JP5221592B2 - 組成物、光学補償フィルム及び液晶表示装置 - Google Patents
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Description
(1) フルオロ脂肪族基と、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、スルファト基(−OSO3H)、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の親水性基とを含む化合物の少なくとも一種、オニウム塩の少なくとも一種、及び液晶性化合物の少なくとも一種を含有する組成物。
(2) 前記フルオロ脂肪族基を含む化合物が、フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位と下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含む共重合体である(1)の組成物。
(連結基群)
単結合、−O−、−CO−、−NR4−(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(OR5)−(R5はアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、アルキレン基及びアリーレン基;
Qはカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、又はホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩を表す。)
一般式(2)
(R0)m−L0−(W)n
(式中、R0はアルキル基、末端にCF3基を有するアルキル基、又は末端にCF2H基を有するアルキル基を表し、mは1以上の整数を表す。複数個のR0は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも一つは末端にCF3基又はCF2H基を有するアルキル基を表す。L0は(m+n)価の連結基を表し、Wはカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、スルファト基(−OSO3H)もしくはその塩、又はホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩を表し、nは1以上の整数を表す。)
(5) 前記液晶性化合物が、ディスコティック液晶性化合物である(1)〜(4)のいずれかの組成物。
(6) 前記ディスコティック液晶性化合物が、トリフェニレン液晶である(5)の組成物。
(8) (5)又は(6)の組成物から形成された光学異方性層を有する光学補償フィルムであって、前記ディスコティック液晶性化合物が実質的に垂直配向している光学補償フィルム。
面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフィルムの厚さdを用いて
Re=(nx−ny)×d
で定義される第1位相差領域の面内のレターデーションReが20nm以下で、且つ
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
で定義される第1位相差領域の厚み方向のレターデーションRthが20nm〜120nmであり、第2位相差領域が(5)又は(6)の組成物から形成され、且つディスコティック液晶性化合物が実質的に垂直配向している光学異方性層から構成され、該第2位相差領域の遅相軸が第1偏光膜の透過軸と黒表示時の液晶性化合物の遅相軸方向に平行である液晶表示装置。
(10) 前記第2基板のより外側に、第2偏光膜を有する(9)の液晶表示装置。
なお、「第2基板のより外側」とは、前記第2基板を中心としてみた場合に、前記液晶層が位置していない側をいう。
(11) 前記第2位相差領域のReが50nm〜200nmである(9)または(10)に記載の液晶表示装置。
(12) 前記第1位相差領域が複数の層から構成されており、該複数の層のうち第2位相差領域に接する層が配向膜である(9)〜(11)のいずれかの液晶表示装置。
(13) 前記第2偏光膜を挟んで配置された一対の保護膜を有し、該一対の保護膜のうち液晶層側の保護膜の厚み方向の位相差Rthが20nm以下である(9)〜(12)のいずれかの液晶表示装置。
(14) 前記第2偏光膜を挟んで配置された一対の保護膜のうち、液晶層側の保護膜がセルロースアシレートフィルム又はノルボルネン系フィルムである(13)の液晶表示装置。
(15) 前記第2偏光膜を挟んで配置された一対の保護膜のうち、液晶層側の保護膜がセルロースアシレートフィルムと垂直配向した棒状液晶性化合物を含む層とを有する(13)の液晶表示装置。
(16) 前記第1位相差領域が複数の層から構成されており、該複数の層のうち第1偏光膜に接する層が第1偏光膜の保護膜として機能する(9)〜(15)のいずれかの液晶表示装置。
(17) 透明支持体上に配向膜と光学異方性層を有する光学補償フィルムであって、該光学異方性層が液晶性化合物と、液晶性化合物の空気界面における傾斜角を増加または減少させる化合物の少なくとも一種および液晶性化合物の配向膜界面における傾斜角を増加または減少させる化合物の少なくとも一種を含有する光学補償フィルム。
さらに、層面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフィルムの厚さdを用いてRe=(nx−ny)×dで定義される面内のレターデーションReが20nm以下で、且つRth=((nx+ny)/2−nz)×dで定義される厚み方向のレターデーションRthが20nm〜120nmの第1位相差領域と前記実質的に垂直配向したReが50nm〜200nmのディスコティック液晶性化合物から構成される第2位相差領域を、該第2位相差領域の遅相軸が第1偏光膜の透過軸と黒表示時の液晶層の液晶性化合物の遅相軸方向に平行で、かつ該第2位相差領域が該第1位相差領域よりも液晶層側になるように配置することによって、正面方向の特性を何ら変更させることなく、斜めの方位角方向から見た場合に2枚の偏光板の吸収軸が90度からずれることから生ずるコントラストの低下、特に45度の斜め方向からのコントラストの低下を改善することができる。さらに、第2偏光膜の保護膜のRthを20nm以下とすることによって更なるコントラスト向上を実現することができる。
本発明の組成物は、フルオロ脂肪族基と、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、スルファト基(−OSO3H)、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の親水性基とを含む化合物の少なくとも一種、オニウム塩の少なくとも一種、及び液晶性化合物の少なくとも一種を含有する。前記フルオロ脂肪族基と1種以上の親水性基と有する化合物は、空気界面側において、液晶性化合物、特にディスコティック液晶性化合物の分子を垂直配向させるのに寄与する。一方、前記オムニウム塩は、配向膜界面側において、液晶性化合物、特にディスコティック液晶性化合物の分子を垂直配向させるのに寄与する。各々の成分は、空気界面側及び配向膜界面側にそれぞれ偏在して、その排除体積効果、静電気的効果、又は表面エネルギー効果によって液晶性化合物の分子を垂直配向させる作用を及ぼす。液晶性分子を垂直配向させる作用は、ディスコティック液晶性化合物の分子については、そのダイレクターの傾斜角度、すなわちダイレクターと塗布液晶空気側表面とがなす角度を減少させる作用に相当する。前記フルオロ脂肪族基と1種以上の親水性基と有する化合物は、排除体積効果を有する剛直性の構造単位を含有するポリマーであるのが好ましい。該化合物は、液晶性化合物、特にディスコティック液晶性化合物の空気界面側のダイレクターの傾斜角度を減少させるとともに、組成物の塗布性を改善させ、ムラ、ハジキの発生の軽減にも寄与する。
なお、前記フルオロ脂肪族基と親水性基の少なくとも一種とを有する化合物(高分子及び低分子化合物を含む)は、重合性基を有していてもよく、かかる場合は、併用される液晶性分子の配向の固定化にも寄与する。
本発明に用いられるフルオロ脂肪族基と一種以上の親水性基とを有する化合物は、フルオロ脂肪族基と一種以上の親水性基を有するフッ素系ポリマー又は下記一般式(2)で表される含フッ素化合物であるのが好ましい。
まず、本発明の組成物に使用可能なフッ素系ポリマーについて説明する。
《フッ素系ポリマー》
本発明では、フルオロ脂肪族基と、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の親水性基とを有するフッ素系ポリマーを用いることができる。ポリマーの種類としては、「改訂 高分子合成の化学」(大津隆行著、発行:株式会社化学同人、1968)1〜4ページに記載があり、例えば、ポリオレフィン類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリイミド類、ポリウレタン類、ポリカーボネート類、ポリスルホン類、ポリカーボナート類、ポリエーテル類、ポリアセタール類、ポリケトン類、ポリフェニレンオキシド類、ポリフェニレンスルフィド類、ポリアリレート類、PTFE類、ポリビニリデンフロライド類、セルロース誘導体などが挙げられる。前記フッ素系ポリマーは、ポリオレフィン類であることが好ましい。
(連結基群)
単結合、−O−、−CO−、−NR4−(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(OR5)−(R5はアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、アルキレン基及びアリーレン基。
(置換基群Y)
アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、アラルキル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12のアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、アニリノ基などが挙げられる)、
(1)アルケン類
エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、1−ドデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ヘキサフルオロプロペン、フッ化ビニリデン、クロロトリフルオロエチレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなど;
(2)ジエン類
1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−n−プロピル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1−フェニル−1,3−ブタジエン、1−α−ナフチル−1,3−ブタジエン、1−β−ナフチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1−ブロモ−1,3−ブタジエン、1−クロロブタジエン、2−フルオロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1,1,2−トリクロロ−1,3−ブタジエン及び2−シアノ−1,3−ブタジエン、1,4−ジビニルシクロヘキサンなど;
(3a)アルキルアクリレート類
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、tert−オクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2−クロロエチルアクリレート、2−ブロモエチルアクリレート、4−クロロブチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、2−アセトキシエチルアクリレート、メトキシベンジルアクリレート、2−クロロシクロヘキシルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールアクリレート(ポリオキシエチレンの付加モル数:n=2ないし100のもの)、3−メトキシブチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブトキシエチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリレート、1−ブロモ−2−メトキシエチルアクリレート、1,1−ジクロロ−2−エトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなど);
メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、アリルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチルメタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、3−メトキシブチルメタクリレート、ω−メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(ポリオキシエチレンの付加モル数:n=2ないし100のもの)、2−アセトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレートなど;
マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、タコン酸ジブチル、クロトン酸ジブチル、クロトン酸ジヘキシル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチルなど;
N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−tertブチルアクリルアミド、N−tertオクチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−(2−アセトアセトキシエチル)アクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N−アクリロイルモルフォリン、ジアセトンアクリルアミド、N−メチルマレイミドなど;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど;
(5)スチレン及びその誘導体
スチレン、ビニルトルエン、エチルスチレン、p−tertブチルスチレン、p−ビニル安息香酸メチル、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、ビニルナフタレン、p−メトキシスチレン、p−ヒドロキシメチルスチレン、p−アセトキシスチレンなど;
(6)ビニルエステル類
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、メトキシ酢酸ビニル、フェニル酢酸ビニルなど;
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、n−ドデシルビニルエーテル、n−エイコシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、フルオロブチルビニルエーテル、フルオロブトキシエチルビニルエーテルなど;及び
(8)その他の重合性単量体
N−ビニルピロリドン、メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトン、2−ビニルオキサゾリン、2−イソプロペニルオキサゾリンなど。
《一般式(2)で表される含フッ素化合物》
R2:n−C6F13−
R3:n−C4F9−
R4:n−C8F17−(CH2)2−
R5:n−C6F13−(CH2)2−
R6:n−C4F9−(CH2)2−
R7:H−(CF2)8−
R8:H−(CF2)6−
R9:H−(CF2)4−
R10:H−(CF2)8−(CH2)−
R11:H−(CF2)6−(CH2)−
R12:H−(CF2)4−(CH2)−
一般式(2b)
(R7−L1−)m2(Ar1)−W3
式(2b)中、R7はアルキル基、末端にCF3基を有するアルキル基、又は末端にCF2H基を有するアルキル基を表し、m2は1以上の整数を表し、複数個のR7は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも一つは末端にCF3基又はCF2H基を有するアルキル基を表す。L1は、アルキレン基、芳香族基、−CO−、−NR−(Rは炭素原子数が1〜5のアルキル基又は水素原子)、−O−、−S−、−SO−、−SO2−及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる二価の連結基を表し、複数個のL1は同一でも異なっていてもよい。Ar1は芳香族炭化水素環又は芳香族ヘテロ環を表し、W3はカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、スルファト基(−OSO3H)もしくはその塩、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩、又は置換基としてカルボキシル基、スルホ基、スルファト基もしくはホスホノキシ基を有するアルキル基、アルコキシ基、又はアルキルアミノ基を表す。
(オニウム塩:配向膜界面側垂直配向剤)
本発明の組成物はオニウム塩を含有する。前記オニウム塩は、本発明の組成物において、配向膜界面側垂直配向剤として機能する。前記オニウム塩の例には、アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩が含まれる。好ましくは、4級オニウム塩であり、特に好ましくは第4級アンモニウム塩である。
上記R8で表されるアルキル基は、炭素数1〜18の置換もしくは無置換のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜8の置換もしくは無置換のアルキル基である。これらは、直鎖状、分岐鎖状、あるいは環状であってもよい。これらの例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、ネオペンチル、シクロヘキシル、アダマンチル及びシクロプロピル等が挙げられる。
R9及びR10で各々表される置換もしくは無置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基又は複素環基は、前記一般式(3a)中、R8で表される基と同義であり、その好ましい範囲も同一である。X-で表されるアニオンは、前記一般式(3a)中、X-で表されるアニオンと同義であり、その好ましい範囲も同一である。前記した様に、X-は1価のアニオンである必要はなく、2価以上のアニオンであってもよく、かかる場合は、前記化合物中のカチオンとアニオンとの比率も1:2である必要はなく、適宜決定される。
本発明の組成物が含有する液晶性化合物は、ディスコティック液晶性化合物であるのが好ましく、中でも、トリフェニレン液晶がより好ましい。ディスコティック液晶性化合物は、様々な文献(C.Destrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page 111(1981);日本化学会編、季刊化学総説、No.22、液晶の化学、第5章、第10章第2節(1994);B.Kohne et al.,Angew.Chem.Soc.Chem.Comm.,page 1794(1985);J.Zhang et al.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page 2655(1994))に記載されている。ディスコティック液晶性化合物の重合については、特開平8−27284号公報に記載がある。
D(−L−P)n
式中、Dは円盤状コアであり、Lは二価の連結基であり、Pは重合性基であり、nは4〜12の整数である。前記式中の円盤状コア(D)、二価の連結基(L)及び重合性基(P)の好ましい具体例は、それぞれ、特開2001−4837号公報に記載の(D1)〜(D15)、(L1)〜(L25)、(P1)〜(P18)であり、同公報に記載の内容を好ましく用いることができる。
なお、液晶性化合物のディスコティックネマティック液晶相−固相転移温度は、70〜300℃が好ましく、70〜170℃がさらに好ましい。
垂直配向させたディスコティック液晶性化合物は、配向状態を維持して固定する。固定化は、液晶性化合物に導入した重合性基(P)の重合反応により実施することが好ましい。重合反応には、熱重合開始剤を用いる熱重合反応と光重合開始剤を用いる光重合反応とが含まれる。光重合反応が好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾル化合物(米国特許4212970号明細書記載)が含まれる。
上記の液晶性化合物と共に、可塑剤、界面活性剤、重合性モノマー等を併用して、塗工膜の均一性、膜の強度、液晶性化合物の配向性等を向上させることができる。これらの素材は液晶性化合物と相溶性を有し、配向を阻害しないことが好ましい。
配向膜は、液晶性化合物、特にディスコティック液晶性化合物の配向方向を規定する機能を有するため、本発明の好ましい態様を実現する上では必須である。しかし、液晶性化合物を配向後にその配向状態を固定してしまえば、配向膜はその役割を果たしているために、本発明の構成要素としては必ずしも必須のものではない。即ち、配向状態が固定された配向膜上の光学異方性層のみを偏光子上に転写する等、使用時に配向膜が存在することは要しない。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ジオクタデシルメチルアンモニウムクロライド、ステアリール酸メチル)の累積のような手段で設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
配向膜ポリマーの架橋性官能基は、多官能モノマーと同様に、重合性基を含むことが好ましい。具体的には、例えば特開2000−155216号公報明細書中段落番号[0080]〜[0100]記載のもの等が挙げられる。
本発明では透明支持体を用いてもよい。透明支持体としては、波長分散が小さいポリマーフイルムを用いることが好ましい。透明支持体は、光学異方性が小さいことも好ましい。支持体が透明であるとは、光透過率が80%以上であることを意味する。波長分散が小さいとは、具体的には、Re400/Re700の比が1.2未満であることが好ましい。光学異方性が小さいとは、具体的には、面内レターデーション(Re)が20nm以下であることが好ましく、10nm以下であることがさらに好ましい。ポリマーの例には、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアクリレートおよびポリメタクリレートが含まれる。セルロースエステルが好ましく、アセチルセルロースがさらに好ましく、トリアセチルセルロースが最も好ましい。ポリマーフイルムは、ソルベントキャスト法により形成することが好ましい。透明支持体の厚さは、20〜500μmであることが好ましく、50〜200μmであることがさらに好ましい。透明支持体とその上に設けられる層(接着層、垂直配向膜あるいは位相差層)との接着を改善するため、透明支持体に表面処理(例、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線(UV)処理、火炎処理)を実施してもよい。透明支持体の上に、接着層(下塗り層)を設けてもよい。また、透明支持体や長尺の透明支持体には、搬送工程でのすべり性を付与したり、巻き取った後の裏面と表面の貼り付きを防止するために、平均粒径が10〜100nm程度の無機粒子を固形分重量比で5%〜40%混合したポリマー層を支持体の片側に塗布や支持体との共流延によって形成したものを用いることが好ましい。
本発明の光学補償フィルムは、液晶性化合物の空気界面における傾斜角を増加または減少させる化合物の少なくとも一種および液晶性化合物の配向膜界面における傾斜角を増加または減少させる化合物の少なくとも一種を含有する光学異方性層を有する。本発明において、液晶性化合物の空気界面における傾斜角を増加または減少させる化合物とは、併用することによって、ディスコティック液晶性化合物(例えば、本願の実施例1で使用の化合物)の空気界面近傍の傾斜角を10〜40度変化させることができる化合物である。また、液晶性化合物の配向膜界面における傾斜角を増加または減少させる化合物とは、併用することによって、ディスコティック液晶性化合物(例えば、本願の実施例1で使用の化合物)の配向膜近傍の傾斜角を10〜90度変化させることができる化合物である。傾斜角は、ディスコティック液晶性化合物(例えば、本願の実施例1で使用の化合物)を含む溶液を、本願実施例1に記載の方法と同様に透明支持体上に形成された配向膜上に塗布し、乾燥し、次いで液晶相形成温度まで加熱し、その後配向状態を維持して冷却したのち重合することによって光学補償フィルムを作製し、エリプソメーター(APE-100、島津製作所(株)製)を用いて観察角度を変えてレタデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想し、Designing Concepts of the Discotic Negative Birefringence Compensation Films SID98 DIGEST に記載されている手法で算出する。傾斜角の変化は、前記傾斜角を増加または減少させる化合物を併用する場合としない場合の傾斜角をそれぞれ求め、その差で評価する。測定波長は632.8nmである。傾斜角を増加または減少させる化合物の濃度は、組成物(塗布液である場合は溶媒を除いた組成物)中、0.005〜8質量%であるのが好ましく、0.01〜5質量%であるのがより好ましく、0.05〜1質量%であるのがさらに好ましい。
なお、上記した様に、前記光学異方性層の形成時に利用した配向膜及び支持体は、本発明の光学補償フィルムにおいては必須構成部材ではない。
[液晶表示装置]
図2に示す液晶表示装置は、第1偏光膜8と、光学補償フィルム10と、第1基板14と、液晶層16と、第2基板18と、第2偏光膜21とを有する。第1偏光膜8及び第2偏光膜21は、それぞれ保護膜7aと7b及び20aと20bによって挟持されている。光学補償フィルム10は、第1偏光膜8に接する保護膜7bを含む第1位相差領域11と、第1位相領域11に接する第2位相差領域12とから構成されている。
第1位相差領域の光学特性は、面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフィルムの厚さdを用いてRe=(nx−ny)×dで定義される面内のレターデーションReが20nm以下であり、10nm以下であることがより好ましく、5nm以下であることがさらに好ましい。またRth=((nx+ny)/2−nz)×dで定義される厚み方向のレターデーションRthが20nm〜120nmであり、40nm〜100nmの範囲であることがより好ましい。なお、第1偏光膜8を保護する保護膜7bに光学的な異方性がある場合、保護膜7bは第1位相差領域11を構成する層であることから、当該保護膜のRthと他の層のRthの合計が40nm〜100nmであることが必要とされる。
第2位相差領域は、ディスコティック液晶性化合物と、フルオロ脂肪族基と親水性基とを有するフッ素化合物と、オニウム塩とを少なくとも含有する本発明の組成物から形成された光学異方性層からなる。前記光学異方性層において、ディスコティック液晶性化合物の分子は、実質的に垂直配向した状態に固定され、所定の光学特性を発現している。光学補償フィルムは、第2位相差領域の遅相軸が、第1偏光膜の透過軸及び黒表示時の液晶層中の液晶性化合物の遅相軸方向に平行になる様に配置される。この第2位相差領域のReは50nm〜200nmであるのが好ましく、80nm〜160nmであるのがさらに好ましい。このReの調整は塗布形成するディスコティック液晶層の厚みを制御することによって行なわれる。さらに、ディスコティック液晶性分子は、フィルム面に対して実質的に垂直(70〜90度の範囲の平均傾斜角)に配向させることが必要である。平均傾斜角がこれよりも小さくなると光漏れの分布が非対称になる。実質的に垂直とは、円盤面と光学異方性層の面との平均角度(平均傾斜角)が70°〜90°の範囲内であることを意味する。これらのディスコティック液晶性分子は斜め配向させても良いし、傾斜角が徐々に変化するように(ハイブリッド配向)させてもよい。斜め配向又はハイブリッド配向の場合でも、平均傾斜角は70°〜90°であることが好ましく、75°〜90°がより好ましく、80°〜90°が最も好ましい。前述した様に、フルオロ脂肪族基を有する化合物及びオニウム塩が、ディスコティック液晶性化合物(好ましくはトリフェニレン液晶)の分子をかかる垂直配向状態とするのに寄与する。
第2偏光板用保護膜としては、可視光領域に吸収が無く、光透過率が80%以上であり、複屈折性に基づくレターデーションが小さいものが好ましい。具体的には、面内のReが20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましく、5nm以下が最も好ましい。さらに、厚み方向のレターデーションRthは20nm以下であることが好ましく、10nm以下がより好ましく、5nm以下であることが最も好ましい。この特性を有するフィルムであれば好適に用いることができるが、偏光膜の耐久性の観点からはセルロースアシレートやノルボルネン系のフィルムがより好ましい。セルロースアシレートフィルムのRthを小さくする方法として、液晶性の化合物をフィルムに混合することが有効である。
本発明の液晶表示装置は、棒状液晶性化合物を含む組成物から形成された位相差層を有していてもよい。後述する様に、第2偏光膜の保護膜が、ポリマーフィルム、好ましくはセルロースアシレートのポリマーフィルムと棒状液晶性化合物を含む組成物から形成された位相差層とからなっているのが好ましい。前記光学異方性層の形成に用いられる棒状液晶性化合としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。以上のような低分子液晶性分子だけではなく、高分子液晶性分子も用いることができる。
棒状液晶性化合物を配向膜側で垂直に配向させるためには、配向膜の表面エネルギーを低下させることが重要である。具体的には、ポリマーの官能基により配向膜の表面エネルギーを低下させ、これにより棒状液晶性化合物を立てた状態にする。配向膜の表面エネルギーを低下させる官能基としては、フッ素原子及び炭素原子数が10以上の炭化水素基が有効である。フッ素原子又は炭化水素基を配向膜の表面に存在させるために、ポリマーの主鎖よりも側鎖にフッ素原子又は炭化水素基を導入することが好ましい。含フッ素ポリマーは、フッ素原子を0.05〜80重量%の割合で含むことが好ましく、0.1〜70重量%の割合で含むことがより好ましく、0.5〜65重量%の割合で含むことがさらに好ましく、1〜60重量%の割合で含むことが最も好ましい。炭化水素基は、脂肪族基、芳香族基又はそれらの組み合わせである。脂肪族基は、環状、分岐状あるいは直鎖状のいずれでもよい。脂肪族基は、アルキル基(シクロアルキル基であってもよい)又はアルケニル基(シクロアルケニル基であってもよい)であることが好ましい。炭化水素基は、ハロゲン原子のような強い親水性を示さない置換基を有していてもよい。炭化水素基の炭素原子数は、10〜100であることが好ましく、10〜60であることがさらに好ましく、10〜40であることが最も好ましい。ポリマーの主鎖は、ポリイミド構造又はポリビニルアルコール構造を有することが好ましい。
通常の棒状液晶性化合物は空気界面側では傾斜して配向する性質を有するので、均一に垂直配向した状態を得るために、空気界面側においても棒状液晶性化合物を垂直に配向制御することが必要である。棒状液晶性化合物の空気界面側垂直配向剤は、前記ディスコティック液晶性化合物の空気界面側垂直配向剤と同一の化合物を用いることができ、使用量の好ましい範囲も同一である。また、それ以外にも特開2002−20363号公報、特開2002−129162号公報に記載されている化合物を空気界面側垂直配向剤として用いることができる。また、特願2002−212100号明細書の段落番号0072〜0075、特願2002−243600号明細書の段落番号0038〜0040と0048〜0049、特願2002−262239号明細書の段落番号0037〜0039、特願2003−91752号明細書の段落番号0071〜0078に記載される事項も本発明に適宜適用することができる。
<IPSモード液晶セル1の作製>
一枚のガラス基板上に、隣接する電極間の距離が20μmとなるように、図1に示す電極を配設し、その上にポリイミド膜を配向膜として設け、ラビング処理を行なった。ラビング処理は、図1に示す方向に行なった。別に用意した一枚のガラス基板の一方の表面にポリイミド膜を設け、ラビング処理を行なって配向膜とした。二枚のガラス基板を、配向膜同士が対向し、かつ基板の間隔(ギャップ;d)が3.9μmで、二枚のガラス基板のラビング方向が平行となるようにして重ねて貼り合わせ、次いで屈折率異方性(Δn)が0.0769及び誘電率異方性(Δε)が正の4.5であるネマティック液晶組成物を封入した。液晶層のd・Δnの値は、300nmであった。
(第1位相差領域の作製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、下記の組成を有するセルロースアセテート溶液を調製した。
セルロースアセテート溶液の組成
酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
メタノール(第2溶媒) 54質量部
1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
別のミキシングタンクに、下記のレターデーション上昇剤16質量部、メチレンクロライド80質量部及びメタノール20質量部を投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。セルロースアセテート溶液487質量部にレターデーション上昇剤溶液7質量部を混合し、十分に攪拌してドープを調製した。
上記セルロースアセテートフィルム1の表面をケン化後、このフィルム上に下記の組成の配向膜塗布液をワイヤーバーコーターで20ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、膜を形成した。次に、形成した膜にフィルムの遅相軸方向と平行の方向にラビング処理を施して、配向膜を得た。
配向膜塗布液の組成
下記の変性ポリビニルアルコール 10質量部
水 371質量部
メタノール 119質量部
グルタルアルデヒド 0.5質量部
エリプソメーター(APE-100、島津製作所(株)製)を用いて観察角度を変えてレタデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想し、Designing Concepts of the Discotic Negative Birefringence Compensation Films SID98 DIGEST に記載されている手法で算出した。測定波長は632.8nmである。空気界面近傍の傾斜角は89.9°、配向膜近傍の傾斜角は89.9°であった。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を製作した。ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、作製した光学補償フィルム1を、セルロースアセテートフィルムが偏光膜側となるように偏光膜の片側に貼り付けた。偏光膜の透過軸と光学補償フィルムの遅相軸(第2位相差領域の遅相軸もこれに一致する)とは平行になるように配置した。市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製)にケン化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光膜の反対側に貼り付けた。これを、前記で作製したIPSモード液晶セル1の一方に、光学補償フィルム1の遅相軸が液晶セルのラビング方向と平行になるように(即ち、第2位相差領域の遅相軸が、黒表示時の液晶分子の遅相軸方向と平行になるように)、且つディスコティック液晶塗布面側が液晶セル側になるように貼り付けた。続いて、IPSモード液晶セル1のもう一方の側に市販の偏光板(HLC2−5618、(株)サンリッツ製)を、クロスニコルの配置で貼り付け、液晶表示装置を作製した。
このように作製した液晶表示装置の漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は0.12%であった。
<光学補償フィルム2の作製>
第1位相差領域として、市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re=3nm、Rth=45nm)を用いて、その表面のケン化処理を行い、このフィルム上に実施例1と同じ配向膜の塗布液をワイヤーバーコーターで20ml/m2塗布した。60℃の温風で60秒、さらに100℃の温風で120秒乾燥し、膜を形成した。次に、フィルムの遅相軸方向と平行の方向に、形成した膜にラビング処理を施し、配向膜を形成した。
エリプソメーター(APE-100、島津製作所(株)製)を用いて観察角度を変えてレタデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想し、Designing Concepts of the Discotic Negative Birefringence Compensation Films SID98 DIGEST に記載されている手法で算出した。測定波長は632.8nmである。空気界面近傍の傾斜角は89.9°、配向膜近傍の傾斜角は89.9°であった。
このように作製した液晶表示装置の漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は0.13%であった。
<第2偏光板1の作製>
市販のセルロースアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士写真フイルム(株)製、Re=3nm、Rth=45nm)を用いて、その表面のケン化処理を行い、このフィルム上に市販の垂直配向膜(JALS−204R、日本合成ゴム(株)製)をメチルエチルケトンで1:1に希釈したのち、ワイヤーバーコーターで2.4ml/m2塗布した。直ちに、120℃の温風で120秒乾燥した。
配向膜上に、下記の棒状液晶化合物1.8g、光重合開始剤(イルガキュアー907、チバガイギー社製)0.06g、増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)0.02g、下記の空気界面側垂直配向剤0.002gを9.2gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を、#2のワイヤーバーで塗布した。これを金属の枠に貼り付けて、100℃の恒温槽中で2分間加熱し、棒状液晶化合物を配向させた。次に、100℃で120W/cm高圧水銀灯を用いて、30秒間UV照射し棒状液晶化合物を架橋した。その後、室温まで放冷した。このようにして、第2偏光板の保護膜1を製作した。
このように作製した液晶表示装置の漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は0.03%であった。
前記作製したIPSモード液晶セル1の両側に市販の偏光板(HLC2−5618、(株)サンリッツ製)を、クロスニコルの配置で貼り付け、液晶表示装置を作製した。光学補償フィルムは用いなかった。上記液晶表示装置では、実施例1と同様に、上側の偏光板の透過軸が液晶セルのラビング方向と平行になるように偏光板を貼り付けた。このように作製した液晶表示装置の漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は0.55%であった。
実施例1で製作したIPSモード液晶セル1に対して、実施例2で作製した光学補償フィルム2をその遅相軸が液晶セルのラビング方向と直交するように、且つディスコティック液晶塗布面側が液晶セル側になるように貼り付けた。続いて、この光学補償フィルム2上に透過軸が液晶セルのラビング方向と平行になるように市販の偏光板(HLC2−5618、(株)サンリッツ製)を貼り付け、さらにIPSモード液晶セル1のもう一方の側に同じ偏光板を、クロスニコルの配置で貼り付け、液晶表示装置を作製した。このように作製した液晶表示装置の漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は1.52%で極めて大きいものであった。
実施例1におけるディスコティック液晶塗布液組成物から空気界面側垂直配向剤(P−15)を除いたこと以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作製し漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は1.2%で極めて大きいものであった。
実施例1におけるディスコティック液晶塗布液組成物から配向膜界面側垂直配向剤(II−23)を除いたこと以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作製し漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は0.50%と大きいものであった。
<空気界面および配向膜近傍の傾斜角の測定>
エリプソメーター(APE-100、島津製作所(株)製)を用いて観察角度を変えてレタデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想し、Designing Concepts of the Discotic Negative Birefringence Compensation Films SID98 DIGEST に記載されている手法で算出した。測定波長は632.8nmである。配向膜近傍の傾斜角は6.4°、空気界面近傍の傾斜角は85.4°であった。
実施例2におけるディスコティック液晶塗布液組成物から空気界面側垂直配向剤(I−48)および配向膜界面側垂直配向剤(II−23)を除いたこと以外は、実施例1と同様に液晶表示装置を作製し漏れ光を測定した。左斜め方向70°から観察した際の漏れ光は0.51%と大きいものであった。
<空気界面および配向膜近傍の傾斜角の測定>
エリプソメーター(APE-100、島津製作所(株)製)を用いて観察角度を変えてレタデーションを測定し、屈折率楕円体モデルと仮想し、Designing Concepts of the Discotic Negative Birefringence Compensation Films SID98 DIGEST に記載されている手法で算出した。測定波長は632.8nmである。配向膜近傍の傾斜角は6.4°、空気界面近傍の傾斜角は46.0°であった。
2 画素電極
3 表示電極
4 ラビング方向
5a、5b 黒表示時の液晶化合物のダイレクター
6a、6b 白表示時の液晶化合物のダイレクター
7a,7b 第1偏光膜用保護膜
8 第1偏光膜
9 第1偏光膜の偏光透過軸
10 光学補償フィルム
11 第1位相差領域
12 第2位相差領域
13 第2位相差領域の遅相軸
14 第1基板
15 第1基板ラビング方向
16 液晶層
17 液晶性化合物の遅相軸方向
18 第2基板
19 第2基板ラビング方向
20a、20b 第2偏光膜用保護膜
21 第2偏光膜
22 第2偏光膜偏光透過軸
Claims (19)
- 透明支持体上に配向膜と光学異方性層を有する光学補償フィルムであって、該光学異方性層が液晶性化合物と、液晶性化合物の空気界面における傾斜角を増加させる化合物(以下、「空気界面側垂直配向剤」という)の少なくとも一種および液晶性化合物の配向膜界面における傾斜角を増加させる化合物(以下、「配向膜界面側垂直配向剤」という)の少なくとも一種をそれぞれ含有し、前記配向膜が、架橋性官能基を有する変性ポリビニルアルコールを含有し、前記配向膜界面垂直配向剤が、オニウム塩である光学補償フィルム。
- 前記空気界面側垂直配向剤が、フルオロ脂肪族基と、カルボキシル基(−COOH)、スルホ基(−SO3H)、スルファト基(−OSO3H)、ホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}及びそれらの塩からなる群より選ばれる1種以上の親水性基とを含む化合物である請求項1に記載の光学補償フィルム。
- 前記空気界面側垂直配向剤が、フルオロ脂肪族基含有モノマーより誘導される繰り返し単位と下記一般式(1)で表される繰り返し単位とを含む共重合体である請求項1又は2に記載の光学補償フィルム。
(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表し;Lは下記の連結基群から選ばれる2価の連結基又は下記の連結基群から選ばれる2つ以上を組み合わせて形成される2価の連結基を表し、
(連結基群)
単結合、−O−、−CO−、−NR4−(R4は水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、−S−、−SO2−、−P(=O)(OR5)−(R5はアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す)、アルキレン基及びアリーレン基;
Qはカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、又はホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩を表す。) - 前記空気界面側垂直配向剤が、下記一般式(2)で表される化合物である請求項1又は2に記載の光学補償フィルム。
一般式(2)
(R0)m−L0−(W)n
(式中、R0はアルキル基、末端にCF3基を有するアルキル基、又は末端にCF2H基を有するアルキル基を表し、mは1以上の整数を表す。複数個のR0は同一でも異なっていてもよいが、少なくとも一つは末端にCF3基又はCF2H基を有するアルキル基を表す。L0は(m+n)価の連結基を表し、Wはカルボキシル基(−COOH)もしくはその塩、スルホ基(−SO3H)もしくはその塩、スルファト基(−OSO3H)もしくはその塩、又はホスホノキシ基{−OP(=O)(OH)2}もしくはその塩を表し、nは1以上の整数を表す。) - 前記オニウム塩が第4級アンモニウム塩である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
- 前記オニウム塩が、第4級ピリジニウム塩である請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
- 前記オニウム塩のアニオンが、ハロゲン陰イオン又はスルホネートイオンである請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
- 前記液晶性化合物が、ディスコティック液晶性化合物である請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学補償フィルム。
- 前記ディスコティック液晶性化合物が、トリフェニレン液晶である請求項9に記載の光学補償フィルム。
- 第1偏光膜と、該第1偏光膜に接する第1位相差領域及び該第1位相差領域に接する第2位相差領域からなる光学補償フィルムと、第1基板と、ネマチック液晶材料からなる液晶層と、第2基板とがこの順序で配置され、黒表示時に該ネマチック液晶材料の液晶性化合物が前記一対の基板の表面に対して平行に配向する液晶表示装置であって、
前記光学補償フィルムが、請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学補償フィルムであり、第1位相領域が前記光学補償フィルムの透明支持体であり、及び第2位相差領域が前記光学補償フィルムの光学異方性層である液晶表示装置。 - 面内の屈折率nxとny(nx≧ny)、厚さ方向の屈折率nz、及びフィルムの厚さdを用いて
Re=(nx−ny)×d
で定義される第1位相差領域の面内のレターデーションReが20nm以下で、且つ
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
で定義される第1位相差領域の厚み方向のレターデーションRthが20nm〜120nmであり、前記第2位相差領域の遅相軸が第1偏光膜の透過軸と黒表示時の液晶性化合物の遅相軸方向に平行である請求項11に記載の液晶表示装置。 - 前記第2基板のより外側に、第2偏光膜を有する請求項11又は12に記載の液晶表示装置。
- 前記第2位相差領域のReが50nm〜200nmである請求項11〜13のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記第1位相差領域が複数の層から構成されており、該複数の層のうち第2位相差領域に接する層が配向膜である請求項11〜14のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記第2偏光膜を挟んで配置された一対の保護膜を有し、該一対の保護膜のうち液晶層側の保護膜の厚み方向の位相差Rthが20nm以下である請求項11〜15のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
- 前記第2偏光膜を挟んで配置された一対の保護膜のうち、液晶層側の保護膜がセルロースアシレートフィルム又はノルボルネン系フィルムである請求項16に記載の液晶表示装置。
- 前記第2偏光膜を挟んで配置された一対の保護膜のうち、液晶層側の保護膜が、セルロースアシレートフィルムと垂直配向した棒状液晶性化合物を含む層とを有する請求項16に記載の液晶表示装置。
- 前記第1位相差領域が複数の層から構成されており、該複数の層のうち第1偏光膜に接する層が第1偏光膜の保護膜として機能する請求項11〜18のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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