JP5243092B2 - ラック型空調機 - Google Patents
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Description
この場合、二重床からの冷気供給のみで室全体を均一に空調する従来の方式(アンビエント空調方式)では、ラックからの発熱の偏在によりコールドアイルに局所的な高温エリアが生じ、情報通信機器・装置の高温障害発生という問題が生じる。このような問題を解消すべく、局所冷却のためにコールドアイルの上方に空調機を設置する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
一方、局所空調機をラック列内に配置する方式もあり、特に、スペース効率向上等を図るため、サーバラックと同一モジュールとするラック型空調機も実用化されている。ラック型空調機は、吸排気の方向がサーバラック2とは逆向き、すなわちホットアイル空間の高温排気を吸込み、コールドアイル側に冷却空気を吹き出すように配置される。
サーモOFF時に送風ファンを停止する方式のラック型空調機であっても、ICT機器内蔵のファンにより、コールドアイル側からホットアイル側へ常に空気が送られるため、ホットアイル側の気圧がコールドアイル側より高い場合が多い。この場合、圧力差によりラック型空調機のファンを停止させても、空調機の内部を通ってホットアイル側からコールドアイル側に気流が生じ、コールドアイルの環境を悪化させる。特に、アイルキャッピングを行っている場合は、その圧力差が大きくなるため影響が大きい。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、ラック型空調機の能力低下時において、情報通信機器・装置の高温障害発生を回避可能とするラック型空調機を提供するものである。
(1)複数のサーバラック列により、コールドアイルとホットアイルとが形成される室内において、アンビエント空調機による二重床吹き出し空調と、ラック型空調機による局所空調と、を併用する空調システムに用いるラック型空調機であって、ホットアイル側の高温排気を吸い込み、冷却空気をコールドアイル側に吹き出す送風ファンと、所定の運転条件に連動して、高温排気の流入又は遮断を制御する排気流入制御手段と、を備えて成ることを特徴とする。
本発明において、コールドアイルとホットアイルとはキャッピングにより区画されているものと、区画されていないものの両者を含む。
(2)前記所定の運転条件が、冷媒の循環もしくは循環停止、又は、前記送風ファンの運転もしくは運転停止、のいずれか一方又は両方であることを特徴とする。
冷媒循環停止と連動して排気流入を遮断することにより、高温排気のコールドアイル側への流入を防止でき、これによりコールドアイルの急激な温度上昇を回避できる。また、冷媒循環状態において送風ファンが故障等により停止した場合も、排気流入を遮断することにより、風量低下に伴う冷媒蒸発温度の低下によるドレン発生を防止することができる。
(3)前記排気流入制御手段が、高温排気流入遮断用シャッターと、該シャッター開閉手段と、を含んで成ることを特徴とする。
(4)前記シャッター開閉手段が、前記送風ファン運転時にその吸引力により開き、かつ、運転停止時には重力又はバネ機構により閉じるように構成されて成ることを特徴とする。
(6)前記排気流入制御手段が、機内における気流の流れ方向を感知する気流感知手段と、該気流感知手段の感知した気流方向と逆方向に、前記送風ファンを動作させる手段と、を含んで成ることを特徴とする。
(7)前記気流感知手段が、機内に配設される風向風速計であることを特徴とする。
(8)前記気流感知手段が、機体前面側と背面側の差圧を検知する手段であることを特徴とする請求項6に記載のラック型空調機。
(9)前記ラック型空調機が、ことを特徴とする。
19インチサーバラックと同一モジュールに構成したラック型空調機を用いることにより、サーバラック用の架台をそのまま利用できるため施工が容易で、配置の自由度が高くなる。また、ラック列での収まりがよく、スペース効率を向上させることができるという利点を有する。
(10)上記各発明において、空調システムとして、アンビエント空調機による二重床吹き出し空調とラック型空調機による局所空調とを併用するシステムを用いることができる。
また、冷気と暖気の混合を防ぐことにより、機械室空調の省エネルギー化を図ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るラック型空調機20の構成を示す図である。図2は、ラック型空調機20を用いた空調システム1の断面構成を示す図である。図3は、空調システム1の平面構成を示す図である。図4は、ラック型空調機20の高温排気吸い込み制御フローを示す図である。
アンビエント空調機である空調機4は、蒸発器4e及び送風機4cを備えた室内ユニット4a、圧縮機、凝縮器(いずれも不図示)等を主要構成とする室外ユニット4b、及びこれらを接続する冷媒配管4dを備えている。かかる構成により、冷凍サイクル運転により発生させた冷熱を、室内ユニット4aに導入する室内空気と熱交換させて冷却し、送風機4cにより機械室内に供給する。
ラック列3は、横一列に並んだ同一モジュールの複数のサーバラック2により形成されている。サーバラック2には、複数のラックマウントサーバ2aが格納されており、各サーバから発生する熱は、各サーバが搭載する冷却ファン(図示せず)により、前面から吸気した空気とともに背面に排気される。これにより、ラック全体として前面から冷気を吸込み、背面から排気するように構成されている。
各ラック列3の一端側には、列内ラックへの電力供給用の配電盤ユニット(PDU)9が配設されている。PDU9についても、サーバラック2と同一モジュールに構成されている。
各ラック列3において、内部発熱の大きなサーバ近傍には、局所空調機としてラック型空調機20の室内機21が配置されている。室内機21はサーバラックと同一モジュールで、かつ、吸排気の方向がサーバラック2とは逆向きに置かれている。すなわち、ホットアイル空間の高温排気を吸込み、コールドアイル側に冷却空気を吹き出すように配置されている。
なお本実施形態において、コールドアイル6aとホットアイル6bとは互いに開放空間としているが、一方のアイルをキャッピングして両者を区画する形態としてもよい。
筐体21aの背面側の排気吸込部には、シャッター25が取り付けられている。シャッター25は、シャッターボックス25aと、複数のスラット25cと、左右のチェーン25cと、を主要構成として備えている。スラット25bとチェーン25cとは揺動可能に接続されており、シャッターボックス25aに内蔵される電動駆動部(図示せず)の操作により、左右のチェーン25cを揺動させて各スラットを開閉自在に構成されている。スラット25cは、閉状態において排気吸込部全体を遮蔽し、高温排気が流入しないように構成されている。
この間、サーモOFF又は冷媒系統の故障により冷媒循環が停止したときは(S102においてYES)、送風ファン24の運転が停止され(S103)、さらにシャッター25が閉止される(S105)。これにより、ホットアイル6bの高温排気の機内導入によるコールドアイル6aの急激な温度上昇を回避することができる。なお、S102においてNO、すなわちサーモON、かつ、冷媒循環状態であっても、送風ファン24が故障等により停止した場合もシャッター25が閉止される(S104、S105)。風量低下に伴い冷媒蒸発温度が下がるとドレン発生の恐れがあるが、シャッター閉止によりこれを防止することができる。その後、サーモON又は故障から復帰したときは、コンプレッサ22b及び送風ファン24運転、シャッター25開の状態に戻る(S101)
さらに、バネを用いることなく、スラットの自重により開閉する形態とすることも可能である。
また、本実施形態では シャッターを排気吸い込み側に設ける例を示したが、これに限らず冷気吹き出し側、室内機内部(蒸発器の前後を問わず)に設けることも可能である。
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、気流遮断手段としてシャッターを用いるのではなく、送風ファンを逆回転させてホットアイルからコールドアイル側への気流を打ち消すものである。
図6は、本実施形態に係るラック型空調機30の構成を示す図である。図7は、ラック型空調機30の高温排気吸い込み制御を示す図である。図8は、サーモOFF状態における気流方向を示す図である。
ラック型空調機30の構成が上述のラック型空調機20と異なる点は、室内機31の背面側にシャッターを備えておらず、これに替えて排気吸込部34近傍に気流検知のための超音波式風向風速センサ32を備えていることである。さらに、送風ファン33は、回転方向を正逆自在に制御可能に構成されていることである。その他の構成は上述の実施形態と同一であるので、重複説明を省略する。
なお、本実施形態では風向風速センサとして超音波式センサを用いたが、熱線式、プロペラ式等、超音波式と同等の機能を有する他のセンサを用いることができる。
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、ホットアイルからコールドアイル側への気流検知手段として、両アイル間の差圧を用いるものである。
図9は、実施形態に係るラック型空調機40の構成を示す図である。ラック型空調機40の構成が上述のラック型空調機30と異なる点は、気流検知のための風向風速センサ32に替えて、室内機41の前面(コールドアイル側)及び背面(ホットアイル側)にそれぞれ圧力センサ42、43を備えていることである。両圧力センサの検出値P1、P2は、制御部27に出力されるように構成されている。その他の構成は上述の実施形態と同一であるので、重複説明を省略する。
さらに、本発明の他の実施形態について説明する。本実施形態は、電子膨張弁の前後差圧の変化を利用してシャッター開閉を行うものである。
図11は、実施形態に係るラック型空調機の室内機51の要部構成を示す図である。ラック型空調機50の室内機51の構成が第一の実施形態に係る室内機21と異なる点は、冷媒配管58a、59b間に、電子膨張弁56と並列にピストンシリンダー59を備えていることである。また、シリンダーヘッド59aにはリンク機構59bが取り付けられており、さらに、リンク機構59bとシャッター55とは、ロッド55bを介してスラット55aを上下に揺動可能に接続されている。その他の構成は上述の実施形態と同一であるので、重複説明を省略する。
以上の構成により、サーモON状態(冷媒循環時)にはP3>P4となるため、同図(a)に示すようにシリンダーヘッド59aは上方に押され、リンク機構59bの作動によりスラット55aは開となる。一方、サーモOFF状態(冷媒循環停止時)には、P3≒P4となるため同図(a)に示すようにシリンダーヘッド59aは下方に押され、スラット55aは閉となる。このようにしてサーモOFF時にシャッター55は閉となり、高温排気の流入を遮断することができる。
2・・・・サーバラック
3・・・・ラック列
4・・・・アンビエント空調機
5・・・・情報通信機械室
5b・・・天井空間
5c・・・二重床空間
5d・・・床パネル
5e・・・天井パネル
5f・・・穴あきパネル
6a・・・コールドアイル
6b・・・ホットアイル
20、30、40、50・・・ラック型空調機
24、33、44、54・・・送風ファン
25、55、70・・・シャッター
25a・・・シャッターボックス
25b、55a、71・・・スラット
26、56・・・・・・電子膨張弁
32・・・超音波式風向風速センサ
42、43・・・圧力センサ
Claims (8)
- 複数のサーバラック列により、コールドアイルとホットアイルとが形成される室内における空調システムに用いるラック型空調機であって、
ホットアイル側の高温排気を吸い込み、冷却空気をコールドアイル側に吹き出す送風ファンと、
所定の運転条件に連動して、高温排気の流入又は遮断を制御する排気流入制御手段と、を備え、
前記所定の運転条件が、冷媒の循環もしくは循環停止、又は、前記送風ファンの運転もしくは運転停止、のいずれか一方又は両方であり、
前記排気流入制御手段が、高温排気流入遮断用シャッターと、該シャッター開閉手段と、を含んで成る、
ことを特徴とするラック型空調機。 - 前記シャッター開閉手段が、前記送風ファン運転時にその吸引力により開き、かつ、運転停止時には重力又はバネ機構により閉じるように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載のラック型空調機。
- 空調方式が冷媒直膨方式であり、かつ、前記シャッター開閉手段が、冷媒配管経路に設けられた膨張弁の前後差圧を利用するものであることを特徴とする請求項1に記載のラック型空調機。
- 前記排気流入制御手段が、
機内における気流の流れ方向を感知する気流感知手段と、
該気流感知手段の感知した気流方向と逆方向に、前記送風ファンを動作させる手段と、
を含んで成ることを特徴とする請求項1に記載のラック型空調機。 - 前記気流感知手段が、機内に配設される風向風速計であることを特徴とする請求項4に記載のラック型空調機。
- 前記気流感知手段が、機体前面側と背面側の差圧を検知する手段であることを特徴とする請求項4に記載のラック型空調機。
- 前記ラック型空調機が、19インチサーバラックと同一モジュールに構成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のラック型空調機。
- 前記空調システムは、アンビエント空調機による二重床吹き出し空調と、ラック型空調機による局所空調と、を併用するものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のラック型空調機。
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