JP5247526B2 - 柱化粧材の取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、一般住宅建築等で使用する柱用化粧材に関する。さらに詳しくは、荷重を負担する柱芯材の周囲に化粧材を固定する構造に関する。
住宅等の建築物における柱を構成する際、荷重を負担する芯材を鉄骨等の高強度材料で構成し、その外面を化粧材で覆うことが広く行われている。そして、柱芯材の周囲に化粧材を固定する方法についても、作業効率を高めるため、従来より種々の構造が提案されている。
特許文献1では、柱芯体に取付金具をビス止めし、この取付金具に対して化粧材を外方から押し込むことで嵌め合わせしている。また、特許文献2では、柱芯体に固定した下地材に対して、接着剤で化粧材を固定している。
しかしながら、特許文献1、2に開示された取付構造では、化粧材の取付けを簡易かつ効率的に行うことはできるが、簡単に取り外せることについては考慮されていない。つまり、一旦取り付けた化粧材を取り外すには、破壊することが必要となる。
一方、特許文献3では、柱芯体の周囲で雄雌結合を利用して連結される2つの化粧材からなる構造において、組付後におけるガタツキの原因となる“遊び”を不要とするための工夫が開示されている。そのために、2つの化粧材の一端同士をヒンジ式に連結するとともに、柱芯体を包むように回動させながら、他端同士を雄雌結合させている。
特許文献3においては、固定された化粧材を取り外すことは可能であるが、その際の便宜は考慮されていないので、一方の化粧材を無理に変形させる等、本来的に予定されていない作業となるため、当然ながら作業効率が悪い。
以上のように、従来提案されてきた柱化粧材は、一旦これを柱芯体に取り付けると簡単に取り外すことができない。例えば、柱芯材の強度点検や、改装のための取り換えが必要となった場合、従来の柱化粧材では良好に対応できず、破壊または効率の悪い作業が強いられることとなる。
特開平06−193194号公報 特開平06−288057号公報 特開平11−152874号公報
上記従来の事情に鑑み、本発明の目的は、簡単な作業で柱芯材の周囲に化粧材を強固に固定できるとともに、必要となれば、簡単に取り外すことも可能な取付構造を提供することである。
本発明の化粧材取付構造においては、柱芯材に化粧材固定ベースを取り付け、当該化粧材固定ベースに対して第1化粧材片および第2化粧材片を固定して柱芯材を覆う。
化粧材固定ベースは、第1取付具および第2取付具を含む。各取付具は、「一方の化粧材片を回動可能に支持する弾性支持突起」と「他方の化粧材片を弾性的に挟持する弾性挟持部」とを備える。
各取付具の弾性挟持部は、「先端にL字部を備えたフック」と「当該L字部に向かって付勢された弾性片」とで構成される。
第1化粧材片および第2化粧材片には、それぞれ、上記L字部を受け入れる凹部が形成され、当該凹部はその深さ方向に対して略直角方向に延びる引掛溝を備える。
第1化粧材片の一側辺を第1取付具の弾性支持突起で支持しながら、第1化粧材片を回動させて、第2取付具のフック先端のL字部を第1化粧材片の凹部内に嵌入させると、第2取付具の弾性片が第1化粧材片をL字部へ向かって押圧付勢することで、当該L字部の先端折返部が凹部の引掛溝と係合する。
第2化粧材片の一側辺を第2取付具の弾性支持突起で支持しながら、第2化粧材片を回動させて、第1取付具のフック先端のL字部を第2化粧材片の凹部内に嵌入させると、第1取付具の弾性片が第2化粧材片をL字部へ向かって押圧付勢することで、当該L字部の先端折返部が凹部の引掛溝と係合する。
上記構成を備えた本発明の取付構造においては、第1および第2の各化粧材片を固定する際には、回動可能に支持した化粧材片を回動させながら、フック先端のL字部を当該化粧材片の凹部に嵌入させるだけでよい。この状態まで作業すると、弾性片が化粧材片を押圧付勢することで、L字部の折返部が凹部の底に設けた引掛溝と係合して、当該化粧材片の逆回転が防止され、固定が完了する。
この状態では、化粧材片は、他側辺が弾性挟持部に挟持されるとともに、弾性支持突起がこれと反対側へと化粧材片を押圧付勢するので、当該化粧材片が強固に固定される。
一方、固定した化粧材片を取り外す際には、弾性片による付勢力に抗して当該化粧材片をスライドさせ、L字部の折返部を引掛溝から引き抜けば、化粧材片を簡単に取り外すことができる。
以上のように、本発明の取付構造によれば、化粧材を簡単かつ強固に固定することができ、しかも、柱芯材の強度点検や、改装のための取り換えが必要となった場合には、これを簡単に解体することができる。すなわち、「簡単かつ強固な固定」と「簡単な取外し」という、相反する要請を両立させることができる。
本発明の一実施形態に係る取付構造を概略的に説明する分解斜視図。 本発明の取付構造で使用する化粧材固定ベースを説明する断面図。 本発明の取付構造で使用する第1、第2の化粧材片を説明する断面図。 本発明における取付け手順を説明する図。 本発明における取付け手順を説明する図。 本発明における取外し付手順を説明する図。
本発明の実施形態を、添付の図面を参照して説明する。図1は、本発明の取付構造を概略的に説明する分解斜視図である。
≪概略構成:図1≫
柱芯材10は、角型鋼材、H型鋼材等の金属材料や角柱状の木材その他の高強度材料から構成されており、柱に作用する荷重を負担する。この柱芯材10に対して、化粧材固定ベース40を取り付けて、これを介して第1化粧材片60および第2化粧材片70を固定する。化粧材固定ベース40は、第1取付具20および第2取付具30を含んでいる。
このように、本発明においては、荷重を負担する柱芯材10に対して、外観装飾を与える化粧材を、固定ベース40を介して取り付ける。化粧材固定ベース40は、図1に示した例では上下に2組設けているが、柱の長さに応じて適宜の数が設けられ、長尺の柱の場合、3組以上必要とする場合もある。
図1は、各部材の位置関係を明瞭にするための概略図である。各部材の具体的な構成および取付手順の詳細については、図2以後を参照して説明する。
≪化粧材固定ベース40:図2≫
図2は、柱芯材10に直交する断面図であって、第1取付具20および第2取付具30の構造を詳細に示している。第1取付具20と第2取付具30が、化粧材固定ベース40を構成している。
図示の例においては、第1および第2の取付具20、30は全く同じ構造を有しているが、説明の便宜上、両者を「第1取付具20」、「第2取付具30」と呼んで区別する。
第1取付具20と第2取付具30を向かい合わせて連結し、柱芯材10の周囲に固定する。図示の例では、両者をネジ部材で連結することで、柱芯材10を外周から締め付けるようにして固定している。2つの取付具20、30をそれぞれ個別に、柱芯材10に対して直接固定してもよい。柱芯材に直接ビス留めすることがない点等、作業性の面で両者をネジ部材で連結し、柱芯材10を外周から締め付けるようにする固定が好ましい。
第1取付具20は、弾性支持突起21aと弾性挟持部25を備える。詳しくは後述するが、弾性支持突起21aは一方の化粧材片60を回動可能に支持し、弾性挟持部25は他方の化粧材片70を弾性的に挟持する。
図示の例では、第1取付具20は、断面略L字状の本体20aに対して、湾曲形状の弾性プレート21をリベット材rで固定している。そして、弾性プレート21の自由端が弾性支持突起21aとして機能する。
弾性挟持部25は、フック24と弾性片23で構成される。
フック24は、取付具の本体20aに立設されていて、立設脚24aと、その先端に形成されたL字部24bで構成されている。L字部24bの先端には、屈曲する折返部24cが形成されている。
弾性片23は、湾曲形状の弾性プレートで構成されていて、リベット材rで取付具の本体20aに固定されている。弾性片23はフック24のL字部24bに向かって付勢されている。
図示の例において、第2取付具30は、第1取付具20と同一構成であるため、同様の参照符号を付して、説明を省略する。
≪化粧材片:図3≫
図3は、第1化粧材片60および第2化粧材片70の横断面を示している。図示の例では、両者は同一の断面形状を有しているが、説明の便宜上、「第1化粧材片60」、「第2化粧材片70」と区別する。2つの化粧材片60、70を重ね合わせると、円筒形の1つの化粧材を構成する。
第1化粧材片60は、中心角大略180°の角度範囲に渡って延在する半円弧状の部材であって、外周に塗装面等の化粧面を有する。第1化粧材片60は、好ましくは比重0.7〜1.5程度のセメント系材料からなる押出成形体であって、全長に渡って同一断面形状を有する。
内周面の一側辺61近傍に形成された凹所65は、第1取付具20の弾性支持突起21aがここに嵌り込むことで、第1化粧材60が回動可能に支持される。
内周面の他側辺62近傍には、凹部66が形成されている。この凹部66は、化粧材の取付工程において、取付具に形成したフックのL字部を受け入れる。凹部66は、その深さ方向に対して略直角方向に延びる引掛溝66aを備える。その機能は、後述する。
図示の例において、第2化粧材片70は、第1化粧材片60と同一構成であるため、同様の参照符号を付して、説明を省略する。
次に、化粧材の取付手順を説明する。
≪第1化粧材片60の取付け:図4≫
最初に柱芯材10の周囲に化粧材固定ベース40を取り付ける。既に説明したように、化粧材固定ベース40は、第1取付具20および第2取付具30を含む。
第1化粧材片60の凹所65に、第1取付具20の弾性支持突起21aを係入させて、第1化粧材片60を回動可能に支持する。図4(a)は、係入直前の状態を示している。
第1化粧材片60を矢印A方向に回動させて、その凹部66に、第2取付具30のL字部34bを嵌入させる。図4(b)は、嵌入直後の状態を示している。このとき、第2取付具30の弾性片33は、第1化粧材片60の内面によって図中上方に押圧され、圧縮変形した状態となっている。作業する手を離すと、弾性片33は、第1化粧材片60を矢印B方向(下方)に押し下げる。
これにより、L字部34b先端の折返部34cが、凹部66の底部に形成した引掛溝66aと係合して、第1化粧材片60の逆回転を防止する(図4c)。
図4(c)において、第1化粧材片60の他側辺62は、フック34と弾性片33とで挟持された状態にある。すなわち、フック34と弾性片33が弾性挟持部35を構成する(図2a)。
このとき、弾性突起21aが、第1化粧材片60の一側辺61を、図中上方へ押し上げているので、これらの弾性力が相俟って、第1化粧材片60を強固に固定する。
≪第2化粧材片70の取付け:図5≫
第2化粧材片70の取付け手順は、第1化粧材片60の場合と同じであるので、簡単に説明する。
図5(a)に示した状態から、第2化粧材片70の凹所75に、第2取付具20の弾性支持突起31aを係入させて、回動可能に支持する(図5a)。第2化粧材片70を矢印A’方向に回動させて、その凹部76に、第1取付具20のL字部24bを嵌入させる(図5b)。作業する手を離すと、弾性片23が、第2化粧材片70を矢印B’方向(上方)に押し上げる。
これによって、第2化粧材片70も、第1化粧材片60の場合と同様に、強固に固定される。
すなわち、L字部先端の折返部24cが、凹部76の底部に形成した引掛溝76aと係合して、第2化粧材片70の逆回転を防止する(図5c)。そして、第2化粧材片70の他側辺72が、フック24と弾性片23とで挟持された状態になるとともに、弾性突起31aが、第2化粧材片70の一側辺71を、図5中下方へ押し上げる。
≪化粧材片の取外し:図6≫
本発明において、化粧材片60、70は、以上に説明した通り、簡単かつ強固に固定できる。それにも拘わらず、取外しが必要となった場合には、これを簡単に行うことができる。図6は、第1化粧材片60について、取外し工程を説明している。
図6(a)は、固定状態にある第1化粧材片60を示している。弾性片33の付勢力に抗して、第1化粧材片60を上方(矢印X)へ押圧すると、L字部34b先端の折返部34cが引掛溝66aから引き抜かれる(図4b)。
この状態から、第1化粧材片60を矢印Y方向に引っ張ると、折返部34cと引掛溝66aの係合が外れているので、簡単に第1化粧材片60を取り外すことができる。図示は省略するが、第2化粧材片70についても同様に、簡単に取り外すことができる。
≪略直角方向の意味≫
各化粧材片60、70について、凹部の底に形成した引掛溝66a、76aは、それぞれ、凹部66、76の深さ方向に対して『略直角方向』に延在するよう形成する。ここで『略直角方向』とは、次のことを意味している。
完全に直角でなくても、図4〜図6で説明した取付けおよび取外し作業工程において、フック先端の折返部24c、34cを引掛溝66a、76aに対して抜き差しすることができ、それによって、係合時には逆回転を防止し、離脱時に逆回転を許容することができれば、本発明の目的を達成できる。その限りにおいて、完全な直角である必要はない。
≪他の実施形態≫
図示した例では、各化粧材片60、70は、一側辺近傍に設けた凹所65、75内に弾性支持突起21a、31aを係入させて、これにより回動可能に支持されている。しかしながら、本発明においては、化粧材片の取付作業時に、回動および弾性スライドを利用できれば足りるので、具体的に回動可能に支持する形態として、図示したもの以外にも適宜の形態を採用することが可能である。
また、2つの化粧材片60、70について、図示した例のように、両者を同一構成のものとすれば、実際には、1種類の形状部材のみを多数製造すれば足りるので、コスト面でのメリットが高い。しかしなら、必要に応じて断面形状の異なる2種類の化粧材片を製造し、第1化粧材片60および第2化粧材片70とすることも可能である。
2つの取付具20、30についても、図示した例のように両者を同一構造とすればコスト面で有利であるが、必要に応じて別構造とすることも可能である。
化粧材片60、70をセメント系材料から押出成形した場合には、化粧材片の反りが生じ難い、防火性能が高い、といったメリットが得られるので好ましい。ただし、本発明では、必要に応じて適宜別の材料を採用することも可能である。
図示した例では、化粧材固定ベース40を構成する2つの取付具20、30は、物理的に別体である。しかしながら、例えば、両取付具20、30を予めヒンジ連結しておくことで一部材とすることも可能である。このように、両取付具に相当する構造部が存在する限り、化粧材固定ベース40は、物理的に分断された2つの部材から構成される必要はない。
10 柱芯材
20 第1取付具
30 第2取付具
20a、30a 取付具の本体
21、31 弾性プレート
21a、31a 弾性支持突起
23、33 弾性片
24、34 フック
24a、34a 立設脚
24b、34b L字部
24c、34c 折返部
25、35 弾性挟持部
40 化粧材固定ベース
60 第1化粧材片
70 第2化粧材片
61、71 一側辺
62、72 他側辺
65、75 凹所
66、76 凹部
66a、76a 引掛溝

Claims (4)

  1. 柱芯材(10)に化粧材固定ベース(40)を取り付け、当該化粧材固定ベース(40)に対して第1化粧材片(60)および第2化粧材片(70)を固定して柱芯材(10)を覆う、化粧材取付構造であって、
    化粧材固定ベース(40)は第1取付具(20)および第2取付具(30)を含んでいて、各取付具は、一方の化粧材片を回動可能に支持する弾性支持突起(21a、31a)と、他方の化粧材片を弾性的に挟持する弾性挟持部(25、35)と、を備え、
    各取付具の弾性挟持部(25、35)は、先端にL字部(24a、34a)を備えたフック(24、34)と、当該L字部(24a、34a)に向かって付勢された弾性片(23、33)とで構成され、
    第1化粧材片(60)および第2化粧材片(70)には、それぞれ、上記L字部(24a、34a)を受け入れる凹部(66、76)が形成され、当該凹部はその深さ方向に対して略直角方向に延びる引掛溝(66a、76a)を備え、
    第1化粧材片(60)の一側辺(61)を第1取付具の弾性支持突起(21a)で支持しながら、第1化粧材片(60)を回動させて、第2取付具のフック先端のL字部(34b)を第1化粧材片の凹部(66)内に嵌入させると、第2取付具の弾性片(33)が第1化粧材片(60)をL字部(34b)へ向かって押圧付勢することで、当該L字部の先端折返部(34c)が凹部の引掛溝(66a)と係合し、
    第2化粧材片(70)の一側辺(71)を第2取付具の弾性支持突起(31a)で支持しながら、第2化粧材片(70)を回動させて、第1取付具のフック先端のL字部(24b)を第2化粧材片の凹部(76)内に嵌入させると、第1取付具の弾性片(23)が第2化粧材片(70)をL字部(24b)へ向かって押圧付勢することで、当該L字部の先端折返部(24c)が凹部の引掛溝(76a)と係合することを特徴とする、化粧材取付構造。
  2. 上記第1化粧材片(60)および第2化粧材片(70)が同一構造である、請求項1記載の化粧材取付構造。
  3. 上記第1取付具(20)および第2取付具(30)が同一構造である、請求項1記載の化粧材取付構造。
  4. 上記第1化粧材片(60)および第2化粧材片(70)が、セメント系材料からなる押出成形体である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の化粧材取付構造。
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