JP5293631B2 - ステアリング装置 - Google Patents
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Description
第一に、二次衝突によって、アッパブラケット17がカプセル21、21から離脱した後に、ステアリングコラム4(及びステアリングコラム4の内側に支持されたステアリングシャフト2、ステアリングシャフト2の後端部に結合されたステアリングホイール1)が、その自重によって下方に落下する(ピボットピン16を中心に回転し、落下する)と言った問題を生じる。この様にして、上記ステアリングコラム4が落下した場合には、ステアリングホイール1の位置が、通常の設置位置から大きくずれる為、運転者が操舵操作を行いにくくなる。
上記ステアリングコラムは、インナーコラムとアウターコラムとを、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成り、その内側にステアリングシャフトを回転自在に支持する。
又、上記ロアブラケットは、上記ステアリングコラムを構成する上記インナー、アウター両コラムのうち、前方側に配置された一方のコラムを、車体に対して支持する。
又、上記アッパブラケットは、上記ステアリングコラムを構成する上記インナー、アウター両コラムのうち、後方側に配置された他方のコラムを、車体に対して前後移動可能に(テレスコピック調節を可能に)支持する。
更に、上記離脱部材は、車体に固定されて、上記アッパブラケットを前方へと離脱可能に支持する。
これに対し、上記アッパブラケットには、上記ガイド部材の長さ方向に離隔した状態で、前後方向に貫通した複数(例えば2個或いは3個)のガイド孔を設けている。そして、これら各ガイド孔内に、上記ガイド部材の長さ方向中間部を挿通している。
又、このアッパブラケットの離脱動作開始時の状態で、上記各ガイド孔の内面と上記ガイド部材の外面との間に隙間を設けている。
即ち、本発明のステアリング装置の場合、二次衝突時やステアリングホイールの前後位置調節時に、上記アッパブラケットが離脱部材から離脱した場合にも、このアッパブラケットは、ガイド孔内に挿通されたガイド部材に案内されて、このガイド部材に沿って前方へと移動する。この為、上記ステアリングコラムは、上記アッパブラケットを介して上記ガイド部材に吊り下げられた状態のままその全長を縮め、全長が収縮し切った状態に於いても、このガイド部材に吊り下げられたままである。従って、上記ステアリングコラムが下方に落下する事を防止できる。
又、上記アッパブラケットが上記離脱部材から離脱した後にも、上記ガイド部材の両端部は、上記ロアブラケット又はこのロアブラケットに支持された他の部材と上記離脱部材とにそれぞれ固定されたままである。この為、運転者等がステアリングホイールを引き上げる等した場合にも、上記ガイド孔が上記ガイド部材から抜け出る事はない。従って、上記ステアリングコラムを構成するインナーコラムとアウターコラムとが不用意に分離する事を防止できる。
この結果、本発明によれば、上記アッパブラケットが上記離脱部材から離脱した後に於いても、ステアリングホイールの位置を、通常の設置位置に近い状態に維持する事ができる為、運転者が操舵操作を行い易くなる。又、インナーコラムとアウターコラムとの分離防止を、専用の部品を設ける事なく実現できる為、ステアリング装置全体としてのコスト上昇を抑える事もできる。
又、上記アッパブラケットの離脱動作開始時に於いて、上記各ガイド孔の内面と上記ガイド部材の外面との間に隙間が設けられている為、上記アッパブラケットが離脱動作を開始する(前方へのコラプス移動を開始する)際に、上記各ガイド孔の内面と上記ガイド部材の外面との間に摩擦力は作用しない。従って、ステアリングホイールの前方への変位を開始させる為の、二次衝突発生直後のピーク荷重が過大になる事を防止できる。
又、上記アッパブラケットには、上記ガイド部材の長さ方向に離隔した状態で、前後方向に貫通した複数のガイド孔を設けている為、上記アッパブラケットが前方へと移動するに際して、こじりが発生しにくくなる。この為、このアッパブラケットの前方への移動を円滑に行わせる事ができる。
更に、上記ガイド部材の前端部により上記他の部材に対して、上方に向いた弾力を付与している為、このガイド部材にチルトスプリングと同様の機能を発揮させ、ステアリングホイールの位置調節の際に、このステアリングホイールやステアリングコラム等の重量を支え、このステアリングホイールが下降する事を防止する事もできる。
図1〜5は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例のステアリング装置の特徴は、ギヤハウジング12とアッパブラケット17bとの間に、1対のガイド部材40、40をそれぞれ掛け渡す様に設けると共に、これら両ガイド部材40、40の長さ方向中間部を、上記アッパブラケット17bに形成したガイド孔41a、41b内にそれぞれ隙間を設けた状態で挿通した点にある。その他の部分の構造及び作用・効果に就いては、前述した従来構造の第1例の場合とほぼ同様であるから、同等部分に関する説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
即ち、衝突事故の発生に伴って、運転者の身体から前記ステアリングホイール1、前記ステアリングシャフト2を介して前記ステアリングコラム4bに、前方に向いた大きな衝撃荷重が加わると、これらステアリングシャフト2及びステアリングコラム4bが、この衝撃エネルギを吸収しつつ全長を縮める傾向になる。これにより、上記アッパブラケット17bが、上記アウターコラム11bと共に前方に変位する傾向になるのに対し、上記両カプセル21、21は、上記ボルト44bと共にそのままの位置に止まる。この結果、これら両カプセル21、21が前記両切り欠き20、20から後方に抜け出す(実際にはカプセル21、21は後方に変位せずに、切り欠き20、20が前方に変位する)。又、上記ステアリングホイール1の前後位置の調節時に於いて、このステアリングホイール1を前方に、必要以上に強い力で、ストロークエンド(第一長孔25の後端縁部)まで繰り返し押し下げた様な場合にも、前記結合ボルト27を介して上記アッパブラケット17bに前方に向いた強い力が作用する為、上記両カプセル21、21が上記両切り欠き20、20から後方に抜け出す可能性がある。
この結果、本例のステアリング装置によれば、上記アッパブラケット17bが上記両カプセル21、21から離脱した後に於いても、前記ステアリングホイール1の位置を、通常の設置位置に近い状態に維持する事ができる為、運転者が操舵操作を行い易くなる。又、上記インナーコラム10bと上記アウターコラム11bとの分離防止を、専用の部品を設ける事なく実現できる為、ステアリング装置全体としてのコスト上昇を抑える事もできる。
図6は、同じく請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、ギヤハウジング12(図1参照)とアッパブラケット17cとの間に、全体形状を略T字形とした1本のガイド部材40aを掛け渡す様に設けている。この為に、このガイド部材40aを構成する長辺48の先端部(ガイド部材40aの前端部)を上記ギヤハウジング12に連結すると共に、短辺49の両端部(ガイド部材40aの後端部)を、カプセル21、21と共に車体15(図1、2参照)に支持固定し、且つ、上記アッパブラケット17cに分離可能に連結している。
この様な構成を有する本例の場合には、上述した実施の形態の第1例の場合に比べて、部品点数を少なくする事ができ、組み付け工数、部品管理工数の削減を図る事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、上記実施の形態の第1例の場合と同様である。
図7は、全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の特徴は、前述した実施の形態の第1例の構造に使用した1対のガイド部材の形状を工夫する事により、アッパブラケット17bの前方への移動を利用して、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収を行うと共に、前方への移動量(コラプスストローク)が大きくなるに従って、この衝撃エネルギの吸収量を増大させる点にある。
その他の構成及び作用効果に就いては、上述した実施の形態の第1例の場合と同様である。
図8〜9は、やはり全ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の特徴は、前述した実施の形態の第2例で使用したガイド部材の形状を工夫して、上述した実施の形態の第3例の場合と同様に、アッパブラケット17cの前方への移動を利用して、二次衝突時の衝撃エネルギの吸収を行うと共に、前方への移動量が大きくなるに従って、この衝撃エネルギの吸収量を増大させる点にある。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例、第2例、第3例の場合とほぼ同様である。
図10は、請求項1に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、コラム中心軸αに対して、ガイド部材40(40a)の前方側(図10の左側)が上方に、後方側(図10の右側)が下方に、それぞれ向かう方向に傾斜させる事により、このガイド部材40(40a)を、水平方向に対する傾斜角度が上記コラム中心軸αよりも小さくなる様に傾斜させている。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例及び第2例の場合とほぼ同様である。
図11は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第6例を示している。本例の場合には、ガイド部材40(40a〜40c)を、上述した実施の形態の第5例の場合とは反対方向に傾斜させている。即ち、本例の場合には、コラム中心軸αに対して、上記ガイド部材40(40a〜40c)の前方側(図11の左側)を下方に向かう方向に、後方側(図11の右側)を上方に向かう方向に、それぞれ傾斜させる事により、このガイド部材40(40a〜40c)を、水平方向に対する傾斜角度が上記コラム中心軸αよりも大きくなる様に傾斜させている。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例及び第2例の場合とほぼ同様である。
図12は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第7例を示している。本例の場合には、ガイド部材40dとして、その長さ方向中間部が板厚方向に折れ曲がった略く字形のものを使用している。そして、上記ガイド部材40dを、図示しないギヤハウジング12とアッパブラケット17b(17c)との間に掛け渡す様に取り付けた状態で、後方側(図12の右側)に位置する後半部54を、水平方向に対する傾斜角度が小さくなる様に配置すると共に、前方側(図12の左側)に位置する前半部55を、コラム中心軸αと平行に配置している。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した実施の形態の第1例及び第2例の場合とほぼ同様である。
2 ステアリングシャフト
3 操舵輪
4、4a、4b ステアリングコラム
5 操舵力補助装置
6 タイロッド
7 ステアリングギヤユニット
8 インナーシャフト
9 アウターシャフト
10、10a、10b インナーコラム
11、11a、10b アウターコラム
12 ギヤハウジング
13 出力軸
14、14a、14b ロアブラケット
15 車体
16、16a、16b ピボットピン
17、17a、17b アッパブラケット
18 側壁部
19、19a 支持板部
20 切り欠き
21、21a カプセル
22 係合溝
23 上下方向通孔
24 被支持ブラケット
25 第一長孔
26 第二長孔
27 結合ボルト
28 結合ナット
29 頭部
30 自在継手
31 中間シャフト
32 自在継手
33 入力軸
34 電動モータ
35 エネルギ吸収プレート
36 湾曲部
37 扱きピン
38 スリット孔
39 ピン部材
40、40a〜40e ガイド部材
41a、41b、41c、41d ガイド孔
42 調節レバー
43a、43b ボルト挿通孔
44a、44b ボルト
45 前板部
46 後板部
47 係止部
48、48a 長辺
49 短辺
50 後半部
51 前半部
52 前半部
53 後半部
54 係止部
Claims (3)
- インナーコラムとアウターコラムとを、軸方向に関する相対変位を可能に組み合わせて成り、その内側にステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、
このステアリングコラムを構成する上記インナー、アウター両コラムのうち前方側に配置された一方のコラムを車体に対して支持するロアブラケットと、
上記ステアリングコラムを構成する上記インナー、アウター両コラムのうち後方側に配置された他方のコラムを車体に対して前後移動可能に支持するアッパブラケットと、
車体に固定されこのアッパブラケットを前方へと離脱可能に支持する離脱部材と
を備えたステアリング装置に於いて、
前端部を上記ロアブラケットに対し揺動自在に支持された他の部材に連結すると共に、後端部を上記離脱部材と共に上記車体に固定し且つ上記アッパブラケットに対し分離可能として、上記他の部材と上記車体に固定された部分との間に掛け渡す様に、ガイド部材が設けられており、このガイド部材の前端部により上記他の部材に対して上方に向いた弾力を付与しており、
上記アッパブラケットには、上記ガイド部材の長さ方向に離隔した状態で、前後方向に貫通した複数のガイド孔が設けられており、これら各ガイド孔内に上記ガイド部材の長さ方向中間部をそれぞれ挿通しており、
上記アッパブラケットの離脱動作開始時の状態で、上記各ガイド孔の内面と上記ガイド部材の外面との間に隙間が設けられている事を特徴とするステアリング装置。 - アッパブラケットが離脱動作を開始して前方へと所定量移動した後、ガイド孔の内面とガイド部材の外面とを係合させて、二次衝突時の衝撃エネルギを吸収する、請求項1に記載したステアリング装置。
- アッパブラケットの前方への移動量が大きくなるに従って、ガイド孔の内面とガイド部材の外面とが係合する程度を大きくして、上記アッパブラケットが前方に移動する事に対する抵抗を大きくする、請求項2に記載したステアリング装置。
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