JP5241433B2 - ヒンジ - Google Patents

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Description

本発明は、二つの物品のうちいずれか一方を回動可能に連結するヒンジに関する。より詳細には、ヒンジの生産工程を短縮するとともに生産コストを削減する技術に関する。
従来、二つの物品のうちいずれか一方を他方に対して回動可能に連結するヒンジは、複写機、ファクシミリ、スキャナー等、オフィスで使用される事務機器等に適用されている。
ヒンジが適用される事務機器の多くは、その本体の上面に原稿読み取り部(コンタクトガラス)が設けられるとともに、当該原稿読み取り部を覆う原稿圧着板が設けられる。
原稿圧着板は、原稿読み取り部に載置された原稿を原稿読み取り部に密着させるとともに原稿読み取り部に対する原稿の位置を保持するものであり、一般的には原稿圧着板の端部がヒンジにより事務機器の本体の上面の端部に回動可能に連結される。
事務機器の本体の上面の端部に連結されるヒンジとして、特許文献1のような技術が開示されている。
特許文献1に開示されたヒンジは、図7に示すヒンジ9の如く、ヒンジケース90、図示せぬバネ、図示せぬスライダー、回動部材96、およびピン97により構成される。
ヒンジ9におけるヒンジケース90は、ピン97が挿通可能な一対の開口孔91a・91bが形成される。
ヒンジケース90には、前記バネおよび前記スライダーが収納される。
前記バネは、前記スライダーを上方へ付勢する。
前記スライダーは、ヒンジケース90内を上下方向に摺動可能に形成される。
回動部材96は、貫通孔96bが形成され、前記スライダーの上部に当接される。
図7(a)に示す如く、ピン97は胴体部と頭部とを有する。ピン97の胴体部は略円柱形状を有する。ピン97の頭部はピン97の胴体部の一端に設けられ、ピン97の胴体部よりも大きい直径を有する円盤形状を有する。ピン97の胴体部の他端(ピン97の頭部が設けられている方の端部の反対側の端部)には、ピン97の胴体部の他端面に開口するとともにピン97の軸線方向に延び、底を有する閉塞孔97aが形成される。ピン97は回動部材96の貫通孔96bに嵌装され、ピン97の両端はそれぞれ一対の開口孔91a・91bに係合する。このようにして、ピン97はヒンジケース90に軸支され、ヒンジケース90と回動部材96とを連結する。
そして、図7(b)に示す如く、ピン97の閉塞孔97aに対してかしめ加工を行うことで、ピン97がヒンジケース90より外れないように固定される(図7(b)の太い実線で囲まれた部分を参照)。
特許文献1に開示された技術におけるヒンジ9によれば、確実にピン97がヒンジケース90より外れることを防止できる。
しかし、特許文献1に開示された技術におけるヒンジ9は、ピン97がヒンジケース90より外れることを防止するために、ピン97の形状を胴体部および胴体部よりも直径が大きい頭部を有する形状とするとともに、胴体部において頭部が設けられている方の端部の反対側の端部に閉塞孔97aを形成することによりかしめ加工可能としているため、ピン97の形状が複雑となり、ピン97の生産コストが増大するとともに、ピン97のかしめ加工のコストを要する。その結果、ヒンジ9の生産コストが増大する。
また、ピン97の両端(ピン97の頭部およびピン97の胴体部のうち閉塞孔97aが形成されている方の端部)がヒンジケース90の外部に突出しているため、外部より他の部材がピン97の両端に接触してピン97がヒンジケース90より引き出される可能性があった。
特開2007−186884号公報
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、かしめ加工を行う必要がなく、生産工程を短縮するとともに生産コストを削減することができるヒンジを提供するものである。
請求項1においては、一端が閉塞されるとともに、他端が開口される筒状のヒンジケースと、一端が前記ヒンジケースの一端と当接されるバネと、前記バネの他端と当接されるとともに、前記バネにより前記ヒンジケースの軸方向へ付勢されるスライダーと、前記スライダーと当接し、前記ヒンジケースの他端で回動可能な回動部材と、前記回動部材に嵌装されるとともに前記ヒンジケースに軸支され、前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結する略円柱状のピンと、を具備し、前記ピンが前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結しているときには、前記ピンの両端が前記ヒンジケースの外周面の内側となる位置に配置され、前記ヒンジケースの他端には、前記ヒンジケースの内周面に開口するとともに前記ヒンジケースの外周面には開口せず前記ヒンジケースの軸方向に延びるとともに前記ピンの端部がそれぞれ係合する一対の溝、並びに、前記一対の溝の一方における前記ヒンジケースの一端側の端部から前記ヒンジケースの外周面まで貫通するとともに前記ピンが挿通可能な孔が形成されるものである。
請求項2においては、一端が閉塞されるとともに、他端が開口される筒状のヒンジケースと、一端が前記ヒンジケースの一端と当接されるバネと、前記バネの他端と当接されるとともに、前記バネにより前記ヒンジケースの軸方向へ付勢されるスライダーと、前記スライダーと当接し、前記ヒンジケースの他端で回動可能な回動部材と、前記回動部材に嵌装されるとともに前記ヒンジケースに軸支され、前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結する略円柱状のピンと、を具備し、前記ピンが前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結しているときには、前記ピンの両端が前記ヒンジケースの外周面の内側となる位置に配置され、前記ヒンジケースの他端には、前記ヒンジケースの内周面に開口するとともに前記ヒンジケースの外周面には開口せず前記ヒンジケースの軸方向に延びるとともに前記ピンの端部がそれぞれ係合する一対の溝、並びに、前記一対の溝のそれぞれにおける前記ヒンジケースの一端側の端部から前記ヒンジケースの外周面まで貫通するとともに前記ピンが挿通可能な一対の孔が形成されるものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
すなわち、本発明によれば、かしめ加工を行う必要がなく、生産工程を短縮するとともに生産コストを削減することができる。
以下に、本発明に係るヒンジの第一実施形態であるヒンジ1の全体的な構成について、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態において、ヒンジ1は、図示せぬ複写機(ファクシミリ、スキャナー等)の本体の上面に備えられる図示せぬ原稿読み取り部(コンタクトガラス)と当該原稿読み取り部を覆う図示せぬ原稿圧着板とを連結させる部材に適用されたものとして説明を行う。ただし、本発明に係るヒンジの適用対象は、複写機に限定されるものでなく、例えば板状の部材等を所望の角度まで回動させるとともに、所望の角度で保持する適宜の装置に適用可能である。
なお、以下では便宜上、重力の作用する方向を基準として「上方」および「下方」を定義し(重力の作用する方向を下方とする)、ヒンジ1の回動軸(後述するピン17)の軸線方向として「左側方」および「右側方」を定義し、これらに対して垂直な方向として「前方」および「後方」を定義し、これらの方向を用いて説明する。
ヒンジ1は、図示せぬ原稿圧着版を所望の角度まで回動させるとともに、所望の角度で保持させるためのものである。
図1に示す如く、ヒンジ1は、主として、ヒンジケース10、バネ14、スライダー15、回動部材16、およびピン17等を具備する。
以下では、ヒンジケース10について説明する。
ヒンジケース10は、樹脂材料により成形される。ヒンジケース10は、下端(一端)が閉塞されるとともに、上端(他端)が開口される多角形状を有する筒状の部材である。ヒンジケース10の上端には、前側面に切り欠きが形成される。また、ヒンジケース10の上端には、左右側面に一対の孔11が形成される。
図1および図2に示す如く、一対の孔11は、開口孔11aと閉塞孔11bとにより構成され、それぞれピン17の外径と略同一の内径を有する。
開口孔11aは、ヒンジケース10の一側面(本実施形態では、左側面)に形成され、ヒンジケース10の上端においてヒンジケース10の内周面から外周面まで左右方向に貫通して、ヒンジケース10外に開口される。開口孔11aは、ピン17が挿通可能な形状を有する。
閉塞孔11bは、ヒンジケース10の他側面(本実施形態では、右側面)に形成され、ヒンジケース10の内周面に開口するとともにヒンジケース10の外周面には開口しない(底を有する)。閉塞孔11bはピン17の端部が係合可能な形状を有する。
一対の孔11を構成する開口孔11aと閉塞孔11bとは、一直線上に配置される。
なお、本発明に係るヒンジケースの構成は、ヒンジケースの下端が後述するバネの付勢力に耐えられる(例えば、形状が変化しない、破損しない等)構成であればよく、樹脂材料に限定されるものでない。
また、本発明に係るヒンジケースの形状は、一端が開口されるとともに、他端が閉塞される形状であればよく、ヒンジケースの胴体部分の平面断面形状は本実施形態の如き四角形状に限定されない。例えば、ヒンジケースの胴体部分の平面断面形状を円形あるいは六角形状としても良い。
以下では、バネ14について説明する。
バネ14は、バネ鋼からなる丸棒を螺旋状に成形することにより得られる圧縮コイルバネによって構成される。図1に示す如く、バネ14の外径は、ヒンジケース10に収納可能な適宜の長さを有する。
以下では、スライダー15について説明する。
スライダー15は、樹脂材料によりヒンジケース10内を摺動可能に成形される。スライダー15の上端には、上下方向の長さ(高さ)に差異が生じるような、段差部15aが形成される。
以下では、回動部材16について説明する。
回動部材16は、樹脂材料により成形される。回動部材16の下端には、カム部16aおよび貫通孔16bが形成される。
カム部16aは、略楕円形状を有する。
貫通孔16bは、カム部16aの上前方に形成され、回動部材16を左右方向に貫通する孔である。また、貫通孔16bは、ヒンジケース10の一対の孔11の内径と略同一の内径を有する。つまり、貫通孔16bは、ピン17が嵌装可能な内径を有する。
以下では、ピン17について説明する。
ピン17は、略円柱形状を有する金属製の棒状部材を所望の長さに切断することによって成形される。
以下では、ヒンジ1の生産工程について説明する。
図1に示す如く、バネ14はヒンジケース10に収納され、バネ14の下端(一端)は、ヒンジケース10の下端に当接する。スライダー15はヒンジケース10に収納され、スライダー15の下端は、バネ14の上端に当接する。つまり、バネ14はスライダー15をヒンジケース10の軸方向へ付勢する。
なお、本発明に係る「ヒンジケースの軸方向」とは、ヒンジケースの閉塞される端部より開口される端部へ向かう方向であって、かつ、ヒンジケースの形状に沿うような方向である。つまり、ヒンジケースの形状が斜め方向に傾斜している場合、「ヒンジケースの軸方向」とは、当該傾斜した形状に沿うように適宜傾斜した方向である。
また、第一実施形態における「ヒンジケース10の軸方向」とは、ヒンジケース10の下端より上端へ向かう方向であって、ヒンジケース10の形状に沿うような方向である。つまり、第一実施形態における「ヒンジケース10の軸方向」と『上方向』とは同一方向であるが、本発明に係る「ヒンジケースの軸方向」と『上方向』とは必ずしも同一方向である必要はない。
スライダー15の上部に形成される段差部15aは、回動部材16(より詳細には、カム部16a)に当接する。このため、回動部材16は、スライダー15を介してバネ14によってヒンジケース10の軸方向(本実施形態では、上方)に付勢される。
つまり、ヒンジケース10には、下方よりバネ14、スライダー15、回動部材16の順にそれぞれ収納される。このとき、回動部材16の貫通孔16bは、ヒンジケース10の一対の孔11より上方に配置される。
そして、回動部材16(ひいては下方に配置されるスライダー15およびバネ14)が適宜の装置によって下方へ押圧される。このとき、回動部材16等は、ヒンジケース10の一対の孔11と回動部材16の貫通孔16bとにピン17を挿通、嵌装、あるいは係合できる程度に前記適宜の装置によって下方へ押圧される。
そして、図2に示す如く、ピン17は、ヒンジケース10の開口孔11aより挿通され、回動部材16の貫通孔16bに嵌装されて、ヒンジケース10の閉塞孔11bに係合される。このとき、ピン17の両端は、ヒンジケース10の外周面の内側となる位置にそれぞれ配置される。
そして、前記適宜の装置による下方への押圧が解除されると、バネ14は、スライダー15をヒンジケース10の軸方向へ付勢する。つまり、ピン17(および回動部材16)は、スライダー15を介してバネ14によってヒンジケース10の軸方向へ付勢される。
このとき、ピン17の外周面(一対の孔11との係合面)と一対の孔11の内周面(ピン17との係合面)との間に摩擦力が発生するため、ピン17(および回動部材16)は、ヒンジケース10の軸方向への移動が規制される。言い換えれば、ピン17は、ヒンジケース10の一対の孔11に係合される。
これにより、ピン17は、回動部材16に嵌装されるとともにヒンジケース10に軸支され、ヒンジケース10と回動部材16とを連結する。
このように生産されるヒンジ1の回動部材16をピン17を軸にして後方へ回動した際には、回動部材16の背面とヒンジケース10の背面とが係合される。つまり、回動部材16の後方への回動が規制される。
このとき、回動部材16の下端においては、バネ14によってヒンジケース10の軸方向へ付勢されているが、回動部材16とヒンジケース10との係合面においては、回動部材16がヒンジケース10を下方へ押圧する。つまり、ヒンジ1の後方への回動は、所望の角度で保持される。
逆に、回動部材16がピン17を軸にして、前方に回動した際には、回動部材16の下端とヒンジケース10の前面に形成される切り欠きとが係合される。つまり、回動部材16の後方への回動が規制される。
このとき、回動部材16の下端においては、バネ14によってヒンジケース10の軸方向へ付勢されているが、回動部材16とヒンジケース10との係合面においては、回動部材16がヒンジケース10を下方へ押圧する。つまり、ヒンジ1の前方への回動は、所望の角度で保持される。
また、本実施形態において、ヒンジ1は、前記複写機の本体に取り付けられるとともに、ヒンジ1の回動部材16に前記原稿圧着版が取り付けられる。このため、前記原稿圧着版は、前記複写機(前記原稿読み取り部)に対して前後方向に所望の角度まで回動できるとともに、所望の角度で保持できる。
このように、ヒンジ1は、その生産工程において、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がないため、ヒンジ1の生産工程を短縮できる。
また、略円柱形状のピン17を用いてヒンジ1を生産できるため、かしめ加工を行う際に適用されるピン(例えば、図7に示すピン97)の形状と比べて、ピン17の形状を簡素化でき。その結果、ヒンジ1の生産コストを削減できる。
また、ヒンジ1は、ピン17がヒンジケース10の内側となる位置で支持される(ヒンジケース10の外部に突出されない)。このため、外部より他の部材がヒンジ1と接触した場合等において、ピン17の両端に接触して、ピン17がヒンジケース10より引き出されることを防止できる。
ヒンジケース10の閉塞孔11bに、より詳細には、閉塞孔11bのピン17との係合面に接着剤を付着させた状態でピン17と閉塞孔11bとを係合させても構わない。この場合、ヒンジケース10とピン17とをより強固に固定することができ、ピン17がヒンジケース10より外れることを防止できる。
また、ヒンジケース10の開口孔11aを閉塞するように、例えば、別途カバーを取り付けても構わない。この場合、ピン17の両端に対して外部より他の部材が接触し難くなり、ピン17がヒンジケース10より外れることを防止できる。
なお、本発明に係るピンの形状と一対の孔の形状と回動部材の貫通孔の形状とは、それぞれピンがヒンジケース内に係合可能、あるいは挿通可能であって、かつ、ピンが回動部材を嵌装可能であればよく、その形状は限定されるものでない。
本発明に係るピンの構成は、バネの付勢力に耐えられる(例えば、形状が変化しない、ピンが折れない)ような強度を有していれば、その構成は金属でなくても構わない。
また、本発明に係るピンの軸線方向の長さは、ヒンジケースに軸支できる長さであって、かつ、他の部材が接触しないような長さであればよい。すなわち、本発明に係るピンの軸線方向の長さは、ヒンジケースの内径よりも長く、ヒンジケースの外径より短くなるような適宜の長さであればよい。
このように、本発明に係るヒンジの第一実施形態であるヒンジ1は、下端(一端)が閉塞されるとともに、上端(他端)が開口される筒状のヒンジケース10と、下端(一端)がヒンジケース10の一端と当接されるバネ14と、バネ14の上端(他端)と当接されるとともに、バネ14によりヒンジケース10の軸方向へ付勢されるスライダー15と、スライダー15と当接し、ヒンジケース10の上端で回動可能な回動部材16と、回動部材16に嵌装されるとともにヒンジケース10に軸支され、ヒンジケース10および回動部材16を連結する略円柱状のピン17と、を具備し、ピン17がヒンジケース10および回動部材16を連結しているときには、ピン17の両端がヒンジケース10の外周面の内側となる位置に配置されるものである。
このように構成することにより、ピン17とヒンジケース10との間に発生する摩擦力によって、ピン17をヒンジケース10に軸支できるため、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がなくなるとともに、ピン17の形状を簡素化できる。つまり、ヒンジ1の生産工程を短縮するとともに生産コストを削減できる。
このように、本発明に係るヒンジの第一実施形態であるヒンジ1は、また、ヒンジケース10の上端にはピン17の端部がそれぞれ係合する一対の孔11が形成され、一対の孔11の一方(開口孔11a)は、ヒンジケース10の内周面からヒンジケース10の外周面まで貫通し、一対の孔11の他方(閉塞孔11b)は、ヒンジケース10の内周面に開口するとともにヒンジケース10の外周面には開口しないものである。
このように構成することにより、ピン17とヒンジケース10との間に発生する摩擦力によって、ピン17をヒンジケース10に軸支できるため、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がなくなるとともに、ピン17の形状を簡素化できる。つまり、ヒンジ1の生産工程を短縮するとともに生産コストを削減できる。
以下では、本発明に係るヒンジの第二実施形態であるヒンジ2について説明する。
また、既に説明した部材については同一の符号を付してその説明を省略する。
ヒンジケース20は、左右側面に形成される一対の孔21の形状を除き、第一実施形態におけるヒンジケース10と同様に構成される。
一対の孔21は、開口孔21a・21bにより構成される。
図2および図3に示す如く、ヒンジケース20の開口孔21aは、第一実施形態におけるヒンジケース10の開口孔11aと略同一の形状を有する。
図3に示す如く、ヒンジケース20の開口孔21bは、開口孔21aと略同一の形状を有する(図3の太い実線で囲まれた部分を参照)。
以下ではヒンジ2の生産工程について説明する。
ヒンジ2には、ヒンジケース20に下方より順にバネ14、スライダー15、回動部材16が収納される。
そして、回動部材16(ひいては下方に配置されるスライダー15およびバネ14)が適宜の装置によって下方へ押圧される。このとき、回動部材16等は、ヒンジケース20の一対の孔21と回動部材16の貫通孔16bとにピン17を挿通、あるいは嵌装できる程度に前記適宜の装置によって下方へ押圧される。
一対の孔21(開口孔21aまたは開口孔21b)のいずれか一方よりピン17が挿通され、回動部材16の貫通孔16bに嵌装されて、一対の孔21の他方の中途部までピン17が挿通される。このとき、ピン17の両端は、ヒンジケース20の外周面の内側となる位置にそれぞれ配置される。
そして、前記適宜の装置による下方への押圧が解除されると、ピン17(および回動部材16)は、スライダー15を介してバネ14によってヒンジケース20の軸方向へ付勢される。このとき、ピン17の両端の外周面(一対の孔21との係合面)と一対の孔21の内周面(ピン17との係合面)との間に摩擦力が発生するため、ピン17(および回動部材16)は、ヒンジケース20の軸方向への移動が規制される。言い換えれば、ピン17は、ヒンジケース20の一対の孔21に係合される。
これにより、ピン17は、回動部材16に嵌装されるとともにヒンジケース20に軸支され、ヒンジケース20と回動部材16とを連結する。
ヒンジ2は、その生産工程において、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がないため、ヒンジ2の生産工程を短縮できる。
また、略円柱形状のピン17を用いてヒンジ1を生産できるため、かしめ加工を行う際に適用されるピン(例えば、図7に示すピン97)の形状と比べて、ピン17の形状を簡素化できる。その結果、ヒンジ2の生産コストを削減できる。
また、ヒンジ2は、ピン17がヒンジケース20の内側となる位置で支持される(ヒンジケース10の外部に突出されない)。このため、外部より他の部材がヒンジ2と接触した場合等において、ピン17の両端に接触して、ピン17がヒンジケース20より引き出されることを防止できる。
一対の孔21をそれぞれヒンジケース20の内側から外側まで貫通させることによって、バネ14や回動部材16を取り替える際には、回動部材16を下方へ押圧するとともに、一対の孔21のいずれか一方よりピン17の軸線方向に押し出すことでピン17をヒンジケース20より抜くことができ、容易にバネ14や回動部材16を取り替えることができる。また、ヒンジ2の生産工程において、ヒンジケース20の一対の孔21のどちらか一方よりピン17を挿通できる構成であるため、ピン17を挿通する工程を容易に行うことができ、その作業性を向上できる。
このように、本発明に係るヒンジの第二実施形態であるヒンジ2は、ヒンジケース20の上端(他端)にはピン17の端部がそれぞれ係合する一対の孔21が形成され、一対の孔21は、いずれもヒンジケース10の内周面からヒンジケース10の外周面まで貫通するものである。
このように構成することにより、ピン17とヒンジケース20との間に発生する摩擦力によって、ピン17をヒンジケース20に軸支できるため、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がなくなるとともに、ピン17の形状を簡素化できる。つまり、ヒンジ2の生産工程を短縮するとともに生産コストを削減できる。
以下では、本発明に係るヒンジの第三実施形態であるヒンジ3について説明する。
ヒンジケース30は、一対の孔31の上部に一対の溝32が形成される点を除き、第一実施形態におけるヒンジケース10と同様に構成される。また、ヒンジケース30の一対の孔31は、第一実施形態における一対の孔11と同様に構成される。
図4に示す如く、一対の溝32は、左側溝32aと右側溝32bとにより構成され、それぞれヒンジケース30の軸方向へ延出されるとともに、ピン17と係合可能となるようなピン17の外径と略同一の内径を有する半楕円形状を有する。
左側溝32aは、開口孔31aの中途部よりヒンジケース30の軸方向へ延出され、ヒンジケース30の内周面に開口される。言い換えれば、左側溝32aは、ヒンジケース30の外周面には開口されない。
右側溝32bは、閉塞孔31bの端部よりヒンジケース30の軸方向へ延出され、ヒンジケース30の内周面に開口される。言い換えれば、右側溝32bは、ヒンジケース30の外周面には開口されない。
一対の溝32を構成する左側溝32aと右側溝32bとは一直線上に配置される。また、左側溝32aの左端より右側溝32bの右端までの長さは、ピン17の軸線方向の長さと略同一となるように形成される。
なお、本発明に係る一対の溝の形状は、一対の孔よりもヒンジケースの開口される側において、ピンと係合可能であればよく、例えば、ヒンジケースの開口される側へ延出されるとともに、ヒンジケースの閉塞される側へ延出されるような略楕円形状であっても構わない。
以下では、ヒンジ3の生産工程について説明する。
ヒンジ3には、ヒンジケース30に下方より順にバネ14、スライダー15、回動部材16が収納される。
そして、回動部材16(ひいては下方に配置されるスライダー15およびバネ14)が適宜の装置によって下方へ押圧される。このとき、回動部材16等は、ヒンジケース30の一対の孔31と回動部材16の貫通孔16bとにピン17を挿通、嵌装、あるいは係合できる程度に前記適宜の装置によって下方へ押圧される。
図5(a)に示す如く、ピン17は、ヒンジケース30の開口孔31aより挿通され、回動部材16の貫通孔16bに嵌装されて、ヒンジケース30の閉塞孔31bに係合される。
そして、前記適宜の装置による下方への押圧が解除されると、図5(b)に示す如く、ピン17および回動部材16は、スライダー15を介してバネ14によってヒンジケース30の軸方向に付勢され、ヒンジケース30内(一対の溝32)を摺動する。
一対の溝32の上端までピン17が摺動すると、ピン17の両端の外周面(一対の溝32との係合面)と一対の溝32の内周面(ピン17との係合面)との間に摩擦力が発生するため、ピン17(および回動部材16)のヒンジケース30の軸方向への移動は規制される。
また、一対の溝32がヒンジケース30内に閉塞された形状であるため、ピン17(および回動部材16)のピン17の軸線方向への移動は規制される。
これによれば、ピン17をヒンジケース30より外すためには、ピン17を一対の孔31まで移動させる必要がある。このとき、バネ14によってピン17および回動部材16がヒンジケース30の軸方向へ付勢されているため、ピン17(および回動部材16)のヒンジケース30の軸方向の反対方向への移動は規制される。つまり、ピン17(および回動部材16)の移動は、一対の溝32とピン17との間に発生する摩擦力、一対の溝32の形状、およびバネ14の付勢力によって規制される。言い換えれば、ピン17は、ヒンジケース30の一対の溝32に係合される。
これにより、ピン17は、回動部材16に嵌装されるとともにヒンジケース30に軸支され、ヒンジケース30と回動部材16とを連結する。
ヒンジ3は、その生産工程において、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がないため、ヒンジ3の生産工程を短縮できる。
また、略円柱形状のピン17を用いてヒンジ3を生産できるため、かしめ加工を行う際に適用されるピン(例えば、図7に示すピン97)の形状と比べて、ピン17の形状を簡素化できる。その結果、ヒンジ3の生産コストを削減できる。
ヒンジ3は、図5(b)に示す如く、ピン17がヒンジケース30の内側となる位置で支持される(ヒンジケース30の外部に突出されない)。このため、外部より他の部材がヒンジ3と接触した場合等において、ピン17の両端に接触して、ピン17がヒンジケース30より引き出されることを防止できる。
ヒンジケース30の一対の溝32に、より詳細には、一対の溝32(左側溝32aおよび右側溝32b)のピン17との係合面に接着剤を付着させた状態でピン17と一対の溝32とを係合させても構わない。この場合、ヒンジケース30とピン17とをより強固に固定することができ、ピン17がヒンジケース30より外れることを防止できる。
また、ヒンジケース30の開口孔31aを閉塞するように、例えば、別途カバーを取り付けても構わない。この場合、ピン17の両端に対して外部より他の部材が接触し難くなり、ピン17がヒンジケース30より外れることを防止できる。
このように、本発明に係るヒンジの第三実施形態であるヒンジ3は、ヒンジケース30の上端(他端)には、ヒンジケース30の内周面に開口するとともにヒンジケース30の外周面には開口せずヒンジケース30の軸方向に延びるとともにピン17の端部がそれぞれ係合する一対の溝32、並びに、一対の溝32の一方におけるヒンジケース30の上端側の端部からヒンジケース30の外周面まで貫通するとともにピン17が挿通可能な開口孔31a(孔)が形成されるものである。
このように構成することにより、ピン17とヒンジケース30との間に発生する摩擦力とヒンジケース30の形状とバネ14の付勢力とによって、ピン17をヒンジケース30に軸支できるため、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がなくなるとともに、ピン17の形状を簡素化できる。つまり、ヒンジ3の生産工程を短縮するとともに生産コストを削減できる。
以下では、本発明に係るヒンジの第四実施形態であるヒンジ4について説明する。
ヒンジケース40は、左右側面に形成される一対の孔41の形状を除き、第三実施形態におけるヒンジケース30と同様に構成される。また、ヒンジケース40の一対の溝42は、第三実施形態における一対の溝32と同様に構成される。
一対の孔41は、開口孔41a・41bにより構成される。
図5および図6に示す如く、ヒンジケース40の開口孔41aは、第三実施形態におけるヒンジケース30の開口孔31aと略同一の形状を有する。
図6に示す如く、ヒンジケース40の開口孔41bは、開口孔41aと略同一の形状を有する(図6の太い実線で囲まれた部分を参照)。
以下ではヒンジ4の生産工程について説明する。
ヒンジ4には、ヒンジケース40に下方より順にバネ14、スライダー15、回動部材16が収納される。
そして、回動部材16(ひいては下方に配置されるスライダー15およびバネ14)が適宜の装置によって下方へ押圧される。このとき、回動部材16等は、ヒンジケース40の一対の孔41と回動部材16の貫通孔16bとにピン17を挿通、あるいは嵌装できる程度に前記適宜の装置によって下方へ押圧される。
図6(a)に示す如く、一対の孔41(開口孔41aまたは開口孔41b)のいずれか一方よりピン17が挿通され、回動部材16の貫通孔16bに嵌装されて、一対の孔41の他方の中途部までピン17が挿通される。このとき、ピン17の両端は、ヒンジケース40の外周面の内側となる位置にそれぞれ配置される。
そして、前記適宜の装置による下方への押圧が解除されると、図6(b)に示す如く、ピン17および回動部材16は、スライダー15を介してバネ14によってヒンジケース40の軸方向に付勢され、ヒンジケース40内(一対の溝42)を摺動する。
一対の溝42の上端までピン17が摺動すると、ピン17の両端の外周面(一対の溝42との係合面)と一対の溝42の内周面(ピン17との係合面)との間に摩擦力が発生するため、ピン17(および回動部材16)のヒンジケース40の軸方向への移動は規制される。
また、一対の溝42がヒンジケース40内に閉塞された形状であるため、ピン17(および回動部材16)のピン17の軸線方向への移動は規制される。
これによれば、ピン17をヒンジケース40より外すためには、ピン17を一対の孔41まで移動させる必要がある。このとき、バネ14によってピン17および回動部材16がヒンジケース40の軸方向へ付勢されているため、ピン17(および回動部材16)のヒンジケース40の軸方向の反対方向への移動は規制される。つまり、ピン17(および回動部材16)の移動は、一対の溝42とピン17との間に発生する摩擦力、一対の溝42の形状、およびバネ14の付勢力によって規制される。言い換えれば、ピン17は、ヒンジケース40の一対の溝42に係合される。
これにより、ピン17は、回動部材16に嵌装されるとともにヒンジケース40に軸支され、ヒンジケース40と回動部材16とを連結する。
ヒンジ4は、その生産工程において、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がないため、ヒンジ4の生産工程を短縮できる。
また、略円柱形状のピン17を用いてヒンジ4を生産できるため、かしめ加工を行う際に適用されるピン(例えば、図7に示すピン97)の形状と比べて、ピン17の形状を簡素化でき、ひいては、ヒンジ4の生産コストを削減できる。
ヒンジ4は、図6に示す如く、ピン17がヒンジケース40の内側となる位置で支持される(ヒンジケース40の外部に突出されない)。このため、外部より他の部材がヒンジ4と接触した場合等において、ピン17の両端に接触して、ピン17がヒンジケース40より引き出されることを防止できる。
一対の孔41をそれぞれヒンジケース40の内側から外側まで貫通させることによって、バネ14や回動部材16を取り替える際には、回動部材16を下方へ押圧するとともに、一対の孔41のいずれか一方よりピン17の軸線方向に押し出すことでピン17をヒンジケース40より抜くことができ、容易にバネ14や回動部材16を取り替えることができる。また、ヒンジ4の生産工程において、どちらか一方よりピン17を挿通できるため、その作業性を向上できる。
このように、本発明に係るヒンジの第四実施形態であるヒンジ4は、ヒンジケース40の上端(他端)には、ヒンジケース40の内周面に開口するとともにヒンジケース40の外周面には開口せずヒンジケース40の軸方向に延びるとともにピン17の端部がそれぞれ係合する一対の溝42、並びに、一対の溝42のそれぞれにおけるヒンジケース40の上端側の端部からヒンジケース40の外周面まで貫通するとともにピン17が挿通可能な一対の孔41が形成される
このように構成することにより、ピン17とヒンジケース40との間に発生する摩擦力とヒンジケース40の形状とバネ14の付勢力とによって、ピン17をヒンジケース40に軸支できるため、ピン17に対してかしめ加工を行う必要がなくなるとともに、ピン17の形状を簡素化できる。つまり、ヒンジ4の生産工程を短縮するとともに生産コストを削減できる。
なお、第一実施形態における回動部材16を第三実施形態におけるヒンジ3および第四実施形態におけるヒンジ4に適用した場合において、ヒンジ3およびヒンジ4では、ピン17および回動部材16が一対の溝32(一対の溝42)をヒンジケース30(ヒンジケース40)の軸方向へ摺動する。このため、ヒンジ1およびヒンジ2よりヒンジ3およびヒンジ4の上下方向の長さ(高さ)が大きくなるが、ヒンジケース30(ヒンジケース40)および回動部材16の高さ等を適宜変更することで、ヒンジ1およびヒンジ2とヒンジ3およびヒンジ4との高さをそれぞれ同一にすることが可能である。
本発明に係るヒンジの第一実施形態を示す分解斜視図。 同じく部分正面断面図。 本発明に係るヒンジの第二実施形態を示す部分正面断面斜視図。 本発明に係るヒンジケースの第三実施形態を示す部分正面断面斜視図。 本発明に係るヒンジの第三実施形態の生産工程を示す部分正面断面図。(a)ヒンジケースと回動部材とが連結される前の状態示す部分正面断面図。(b)ヒンジケースと回動部材とが連結された後の状態を示す部分正面断面図。 本発明に係るヒンジの第四実施形態の生産工程を示す部分正面断面図。(a)ヒンジケースと回動部材とが連結される前の状態示す部分正面断面図。(b)ヒンジケースと回動部材とがを連結された後の状態を示す部分正面断面図。 従来のヒンジの生産工程を示す部分正面断面図。(a)かしめ加工を行う前の状態を示す部分正面断面図。(b)かしめ加工を行った後の状態を示す部分正面断面図。
1 ヒンジ
10 ヒンジケース
11 一対の孔
14 バネ
15 スライダー
16 回動部材
17 ピン

Claims (2)

  1. 一端が閉塞されるとともに、他端が開口される筒状のヒンジケースと、
    一端が前記ヒンジケースの一端と当接されるバネと、
    前記バネの他端と当接されるとともに、前記バネにより前記ヒンジケースの軸方向へ付勢されるスライダーと、
    前記スライダーと当接し、前記ヒンジケースの他端で回動可能な回動部材と、
    前記回動部材に嵌装されるとともに前記ヒンジケースに軸支され、前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結する略円柱状のピンと、
    を具備し、
    前記ピンが前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結しているときには、前記ピンの両端が前記ヒンジケースの外周面の内側となる位置に配置され
    前記ヒンジケースの他端には、前記ヒンジケースの内周面に開口するとともに前記ヒンジケースの外周面には開口せず前記ヒンジケースの軸方向に延びるとともに前記ピンの端部がそれぞれ係合する一対の溝、並びに、前記一対の溝の一方における前記ヒンジケースの一端側の端部から前記ヒンジケースの外周面まで貫通するとともに前記ピンが挿通可能な孔が形成されるヒンジ。
  2. 一端が閉塞されるとともに、他端が開口される筒状のヒンジケースと、
    一端が前記ヒンジケースの一端と当接されるバネと、
    前記バネの他端と当接されるとともに、前記バネにより前記ヒンジケースの軸方向へ付勢されるスライダーと、
    前記スライダーと当接し、前記ヒンジケースの他端で回動可能な回動部材と、
    前記回動部材に嵌装されるとともに前記ヒンジケースに軸支され、前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結する略円柱状のピンと、
    を具備し、
    前記ピンが前記ヒンジケースおよび前記回動部材を連結しているときには、前記ピンの両端が前記ヒンジケースの外周面の内側となる位置に配置され
    前記ヒンジケースの他端には、前記ヒンジケースの内周面に開口するとともに前記ヒンジケースの外周面には開口せず前記ヒンジケースの軸方向に延びるとともに前記ピンの端部がそれぞれ係合する一対の溝、並びに、前記一対の溝のそれぞれにおける前記ヒンジケースの一端側の端部から前記ヒンジケースの外周面まで貫通するとともに前記ピンが挿通可能な一対の孔が形成されるヒンジ。
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