JP5245793B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、異常検出時に、運転者に対する異常通知を確実に行う電動パワーステアリング装置を提供することを課題としている。
また、請求項3に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記報知手段は、前記駆動制御を行うための各制御部により前記警告信号を発生することを特徴としている。
さらにまた、請求項5に係る電動パワーステアリング装置は、請求項1〜4の何れか1項に係る発明において、前記操舵状態検出手段は、前記操舵状態として、操舵トルク、前記電動モータの回転角、操舵角及び前記電動モータの通電電流量の少なくとも1つを検出することを特徴としている。
さらにまた、請求項8に係る電動パワーステアリング装置は、請求項6又は7に係る発明において、前記報知手段は、前記異常検出手段で異常を検出して警告信号を発生させた後、所定期間、運転者が当該警告信号を非認識であると判断したとき、時間経過に伴って警告信号レベルを徐々に大きくすることを特徴としている。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の一実施形態を示す全体構成図である。
図中、符号1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端はトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介装した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を例えばポテンショメータで検出するように構成されている。
また、上記異常報知処理は、異常状態を検出してからイグニッションスイッチをオフ状態とするなど操舵補助制御が停止されるまでの期間内で実行されるものとする。
ステップS2では、前記ステップS1の判断結果に基づいて、システムに異常が発生しているか否かを判定し、異常が発生していないときにはそのまま異常報知処理を終了し、異常が発生しているときにはステップS3に移行する。
ステップS4では、聴覚を利用した警告信号である警告音を発生する。ここでは、システム正常時において定周期に設定されている3相ブラシレスモータ12への通電電流を制御する際のPWMデューティの設定タイミングを意図的にずらすことで当該モータ12から異音を発生させ、これを警告音とする。
ステップS8では、警告音を発生してからの経過時間に応じて警告音レベル(警告音の周波数帯域)を変更することで、第二段階の警告音を発生する。ここで、警告音レベルの変更は、前記PWMデューティの設定タイミング周期を変化させることにより行う。
等ラウドネス曲線は、多数の人からの測定の平均値をもとにして作成されたものであり、横軸に周波数[Hz]、縦軸に音圧レベル[dB]が取ってある。同一の曲線上の音はすべて同じ大きさを有し、各曲線に記された音の大きさのレベル(単位はphon)は、1000HzにおけるdBの値と合致するようになっている。
これらの曲線群を見ると、レベルが大きいほど周波数特性は平坦であるが、小さいレベルでは、低音部の曲線が上がっていてこのあたりで耳の感覚が鈍くなっていること、人間の聴覚が4000Hzあたりで最も鋭いことなどがわかる。なお、最下位の曲線は、最小可聴値の曲線である。
このように、システムの異常を検出して第一段階の警告音を発生させた後、所定期間T1運転者が当該警告音を認識していないと判断したときには、第二段階の警告音として、時間経過に伴って警告音レベルが徐々に大きくなる警告音を発生させる。
このように、低速走行状態では、警告音を発生させながらステアリング系に対して振動を発生させる。
ステップS15では、各警告信号を発生させてから車両が減速したか否かを判定し、車両の減速を検出したときには、運転者が各警告信号による異常通知を認識し、当該異常に対する安全措置がとられたものと判断して前記ステップS6に移行する。一方、車両の減速が非検出であるときにはステップS16に移行して、各警告信号が発生されてから所定時間T3が経過したか否かを判定する。そして、所定時間T3が経過するまでの間、車両の減速を監視し、車両が減速しない状態が所定時間T3経過したときにステップS17に移行する。
ステップS19では、各警告信号のレベルを変更してから車両が減速したか否かを判定し、車両の減速を検出したときには、運転者が各警告信号による異常通知を認識し、当該異常に対する安全措置がとられたものと判断して前記ステップS6に移行する。一方、車両の減速が非検出であるときには前記ステップS17に移行する。
図1及び図2において、トルクセンサ3、ロータ一検出回路13及びモータ電流検出回路22が操舵状態検出手段に対応し、車速センサ21が走行状態検出手段に対応している。また、図3において、ステップS1が異常検出手段に対応し、ステップS3〜S19が報知手段に対応している。
今、車両の走行を開始するために、イグニッションスイッチをオン状態としたものとすると、操舵補助制御装置20に電源が投入されて操舵演算装置23で操舵補助制御処理が実行開始される。このとき、システムに異常が発生していないものとすると、図3の異常報知処理において、ステップS2でNoと判定されるため、運転者に対して異常報知のための警報信号が発せられることなく処理が終了する。これにより、制御演算装置23は、操舵トルクT及び車速Vsに基づいて操舵補助目標電流値を演算して、モータ電圧指令値Vu、Vv及びVwを出力する。
この状態から車両が発進すると、車速Vsに応じた操舵補助目標電流値が演算され、これに基づいて3相ブラシレスモータ12が駆動制御される。これにより、車速Vsに応じた操舵補助トルクが発生され、これが減速ギヤ11を介してステアリングシャフト2の出力軸2bに伝達されるので、運転者の操舵負担を軽減させることができる。
また警告音は、3相ブラシレスモータ12の通電電流を制御する際のPWMデューティの設定タイミングを意図的にずらすことにより発生させる。
ハンドル振動及び警告音の発生により、運転者がシステムの異常状態を認識して車両を減速させると、ステップS15でYesと判定してステップS6に移行し、ハンドル振動及び警告音の発生を停止して異常報知処理を終了する。
一般的に、高速走行中はほとんど操舵アシスト力を必要としない状態であるため、この状態で異常発生を通知するための警告信号として大きなハンドル振動を発生させることは、車両挙動を著しく変化させる要因となる。そこで、車両が高速走行中であるときには、先ずは警告音のみによる異常報知を行う。これにより、運転者に対して大きなストレスを与えることを防止することができると共に、異常報知を起因とした運転者の操舵ミスの発生を防止することができる。
第二段階の異常報知が開始されてから所定時間T2が経過しても運転者が警告音に気付かず、車両を減速させるなどの安全措置をとらない場合には、ステップS10からステップS11に移行して、第三段階の異常報知として、警告音に加えてハンドル振動を発生させる。
上記のように、システムに異常が発生して警告信号を発生させても運転者がそれに気付かず、車両を減速するなどの安全措置がとられない場合には、警告信号の程度を変化させるので、運転者にシステムの異常を確実に認識させることができると共に、異常発生により運転者の意図しない状況に陥ることを未然に防止することができる。
また、操舵状態として、操舵トルク、前記電動モータの回転角、操舵角及び前記電動モータの通電電流量の少なくとも1つを検出するので、操舵アシスト力の発生状態に見合った適切な異常通知を行うことができると共に、操舵補助制御を行うために必要な情報を用いて操舵状態を検出するので、別途操舵状態を検出するためのセンサ等を設ける必要がなくコストを削減することができる。
また、走行状態が、異常を検出して触覚を利用した警告信号(ハンドル振動)を発生したときに、車両挙動が不安定となる可能性が高い走行状態であるとき、触覚を利用した警告信号(ハンドル振動)の発生を制限するので、例えば、車両が高速走行中である場合など、触覚を利用した警告信号(ハンドル振動)を発生させることが運転者の操舵に悪影響を及ぼし、車両挙動を著しく変化させる可能性がある状況下でも、走行安定性を確保しつつ運転者に対して異常通知を行うことができる。
なお、上記実施形態においては、高速走行時には、警告音発生から所定時間経過後に警告音に加えてハンドル振動を発生させる場合について説明したが、異常発生時に警告音と併せて微小なハンドル振動を発生させてもよいし、警告音発生から所定時間経過後に警告音からハンドル振動単独に切り替えてもよい。
さらにまた、電動モータの通電電流を検出するタイミングを意図的にずらすことで警告音を発生してもよいし、更には電動モータの理想的な電気特性パラメータをシステムが破綻しないレベルの範囲で変動させることで警告音を発生してもよい。
また、上記実施形態においては、異常発生時の走行状態及び操舵状態の少なくとも1つに応じて警告信号を発生させる場合について説明したが、警告信号を発生している間の車両挙動の変化を監視しながら、大きな車両挙動変化が生じない程度に警告信号レベルを調整することもできる。
また、温度依存を補償する温度補償制御の補償値を意図的に加算しないようにすることで、ハンドル振動や警告音を発生させることもできる。例えば、ホールIC+逆起電圧をもとに角度補正を行うようなシステムや、逆起電圧をもとに角度又は角速度を求めるようなシステム(ブラシモータシステム)の場合、逆起電圧演算のための抵抗モデル値を意図的に変化させればよい。
また、上記実施形態においては、電動パワーステアリング装置に、操舵フィーリング向上のために、振動或いは異音の発生を防止することを目的とした制御機能を搭載している場合には、異常発生時に当該制御機能を停止させることで、警告信号としての振動或いは異音を発生させることもできる。これにより、警告信号発生のための設計工数を縮退することができる。
Claims (8)
- 操舵系に運転者の操舵負担を軽減する操舵補助力を付与する電動モータと、少なくとも操舵トルクに基づいて操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値に基づいて前記電動モータを駆動制御する制御手段とを備える電動パワーステアリング装置であって、
車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、運転者による操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、前記電動モータの操舵補助制御の停止や操舵補助トルクの制限、所定の代替トルクによる操舵補助制御のフェールセーフ処理を実施する状態となる異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段で異常を検出したとき、前記走行状態検出手段で検出した走行状態及び前記操舵状態検出手段で検出した操舵状態の少なくとも1つに応じて、運転者に対して聴覚及び触覚の少なくとも一方を利用した警告信号を発生する報知手段とを備え、
前記報知手段は、前記走行状態検出手段で検出した走行状態が、触覚を利用した警告信号を発生したときに、車両挙動が不安定となる可能性が高い走行状態であるとき、当該触覚を利用した警告信号の発生を制限することを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 操舵系に運転者の操舵負担を軽減する操舵補助力を付与する電動モータと、少なくとも操舵トルクに基づいて操舵補助指令値を算出し、算出した操舵補助指令値に基づいて前記電動モータを駆動制御する制御手段とを備える電動パワーステアリング装置であって、
車両の走行状態を検出する走行状態検出手段と、運転者による操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、前記電動モータの操舵補助制御の停止や操舵補助トルクの制限、所定の代替トルクによる操舵補助制御のフェールセーフ処理を実施する状態となる異常を検出する異常検出手段と、該異常検出手段で異常を検出したとき、前記走行状態検出手段で検出した走行状態及び前記操舵状態検出手段で検出した操舵状態の少なくとも1つに応じて、運転者に対して聴覚及び触覚の少なくとも一方を利用した警告信号を発生する報知手段とを備え、
前記報知手段は、前記走行状態検出手段で検出した走行状態が、触覚を利用した警告信号を発生したときに、車両挙動が不安定となる可能性が高い走行状態であるとき、聴覚を利用した警告信号を発生させた後、所定期間、運転者が当該警告信号を非認識であると判断してから、触覚を利用した警告信号を発生することを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記報知手段は、前記駆動制御を行うための各制御部により前記警告信号を発生することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記走行状態検出手段は、前記走行状態として、車速、エンジン回転数、車両加速度、ヨーレート及び路面摩擦状況の少なくとも1つを検出することを特徴とする請求項1〜3に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記操舵状態検出手段は、前記操舵状態として、操舵トルク、前記電動モータの回転角、操舵角及び前記電動モータの通電電流量の少なくとも1つを検出することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記報知手段は、前記走行状態検出手段で検出した走行状態及び前記操舵状態検出手段で検出した操舵状態の少なくとも1つに応じて、警告信号の種類及び警告信号のレベルの少なくとも一方を変更することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記報知手段は、前記操舵状態検出手段で検出した操舵状態が、操舵系に付与する操舵補助力が大きい操舵状態であるほど、警告信号レベルを大きく設定することを特徴とする請求項6に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記報知手段は、前記異常検出手段で異常を検出して警告信号を発生させた後、所定期間、運転者が当該警告信号を非認識であると判断したとき、時間経過に伴って警告信号レベルを徐々に大きくすることを特徴とする請求項6又は7に記載の電動パワーステアリング装置。
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