JP5322496B2 - 壁面貼付片材及び壁面構造 - Google Patents

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Description

本発明は、遮熱効果に優れた壁面構造及びその壁面構造に用いられる壁面貼付片材に関する。
片材の断熱性能を向上させる目的で、セラミック片材とその裏面に接合された発泡ガラス等からなる断熱層とを備えた片材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、多層構造の片材は断熱層の製造や、断熱層と表層のセラミック片材との接合に手間がかかりコスト的に不利である。また、断熱層は多孔質材料からなるので、片材の断熱層の部分が保管、運搬あるいは施工時に欠けたりするおそれがある。片材全体の強度が低下するという問題もある。
特開2003−227221号公報
本発明の目的は、多孔質材料を必ずしも要しない単純な構造で、遮熱効果を有する壁面貼付片材及びその壁面貼付片材を用いた、遮熱効果に優れた壁面構造を提供しようとすることである。
本発明の要旨とするところは、対向する一対の端面を有し、該端面で開口する貫通孔を有し、基壁に配列貼付して用いる壁面貼付片材であることにある。
また、本発明の要旨とするところは、前記壁面貼付片材が基壁に敷設されてなり、縦または横方向に配列されて片材列を構成する前記壁面貼付片材の前記貫通孔が、前記片材列の長手方向に連なって、前記片材列をその長手方向に貫通する長尺貫通孔を構成する壁面構造であることにある。
前記壁面構造においては、前記片材列の長手方向に隣り合う前記壁面貼付片材間に隙間空間を有し得る。
前記壁面構造においては、前記片材列の末端に位置する各前記壁面貼付片材の前記貫通孔を、開閉可能に封止する封止手段を備え得る。
さらに、本発明の要旨とするところは、前記壁面貼付片材が基壁に格子状に敷設されてなり、横方向に配列されて片材列を構成する前記壁面貼付片材の前記貫通孔が、前記片材列をその長手方向に貫通する長尺貫通孔を構成し、縦方向に連なった複数の前記隙間空間からなる長尺目地空間に棒状充填体が着脱可能に充填された前記壁面構造であることにある。
前記壁面構造においては、前記壁面貼付片材が基壁に格子状に敷設されてなり、縦方向に配列されて片材列を構成する前記壁面貼付片材の前記貫通孔が、前記片材列をその長手方向に貫通する長尺貫通孔を構成し得る。
さらにまた、本発明の要旨とするところは、前記壁面貼付片材が基壁に敷設されてなり、前記壁面貼付片材が長尺であり、前記貫通孔が前記壁面貼付片材をその長手方向に貫通し、前記壁面貼付片材が、前記基壁に長手方向を縦方向として敷設され、前記壁面貼付片材の前記貫通孔を開閉可能に封止する封止手段を備える壁面構造であることにある。
本発明によると、多孔質材料を用いない単純な構造で、遮熱効果を有する壁面貼付片材及びその壁面貼付片材を用いた、遮熱効果に優れた壁面構造が提供される。
本発明の壁面貼付片材の態様を説明する。なお、本明細書においては、各図にわたって記される同じ符号は同一又は同様の部材やものを示す。図1に示すように、本発明の壁面貼付片材2は、貫通孔4からなる中空部を有する片材である。貫通孔4は、略四角板状の壁面貼付片材2の対向する一対の木口面10,12で開口するように壁面貼付片材2を貫通している。符号14は壁面貼付片材2の表(おもて)面、符号16は裏面である。なお、裏面16には裏足が形成されていてもよい。壁面貼付片材2はタイルあるいはルーバーとして機能する。
図2に壁面貼付片材2が基壁に敷設された壁面構造の態様の一例を示す。図2において、壁面構造22を構成する壁面貼付片材2は一対の端面(木口面)10,12を縦方向にして敷設される。また、横方向に隣り合う壁面貼付片材2、2は間に隙間をあけて配設されている。すなわち、互いに横方向に隣設の壁面貼付片材2の間には目地材を未充填の隙間空間24が残されている。隙間空間24を形成するために、横方向に隣り合う壁面貼付片材2、2の間隔は3〜15mmであることが好ましい。この間隔を調整することにより、壁面構造の遮熱性を調節できる。
壁面構造22にあっては、壁面貼付片材2が横方向に配列されてなる片材列26において、片材列26を構成する壁面貼付片材2の貫通孔4が横方向に連なることにより長尺貫通孔50が形成される。すなわち、片材列26を構成する壁面貼付片材2の貫通孔4が、片材列26を、各列の長手方向に貫通する長尺貫通孔50を構成する。
これにより、壁面構造22の壁面貼付片材2が日光など外部環境により暖められた場合、貫通孔4中の空気が一ヶ所に滞留せずにこの長尺貫通孔50を通過してスムースに流れて壁面貼付片材2の熱を搬送し、さらに、その空気が目地空間24から外部に放出され、それにともなってその空気の熱も外部に放出されるので、壁面貼付片材2の温度上昇が抑制される。
これにより、日光など外部環境に起因して壁面貼付片材2の温度を上昇させる熱の室内への伝導が壁面構造22で妨げられることとなる。
さらに、本発明の他の態様においては、図3に示すように、片材列26の左右の各末端に位置する壁面貼付片材2a、壁面貼付片材2bの貫通孔4a、4bにその貫通孔4a、4bをそれぞれ封止する、封止手段30a、30bが備えられる。貫通孔4a、4bが封止手段30a、30bによりそれぞれ封止されることにより、長尺貫通孔50を通り抜ける空気の流れが遮断される。これにより、各貫通孔40中の空気の流れが悪くなり、空気により壁面貼付片材2の熱を搬送し外部に放出する効果が弱められる。従って、冬場など壁面を冷却する必要のない場合に封止手段30a、30bにより貫通孔4a、4bを封止して、冷却効果の機能を低下させることができる。
このため、封止手段30a、30bは貫通孔4a、4bを開閉可能にそれぞれ封止するものであることが必要であり、封止手段30a、30bは壁面貼付片材2a、壁面貼付片材2bにそれぞれ着脱可能に取りつけられることが好ましい。具体的には、封止手段30a、30bとしては、貫通孔4a、4bに嵌合して栓をする栓52a、52bが例として挙げられる。封止手段は貫通孔4a、4bそれぞれの開口部に粘着接着剤を介するなどして蓋をする態様であってもよい。
本発明のさらに他の態様においては、壁面構造を構成する壁面貼付片材2は一対の端面10,12を横方向にして敷設され、縦方向に壁面貼付片材2が配列した片材列が形成されてもよい。この場合、互いに縦方向に隣設の壁面貼付片材2の間に目地材を未充填の隙間空間が残される。また、貫通孔4が縦に連なって縦方向に長い長尺貫通孔が形成される。この場合、縦方向に隣り合う壁面貼付片材2、2の間隔は3〜15mmであることが好ましい。この間隔を調整することにより、壁面構造の遮熱性を調節できる。
本発明のまたさらに他の態様においては、横または縦方向に壁面貼付片材2が配列した片材列において、片材列の長手方向に隣り合う壁面貼付片材2同士が間に隙間をあけず密接して配設されてもよい。この態様においては、片材列の両端の壁面貼付片材2が封止手段により封止されたとき、貫通孔が連なってなる長尺貫通孔が密閉されることになり、冬場など外気の温度が室内の温度より低い場合に室内の保温効果が良好となる。
また、本発明のさらに他の態様においては、図4に示すように、貫通孔4の貫通方向を横方向にして、横および縦方向に壁面貼付片材2が格子状に配列して敷設され、縦方向に連なる隙間空間24からなる長尺目地空間60が形成されてもよい。この場合、横方向に連なる片材列の貫通孔4が片材列をその長手方向に貫通する長尺貫通孔50を構成している。このような態様にあっては、図5に示すように、外気の温度が室内の温度より低い場合に、長尺目地空間60に棒状充填体64を挿入し、長尺目地空間60を、従って、隙間空間24を塞いで貫通孔4中の空気の横方向の流れを遮断することができる。これにより、壁面貼付片材2の保温効果が高まる。とくに、1つの壁面貼付片材2の両端に棒状充填体64がそれぞれ配された状態では、その壁面貼付片材2の中空部(貫通孔)が密閉されるので、良好な保温効果が得られる。なお、符号7は壁面貼付片材2が敷設された基壁である。
棒状充填体64は長尺目地空間60に着脱可能に装着され、夏場等外気の温度が室内の温度より高い場合には取り外される。着脱可能とするため、棒状充填体64は弾性樹脂等の弾性部材からなることが好ましい。また、充填部64は自身の長軸と直交する断面における先端部66の幅aが根元部68の幅bよりも狭く、かつbが隙間空間24の幅c(図4)よりやや大きくされ、としてこの断面における形状が先細のテーパー状であることが好ましい。テーパー状であることにより、棒状充填体64を長尺目地空間60に押し込む操作で棒状充填体64を容易に長尺目地空間60に装着できる。また、棒状充填体64を容易に取り外しできる。
図6に示すように、棒状充填体64は根元部68のがわに、好ましくは棒状充填体64と一体に成型されてなる、長尺の蓋部70を備えていることが好ましい。蓋部70の幅eは、bより大きくされて、根元部68から棒状充填体64の幅方向に張り出す張出し部72が形成されている。棒状充填体64の長さ、従って、蓋部70の長さdは敷設された壁面貼付片材群72の上下幅fと等しいことが好ましい。棒状充填体64を複数本長手方向に継ぎ合わせた長さがfとに匹敵する長さであってもよい。
蓋部70の、棒状充填体64が長尺目地空間60に着脱可能に装着されたときに壁面貼付片材2の表面に接することとなる面74には接着剤層74が形成されていることが好ましい。接着剤層74は接着剥離自在の粘着性接着剤からなることが好ましく、両面粘着テープからなるものであってもよいが、ワンウエイに剥離可能で、用済み後溶剤等で除去可能な接着剤であってもよい。
図7に蓋部70を備えない棒状充填体64の形状を示す。図8にこの棒状充填体64が壁面貼付片材2の間の長尺目地空間に充填された状態を示す。なお、棒状充填体は、長尺目地空間に充填可能なものであれば、材質や断面形状は限定されない。
棒状充填体64は片材面のすべての長尺目地空間60にそれぞれ配されてもよいが、1ないし複数本おきに配されてもよい。
本発明の壁面貼付片材は図9(a)に示すように外断面形状が略かまぼこ形の壁面貼付片材2xであってもよい。あるいは、図9(b)に示すように、中空部13が貫通方向に平行な仕切りで複数個に仕切られた壁面貼付片材2yであってもよい。
また、本発明の壁面貼付片材は陶器あるいは磁器等の焼き物からなることが好ましいが、樹脂製、金属製、木材製あるいはコンポジット素材からなるものであってもよい。
さらに、本発明においては、図10(a)に示すように、壁面貼付片材102が、縦方向に配列されて片材列126を構成し、壁面貼付片材102の貫通孔104が縦方向に連なって片材列126を、列の長手方向に貫通する長尺貫通孔150を構成する壁面構造122の場合、片材列126の下端の下方に長尺貫通孔150の下方開口110を開閉可能に封止する封止手段130が設けられてよい。このような壁面構造122において、夏季の日照により壁面が熱せられる時期に封止手段130を開モードにして下方開口110を開状態にすると、下方開口110から長尺貫通孔150の中に外部の空気が流入し、長尺貫通孔150の上方開口111から抜ける煙突効果による上昇気流となるため、この気流により壁面貼付片材102が冷却される。冬季等壁面が熱せられない時期に、封止手段130を閉モードにして下方開口110を閉状態にすると、上昇気流の発生が妨げられて、かつ、長尺貫通孔150内の空気が保温層となって、室内から壁面に伝熱して室内が冷却されることが妨げられる。封止手段130が、図10(b)に示すように、片材列126の上端の上方に設けられた壁面構造122bであってもよい。
片材列126間の目地127はコーキング材等で埋めてもよい。
壁面構造は、図10(a)に示す壁面構造122における片材列126に代えて図11(a)に示すように、長尺の壁面貼付片材103が用いられた壁面構造122aであってもよい。封止手段130が、図11(b)に示すように、壁面貼付片材103の上端の上方に設けられて、上方開口115を封止する壁面構造122bbであってもよい。
封止手段は、図12に示すように、片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の横並びの複数列の複数の下方開口110にわたって下方開口110を同時に塞ぐことのできる長尺封止板160aを備える封止手段130aであってもよい。封止手段130aはさらに、長尺封止板160aの片方の長辺部に、長辺に平行に軸棒162が固定され、軸棒162の1端部170及び不図示の他端部は長尺封止板160aからはみだして、それぞれ一の軸受け部材164と不図示の他の軸受け部材に回動自在に軸着している。一の軸受け部材164、不図示の他の軸受け部材は基壁7に固定される。軸棒162の1端部170にはハンドル171が取りつけられていて、ハンドル171の回転により軸棒162が回転し、これにより、長尺封止板160aが矢印Y1の方向に搖動する。長尺封止板160aの搖動により、複数の下方開口110が同時に開状態(封止手段130aの開モード)あるいは閉状態(封止手段130aの閉モード)となる。図12においては、長尺封止板160aの面は水平になった状態が閉状態(閉モード)である。ハンドル171は、開モード及び閉モードで不図示の一時的ロック手段で固定されてもよい。他の態様においては、軸棒162が外気温度に連動して作動する不図示の軸駆動装置により駆動されてもよい。
本発明においては、図13に示すように、長尺封止板160aが片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の上方開口111を開閉自在に封止する構成であってもよい。
また、本発明においては、図14に示すように、長尺封止板160aの開閉の支点(軸棒162)が片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の(基壁7の側ではなく)前がわに位置する構成であってもよい。
本発明の他の態様の一例においては、封止手段は、図15、図16に示すように、片材列126の横並びの複数列の複数の下方開口110にわたって下方開口110を同時に塞ぐことのできる長尺封止板160bを備える封止手段130bであってもよい。長尺封止板160bには下方開口110のピッチに対応して複数の穴180が形成されている。長尺封止板160bは基壁7に固定された長尺ケーシング181に装着される。長尺ケーシング181は長尺封止板160bを摺動可能に保持する。長尺ケーシング181は、少なくとも封止手段130bの開モードにあっては穴180を塞がない形状となっていてそのための固定穴183が形成されている。長尺ケーシング181は閉モードにあっては穴180を塞ぐ形状となっていることが好ましい。
長尺封止板160bが面を水平にして横方向に延出して長尺の壁面貼付片材103(または片材列126)の下端の下方に、長尺ケーシング181を介して、配置される。
長尺封止板160bが矢印Y2の方向への図面視左右動した位置により、下方開口110の開状態と閉状態が得られる。
本発明のさらに他の態様においては、図17に示すように、横並びの複数列の長尺の壁面貼付片材103(または片材列126)からなる片材群141において、上下の片材群141の間の隙間に図5、図6、図7、図8に示すような棒状充填体64が、封止手段130pとして図5に示す態様で充填されて中空部13が封止されてもよい。
本発明のさらに他の態様の一例においては、封止手段は、図18に示すように、片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の複数の下方開口110にわたって下方開口110を同時に塞ぐことのできる長尺封止板160cを備える封止手段130cであってもよい。長尺封止板160cはバイメタル構造の長尺金属板からなり、片方の長辺部が、長尺固定部材182に固定されている。長尺固定部材182は基壁7に固定される。外気温度に応じて長尺封止板160cが矢印Y3の方向へ変形し、低温下で下方開口110が長尺封止板160cで塞がれる。
壁面貼付片材2cの、基壁7がわの壁面190cと対向する壁192c(そとがわの壁)の下端部194cは斜めに切り欠かれていることが、開モードでの外部空気の流入路195cが広くなり好ましい。この場合、切り欠きにより生ずる面196cは、壁面貼付片材2cの外面198cの下端199cから内側に向けて斜めに立ち上がることとなる。
封止手段130cを備える壁面貼付片材2cは、その直下の壁面貼付片材2ccとできるだけ接近して配設されることが、中空部13c、13ccへの雨水の侵入が妨げられて好ましい。この場合、壁面貼付片材2ccの、基壁7がわの壁面190cと対向する壁193c(そとがわの壁)の上端部195ccは斜めに切り欠かれていることが、開モードでの外部空気の流入路195cが広くなり、かつ、雨水の中空部13ccへの侵入が防止されて好ましい。この場合、切り欠きにより生ずる面196ccは、面196cと略平行であり、壁面貼付片材2ccの外面199cc(基壁7と接する面と反対がわの外面)の上端部の、壁面貼付片材2ccの最上面から少し下がった位置から、内側に向けて斜めに立ち上がることとなる。
本発明のまたさらに他の態様の一例においては、封止手段は、片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の複数列の複数の下方開口110にわたって下方開口110を同時に塞ぐことのできる長尺封止板160dを備える図19に示す封止手段130dであってもよい。長尺封止板160dは、片方の長辺部が長尺形状記憶合金板188の一の長辺部189に、互いに平行する位置関係で固定されている。長尺形状記憶合金板188の他の長辺部289が、固定用部材91に固定されている。固定用部材91は、片材列126の直下で基壁7に固定される。
図20に示すように、長尺形状記憶合金板188は、長手方向に直交する断面形状が円弧状であり、図21に示すように、温度により状態Pと状態Qを可逆的に取り得る。すなわち、低温では状態Pとなり高温で反りかえる方向が反転して状態Qとなる。このような形状記憶合金板は例えばTi−Ni系の形状記憶合金から得ることができる。反転温度は例えば40℃とすることができる。状態Pと状態Qに応じて図19に示すように長尺封止板160dが矢印Y4方向へ搖動し、封止手段130dの開モードと閉モードが得られる。
本発明のまた別の態様の一例においては、封止手段は、片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の複数列の複数の下方開口110にわたって下方開口110を同時に塞ぐことのできる長尺封止板160eを備える図22に示す封止手段130eであってもよい。長尺封止板160eは、片方の長辺部161の両端部それぞれが、固定軸190に、固定軸190の軸心のまわりに回動自在に連結されている。固定軸190には、捻りコイルバネ194、195、196、197が、固定軸190をコイルの中空部に挿通させて装着されている。捻りコイルバネ194、195は固定軸190の一端部がわに、捻りコイルバネ196、197は他端部がわに装着されている。
固定軸190はその一端部191でブラケット200の軸受け部193に固定され、他端部192でブラケット220の軸受け部199に固定されている。
捻りコイルバネ194の一の腕202はブラケット200の縦板部210に当接し、捻りコイルバネ196一の腕222はブラケット220の縦板部230に当接している。捻りコイルバネ194の他の腕203は長尺封止板160eの図面視下面に当接し、一の腕202と他の腕203とは互いに離れる(開く)方向に付勢されている。捻りコイルバネ196の他の腕223は長尺封止板160eの図面視下面に当接し、一の腕222と他の腕223とは互いに離れる(開く)方向に付勢されている。
捻りコイルバネ195の一の腕206はブラケット200の縦板部210に固定され、捻りコイルバネ197一の腕226はブラケット220の縦板部230に固定されている。捻りコイルバネ195の他の腕207は長尺封止板160eの図面視上面に当接し、一の腕206と他の腕207とは互いに近づく(閉じる)方向に付勢されている。捻りコイルバネ197の他の腕226は長尺封止板160eの図面視上面に当接し、一の腕226と他の腕227とは互いに近づく(閉じる)方向に付勢されている。
捻りコイルバネ194、196はバネ鋼からなる。捻りコイルバネ195、197は、変態点をこえる例えば40℃以上の高温度で変形からの回復力が可逆的に増大する低ヒシテリシス性の形状記憶合金からなる。このような合金としては、例えばTi−Ni系の形状記憶合金が挙げられる。
ブラケット200、220は縦板部210、縦板部230をそれぞれ介して基壁7に固定される。
図23に示すように、高温がわでは、捻りコイルバネ195、197の付勢力により長尺封止板160eが矢印R2方向に付勢されて下方開口110が開放され、低温がわでは長尺封止板160eが矢印R1方向に付勢されて下方開口110が閉じられる。
図23に示す態様においては、片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)を構成する壁面貼付片材のうち最下部の壁面貼付片材2eは基壁7がわの下端部外側に切り欠き152が形成され、ブラケット200、220の上部の一部分を入り込ませていることが好ましい。。
また、本発明においては、長尺封止板160eの開閉の支点(固定軸190)が片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)の(基壁7の側ではなく)前がわに位置する構成であってもよい。
また、本発明においては、個々の片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)に個別に封止手段が設けられてもよい。この場合、封止手段は、片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)を構成する壁面貼付片材のうち少なくとも最下部の壁面貼付片材に設けられることが好ましい。個々の片材列126(または長尺の壁面貼付片材103)に個別に封止手段を設けることにより、上下に配された片材列間の隙間を小さくすることができ、これにより、中空部への雨水の侵入を防ぐことができる。
図24、図25に個別の封止手段130fを備える壁面貼付片材2fを示す。封止手段130fは、図18の構成と類似のバイメタル構造の長尺金属板からなり、下方開口110fを塞ぐことのできる封止板160fと横長角柱形状の固定部材182fとからなる。封止板160fの一辺部が固定部材182fの上面と結合している。壁面貼付片材2fの中空部13の基壁7がわの下端部内壁部に、封止板160fが固定部材182fを介して固定される。固定部材182fは一長側面がその下端部内壁部に接着される。
壁面貼付片材2fの、基壁7がわの壁面190fと対向する壁192f(そとがわの壁)の下端部194fは斜めに切り欠かれていることが、開モードでの外部空気の流入路195fが広くなり好ましい。この場合、切り欠きにより生ずる面196fは、壁面貼付片材2fの外面198f(基壁7と接する面と反対がわの外面)の下端199fから内側に向けて斜めに立ち上がることとなる。
封止手段130fを備える壁面貼付片材2fは、その直下の壁面貼付片材2ffとできるだけ接近して配設されることが、中空部13、13uへの雨水の侵入が妨げられて好ましい。この場合、壁面貼付片材2ffの、基壁7がわの壁面190ffと対向する壁193ff(そとがわの壁)の上端部195ffは斜めに切り欠かれていることが、開モードでの外部空気の流入路195fが広くなり、かつ、雨水の中空部13uへの侵入が防止されて好ましい。この場合、切り欠きにより生ずる面197ffは、面196fと略平行であり、壁面貼付片材2ffの外面199ff(基壁7と接する面と反対がわの外面)の上端部の、壁面貼付片材2ffの最上面から少し下がった位置から、内側に向けて斜めに立ち上がることとなる。
図26に個別の封止手段130gを備える壁面貼付片材2gを示す。封止手段130gの構成と作動原理は、図19に示す封止手段130dと類似であり、下方開口110gを塞ぐことのできる封止板160gの片方の一辺部が形状記憶合金板188gの一の辺部に固定され、形状記憶合金板188gの他の辺部が断面L字形のアングル91gに固定される。アングル91gは、壁面貼付片材2gの中空部13の基壁7がわの下端部内壁部に固定される。
壁面貼付片材2gの下端部は、封止手段130gより下方で斜めに切断された、図26に示す形状であることが雨水の侵入を防止するうえで好ましい。この切断面は、壁面貼付片材2gの外面199g(基壁7と接する面と反対がわの外面)のがわから基壁7に向けて斜めに立ち上がる。
壁面貼付片材2gと、その直下の壁面貼付片材2ggとが接近して配設される場合は、壁面貼付片材2ggの外面199gg(基壁7と接する面と反対がわの外面)上端部が、壁面貼付片材2gの上記切断面と平行に斜めに切断された形状であることが好ましい。
図27、図28に個別の封止手段130hを備える壁面貼付片材2hを示す。封止手段130hの構成と作動原理は、図22に示す封止手段130eと類似であり、下方開口110hを塞ぐことのできる封止板160hを備える。封止板160hは、一の辺部161hが、その両端部で固定軸190hに、固定軸190hの軸心のまわりに回動自在に連結されている。固定軸190hには、図22に示すと類似の捻りコイルバネ群99h(捻りコイルバネ194h、195h、196h、197h)が、固定軸190hをコイルの中空部に挿通させて装着されている。捻りコイルバネ194h、195hは固定軸190hの一端部がわに、捻りコイルバネ196h、197hは他端部がわに図22に示すと同様の付勢関係で装着されている。固定軸190hは一端部191hでブラケット200hの軸受け部193hに固定され、他端部192hでブラケット200hの軸受け部199hに固定されている。
軸受け部193hと軸受け部199hとは横長の連結板210h、及び連結板210hとL字状に結合する横長のカバー板212hを介して連結されている。ブラケット200hは連結板210hの外がわ面を壁面貼付片材2hの中空部13の基壁7がわの下端部内壁に当接させて固定される。符号2hhは壁面貼付片材2hの直下の壁面貼付片材である。
その他、本発明は、主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
実験例
壁面貼付片材
壁面貼付片材として図1に示す形状の壁面貼付片材を用いた。壁面貼付片材の縦横のサイズは60mm×220mm、肉厚tは4mm、中空部の前後幅wは5mm、総厚さは13mmである。材質は従来片材用に一般的に用いられる材質のものである。比較例として従来一般的に用いられる材質の、縦横のサイズ60mm×220mm、厚さ10mmの中実の片材を使用した。
壁面敷設モデル
厚さ12mm、縦横のサイズ900mm×600mmの合板を2枚用意し、一方の合板の表面に壁面貼付片材を、他方の合板の表面に中実片材をそれぞれ片材用接着剤を用いてほぼ全面に図2に示す配列状態に敷設した。片材間隔(目地用間隔)は上下、左右とも6mmとし、互いに隣設の壁面貼付片材の間の目地は隙間空間のまま残しておいた。
日射テスト
片材を敷設したそれぞれの合板を太陽(五月)に片材面が正対するように設置し、50分経過後に片材表面中央付近と、合板の裏面(片材敷設面と反対がわの面)の中央付近の温度を熱画像計測装置(NEC 三栄(株)製:サーモトレーサー TH9100PWV)により計測した。
測定結果
壁面貼付片材
片材表面・・・45.6℃、合板裏面・・・33.5℃
中実片材
片材表面・・・43.6℃、合板裏面・・・36.8℃
この測定結果により、本発明の壁面貼付片材の遮熱性が確認された。
本発明の壁面貼付片材の態様の一例を示す斜視図である。 本発明の壁面貼付片材が基壁に敷設された壁面構造を示す正面図である。 貫通孔を封止する封止手段を備える本発明の壁面構造の態様の一例を示す正面図である。 本発明の壁面貼付片材が基壁に敷設された壁面構造の他の態様を示す正面図である。 図4に示す壁面構造に棒状充填体が装着された状態を示し、図5(a)は正面図、図5(b)はA−A方向の断面図である。 本発明に用いられる棒状充填体の形状の一例を示し、図6(a)は正面図、図6(b)は側面図である。 本発明に用いられる棒状充填体の形状の他の一例を示し、図7(a)は正面図、図7(b)は側面図である。 図7に示す棒状充填体が互いに隣設の壁面貼付片材間の隙間空間に充填された状態を示す断面図である。 本発明の壁面貼付片材の形状を示す断面図である。 本発明の壁面構造の態様の一例を示す配置図である。 本発明の壁面構造の態様の他の一例を示す配置図である。 本発明の壁面構造の態様のまた他の一例を示す配置図である。 本発明の壁面構造の態様のさらに他の一例を示す配置図である。 本発明の壁面構造における封止手段の態様の一例を示し、図12(a)は側面模式図、図12(b)は正面模式図である。 本発明の壁面構造における封止手段の態様のまた他の一例を示し、図13(a)は側面模式図、図13(b)は正面模式図である。 本発明の壁面構造における封止手段の態様のさらにまた他の一例を示し、図14(a)は側面模式図、図14(b)は正面模式図である。 本発明の壁面構造における封止手段の態様の他の一例を示す正面模式図(一部断面図)である。 図15に示す封止手段の下面図であり、図16(a)は閉状態、図16(b)は開状態の図である。 本発明の壁面構造における封止手段の別の一例を示す正面模式図である。 本発明の壁面構造における封止手段のまた他の一例を示し、図18(a)は側面模式図、図18(b)は要部斜視図である。 本発明の壁面構造における封止手段のさらに他の一例を示す側面模式図である。 図19に示す封止手段に用いられる長尺形状記憶合金板の斜視図である。 図20に示す長尺形状記憶合金板の作動の説明図である。 本発明の壁面構造における封止手段のまたさらに他の一例を示す斜視模式図である。 図22に示す封止手段の作動の態様を示し、図23(a)は側面模式図、図23(b)は正面模式図である。 本発明の壁面構造における、封止手段を備えた壁面貼付片材の態様の一例を示し、図24(a)は封止手段の斜視図、図24(b)は作動の態様を示す側面模式図である。 図25(a)は、図24(b)のD−D方向の断面図であり、図25(b)は、図24(b)のE−E方向の断面図である。 本発明の壁面構造における、封止手段を備えた壁面貼付片材の態様の他の一例を示し、図26(a)は封止手段の斜視図、図26(b)は作動の態様を示す側面模式図である。 本発明の壁面構造における、壁面貼付片材に組み込む封止手段のさらに他の態様の一例を示す斜視模式図である。 図28(a)は図27に示す封止手段の外観を示す斜視図であり、図28(b)は作動の態様を示す側面模式図である。
符号の説明
2、2f、2g、2h、2x、2y、103:壁面貼付片材
4:貫通孔
7:基壁
10,12:端面
22、122、122a:壁面構造
26、126:片材列
30a、30b、130、130a、130b、130c、130d、130e、130f、130g、130h:封止手段
50:長尺貫通孔
60:長尺目地空間
64:棒状充填体

Claims (5)

  1. 対向する一対の端面を有し、該端面で開口する貫通孔を有する壁面貼付片材が基壁に格子状または千鳥格子状に敷設されてなる壁面構造であって、該壁面構造において前記壁面貼付片材が縦または横方向に配列された互いに平行な複数列の片材列を構成し、各該片材列を構成する前記壁面貼付片材の前記貫通孔が、各該片材列の長手方向に連なって、該片材列をその長手方向に貫通する長尺貫通孔を構成し、前記片材列の長手方向に隣り合う前記壁面貼付片材間に隙間空間を有し、前記貫通孔が前記隙間空間を介して外気と導通する壁面構造。
  2. 前記片材列の末端に位置する各前記壁面貼付片材の前記貫通孔の開口を、開閉可能に封止する封止手段を備える請求項1に記載の壁面構造。
  3. 複数の前記隙間空間が縦方向に連なり、該縦方向に連なった該複数の前記隙間空間からなる長尺目地空間に棒状充填体が着脱可能に充填された請求項1に記載の壁面構造。
  4. 前記片材列の長手方向が縦方向である請求項2に記載の壁面構造。
  5. 前記壁面貼付片材が長尺であり、前記貫通孔が前記壁面貼付片材をその長手方向に貫通し、前記壁面貼付片材が、前記基壁に長手方向を縦方向として敷設され、横方向に連なった複数の前記隙間空間からなる長尺目地空間に、該長尺目地空間に面する前記壁面貼付片材の前記貫通孔の開口を開閉可能に封止する封止手段が設けられた請求項1に記載の壁面構造。
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