2のサーボ領域13に記録された)サーボ情報102を復調して、DTM型ディスク1に対する磁気ヘッド3の位置を表すポジション信号103に変換する。サーボ駆動部10は、制御部11から出力される目標位置信号104とサーボ復調部で復調されたポジション信号103との差信号105を減算回路20で算出し、この差信号105を低減させて磁気ヘッド3を図3の目標トラック14−1上に位置決めさせるように微動アクチュエータ5を駆動するためのサーボデータ101を算出して出力する。
フィードフォワード駆動部9は、回転同期位置決め誤差演算部9−1(図1ではRRO演算部と表記)、フィードフォワードデータ演算部9−2(図1ではFF演算部と表記)、フィードフォワードデータメモリ9−3(図1ではFFデータメモリと表記)から構成されている。
回転同期位置決め誤差演算部9−1では、サーボ復調部8から出力されるポジション信号103から回転に同期する成分を抽出し、回転同期位置決め誤差信号106として出力する。
フィードフォワードデータ演算部9−2では、フィードフォワード制御初期化時には、回転同期位置決め誤差演算部9−1から出力される回転同期位置決め誤差信号106から、1周分のフィードフォワードデータの初期値を計算して、フィードフォワードデータメモリ9−3に記憶させる。
また、フィードフォワード制御学習時には、回転同期位置決め誤差演算部9−1からの回転同期位置決め誤差信号106、及びフィードフォワードデータメモリ9−3からのフィードフォワードデータ100から、再度フィードフォワードデータ100を計算しなおしてフィードフォワードデータメモリ9−3の値を更新する。
フィードフォワードデータメモリ9−3は、スピンドル2の回転に同期してフィードフォワードデータ100を出力し、微動アクチュエータ5をフィードフォワード制御する。
また、本発明においては、フィードフォワード駆動部9がパターン駆動部を兼ねている。つまり、アイドリング時には、回転同期位置決め誤差演算部9−1から出力される回転同期位置決め誤差信号106から、フィードフォワードデータ演算部9−2でアイドリング用駆動パターン及び駆動期間を決定してフィードフォワードデータメモリ9−3に記憶させ、スピンドル2の回転に同期させてフィードフォワードデータとして出力することで、アイドリング時のパターン駆動を行うようになっている。
なお、制御部11は、信号110によりスピンドル2を、信号111により微動アクチュエータ5を、信号112により粗動ステージ6を、信号113によりフィードフォワード駆動部9を、信号114によりサーボ駆動部10の動作をそれぞれ制御し、装置全体を総合制御しているが、これらの動作は本発明と直接関係がないので、ここでの説明を省略する。
評価部12は、フィードフォワードデータ100およびサーボデータ101によって磁気ヘッド3の位置制御が行われている状態であることを制御部11からの信号115で確認した後、磁気ヘッド3によって評価用パターン(特定パターン)をDTM型ディスク1に記録し、その再生信号から磁気記録特性の評価を実施する。
図1に全体構成を示した本発明装置は、以上のように構成されており、この中にはヘッド位置制御装置としての機能も、磁気記録評価装置としての機能も含まれている。
さらに、本発明にかかるヘッド位置制御方法においては、以上のような構成のもとに、以下のような制御方法を実施する。
ここでは、制御開始シーケンスの途中のフィードフォワード制御学習の開始時点において、サーボ駆動されていない状態で回転同期位置決め誤差演算部9−1で回転同期位置決め誤差を検出し、検出された回転同期位置決め誤差信号106の値に基いて、フィードフォワードデータ演算部9−2でアイドリング用駆動パターン及び駆動期間を決定する。
決定された駆動パターンはフィードフォワードデータメモリ9−3に記憶され、決定された駆動期間の間、スピンドル2の回転に同期させてフィードフォワードデータとして出力することで、微動アクチュエータ5のアイドリングを行う。
アイドリング終了後に制御開始シーケンスを再開することにより、発熱等に起因する微動アクチュエータ5の特性変動の安定化を図った状態でフィードフォワード制御学習が実施され、位置決め誤差を低減して磁気ヘッド3をトラック上14−1に正確に追従させることが可能になる。
図4に、本発明のアイドリング動作を加えた制御開始シーケンスの手順の一例を示す。S1〜S6はステップ番号を示している。まず、磁気ヘッド3を固定した状態でポジション信号103から回転同期位置決め誤差信号106を検出し(ステップS1)、回転同期位置決め誤差信号106の値に基いてアイドリングの駆動パターン及び駆動期間を決定する(ステップS2)。
決定された駆動パターンを所定駆動期間の間出力し、微動アクチュエータ5のアイドリングを行う(ステップS3)。アイドリングが終了したら、ステップS1で検出した回転同期位置決め誤差信号106の値に基いてフィードフォワード制御初期値を算出して、微動アクチュエータ5のフィードフォワード制御を開始する(ステップS4)。
フィードフォワード制御状態での回転同期位置決め誤差信号106を検出し、その値が小さくなるようにフィードフォワード制御学習を行う(ステップS5)。フィードフォワード制御学習終了後にサーボ駆動を開始して、磁気ヘッド3のトラック14−1上への位置決め制御を行う(ステップS6)。なお、ステップS3のアイドリング開始後は、微動アクチュエータ5の駆動を停止させずに連続駆動するようにした方が、特性安定化を図る上で望ましい。
図5に、本発明のアイドリングの駆動波形の一例を示す。このように、まずアイドリングを実行し、次いでフィードフォワード制御学習を行ない、その後にサーボ駆動位置決め制御を行う。この例では、フィードフォワード制御初期値を駆動パターンとして用いている。
また、図6に、回転同期位置決め誤差信号106の振幅と駆動期間の関係の一例を示す。微動アクチュエータ5で発生する熱は、周波数が一定の場合、駆動電流つまり回転同期位置決め誤差信号106の振幅の2乗に比例すると考えられる。そして、フィードフォワード制御初期値はほとんどが回転1次成分で、周波数はほぼ一定となるため、図6の例では、駆動時間は回転同期位置決め誤差信号106の振幅の2乗に比例させた値がベースとなっている。このように、アイドリングの駆動パターンとしてフィードフォワード制御初期値を用いると、一定の発熱状態のままフィードフォワード制御学習にスムースに移行でき、フィードフォワード制御学習の精度向上を図ることができる。
また、図7に示すように、フィードフォワード制御初期値よりアイドリングの駆動パターンの振幅を大きくし、あるいは周波数を高くすることで、微動アクチュエータ5での発熱を加速させて、駆動期間の短縮を図ることも可能である。その場合には、アイドリングの後半で、駆動パターンの振幅や周波数をフィードフォワード制御初期値の値まで低減させておくと、フィードフォワード制御学習にスムースに移行することができる。
図8は、本発明装置の他の全体構成図である。基本的な構成は図1と同様であるが、フィードフォワード駆動部9に、さらに駆動履歴値演算部9−4と駆動履歴値メモリ9−5が加わった構成になっている。
駆動履歴遅演算部9−4で、微動アクチュエータ5の駆動履歴から駆動履歴値を算出し、駆動履歴値メモリ9−5に駆動履歴値を更新した時刻とともに記憶させる。駆動履歴値は、微動アクチュエータ5の発熱状態を模擬するように、新規駆動が発生した場合に、駆動時刻、駆動パターン及び駆動期間から、これまでの駆動履歴値を更新する。また、アイドリング時には、駆動履歴値メモリ9−5から駆動履歴値及び更新時刻を読み出して現在の駆動履歴値を算出し直し、その値に応じて駆動パターン及び駆動期間を変化させる。
具体的には、例えば図9に示す例のように、駆動履歴値が小さな場合には駆動時間を短くし、駆動履歴値が大きな場合には駆動時間が長くなるように設定する。駆動パターンの振幅や周波数を変更する場合にも同様である。微動アクチュエータ5の駆動履歴を考慮してアイドリングの駆動パターン及び駆動期間を決定することで、微動アクチュエータ5の特性をさらに安定化させた状態で、フィードフォワード制御学習を行うことが可能になる。
図8に全体構成を示した本発明装置は、以上のように構成されており、この中にはヘッド位置制御装置としての機能も、磁気記録評価装置としての機能も含まれている。
さらに、本発明にかかるヘッド位置制御方法においては、以上のような構成のもとに、以下のような制御方法を実施する。
一般に装置起動直後は装置全体が冷えた状態であり、高精度な評価を行うためには、各部を暖めるための装置全体のアイドリングを行うことが望ましい。そのような場合には、装置アイドリング中に同時に微動アクチュエータ5のアイドリングを行うことも可能である。
図10は、図8の装置アイドリング中に微動アクチュエータ5のアイドリング動作を行う場合の手順の一例を示す。ステップS11〜ステップS16はステップ番号を示している。まず、駆動履歴値を算出し(ステップS11)、駆動履歴値に基いてアイドリングの駆動パターン及び駆動期間を決定する(ステップS12)。磁気ヘッド3をロードしてフリーの状態にし(ステップS13)、微動アクチュエータ5のアイドリングを行う(ステップS14)。アイドリングが終了したら、磁気ヘッド3をアンロードし(ステップS15)、駆動履歴値を更新する(ステップS16)。
図11は、図8の装置アイドリング中に微動アクチュエータ5のアイドリング動作行う場合の駆動波形の例である。駆動波形を三角波状にしてあるため、微動アクチュエータ5の駆動電流をほぼ一定にでき、加熱をさらに加速させることができる。
なお、このような制御開始シーケンスの前にアイドリングを行う場合においても、制御開始シーケンス中に再度アイドリングを行うことも可能であり、この両方時点でアイドリングを行うことで、さらにフィードフォワード制御学習の精度向上を図ることができる。
また、微動アクチュエータ5の発熱状態を駆動履歴値として演算してメモリに記憶させるようにしているが、個々の駆動パターンと駆動期間、駆動時刻等を駆動履歴としてメモリに記憶させておき、そこから微動アクチュエータ5の発熱状態を算出するようにすることも可能である。
上記実施例において、アイドリングの駆動パターンをスピンドル2の回転に同期させて繰り返し発生するようにしているが、これは特に回転に同期した周期的なパターンである必要はなく、微動アクチュエータ5に電流が流れるような駆動パターンであれば、振幅や周波数が変動したり、あるいは非周期的なランダムなパターンでもかまわない。
また、上記実施の形態において、サーボ復調部8、フィードフォワード駆動部9、サーボ駆動部10および制御部11の全部あるいは一部を、マイクロプロセッサとADコンバータやDAコンバータなどとの組合せで構成するようにしてもよい。
さらに、本発明は、DTM型ディスクのみでなく、同様にトラック間に非磁性領域が存在するような、ビットパターンドメディア(BPM)型ディスクに対しても適用可能である。
本発明は、高記録密度化された磁気ディスク装置に不可欠な高精度位置決めを行うものであり、高記録密度化磁気ディスク装置に不可欠の技術として広く採用されることが期待できる。
1…DTM型ディスク
2…スピンドル
3…磁気ヘッド
4…サスペンション
5…微動アクチュエータ
6…粗動ステージ
7…定盤
8…サーボ復調部
9…フィードフォワード駆動部
9−1…回転同期位置決め誤差演算部
9−2…フィードフォワードデータ演算部
9−3…フィードフォワードデータメモリ
9−4…駆動履歴値演算部
9−5…駆動履歴値メモリ
10…サーボ駆動部
11…制御部
12…評価部
13…サーボ領域
14…データ領域
14−1…トラック
14−2…溝部
15…基板
100…フィードフォワードデータ
101…サーボデータ
102…サーボ情報
103…ポジション信号
104…目標信号
105…差信号
106…回転同期位置決め誤差信号

Claims (14)

  1. 予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、前記磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なアクチュエータと、前記磁気ヘッドのサーボパターン再生信号から前記磁気記録媒体に対する前記磁気ヘッドの相対位置を検出するサーボ復調部と、該サーボ復調部からの位置信号によって前記アクチュエータを位置決め制御するサーボ駆動信号を生成するサーボ駆動部と、所定の駆動パターンで前記アクチュエータを駆動するためのパターン駆動信号を生成するパターン駆動部と、前記各部位の動作を制御する制御部とを備え、
    該制御部は、前記サーボ駆動部が前記アクチュエータの制御を開始するための制御開始シーケンスの前、もしくは制御開始シーケンスの途中の少なくとも一方の期間においてアイドリング期間を設け、
    前記パターン駆動部は、前記アイドリング期間中に所定の駆動パターンによって前記アクチュエータの駆動を行うパターン駆動信号を生成し、
    前記サーボ駆動部は、前記アイドリング期間中は制御開始シーケンスを停止し、前記アイドリング期間の終了後に前記制御開始シーケンスを開始、もしくは再開し、
    前記アクチュエータは、前記パターン駆動部からのパターン駆動信号及び前記サーボ駆動部からのサーボ駆動信号によって前記磁気ヘッドの位置を制御することを特徴とするヘッド位置制御装置。
  2. 請求項1記載のヘッド位置制御装置において、
    前記サーボ復調部からの前記位置信号から前記回転駆動機構の回転に同期した回転同期位置決め誤差信号を検出する回転同期信号検出部を備え、
    前記パターン駆動部は、前記回転同期信号検出部からの前記回転同期位置決め誤差信号に基づいて、前記アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、
    前記制御部は、前記パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいて前記パターン駆動部及び前記サーボ駆動部の前記アイドリング動作を制御することを特徴とするヘッド位置制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載のヘッド位置制御装置において、
    前記アクチュエータの駆動信号から前記アクチュエータの駆動履歴値を算出する駆動履歴演算部を備え、
    前記パターン駆動部は、前記駆動履歴演算部からの前記駆動履歴値に基づいて、前記アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、
    前記制御部は、前記パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいて前記パターン駆動部及び前記サーボ駆動部の前記アイドリング動作を制御することを特徴とするヘッド位置制御装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヘッド位置制御装置において、
    前記制御開始シーケンスに、フィードフォワード制御の学習動作を含むことを特徴とするヘッド位置制御装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヘッド位置制御装置において、
    前記アクチュエータが、ピエゾアクチュエータであることを特徴とするヘッド位置制御装置。
  6. 予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、前記磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なアクチュエータと、前記磁気ヘッドのサーボパターン再生信号から前記磁気記録媒体に対する前記磁気ヘッドの相対位置を検出するサーボ復調部と、該サーボ復調部からの位置信号によって前記アクチュエータを位置決め制御するサーボ駆動信号を生成するサーボ駆動部と、所定の駆動パターンで前記アクチュエータを駆動するためのパターン駆動信号を生成するパターン駆動部と、前記各部位の動作を制御する制御部と、前記磁気ヘッドで前記磁気記録媒体に特定のパターンを記録し、当該特定パターンの再生信号から磁気記録特性の評価を行う評価部とを備え、
    前記制御部は、前記サーボ駆動部が前記アクチュエータの制御を開始するための制御開始シーケンスの前、もしくは制御開始シーケンスの途中に少なくとも一方の期間においてアイドリング期間を設け、
    前記パターン駆動部は、前記アイドリング期間中に所定の駆動パターンによって前記アクチュエータの駆動を行うパターン駆動信号を生成し、
    前記サーボ駆動部は、前記アイドリング期間中は制御開始シーケンスを停止し、前記アイドリング期間の終了後に前記制御開始シーケンスを開始、もしくは再開し、
    前記アクチュエータは、前記パターン駆動部からのパターン駆動信号及び前記サーボ駆動部からのサーボ駆動信号によって前記磁気ヘッドの位置を制御し、
    前記評価部は、前記磁気ヘッドの位置制御が行われている状態で、前記磁気記録媒体に特定のパターンを記録し、当該特定パターンの再生信号から磁気記録特性の評価を行うことを特徴とする磁気記録評価装置。
  7. 請求項6記載の磁気記録評価装置において、
    前記サーボ復調部からの前記位置信号から前記回転駆動機構の回転に同期した回転同期位置決め誤差信号を検出する回転同期信号検出部を備え、
    前記パターン駆動部は、前記回転同期信号検出部からの前記回転同期位置決め誤差信号に基づいて、前記アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、
    前記制御部は、前記パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいて前記パターン駆動部及び前記サーボ駆動部の前記アイドリング動作を制御することを特徴とする磁気記録評価装置。
  8. 請求項6又は請求項7記載の磁気記録評価装置において、
    前記アクチュエータの駆動信号から前記アクチュエータの駆動履歴値を算出する駆動履歴演算部を備え、
    前記パターン駆動部は、前記駆動履歴演算部からの前記駆動履歴値に基づいて、前記アイドリング期間の長さ及び駆動パターンを決定し、
    前記制御部は、前記パターン駆動部の決定したアイドリング期間の長さに基づいて前記パターン駆動部及び前記サーボ駆動部の前記アイドリング動作を制御することを特徴とする磁気記録評価装置。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の磁気記録評価装置において、
    前記制御開始シーケンスに、フィードフォワード制御の学習動作を含むことを特徴とする磁気記録評価装置。
  10. 請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の磁気記録評価装置において、
    前記アクチュエータが、ピエゾアクチュエータであることを特徴とする磁気記録評価装置。
  11. 予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、前記磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なアクチュエータと、前記磁気ヘッドのサーボパターン再生信号から前記磁気記録媒体に対する前記磁気ヘッドの相対位置を検出するサーボ復調部と、該サーボ復調部からの位置信号によって前記アクチュエータを位置決め制御するサーボ駆動信号を生成するサーボ駆動部と、所定の駆動パターンで前記アクチュエータを駆動するためのパターン駆動信号を生成するパターン駆動部と、前記各部位の動作を制御する制御部とを備え、前記サーボ復調部からの信号に基づいて前記磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上に位置決めするヘッドの位置制御方法において、
    所定のアイドリング駆動パターンで前記アクチュエータを駆動し、次いでフィードフォワード制御の学習動作を実施し、その後サーボ駆動部による磁気ヘッドの位置決め動作を開始することを特徴とするヘッド位置制御方法。
  12. 予めサーボパターンが形成された磁気記録媒体を回転させる回転駆動機構と、前記磁気記録媒体に対して信号の記録および再生を行う磁気ヘッドと、該磁気ヘッドを前記磁気記録媒体上の少なくとも半径方向に移動可能なピエゾアクチュエータとを備え、磁気ヘッドを磁気記録媒体上に位置決めするヘッドの位置制御方法において、
    磁気ヘッドの位置決め動作開始前に、ピエゾアクチュエータのアイドリングによる発熱過程を経緯し、その後に磁気ヘッドの位置決め動作を開始することを特徴とするヘッド位置制御方法。
  13. 請求項12記載のヘッド位置制御方法において、
    ピエゾアクチュエータのアイドリングパターン及びアイドリング期間を回転同期位置決め誤差信号に応じて決定することを特徴とするヘッド位置制御方法。
  14. 請求項13記載のヘッド位置制御方法において、
    ピエゾアクチュエータのアイドリングパターン及びアイドリング期間を駆動履歴に応じて可変とすることを特徴とするヘッド位置制御方法。
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