JP5287334B2 - ワーク給排装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ワーク給排装置に関し、より詳細には、軸受軌道輪等の円筒状のワークを工作機械の加工部に給排するワーク給排装置に関する。
転がり軸受の軌道輪等のようなワークを、前工程から受け取って工作機械へ供給し、工作機械から排出して後工程へと送るワーク給排装置が知られている。工作機械の稼働率を上げるためには、加工時間以外の搬送時間を短くすることが重要である。このため、特許文献1及び特許文献2では、ワーク給排装置において、供給アームと排出アームとの2つのアームを用いている。また、特許文献3に記載のワーク給排装置では、2つのアームを使用して給排位置と加工位置へ2つのワークが干渉しないように搬送することが考案されている。
実開平6−57538号公報 特開平5−277878号公報 特開2008−194806号公報
ところで、特許文献1及び2に記載のように供給アームと排出アームとの2つのアームを用いる場合は、加工位置近傍のワークの軌跡が2種類となり複雑、広範囲になる。また、供給位置と排出位置を別の場所に設ける必要があり、前工程及び後工程との搬送が複雑になる。さらに、上記軌跡はアームの駆動機構により制約を受けるため、加工位置近傍に待機するワーク支持機構や刃具などを設ける場合にはそれらとの干渉を避けるために更に制約条件が多くなる。
また、特許文献3に記載のワーク給排装置では、同一の給排位置からワークが給排でき、装置を小型化できるが、ワークの軌跡はアームの旋回運動に基づくため、加工刃具を上方に配置する場合には旋回するアームの旋回領域と干渉する可能性がある。そのため、加工刃具をローディングの都合で退避させる必要が生じ、加工サイクルが煩雑になるという問題がある。
本発明は、上述の従来技術の問題点を解決するもので、その目的は、簡単な構造で、加工時間以外の搬送時間を短くして効率の良い加工サイクルを設定できるワーク給排装置を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 先端にワークを保持可能な把持部を有し、駆動手段の動力によって旋回動作する把持アームと、
前記駆動手段と前記把持アームとの間に設けられ、工具によって前記ワークを加工する加工位置と前記ワークを給排する給排位置との間を前記把持部が移動するように前記駆動手段の動力を前記把持アームに伝達する動力伝達手段と、
を有し、
前記把持アームは、その旋回中心を移動させながら旋回動作することで、自転及び公転を利用した遊星運動することを特徴とするワーク給排装置。
(2) 前記給排位置は前記加工位置より上方に配置されており、
前記把持アームは、前記把持部が前記加工位置より下方を通過するように遊星運動することを特徴とする上記(1)に記載のワーク給排装置。
(3) 前記動力伝達手段は、
前記駆動手段によって回転するアーム旋回軸と同軸上に取付けられた固定ギアと、
前記把持アームの支点部に取り付けられた遊星ギアと、
前記固定ギアと前記遊星ギアの両方に噛合するアイドラギアと、
前記アーム旋回軸に旋回可能に取り付けられ、前記遊星ギアと前記アイドラギアを軸支する支持アームと、
を有し、
前記把持アームは、前記把持部が前記固定ギアの側方を通過して前記加工位置と前記給排位置との間を移動するように遊星運動することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のワーク給排装置。
本発明のワーク給排装置によれば、動力伝達手段が、駆動手段と把持アームとの間に設けられ、工具によってワークを加工する加工位置とワークを給排する給排位置との間を把持部が移動するように駆動手段の動力を把持アームに伝達する。これにより、供給位置と排出位置を同じ場所(給排位置)に設け、把持アームによるワークの軌跡を1種類とすることで、給排装置への搬送機構を含め、装置全体を小型化することができる。
また、把持アームは、その旋回中心を移動させながら旋回動作することで、自転及び公転を利用した遊星運動する。これにより、加工点近傍の配置の自由度をアップすることができ、加工刃具を上方に配置する場合であっても、加工刃具の退避動作が不要となり、効率的な加工サイクルを実現することができる。
本発明のワーク給排装置が適用される工作機械及び搬送機構を示した斜視図である。 図1の把持アームが加工位置から給排位置へ移動する過程を示した側面図である。 (a)は、シャトルガイド近傍の正面図であり、(b)はその側面図である。
以下、本発明に係るワーク給排装置が適用される工作機械を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のワーク給排装置100は、工作機械としての超仕上盤Mに適用されており、工作機械Mの上部に設けられた搬送機構であるガントリローダ40によってワーク給排装置100にワークWが搬入/搬出される。
ワーク給排装置100は、先端にワークWを僅かなすきまを介し遊嵌可能な円弧状の凹部と後述のシャトル53が通過可能な開口部を備える把持部15を有し、駆動手段としてのモータ20の動力によって旋回動作する把持アーム14と、モータ20と把持アーム14との間に設けられ、図示しない工具によってワークWを加工する加工位置WPとワークWを給排する給排位置TPとの間を把持部15が移動するようにモータ20の動力を把持アーム14に伝達する動力伝達手段30と、を有する。また、ワーク給排装置100は、ガントリローダ40から搬入されるワークWを給排位置TPへ水平に搬送するシャトル機構50を有する。
動力伝達手段30は、ベルトプーリ機構21と遊星ギア機構31とを備える。ベルトプーリ機構21は、工作機械Mの基台10(一点鎖線で示す左側壁部)に固定されたモータ20の回転軸に固定される駆動プーリ26と、モータ20の上方に位置するアーム旋回軸33の一端部に固定された従動プーリ28と、これら駆動プーリ26、従動プーリ28、及び基台10に回転自在に取り付けられたアイドラプーリ29に巻き掛けられたベルト24と、を備える。また、アーム旋回軸33は、略円筒状で図1で左側端部が基台10に固定され、右側端部に後述の固定ギア32が固定される旋回軸ハウジング10aに図示しない軸受を介して回転自在に支持される。基台10及び固定ギア32の中央には、アーム旋回軸33が貫通される孔が設けられている。これにより、アーム旋回軸33は、モータ20によって回転駆動される。なお、本実施形態では、アーム旋回軸33は、加工位置WPと略等しい高さに設置されている。
また、遊星ギア機構31は、アーム旋回軸33と同軸上に取付けられた固定ギア32と、把持アーム14と共通の軸に固定された遊星ギア34と、固定ギア32と遊星ギア34の両方に噛合するアイドラギア36と、アーム旋回軸33に旋回可能に取り付けられ、遊星ギア34とアイドラギア36を軸支する支持アーム13と、を有する。アーム旋回軸33が回転すると、把持アーム14は、その旋回中心を移動させながら旋回動作することで、自転及び公転を利用した遊星運動をする。即ち、把持アーム14は、遊星ギア34の回転軸を中心に自転しながら、アーム旋回軸33を中心に公転している。
本実施形態においては、固定ギヤ32、アイドラギヤ36、遊星ギヤ34のギヤ比をa1:a2:a3とした場合に、a1>a2>a3としている。この場合、a1がa3よりも大きいことにより、把持部15が給排位置TPと加工位置WPの間を移動する際に、支持アーム13の回動角度に比べて遊星ギヤ34の回動角度を大きくすることができ、把持部15を大きく動かすことができる。
図2(a)〜(d)は、加工位置WPのワークWが給排位置TPへ移動する際のワークWの軌跡tを示している。
図2(a)に示す把持部15が加工位置WPにある場合には、遊星ギヤ34の軸がアーム旋回軸33と同じ高さとなり、支持アーム13と把持アーム14とが水平に互いに一直線状に延びている。そして、支持アーム13が反時計回りに回動し始めると、固定ギア32と噛合するアイドラギア36は支持アーム13とともに公転しながら反時計回りに自転し、アイドラギア36と噛合する遊星ギア34が軌跡tに沿って時計回りに回動する。これにより、把持部15が加工位置WPから離れる際には、下方へと移動する。従って、把持部15が加工位置WPの上方を通らずに離れるので、上部に工具を配置した場合にも工具と干渉せずに移動することができる。
また、図2(b)及び図2(c)に示すように、把持アーム14が旋回する途中では、把持アーム14と支持アーム13とが側面視で重なり合って、把持部15が固定ギア32の側方を通過するように旋回する。さらに、図2(d)に示す把持部15が給排位置TPに到達した状態では、支持アーム13と把持アーム14とが再び一直線状になる。従って、アーム13,14の旋回途中では、旋回アーム14が旋回する軌跡を支持アーム13が旋回する軌跡に重ね合わせることができる。これにより、両アーム13、14が旋回する軌跡の範囲を狭くすることができ、工作機械Mの他の機構を配置する上で自由度が向上する。また、加工位置WP及び給排位置TPでは、支持アーム13と把持アーム14が一直線状になるので、これらの位置でのストロークを十分に確保することができる。
これにより、把持アーム14は、把持部15が加工位置WPより下方を通過して、加工位置WPと該加工位置WPより上方に配置された給排位置TPとの間を移動するように遊星運動する。
また、把持部15は、基台10にワークWの厚さよりわずかに広いすきまを隔てて固定された2枚のガイド板10c、10dの間を旋回するので、ワークWは把持部15の凹部内に収容されたままの状態で搬送可能である。
シャトル機構50は、給排位置TPを備えて、アーム旋回軸33と平行に延び、ワークWを案内するシャトルガイド51と、エアシリンダ機構52によってシャトルガイド51内を水平移動可能なシャトル53と、を備える。
図3に示すように、シャトルガイド51は、ガイド板10c,10dを境に、互いに略左右対称な形状の搬入側シャトルガイド51aと搬出側シャトルガイド51bとからなる。搬入側シャトルガイド51aと搬出側シャトルガイド51bはともにワークWの直径よりわずかに大きな内径の貫通孔を有しており、ガイド板10c,10dに固定されている。ガイド板10c,10dにも同様に、ワークWの直径よりわずかに大きな内径の貫通孔を有しており、これら4つが一直線上に並んでいることにより、シャトル53の通路を形成している。また、シャトルガイド51、ガイド板10b、10cの全長にわたり、手前側にはシャトル53が通過するための切欠き51cを有する。さらに、搬入側シャトルガイド51aと搬出側シャトルガイド51bはワークW及びローダ40の把持部40aが上下方向に出入り可能なような形状を有する。
シャトル53は、4枚の同形の仕切り板53aを有している。具体的には、仕切り板53aは、シャトルガイド51内に位置し、ワークWの外径と略等しい径の円弧状で上部にはローダ40の把持部40aとの干渉を避けるための切欠きを備えた本体部と、細長い基部とからなり、基部は前記切欠き51cから外部へ延びている。左側の2枚及び右側の2枚は、それぞれ基端部でスペーサ53bを介して結合されている。さらに中央の2枚は、後述のエアシリンダ装置のスライド部52a(より詳しくは、シリンダ固定部52bを貫通した右側の部分の端板52c。なお、図1で10bはシリンダ装置52を基台10に固定するブラケットである。)に固定される腕部53cを介して結合されている。スペーサ53bの厚さは、ワークWの幅よりわずかに大きく、ガイド板10c、10dの間の間隔と等しい。そして、左側の2枚の仕切り板53a間には搬入されたワークW(未加工ワーク)が、右側の2枚の仕切り板53a間には搬出されるワークW(加工済みのワーク)が収容される。さらに、シャトルガイド51とシャトル53との関係は、シャトル53の移動により、加工済みのワークの収容部が給排位置TPに位置したときには、未加工のワークの収容部は、ワークWをローダ40により搬入可能な搬入位置IPに位置し、未加工のワークの収容部が給排位置TPに位置したときには、加工済みのワークの収容部は、ワークWをローダ40により搬出可能な搬出位置OPに位置するような関係になっている。
このように構成されたワーク給排装置100では、前工程の装置から未加工のワークWがガントリローダ40によってシャトルガイド51の搬入位置IP(図1中、左側)に供給される。また、このとき給排位置TPには、把持アーム14の把持部15に収容された状態で加工済みのワークWが位置している。そして、ワークWは、エアシリンダ機構52によってシャトル53に押されてシャトルガイド51に沿って移動することにより、未加工のワークWが搬入位置IPから給排位置TPに待機している把持アーム14の把持部15の凹部内に運ばれ、同時に、加工済みのワークWが給排位置TPから搬出位置OPへ運ばれる。
把持アーム14を旋回することで、把持部15は、ワークWの中心が図2に示すようなワーク軌道tを図2と逆の順に通過しながら遊星運動し、加工位置WPの下方から接近して、ワークWを加工位置WPへと運ぶ。この状態で、ワークWは把持部15から側面に設けられたバッキングプレート60等からなるワーク支持機構に支持されながら、加工位置WPの上方に配置された、図示しない砥石等の工具によって加工される。
加工済みのワークWは再度把持部15に収容された状態で上記と同様にワーク軌道tによって給排位置TPへと移動する(図2に示す順)。このため、把持部15が加工位置WPを離れる際には、加工位置WPの下方を通る。次いで、再度シャトル53を搬出側(右端部)へ移動させることにより、今回加工した加工済みのワークWは搬出位置OPへ移される。その後、ガントリローダ40がこの加工済みのワークWを受け取り、後工程の装置へ搬出する。また、把持部15が加工位置WPにワークWを供給し、加工が行われている間に、先に加工済みのワークWの搬出位置OPでのガントリローダ40による搬出が行われ、さらに、シャトル機構50はシャトル53を左側に戻し、さらに次の未加工のワークWを供給する動作を完了させておく。そして、これらの工程を同様に繰り返す。
なお、ローダ40は、加工時間や搬送時間の条件により、搬入側と搬出側とに個別に設けてもよく、1台で両方の搬送を行うようにしてもよい。
従って、本実施形態のワーク給排装置100によれば、動力伝達手段30が、モータ20と把持アーム14との間に設けられ、工具によってワークWを加工する加工位置WPとワークWを給排する給排位置TPとの間を把持部15が移動するようにモータ20の動力を把持アーム14に伝達する。これにより、供給位置と排出位置を同じ場所(給排位置)に設け、把持アーム14によるワークWの軌跡tを1種類とすることで、給排装置TPへの搬送機構を含め、装置全体を小型化することができる。
また、把持アーム14は、その旋回中心を移動させながら旋回動作することで、自転及び公転を利用した遊星運動する。これにより、加工点近傍の配置の自由度をアップすることができ、加工刃具等の工具を上方に配置する場合であっても、加工刃具の退避動作が不要となり、効率的な加工サイクルを実現することができる
また、給排位置TPが加工位置WPより上方に配置されていることにより、前工程及び後工程との搬送を容易に行うことができるようになる。さらに、旋回アーム14が加工位置WPより下方を通過して遊星運動することによって、加工位置WP近傍のワーク支持機構や刃具等の配置の自由度を上げられる。
さらに、動力伝達手段30は、モータ20駆動手段によって回転するアーム旋回軸33と同軸上に取付けられた固定ギア32と、把持アーム14の支点部に取り付けられた遊星ギア34と、固定ギア32と遊星ギア34の両方に噛合するアイドラギア36と、アーム旋回軸33に旋回可能に取り付けられ、遊星ギア34とアイドラギア36を軸支する支持アーム13と、を有し、把持アーム14は、把持部15が固定ギア32の側方を通過するようにして加工位置WPと給排位置TPとの間を移動するように遊星運動する。これにより、両アーム13、14が旋回する軌跡の範囲を狭くすることができ、工作機械Mの他の機構を配置する上で自由度が向上する。
また、シャトル53の往復移動と把持アーム14の旋回動作との連携により、アイドルタイムの短縮ができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本実施形態においては、ワークは、軸受軌道輪等の円筒状ワークとして説明したが、これに限定されるものではなく、把持部の把持機構を変形することにより、種々のワークに対応可能である。
また、リング状ワークを加工する機械は、研磨、切削、研削等、任意の工作機械であってもよい。
100 ワーク給排装置
W ワーク
WP 加工位置
TP 給排位置
13 支持アーム
14 把持アーム
15 把持部
20 モータ(駆動手段)
24 ベルト
26 駆動プーリ
28 従動プーリ
29 アイドラプーリ
30 動力伝達手段
32 固定ギア
33 アーム旋回軸
34 遊星ギア
36 アイドラギア
40 ガントリローダ(搬送機構)

Claims (3)

  1. 先端にワークを保持可能な把持部を有し、駆動手段の動力によって旋回動作する把持アームと、
    前記駆動手段と前記把持アームとの間に設けられ、工具によって前記ワークを加工する加工位置と前記ワークを給排する給排位置との間を前記把持部が移動するように前記駆動手段の動力を前記把持アームに伝達する動力伝達手段と、
    を有し、
    前記把持アームは、その旋回中心を移動させながら旋回動作することで、自転及び公転を利用した遊星運動することを特徴とするワーク給排装置。
  2. 前記給排位置は前記加工位置より上方に配置されており、
    前記把持アームは、前記把持部が前記加工位置より下方を通過するように遊星運動することを特徴とする請求項1に記載のワーク給排装置。
  3. 前記動力伝達手段は、
    前記駆動手段によって回転するアーム旋回軸と同軸上に取付けられた固定ギアと、
    前記把持アームの支点部に取り付けられた遊星ギアと、
    前記固定ギアと前記遊星ギアの両方に噛合するアイドラギアと、
    前記アーム旋回軸に旋回可能に取り付けられ、前記遊星ギアと前記アイドラギアを軸支する支持アームと、
    を有し、
    前記把持アームは、前記把持部が前記固定ギアの側方を通過して前記加工位置と前記給排位置との間を移動するように遊星運動することを特徴とする請求項1または2に記載のワーク給排装置。
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