JP5291971B2 - メソポーラスシリカ粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
均一で微細な細孔を有する多孔体として、メソ領域の細孔を有するメソポーラスシリカが開発され、前記用途の他に、ナノワイヤー、半導体材料、光エレクトロニクスへの応用等の分野での利用が注目されている。
例えば、特許文献1には、非イオン界面活性剤としてのソルビタンモノステアレート又はアルキルトリメチルアンモニウムを含む水とトルエンのO/W型エマルション中で、トリクロロシラン等の有機金属ハロゲン化合物を加水分解し製造する、複数の細孔を有する殻を有する多孔質中空粒子が記載されている。
また、非特許文献1には、界面活性剤を含む水溶液にシリカ源を滴下後、加熱処理することにより、メソ細孔を有する中空メソポーラスシリカをシリカの最終濃度2%で合成できると記載されている。しかし、非特許文献1で得られた中空メソポーラスシリカのBET比表面積は690〜1830m2/gと高いが、粒子径の分布がブロードである。
すなわち本発明は、中空構造又はコアシェル構造を有し、外殻部がメソ細孔構造を有するメソポーラスシリカ粒子の製造方法であって、水不溶性物質(a)及び水を含有する分散液(A)に、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(b)とシリカ源(c)とを経時的に添加して反応を行う工程を含む、メソポーラスシリカ粒子の製造方法を提供する。
本発明のメソポーラスシリカ粒子の製造方法は、中空構造又はコアシェル構造を有し、外殻部がメソ細孔構造を有するメソポーラスシリカ粒子の製造方法であって、水不溶性物質(a)及び水を含有する分散液(A)に、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(b)とシリカ源(c)とを経時的に添加して反応を行う工程を含むことを特徴とする。
界面活性剤(b)及びシリカ源(c)の添加は経時的に行えばよく、その他に特に制限はない。界面活性剤(b)及びシリカ源(c)を分散液(A)に対して別々に添加してもよいが、界面活性剤(b)及びシリカ源(c)を含有する溶液(B)として、添加することがより好ましい。
なお、シリカ源(c)を経時的に添加する前の分散液(A)中の界面活性剤(b)の濃度は、臨界ミセル濃度以下であることが好ましい。ここで、分散液(A)中の界面活性剤(b)の濃度とは、25℃における、溶液全体に対する界面活性剤(b)のモル数をいう。
以上のことから、本発明の製造方法は、以下の工程を含むことがより好ましい。
工程(I):水不溶性物質(a)及び水を含有する分散液(A)を調製する工程。
工程(II):陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(b)とシリカ源(c)とを含有する溶液(B)を調製する工程。
工程(III):撹拌下で、分散液(A)に溶液(B)を経時的に添加して反応を行い、水不溶性物質(a)を内包するコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子の水分散液を調整する工程。
以下、各工程及びそこで用いる各成分について説明する。
工程(I)は、水不溶性物質(a)及び水を含有する分散液(A)を調製する工程である。
ここで用いられる水不溶性物質(a)としては、疎水性有機溶剤、陽イオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物等の有機高分子化合物及び無機化合物から選ばれる1種以上が好ましい。水不溶性物質(a)には水への溶解性の低い水難溶性の物質も含まれる。具体的には、有機高分子化合物や無機化合物等の固体物質については、20℃の水への溶解度が1%以下のものを意味する。
水不溶性物質(a)としての疎水性有機溶剤は、水に対する溶解性が低く、水と分相を形成するものを意味する。好ましくは、後述する第四級アンモニウム塩の存在下で分散可能な溶剤である。このような疎水性有機溶剤としては、LogPOWが1以上、好ましくは2〜25の化合物が挙げられる。ここで、LogPとは、化学物質の1−オクタノール/水分配係数であり、logKOW法により計算で求められた値をいう。具体的には、化合物の化学構造を、その構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数を積算して求められる(Meylan, W.M. and P.H. Howard. 1995. Atom/fragment contribution method for estimating octanol-water partition coefficients. J. Pharm. Sci. 84: 83-92参照)。かかる疎水性有機溶剤としては、例えば、炭化水素化合物、エステル化合物、炭素数6〜22の脂肪酸、炭素数6〜22のアルコール及びシリコーンオイルなどの油剤や、香料成分、農薬用基材、医薬用基材等の機能性材料を挙げることができる。
ポリマーの中では、カチオン性ポリマー及びノニオン性ポリマーが好ましく、シリカ粒子の形成し易さの観点から、カチオン性ポリマーがより好ましい。
カチオン性ポリマーとしては、陽イオン界面活性剤の存在下で、カチオン性基を有するエチレン性不飽和モノマー(混合物を含む)を乳化重合して得られるものが好ましい。
カチオン性モノマーとしては、ジアルキルアミノ基又はトリアルキルアンモニウム基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、ジアルキルアミノ基又はトリアルキルアンモニウム基を有する(メタ)アクリル酸エステルが特に好ましい。
カチオン性ポリマーは、前記カチオン性モノマー由来の構成単位を有するが、カチオン性モノマー由来の構成単位以外に、アルキル(メタ)アクリレート、スチレン等の疎水性モノマーに由来する構成単位を含有することができる。
シリカとしては粒子状シリカが好ましく、中空構造のメソポーラスシリカ粒子又はコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子でもよい。すなわち別途調製した、中空メソポーラスシリカ粒子や、コアシェルタイプのメソポーラスシリカ粒子をコアとして利用することができる。分散液(A)中で予め外殻の薄いコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子を合成し、それを核として用いてもよい。これは、少量の界面活性剤(b)とシリカ源(c)ならば、予め溶液(B)を調整することなく、別々に添加しても殻厚の薄いコアシェルタイプのメソポーラスシリカを形成することができるため、それを水不溶性物質(a)としてもよいということを意味する。
金属の具体的としては、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド、アクチノイドの第3族金属、ランタノイドとしてはランタン、セリウム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウムが挙げられる。チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の第4族金属、バナジウム、ニオブ、タンタル等の第5族金属、クロム、モリブデン、タングステン等の第6族金属、マンガン、レニウム等の第7族金属、鉄、ルテニウム、オスミニウム等の第8族金属、コバルト、ロジウム、イリジウム等の第9族金属、ニッケル、パラジウム、白金等の第10族金属、銅、銀、金等の第11族金属、亜鉛、カドミウム、水銀等の第12族金属、アルミニウム、ガリウム、インジウム等の第13族金属、錫、鉛等の第14族金属、アンチモン、ビスマス等の第15属金属等が挙げられる。
これらの中では、触媒作用、製造上等の観点から、周期律表第3〜12族、特に第4〜11族の遷移金属が好ましく、具体的にはチタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅等が好ましく、チタン、鉄、ニッケル、銅がより好ましい。
金属化合物としては、上記金属の酸化物、水酸化物、塩化物の他、アンモニウム塩、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等の塩が挙げられる。これらの中では、汎用性、製造上等の観点から、金属酸化物が好ましく、特に酸化チタン、酸化鉄、酸化ニッケル、酸化銅が好ましい。
上記の金属化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
分散液(A)の分散媒は、大半が水であるが、界面活性剤(b)の一部や、水不溶性物質(a)の分散を妨げない水溶性の有機溶剤、たとえばメタノール、エタノール、アセトン、プロパノール、イソプロパノール等を含有することできる。
分散液(A)中の水不溶性物質(a)の割合は、反応系の大きさ等により異なるが、例えば、水不溶性物質(a)が好ましくは0.01〜50質量%、より好ましくは0.05〜30質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%である。
工程(II)は、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(b)とシリカ源(c)とを含有する溶液(B)を調製する工程である。
溶液(B)含まれる界面活性剤(b)としては、公知の陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を使用することができる。中でも陽イオン界面活性剤が好ましく、下記一般式(1)及び(2)で表される第4級アンモニウム塩がより好ましい。
[R1(CH3)3N]+X- (1)
[R1R2(CH3)2N]+X- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
前記一般式(1)及び(2)におけるR1及びR2は、炭素数4〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。炭素数4〜22のアルキル基としては、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種エイコシル基等が挙げられる。
一般式(1)及び(2)におけるXは、高い結晶性を得るという観点から、好ましくはハロゲンイオン、水酸化物イオン、硝酸化物イオン、硫酸化物イオン等の1価陰イオンから選ばれる1種以上である。Xとしては、より好ましくはハロゲンイオンであり、更に好ましくは塩素イオン又は臭素イオンであり、特に好ましくは臭素イオンである。
一般式(2)で表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジブチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
これらの第四級アンモニウム塩(b)の中では、規則的なメソ細孔を形成させる観点から、特に一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましく、アルキルトリメチルアンモニウムブロミドまたはクロリドがより好ましい。
界面活性剤(b)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
SiY4 (3)
R3SiY3 (4)
R3 2SiY2 (5)
R3 3SiY (6)
Y3Si−R4−SiY3 (7)
(式中、R3はそれぞれ独立して、ケイ素原子に直接炭素原子が結合している有機基を示し、R4は炭素原子を1〜4個有する炭化水素基又はフェニレン基を示し、Yは加水分解によりヒドロキシ基になる1価の加水分解性基を示す。)
より好ましくは、一般式(3)〜(7)において、R3がそれぞれ独立して、水素原子の一部がフッ素原子に置換していてもよい炭素数1〜22の炭化水素基であり、具体的には炭素数1〜22、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数6〜18、特に好ましくは炭素数8〜16のアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であり、R4が炭素数1〜4のアルカンジイル基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等)又はフェニレン基であり、Yが炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、またはフッ素を除くハロゲン基である。
・一般式(3)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であるシラン化合物。
・一般式(4)又は(5)において、R3がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるトリアルコキシシラン又はジアルコキシシラン。
・一般式(7)において、Yがメトキシ基であって、R4がメチレン基、エチレン基又はフェニレン基である化合物。
これらの中では、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1,1,1−トリフルオロプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
シリカ源(c)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
溶液(B)には、水を実質的に含有しないことが好ましい。特にシリカ源(c)としてシラン化合物を用いる場合は、加水分解により生じるシラノールが、溶液(B)中で反応して、中実のメソポーラスシリカないしシリカの固体を形成するおそれがある。
溶液(B)の各成分濃度は、反応系の大きさ等により異なるが、例えば、界面活性剤(b)は好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜20質量%であり、シリカ源(c)は好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜20質量%であり、水溶性有機溶剤は好ましくは0〜90質量%、より好ましくは10〜80質量%である。また界面活性剤(d)のモル数に対するシリカ源(c)のモル数の割合、すなわち“シリカ源モル数/界面活性剤モル数”が好ましくは0.1〜50、より好ましくは0.2〜20、最も好ましくは0.3〜10の範囲である。この比率は、(b)成分と(c)成分を別々に添加する場合の1分間あたりの添加の条件でもある。
溶液(B)の調製順序は、特に規定しない。
工程(III)は、撹拌下で、分散液(A)に溶液(B)を経時的に添加して反応を行い、水不溶性物質(a)を内包するコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子の水分散液を調整する工程である。
ここで「経時的に添加」とは、溶液(B)を分散液(A)に連続的又は断続的に添加することを意味し、代表的には、経時的に滴下することを意味する。溶液(B)を分散液(A)に添加する場合、溶液(B)を一度に多量に入れ過ぎたり、添加速度を速め過ぎたりすると、分散液(A)中でのシリカの濃度が上昇し、コアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子が得られなくなるおそれがある。また、溶液(B)中の界面活性剤(b)の種類を、溶液(B)の添加の途中で変えることもできる。
反応は、シリカ源(c)が分散液(A)中で加水分解されることによって進むことから界面活性剤(b)及びシリカ源(c)の分散液(A)中の添加速度はある範囲で制限される。また、用いるシリカ源(c)の種類によって加水分解速度が異なるため、シリカ源(c)によって許容できる添加速度が変わってくる。例えば、テトラエトキシシランは、テトラメトキシシランよりも加水分解速度が遅いため、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドを界面活性剤(b)として用いた場合、界面活性剤(b)及びシリカ源(c)の分散液(A)中の添加速度は、テトラエトキシシランを使用する場合の方を遅くすることが好ましい。
また、溶液(B)を連続的又は断続的に添加する場合、分散液(A)100重量部に対して、溶液(B)の投入開始から次の投入開始までの0.01〜120分の間における、溶液(B)の最大添加量は、好ましくは40重量部以下、より好ましくは0.01〜10重量部である。
溶液(B)を分散液(A)に添加する際には、分散液(A)の温度を、予め好ましくは10〜100℃、より好ましくは10〜80℃に調整し、溶液(B)の温度を、好ましくは10〜100℃、より好ましくは10〜80℃に調整しておくことが望ましい。
工程(II)における分散液中の水不溶性物質(a)、界面活性剤(b)、特に陽イオン界面活性剤、中でも前記一般式(1)及び(2)で表される第4級アンモニウム塩、及びシリカ源(c)の含有量は次のとおりである。
分散液(A)に溶液(B)を添加した後の実質的な濃度は、水不溶性物質(a)が、好ましくは0.1〜50グラム/L、より好ましくは0.3〜40グラム/L、更に好ましくは0.5〜30グラムモル/Lであり、界面活性剤(b)が、好ましくは0.0001〜1モル/L、より好ましくは0.001〜0.5モル/L、更に好ましくは0.01〜0.2モル/Lであり、シリカ源(c)が、好ましくは0.0001〜2モル/L、より好ましくは0.001〜1モル/L、更に好ましくは0.01〜0.5モル/Lである。
なお、分散液(A)に溶液(B)を添加した場合、水不溶性物質(a)、シリカ源(b)及び界面活性剤(c)は複合粒子を形成する。従って前記濃度は原料の添加割合であり、実際の混合液中に含有されている濃度ではない。
また、溶液(B)中に、前記の水溶性有機溶剤が含有されていれば、界面活性剤(b)の臨界ミセル濃度を上げて、反応液中でミセルを生成しにくくすることができ、さらにシリカの加水分解速度を遅くすることができるため好ましい。
シリカ源(c)はアルカリ存在下で加水分解・脱水縮合するが、シリカ源(c)を添加するにつれ反応液のpHが下がり、シリカ源(c)の加水分解・脱水縮合が起こりにくくなる。そこで、シリカ源(c)を効率的に加水分解・脱水縮合することができるようにする観点から、反応液のpHを8.5〜11.5、特にpHを9.0〜11.0に調整することが好ましい。
工程(III)で得られるコアシェルシリカ粒子は、通常陽イオン界面活性剤等を含む状態で得られるが、工程(III)で得られたコアシェルシリカ粒子を酸性溶液と1回又は複数回接触させること、例えばコアシェルシリカ粒子を酸性水溶液中で混合することにより陽イオン界面活性剤を除去することができる。得られたコアシェルシリカ粒子は、水不溶性物質(a)が揮発ないし消失し過ぎない程度の温度で乾燥させてもよい。用いる酸性溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;カチオン交換樹脂等を水やエタノール等に加えた液が挙げられるが、塩酸が特に好ましい。pHは通常1.5〜5.0に調整される。
上記により得られた粒子は、均一な粒子径でメソ細孔構造を表面に有し、水不溶性物質(a)を包含するコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子である。
本発明の方法によれば、全溶液100重量部に対して、製造されるメソポーラスシリカ粒子の割合は、好ましくは0.5〜30重量部、より好ましくは1〜10重量部である。一方、(a)〜(c)成分を一度に添加して製造されるメソポーラスシリカ粒子の割合は、全溶液100重量部に対して最大でも0.25質量部であることを考慮すれば、本発明方法は工業的に極めて有利であることが分かる。
前記の方法によれば、外殻部が平均細孔径1〜10nmのメソ細孔構造を有し、BET比表面積が100m2/g以上のシリカ粒子であって、該シリカ粒子の内部に水不溶性物質(a)を包含してなるコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子(コアシェルシリカ粒子)を効率的に製造することができる。
コアシェルシリカ粒子の平均細孔径は、好ましくは1〜8nm、より好ましくは1〜5nmである。メソ細孔構造を有する外殻部と粒子内部の中空部分の構造は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて観察することができ、その細孔径、細孔規則性、外殻部から内部への細孔の繋がり具合を確認することができる。
コアシェルシリカ粒子のメソ細孔構造は、メソ細孔径が揃っていることが特徴の1つである。すなわちコアシェルシリカ粒子のメソ細孔の70%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上が、平均細孔径の±30%以内に入る。ここで、メソ細孔の平均細孔径及び細孔径の分布の程度は、窒素吸着測定を行い、窒素吸着等温線からBJH法により求めた値である。
また、その平均粒子径は、好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、更に好ましくは0.05〜3μmである。コアシェルシリカ粒子の平均粒子径が0.05〜0.1μmのときのメソ細孔の平均細孔径は好ましくは1〜5nmであり、平均粒子径が0.1〜1μmのときのメソ細孔の平均細孔径は好ましくは1〜8nmであり、平均粒子径が1〜10μmのときのメソ細孔の平均細孔径は好ましくは1〜10nmである。
コアシェルシリカ粒子は、好ましくは粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、非常に揃った粒子径の粒子群から構成されていることが望ましい。
なお、コアシェルシリカ粒子の平均粒子径は、陽イオン界面活性剤や疎水性有機溶剤の選択、混合時の撹拌力、原料の濃度、溶液の温度等によって調整することができる。コアシェルシリカ粒子の製造工程において、陽イオン界面活性剤を使用する場合は、陽イオン界面活性剤がコアシェルシリカ粒子の内部、メソ細孔内、又はシリカ粒子表面に残留する可能性がある。陽イオン界面活性剤が残留しても問題ない場合は除去する必要はないが、残留する陽イオン界面活性剤の除去を望む場合は、水や酸性水溶液で洗浄処理して置換することにより除去することができる。
また、〔外殻部の厚み/平均粒子径〕の比は、0.01〜0.6であることが好ましく、0.05〜0.5であることがより好ましく、0.1〜0.4であることが更に好ましい。
なお本発明において、コアシェルシリカ粒子の平均粒子径及びその分布の程度、並びに外殻部の厚みは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定する。具体的には、透過型電子顕微鏡(TEM)観察下で、20〜30個の粒子が含まれる視野中の全粒子の直径および外殻厚みを写真上で実測する。この操作を、視野を5回変えて行う。得られたデータから平均粒子径及びその分布の程度、並びに平均外殻厚みを求める。透過型電子顕微鏡の倍率の目安は1万〜10万倍であるが、シリカ粒子の大きさによって適宜調節される。しかしながら、画面中の粒子のうち、メソ細孔を有するコアシェルシリカ粒子の割合が、30%以下の場合は、観察のための視野を広げて、すなわち倍率を下げて、少なくとも10個の粒子からデータを得るものとする。
コアシェルシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、結晶格子面間隔(d)=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有するメソ領域に周期性のある物質である。なお、規則性が高くなるとピークは明瞭化され、高次ピークが見られる場合がある。
本発明の中空構造を有するメソポーラスシリカ粒子(以下、「中空シリカ粒子」ともいう)は、コアシェルシリカ粒子を焼成することにより得ることができる。すなわち、前記工程(I)〜(III)の後、下記工程(IV)を行うことにより製造することができる。この場合、コア粒子には焼成によって除去可能な有機性物質が用いられる。
工程(IV):コアシェルシリカ粒子を分散媒から分離し、焼成する工程。
工程(IV)で分散媒から分離して得られたコアシェルシリカ粒子は、必要に応じて、酸性水溶液と接触、水洗、乾燥、また、高温で処理して、内部の疎水性有機溶剤を除去した後、電気炉等で好ましくは350〜800℃、より好ましくは450〜700℃で、1〜10時間焼成する。
すなわち、中空シリカ粒子の好適態様は、外殻部の平均細孔径が好ましくは1〜10nm、より好ましくは1〜8nm、更に好ましくは1〜5nmのメソ細孔構造を有し、BET比表面積が700m2/g以上の中空シリカ粒子であって、窒素吸着測定を行いBJH法によって求められるメソ細孔の80%以上が平均細孔径±30%以内のものである。
また、中空シリカ粒子のメソ細孔構造は、メソ細孔径が揃っていることが特徴の1つである。中空シリカ粒子のメソ細孔径は、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上が平均細孔径の±30%以内であることが望ましい。
また、中空シリカ粒子は、好ましくは粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、粉末X線回折(XRD)及び/又は電子線回折測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有することが好ましい。
中空シリカ粒子の平均粒子径は、疎水性有機溶剤の選択、混合時の撹拌力、試薬の濃度、溶液の温度、焼成条件等によって調整することができる。
中空シリカ粒子は、好適態様において、透過型電子顕微鏡により観察されたメソ細孔の平均細孔間隔が粉末X線回折(XRD)により得られた構造周期と±30%の範囲で一致する。具体的には、観察されたメソ細孔の中心間距離に√3/2を乗じた値と粉末X線回折により得られた最も低角のピークに対応する面間隔が±30%の範囲で一致する。また上記のとおり、粉末X線回折測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有する、メソ領域に周期性のある物質である。
中空シリカ粒子における外殻部の平均厚みは、5〜700nmであることが好ましく、10〜500nmであることがより好ましく、20〜400nmであることが更に好ましい。
また、〔外殻部の厚み/平均粒子径〕の比は、0.01〜0.6であることが好ましく、0.05〜0.5であることがより好ましく、0.1〜0.4であることが更に好ましい。
中空シリカ粒子の平均粒子径とその分布、外殻部の厚み、メソ細孔の平均細孔径とその分布の測定法は、前記のコアシェルシリカ粒子の場合(段落〔0025〕〜〔0027〕)と同じである。
(1)平均粒子径及び平均外殻厚みの測定
日本電子株式会社製の透過型電子顕微鏡(TEM)JEM−2100を用いて加速電圧160kVで測定を行い、それぞれ20〜30個の粒子が含まれる5視野中の全粒子の直径および外殻厚みを写真上で実測して、平均粒子径及び平均外殻厚みを求めた。観察に用いた試料は高分解能用カーボン支持膜付きCuメッシュ(200−Aメッシュ、応研商事株式会社製)に付着させ、余分な試料をブローで除去して作成した。
(2)BET比表面積、平均細孔径の測定
株式会社島津製作所製、比表面積・細孔分布測定装置、商品名「ASAP2020」を使用し、液体窒素を用いて多点法でBET比表面積を測定し、パラメータCが正になる範囲で値を導出した。平均細孔径の導出にはBJH法を採用し、そのピーク値の細孔径を平均細孔径とした。前処理は250℃で5時間行った。
(3)粉末X線回折(XRD)測定
理学電機工業株式会社製、粉末X線回折装置、商品名「RINT2500VPC」を用いて、X線源:Cu-kα、管電圧:40mA、管電流:40kV、サンプリング幅:0.02°、発散スリット:1/2°、発散スリット縦:1.2mm、散乱スリット:1/2°、受光スリット:0.15mmの条件で粉末X線回折測定を行った。走査範囲は回折角(2θ)1〜20°、走査速度は4.0°/分で連続スキャン法を用いた。なお、試料は、粉砕した後、アルミニウム板に詰めて測定した。
1L−セパラフルフラスコにイオン交換水600部、メタクリル酸メチル99.5部と塩化メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム0.5部をいれ、内温70℃まで昇温させた。次いで水溶性開始剤として2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(和光純薬株式会社製のV−50)0.5部をイオン交換水5部に溶かした溶液を添加し、3時間加熱撹拌を行った。その後さらに75℃で3時間過熱撹拌を行うことで、カチオン性ポリマー粒子を得た(固形分(有効分)含有量13.8%、体積換算平均粒子径0.28μm)。
1Lビーカーに水286g、メタノール100g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液に1M水酸化ナトリウム水溶液を入れ、分散液中のpHが10になるように調整した。さらにその分散液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(臨界ミセル濃度:0.016モル/L)17.4g、テトラメトキシシラン17gを予め混合したものを、2時間かけて滴下した。滴下時に分散液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥の後した。乾燥粉末を水100mlに分散し、1M塩酸を用いてpH2に調整し、一晩撹拌した。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗後、乾燥して、カチオン性ポリマー粒子を内包し、外殻部がメソ細孔を有するコアシェルシリカ粒子を得た。
このコアシェルシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。得られたコアシェルシリカ粒子のXRD測定結果を図1に示し、性状を表1に示す。
1Lビーカーに水286g、メタノール100g、1M水酸化ナトリウム水溶液2.25g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド1.74g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液にテトラメトキシシラン1.7gを加え、10分間撹拌した。この操作により核となる外殻の薄いコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子をはじめに合成した。さらにその分散液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド15.7g、テトラメトキシシラン15.3gを混合したものを、2時間かけて滴下した。滴下時に分散液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥した。乾燥粉末を水100mlに分散し、1M塩酸を用いてpH2に調整し、一晩撹拌した。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗後、乾燥して、カチオン性ポリマーを内包し、外殻部がメソ細孔を有するコアシェルシリカ粒子を得た。
このコアシェルシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。得られたコアシェルシリカ粒子の性状を表1に示す。
1Lビーカーに水286g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液に1M水酸化ナトリウム水溶液を入れ、分散液中のpHが10になるように調整した。さらにその分散液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、テトラメトキシシラン17gを予め混合したものを、2時間かけて滴下した。滴下時に分散液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗後、乾燥した。乾燥粉末を水100mlに分散し、1M塩酸を用いてpH2に調整し、一晩撹拌した。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗後、乾燥して、カチオン性ポリマー粒子を内包し、外殻部がメソ細孔を有するコアシェルシリカ粒子を得た。
このコアシェルシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。得られたコアシェルシリカ粒子の性状を表1に示す。
1Lビーカーに水286g、メタノール100g、1M水酸化ナトリウム水溶液22.8g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液にテトラメトキシシラン17gを加え、5時間撹拌後、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥した。乾燥粉末を水100mlに分散し、1M塩酸を用いてpH2に調整し、一晩撹拌した。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗後、乾燥した。XRD測定やTEM測定、窒素吸着による細孔分布の測定から、メソ細孔は確認されたが、カチオン性ポリマー粒子を内包したコアシェルシリカ粒子は得られなかった。結果を表1に示す。
1Lビーカーに水286g、メタノール100g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液に1M水酸化ナトリウム水溶液を入れ、分散液中のpHが10になるように調整した。さらにその分散液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、テトラメトキシシラン17gを予め混合したものを、2時間かけて滴下した。滴下時に分散液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温した後、2時間600℃で焼成し、カチオン性ポリマー粒子とドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、外殻部がメソ細孔構造を有する中空シリカ粒子を得た。
得られた中空シリカ粒子のXRD測定結果を図2に示し、性状を表2に示す。
この中空シリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。
実施例1で得られたシリカ粒子を1℃/分の速度で600℃まで昇温した後、2時間600℃で焼成し、カチオン性ポリマー粒子とドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、外殻部がメソ細孔構造を有する中空シリカ粒子を得た。得られた中空シリカ粒子の性状を表2に示す。
この中空シリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。
1Lビーカーに水286g、メタノール100g、1M水酸化ナトリウム水溶液2.25g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド1.74g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液にテトラメトキシシラン1.7gゆっくり加え、10分間撹拌した。この操作により核となる外殻の薄いコアシェル構造のメソポーラスシリカ粒子をはじめに合成した。さらにその分散液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド15.7g、テトラメトキシシラン15.3gを予め混合したものを、2時間かけて滴下した。滴下時に分散液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥した。乾燥粉末を水100mlに分散し、1M塩酸を用いてpH2に調整し、一晩撹拌した。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗後、乾燥の後、1℃/分の速度で600℃まで昇温したのち、2時間600℃で焼成し、カチオン性ポリマー粒子とドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、外殻部がメソ細孔構造を有する中空シリカ粒子を得た。
得られた中空シリカ粒子の性状を表2に示す。
この中空シリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。
1Lビーカーに水286g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液に1M水酸化ナトリウム水溶液を入れ、分散液中のpHが10になるように調整した。さらにその分散液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、テトラメトキシシラン17gを予め混合したものを、2時間かけて滴下した。滴下時に分散液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温したのち、2時間600℃で焼成し、カチオン性ポリマー粒子とドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、外殻部がメソ細孔を有する中空シリカ粒子を得た。得られた中空シリカ粒子の性状を表2に示す。
この中空シリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。
1Lビーカーに水300g、メタノール100g、1M水酸化ナトリウム水溶液22.8g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、カチオン性のポリマー粒子懸濁液16.3gを入れ撹拌した。その分散液にテトラメトキシシラン17gを加え、5時間撹拌後、12時間熟成させた。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥した。乾燥粉末を水100mlに分散し、1M塩酸を用いてpH2に調整し、一晩撹拌した。得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温したのち、2時間600℃で焼成し、カチオン性ポリマー粒子とドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去した。
XRD測定やTEM測定、窒素吸着による細孔分布の測定から、メソ細孔は確認されたが、中空シリカ粒子の生成は認められなかった。結果を表2に示す。
得られるコアシェルシリカ粒子及び中空シリカ粒子は、例えば構造選択性を有する触媒担体、吸着剤、物質分離剤、酵素や機能性有機化合物の固定化担体等としての利用が可能である。特に、中空シリカ粒子は、内部に機能性有機化合物を包含させればドラッグデリバリーシステム等に非常に効果的に利用できる。
Claims (7)
- 中空構造又はコアシェル構造を有し、外殻部がメソ細孔構造を有するメソポーラスシリカ粒子の製造方法であって、水不溶性物質(a)及び水を含有する分散液(A)に、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(b)とシリカ源(c)とを経時的に添加して反応を行う工程を含む、メソポーラスシリカ粒子の製造方法。
- 反応系のpHを8.5〜11.5に調整して行う、請求項1に記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
- 水不溶性物質(a)が、疎水性有機溶剤、有機高分子化合物及び無機化合物から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
- 有機高分子化合物が、カチオン性水不溶性ポリマー及びノニオン性水不溶性ポリマーから選ばれる1種以上である、請求項3に記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
- 界面活性剤(b)が下記一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩及び下記一般式(2)で表される第4級アンモニウム塩から選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれかに記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
[R1(CH3)3N]+X- (1)
[R1R2(CH3)2N]+X- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。) - シリカ源(c)が、加水分解によりシラノール化合物を生成するものである、請求項1〜5のいずれかに記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
- 分散液(A)が、更に水溶性有機溶剤を含有したものである、請求項1〜6のいずれかに記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
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