JP5206221B2 - 内燃機関の燃料供給を制御する方法及びシステム - Google Patents

内燃機関の燃料供給を制御する方法及びシステム Download PDF

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本発明は、内燃機関の燃料供給を制御する方法及びシステムに関するものである。
エンジンつまり内燃機関においては、排気ガス浄化のために、排気通路に排気ガス浄化触媒を配設するのが一般的となっており、排気ガス浄化触媒として三元触媒を用いて、NOx、CO、HCを低減することも一般的に行われている。特許文献1に記載のように、三元触媒の浄化効率向上のために、理論空燃比を境にして空燃比を変動(振動)させることも行われている。また、エンジンにおいては、特許文献2に記載のように、吸入空気量に応じて燃料噴射量を決定するようになっており、特に排気ガス浄化触媒での排気ガス浄化の観点から、排気空燃比が理論空燃比となるように燃料噴射量の決定を行うことも一般に行われている。
特開2007−239698号公報 特開2007−303376号公報
ところで、エンジンの定常運転状態例えば、自動車のアクセルペダルの踏み込み量がほぼ一定である状態においては、エンジン回転数が一定であるか、または一定の変化率で変化して、もってエンジンが安定して運転されること望まれる。この定常運転状態においては、エンジンは、回転数が上昇すると、充填量が低下するために燃料噴射量が減少されて回転数が低下され、逆に、回転数が低下すると、充填量が増大するために燃料噴射量が増大されて回転数が上昇され、このようにして、エンジン回転数が定回転数(ほぼ定回転数)に収束したか、その変化率が一定変化率に収束した状態が維持されることになる。
一方、エンジンの中には、特に吸気系のボリュームが大きい場合やEGRガス導入等の外乱を受ける場合に、定常運転状態におけるエンジン回転数の変化に対して充填量の変化の追従性が遅れて(位相遅れの発生)、エンジン回転数を定回転数又は一定変化率に復帰させる機能(回転復元力)が弱くなってしまうことがある。そして、上記位相遅れが大きくなると、極端な場合には、回転変動を助長させてしまうことにもなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、定常運転状態での回転復元力を高めることのできるようにした内燃機関の燃料供給を制御する方法及びシステムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明方法にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
エンジンの吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が配設されると共に、吸入空気量に応じた量の燃料を供給するようにした内燃機関の燃料供給を制御する方法であって、
エンジンの吸入空気量を検出する第1ステップと、
要求出力の変化を検出する第2ステップと、
前記第2ステップで検出される要求出力の変化が所定値以上となる第1運転状態において、前記第1ステップで検出された吸入空気量の変化に対して第1の追従度で追従する量の燃料を供給する第3ステップと、
前記第2ステップで検出される要求出力の変化が前記所定値未満となる第2運転状態において、前記第1ステップで検出された吸入空気量の変化に対して、前記第1の追従度よりも小さい第2の追従度で追従する量の燃料を供給する第4ステップと、
を備え、
前記第4ステップではさらに、前記第2運転状態でかつスロットル開度が一定状態である定常状態のときは、エンジン回転数が変化した場合でも単位時間あたりの燃料供給量を一定にする、
うにしてある。上記解決手法によれば、要求出力の変化が所定値未満となるような定常運転状態では、吸入空気量の変化に対する供給燃料量の追従性を弱めて、つまり燃料供給量が一定となる方向に制御することによって、エンジンの発生仕事をほぼ一定とすることで、回転復元力を高めることができる。特に、スロットル開度が一定状態である定常状態のときにおける回転復元力を十分に高めることができる。この一方、回転変動による加振が問題とならない要求出力の変化が所定値以上となるような加速時には、吸入空気量の変化に対する燃料供給の追従性を高めて、出力応答性を高めることができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2〜請求項5に記載のとおりである。すなわち、
前記第2運転状態において、単位時間あたりの燃料供給量が略一定とされる、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、定常運転状態におけるエンジンの発生仕事を一定にする機能を高めて、請求項1に対応した効果をより十分に発揮させることができる。
前記第2運転状態において、エンジンの回転速度が低下したときに、気筒サイクル毎の燃料供給量が増大される、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、燃料供給量を調整することによって、エンジンの回転復元性をより十分に高めることができる。
前記第2運転状態において、平均空燃比がほぼ理論空燃比とされる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、排気ガス浄化の上で好ましいものとなる。
排気空燃比を検出する第5ステップと、
前記第5ステップで検出された排気空燃比が理論空燃比となるように燃料供給量をフィードバック制御する第6ステップと、
をさらに備え、
前記排気空燃比の振動周波数が、吸入空気量の振動周波数よりも低くされている、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、空燃比のフィードバック制御を安定して行いつつ、定常運転状態におけるエンジンの回転復元性を高める上で好ましいものとなる。
前記目的を達成するため、本発明システムにあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項6に記載のように、
エンジンの吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が配設されると共に、吸入空気量に応じた量の燃料を供給するようにした内燃機関の燃料供給を制御するシステムであって、
エンジンの吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
要求出力の変化を検出する出力変化検出手段と、
前記出力変化検出手段で検出される要求出力の変化が所定値以上となる第1運転状態において、前記吸入空気量検出手段で検出された吸入空気量の変化に対して第1の追従度で追従する量の燃料を供給する第1燃料供給制御手段と、
前記第出力変化検出手段で検出される要求出力の変化が前記所定値未満となる第2運転状態において、前記吸入空気量検出手段で検出された吸入空気量の変化に対して、前記第1の追従度よりも小さい第2の追従度で追従する量の燃料を供給する第2燃料供給制御手段と、
を備え、
前記第2燃料供給手段はさらに、前記第2運転状態でかつスロットル開度が一定状態である定常状態のときは、エンジン回転数が変化した場合でも単位時間あたりの燃料供給量が一定になるように制御する、
うにしてある。上記解決手法によれば、請求項1における制御方法を実現するためのシステムが提供される。
本発明によれば、吸入空気量に応じた量の燃料を供給する内燃機関において、定常運転状態、特にスロットル開度が一定の定常状態でのエンジンの回転復元性を高めることと、大きな出力増大要求があったときの出力応答性の向上とを共に満足させることができる。
図1において、Eはエンジン、特に自動車用のエンジンで、実施形態では、直列4気筒の火花点火式エンジンとされており、かつ燃料はガソリンを使用するものとなっている。図1では1つの気筒が代表的に示され、シリンダ1と、シリンダヘッド2と,シリンダ1内に摺動自在に嵌合されたピストン3とによって燃焼室4が画成されている。燃焼室4に臨ませて、点火プラグ5が配設されている。
燃焼室4には、それぞれシリンダヘッド2に形成された2つの吸気ポート10と2つの排気ポート11とが開口されている。図1では、2つの吸気ポート10および2つの排気ポート11のうちの一方は、紙面直角方向に配設されて、図1では描かれていない。吸気ポート10は、吸気弁12によって開閉され、排気ポート11は、排気弁13によって開閉される。吸気弁12を開閉駆動するためのカムシャフトが符合14で示され、排気弁13を開閉駆動するためのカムシャフトが符合15で示される。各カムシャフト14,15は、クランク軸16と連動され、このクランク軸16は、コンロッド17を介してピストン3と連動されている。
各気筒における吸気ポート10は、分岐吸気通路20を介してサージタンク21に連なっている。サージタンク21には、共通吸気通路22が連なっている。共通吸気通路22には、その上流端においてエアクリーナ23が配設されている。各分岐吸気通路20には、スロットル弁24が配設されると共に、スロットル弁24の下流側において、燃料噴射弁25が配設されている。つまり、燃料噴射弁25は、ポート噴射用とされているが、燃焼室4内に直接燃料噴射を行う直噴式とすることもできる。
一方、排気ポート11からの排気ガスは、排気通路30を介して大気に排出される。排気通路30には、例えば三元触媒からなる排気ガス浄化装置31が配設されている。そして、排気通路30には、排気ガス浄化装置31の上流側において、空燃比センサS4が配設されている。空燃比センサS4は、実施形態では、空燃比を連続式に検出できるリニアセンサとされている。
排気通路30と各分岐吸気通路20とは、EGR通路路35によって接続されている。このEGR通路路35には、EGR弁36が接続されている。
図2において、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。このコントローラUは、前述燃料噴射弁25を制御する。このコントローラUには、各種センサS1〜S5からの信号が入力される。センサS1は、スロットル弁24の開度つまりスロットル開度を検出するものである。センサS2は、車速を検出するものである。センサS3は、エンジン回転数を検出するものである。センサS4は、前述したように排気系の空燃比を検出するものである。センサS5は、吸入空気量を検出するものである。
コントローラUによる制御の概要について説明する。まず、図3は、あるエンジンにおいて、スロットル開度を一定にした定常運転状態で、その回転数neの 変動に対する、トルク、出力(馬力)、燃料噴射量Qfの変化の様子を示すものである。この図3において、α線は、本発明制御を実行しない場合のトルク変化特性で、エンジン回転数neの変動に対して、この変動を打ち消すトルクが弱いものとなっている(回転復元性が弱い)。一方、β線は、燃料噴射量Qfが一定となるようにする制御(本発明制御)を実行した場合のトルク変化特性で、エンジン回転数neの変動に対して、この変動を打ち消すトルクが強いものとなっている(回転復元性が強い)。
上記β線のような良好な回転復元性を得るために、本発明においては、単位時間あたりの燃料噴射量Qfがほぼ一定(エンジン回転数がほぼ一定の場合、エンジン回転数の変化率がほぼ一定の場合には、燃料噴射両Qfの変化率がほぼ一定)とされて、吸入空気量の変化に対する追従度が、加速時等の場合における追従度に比して低くされている。すなわち、単位時間あたりの燃料噴射量Qfが一定となるように制御することによって、出力はおおよそ一定になり、このため回転数が低下した場合にはトルクが上昇し、回転数が上昇するとトルクが低下し、定回転数への復元性が高いものとなる。このような回転復元性を高くする特性は、実時間で作用するために、吸気系のボリュームや吸気系へのEGRガス導入等の外乱要因の影響を受けることがない。なお、平均燃料噴射量Qfが一定となるように制御(見込み制御)することは、エンジン回転数に逆比例して燃料噴射量を制御することになる。
図4は、自動車の車速がほぼ一定である定常運転時の本発明制御を、従来の場合と比較して示すタイムチャートであり、実線が本発明制御を実行したときを示し、また、平均燃料噴射量Qf、サイクル毎の燃料噴射量、回転復元力のそれぞれについては破線でもって従来のものを示してある。また、定常運転状態では、空燃比を理論空燃比の上下で変動させて、この変動される空燃比を平均した平均空燃比が、理論空燃比となるようにしてある。
図4において、車速がほぼ一定の定常運転状態であることから、車速Vsがほぼ一定でかつスロットル開度TVOもほぼ一定とされる。エンジン回転数neは、回転変動を生じ、このときの充填量ceは位相遅れを生じている。したがって、充填量ceに基づいて燃料噴射量を決定する従来のものでは、破線で示すように、位相遅れを有する充填量ceに基づいて燃料噴射量の調整が行われるために、例えば、エンジン回転数が所定の一定回転数から低下しはじめた時点でも、充填量が減少しているために燃料噴射量の減少が引き続いて行われてしまい、回転復元性が低い(悪い、弱い)ものとなってしまう。つまり、吸入空気量の変化に対して追従度を高くするということは、充填量の変化に追従するということであって、定常運転状態のときにこの高い追従度のままとすることは、回転復元性が低いものとなってしまう。
本発明制御では、車速がほぼ一定の定常運転状態においては、平均燃料噴射量を一定とすることによって、充填量ceの変化に対する燃料噴射量の変化の追従度を弱めてある。より具体的には、実質的に位相遅れの生じないエンジン回転数の変化に追従して燃料噴射量が変化されることになる。エンジン回転数ほぼ一定の変化率で変化する定常運転状態においては、単位時間あたりの燃料噴射量の変化率をほぼ一定とする。これにより、充填量の変化に対する追従性を弱めることで、同様の効果を得ることが出来る。
次に、前述したコントローラUによる本発明の具体的な制御例について、図5に示すフローチャートおよび図6に示すタイムチャートを参照しつつ説明する。まず、図5のQ1において、定常運転状態であるか否かが判別される。このQ1では、例えば、スロットル開度TVOの変化量が所定値(例えば±2%)以内であること、かつ車速Vsの変化量が所定値(例えば±1km/h)以内であること、という条件を共に満足したときに、定常運転状態であると判別される。なお、Q1の判別でNOのとき、あるいはQ1の判別でYESとなって後述するQ3〜Q11の制御の実行中にあっても、定常運転状態でなくなったときは、後述するQ12へ移行される(定常運転状態であるか否かの判別が、別途割り込み処理でもって所定タイミング毎に実行されている)。
上記Q1の判別でYESのときは、Q2に移行して、単位時間あたりの燃料噴射量Qfを一定にするための(一定となるようにするための)制御が開始される。以下の説明で用いる記号あるいは添え字等は、次のような意味である。
「△t」は、処理時間間隔であり、例えば1〜2秒とされる。
「Qf」は、処理時間△tあたりの燃料噴射量である。
「a」は、空燃比の修正を行なうためのQfの補正定数である(増大、減少の傾き)。
「t」は現在時刻である。
「end」は、添え字で、制御終了時点の値であることを示す。
「-1」は、添え字で、前回の処理結果の値であることを示す。
「tend-1]は、次の処理開始時刻であり、前回制御の終了時刻でもある。
「tsta」は、各処理区間の開始時刻である。
「Qfo」は、処理開始時のQfを示す。
「Ma」は、吸入空気量の積算値を示す。
「Mf」は、燃料噴射量の積算値を示す。
「ce」は、充填量である。
「ne」は、エンジン回転数である。
以上のことを前提として、Q2では、初期値が設定される。設定される初期値は、今回の処理での制御目標値となる「Qfend」が、定常運転状態であると判別された直前での区間平均燃料噴射量として設定される。制御定数「a」は0に設定される。処理回時刻が「tend-1]に設定される(現在時刻は「t」である)。
Q2の後、Q3において、今回の制御終了時刻となる「tend」が、処理開始時刻開示「tend-1]に対して「△t」を加算することにより設定される。また、燃料噴射量の初期値「Qfo」が、「Qfend」として設定され、積算空気量「Ma」が0に設定され、積算燃料噴射量「Mf」が0に設定される。
Q3の後、Q4において、制御燃料噴射量「Qf」が、初期値「Qfo」に対して、a・(t−tstar)を加算することにより決定され(「a」の初期値は0に設定なので、制御燃料噴射量の増減はなし)。この決定された燃料噴射量「Qf」が燃料噴射弁25から噴射される。
Q4の後、Q5において、積算空気量「Ma」と積算燃料噴射量「Mf」とが、Q5に示す式に基づいて更新される。なお、式中、右辺の「Ma」および「Mf」は前回値であり、「ρ」は単位質量であり、「Evol」は筒内容積(排気量)、「AFR」は空燃比を示す。
Q5の後、Q6において、現在時刻「t」が、終了時刻「tend」よりも大きいか否かが判別される。このQ6の判別でNOのときは、今回の処理間隔時間「△t」が経過していないときなので、Q4に戻る。上記Q4,Q5での制御燃料噴射量の設定、および「Ma」、「Mf」の更新は、燃焼1サイクル毎に実行されることになる。
上記Q6の判別でYESのときは、終了時刻「tend」が今回の現在時刻「t」に設定(更新)され、最終的な燃料噴射量Qfend」が今回の燃料噴射量「Qf」に設定(更新)される。
Q7の後は、Q8において、積算吸入空気量「Ma」を積算燃料噴射量「Mf」で除した平均空燃比が、理論空燃比よりも大きいか否かが判別される。このQ8の判別でYESのときは、現在リーン側にあるので、Q9において、リッチ方向となるように制御定数「a」の設定が後述のようにして行われる。また、Q8の判別でNOのときは、現在リッチ側にあるので、リーン方向となるように制御定数「a」の設定が後述のようにして行われる。そして、Q9あるいはQ10の後は、それぞれ、Q11において、制御定数「a」の更新が行われた後、Q3へ移行される(次の処理期間△tについての制御が開始される)。
Q9での制御定数「a」の設定は、例えば次のようにして行われる。なお、以下の説明で、各符合は次のような意味である。
「AFRob」は、目標空燃比で、実施形態では理論空燃比(14.7)である。
「AFRoblr」は、リーンからリッチ方向制御時(Q9対応)の目標値で、理論空燃比よりも例えば「0.15」だけリッチな空燃比とされる。
「AFRobrl」は、リッチからリーン方向制御時(Q10対応)の目標値で、理論空燃比よりも例えば「0.15」だけリーンな空燃比とされる。
ここで、前回の制御(「△t」の期間の制御)期間において、目標空燃比(理論空燃比)とするのに噴射すべき理論上の必要な積算燃料噴射量は、「Ma/AFRob」であり、実際に噴射した積算噴射量は、「Ma/AFRav」である(「AFRav」は算出された実際の平均空燃比)。よって、前回の制御によって生じた積算燃料噴射量の過不足量△Mfは、次式(1)のようになる。
式(1)
△Mf=Ma/AFRav−Ma/AFRob
次に、「est」の添え字を、次の制御期間での最終予測値を意味するものとして示した場合に、要求予定の燃料量は、吸入空気量の予測値を「Maest」としたときに、リーンからリッチ方向への制御時(Q9対応)を例にして説明すると、次式(2)のようになる。なお、予測値「Maest」は、前回の処理時間△tの間での前後変化値に基づいて設定される。
式(2)
要求予定燃料量=Maest/AFRoblr−△Mf
一方、「Qfend」から「Qfend+a・△t」で流れる総燃料量(次の処理期間△tでの総燃料量)は、次式(3)のようになる。
式(3)
総燃料量=(Qfend+Qfend+a・△t)・△t/2
上記総燃料量が要求予定燃料量と一致するためには、次式(4)を満足させる必要がある。
式(4)
Maest/AFRoblr−△Mf=(Qfend+Qfend+a・△t)・△t/2
上記式(4)から、制御定数「a」は、次式(5)で示される。
式(5)
a=(Maest/AFRoblr−△Mf−Qfend・△t)・2/(△t・△t)
式(5)は、式(2)を用いて、次式(6)のように変形される。
式(6)
a=(Maest/AFRoblr−Ma/AFRav+Ma/AFRob−Qfend・△t) ・2/(△t・△t)
Q10でのリッチからリーン方向への制御時には、上記各式において、「AFRoblr」の代わりに、「AFRobrl」を用いればよい。
前記Q12では、通常の燃料噴射量制御が実行される。すなわち、例えば定常運転状態でない加速時等においては、検出された吸入空気量に基づいて燃料噴射量が決定されることになる(吸入空気量変化に対する追従度の高い燃料噴射制御の実行)。このQ12の後は、Q1へ戻る。
以上の説明から既に明かなように、Q8〜Q11での制御定数「a」の更新のための処理は、空燃比センサS4に基づく空燃比のフィードバック制御用となるが、この処理は、Q3〜Q6での複数回の処理が繰り返された後(処理時間△tの経過ごと)に行われることになる。つまり、燃料噴射量の制御サイクルが空燃比の制御サイクルよりも大きくされ、このことは空燃比センサS4の振動周波数が吸入空気量の振動周波数よりも低く(小さく)なる制御となる。これにより、平均空燃比を目標空燃比としつつ、燃料噴射量のきめ細かな制御が実行可能とされている。また、この周波数は、車両振動系の共振周波数(5−6Hz)よりも低い周波数(例えば1Hz)となり、車両振動を助長することを完全に排除することが出来る。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。例えば、定常運転状態において、目標空燃比を理論空燃比に対してリッチとリーンとの間でわずかに変動させるようにしたが、目標空燃比を一定値に設定するようにしてもよい。使用燃料としては、ガソリンに限らず、ガソリンに対してエタノールを混合した燃料(エタノール100%の燃料を含む)等、適宜の燃料を使用することができる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明が適用されたエンジンの一例を示す系統図。 本発明による制御系統例を示すブロック図。 回転復元力が増大されることを示す説明図。 回転復元力が増大されることを示すタイムチャート。 本発明の制御例を示すフローチャート。 図5の制御例に対応したタイムチャート。
E:エンジン
4:燃焼室
5:点火プラグ
10:吸気ポート
11:排気ポート
12:吸気弁
13:排気弁
20:吸気通路
24:スロットル弁
25:燃料噴射弁
30:排気通路
31:排気ガス浄化触媒
S1:センサ(スロットル開度)
S2:センサ(車速)
S3:センサ(エンジン回転数)
S4:センサ(排気空燃比)
S5:センサ(吸入空気量)

Claims (6)

  1. エンジンの吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が配設されると共に、吸入空気量に応じた量の燃料を供給するようにした内燃機関の燃料供給を制御する方法であって、
    エンジンの吸入空気量を検出する第1ステップと、
    要求出力の変化を検出する第2ステップと、
    前記第2ステップで検出される要求出力の変化が所定値以上となる第1運転状態において、前記第1ステップで検出された吸入空気量の変化に対して第1の追従度で追従する量の燃料を供給する第3ステップと、
    前記第2ステップで検出される要求出力の変化が前記所定値未満となる第2運転状態において、前記第1ステップで検出された吸入空気量の変化に対して、前記第1の追従度よりも小さい第2の追従度で追従する量の燃料を供給する第4ステップと、
    を備え、
    前記第4ステップではさらに、前記第2運転状態でかつスロットル開度が一定状態である定常状態のときは、エンジン回転数が変化した場合でも単位時間あたりの燃料供給量を一定にする、
    ことを特徴とする内燃機関の燃料供給を制御する方法。
  2. 請求項1において、
    前記第2運転状態において、単位時間あたりの燃料供給量が略一定とされる、ことを特徴とする内燃機関の燃料供給を制御する方法。
  3. 請求項2において、
    前記第2運転状態において、エンジンの回転速度が低下したときに、気筒サイクル毎の燃料供給量が増大される、ことを特徴とする内燃機関の燃料供給を制御する方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記第2運転状態において、平均空燃比がほぼ理論空燃比とされる、ことを特徴とする内燃機関の燃料供給を制御する方法。
  5. 請求項4において、
    排気空燃比を検出する第5ステップと、
    前記第5ステップで検出された排気空燃比が理論空燃比となるように燃料供給量をフィードバック制御する第6ステップと、
    をさらに備え、
    前記排気空燃比の振動周波数が、吸入空気量の振動周波数よりも低くされている、ことを特徴とする内燃機関の燃料供給を制御する方法。
  6. エンジンの吸気通路に吸入空気量を調整するスロットル弁が配設されると共に、吸入空気量に応じた量の燃料を供給するようにした内燃機関の燃料供給を制御するシステムであって、
    エンジンの吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
    要求出力の変化を検出する出力変化検出手段と、
    前記出力変化検出手段で検出される要求出力の変化が所定値以上となる第1運転状態において、前記吸入空気量検出手段で検出された吸入空気量の変化に対して第1の追従度で追従する量の燃料を供給する第1燃料供給制御手段と、
    前記第出力変化検出手段で検出される要求出力の変化が前記所定値未満となる第2運転状態において、前記吸入空気量検出手段で検出された吸入空気量の変化に対して、前記第1の追従度よりも小さい第2の追従度で追従する量の燃料を供給する第2燃料供給制御手段と、
    を備え、
    前記第2燃料供給手段はさらに、前記第2運転状態でかつスロットル開度が一定状態である定常状態のときは、エンジン回転数が変化した場合でも単位時間あたりの燃料供給量が一定になるように制御する、
    とを特徴とする内燃機関の燃料供給を制御するシステム。
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