JP5250568B2 - 敗血症の合併症の検査 - Google Patents

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Description

本発明は、敗血症の合併症の診断に関する。
“敗血症”の用語は、感染を伴う全身性の炎症症状に関連する様々な臨床状態を記述するために用いられている。非感染性の病因による炎症反応との臨床的類似性のため、敗血症を同定することは、特に挑戦的な診断上の問題となっている。この点において、一般に感染性または非感染性の傷害に対する激しい全身性反応をいう“全身性炎症反応症候群”(または“SIRS”)について、ならびに関連する症候群である“敗血症”、“重症敗血症”、および“敗血症性ショック”について定義が提供されている (Bone et al.、Chest 101:1644-53、1992)。SIRS は、感染、および外傷を含む多数の非感染性の病因の両方に関連し得る。
抗生物質および支持療法が利用できるにもかかわらず、敗血症は、罹患率および死亡率の大きな原因となる。敗血症の診断/予後予測のために、対象の完全な臨床検査と併せて、いくつかの実験室試験が使用に関して検討されてきた (Giamarellos-Bourboulis et al.、Intensive Care Med. 28: 1351-56、2002)。
ヒトおよびいくつかの動物種における敗血症の診断および処置の監視を促進するため、いくつかの分子マーカーが検討されてきた。最も広く用いられるものは、CRP (C反応性タンパク質) および PCT (プロカルシトニン)である。様々なインターロイキンもまた、敗血症の潜在的なバイオマーカーとして検討されてきた。しかし、それらは特異性がないため、現在のところあまり役に立たない。例えば、Carrigan et al. (Clinical Chemistry 50 (8) (2004) 1301-1314)は、ヒトにおけるこれらのマーカーについて以下の感度および特異度を報告した:
Figure 0005250568
これらのデータは、現在公表されているデータの均一性に言及するまでもなく、敗血症性疾患のパターンが広範に調べられているヒトにおいてさえ、現在のマーカーの感度および特異度が、(平均値としてさえ)それぞれ 33% および 66% 程度にまで低くなり得ることを示す。
これらのデータは、改善された臨床的特性を有する新しい診断マーカーに対する要求が間違いなく存在することを示す。そのため、敗血症の診断、特に敗血症の早期診断は、臨床医学において未だ大いに必要とされている。最適な診断は、敗血症を発症するリスクを有する人または敗血症の初期段階にある人を明らかにするはずである。動物の敗血症モデルにおける、または敗血症マーカーとしての、CNP および NT-proCNP の使用は、WO 01/14885 A2、Hama et al. (BBRC 198 (3) (1994): 1177-1182)、Prickett et al. (The New Zealand Medical Journal 115 (1157) (2002): page 6) または WO 2006/071583 A2 において示唆または開示されている。
しかし、敗血症の診断は、特定の分野において、とりわけ集中治療医学において多様かつ複雑であることが明らかになった。これらの分野において、記載されている敗血症マーカーは、十分に信頼できないことがしばしばある。特に複数の外傷を負った(multiply traumatized)患者においては、標準的な集中治療医学において測定される“通常の”生理学上の値およびパラメータに干渉する他の病理学的過程のため、かかる診断はしばしば非常に困難である。
多数の外傷を負った(polytraumatised)患者における敗血症の合併症の診断は、集中治療医学において高い需要が存在する非常に特異的な問題である。
そのため、既に集中治療下にある患者、特に多数の外傷を負った患者における敗血症の診断に適した方法を提供することが本発明の目的である。
したがって、本発明は、患者におけるヒト C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)もしくはその前駆体またはそれらの断片、特に C 型ナトリウム利尿ペプチドの前駆体の N 末端断片(NT-proCNP)のレベルを決定すること、および NT-proCNP のレベルが正常なレベルと比較して増大している場合に、患者を敗血症の合併症を有するかまたは敗血症の合併症を発症する危険があると診断することによって、外傷性脳傷害がない、多数の外傷を負ったヒト患者における敗血症の合併症を診断する方法を提供する。
特にヒト患者の集中治療医学において、CNP は、多数の外傷を負った患者において敗血症の合併症を診断するための優れた診断ツールであることが明らかになったが、しかし、驚くべき事にこの診断は、外傷性脳傷害のない患者についてのみ、高い信頼性および優れた頑健性を有する。
本発明の過程において、ヒト CNP、その前駆体またはこれらの前駆体の断片の使用が、特定の患者群、特に初期段階の敗血症においてまたは敗血症を発症する危険のある人においてさえ、敗血症を有する患者を同定するために有益であることを示す臨床データが収集された。特に C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)前駆体の N-末端断片である NT-proCNP は、複数の外傷を負った患者における敗血症の危険の階層化に適した、敗血症関連の診断/予後マーカーであることが判明した。この分子は、検出されるためのその安定性、豊富さおよび容易さ故に、特に適している。
ナトリウム利尿ペプチドは、ナトリウム調節および血圧制御において重要な役割を果たす。CNP は、血管内皮細胞において産生され、脈管構造において重要な傍分泌の役割を果たし得るナトリウム利尿ペプチドファミリーのメンバーである。心房性ナトリウム利尿ペプチド (ANP) および脳性ナトリウム利尿ペプチド (BNP) は、CNP の分泌を強く刺激する。BNP は、ANP よりもずっと大きな刺激作用をもたらし、ANP もまた、ウシの動脈内皮細胞において新たな CNP タンパク質の生産(翻訳)および発現 mRNA を有意に増強した。
血漿ナトリウム利尿ペプチドレベルは、年齢および性別を含む多くの因子によって影響される。健康な集団において、N-末端 ANP (NT-ANP)、BNP および NT-BNP の血漿レベルは、臨床的共変量によって様々に影響された。3つ全てのペプチドが女性においてより高かった一方、NT-ANP および NT-BNP だけが年齢によって影響された。全てのペプチドのレベルは、心拍数と逆の相関があった。NT-ANP および NT-BNP とは対照的に、血漿 BNP は年齢によって影響されなかった。血漿ナトリウム利尿ペプチドレベルは、心不全の診断のために考慮されている。BNP および NT-ANP は、ペースメーカーを有する患者の大部分において顕著に上昇することが注目された。血漿 N-末端 proBNP 濃度は、収縮機能の障害、年齢、腎機能の障害、心臓の虚血および拡張、ならびに特定の投薬の結果として増大することが報告されている。血漿 N-末端 proBNP の増大は、心エコー測定によって同定される異常よりも初期の心機能異常の徴候と考えられている。この点において、NT-ANP および NT-BNP の両方の考慮は、いずれか一方のペプチド単独よりも多くの数の、死または心不全の危険がある患者を同定することが示唆されている (Squire IB et al. (Clin Sci (Lond). 2004 Sep; 107(3):309-16))。
CNP は、慢性心不全を有する患者の心臓によって生産されるが、その程度は ANP または BNP よりもずっと少ないことが示されている。さらに、それは脳および内皮において大量に発現した。心機能のマーカーとしての血漿アミノ末端 C 型ナトリウム利尿ペプチド(NT-CNP)の可能性が、症状のある患者において調査された。これらの知見は、末梢の脈管構造から心不全まで、内皮に基づく血管拡張ペプチド CNP による代償性反応の可能性を示唆する。
図 1 は、TBI を有さず、敗血症の合併症を有する/有さない MT 患者における CNP 特性 (図 1A)、孤立した(isolated)TBI を有し、敗血症の合併症を有する/有さない MT 患者における CNP 特性 (図 1B) および TBI を有し、敗血症の合併症を有する/有さない MT 患者における CNP 特性 (図 1C) を示す。 図 2 は、TBI を有さない MT 患者における CNP 特性 (生存者/非生存者; 図 2A)、TBI 患者における CNP 特性 (生存者/非生存者; 図 2B) ならびに TBI かつ MT の患者における CNP 特性 (生存者/非生存者; 図 2C) を示す。 図 3 は、ISS ≦ 25 対 ISS ≧ 25 (敗血症/非敗血症; 図 3A)、ISS ≦ 25 対 ISS ≧ 25 (生存/非生存; 図 3B) および ISS ≦ 25 対 ISS ≧ 25 による関連する CNP 特性 (図 3C) を示す。
CNP は、ヒトおよび動物において敗血症のマーカーとして幅広く適用され得る一方、所与のマーカーのマーカー機能を隠し得るかまたは相殺し得る特定の環境のために単一のマーカーが必ずしも十分でない特定の適応症(indication)の存在を常に考慮しなければならないことに留意すべきである。
しかし、CNP、その前駆体およびそれらの断片、特に NT-proCNP が、多数の外傷を負ったヒト患者において適した敗血症のマーカーであることは驚くべきことであった。注目すべきことに、多数の外傷を負ったヒト患者における本発明による敗血症診断の妥当性(relevance)は、特定の群の患者において顕著に明白である: 外傷性脳傷害を有する患者を除く、多数の外傷を負った(すなわち、複数の外傷を負った)患者(すなわち、1より多くの外傷を有する患者)。本発明の過程において行われた研究において、外傷性脳傷害 (TBI) を伴うおよび伴わない複数の外傷を負った患者における、CNP 前駆体の N-末端断片である NT-proCNP の長期特性を、敗血症の合併症および予後に関して試験した (NT-proCNP は活性ホルモンである CNP よりも多い量で循環し且つより安定であり、全ての CNP 前駆体およびその断片は (原理的に患者において検出可能な場合には) 原理的に本発明による評価のために用いられ得るものの、臨床診療における使用のためには安定かつ検出が容易な形態の使用がもちろん好ましいため、NT-proCNP を選択した)。コンピュータ断層撮影によって検証された TBI を伴うまたは伴わない複数の外傷を負った患者 (MTP) を、その NT-proCNP 特性について評価した。驚くべきことに、TBI を伴うまたは伴わない患者において、異なる NT-proCNP 特性が見出された。敗血症の合併症を発症している TBI を伴わない MTP において NT-proCNP レベルが有意に高かった一方、敗血症の合併症を発症している TBI を伴う MTP においては、NT-proCNP レベルはより低かった。非生存者においては、NT-proCNP レベルが死の前に劇的に増大した。注目すべきことに、NT-proCNP 血漿特性は、敗血症の合併症を発症している、TBI を有する MTP と TBI を有さない MTP との間ではっきりと異なる。
“敗血症”または“敗血症の合併症”の用語は、本明細書において同義に用いられ、“敗血症”、“敗血症の合併症”、“重症敗血症”、“敗血症性ショック”、“全身性炎症反応症候群”(または“SIRS”) およびそれらのより初期の段階を包含すると理解され、全ての症候は感染に伴う炎症の全身性症状に関連する。
もちろん、本発明の診断は、敗血症の合併症を有する疑いのある多数の外傷を負った患者および/または敗血症の合併症を発症する危険がある患者に適用される。本発明による診断は、常に敗血症の合併症を視野に入れて構成される。慢性心不全のマーカーとして知られる CNP の診断の歴史(history)を考慮すれば、この事は自明(self-understanding)である。その点についても、この CNP マーカーを他の診断マーカーと関連づけるため、CNP レベルは心機能を視野に入れて解析された。そのため、CNP をマーカーとして用いる本発明の敗血症診断は、必ずしも“絶対的な”マーカーとして適する訳ではないが、患者に敗血症が存在するかもしくは存在すると期待されるか否かの診断において役割を果たすために有用である。しかし、この診断上の問題は、所与の患者において敗血症の合併症が疑われるかまたは敗血症の危険が存在する場合にのみ問われる。
好ましくは、患者における CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP のレベルは、該患者の血液、血清または血漿サンプル中における CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP の量を決定することによって決定される。本発明によるこのレベルの決定は、患者の他の組織または体液においても(例えば liquor、リンパ液、尿、等において)可能であるが、かかるサンプルがいずれにせよ存在し、本発明によるマーカーのレベルが容易に検出できるため、患者の血液由来のサンプルが好ましい。集中治療患者の一般的状態を考慮すると、組織サンプルは通常、実用的でない。
本発明による方法において、決定された CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP のレベルはふつう、通例の方法によって (例えば正常レベルの知識によって、または決定されたレベルを敗血症を有さないかまたは敗血症を発症する危険がない患者において測定されたレベルと直接比較することによって) “正常な”レベルと比較される。この比較は、“正常な”レベルを示す同一の患者の以前の決定を比較するためにもなされ得る。他方、診断は、CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP の“敗血症”レベルの (例えば既に発症した敗血症を有する患者の) 知識またはパラレルな決定に基づくことも可能である。そのため、本発明による好ましい方法は、正常なレベルが、敗血症の合併症を有さないかまたは敗血症の合併症を発症する危険がない多数の外傷を負った患者のレベルであることを特徴とする。
決定の方法が、かかる絶対値を提供するのに適していれば、CNP 決定の結果を絶対値と比較することも可能である。ここでも、かかる絶対値 (すなわち: それより上で敗血症の徴候が存在しうる臨界値) は pre-proCNP (CNP および NT-proCNP の前駆体)のこの断片について容易に提供され得るため、NT-proCNP の使用が好ましい。例えばユーラシア人については、NT-proCNP の“正常な”長さは、2-2.5 ピコモル/l の範囲内である。増大したレベル (例えば、好ましくは正常なレベルの少なくとも 50% 上、より好ましくは正常なレベルの少なくとも 70% 上、特に正常なレベルの少なくとも 100% 上 (医療診断 (例えば人種、危険因子 (栄養的挙動、等))において通常用いられる人々の所与のセットの正常なレベル) が、敗血症の合併症を診断するための本発明の方法の指標となる。したがって、NT-proCNP のレベルが 4 pM (ピコモル/l)よりも高い場合に、患者が敗血症の合併症を有するかまたは敗血症の合併症を発症する危険があると診断されることが好ましい。
好ましくは、NT-proCNP は、抗 NT-proCNP 抗体を用いることによって決定される。もちろん、あらゆる他の CNP、その前駆体またはそれらの断片も、それらに対する特異的抗体を用いて好ましく決定される。
敗血症は、獣医学においても、すなわち患者としての非ヒト動物(“動物患者”)に関しても問題である。獣医学において、ヒトの医学において用いられるのと基本的に同じパラメータについての研究が存在する。例えば、Pusterla et al. (Am.J.Vet.Res. 67(6) (2006)、1045-1049) の研究において、TNF-アルファ、インターロイキン(IL)-1 ベータ、IL-6、IL-8、IL-10、プロカルシトニン(PCT)、およびトランスフォーミング増殖因子(TGF)-ベータが、PCR 法によって調査されている。しかし、様々な動物種において十分な交差反応性を有するかまたは循環する類似分子(analogues molecule)に対し特異的な、よく確立されたイムノアッセイは、未だ存在しない。かかる試験について、特にイヌ、ネコおよびウマなどの伴侶動物について、緊急の必要性のある大きな市場が存在するため、このような適切なアッセイの欠如は非常に驚くべきことである。ペットとの感情的なつながりのため、または動物の価値のため (レース競技、価値の高い繁殖動物; 例えば、2006年には、米国の国民は 385 億 U$をそのペットのために費やした)、人々は動物の世話に進んで多くを費やす。その合計の約4分の1は、獣医サービスに使われた。よって、獣医学の分野においても敗血症の適切な診断が大いに必要とされていることになる。
したがって、本発明は、患者における C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)もしくはその前駆体またはそれらの断片、特に C 型ナトリウム利尿ペプチドの前駆体の N-末端断片(NT-proCNP)のレベルを決定すること、および NT-proCNP のレベルが正常なレベルと比較して増大している場合に、患者を敗血症の合併症を有するかまたは敗血症の合併症を発症する危険があると診断することによって、外傷性脳傷害がない、多数の外傷を負った動物患者において敗血症の合併症を診断する方法を提供する。
本発明によって診断される好ましい動物患者は、高い科学的または個人的(individual)価値のある哺乳類、特にウシ、シカ、動物園の動物、ペット、実験動物または労働動物(working animal)である。当然、特にヒトに匹敵する機能において、本発明は CNP を有する動物に限定される。本発明において特に好ましい動物患者は、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ロバ、ヤク、ブタ、ラット、マウス、ネコ、イヌ、ハムスター、魚、カエル、爬虫類、モルモット、ゾウ、クマまたはサルの患者である。実際、イヌ/ネコの NT-proCNP または他の動物の NT-proCNP との配列の不一致にもかかわらず(その逆もまた然り)、ヒト抗体の驚くほど良好な反応性は、CNP が存在することが知られている全ての動物に対して(異なる種からの交差反応する抗体でさえ)本発明によるアッセイが機能し得ることを示す。
臨床診療、特に集中治療医学において、NT-proCNP は、ヒトまたは動物の NT-proCNP 用のイムノアッセイ キットを用いることによって好ましく決定される。この目的のため、ヒトもしくは動物の NT-proCNP またはその抗原性の断片または CNP 活性を欠くそれらのポリペプチド伸長物(polypeptide extension)のためのイムノアッセイであって、それ故に一次結合パートナーがこれらの分子に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体であるイムノアッセイが、本発明によって用いられ得る。イムノアッセイの方法は当然、当該技術分野において周知であり、例えば RIA、ELISA、蛍光イムノアッセイ(FIA)またはドライケミストリー試験紙イムノアッセイがある。本発明による方法において、かかるイムノアッセイは通常、例えば標的の NT-proCNP 化合物を単離するために、固定化された形態で、例えばマイクロタイタープレート、膜またはビーズ上で、CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いる。サンドイッチ アッセイにおいて、結合した抗原は本発明によるさらなる可溶性抗体を用いて標識され得、かかる抗体はモノクローナルまたはポリクローナルであり得、標識を有し得るかまたはより便利には標識を有する二次抗体との反応によってそれ自身がその後に標識され得る。
特に好ましいイムノアッセイは、Biomedica Gruppe (AT) によって開発された、ポリクローナル 抗-NT-proCNP 抗体が事前にコーティングされたマイクロタイター装置に基づく NT-proCNP アッセイである。
したがって、本発明による一次抗体がマウスまたはウサギにおいて産生される場合、標識される二次抗体は、抗マウスまたは抗ウサギ抗体であり得る。
適切な標識は、放射性核種(radionucleide)、蛍光物質、例えばユーロピウムに基づく蛍光発生体(fluorogen)、酵素、例えば自動化された複合的方法を採用する ELISA 系において用いられる酵素、または色素もしくは有色粒子、例えばコロイド金を含む。
あるいは、競合的結合アッセイが用いられ得、ここで、既知の量の、例えば標識された ヒト NT-proCNP または抗原性の断片またはそれらの不活性な伸長物(extension)が、被分析溶液に添加され、限られた量の固定化されたモノクローナルまたはポリクローナル抗体と接触し、それによって、固定化されている標識された抗原の量が、被分析物中に存在する標的抗原の量と反比例する。
本発明はまた、本発明の診断方法のための、ヒトまたは動物の CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP のイムノアッセイ用キットの使用を含み、該キットは以下を含む:
(a) 固定化された形態の CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体、および以下から選択される少なくとも1つのさらなる構成成分;
(b) CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP の標識されたサンプル;
(c) 固定化されていない形態の前記モノクローナルまたはポリクローナル抗体;
(d) 前記抗体(c)に特異的な、標識された二次抗体。
そのため、本発明は、特にこのパラメータの監視が有利である病院の集中治療の環境(setting)において重要な用途を有する。
上述の通り、イムノアッセイが行われる体液は、ヒトまたは動物の NT-proCNP が存在するいかなる体液であってもよいが、便利には血漿または血清である。いくつかの場合において、ペプチドを抽出するか、またはアッセイの前にサンプルを処理するのが便利であり得る。
本発明による動物患者を診断するためのキットにおける CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP、およびそれらに対する抗体は、(前駆体または断片を含む)1または複数の相同なタンパク質およびそれらに対する抗体、または交差反応性の抗体を可能にする異種性のタンパク質(すなわち、別の種からの CNP、その前駆体または断片)を備えていなければならない。したがって、本発明によるキット、特に動物患者のためのキットは、相同な CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP、ならびにかかる相同な CNP、その前駆体またはそれらの断片に対するモノクローナルおよび/またはポリクローナル抗体を含有し得るか、または異種性の CNP 標準および交差反応性の抗体を含有し得る。例えばイヌまたはネコの CNP タンパク質またはペプチドが、例えば CNP に対するヒト抗体によって認識され得ることは特に驚くべき事であった。なぜなら、様々な動物およびヒトからの CNP の間における比較的高い相同性にもかかわらず、例えば proANP に関しては、1 または 2 のアミノ酸置換が、免疫反応性を完全に除去するのに十分であることが示されているからである。
本発明は、以下の実施例および図によってさらに説明されるが、それらに限定されるものではない。
図 1 は、TBI を有さず、敗血症の合併症を有する/有さない MT 患者における CNP 特性 (図 1A)、孤立した(isolated) TBI を有し、敗血症の合併症を有する/有さない MT 患者における CNP 特性 (図 1B) および TBI を有し、敗血症の合併症を有する/有さない MT 患者における CNP 特性 (図 1C) を示す。
図 2 は、TBI を有さない MT 患者における CNP 特性 (生存者/非生存者; 図 2A)、TBI 患者における CNP 特性 (生存者/非生存者; 図 2B) ならびに TBI かつ MT の患者における CNP 特性 (生存者/非生存者; 図 2C) を示す。
図 3 は、ISS ≦ 25 対 ISS ≧ 25 (敗血症/非敗血症; 図 3A)、ISS ≦ 25 対 ISS ≧ 25 (生存/非生存; 図 3B) および ISS ≦ 25 対 ISS ≧ 25 による関連する CNP 特性 (図 3C) を示す。
実施例:
実施例 1:多数の外傷を負った患者における臨床研究
本発明による方法を用いて、臨床研究を行った。本研究において、外傷性脳傷害(TBI)を有するおよび有さない複数の外傷を負った患者における、CNP 前駆体の N-末端断片である NT-proCNP の長期特性を、敗血症の合併症および予後に関して決定した (上記の通り、それが CNP よりも大量に循環し、かつ安定であるため、NT-proCNP を選択した)。
患者および方法
研究のプロトコールは、ヘルシンキ宣言の基準に従っている。Allgemeine Unfallversicherungsanstalt の倫理委員会による承認に従って、2002年2月から 2003年9月まで、参加している2つの レベル 2 外傷センターのどちらかに収容された全ての患者において、この後向き研究を行った。研究に含めるために以下の基準が要求された: 孤立した(isolated) TBI、TBI を伴わない複数の外傷 (MT) または TBI を伴う複数の外傷 (TBI+MT)、外傷後 8 時間以内に外傷センターへ収容されること、外傷後 12 時間以内に採取された最初の血液サンプル、年齢 > 17 歳の患者、外傷重症度スコア (ISS) > 16、集中治療室における処置が要求される。TBI は、入院時において、コンピュータに補助された断層撮影によって検証される簡易外傷スコア (AIS) ≧ 3 を有する脳への外傷として定義された。敗血症は、敗血症性の病巣または±3日間の陽性の血液培養と組み合わせた、全身性炎症反応症候群 (SIRS) の4つの基準のうちの少なくとも2つの組み合わせとして定義された。日常の評価のために採取された血液から、全ての後向き NT-proCNP 測定を行った。
血清 NT-proCNP を、入院時において、およびその後毎日以下の時間間隔の間に測定した: < 12 時間、12-24 時間、および外傷後 2 日から 16 日。全ての患者が外傷後 16 日まで生存しなかったため、全ての測定は各時間間隔における実際のサンプルサイズに基づいた。全血を、無菌の試験管(Vacuette、Greiner Company、Vienna、Austria)へ採取した。サンプルを 1500 x g で 20 分間遠心し、血清を−70℃で保管した。NT-proCNP を、(Biomedica(Austria) の NT-proCNP 酵素イムノアッセイによって)測定した。該アッセイの下側検出閾値は 0.55 ピコモル/l であり、正常な範囲は 0 から 40 ピコモル/l である。
外傷管理を、二次外傷救命処置(Advanced Trauma Life Support)ガイドラインおよび外傷管理プロトコールに従って行った。換気補助の間にスフェンタニル (Janssen & Cilag Pharma、Vienna、Austria) およびプロポフォール (AstraZeneca、Vienna、Austria) によって鎮痛鎮静(Analgosedation)し、全ての患者に非経口および経腸を併用した栄養補給を行った。血行力学的に高度に不安定な患者を管理するために必要な場合には、Swan Gantz カテーテル (アロー 熱希釈カテーテル AH-05050(登録商標)、Novomed Co、Vienna、Austria) を挿入した。TBI を有する患者において頭蓋内圧を測定するため、脳室内および/または実質内カテーテル (Spiegelberg カテーテル 3PS(登録商標)、Schwandtner Co.、Linz、Austria) を用いた。同じ神経科医による臨床検査(Laboratory check)および神経学的経過観察を毎日行い、全ての患者を担当の麻酔科医および看護チームによる24時間体制の臨床観察下においた。
統計:
血清 NT-proCNP レベルを、それぞれの時間間隔において比較し、孤立した(isolated) TBI、TBI を有するまたは有さない MT の、敗血症の発生対非敗血症および死亡率(非生存対生存)について、マン-ホイットニー U 検定によって統計的に評価した。Hochberg & Benjamini (Stat Med. 1990 9:(7):811-8) に従って、有意性を多重使用(multiple use)のために補正した。P<0.05 を、統計的に有意とみなした。
敗血症予測のためのカットオフ NT-proCNP 血清レベルを、外傷後の異なる時間間隔 (< 12 時間、24 時間、および 2日から 16日)において、これらの外傷後の時間間隔における最大血清レベルの受信者動作特性(ROC)曲線解析 (Metz、 Sem.Nucl.Med. 1978 8 (4): 283-298)によって、孤立した(isolated) TBI についておよび複数の外傷を伴う TBI について別々に決定した。ROC 曲線は、陽性予測についての様々な範囲の“カットオフ”値を用いて、100 から特異度を引いたものに対して感度をプロットする。曲線下面積(AUC)は、偶然によってのみ ≦ 0.5 となる予測の正確性の尺度であり、正確性が 100% の感度および特異度まで増大するにつれて 1 まで増大する。陽性および陰性の予測値は死亡率によって変動するため、疾患罹患率から独立したパラメータを有するよう感度および特異度を加えた。計算は、Medcalc statistical software (Medcalc Software、Mariakerke、Belgium) を用いて行った。
結果
本研究は 53 人の患者を含み、その人口統計データは 表 2 に示される。
Figure 0005250568
NT-proCNP レベルは、非敗血症の患者よりも敗血症の合併症を発症している TBI を伴わない MT 患者において有意に高かった。NT-proCNP レベルは、非敗血症の患者よりも敗血症の合併症を発症している TBI を伴う MT 患者においてずっと低かった(図 1A、B)。TBI を伴わない MT 患者における敗血症の予測のための ROC 曲線解析 および NT-proCNP の AUC の計算を、表 3 に示す。AUC 値は、外傷後2から8日において 0.653 から 0.875 の間に見出された(達成可能な最大値は 1 である)。
Figure 0005250568
NT-proCNP レベルは、多臓器不全が死因の場合には生存者よりも非生存者において高かったが、死因が TBI の場合はそうでなかった(図 2A、B)。外傷後の全ての時間間隔において、TBI + MT を有する非生存者における血漿 NT-proCNP レベルは、生存者と比較して有意差がなかった(図 2C)。
敗血症の合併症を伴うまたは伴わない患者を比較すると、ISS は、孤立した(isolated) TBI、TBI + MT、または TBI を伴わない MT を有する群の間で差がなかった(図 3A)。ISS は、TBI を伴わない MT 患者においてのみ、生存者に対して非生存者の方が著しく高かった(図 3B)。NT-proCNP レベルは、16 より下または上の ISS を有する患者の間で差がなかった(図 3C)。
考察
多数の外傷を負った患者において、種々のナトリウム利尿ペプチドの相対的予後値を比較した研究はほとんど無い。本発明による研究は、CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP の同定および複数の外傷を負った患者の敗血症の危険の階層化における敗血症に関連する診断/予後マーカーとしての使用に関する。本発明により、CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP を、外傷性脳傷害(TBI)を伴うおよび伴わない複数の外傷を負った患者において、敗血症の合併症および予後に関して調査した。それが活性ホルモンである CNP よりも大量に循環し、且つ安定であるため、NT-proCNP を選択した。本研究において、NT-proCNP 血漿特性は、敗血症の合併症を発症している TBI を伴う MT 患者と TBI を伴わない MT 患者との間ではっきりと異なることが示された。外傷後2日で開始し、血漿 NT-proCNP レベルは、非敗血症の患者と比較して、敗血症の合併症を発症している TBI を伴わない複数の外傷を負った患者において有意に高かった。外傷後の全ての時点において、敗血症を発症している孤立した(isolated) TBI を伴う患者における血漿 NT-proCNP レベルは非敗血症の患者よりもずっと低く、TBI を伴うまたは伴わない患者において根底にある調節メカニズムが異なることを示す。
初期のうっ血性心不全の指標として N-末端 ANP、BNP および CNP プロホルモンを比較したところ、ProANP 31-67 が CHF の対象を健康な人と区別するのに最も感度の高いマーカーであることが見出された。うっ血性心不全の患者において、血漿 CNP の上昇は、臨床上および機能上の疾患重症度に関連していた。様々な心血管障害を有する患者において、CNP の血漿レベルは、敗血症性ショックを有する患者において著しく増大することが見出され、うっ血性心不全または高血圧を有する患者においては変化がなかった一方、慢性腎不全を有する患者においては血漿 CNP レベルが2倍増大した。本発明による研究において、TBI を伴わない MT 患者における敗血症の予測のための ROC 曲線解析および NT-proCNP の AUC の計算は、血漿 NT-proCNP レベルが敗血症の合併症を伴う/伴わない患者を区別する際における高感度なマーカーであることを明らかにした。
本研究において(その間に、Bahrami et al.、Inflamm. Res. 56 (Suppl2) (2007): S104 (A81) においても公開されている)、各群(TBI、MT、TBI+MT)における外傷後の敗血症の合併症は、ISS と関連しなかった。同様に、血漿 NT-proCNP レベルは、ISS と関連せず、25 より下または上の ISS を有する患者の間で差がなかった。
TBI を伴わない複数の外傷を負った非生存者(n=2)において、血漿 NT-proCNP レベルは、死の前に劇的に増大した。対照的に、孤立した(isolated) TBI を伴う患者においては、血漿 NT-proCNP レベルは、全ての時点で生存者よりも非生存者において低かった。しかし、その差は、おそらくは各群の限られた患者数のため、有意なレベルには到達しなかった。
ANP または BNP はそうではないが、CNP は、サイクリック GMP 依存性キナーゼおよび BKCa2+ チャンネルを活性化することによってヒトの抵抗動脈を弛緩させることが認められた。さらに、CNP は、イヌの心臓において、おそらく B 型受容体であるグアニリルシクラーゼ結合ナトリウム利尿ペプチド受容体によって媒介される洞調律の増大と共に心筋の収縮力を増大させることが報告され、CNP に対する正の変力性応答が環状アデノシン 3', 5' 一リン酸(cAMP)依存性のシグナル伝達によって影響を受けることを示唆する。CNP は、内皮中に広く存在するため、生理的および病理的環境におけるヒトの末梢抵抗の調節において役割を果たし得る。敗血症の環境における CNP の病態生理学的な関連性は、未だはっきりとは理解されていない。
要約すると、本研究により、敗血症の合併症を発症している、TBI を伴う MTP と TBI を伴わない MTP の間で NT-proCNP 血漿特性がはっきりと異なることを示すことができた。TBI を伴わない複数の外傷を負った患者における敗血症の予測のための ROC 曲線解析および AUC の計算によれば、CNP、その前駆体またはそれらの断片、特に NT-proCNP の血漿レベルは、敗血症の合併症を伴う/伴わない患者を区別する際における高感度なマーカーである。
実施例 2:ヒトおよび動物患者における敗血症の診断
敗血症の診断および処置の監視のための NT-proCNP のマーカー機能が示された(上記実施例 1 も参照)、ヒトの血清/血漿サンプルより得られた結果から、動物における敗血症のための CNP のマーカー機能を調査した。
それらのデータを収集するために用いられた抗体は、ヒト NT-proCNP のアミノ酸 1-19 および 30-50 に対して向けられている。
いくつかの種のアミノ酸配列は、それについての相同性データが既に得られている文献において入手することができる。以下の表は、この調査において用いられたエピトープについてのそれらのデータのいくつかを要約する:
表 4:ヒト NT-proCNP および様々な動物種のアミノ酸 1-19 (A) および 30-50 (B)
Figure 0005250568
Figure 0005250568
見ての通り、ヒト配列からの逸脱(灰色で印をつけた)がいくつか存在する。少数のアミノ酸配列の相違ですらヒトのアッセイの失敗をもたらすことがあるが、驚くべき事に、これが本発明には当てはまらないことが判明した。
例えば、ヒト NT-proANP の AA 1-30 を標的とする NT-proANP 抗体は、イヌ配列とかなりの相同性があるが、それぞれのイヌ配列を認識しない。
驚くべき事に、ヒト NT-proCNP ELISA 抗体は、イヌまたはネコ起源の敗血症のサンプルについて試験した場合に、優れた性能を示した。該実験および結果を、以下でさらに詳細に説明する。
材料および方法
試験は基本的に、ヒト NT-proCNP ELISA キット(BI-20872)の添付文書に記載される通りに、さらなる改変をせずに行った。手短には、該方法は以下の工程を含む:
1.サンプル収集:
サンプルを、静脈穿刺によって空腹でない対象から VACUETTE(登録商標) (Greiner Bio-One) チューブへ取り出した: EDTA チューブ: 9ml。該チューブを、血漿分離まで 4℃に保った (遠心パラメータ: 4℃において、2000 x g で 20 分)。全てのサンプルを、分離後直ちに -20℃に置き、1つのアッセイ実行において一緒にアッセイした。
2.ELISA の手順:
ブランクを除き、50 μl の STD/サンプル/CTRL(標準/サンプル/対照)を、2ウェルずつ(in duplicate)それぞれのウェルに添加する。
ブランクを除き、200 μl の CONJ (抗 NT-proCNP-HRPO) を各ウェルに添加し、穏やかに旋回させる。
きつくカバーをし、室温(18-26℃)で 4 時間、暗黒中にてインキュベートする。
吸引し、ウェルを 300 μl の希釈された WASHBUF (洗浄バッファー)で5回洗浄する; 最後の洗浄工程の後、プレートをペーパータオルに向けてぶつけることによって、残っている WASHBUF を除去する。
200 μl の SUB(基質、テトラメチルベンジジン)を各ウェルに添加する。
室温(18-26℃)で 30 分間、暗黒中にてインキュベートする。
50 μl の STOP(停止液、1N H2SO4)を各ウェルに添加する。
可能であれば 620 nm を基準にして 450 nm で直ちに吸収を測定する。
結果および考察
13 の正常なおよび敗血症の動物を、各々上記の方法でアッセイすることによって、以下の表に示される結果を得た。NT-proBNP 測定での経験から、イヌおよびネコは同様の免疫反応性を示すと予想された。その解析は種に合致しなかった。
Figure 0005250568
Figure 0005250568
上のデータから分かる通り、ELISA は、それらの動物において、優れた特異度および感度で敗血症を検出することができる。
カットオフ(0,2 pmol/L)より上のレベルを示す2つの正常なサンプルは、動物の年齢が低いこと(0,5 および 0,6 歳)の結果である可能性があり、それは NT-proCNP に関してヒトの系においても示されている。
これらの実験から、CNP が敗血症の優れたマーカーであること、および CNP、特に NT-proCNP の測定が、ヒトおよび動物における敗血症の検出および治療管理のために役立つ新たな手段であることは明白である。

Claims (10)

  1. 患者から得られた体液中における C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)、その前駆体またはそれらの断片のレベルを測定することによって、外傷性脳傷害がない、複数の外傷を負ったヒトまたは動物患者において敗血症の合併症を検査する方法であって、正常なレベルと比較して増大した CNP、その前駆体またはそれらの断片のレベルが、該患者が敗血症の合併症を有するかまたは敗血症の合併症を発症する危険があることを示す、方法。
  2. ヒトまたは動物患者が、ヒト、ウシ、シカ、動物園の動物、ペット、実験動物または労働動物の患者であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 患者から得られた体液中における C 型ナトリウム利尿ペプチド(CNP)、その前駆体またはそれらの断片のレベルを測定することによって、外傷性脳傷害がない、複数の外傷を負ったヒト患者において敗血症の合併症を検査する方法であって、正常なレベルと比較して増大した CNP、その前駆体またはそれらの断片のレベルが、該患者が敗血症の合併症を有するかまたは敗血症の合併症を発症する危険があることを示す、方法。
  4. 患者の血液、血清または血漿サンプル中における CNP、その前駆体またはそれらの断片の量を測定することによって、該患者から得られた体液中における CNP、その前駆体またはそれらの断片のレベルが測定されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 正常なレベルが、敗血症の合併症を有さないかまたは敗血症の合併症を発症する危険がない患者のレベルであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 測定される CNP の前駆体の断片が C 型ナトリウム利尿ペプチドの前駆体の N 末端断片(NT-proCNP)であり、かつ、4 pM (ピコモル/l) より高い該 NT-proCNP のレベルが、患者が敗血症の合併症を有するかまたは敗血症の合併症を発症する危険があることを示すことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. CNP、その前駆体またはそれらの断片が、抗 NT-proCNP 抗体を用いることによって測定されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. CNP、その前駆体またはそれらの断片が、ヒトまたは動物の NT-proCNP 用のイムノアッセイ キットを用いることによって測定されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 外傷性脳傷害がない複数の外傷を負ったヒト患者における敗血症の合併症の検査において使用するための、CNP、その前駆体またはそれらの断片の測定用のイムノアッセイキットであって、以下を含むキット:
    (a) 固定化された形態の CNP、その前駆体またはそれらの断片に対するモノクローナルまたはポリクローナル抗体、ならびに以下からなる群から選択される少なくとも1つのさらなる構成成分:
    (b) CNP、その前駆体またはそれらの断片の標識されたサンプル;
    (c) 固定化されていない形態の前記モノクローナルまたはポリクローナル抗体; および
    (d) 前記抗体(c)に特異的な、標識された二次抗体
  10. イムノアッセイが、NT-proCNP イムノアッセイであることを特徴とする、請求項9に記載のイムノアッセイキット
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