JP5248628B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、動力伝達装置に関し、特に、電磁波の伝播を遮断するシールド壁を貫通して回転駆動力を伝達する動力伝達装置に関する。
従来、外部から浸入しようとする不必要な電磁波をシールドすること、および、内部で発生した電磁波を外部へ漏洩させないことを目的として、電磁波シールドルームを形成することが一般に行なわれている。電磁波シールドルームは、導電体の板部材で目的とする区画を囲繞し、当該板部材を接地して形成される。電磁波シールドルームの内部および外部の一方から他方へ動力を伝達する場合、電磁波の伝播を遮断する板部材に貫通孔が形成され、当該貫通孔を貫通する動力伝達装置が設けられることにより、電磁波シールドルームを形成する板部材を貫通して動力を伝達する。
電磁波シールドルームに上記のように動力伝達装置を設けた場合、貫通孔を経由した電波の漏洩、または軸を通って伝達される電波の漏洩などが発生すると、電磁波の遮蔽性能が低下する。特に、電磁波の周波数が高くなるほど、表皮効果によって軸の表面を経由して伝達される傾向があり、高周波の電磁波の遮蔽性能の向上のためには軸表面を流れて漏洩する電磁波を遮断する必要がある。そこで、導電体の板部材に形成された貫通孔に金属製のスリーブを貫通させて、貫通孔を経由した電磁波の漏洩を抑制し、当該スリーブに電気絶縁材料からなる直結軸を挿通して、軸を経由した電磁波の漏洩をも抑制する技術が提案されている(たとえば、特開平8−326340号公報(特許文献1)参照)。
特開平8−326340号公報
特許文献1で提案されている技術では、電動機、発電機および電動機と発電機とを直結する直結軸を、同一直線上に並べる必要がある。そのため、発電機から電動機に至る動力伝達装置の全長が長くなるため、配置上の自由度が小さく、レイアウトしづらくなる場合があるという問題があった。これに対し、一対のプーリと当該プーリに巻き掛けられたベルトとによって回転駆動力を伝達する構成とすることにより、動力伝達装置のレイアウトが自由となり、配置を容易とすることができる。
しかしながら、電磁波の伝播を遮断するシールド壁を貫通して回転駆動力を伝達するためには、ベルトが貫通可能な孔をシールド壁に形成する必要があり、この孔を経由して電磁波が漏洩するという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、電磁波の伝播を遮断するシールド壁を貫通して回転駆動力を伝達する動力伝達装置であって、電磁波の漏洩を効果的に抑制できる、動力伝達装置を提供することである。
本発明に係る動力伝達装置は、電磁波遮蔽壁と、第一プーリと、第二プーリと、ベルトとを備える。電磁波遮蔽壁は、第一空間と第一空間に隣接した第二空間とを仕切り、第一空間と第二空間との間の電磁波の伝播を遮断する。第一プーリは、第一空間内に配置されている。第二プーリは、第二空間内に配置されている。ベルトは、第一プーリおよび第二プーリに巻き掛けられ、電磁波遮蔽壁を貫通して第一空間と第二空間との間で回転駆動力を伝達する。第一プーリおよび第二プーリはVプーリであって、ベルトはVベルトである。第一プーリおよび第二プーリには、周方向に複数本のプーリ溝が形成され、複数本のベルトが巻き掛けられている。電磁波遮蔽壁には、第一空間と第二空間とを連通する中空の第一の筒部材および第二の筒部材が立設されている。ベルトは、第一の筒部材の内部を貫通する第一ベルト群と、第二の筒部材の内部を貫通する第二ベルト群とを含む電磁波遮蔽壁は、取り外し可能な着脱部を有している。電磁波遮蔽壁には、着脱部を電磁波遮蔽壁から取り外して形成される孔が形成されている。第一の筒部材および第二の筒部材は、着脱部に固定されている。着脱部は、ベルトおよび第二プーリが孔を通過可能なように形成されている。
本発明の動力伝達装置によると、電磁波遮蔽壁に立設された筒部材を、その内径の寸法に対して十分に長い長尺に形成することにより、筒部材の内部を経由した電波の漏洩が抑制される。ベルトを用いて第一空間と第二空間との間で回転駆動力を伝達するためには、ベルトの経路となる位置において電磁波遮蔽壁に貫通孔を穿設する必要があるが、筒部材の内部にベルトを配置して電磁波遮蔽壁を貫通させることによって、ベルトの経路を経由して第一空間から第二空間へ(または第二空間から第一空間へ)電磁波が漏洩することを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る動力伝達装置の構成を示す平面模式図である。 筒部材の内部を経由してベルトが電磁波遮蔽壁を貫通する構造を示す斜視図である。 電磁波遮蔽壁に対する筒部材の配置の第一の例を示す部分断面図である。 電磁波遮蔽壁に対する筒部材の配置の第二の例を示す部分断面図である。 電磁波遮蔽壁に対する筒部材の配置の第三の例を示す部分断面図である。 実施の形態2に係る動力伝達装置の一部構成を示す斜視図である。 図6中に示すVII−VII線に沿う筒部材の断面図である。 実施の形態3に係る動力伝達装置の一部構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 第一空間、2 第二空間、10 駆動部、12,22 軸部、14,16 第一プーリ、20 被駆動部、24,26,28 第二プーリ、29 プーリ溝、30,36,38 ベルト、38a 第一ベルト群、38b 第二ベルト群、40 電磁波遮蔽壁、41 着脱部、50,56,58a,58b 筒部材、51,57 貫通孔、56a,56b 壁部材、60 アースブラシ。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
なお、以下に説明する実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下の実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、上記個数などは例示であり、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る動力伝達装置の構成を示す平面模式図である。図1に示すように、この動力伝達装置は、第一空間1と、電磁波遮蔽壁40によって囲まれた第二空間2との間で回転駆動力を伝達する装置である。第二空間2は、電磁波遮蔽壁40により囲繞された区画である。電磁波遮蔽壁40は、導電体の板部材を組み合わせて形成されており、第一空間1と第二空間2との間の電磁波の伝播を遮断する。電磁波遮蔽壁40は、電磁波シールドルームとしての第二空間2の外壁を構成する。第二空間2は、電磁波遮蔽壁40の外部空間である第一空間1に隣接した空間であって、電磁波遮蔽壁40により第一空間1と仕切られている。
第一空間1内には、たとえばモータなどの駆動部10が配置されている。第二空間2内には、たとえばファンなどの被駆動部20が配置されている。本実施の形態の動力伝達装置は、駆動部10から被駆動部20へ回転駆動力を伝達する。なお、電磁波遮蔽壁40により取り囲まれた第二空間2内に駆動源である駆動部10が配置され、第一空間1内に被駆動部20が配置されていても構わない。
駆動部10で発生した回転駆動力は、軸部12を経由して、第一プーリ14に伝達される。第一プーリ14は、第一空間1内に配置されており、軸部12と一体として回転可能に形成されている。第一プーリ14は、円筒状に成形されており、その外周にベルト30が巻き掛けられている。実施の形態1の動力伝達装置は、ベルト30を介して回転駆動力を伝達する、ベルト伝達方式の動力伝達装置である。
ベルト30はまた、円筒状の第二プーリ24の外周にも巻き掛けられている。ベルト30は、電磁波遮蔽壁40を貫通して、第一空間1内に配置された第一プーリ14と第二空間2内に配置された第二プーリ24との間で、回転駆動力を伝達する。つまり、駆動部10から第一プーリ14へ伝達された回転駆動力によって第一プーリ14が回転するとき、第一プーリ14の回転がベルト30を経由して第二プーリ24へ伝達され、第二プーリ24を回転させる。第二プーリ24の中心に回転一体に取り付けられた軸部22は、第二プーリ24の回転によって共に回転し、被駆動部20を回転させる。
電磁波遮蔽壁40には、第一空間1側へ突き出るように、筒部材50が立設されている。ベルト30は、筒部材50の内部を貫通して、第一空間1と第二空間2との両方に亘るように配置されている。
図2は、筒部材50の内部を経由してベルト30が電磁波遮蔽壁40を貫通する構造を示す斜視図である。実施の形態1のベルト30は、V字形の断面を有するVベルトであって、ベルト30が巻き掛けられる第一プーリ14および第二プーリ24は、当該Vベルトに対応したV字形のプーリ溝が外周面の周方向に形成されたVプーリである。Vベルトを使用した実施の形態1の動力伝達装置は、ベルト30に張力が作用するとベルト30が第一プーリ14および第二プーリ24のプーリ溝に食い込んで強い摩擦力を生じるため、細いベルト30によって比較的大きな回転駆動力を伝えることができる。また、高回転でも静粛な運転が可能である。
図2に示すように、筒部材50は、中空に形成されている。筒部材50の内部には、筒部材50を長手方向に貫通する貫通孔51が形成されている。筒部材50に貫通孔51が形成され、かつ筒部材50の根元部分に相当する位置において図示しない貫通孔が電磁波遮蔽壁40に穿設されている。そのため、筒部材50の内部空間を介して、第一空間1と第二空間2とは連通されている。
ベルト30は、筒部材50の内部の貫通孔51および電磁波遮蔽壁40に形成された貫通孔を貫くように配置されている。ベルト30の一部は第一空間1の内部において第一プーリ14に巻き掛けられており、ベルト30の他の一部は第二空間2の内部において第二プーリ24に巻き掛けられている。ベルト30は、第一空間1と第二空間2との間で、駆動部10で発生した回転駆動力を伝達する。
ベルト30は、ゴム材料やポリウレタンに代表される樹脂材料などの、絶縁性材料により形成されている。そのため、第一空間1および第二空間2の一方から他方への、ベルト30を経由して伝播される電磁波の漏洩の発生が抑制されている。
また貫通孔51は、その径に対して十分に長く延びるように(たとえば、円筒形状を有する筒部材50の軸方向長さを、貫通孔51の径の5倍超とするように)、筒部材50に形成されている。そのため、たとえば第一空間1側から貫通孔51内へ伝播した電磁波は、貫通孔51の内部において急激に減衰する。貫通孔51を透過して第二空間2側まで伝播される電磁波の強さは、貫通孔51内へ伝播する直前の電磁波の強さと比較して、極端に小さくなっている。すなわち、貫通孔51を経由した第一空間1から第二空間2への電磁波の漏洩が抑制されている。
実施の形態1の動力伝達装置では、筒部材50の内部の貫通孔51内にベルト30が配置されており、ベルト30は貫通孔51を経て電磁波遮蔽壁40を貫通する。このようにすれば、ベルト30の経路を経由して第一空間1から第二空間2へ(または第二空間2から第一空間1へ)電磁波が漏洩することを抑制することができる。その結果、第二空間2の内部を、外部からの電磁波の影響を受けないように電気的に隔離された電波暗室として好適な空間として保つことができる。
図3〜図5は、電磁波遮蔽壁40に対する筒部材50の配置の例を示す部分断面図である。図2に示す斜視図において、筒部材50は、図3に示すように電磁波遮蔽壁40に対して第一空間1側に突起するように設けられている。電磁波遮蔽壁40に対する筒部材50の配置はこれに限られるものではなく、電磁波遮蔽壁40に対しいずれの側に筒部材50が設けられていてもよい。
たとえば図4に示すように、電磁波遮蔽壁40に対して第一空間1側および第二空間2側の両方に突き出るように、筒部材50が形成されていてもよい。また図5に示すように、電磁波遮蔽壁40に対して第二空間2側に突き出るように、筒部材50が形成されていてもよい。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2に係る動力伝達装置の一部構成を示す斜視図である。図6では、実施の形態2の第一プーリ16および第二プーリ26に巻き掛けられたベルト36が、筒部材56の内部を経由して電磁波遮蔽壁40を貫通する構造が図示されている。
実施の形態2のベルト36は、帯形状の全長に亘って一面側に歯型が設けられ他面側が平坦に成形された、歯付ベルト(コグドベルト)である。ベルト36が巻き掛けられる第一プーリ16および第二プーリ26は、当該歯付ベルトの歯型に対応した形状の歯形が外周面の周方向に形成された、歯付プーリ(コグドプーリ)である。典型的には、ベルト36をタイミングベルトとし、第一プーリ16および第二プーリ26をタイミングプーリとすることができる。
歯付ベルトを使用した実施の形態2の動力伝達装置は、ベルト36ならびに第一プーリ16および第二プーリ26に設けた歯型を噛み合わせることにより、もっぱら摩擦のみにより動力を伝達するVベルトと異なり、スリップすることなく回転を伝えることができる。このため、2軸間の回転位相を正確に保つことができる。また、摩擦に依存するVベルトに比べ、摩擦損失が少ない。
ベルト36は、クロロプレンゴムを一例とするゴム材料やポリウレタンを一例とする樹脂材料などの、絶縁性材料により形成されている。そのため、第一空間1および第二空間2の一方から他方への、ベルト30を経由して伝播される電磁波の漏洩の発生が抑制されている。
図7は、図6中に示すVII−VII線に沿う筒部材56の断面図である。図7において、ベルト36は、図示を省略されている。図7に示すように、筒部材56の外壁は、壁部材56a,56bの2つの部材を組み合わせることにより形成されている。そのため、任意の形状の筒部材56を容易に形成することができ、かつ筒部材56を容易に組付けることができる。
実施の形態2のベルト36は、帯形状に形成された歯付ベルトであって、矩形状の断面形状を有している。そのため、筒部材56の内部に形成された貫通孔57は、図7に示すように、ベルト36の断面形状に対応した矩形状の断面形状を有するように形成されている。貫通孔57の断面形状を形成する矩形の対角寸法(図7に示す寸法d)が、矩形の径となる。
略帯状の歯付ベルトであるベルト36が貫通する貫通孔57の断面積は、Vベルトが貫通する実施の形態1の貫通孔51の断面積と比較して、小さくすることができる。そのため、貫通孔57の径dに対する筒部材56の長さの比を、相対的に大きくすることができる。上記長さの比が大きいほど貫通孔57の内部を伝播する電磁波をより減衰させることができるので、貫通孔57を経由した電磁波の漏洩を、より効果的に抑制することができる。
図6に示すように、電磁波遮蔽壁40の一部は、取り外し可能な着脱部41とされている。2つの筒部材56は、着脱部41に固定されている。着脱部41を取り外して形成される孔をベルト36および第二プーリ26が通過可能なように、着脱部41は形成されている。このようにすれば、着脱部41を電磁波遮蔽壁40から取り外すことにより、ベルト36および密閉空間である第二空間2内に配置された第二プーリ26を、容易に第一空間1側へ移動させることができる。作業者は、第一空間1側から着脱部41を取り外し、着脱部41および筒部材56と一体として第一プーリ16および第二プーリ26ならびにベルト36を第一空間1内へ移動させることができ、ベルト36または第二プーリ26を容易にメンテナンスすることができる。
(実施の形態3)
図8は、実施の形態3に係る動力伝達装置の一部構成を示す斜視図である。図8では、実施の形態3の第二プーリ28、第二プーリ28に巻き掛けられたベルト38(38a,38b)およびベルト38が内部を貫通する筒部材58a,58bが図示されており、第一プーリおよび電磁波遮蔽壁は、図示を省略されている。
第二プーリ28には、周方向に複数本(この場合は6本)のプーリ溝29が形成されている。図8に図示しない第一プーリにも、第二プーリ28と同数本のプーリ溝29が形成されている。上記第一プーリおよび第二プーリ28には、複数本(この場合は4本)のベルト38が巻き掛けられて、第一プーリから第二プーリ28へ回転駆動力を伝達する。ベルト38はVベルトであって、上記第一プーリおよび第二プーリ28はVプーリである。実施の形態3の動力伝達装置では、ベルト38の本数が複数本とされており、そのため実施の形態3の動力伝達装置は、実施の形態1の動力伝達装置と比較して、より大きな回転駆動力を伝達することができる。
ベルト38は、筒部材58aの内部を貫通する第一ベルト群38aと、筒部材58bの内部を貫通する第二ベルト群38bとを含む。第一の筒部材としての筒部材58aと、第二の筒部材としての筒部材58bとは、実施の形態1および2と同様に、図示しない電磁波遮蔽壁に立設されている。
複数のベルト38の全てを一つの筒部材の内部に貫通させると、当該筒部材に形成された貫通孔内を伝播する電磁波の遮蔽能力を十分確保するためには、当該筒部材の長さを長くする必要があり、この場合装置が大型化するという問題がある。これに対し、図8に示す実施の形態3の動力伝達装置では、電磁波遮蔽壁に複数の筒部材58a,58bを設け、複数本のベルト38を第一ベルト群38aと第二ベルト群38bとに分けて、第一ベルト群38aおよび第二ベルト群38bを別々の筒部材58a,58bの内部に貫通させている。
このようにすれば、筒部材58a,58bに全てのベルト38を貫通させる必要はなく、各々の筒部材58a,58bの径を相対的に小さくすることができる。小径の筒部材58a,58bにおいて、内部を伝播する電磁波の遮蔽能力を確保するために必要な長さはより小さくなる。つまり、筒部材58a,58bを複数形成して並列化させ、それぞれの筒部材58a,58bの穴径を小さくすることにより、必要な筒部材58a,58bの長さを小さくすることができる。したがって、より大きなトルクを伝達するために複数本のベルト38を用いた動力伝達装置を、より小型化することができる。
第一ベルト群38aは、2本のベルト38を含んでいる。第二ベルト群38bもまた、2本のベルト38を含んでいる。4本のベルト38の全てが内部を貫通する筒部材を設けた場合、筒部材の内径が大径化して、遮蔽性能が低下する。一方、ベルト38を1本のみ貫通させる筒部材を4つ設けた場合、電磁波遮蔽壁40に形成される孔の数が増加して、遮蔽性能が低下する。つまり、4本のベルト38を、2本のベルト38を含む第一ベルト群38aおよび第二ベルト群38bに分けることにより、電磁波の遮蔽性能を最適化できると考えられる。
図8に示すように、第二プーリ28の表面に接触するように、接地部材の一例としての複数のアースブラシ60が設けられている。アースブラシ60は、導電性材料により形成されており、第二プーリ28を接地する。つまり、アースブラシ60は、第二プーリ28と大地などの基準電位点とを接続し、第二プーリ28と基準電位点との電位を等しくしている。
Vベルトであるベルト38の第二プーリ28への掛かり部分において、静電気が発生する場合があり、静電気が蓄積されてスパーク(火花)が発生すると、第二空間2内部に電磁波が発生する。電磁波遮蔽壁40で囲まれた第二空間2への外部からの電磁波の漏洩が抑制されていても、第二空間2内で電磁波が発生すると、第二空間2内に配置された電気品に悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、アースブラシ60を設けて第二プーリ28を接地することにより、第二プーリ28で静電気が発生しても大地へ逃がすことができるので、スパークの発生を抑制し、第二空間2内で電磁波が発生することを抑制することができる。
アースブラシ60は、図8に示すように複数個設置することができる。このようにすれば、アースブラシ60の内の一つが磨耗して第二プーリ28と非接触となった場合でも、他のアースブラシ60を確実に第二プーリ28に接触させ、第二プーリ28を確実に接地させて静電気の蓄積を防止することができる。
また、図8中に図示しない第一プーリについても、同様にアースブラシ60を設けて第一プーリを接地することにより、第一プーリにおける静電気の蓄積を抑制し、スパークの発生を抑制することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、電波暗室の壁部を貫通するベルトを用いて電波暗室の外部から内部へ(または内部から外部へ)回転駆動力を伝達する動力伝達装置に、特に有利に適用され得る。

Claims (1)

  1. 第一空間と前記第一空間に隣接した第二空間とを仕切り、前記第一空間と前記第二空間との間の電磁波の伝播を遮断する電磁波遮蔽壁と
    前記第一空間内に配置された第一プーリと
    前記第二空間内に配置された第二プーリと
    前記第一プーリおよび前記第二プーリに巻き掛けられ、前記電磁波遮蔽壁を貫通して前記第一空間と前記第二空間との間で回転駆動力を伝達するベルトとを備え、
    前記第一プーリおよび前記第二プーリは、Vプーリであって、
    前記ベルトは、Vベルトであって、
    前記第一プーリおよび前記第二プーリには、周方向に複数本のプーリ溝が形成され、複数本の前記ベルトが巻き掛けられており、
    前記電磁波遮蔽壁には、前記第一空間と前記第二空間とを連通する中空の第一の筒部材および第二の筒部材が立設されており、
    前記ベルトは、前記第一の筒部材の内部を貫通する第一ベルト群と、前記第二の筒部材の内部を貫通する第二ベルト群とを含み
    前記電磁波遮蔽壁は、取り外し可能な着脱部を有し、
    前記電磁波遮蔽壁には、前記着脱部を前記電磁波遮蔽壁から取り外して形成される孔が形成されており、
    前記第一の筒部材および前記第二の筒部材は前記着脱部に固定されており、
    前記着脱部は、前記ベルトおよび前記第二プーリが前記孔を通過可能なように形成されている、動力伝達装置。
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