JP5297612B2 - ディスプレイ用光学フィルターの製造方法、及びディスプレイ用光学フィルター - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、電磁波遮蔽性を有する金属メッシュと、近赤外線吸収能を有する近赤外線吸収剤含有接着層と、反射防止層と、ネオン光吸収層とを積層したプラズマディスプレイ用光学フィルターが開示されている。
従来から、複数のフィルムを積層して積層フィルムを製造する場合、ロール状に巻いた長尺の複数種類の機能性フィルムを巻き戻しながら、それらのフィルム同士を貼り合せて行なう、いわゆる、ロールtoロールによる連続生産方法を用いて行なうことが生産性を高める解決策の一つとして用いられている。
一般的なPDPディスプレイ用光学フィルターにおいては、電磁波シールドのメッシュパターンの外周部に電極枠を配設して接地(アース)の導線を接続配線している。
このため、電極枠の部分を他の機能性フィルムと貼り合せないで剥き出しにしておく必要があり、この点に関して様々な工夫がなされている。
この電磁波シールドフィルムの周辺部における光透過フィルムで覆われていない部分に、導電性テープまたは導電性樹脂により被覆し、電極枠の代用としている。
また、特許文献3では、電磁波シールドフィルムのメッシュを形成する方法として、(1)導電性インキの印刷メッシュ、(2)導電性インキ又はメッキ触媒を塗布した後、フォトリソ法にてメッシュパターンにメッキして形成する、フォトリソ−メッキによるメッシュ、(3)金属箔のエッチングメッシュ、(4)スパッタなどにより形成した金属薄膜の上にメッキ層を積層した後、エッチングして形成する、蒸着膜のエッチングメッシュなどの公知の方法による金属メッシュを用いることができるとしている。
(1)ロール体から巻き戻して供給される長尺の透明基材の一方の面に、ディスプレイの画面サイズに応じた金属メッシュパターンが前記透明基材の長手方向に一定の間隔を介して設けられ、前記金属メッシュパターンは、導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンとその上に無電解メッキ及び/又は電解メッキしたメッキ層とを有するものであって、かつ、前記金属メッシュパターンの周囲には金属メッシュ又は金属薄膜からなる電極枠が配設され、且つ、前記透明基材の長手方向に連続した一定幅の連続給電層が前記電極枠の幅方向の両外側に接して設けられており、前記金属メッシュパターンの設けられていない基材面側と、ロール体から巻き戻して供給される長尺の、少なくとも1種以上の近赤外線吸収剤を含有した透明樹脂層からなる近赤外線吸収剤層の両面に粘着剤層を積層した近赤外線吸収用の両面粘着フィルムからなる近赤外線吸収フィルムとを、貼り合せて長尺の積層フィルムを形成する工程、
(2)前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に機能性層を積層し、長尺の光学フィルターを形成する工程、
(3)前記長尺の光学フィルターを前記電極枠の外形寸法で裁断し、ディスプレイ1台ごとの枚葉の光学フィルターを形成する工程、
を含むことを特徴とするディスプレイ用光学フィルターの製造方法を提供する。
図1は、本発明に用いられるロール体から巻き戻した電磁波シールドフィルムであって、導電性薄膜の上にメッキされた連続メッシュパターン、透明基材の長手方向に一定の間隔を介して設けられ電極枠、及び給電層の配置の一例を示す部分平面図である。
図2は、ロール体から巻き戻して供給される電磁波シールドフィルムに、ロール体から巻き戻して供給される長尺の近赤外線吸収剤層を有する近赤外線吸収フィルムを、貼り合せて長尺の積層フィルムを形成する工程を示す概念図である。
図5は、電解メッキ装置の一例の示す概略構成図である。図6は、無電解メッキ装置の一例の示す概略構成図である。
図1に示すようにロール体30から巻き戻した長尺の透明基材21の一方の面に、ディスプレイの画面サイズに応じた金属メッシュパターン22が前記透明基材の長手方向に一定の間隔を介して設けられ、前記金属メッシュパターンは、導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンとその上に無電解メッキ及び/又は電解メッキしたメッキ層とを有するものであって、かつ、前記金属メッシュパターンの周囲には金属メッシュ又は金属薄膜からなる電極枠23が配設された電磁波シールドフィルム20と、ロール体31から巻き戻して供給される長尺の近赤外線吸収剤層を有する近赤外線吸収フィルム32とを、図2に示すように、貼り合せて長尺の積層フィルム33を形成する工程(工程1)と、
前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に機能性層を積層し、長尺の光学フィルターを形成する工程(工程2)と、
前記長尺の光学フィルターをメッシュパターンの電極枠の外形寸法で裁断し、図3及び図4に示す枚葉の光学フィルターを形成する工程(工程3)と、を含むものである。
また、透明基材21の長手方向に連続した一定幅の連続給電層25、25が金属メッシュパターン22の周囲に設けられた電極枠23の幅方向の両外側に接して設けられたものが好ましい。
この結果、前記長尺の積層フィルムの金属メッシュパターンの電極枠23内に機能性層を積層し、長尺の光学フィルターを形成する工程を容易に自動化することができる。
連続給電層25、25を通して電解メッキの通電が行なわれる。なお、無電解メッキのみを施し、電解メッキを施さない場合には、連続給電層25、25は設けなくてもよい。
本発明においては、メッキ層の作製に先立ち、透明基材の一方の面の上に、導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンを形成した後でロール状に巻取り、導電性金属の薄膜のメッシュパターンが生成された原反ロール体が作製される。
金属メッシュパターンの積層された電磁波シールドフィルムは、導電性金属の薄膜のメッシュパターンの上に、無電解メッキ及び/又は電解メッキによるメッキ層を施すことで、作製することができる。
本発明に適用できる、写真製法により生成された現像銀メッシュパターンの作製方法は、細線メッシュパターンを写真製法により現像された金属銀で形成するものである。
以下、写真製法により生成された現像銀メッシュパターンの形成された原反ロール体、さらに、現像銀メッシュパターンの上に電解メッキし金属メッシュパターンとした原反ロール体の製造方法について説明する。
以下、ポジ型の露光・現像方法(DTR法)による現像銀メッシュパターンの作製方法について説明する。DTR法の場合、透明基材表面には、予め物理現像核層が設けられていることが好ましい。物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、真空蒸着法、カソードスパッタリング法、コーティング法等によって透明基材上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1平方メートル当たり0.1〜10mg程度が適当である。
前記ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀組成は、塩化銀を80モル%以上含有するのが好ましく、特に90モル%以上が塩化銀であることが好ましい。塩化銀含有率を高くすることによって形成された物理現像銀の導電性が向上する。
次に、銀錯塩拡散転写現像のために必要な可溶性銀錯塩形成剤、還元剤、及びアルカリ液について説明する。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物であり、これらの作用はアルカリ液中で行われる。
アルカリ液中への可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1リットル当たり、0.1〜5モルの範囲で用いるのが適当であり、還元剤は現像液1リットル当たり0.05〜1モルの範囲で用いるのが適当である。
前記ハロゲン化銀乳剤層は、各種の光源に対して感光性を有している。電磁波シールド材を作製するための1つの方法として、例えば網目状などの細線パターンの物理現像銀の形成が挙げられる。この場合、ハロゲン化銀乳剤層は細線パターン状に露光されるが、露光方法として、細線パターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて走査露光する方法等がある。前者の密着露光は、ハロゲン化銀の感光性は比較的低くても可能であるが、レーザー光を用いた走査露光の場合は比較的高い感光性が要求される。従って、後者の露光方法を用いる場合は、ハロゲン化銀の感光性を高めるために、ハロゲン化銀は化学増感あるいは増感色素による分光増感を施してもよい。
上記の露光方法による露光装置としては、枚葉式の露光マスク(フォトマスク)を用いる枚葉処理方式の露光装置と、連続したパターンが形成できる連続露光装置とがある。枚葉処理方式の露光装置は、所定のマスクパターンが形成された枚葉式の露光マスク(フォトマスク)を用いて、ロールシートを間欠送りで露光装置に送り、装置内を真空排気して露光マスクと基材とを密着させて隙間を無くしてから、例えば紫外線で露光する。枚葉処理方式の露光装置では、真空排気、露光、大気開放を間欠的に行うので処理速度は遅くなるとともに、繋ぎ目の無い連続パターンを得ることができない。
このため、例えば、写真製法により生成された現像銀メッシュパターンを用いた原反ロール体を作製する場合には、連続露光装置が使用される(図示は省略)。
本発明に使用される透明基材21としては、可視領域で透明性を有し、一般に全光線透過率が90%以上のものが好ましい。中でも、フレキシブル性を有する樹脂フィルムは、取扱い性が優れている点で、好適に用いられる。透明基材21に使用される透明樹脂フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂等からなる厚さ50〜300μmの単層フィルム又は前記透明樹脂からなる複数層の複合フィルムが挙げられる。
前述したように、細線パターンとしては、たとえば線幅10〜100μm程度の細線を縦横に格子状に設けられたものがあるが、細線幅を小さくして格子の間隔を大きくすると透光性は上がるが導電性は低下し、逆に細線幅を大きくして格子の間隔を小さくすると透光性は低下して導電性は高くなる。本発明にかかる透明基材上に形成された任意の細線パターンの物理現像による銀画像は、全光線透過率50%以上の透光性と表面抵抗率10オーム/□以下の導電性とを同時に満足させることは困難である。具体的にはこの物理現像による銀画像は、表面抵抗率50オーム/□以下、好ましくは20オーム/□以下の導電性を有しているが、細線幅50μm以下、たとえば細線幅20μmのパターンで、全光線透過率50%以上とした場合には、表面抵抗率は数百オーム/□〜千オーム/□以上にもなってしまう。
金属メッシュの全光線透過率を向上させるためには、細線が設けられた領域の面積に対して、細線間の光透過部の面積を十分に広くする必要がある。このため、細線の間隔は、100〜900μmであることが好ましく、より好ましくは150〜700μmである。
使用する電解メッキ槽の型式は、竪型、横型のいずれであっても構わないが、所定のメッキ滞留時間を確保できるようにロールシート3の移送速度に応じて電解メッキ槽の長さを決定する。
導電性金属の薄膜のメッシュパターンの上に無電解メッキ層を形成するには、導電性金属の薄膜のメッシュパターンが設けられた透明基材を原反ロール体から連続的に繰り出したのち、当該導電性金属の薄膜のメッシュパターンの上に少なくとも無電解メッキにより、メッキ層を形成して行なう。なお、メッキされたロールは、引き続いて電解メッキした後に再び巻き取ってロール体とし、次のディスプレイの画面サイズに応じた電極枠を形成する工程に移される。
図6に示す無電解メッキ装置16において、原反ロール体2は、導電性金属の薄膜のメッシュパターンを長尺の透明基材上に設けたロールシート3をロール状に巻き取ったものである。原反ロール体2から繰り出されたロールシート3は、所要箇所に配置された移送ロール4、4、4、…により、同図の左から右に移送される。ロールシート3は、水洗浄槽5に通されて洗浄され、不要な異物や汚染物が除去された後、無電解メッキ工程を行うため無電解メッキ槽17に移送される。
導電性金属の薄膜のメッシュパターン又は無電解メッキしたメッシュパターンの上にメッキ層を形成するには、導電性金属の薄膜のメッシュパターンが設けられた透明基材を原反ロール体から連続的に繰り出したのち、当該導電性金属の薄膜のメッシュパターンの上に少なくとも電解メッキにより、メッキ層を形成して行なう。なお、メッキされたロールは、再び巻き取って電磁波シールドフィルムのロール体とし、次のディスプレイの画面サイズに応じた電極枠を形成する工程に移される。
電解メッキ槽6を出たロールシート3は、水洗浄槽13で不要な電解メッキ液9を洗い落としてから乾燥器14にて水切り乾燥され、再び巻き取られて、メッキされたメッシュパターンの形成されたロール形状の電磁波シールド材ロール体15となる。
連続給電層は、ロールシート3が電解メッキ槽6に導入された箇所の前後において陰極となる給電ロール7、7に接触する。これにより、電解メッキの際には、図1の連続給電層25を通じて電解電流がメッシュパターン22に給電され、現像銀メッシュパターン及び/又はその上に形成された無電解メッキ層の上に、電解メッキによるメッキ層が形成される。
銅またはニッケルの電解メッキの表面には、ニッケル系黒化処理液を用いて黒化処理を行い、メッキ表面の金属光沢を抑えて、ディスプレイの画像コントラストを高めることができる。
金属の蒸着膜による導電性金属の薄膜のメッシュパターンの作製においても、上記の写真製法によるメッシュパターンの形成と同様な、透明基材、細線メッシュパターンが用いられる。
ここでは、重複した説明を避けるため、金属の蒸着膜による導電性金属の薄膜のメッシュパターンに特有の項目についてのみ、以下に説明する。
蒸着の膜厚みが0.01〜0.2μmである真空蒸着膜の上に、メッキ膜厚みが2〜20μmの電解メッキを処理する。
蒸着する金属の種類としては、銅または銀が好適に用いられる。
蒸着の膜厚みが0.2μmよりも厚い場合は、処理時間が大幅に長くなりコスト高となる。
すなわち、金属の蒸着膜層上にフォトレジストを塗布し、当該フォトレジスト上にマスクフィルムを密着させながら露光し、露光部分を現像液にて溶解除去して洗浄乾燥後、エッチング液を塗布してエッチング処理を行う。さらに、有機溶剤を用いて残存するフォトレジストを除去し、金属の蒸着膜による導電性金属の薄膜のメッシュパターンを作製する。
フォトレジストには、水溶性カゼインなどを用いることができる。エッチング液としては、塩化第二鉄、塩化第二銅などを用いることができる。
印刷による導電性金属の薄膜のメッシュパターンの作製においても、上記の写真製法によるメッシュパターンの形成と同様な、透明基材、細線メッシュパターンが用いられる。
ここでは、重複した説明を避けるため、印刷メッシュパターンに特有の項目についてのみ、以下に説明する。
なお、導電性ペーストインキの中に無電解メッキの触媒核を含有させてメッシュパターンを印刷する場合は、電解メッキ加工に先立って無電解メッキ加工を施し、その上に電解メッキを施すことにより、さらに導電性に優れた金属メッキされたメッシュパターンとなる。
前記の金属粉末としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム等の金属粉が用いられるが、導電性、価格の点から銅または銀の微粉末を用いるのが好ましい。
例えば、印刷された細線の線幅が10〜20μmと狭く、細線の厚みが2〜10μmと薄い条件においては、金属粉末の粒子径が2μmよりも大きいと、導電性を高めるのが困難となる。
印刷した薄膜のメッシュパターンの金属光沢を消して外光の反射を抑えディスプレイの画像コントラストを高めるために、カーボンブラックなどの黒色顔料を混ぜ込むのが好ましい。黒色顔料は、導電性ペーストインキ中に0.1〜10重量%で含有させるのが好ましい。
導電性ペーストインキは、これらの樹脂成分に金属粉末、及び黒色顔料、さらに必要に応じて触媒核、を混ぜ込んだ後にアルコールやエーテルなどの有機溶剤を加えて粘度調整を行なう。
本発明において、電解メッキ法は、銅、ニッケル、銀、金、半田、あるいは銅/ニッケルの多層あるいは複合系などの従来公知の方法を使用できるが、メッキが容易で、かつ導電性に優れ、さらに厚膜にメッキでき、低コスト等の理由により、銅またはニッケルを用いることが好ましい。
本発明では、ロール体から巻き戻して供給される長尺の近赤外線吸収剤層を有する近赤外線吸収フィルムが使用される。
近赤外線吸収フィルムは、近赤外線吸収用の両面粘着フィルムであることが好ましい。
この近赤外線吸収用の両面粘着フィルムを構成する両面の透明樹脂からなる剥離フィルム(セパレーター)を剥がして、ロール体から巻き戻して供給される長尺の透明基材の少なくとも一方の面に、前記透明基材の長手方向に繋ぎ目無く連続した金属メッシュパターンが設けられた電磁波シールドフィルムとを貼り合せて、長尺の積層フィルムを形成する。
ここで、長尺の近赤外線吸収剤層を有する近赤外線吸収フィルムの横幅寸法は、貼り合せる電磁波シールドフィルムの横幅寸法と同じである必要はなく、少なくとも電磁波シールドフィルムに配設されているディスプレイ画面に応じた電極枠を完全に覆うことができるような横幅寸法を有していれば良い。
近赤外線吸収用の両面粘着フィルムを電磁波シールドフィルムと貼り合せる際、両面粘着フィルムのセパレーターは、電磁波シールドフィルムと貼り合せる片側のみ剥がしてあればよく、反対面のセパレーターは両面粘着フィルムと合わせたままで良い。
また、前記近赤外線吸収色素は、850nm〜1100nmの吸収波長帯において、それぞれ異なる波長帯域に吸収能の極大値を有する長波長用の吸収色素と短波長用の吸収色素との2種類からなることが好ましい。
近赤外線吸収色素が分散された透明樹脂層の機能としては、波長領域850〜1100nmの近赤外線透過率を15%以下、好ましくは10%以下に低下させるものであることが望ましい。
近赤外線吸収色素の具体例としては、インモニウム塩系化合物、ジインモニウム塩系化合物、アミニウム塩系化合物、ニトロソ化合物及びその金属錯塩、シアニン系化合物、スクワリリウム系化合物、チオールニッケル錯塩系化合物、アミノチオールニッケル錯塩系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、トリアリールメタン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミノ化合物、カーボンブラック、酸化アンチモン、酸化インジウムをドープした酸化錫、周期表の4族、5族または6族に属する金属の酸化物若しくは炭化物若しくはホウ化物等が挙げられる。
前記長波長用の近赤外線吸収色素がジインモニウム塩系化合物の中から選択された1種であり、かつ、前記短波長用の近赤外線吸収色素がフタロシアニン系化合物、シアニン系化合物、チオールニッケル錯塩系化合物の中から選択された1種または2種類以上の色素であることが好ましい。
上記バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)は80〜160℃であることが好ましい。これにより、バインダー樹脂自体の耐候性が向上することになり、近赤外線吸収性塗膜の近赤外線吸収性能が持続すると共に、近赤外線吸収性塗膜自体の耐候性や物性がより向上することとなる。好ましくは、−50〜130℃であり、より好ましくは、20〜110℃であり、更に好ましくは、40〜100℃である。
このようなクエンチャーとしては、金属錯体系の材料が挙げられ、例えば、みどり化学社製の商品名「MIR101」、住友精化社製の商品名「EST5」等が挙げられる。
酸化防止剤の代表的なものとしては、ヒンダードアミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト系化合物等があり、これらを1種類、または2種類以上複合して用いることができる。
上記近赤外線吸収剤層の厚さとしては、使用用途等により適宜設定すればよく特に限定されるものではない。例えば、乾燥時の厚さを1〜50μm、好ましくは、1〜20μmである。
紫外線吸収層は、外部光による近赤外線吸収層の劣化を防ぐため、近赤外線吸収層よりも視覚側に設けられる。紫外線吸収層は、必要に応じて光学フィルターの適切な位置に一層または複数層設けることができる。
紫外線吸収層を形成する方法としては、透明基材や透明樹脂層、粘着剤層の中に紫外線吸収剤を混入させる方法、紫外線吸収剤を含有する塗工液を透明基材上に直接または他の層を介して塗布する方法などが挙げられる。
ディスプレイ用光学フィルターに必要とされる機能性層としては、反射防止層、ハードコート層、防汚層、防眩層、帯電防止層などが挙げられるが、求められる機能水準に応じて複数の機能性層を積層することが一般に行なわれる。
本発明では、長尺の積層フィルムの金属メッシュパターンの上に、導電性ペーストを印刷するか、または、導電性粘着シートを貼合することにより電極枠を形成すると共に、前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に機能性層を積層し、長尺の光学フィルターを形成する。
また、機能性層を積層する別の方法は、前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に、事前に準備したディスプレイの画面サイズに応じた電極枠の内側寸法で裁断されていて貼合用の粘着剤層を有する枚葉の機能性フィルムを貼り合せて行なうか、又は、事前に準備した枚葉の機能性層転写フィルムを貼り合せることにより機能性層を転写させることにより行なう。
投入するエネルギーにより硬化する透明樹脂であれば特に限定されるものではない。投入するエネルギーとしては、加熱や、活性エネルギー線(紫外線、電子線、場合により可視光線など)が挙げられる。
なお活性エネルギー線照射の場合は、活性エネルギー線照射後に必要に応じて加熱処理を行うことにより、硬化の完全化を図ることもでき、その逆に加熱処理を行ってからエネルギー線照射を行なっても構わず、二種以上のエネルギー線照射を組み合わせても構わない。
エネルギー線硬化性樹脂に用いる樹脂化合物としては、アルキルアクリレートやアルキルメタクリレート、などの単官能の(メタ)アクリレート成分;多価アルコールのジ、トリまたはポリ(メタ)アクリレートやヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどの多官能の(メタ)アクリレート成分;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、グリシジル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミドなどの官能基含有モノマー成分;酢酸ビニル、スチレン、アクリルウレタン系オリゴマーなどが挙げられる。
ここで、反射防止層は、光学フィルターの外側からの可視光線の反射を防ぐためのものであって、単層の場合は、透明基材に比べて屈折率の低い物質、例えば、ポリシロキサン構造を有するフッ素含有有機化合物、MgF2、SiO2等の薄膜を形成する。
反射防止層の膜厚は、光学的膜厚d(nm)を、d=λ/4(但し、λは設計波長で500〜580nm)と設定して単層の反射防止層を形成する。
また多層からなる場合は、透明基材に比べて高屈折率の物質、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウム、ITOなどの薄膜と、透明基材に比べて低屈折率の物質、例えば酸化ケイ素の薄膜を交互に積層する。
このような金属酸化物薄膜の形成方法は特に限定されず、スパッタリング法、真空蒸着法、湿式塗布法などの公知の方法を用いて行なうことができる。
透明基材フィルムに直接又は他の層を介して、公知の方法にてハードコート層用の樹脂組成物を塗布して形成することにより耐磨耗性、耐擦傷性を付与することができる。
ハードコート層は、ハードコート剤を必要に応じて溶剤に溶解した液を、基材に塗布、乾燥、硬化させることにより形成することができる。
ハードコート剤としては、特に制限されることなく、熱硬化型ハードコート剤、紫外線硬化型ハードコート剤などの公知の各種ハードコート剤を用いることができる。
熱硬化型ハードコート剤としては、例えば、シリコーン樹脂系、アクリル樹脂系、メラミン樹脂系等ハードコート剤を用いることができる。シリコーン樹脂系ハードコート剤は従来のアクリル樹脂系ハードコート剤と比べ硬度、耐候性、耐擦傷性の点で優れている。
紫外線硬化型ハードコート剤の場合には、紫外線照射を行い硬化させる。紫外線照射は、キセノンランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等のランプを用いることができる。
ハードコート層の膜厚みは0.05〜5μm、好ましくは、0.5〜3μm程度の膜厚とすることにより、反射防止フィルムに耐磨耗性、耐擦傷性を付与することができる。
反射防止層の上に最外層として防汚層をコートする場合は、反射防止層の表面にフッ素系、シリコーン系の防汚コート剤を塗布した後、余分な塗布液を拭き取ることで防汚層を形成させることができる。
防汚層は、反射防止層を保護し、かつ、防汚性能を高めるものである。
防汚コート剤としては、フッ素系樹脂あるいはシリコーン系樹脂を用いることができる。例えば、反射防止層の低屈折率層をSiO2により形成した場合には、フルオロアルキルシランなどのフルオロシリケート系撥水性塗料が好ましく用いられる。
防汚層は、防汚コート剤を溶剤によって希釈したものを、スクリーン印刷、マイクログラビアコーター等によって塗工することに形成することができる。
また、ハードコート層に防汚機能を持たせる方法としては、ハードコート層中のハードコート剤、例えば、紫外線硬化型のアクリル樹脂系ハードコート剤にフッ素系の紫外線硬化型防汚添加剤を少量添加することにより、表面機能材料としてフッ素系化合物の特長である撥水・撥油性に加え、優れた防汚性(指紋付着防止)をハードコート層の表面へ付与することができる。
防眩層を有する機能性層とすることにより、外光を乱反射させることでディスプレイ画面に蛍光灯などの映り込みを緩和することができる。
ハードコート層表面に微細な凹凸を形成する方法には、表面に微細な凹凸を有するマット状の賦型フィルムを用いて賦型を行なうか、樹脂粒子などのマット材をハードコート剤に添加することによって行なうことができる。
あるいは、ハードコート層中に、有機物あるいは無機物のフィラー(微粒子)を含有させることで、ハードコート層表面に凹凸を付与することにより防眩層を形成することもできる。
前記マット材には、例えば、透明度が高い樹脂粒子が好適に用いられる。マット材の屈折率をできるだけハードコート剤の樹脂の屈折率に近いものにすると、塗膜の透明性が損なわれずに、しかも防眩性を増すことができる。
このような樹脂粒子としては、アクリル樹脂粒子、ポリカーボネート樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子などが挙げられる。これらの樹脂粒子の粒径は、1〜12μmが好適に使用される。
本発明においては、機能性層の表面または内部に帯電防止層を形成することが好ましい。これにより、光学フィルターの表面に静電気の作用で塵・埃が付着するのを防止することができる。
機能性層の表面に塵・埃が付着するのを完全に防止するためには、表面抵抗率を10-10(Ω/□)以下、更に好ましくは10-8(Ω/□)以下にする必要がある。
界面活性剤としてはアニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が例示される。
これらの界面活性剤を含む液を樹脂フィルムの上に直接塗布する方法等によって帯電防止層の薄膜を形成することができる。
この帯電防止層は、前記の導電性の金属酸化物微粒子を含有したハードコート層の上に形成することもできる。
帯電防止剤の塗工方法としては、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ダイコーター、ディップコーター、スクリーン印刷などの公知の方法を適宜選定して用いることができる。
電磁波シールドフィルムの金属メッシュパターンの上に機能性層を積層する方法は、事前に準備しておいた、表面が平滑な透明基材の上に必要とされる機能性層を積層し、電極枠の内側寸法にて裁断された枚葉の機能性フィルムを、接着剤層を介して電磁波シールドフィルムの金属メッシュパターンの上に積層して行うことが挙げられる。
また、枚葉の機能性フィルムの透明基材の機能性層を形成しない面に粘着剤層を設けておいて、電極枠内の金属メッシュパターンの上に、直接に、その粘着剤層を介して貼り合せることにより機能性層を積層しても良い。
電磁波シールドフィルムの金属メッシュパターンの上に機能性層を積層する別の方法は、事前に準備しておいた、表面が平滑な離型フィルム上に必要とされる機能性層を積層し、電極枠の内側寸法にて裁断された枚葉の機能性層転写フィルムを、接着剤層を介して電磁波シールドフィルムの金属メッシュパターンの上に転写した後、剥離フィルムを剥がして行う。
また、枚葉の機能性層転写フィルムに設けた粘着剤層を介して、電極枠内の金属メッシュパターンの上に、直接に貼り合せることにより機能性層を転写させても良い。
本発明において、ロール体の電磁波シールドフィルムを使用してディスプレイ用光学フィルターを製造する場合、ロール体から巻き戻して供給される長尺の透明基材21の一方の面に、ディスプレイの画面サイズに応じた金属メッシュパターン22が前記透明基材の長手方向に一定の間隔を介して設けられ、前記金属メッシュパターン22は、導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンとその上に無電解メッキ及び/又は電解メッキしたメッキ層とを有するものであって、かつ、前記金属メッシュパターン22の周囲には金属メッシュ又は金属薄膜からなる電極枠23が配設されている(図1を参照)。
電極枠23の寸法、配置パターンは、ディスプレイの画面サイズに応じて変更する必要がある。ディスプレイの画面サイズは、代表的には42インチ、50インチ、60インチ、65インチなどがある。
ディスプレイの解像度に応じて、電極枠23に対する金属メッシュパターン22のバイアス角度θの最適値が決まるからである。
・ VGA: 640× 480= 31万画素
・ XGA:1024× 768= 79万画素
・SXGA:1280×1024=131万画素
・ HD:1280×1080=138万画素
・フルHD:1920×1080=207万画素
ディスプレイ1台ごとの枚葉のディスプレイ用光学フィルターを形成するには、長尺の光学フィルターを電極枠の外形寸法で裁断する。
Claims (8)
- ロール体の電磁波シールドフィルムを使用したディスプレイ用光学フィルターの製造方法であって、少なくとも次の(1)、(2)、(3)の工程:
(1)ロール体から巻き戻して供給される長尺の透明基材の一方の面に、ディスプレイの画面サイズに応じた金属メッシュパターンが前記透明基材の長手方向に一定の間隔を介して設けられ、前記金属メッシュパターンは、導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンとその上に無電解メッキ及び/又は電解メッキしたメッキ層とを有するものであって、かつ、前記金属メッシュパターンの周囲には金属メッシュ又は金属薄膜からなる電極枠が配設され、且つ、前記透明基材の長手方向に連続した一定幅の連続給電層が前記電極枠の幅方向の両外側に接して設けられており、前記金属メッシュパターンの設けられていない基材面側と、ロール体から巻き戻して供給される長尺の、少なくとも1種以上の近赤外線吸収剤を含有した透明樹脂層からなる近赤外線吸収剤層の両面に粘着剤層を積層した近赤外線吸収用の両面粘着フィルムからなる近赤外線吸収フィルムとを、貼り合せて長尺の積層フィルムを形成する工程、
(2)前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に機能性層を積層し、長尺の光学フィルターを形成する工程、
(3)前記長尺の光学フィルターを前記電極枠の外形寸法で裁断し、ディスプレイ1台ごとの枚葉の光学フィルターを形成する工程、
を含むことを特徴とするディスプレイ用光学フィルターの製造方法。 - 前記機能性層を積層する工程は、前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に熱硬化性樹脂又はエネルギー線硬化性樹脂を塗布し、硬化させて接着性樹脂層を形成した後、前記接着性樹脂層の上に、事前に準備したディスプレイの画面サイズに応じた電極枠の内側寸法で裁断されている枚葉の機能性フィルムを貼り合せる工程、又は、事前に準備した枚葉の機能性層転写フィルムを貼り合せることにより機能性層を転写させる工程のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法。
- 前記機能性層を積層する工程は、前記電極枠内の金属メッシュパターンの上に、事前に準備したディスプレイの画面サイズに応じた電極枠の内側寸法で裁断されていて貼合用の粘着剤層を有する枚葉の機能性フィルムを貼り合せる工程、又は、事前に準備した枚葉の機能性層転写フィルムを貼り合せることにより機能性層を転写させる工程のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法。
- さらに、前記枚葉の積層フィルムに形成した機能性層の上に、片面に積層された粘着剤層を有する透明な保護フィルムを貼り合わせて積層する工程を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法。
- 前記金属メッシュパターンは、ディスプレイパネルの解像度に応じた最適なバイアス角度となるように、かつ、前記電極枠の対向する2辺が前記透明基材の長手方向に対して平行になるように形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法。
- 前記導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンは、写真製法により生成された現像銀メッシュパターンからなり、露光した部分に現像銀が発現するネガ型の現像方法、又は、露光しない部分に現像銀が発現するポジ型の現像方法のどちらかの方法により生成された現像銀メッシュパターンであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法。
- 前記導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンは、金属の蒸着により生成された蒸着膜メッシュパターン、導電性ペーストインキを印刷して生成された印刷メッシュパターン、無電解メッキ触媒を含有するペーストを印刷して生成された印刷メッシュパターンの中から選択されたいずれかであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法。
- 請求項1から7のいずれかに記載のディスプレイ用光学フィルターの製造方法を用いて製造されたディスプレイ用光学フィルターであって、
透明基材の少なくとも一方の面に導電性金属の薄膜からなるメッシュパターンとその上に無電解メッキ及び/又は電解メッキしたメッキ層とを有する金属メッシュパターンが設けられ、前記金属メッシュパターンの周囲には、ディスプレイの画面サイズに応じた電極枠が形成され、前記電極枠内の金属メッシュパターンの上には機能性層が積層され、前記透明基材の機能性層の形成されていない面には、少なくとも1種以上の近赤外線吸収剤を含有した透明樹脂層からなる近赤外線吸収剤層の両面に粘着剤層を積層した近赤外線吸収用の両面粘着フィルムからなる近赤外線吸収フィルムが貼合されていることを特徴とするディスプレイ用光学フィルター。
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