以下、本発明による通信システムについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による通信システムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による通信システムでは、上位中継装置がパケットの振り分けを行い、下位中継装置も複数のインターフェースを持つ移動端末へのパケットの振り分けを行う。
図1は、本実施の形態による通信システムの構成を示すブロック図である。本実施の形態による通信システムは、上位中継装置1と、2個の下位中継装置2,4と、移動端末3とを備える。これらの装置は、有線または無線の通信回線501〜506や、ルータ201〜205を介してパケットを送受信するものである。なお、図1のネットワーク構成は単なる一例であって、各装置やルータ、通信回線の個数や配置はこれに限定されるものではない。有線または無線の通信回線501〜506は、例えば、インターネットやイントラネット、公衆電話回線網等である。
図2は、本実施の形態による上位中継装置1の構成を示すブロック図である。図2において、本実施の形態による上位中継装置1は、上位アドレス対応情報記憶部11と、受信部12と、上位振り分け対応情報記憶部13と、振り分け部14と、送信部15と、更新部16とを備える。なお、本実施の形態では、上位中継装置1が階層化モバイルIPv6におけるホームエージェントに対応するものである場合について主に説明する。
上位アドレス対応情報記憶部11では、複数の上位アドレス対応情報が記憶される。上位アドレス対応情報は、移動端末3の不変のアドレスであるホームアドレスと、その移動端末3宛のパケットが中継されるネットワークにおける移動端末3の気付アドレスである地域気付アドレス(階層化モバイルIPv6におけるRCoAである)とを対応付ける情報である。この上位アドレス対応情報は、階層化モバイルIPv6のホームエージェントにおける、いわゆるバインディングキャッシュテーブルである。
なお、移動端末3の不変のアドレスとは、少なくとも、この通信システムにおける移動透過性を維持した通信がなされている状況において不変であればよく、将来にわたってずっと不変でなくてもよく、あるいは、不変であってもよい。
また、「ホームアドレスと、地域気付アドレスとを対応付ける」とは、ホームアドレスと地域気付アドレスの一方の情報から、他方の情報を取得できればよいという意味である。したがって、上位アドレス対応情報は、ホームアドレスと地域気付アドレスとを組として含む情報を有してもよく、ホームアドレスと地域気付アドレスとをリンク付ける情報であってもよい。後者の場合には、上位アドレス対応情報は、例えば、ホームアドレスと地域気付アドレスの格納されている位置を示すポインタやアドレスとを対応付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、ホームアドレスと地域気付アドレスとは、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、ホームアドレスに、第3の情報が対応しており、その第3の情報に地域気付アドレスが対応していてもよい。なお、この段落に記載されていることは、他の2以上の情報が対応付けられている場合についても同様であるとする。
上位アドレス対応情報記憶部11に上位アドレス対応情報が記憶される過程は問わない。なお、本実施の形態では、後述する更新部16によって上位アドレス対応情報が追記されたり、更新されたりする場合について説明する。上位アドレス対応情報記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。上位アドレス対応情報記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
受信部12は、ホームアドレスを送信先とするパケットを受信する。すなわち、受信部12は、上位アドレス対応情報に含まれるホームアドレスを送信先とするパケットを受信する。したがって、上位アドレス対応情報記憶部11において2以上のホームアドレスが地域気付アドレスと対応付けられている場合には、それぞれのホームアドレスを送信先とするパケットを受信部12が受信することになる。具体的には、そのホームアドレスに関する近隣探索要求に対して、この上位中継装置1が答えることによって、そのホームアドレスを送信先とするパケットを受信部12が受信することができるようになる。なお、そのホームアドレスを送信先とするパケットを受信する方法については、前述の非特許文献1,2等に記載されており、すでに公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、受信部12は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、受信部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
上位振り分け対応情報記憶部13では、上位振り分け対応情報が記憶される。上位振り分け対応情報は、移動端末ごとに、地域気付アドレスと、パケットの振り分け割合とを対応付ける情報である。パケットの振り分け割合は、パケットをどれだけ振り分けるのかの割合を示す情報である。例えば、ある移動端末が、地域気付アドレスAと、地域気付アドレスBとを有する場合に、上位振り分け対応情報は、地域気付アドレスAと、パケットの振り分け割合「40%」とを対応付けると共に、地域気付アドレスBと、パケットの振り分け割合「60%」とを対応付ける情報であってもよい。この場合には、その移動端末に対応するホームアドレスを送信先とするパケットのうち、40%が地域気付アドレスAを送信先として送信され、60%が地域気付アドレスBを送信先として送信されることになる。この割合は、例えば、パケットの個数の割合であってもよく、パケットのデータ容量の割合であってもよく、パケットが送信される時間の割合であってもよく、その他の割合であってもよい。また、上位アドレス対応情報記憶部11において2以上のホームアドレスが記憶されている場合には、各ホームアドレスに対応する移動端末について、地域気付アドレスと、パケットの振り分け割合との対応が上位振り分け対応情報において記憶されているものとする。
上位振り分け対応情報記憶部13に上位振り分け対応情報が記憶される過程は問わない。なお、本実施の形態では、後述する更新部16によって上位振り分け対応情報が追記されたり、更新されたりする場合について説明する。上位振り分け対応情報記憶部13での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。上位振り分け対応情報記憶部13は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
振り分け部14は、同一のホームアドレスを送信先とする複数のパケットを、そのホームアドレスに応じた移動端末3に対応する振り分け割合に応じて、その振り分け割合に対応付けられている地域気付アドレスに振り分ける。なお、パケットをアドレスに振り分けるとは、そのパケットの送信先とするアドレスを決定することである。例えば、あるホームアドレスXを有する移動端末3に対して、前述のように、地域気付アドレスAとパケットの振り分け割合「40%」が対応し、地域気付アドレスBとパケットの振り分け割合「60%」が対応している場合には、受信部12がそのホームアドレスXを送信先とするパケットを受信した際に、振り分け部14は、その受信されたパケットのうち、40%が地域気付アドレスAを送信先として送信され、60%が地域気付アドレスBを送信先として送信されるように、受信されたパケットを各地域気付アドレスに対して振り分ける。
なお、パケットの振り分け割合が、例えば、パケットの個数の割合である場合には、振り分け部14は、カウンタ等において地域気付アドレスごとの送信されたパケットの個数を管理しておき、そのカウンタ等を参照しながらパケットの振り分けを行うようにしてもよい。より具体的には、振り分け部14は、巡回ラウンドロビンや、集中ラウンドロビンなどのアルゴリズムを用いてパケットの振り分けを行ってもよい。また、パケットの振り分け割合が、例えば、パケットのデータ容量の割合である場合には、振り分け部14は、図示しない記録媒体等において地域気付アドレスごとの送信されたパケットのデータ容量の合計を管理しておき、そのデータ容量の合計を参照しながらパケットの振り分けを行うようにしてもよい。また、パケットの振り分け割合が、例えば、パケットが送信される時間の割合である場合には、振り分け部14は、タイマ等を用いることによって地域気付アドレスごとの送信される時間の長さを管理しておき、そのタイマ等を参照しながら時分割の振り分けを行うようにしてもよい。なお、このようなパケットの振り分けの手法については、すでに公知であり、その詳細な説明を省略する。
送信部15は、受信部12がホームアドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、そのパケットを、振り分け部14によってそのパケットが振り分けられた地域気付アドレスを送信先として送信する。地域気付アドレスを送信先として送信するとは、結果として、地域気付アドレスが送信先となるのであれば、その方法を問わない。例えば、階層化モバイルIPv6では、受信部12が受信したパケットがカプセル化され、そのカプセル化されたパケットのヘッダの送信先が、その地域気付アドレスとなる。この地域気付アドレスを送信先とするパケットは、いずれかの下位中継装置において受信されることになる。なお、この送信部15による送信の処理についても、前述の非特許文献1,2等に記載されており、すでに公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、送信部15は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい(この場合には、送信部15と通信回線500との間に図示しない送信デバイスが存在することとなる)。また、送信部15は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
更新部16は、適宜、上位アドレス対応情報記憶部11で記憶されている上位アドレス対応情報や、上位振り分け対応情報記憶部13で記憶されている上位振り分け対応情報を更新する。例えば、移動端末3から送信された、ホームアドレスと地域気付アドレスとの新たな組(階層化モバイルIPv6におけるバインディングアップデートである)が受信された場合には、更新部16は、それに応じて、上位アドレス対応情報を更新する。また、更新部16は、通信経路の品質を確認し、その品質に応じて振り分け割合を更新する。例えば、ある移動端末に関する2個の通信経路が存在する場合に、一方の通信経路の品質が著しく低下した場合には、他方の通信経路の振り分け割合が高くなるように、振り分け割合を更新してもよい。なお、通信経路の品質とは、例えば、スループットや、遅延、ジッターなどである。例えば、遅延であれば、PINGのラウンドトリップタイムを用いて測定することができる。なお、これらの品質の測定方法はすでに公知であり、その説明を省略する。なお、その測定において、例えば、プローブパケットを送信してもよく、あるいは、プローブパケットを送信せず、装置間で送受信されるパケットを用いてもよい。また、品質の悪い経路の振り分け割合を低くし、品質のよい経路の振り分け割合を高くする振り分け割合の更新方法についても、すでに公知であり、その説明を省略する。
なお、上位アドレス対応情報記憶部11と、上位振り分け対応情報記憶部13とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、上位アドレス対応情報を記憶している領域が上位アドレス対応情報記憶部11となり、上位振り分け対応情報を記憶している領域が上位振り分け対応情報記憶部13となる。
また、結果として、上位アドレス対応情報と、上位振り分け対応情報とに対応する情報が上位中継装置1において記憶されているのであれば、その情報の持ち方は限定されるものではない。例えば、上位アドレス対応情報と、上位振り分け対応情報とが一体の情報として構成されていてもよい。
図3は、本実施の形態による下位中継装置2の構成を示すブロック図である。図3において、本実施の形態による下位中継装置2は、アドレス対応情報記憶部21と、受信部22と、振り分け対応情報記憶部23と、振り分け部24と、送信部25と、更新部26とを備える。なお、本実施の形態では、下位中継装置2が階層化モバイルIPv6におけるモビリティーアンカーポイント(MAP)に対応するものである場合について主に説明する。また、下位中継装置4も、下位中継装置2と同様の構成であるとする。
アドレス対応情報記憶部21では、複数のアドレス対応情報が記憶される。アドレス対応情報は、移動端末3を識別する情報である移動端末識別情報と、その移動端末3の気付アドレスである局地気付アドレス(階層化モバイルIPv6におけるLCoAである)と、その移動端末3宛のパケットが中継されるネットワークにおけるその移動端末3の気付アドレスである地域気付アドレスとを対応付ける情報である。アドレス対応情報における局地気付アドレスと地域気付アドレスとの対応は、階層化モバイルIPv6のMAPにおける、いわゆるバインディングキャッシュテーブルにおける対応と同様である。
移動端末識別情報は、例えば、移動端末3のホームアドレスであってもよく、その他の識別情報であってもよい。その他の識別情報としては、例えば、ネットワークアクセス識別子(NAI:Network Access Identifier)などが存在する。なお、ネットワークアクセス識別子については、RFC 4282を参照されたい。また、そのネットワークアクセス識別子を制御パケットに付与するための方式については、RFC 4283を参照されたい。本実施の形態では、移動端末識別情報がホームアドレスである場合について説明する。
アドレス対応情報記憶部21にアドレス対応情報が記憶される過程は問わない。なお、本実施の形態では、後述する更新部26によってアドレス対応情報が追記されたり、更新されたりする場合について説明する。アドレス対応情報記憶部21での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。アドレス対応情報記憶部21は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
本実施の形態による下位中継装置2では、このアドレス対応情報を保持していることによって、複数の地域気付アドレスを送信先とするパケットが同一の移動端末に送信されるパケットであるのかどうかを判断することができることになる。そして、後述するように、同一の移動端末に送信される場合には、適宜、パケット振り分けを行うことができるようになる。一方、従来の階層化モバイルIPv6では、MAPは、バインディングアップデートによって、地域気付アドレスと局地気付アドレスとの対応を知ることができるが、複数の地域気付アドレスを送信先とするパケットが同一の移動端末に送信されるパケットであるのかどうかを判断することができなかった。したがって、従来の階層化モバイルIPv6では、MAPにおいてパケットの振り分けを行うことはできなかった。
受信部22は、地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信する。すなわち、アドレス対応情報記憶部21において2以上の地域気付アドレスが移動端末識別情報等と対応付けられている場合には、それぞれの地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信部22が受信することになる。なお、その地域気付アドレスに関する近隣探索要求に対して、この下位中継装置2が答えることによって、その地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信部22が受信することができるようになることは、受信部12の場合と同様である。また、その地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信する方法については、前述の非特許文献2等に記載されており、すでに公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、受信部22は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、受信部22は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
振り分け対応情報記憶部23では、振り分け対応情報が記憶される。振り分け対応情報は、地域気付アドレスが局地気付アドレスとなった以外、上位振り分け対応情報と同様の情報であり、移動端末3ごとに、局地気付アドレスと、パケットの振り分け割合とを対応付ける情報である。パケットの振り分け割合については、上位振り分け対応情報での説明と同様である。
振り分け対応情報記憶部23に振り分け対応情報が記憶される過程は問わない。なお、本実施の形態では、後述する更新部16によって振り分け対応情報が追記されたり、更新されたりする場合について説明する。振り分け対応情報記憶部23での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。振り分け対応情報記憶部23は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
振り分け部24は、同一の移動端末識別情報に対応付けられている地域気付アドレスを送信先とする複数のパケットを、当該移動端末識別情報で識別される移動端末3に対応する振り分け割合に応じて、その振り分け割合に対応付けられている局地気付アドレスに振り分ける。振り分け部24は、受信部22が受信したパケットの送信先である地域気付アドレスに対応する移動端末識別情報を、アドレス対応情報を用いて取得することによって、そのパケットの送信先である移動端末3を特定することができる。そして、振り分け部24は、その特定した移動端末3に対応する振り分け対応情報を参照することによって、そのパケットを振り分けることができる。なお、このような振り分けを行うことにより、従来のバインディングキャッシュテーブルを用いた送信先の決定とは異なる処理が行われる場合もありうる。すなわち、バインディングキャッシュテーブルにおいて、地域気付アドレスAと、局地気付アドレスBとが対応付けられている場合には、従来の階層化モバイルIPv6であれば、地域気付アドレスAを送信先とするパケットは、その地域気付アドレスAに対応する局地気付アドレスBを送信先として送信されていたが、この振り分け部24によるパケットの振り分けを行うことにより、地域気付アドレスAを送信先とするパケットが、その地域気付アドレスAに対応する局地気付アドレスB以外の局地気付アドレスを送信先として送信されることも起こりえるようになる。なお、この振り分け部24による振り分け方法は、地域気付アドレスが局地気付アドレスとなった以外、振り分け部14による振り分け方法と同様であり、その説明を省略する。なお、具体的な振り分け方法については、振り分け部14と、振り分け部24とにおいて別のものを採用してもよい。例えば、振り分け部14では、パケットの個数に応じた振り分けを行い、振り分け部24では、時分割の振り分けを行ってもよい。
送信部25は、受信部22が地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、そのパケットを、振り分け部24によってそのパケットが振り分けられた局地気付アドレスを送信先として送信する。局地気付アドレスを送信先として送信するとは、結果として、局地気付アドレスが送信先となるのであれば、その方法を問わない。例えば、階層化モバイルIPv6では、受信部22が受信したパケットがカプセル化され、そのカプセル化されたパケットのヘッダの送信先が、その局地気付アドレスとなる。この局地気付アドレスを送信先とするパケットは、移動端末3において受信されることになる。なお、この送信部25による送信の処理についても、前述の非特許文献1,2等に記載されており、すでに公知であるため、詳細な説明を省略する。
なお、送信部25は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、送信部25は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
更新部26は、適宜、アドレス対応情報記憶部21で記憶されているアドレス対応情報や、振り分け対応情報記憶部23で記憶されている振り分け対応情報を更新する。例えば、移動端末3から送信された、移動端末識別情報と局地気付アドレスと地域気付アドレスとの新たな組(階層化モバイルIPv6におけるバインディングアップデートに移動端末識別情報を付加したものである)が受信された場合には、更新部26は、それに応じて、アドレス対応情報を更新する。また、更新部26は、通信経路の品質を確認し、その品質に応じて振り分け割合を更新する。この更新の方法については、更新部16での説明と同様であり、その説明を省略する。
なお、アドレス対応情報記憶部21と、振り分け対応情報記憶部23とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、アドレス対応情報を記憶している領域がアドレス対応情報記憶部21となり、振り分け対応情報を記憶している領域が振り分け対応情報記憶部23となる。
また、結果として、アドレス対応情報と、振り分け対応情報とに対応する情報が下位中継装置2において記憶されているのであれば、その情報の持ち方は限定されるものではない。例えば、アドレス対応情報と、振り分け対応情報とが一体の情報として構成されていてもよく、それらの情報とは別の切り分け方で2以上の情報に切り分けられていてもよい。
図4は、本実施の形態による移動端末3の構成を示すブロック図である。図4において、本実施の形態による移動端末3は、通信インターフェースを複数有するものであり、移動端末識別情報記憶部31と、受信部32と、処理部33と、検知部34と、アドレス生成部35と、送信部36とを備える。なお、この移動端末3は、階層化モバイルIPv6におけるいわゆる移動端末(モバイルノード)に対応するものである場合について主に説明する。この移動端末3は、例えば、通信インターフェースを複数有するスマートフォンやPDAなどであってもよい。
移動端末識別情報記憶部31では、移動端末3を識別する情報である移動端末識別情報が記憶される。移動端末識別情報は、前述のように、例えば、移動端末3に対応するホームアドレスであってもよく、あるいは、その他の識別情報であってもよい。本実施の形態では、前述のように、移動端末識別情報がホームアドレスである場合について説明する。なお、移動端末識別情報記憶部31において、ホームアドレスでない移動端末識別情報が記憶されている場合であっても、階層化モバイルIPv6の場合には、移動端末識別情報記憶部31においてホームアドレスが記憶されていてもよい。上位中継装置(ホームエージェント)1に対してバインディングアップデートを送信する際に、ホームアドレスが必要となるからである。
移動端末識別情報記憶部31に移動端末識別情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して移動端末識別情報が移動端末識別情報記憶部31で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された移動端末識別情報が移動端末識別情報記憶部31で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された移動端末識別情報が移動端末識別情報記憶部31で記憶されるようになってもよい。移動端末識別情報記憶部31での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。移動端末識別情報記憶部31は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
受信部32は、移動端末3に対応する局地気付アドレスを送信先とするパケットを受信する。本実施の形態による移動端末3は、複数の通信インターフェースを有するため、受信部32は、その複数の通信インターフェースごとのパケットの受信を行うことになる。例えば、受信部32は、無線LANの通信インターフェースと、2Gや3Gなどの携帯電話による情報通信の通信インターフェースとを有していてもよい。なお、受信部32が、局地気付アドレスを送信先とするパケットを受信する方法については、IPv6の技術としてすでに公知であり、その説明を省略する。
なお、受信部32は、受信を行うための有線または無線の受信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、受信部32は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは受信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
処理部33は、受信部32が受信したパケットについて、カプセル化の解除などの処理を行い、適宜、そのパケットを対応する構成要素等に渡す処理等を行う。なお、この処理部33の処理についても、IPv6の技術としてすでに公知であり、その説明を省略する。
検知部34は、パケットが中継される下位中継装置が替わったことを検知する。移動端末3が移動することによって、パケットが中継される下位中継装置が替わる事態が発生することになる。検知部34は、例えば、アクセスルータが送信しているルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスを一時的に図示しない記録媒体において記憶しておき、その記録媒体で記憶している下位中継装置のアドレスと、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスとが異なった場合に、下位中継装置が替わったことを検知してもよい。また、その他の検知方法を用いてもよいことは言うまでもない。なお、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスは、そのルータ広告を送信したアクセスルータが属しているドメインの下位中継装置のアドレスである。また、アクセスルータによる下位中継装置のアドレスを含むルータ広告の送信は、階層化モバイルIPv6のMAPオプションを用いることによって実現可能である。また、下位中継装置が替わったことが検知された場合には、上位中継装置1と、新たな下位中継装置とに対してアドレスの登録等が行われることになる。その処理については後述する。また、下位中継装置が替わったことが検知された場合には、検知部34は、図示しない記録媒体で一時的に記憶している下位中継装置のアドレスを上書きで更新するものとする。また、下位中継装置が替わった場合には、アクセスルータも替わっているため、後述するように、移動端末3が属しているサブネットのネットワークプレフィックスを一時的に図示しない記録媒体で記憶している場合には、検知部34は、そのネットワークプレフィックスも新しいものに上書きで更新してもよい。
また、検知部34は、パケットを中継するアクセスルータが替わったことを検知してもよい。より厳密に言うと、検知部34は、アクセスルータが替わったが、下位中継装置が替わっていないことを検知してもよい。移動端末3が移動することによって、一の下位中継装置のドメイン内において、パケットが中継されるアクセスルータが替わる事態が発生することになる。検知部34は、例えば、下位中継装置のアドレスと、アクセスルータが送信しているルータ広告に含まれるサブネット(このサブネットは、移動端末3が属するサブネットである)のネットワークプレフィックスとを一時的に図示しない記録媒体において記憶しておき、その記録媒体で記憶しているネットワークプレフィックスと、ルータ広告に含まれるネットワークプレフィックスとが異なった場合であって、その記録媒体で記憶している下位中継装置のアドレスと、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスとが一緒である場合に、アクセスルータが替わったことを検知してもよい。また、その他の検知方法を用いてもよいことは言うまでもない。また、アクセスルータが替わったことが検知された場合には、下位中継装置に対してバインディングアップデートが行われることになる。その処理については後述する。また、アクセスルータが替わったことが検知された場合には、検知部34は、図示しない記録媒体で一時的に記憶しているサブネットのネットワークプレフィックスを上書きで更新するものとする。
アドレス生成部35は、移動端末3の気付アドレスである局地気付アドレスを生成する。また、アドレス生成部35は、移動端末3宛のパケットが中継されるネットワークにおける移動端末3の気付アドレスである地域気付アドレスを生成する。アドレス生成部35は、例えば、ルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスを用いて局地気付アドレスを生成してもよく、あるいは、サブネットに存在するDHCPサーバを用いて局地気付アドレスを生成してもよい。前者の場合には、アドレス生成部35は、例えば、ルータ広告に含まれるネットワークプレフィックスが上位の64ビットとなり、移動端末3の通信インターフェースのMACアドレスが下位の64ビットとなるIPv6のアドレスを生成してもよい。なお、その局地気付アドレスの生成で用いられたMACアドレスに対応する通信インターフェースにおいて、この局地気付アドレスを送信先とするパケットが受信されることになる。この際に、48ビットのMACアドレスをEUI−64フォーマットに変換するなどの処理を行ってもよい。このようなIPv6のアドレスの生成方法は、すでに公知であり、その詳細な説明を省略する。また、アドレス生成部35は、例えば、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスを用いて地域気付アドレスを生成してもよい。具体的には、アドレス生成部35は、下位中継装置のアドレスの上位64ビット(これが下位中継装置の属するネットワークのネットワークプレフィックスとなる)を取得して、地域気付アドレスの上位64ビットとし、移動端末3の通信インターフェースのMACアドレスを地域気付アドレスの下位64ビットとすることによって、IPv6の地域気付アドレスを生成してもよい。この地域気付アドレスは、同一のMACアドレスを用いて生成された局地気付アドレスと一緒に下位中継装置に送信されることになる。
また、アドレス生成部35は、検知部34によって下位中継装置が替わったことが検知された場合に、前述のようにして、移動端末3の局地気付アドレスと、地域気付アドレスとを生成してもよい。また、アドレス生成部35は、検知部34によってアクセスルータが替わったこと(ただし、下位中継装置は替わっていないものとする)が検知された場合に、移動端末3の局地気付アドレスを生成してもよい。
なお、アドレス生成部35がアドレスを生成する方法は、これらに限定されるものではない。他の方法によってアドレス生成部35がアドレスを生成してもよい。また、アドレスの生成には、記録媒体で記憶されているアドレスを読み出すことが含まれてもよい。また、アドレス生成部35が生成した局地気付アドレスや、地域気付アドレスは、図示しない記録媒体において記憶されていてもよい。
送信部36は、移動端末識別情報記憶部31で記憶されている移動端末識別情報と、アドレス生成部35が生成した局地気付アドレス及び地域気付アドレスとを、下位中継装置に送信する。送信部36は、例えば、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスを送信先とすることによって、下位中継装置にパケットを送信することができる。その下位中継装置は、前述のように、地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信し、そのパケットを、局地気付アドレスを送信先として送信するものである。なお、送信部36は、検知部34によって下位中継装置が替わったことが検知された場合に、その検知の後にアドレス生成部35によって生成された局地気付アドレス及び地域気付アドレスと、移動端末識別情報とを下位中継装置に送信してもよい。このように、送信部36が下位中継装置に送信する情報は、従来の階層化モバイルIPv6におけるバインディングアップデートに対して、移動端末識別情報が付加されたものとなっている。階層化モバイルIPv6のプロトコルにおける移動端末識別情報の付加は、例えば、バインディングアップデートに対して付加的な情報を追加するための階層化モバイルIPv6の仕組みであるモビリティーオプション(前述の非特許文献1参照)を利用してもよい。また、送信部36は、検知部34によって下位中継装置が替わったことが検知された場合に、新たな地域気付アドレスと、移動端末3のホームアドレス(例えば、前述のように移動端末識別情報記憶部31で記憶されていてもよい)とを含むバインディングアップデートを上位中継装置1に送信してもよい。この場合に、送信部36は、あらかじめ上位中継装置1のアドレスを知っているものとする。
また、送信部36は、検知部34によってアクセスルータが替わったこと(ただし、下位中継装置は替わっていないものとする)が検知された場合に、移動端末識別情報記憶部31で記憶されている移動端末識別情報と、その検知の後にアドレス生成部35が生成した局地気付アドレスとを下位中継装置に送信してもよい。これは、階層化モバイルIPv6における、下位中継装置(MAP)の同一ドメイン内における通常のハンドオーバーで下位中継装置に送信されるバインディングアップデートと同じであり、その詳細な説明を省略する。
なお、送信部36は、送信を行うための送信デバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、送信部36は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは送信デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
次に、本実施の形態による上位中継装置1の動作について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、階層化モバイルIPv6の場合について説明する。
(ステップS101)受信部12は、ホームアドレスを送信先とするパケットを受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、ステップS104に進む。
(ステップS102)振り分け部14は、上位振り分け対応情報記憶部13で記憶されている上位振り分け対応情報を用いて、受信されたパケットを、いずれかの地域気付アドレスに振り分ける。
(ステップS103)送信部36は、受信部12が受信したパケットをカプセル化して、振り分けられた地域気付アドレスを送信先として送信する。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS104)受信部12は、上位中継装置1のアドレスが送信先であるパケットを受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS105に進み、そうでない場合には、ステップS107に進む。このフローチャートにおいて、ステップS104で受信部12が受信したパケットには、ホームアドレスと、地域気付アドレスとが含まれているものとする。すなわち、ステップS104では、移動端末3からのバインディングアップデートが受信されたかどうか判断されることになる。なお、本実施の形態では、そのホームアドレスと地域気付アドレスとを含むパケットに、バインディング識別子(BID:Binding Identification number)が含まれている場合について説明する。このバインディング識別子は、移動端末3において自由に設定することができる情報であり、本実施の形態では、移動端末3が通信を行う通信インターフェースごとに異なるバインディング識別子を設定するものとする。そのバインディング識別子の詳細については、前述の非特許文献3を参照されたい。
(ステップS105)更新部16は、受信部12が受信したパケットに含まれるホームアドレスと、地域気付アドレスとを用いて、上位アドレス対応情報記憶部11で記憶されている上位アドレス対応情報を更新する。なお、本実施の形態では、受信部12が受信したパケットに含まれるホームアドレスと、地域気付アドレスと共に、さらに、そのパケットに含まれるバインディング識別子をも用いて、上位アドレス対応情報を更新する場合について説明する。したがって、上位アドレス対応情報では、ホームアドレスと、地域気付アドレスと、バインディング識別子とが対応付けられていることになる。具体的には、更新部16は、ステップS104で受信されたパケットに含まれるホームアドレスとバインディング識別子とに対して、上位アドレス対応情報によって対応付けられる地域気付アドレスを特定することができるかどうか判断する。そして、特定することができた場合には、既存の通信インターフェースに対応する地域気付アドレスが変更されたことになるため、更新部16は、その特定した地域気付アドレスを、そのステップS104で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスで上書きする。一方、特定することができなかった場合には、新たな通信インターフェースを介した通信が開始されたことになるため、更新部16は、そのステップS104で受信されたパケットに含まれるホームアドレスと地域気付アドレスとバインディング識別子とを対応付ける新たな上位アドレス対応情報を上位アドレス対応情報記憶部11に追記する。
(ステップS106)更新部16は、上位振り分け対応情報を更新する。具体的には、ステップS105において地域気付アドレスが更新された場合には、更新部16は、上位振り分け対応情報における更新前の地域気付アドレスを、更新後の地域気付アドレスで上書きする。一方、新たな地域気付アドレスが使われ始めた場合(すなわち、新たな通信インターフェースを介した通信が開始された場合)には、更新部16は、ステップS104で受信されたパケットに含まれるホームアドレスに対応する移動端末3に対応する上位振り分け対応情報に対して、ステップS104で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスを追加する。また、その追加に応じて、適宜、パケットの振り分け割合を調整する。そして、ステップS101に戻る。
(ステップS107)更新部16は、振り分け割合を更新するかどうか判断する。そして、更新する場合には、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS101に戻る。更新部16は、例えば、所定のイベント(例えば、上位振り分け対応情報が更新されたことであってもよく、その他のイベントであってもよい)が発生したタイミングで、振り分け割合を更新すると判断してもよく、あるいは、定期的(例えば、5分ごと、10分ごと、30分ごとなど)に振り分け割合を更新すると判断してもよい。
(ステップS108)更新部16は、前述のように、例えば、プローブパケットを送信したり、上位中継装置1が送受信するパケットを用いたりすることによって、通信経路の品質を確認し、その品質に応じて振り分け割合を更新する。そして、ステップS101に戻る。
なお、図5のフローチャートにおける上位アドレス対応情報や上位振り分け対応情報の更新は、それらの情報が単一の情報として構成されていたり、別の方法で分割された2以上の情報として構成されていたりする場合には、適宜、異なるものとなりうる。その場合であっても、上述の説明と実質的に同様の手法を用いて、アドレスの更新や、アドレスの追加などを行うことができる。
また、ステップS105において、バインディング識別子を用いて上位アドレス対応情報を更新する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、次のような方法で上位アドレス対応情報の更新が行われてもよい。ただし、以下の説明において、気付アドレスの下位64ビットは、その気付アドレスを用いた通信の行われるインターフェースのMACアドレスであるものとする。具体的には、更新部16は、ステップS104で受信されたパケットに含まれるホームアドレスと上位アドレス対応情報によって対応付けられる地域気付アドレスを特定する。そして、更新部16は、ステップS104で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスの下位の64ビットが、その特定したいずれかの地域気付アドレスの下位の64ビットと一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、その下位の64ビットに対応するMACアドレスで識別される通信インターフェースに関する地域気付アドレスが替わったことになるため、更新部16は、ステップS104で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスを、その地域気付アドレスと下位の64ビットが一致する地域気付アドレスに上書きする。一方、ステップS104で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスの下位の64ビットが、その特定したいずれの地域気付アドレスの下位の64ビットとも一致しない場合には、新たな通信インターフェースを介した通信が開始されたことになるため、更新部16は、そのステップS104で受信されたパケットに含まれるホームアドレスと地域気付アドレスとを対応付ける新たな上位アドレス対応情報を上位アドレス対応情報記憶部11に追記する。このようにしても、上位アドレス対応情報を更新することができる。
次に、本実施の形態による下位中継装置2の動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、階層化モバイルIPv6の場合について説明する。また、下位中継装置4の動作も、この下位中継装置2の動作と同様である。
(ステップS201)受信部22は、地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS202に進み、そうでない場合には、ステップS204に進む。
(ステップS202)振り分け部24は、振り分け対応情報記憶部23で記憶されている振り分け対応情報を用いて、受信されたパケットを、いずれかの局地気付アドレスに振り分ける。
(ステップS203)送信部25は、受信部22が受信したパケットをカプセル化して、振り分けられた局地気付アドレスを送信先として送信する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS204)受信部22は、下位中継装置2のアドレスが送信先であるパケットを受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS205に進み、そうでない場合には、ステップS207に進む。このフローチャートにおいて、ステップS204で受信部22が受信したパケットには、移動端末識別情報と、局地気付アドレスと、地域気付アドレスとが含まれているものとする。すなわち、ステップS204では、移動端末3からのバインディングアップデート(ただし、モビリティーオプションによって移動端末識別情報が付加されているものである)が受信されたかどうか判断されることになる。
(ステップS205)更新部26は、受信部22が受信したパケットに含まれる移動端末識別情報と、局地気付アドレスと、地域気付アドレスとを用いて、アドレス対応情報記憶部21で記憶されているアドレス対応情報を更新する。具体的には、更新部26は、ステップS204で受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報にアドレス対応情報で対応付けられる局地気付アドレスと地域気付アドレスとの組を特定する。そして、更新部26は、ステップS204で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスが、その特定したいずれかの組の地域気付アドレスと一致するかどうか判断する。そして、一致する場合には、その地域気付アドレスに対応する局地気付アドレスが替わったことになるため、更新部26は、ステップS204で受信されたパケットに含まれる局地気付アドレスを、その特定した組の局地気付アドレスに上書きする。一方、ステップS204で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレスが、その特定したいずれの組の地域気付アドレスとも一致しない場合や、ステップS204で受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報を含むアドレス対応情報が存在しない場合には、新たな通信インターフェースを介した通信が開始されたか、あるいは、その移動端末識別情報で識別される移動端末が、下位中継装置2のドメインに新たに入ってきたことになるため、更新部26は、ステップS204で受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報と、局地気付アドレスと、地域気付アドレスとを対応付けるアドレス対応情報をアドレス対応情報記憶部21に追記する。なお、ステップS105に関する前述の説明と同様に、MACアドレスに対応するアドレスの下位の64ビットの部分の一致、不一致を判断することによって、上記と同様の処理を行うことも可能である。
(ステップS206)更新部26は、振り分け対応情報を更新する。具体的には、ステップS205において局地気付アドレスが上書きで更新された場合には、それと同様に、更新部26は、振り分け対応情報における更新前の局地気付アドレスを、更新後の局地気付アドレスで上書きする。一方、ステップ205において新たなアドレス対応情報が生成された場合には、更新部26は、ステップS204で受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報で識別される移動端末3に対応する振り分け対応情報に対して、ステップS204で受信されたパケットに含まれる局地気付アドレスを追加する。また、その追加に応じて、適宜、パケットの振り分け割合を調整する。そして、ステップS201に戻る。
(ステップS207)更新部26は、振り分け割合を更新するかどうか判断する。そして、更新する場合には、ステップS208に進み、そうでない場合には、ステップS201に戻る。更新部26は、例えば、所定のイベント(例えば、振り分け対応情報が更新されたことであってもよく、その他のイベントであってもよい)が発生したタイミングで、振り分け割合を更新すると判断してもよく、あるいは、定期的(例えば、5分ごと、10分ごと、30分ごとなど)に振り分け割合を更新すると判断してもよい。
(ステップS208)更新部26は、前述のように、例えば、プローブパケットを送信したり、下位中継装置2が送受信するパケットを用いたりすることによって、通信経路の品質を確認し、その品質に応じて振り分け割合を更新する。そして、ステップS201に戻る。
なお、図6のフローチャートにおけるアドレス対応情報や振り分け対応情報の更新は、それらの情報が単一の情報として構成されていたり、別の方法で分割された2以上の情報として構成されていたりする場合には、適宜、異なるものとなりうる。その場合であっても、上述の説明と実質的に同様の手法を用いて、アドレスの更新や、アドレスの追加などを行うことができる。
次に、本実施の形態による移動端末3の動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、階層化モバイルIPv6の場合について説明する。
(ステップS301)受信部32は、パケットを受信したかどうか判断する。なお、このパケットは、移動端末3に対応するいずれかの局地気付アドレスを送信先とするパケットである。
(ステップS302)処理部33は、受信部32が受信したパケットのカプセル化を解除する処理等を行い、適宜、そのパケットを対応する構成要素等に渡す処理等を行う。そして、ステップS301に戻る。
(ステップS303)受信部32は、ルータ広告を受信したかどうか判断する。そして、受信した場合には、ステップS304に進み、そうでない場合には、ステップS301に戻る。
(ステップS304)検知部34は、受信されたルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスを用いて、下位中継装置が替わったかどうか判断する。具体的には、検知部34は、その下位中継装置のアドレスが、一時的に記憶しているものと一致するかどうか判断し、一致する場合には、下位中継装置が替わっていないと判断してステップS308に進み、一致しない場合には、下位中継装置が替わったことを検知してステップS305に進む。
(ステップS305)アドレス生成部35は、前述のように、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスと、サブネットのネットワークプレフィックスとを用いて、地域気付アドレスと、局地気付アドレスとを生成する。
(ステップS306)送信部36は、アドレス生成部35が生成した地域気付アドレスと、移動端末識別情報記憶部31で記憶されているホームアドレスとを上位中継装置1に送信する。なお、本実施の形態では、前述のように、上位アドレス対応情報においてホームアドレス等にバインディング識別子が対応付けられているため、送信部36は、送信する地域気付アドレスを用いた通信が行われる通信インターフェースを識別するバインディング識別子をも上位中継装置1に送信するものとする。すなわち、地域気付アドレスと、ホームアドレスと、バインディング識別子とが上位中継装置1に送信されることになる。ここで、バインディング識別子も送信する場合には、移動端末3において、地域気付アドレスに対応するバインディング識別子を特定するための情報が保持されていることが好適である。その情報は、例えば、地域気付アドレスとバインディング識別子とを対応付ける情報であってもよく、あるいは、地域気付アドレスを用いた通信が行われる通信インターフェースの識別情報(例えば、MACアドレス)とバインディング識別子とを対応付ける情報であってもよい。なお、前者の場合には、その情報は、地域気付アドレスが更新されるごとに、更新されるものとする。
(ステップS307)送信部36は、アドレス生成部35が生成した地域気付アドレスと、局地気付アドレスと、移動端末識別情報記憶部31で記憶されている移動端末識別情報とを下位中継装置に送信する。この下位中継装置のアドレスは、ステップS303で受信されたルータ広告に含まれたものを用いてもよい。そして、ステップS301に戻る。
(ステップS308)検知部34は、受信されたルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスを用いて、在圏網が替わったかどうか判断する。具体的には、検知部34は、そのネットワークプレフィックスが、一時的に記憶しているものと一致するかどうか判断し、一致する場合には、在圏網が替わっていないと判断してステップS301に戻り、一致しない場合には、在圏網が替わっていること、すなわち、アクセスルータが替わったことを検知してステップS309に進む。
(ステップS309)アドレス生成部35は、前述のように、ルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスを用いて、局地気付アドレスを生成する。
(ステップS310)送信部36は、アドレス生成部35が生成した局地気付アドレスと、図示しない記録媒体で記憶されている地域気付アドレスと、移動端末識別情報記憶部31で記憶されている移動端末識別情報とを下位中継装置に送信する。この下位中継装置のアドレスは、ステップS303で受信されたルータ広告に含まれたものを用いてもよい。そして、ステップS301に戻る。
なお、図7のフローチャートでは記載していないが、移動端末3は、通信相手端末との通信のため、適宜、パケットを送信してもよい。また、移動端末3が新たな通信インターフェースを使用するようになった際には、下位中継装置の替わったことが検知された場合と同様にして、ステップS305〜S307の処理が実行されてもよい。なお、本実施の形態では、新たな通信インターフェースを使用するようになった際には、それまでに移動端末3が使用しているバインディング識別子と重複しない新たなバインディング識別子を、その通信インターフェースに対して付与するものとする。
また、図6,図7のフローチャートにおいて、移動端末3が同一の下位中継装置2のドメイン内で在圏網が替わった場合に、移動端末3から下位中継装置2に対して、移動端末識別情報を含むバインディングアップデートで送信される場合について説明したが、この場合のバインディングアップデートには、移動端末識別情報は含まれていなくてもよい。移動端末識別情報が含まれていない場合であっても、従来の階層化モバイルIPv6と同様にして、下位中継装置2において局地気付アドレスを更新することができる。
また、図5〜図7フローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、本実施の形態による通信システムの動作について、具体例を用いて説明する。
この具体例において、移動端末3に対応するアドレスは、図8で示されるようになっているものとする。すなわち、移動端末3のホームアドレスは「HoA101」である。また、移動端末3は、3個の地域気付アドレス「RCoA101」「RCoA102」「RCoA103」を有しており、地域気付アドレス「RCoA101」「RCoA102」を送信先とするパケットは、下位中継装置2で受信され、地域気付アドレス「RCoA103」を送信先とするパケットは、下位中継装置4で受信される。また、地域気付アドレス「RCoA101」と、局地気付アドレス「LCoA101」とが対応しており、地域気付アドレス「RCoA102」と、局地気付アドレス「LCoA102」とが対応しており、地域気付アドレス「RCoA103」と、局地気付アドレス「LCoA103」とが対応している。なお、これらの対応を示す情報が移動端末3の図示しない記録媒体で記憶されているものとする。したがって、従来の階層化モバイルIPv6の場合には、図8で示されるいずれかの矢印で示される通信経路による通信が行われることになる。一方、本実施の形態による通信システムでは、下位中継装置2,4においてパケットの振り分けが行われるため、例えば、RCoA101を送信先のアドレスとして下位中継装置2に送信されたパケットが、LCoA102を送信先のアドレスとして移動端末3に送信されることも起こりえる。
また、この具体例では、上位中継装置1において、上位アドレス対応情報と、上位振り分け対応情報とが一体になった図9のパケット振り分けテーブルが記憶されているものとする。図9のパケット振り分けテーブルにおいて、ホームアドレスと、トラフィッククラスと、地域気付アドレスと、バインディング識別子と、振り分け割合とが対応付けられている。トラフィッククラスは、パケットのヘッダに含まれている情報であり、このトラフィッククラスによって、FTPのようなリアルタイム性が要求されない通信と、ビデオストリームのようなリアルタイム性が要求される通信とを区別することが可能となる。なお、振り分け部14は、受信されたパケットのヘッダに含まれるトラフィッククラスが「0」であれば、図9のテーブルのトラフィッククラスが「0」であるレコードを用いてパケットの振り分けを行い、受信されたパケットのヘッダに含まれるトラフィッククラスが「1」であれば、図9のテーブルのトラフィッククラスが「1」であるレコードを用いてパケットの振り分けを行う。なお、図9において、ホームアドレスと地域気付アドレスとが対応付けられていると共に、地域気付アドレスと振り分け割合とが対応付けられているため、図9のパケット振り分けテーブルは、上位アドレス対応情報と上位振り分け対応情報とを含んでいると言うことができる。
なお、図9のパケットの振り分けテーブルから分かるように、ホームアドレス「HoA101」を送信先とするパケットは、地域気付アドレス「RCoA102」には振り分けられないようになっている(RCoA102に対応する振り分け割合が0%に設定されている)。これは、地域気付アドレス「RCoA101」「RCoA102」の送信先は両方とも、同一の下位中継装置2であるから、パケットの振り分けを行う必要がないからである。すなわち、複数の地域気付アドレスが同一の下位中継装置に対応する場合(具体的には、複数の地域気付アドレスを送信先とするパケットが同一の下位中継装置で受信される場合)には、その同一の下位中継装置に対応する複数の地域気付アドレスのいずれか一つに対してのみパケットが振り分けられるように、パケット振り分けテーブル(あるいは、上位振り分け対応情報)を設定するようにしてもよい。このようにすることで、不要なパケット振り分けの処理を回避することができ、上位中継装置1における処理負荷を低減することができうる。
また、この具体例では、下位中継装置2において、アドレス対応情報と、振り分け対応情報とに対応する情報である図10のアドレス読み替えテーブルと、図11のパケット振り分けテーブルと、図12のバインディングキャッシュテーブルとが記憶されているものとする。図10のアドレス読み替えテーブルでは、ホームアドレスである移動端末識別情報と、地域気付アドレスとが対応付けられている。また、図11のパケット振り分けテーブルでは、移動端末識別情報と、トラフィッククラスと、局地気付アドレスと、振り分け割合とが対応付けられている。トラフィッククラスについては前述の通りである。また、図12のバインディングキャッシュテーブルでは、地域気付アドレスと、局地気付アドレスとが対応付けられている。このバインディングキャッシュテーブルは、従来の階層化モバイルIPv6のMAPで用いられていたバインディングキャッシュテーブルと同じものである。なお、図10,図11,図12において、移動端末識別情報と局地気付アドレスと地域気付アドレスとが移動端末識別情報を介して対応付けられていると共に、局地気付アドレスと振り分け割合とが対応付けられており、さらに、地域気付アドレスと局地気付アドレスとが対応付けられているため、図10のアドレス読み替えテーブルと、図11のパケット振り分けテーブルと、図12のバインディングキャッシュテーブルとは、全体としてアドレス対応情報と振り分け対応情報と同等のものであると言うことができる。
次に、具体的な処理について説明する。ある図示しない通信相手端末から、ホームアドレス「HoA101」を送信先とするパケットが送信されたとする。すると、そのパケットは、上位中継装置1の受信部12で受信される(ステップS101)。そのパケットのヘッダに含まれるトラフィッククラスが「1」であるとすると、振り分け部14は、ホームアドレス「HoA101」と、トラフィッククラス「1」とを検索キーとしてパケット振り分けテーブルを検索する。この場合には、図9の4番目から6番目のレコードがヒットする。そして、振り分け部14は、それらのレコードの振り分け割合を用いて、受信されたパケットを、地域気付アドレス「RCoA101」「RCoA102」「RCoA103」のいずれかに振り分ける(ステップS102)。ただし、この場合には、地域気付アドレス「RCoA102」に対応する振り分け割合が0%であるため、地域気付アドレス「RCoA102」にパケットが振り分けられることはない。ここでは、そのパケットが地域気付アドレス「RCoA101」に振り分けられたとする。すると、送信部15は、受信部12が受信したパケットをカプセル化して、そのパケットが振り分けられた地域気付アドレス「RCoA101」を送信先として送信する(ステップS103)。なお、この際に、受信部12が受信したパケットのヘッダに含まれていたトラフィッククラス「1」が、カプセル化されたパケットのヘッダにも含まれるようにパケットが構成されることになる。
そのようにして上位中継装置1から送信されたパケットは、下位中継装置2の受信部22で受信される。すると、振り分け部24は、受信されたパケットの送信先である地域気付アドレス「RCoA101」を検索キーとして図10のアドレス読み替えテーブルを検索し、ヒットしたレコードから移動端末識別情報「HoA101」を読み出す。そして、振り分け部24は、その移動端末識別情報と、受信部22が受信したパケットのトラフィッククラス「1」とを検索キーとして図11のパケット振り分けテーブルを検索する。この場合には、図11の3番目と4番目のレコードがヒットする。そして、振り分け部24は、それらのレコードの振り分け割合を用いて、受信されたパケットを、局地気付アドレス「LCoA101」「LCoA102」のいずれかに振り分ける(ステップS202)。ここでは、そのパケットが局地気付アドレス「LCoA102」に振り分けられたとする。すると、送信部25は、受信部22が受信したパケットをカプセル化して、そのパケットが振り分けられた局地気付アドレス「LCoA102」を送信先として送信する(ステップS203)。
そのようにして下位中継装置2から送信されたパケットは、移動端末3の受信部32で受信され(ステップS301)、処理部33においてそのパケットのカプセル化の解除等の処理が行われる(ステップS302)。
次に、図13で示されるように、移動端末3がアクセスルータ204のサブネットから、アクセスルータ210のサブネットに移動した場合の処理について説明する。移動端末3が、そのように移動すると、移動端末3の受信部32は、ルータ210からのルータ広告を受信する(ステップS303)。すると、検知部34は、そのルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスと、移動端末3において一時的に記憶されている下位中継装置のアドレスとを比較する。この場合には、図13で示されるように、下位中継装置は替わっていないため、両アドレスは一致することになり、検知部34は、下位中継装置は替わっていないと判断する(ステップS304)。次に、検知部34は、ルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスと、移動端末3において一時的に記憶されているサブネットのネットワークプレフィックスとを比較する。この場合には、図13で示されるように、サブネットを移動しているため、サブネットのネットワークプレフィックスは一致しないことになり、検知部34は、在圏網が替わったと判断する(ステップS308)。すると、検知部34は、一時的に記憶されているサブネットのネットワークプレフィックスを、ルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスで上書きする。また、アドレス生成部35は、新しいサブネットのネットワークプレフィックスと、アクセスルータ210との通信で用いられる通信インターフェースのMACアドレスとを用いて、局地気付アドレスを生成する(ステップS309)。その局地気付アドレスは、「LCoA104」であるとする。なお、移動端末3で保持されている局地気付アドレスと地域気付アドレスとを対応付ける情報は、新たな局地気付アドレスが生成されたことに伴って、更新されるものとする。すなわち、局地気付アドレス「LCoA102」が、新たな局地気付アドレス「LCoA104」で上書きされることになる。
その後、送信部36は、移動端末識別情報記憶部31で記憶されている移動端末識別情報「HoA101」と、新しい局地気付アドレス「LCoA104」と、その局地気付アドレス「LCoA104」に対応する地域気付アドレス「RCoA102」とを含むパケットを構成し、そのパケットを、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスを送信先として送信する(ステップS310)。
そのパケットは、下位中継装置2の受信部22で受信される(ステップS204)。すると、更新部26は、その受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報「HoA101」を検索キーとして図10のアドレス読み替えテーブルを検索する。この場合には、図10の1番目と2番目のレコードがヒットする。そして、更新部26は、そのヒットしたレコードから地域気付アドレス「RCoA101」「RCoA102」を取得し、それぞれを検索キーとして図12のバインディングキャッシュテーブルを検索する。この場合には、図12の1番目と2番目のレコードがヒットする。このヒットした2個のレコードが、受信部22で受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報「HoA101」に対応する局地気付アドレスと地域気付アドレスとの組である。その後、更新部26は、図12の1番目と2番目のレコードのいずれかに、受信部22で受信されたパケットに含まれる地域気付アドレス「RCoA102」が含まれるかどうか判断する。この場合には含まれるため、更新部26は、局地気付アドレスのみが替わったと判断し、図10のバインディングキャッシュテーブルにおいて、その地域気付アドレス「RCoA102」に対応付けられている局地気付アドレス「LCoA102」を、受信されたパケットに含まれる局地気付アドレス「LCoA104」で上書きする。また、更新部26は、同様の更新を図11のパケット振り分けテーブルについても行う。すなわち、更新部26は、図11のパケット振り分けテーブルの2番目と4番目のレコードの局地気付アドレス「LCoA102」を、局地気付アドレス「LCoA104」で上書きする。このようにして、更新部26によるアドレス対応情報と、振り分け対応情報と、バインディングキャッシュテーブルとの更新が行われる(ステップS205,S206)。その結果、パケット振り分けテーブルは、図14で示されるようになり、バインディングキャッシュテーブルは、図15で示されるようになる。なお、この局地気付アドレスの更新に伴って、振り分け割合を更新してもよく、あるいは、しなくてもよい。また、この段落では、図6のフローチャートにおけるステップS205関する前述の記載に沿うように説明を行ったが、実質的に同様の処理であれば、更新部26は、異なる処理を行ってもよい。例えば、更新部26は、アドレス読み替えテーブルにおいて、移動端末識別情報「HoA101」に対応付けられている地域気付アドレスに地域気付アドレス「RCoA102」が含まれるかどうか判断し、含まれる場合には、バインディングキャッシュテーブルにおいて地域気付アドレス「RCoA102」に対応付けられている局地気付アドレスを更新すると共に、同様の更新をパケット振り分けテーブルにおいて行うようにしてもよい。
次に、図16で示されるように、移動端末3が下位中継装置2のドメインから、下位中継装置5のドメインに移動した場合の処理について説明する。なお、下位中継装置5も、図3で示される下位中継装置2と同様の構成であるとする。移動端末3が、そのように移動すると、移動端末3の受信部32は、ルータ220からのルータ広告を受信する(ステップS303)。すると、検知部34は、そのルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスと、移動端末3において一時的に記憶されている下位中継装置のアドレスとを比較する。この場合には、図16で示されるように、下位中継装置が替わっているため、両アドレスは一致しないことになり、検知部34は、下位中継装置が替わったと判断する(ステップS304)。そして、検知部34は、一時的に記憶されている下位中継装置のアドレスを、ルータ広告に含まれる下位中継装置のアドレスで上書きする。また、アドレス生成部35は、下位中継装置5のアドレスのネットワークプレフィックスと、アクセスルータ220との通信で用いられる通信インターフェースのMACアドレスとを用いて、地域気付アドレスを生成する。その地域気付アドレスは、「RCoA104」であるとする。また、この場合には、ルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスも変更されているため、検知部34は、一時的に記憶されているサブネットのネットワークプレフィックスを、ルータ広告に含まれるサブネットのネットワークプレフィックスで上書きする。また、アドレス生成部35は、その新しいサブネットのネットワークプレフィックスと、アクセスルータ220との通信で用いられる通信インターフェースのMACアドレスとを用いて、局地気付アドレスを生成する(ステップS305)。その局地気付アドレスは、「LCoA105」であるとする。なお、移動端末3で保持されている局地気付アドレスと地域気付アドレスとを対応付ける情報は、新たな局地気付アドレスが生成されたことに伴って、更新されるものとする。すなわち、局地気付アドレス「LCoA102」が、新たな局地気付アドレス「LCoA105」で上書きされ、地域気付アドレス「RCoA102」が、新たな地域気付アドレス「RCoA104」で上書きされることになる。
その後、送信部36は、ホームアドレス「HoA101」と、新しい地域気付アドレス「RCoA104」と、地域気付アドレス「RCoA104」を用いた通信が行われる通信インターフェースを識別するバインディング識別子「2」とを含むパケットを構成し、そのパケットを、上位中継装置1に送信する(ステップS306)。なお、前述のように、移動端末3の図示しない記録媒体において保持されている、地域気付アドレスに対応するバインディング識別子を特定するための情報を用いることによって、送信部36は、地域気付アドレス「RCoA104」に対応するバインディング識別子「2」を取得することができる。
そのパケットは、上位中継装置1の受信部12で受信される(ステップS104)。すると、更新部16は、その受信されたパケットに含まれるホームアドレス「HoA101」と、バインディング識別子「2」とを検索キーとして図9のパケット振り分けテーブルを検索する。この場合には、図9の2番目と5番目のレコードがヒットする。そして、更新部16は、そのヒットした各レコードの地域気付アドレス「RCoA102」を、受信されたパケットに含まれる地域気付アドレス「RCoA104」で上書きする。このようにして、更新部16による上位アドレス対応情報と、上位振り分け対応情報との更新が行われる(ステップS105,S106)。その結果、パケット振り分けテーブルは、図17で示されるようになる。なお、この地域気付アドレスの更新に伴って、振り分け割合を更新してもよく、あるいは、しなくてもよい。
また、送信部36は、移動端末識別情報記憶部31で記憶されている移動端末識別情報「HoA101」と、新しい局地気付アドレス「LCoA105」と、新しい地域気付アドレス「RCoA104」とを含むパケットを構成し、そのパケットを、ルータ広告に含まれる下位中継装置5のアドレスを送信先として送信する(ステップS307)。
そのパケットは、下位中継装置5の受信部22で受信される(ステップS204)。すると、更新部26は、その受信されたパケットに含まれる移動端末識別情報「HoA101」を検索キーとしてアドレス読み替えテーブルを検索する。この場合には、その移動端末識別情報「HoA101」がアドレス読み替えテーブルに含まれていなかったとする。すると、更新部26は、その移動端末識別情報「HoA101」で識別される移動端末3が下位中継装置5のドメインに新たに入ってきたと判断し、受信された移動端末識別情報「HoA101」と、地域気付アドレス「RCoA104」とを含むレコードをアドレス読み替えテーブルに追記する。また、更新部26は、受信された移動端末識別情報「HoA101」と、局地気付アドレス「LCoA105」とを含むレコードをパケット振り分けテーブルに追記する。また、更新部26は、受信された地域気付アドレス「RCoA104」と、局地気付アドレス「LCoA105」とを含むレコードをバインディングキャッシュテーブルに追記する(ステップS205,S206)。なお、パケット振り分けテーブルへのレコードの追記では、トラフィッククラスが0のレコードと、1のレコードとを追記するものとする。また、そのパケット振り分けテーブルに含まれる振り分け割合は、他の経路が存在しないため、100%に設定されるものとする。その結果、下位中継装置5で記憶されているアドレス読み替えテーブルは図18で示されるようになり、パケット振り分けテーブルは、図19で示されるようになり、バインディングキャッシュテーブルは図20で示されるようになる。なお、図18〜図20では、移動端末3に関するレコードのみを表示しているが、それ以外の移動端末に関するレコードも存在しうるものである。
この後、移動端末3は、下位中継装置2に対して、ルータ204のサブネットでの局地気付アドレスに関するアドレス読み替えテーブルや、パケット振り分けテーブル、バインディングキャッシュテーブルのレコードを削除する旨の要求を送信することが好ましい。なお、その要求を送信しなかったとしても、各下位中継装置において、バインディングの有効期限の到来や、通信エラーの発生に伴って、関連するレコードが適宜、削除されてもよい。
なお、図9で示されるように、一のホームアドレスに対して、同一の下位中継装置に対応する複数の地域気付アドレスが対応付けられている場合には、更新部26が、その複数の地域気付アドレスのうち、一の地域気付アドレスに対応する振り分け割合のみを0でないように設定し、その他の地域気付アドレスに対応する振り分け割合を0に設定してもよい。ここで、地域気付アドレスが同一の下位中継装置に対応しているかどうかを判断する方法について説明する。パケット振り分けテーブルに含まれる地域気付アドレスに、局地気付アドレスが含まれていないことが確実である場合には、地域気付アドレスの上位の64ビットを参照し、それらが同一の地域気付アドレスは、同一の下位中継装置に対応すると判断してもよい。一方、パケット振り分けテーブルに含まれる地域気付アドレスに、局地気付アドレスが含まれていることもある場合(すなわち、下位中継装置を介さないで、上位中継装置1から直接、移動端末に送信される通信経路も存在する場合)には、上位中継装置1において、各下位中継装置のアドレス、あるいは、ネットワークプレフィックスを保持しておく。そして、パケット振り分けテーブルに含まれる地域気付アドレスの上位の64ビットを参照して、それらが同一であり、かつ、それらが保持しているいずれかの下位中継装置のネットワークプレフィックスと一致する地域気付アドレスは、同一の下位中継装置に対応すると判断してもよい。また、その他の方法によって地域気付アドレスが同一の下位中継装置に対応しているかどうかを判断してもよいことは言うまでもない。
以上のように、本実施の形態による通信システムによれば、下位中継装置2,4においてアドレス対応情報を用いることによって、複数の地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、そのパケットの送信先が同一の移動端末であるのかどうかを判断できるようになり、その結果、下位中継装置2,4においてパケットの振り分けを行うことができるようになる。また、上位中継装置1と、下位中継装置2,4との両方においてパケットの振り分けを行うことによって、振り分けの処理の負荷分散を行うこともできるようになる。また、下位中継装置2,4において通信経路の品質推定を行うことによって、より精度の高い品質推定を行うことができうる。また、その品質推定においてプローブパケットを送信する場合には、上位中継装置1からプローブパケットを送信する場合よりも、オーバーヘッドを低減させることができる。
なお、本実施の形態では、主に階層化モバイルIPv6のプロトコルに対する修正を行うという観点からの説明を行ったが、本実施の形態による通信システムを、階層化モバイルIPv6以外のプロトコルにおいて用いてもよいことは言うまでもない。すなわち、本実施の形態による通信システムのプロトコルは限定されない。ただし、この通信システムで用いられる地域気付アドレスや局地気付アドレスなどのアドレスに移動端末3の通信インターフェースの識別子が含まれているか、あるいは、アドレスと共にその通信インターフェースの識別子が送信されることが好適である。同一の通信インターフェースに対応したアドレスであるのかどうかを判断可能にするためである。
また、本実施の形態では、図1で示されるように、移動端末3が下位中継装置2,4を介して通信する場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、移動端末3は、下位中継装置を介さずに、直接、上位中継装置1と通信を行ってもよい。その場合には、地域気付アドレスが局地気付アドレスとなる。
また、本実施の形態において、上位振り分け対応情報や、振り分け対応情報は、移動端末ごとの情報であるため、対応する移動端末を識別するホームアドレスや、移動端末識別情報が上位振り分け対応情報や、振り分け対応情報に含まれていることが好適であるが、そうでなくてもよい。例えば、上位振り分け対応情報の場合には、上位アドレス対応情報において、ホームアドレスと地域気付アドレスとが対応付けられているため、上位振り分け対応情報に含まれる各地域気付アドレスが対応する移動端末を識別可能だからである。また、例えば、振り分け対応情報の場合には、アドレス対応情報において、移動端末識別情報と局地気付アドレスとが対応付けられているため、振り分け対応情報に含まれる各局地気付アドレスが対応する移動端末を識別可能だからである。
また、本実施の形態では、上位中継装置1が上位振り分け対応情報を用いたパケットの振り分けを行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。すなわち、振り分け部14は、上位振り分け対応情報を用いないでパケットの振り分けを行ってもよい。その場合には、振り分け部14は、同一のホームアドレスを送信先とする複数のパケットが受信される場合に、その複数のパケットを、そのホームアドレスに対応する複数の地域気付アドレスに適宜、振り分けることになる。その振り分ける方法としては、例えば、ランダムな振り分けであってもよく、その他の振り分けであってもよい。また、振り分け部14が上位振り分け対応情報を用いたパケットの振り分けを行わない場合には、上位中継装置1は、上位振り分け対応情報記憶部13を備えていなくてもよい。
また、上位振り分け対応情報を用いないパケットの振り分けが行われる場合であっても、振り分け部14は、同一のホームアドレスに対応する複数の地域気付アドレスが同一の下位中継装置に対応する場合に、その同一の下位中継装置に対応する複数の地域気付アドレスのいずれか一つに対してのみ振り分けを行ってもよい。例えば、同一のホームアドレスに対応する地域気付アドレスA,B,Cが存在する場合であって、地域気付アドレスA,Bは同一の下位中継装置に対応する場合には、振り分け部14は、地域気付アドレスA,Cに対する振り分けを行ってもよく、地域気付アドレスB,Cに対する振り分けを行ってもよい。このように、同一の下位中継装置に対応する複数の地域気付アドレスの間では、パケットの振り分けが行われないようにしてもよい。なお、同一の下位中継装置に対応する複数の地域気付アドレスとは、その複数の地域気付アドレスを送信先とするパケットが同一の下位中継装置で受信されることを意味する。
また、本実施の形態では、下位中継装置2,4が振り分け対応情報を用いたパケットの振り分けを行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。すなわち、振り分け部24は、振り分け対応情報を用いないでパケットの振り分けを行ってもよい。その場合には、振り分け部24は、同一の移動端末識別情報に対応付けられている地域気付アドレスを送信先とする複数のパケットが受信される場合に、その複数のパケットを、その移動端末識別情報に対応する複数の局地気付アドレスに適宜、振り分けることになる。その振り分ける方法としては、例えば、ランダムな振り分けであってもよく、その他の振り分けであってもよい。また、振り分け部24が振り分け対応情報を用いたパケットの振り分けを行わない場合には、下位中継装置2,4は、振り分け対応情報記憶部23を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、下位中継装置2,4において、パケットの振り分けを行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。下位中継装置2,4においてパケットの振り分けを行わない場合には、例えば、送信部25は、受信部22が地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、アドレス対応情報によってその地域気付アドレスに対応付けられている移動端末識別情報に対応する複数の局地気付アドレスのうち、いずれかの局地気付アドレスを送信先として、そのパケットを送信してもよい。したがって、例えば、次のような通信を行ってもよい。通常の場合には、送信部25は、階層化モバイルIPv6と同様にして、受信部22が地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、アドレス対応情報によってその地域気付アドレスと対応付けられる局地気付アドレスを送信先として、そのパケットを送信する。一方、通信経路において障害が発生したような場合には、送信部25は、その障害の発生している通信経路を経由する局地気付アドレスを使用せず、同一の移動端末に対応する別の局地気付アドレスを使用してパケットを送信してもよい。このように、下位中継装置2,4においてパケットの振り分けを行わない場合には、下位中継装置2,4は、振り分け部24を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、移動端末3において、検知部34が、下位中継装置が替わったことを検知してアドレス等を下位中継装置等に送信したり、在圏網が替わったことを検知してアドレス等を下位中継装置に送信したりする場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、検知部34による検知にかかわらず、アドレス等を下位中継装置や、上位中継装置1に送信してもよい。より具体的には、アドレス生成部35は、定期的(例えば、1分ごと、5分ごと、ルータ広告が受信されるごとなど)にその時点の局地気付アドレスと地域気付アドレスとを生成し、送信部36は、それらのアドレス等を下位中継装置等に送信してもよい。そして、例えば、下位中継装置や、上位中継装置1において、局地気付アドレスや地域気付アドレスが替わっているかどうかを判断し、替わっている場合にアドレスを更新するようにしてもよい。この場合には、移動端末3は、検知部34を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、上位中継装置1と、下位中継装置2,4との両方においてパケットの振り分けを行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、上位中継装置1においてのみパケットの振り分けを行ってもよい。その場合には、下位中継装置は、本実施の形態で説明したものではなく、例えば、従来の階層化モバイルIPv6におけるMAPと同様の機能を有するもの、すなわち、ある地域気付アドレスを送信先として送信されたパケットを、その地域気付アドレスと対応する局地気付アドレスを送信先として送信するものであってもよい。また、例えば、下位中継装置2,4においてのみパケットの振り分けを行ってもよい。その場合には、上位中継装置は、本実施の形態で説明したノモのではなく、例えば、従来の階層化モバイルIPv6におえるホームエージェントと同様の機能を有するもの、すなわち、あるホームアドレスを送信先として送信されたパケットを、そのホームアドレスに対応する地域気付アドレスを送信先として送信するものであってもよい。
また、本実施の形態において、更新部16,26は、前述の非特許文献4に記載されているのと同様の方法を用いることによって、適宜、パケットの振り分け割合を決定したり、更新したりしてもよい。また、他の方法によって、パケットの振り分け割合が決定されたり、更新されたりしてもよいことは言うまでもない。また、パケットの振り分け割合は、更新部16,26以外によって決定されたり、更新されたりしてもよい。例えば、ユーザが手動で設定してもよい。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、通信システムを構成する各装置に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、発明の目的の範囲内において、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における下位中継装置2,4を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、移動端末宛のパケットが中継されるネットワークにおける当該移動端末の気付アドレスである地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信する受信部、前記受信部が地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、移動端末を識別する情報である移動端末識別情報と、当該移動端末の気付アドレスである局地気付アドレスと、当該移動端末の地域気付アドレスとを対応付ける情報であるアドレス対応情報が複数記憶されるアドレス対応情報記憶部で記憶されているアドレス対応情報によって当該地域気付アドレスに対応付けられている移動端末識別情報に対応する複数の局地気付アドレスのうち、いずれかの局地気付アドレスを送信先として、当該受信部が受信したパケットを送信する送信部、として機能させるためのプログラムである。
また、上記実施の形態における上位中継装置1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、移動端末の不変のアドレスであるホームアドレスを送信先とするパケットを受信する受信部、同一のホームアドレスを送信先とする複数のパケットが受信される場合に、当該複数のパケットを、当該ホームアドレスに、移動端末の不変のアドレスであるホームアドレスと、当該移動端末宛のパケットが中継されるネットワークにおける当該移動端末の気付アドレスである地域気付アドレスとを対応付ける情報である上位アドレス対応情報が複数記憶される上位アドレス対応情報記憶部で記憶されている上位アドレス対応情報で対応付けられている複数の地域気付アドレスに振り分ける振り分け部、前記受信部がホームアドレスを送信先とするパケットを受信した場合に、当該パケットを、前記振り分け部によって当該パケットが振り分けられた地域気付アドレスを送信先として送信する送信部、として機能させるためのプログラムである。
また、上記実施の形態における移動端末3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、移動端末の気付アドレスである局地気付アドレスと、当該移動端末宛のパケットが中継されるネットワークにおける当該移動端末の気付アドレスである地域気付アドレスとを生成するアドレス生成部、前記移動端末を識別する情報である移動端末識別情報が記憶される移動端末識別情報記憶部で記憶されている移動端末識別情報と、前記アドレス生成部が生成した局地気付アドレス及び地域気付アドレスとを、地域気付アドレスを送信先とするパケットを受信し、当該パケットを、局地気付アドレスを送信先として送信する下位中継装置に送信する送信部、として機能させるためのものである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受信する受信部や、情報を送信する送信部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図21は、上記プログラムを実行して、上記実施の形態による上位中継装置1,下位中継装置2,4,移動端末3を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図21において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図22は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図22において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記実施の形態による上位中継装置1,下位中継装置2,4,移動端末3の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記実施の形態による上位中継装置1,下位中継装置2,4,移動端末3の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。