JP5328519B2 - スライドファスナの取付構造 - Google Patents

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本発明は、釣行等に着用される衣服に関し、詳細にはスライドファスナの取付構造に関する。
従来から釣用の衣服などには、ポケットをスライドファスナで開閉するようにした構成がある。
下記特許文献1には、生地の裏面に合成樹脂テープを介してスライドファスナのテープ部を重ねた状態で生地、合成樹脂テープおよびスライドファスナを一体化させた構成の取付構造が開示されている。
また、合成樹脂テープを溶融固化させて生地の裏面に溶着されており、生地および合成樹脂テープはレーザー光を貫通させることで線状の切断部が形成されており、レーザー光の熱により生地および合成樹脂テープの切断部が溶融固化してほつれが抑えられている。そして、スライドファスナのスライダが切断部の溶融固化部の間を移動することで、スライドファスナが開閉される。
特許第3467494号公報
上記従来の構成のスライドファスナの取付構造では、切断部をレーザー光の熱により形成して生地の切断部を溶融固化しているが、スライダが切断部の溶融固化部の間を移動することで擦れるなどすると溶融固化部の固化状態が劣化し易く、そうなると生地の切断部にほつれが発生する。
また、合成樹脂テープは生地の裏面に溶融固化させて溶着されているが、溶融固化部をスライドファスナのスライダ側で覆うものがないので、スライダを移動させると、合成樹脂テープと生地との接合面がはがれ易く、長期的にはスライドファスナ周りの強度が低下し易い。
そこで本発明は上記課題に鑑み、スライドファスナ周りの強度を長期にわたって維持し得るスライドファスナの取付構造の提供を目的とする。
本発明は、生地の開口部近傍の裏側に補強生地が重ねられ、かつ該補強生地の裏側にスライドファスナのテープ部が重ねられて、生地および補強生地の開口からスライドファスナのスライダおよびエレメントが露出するようにスライドファスナを設ける取付構造であって、前記補強生地における生地側の表面に接着剤が施されて接着剤が加熱溶融されて生地に接着されるとともに、前記生地、補強生地、およびテープ部は縫着によって一体化され、生地および補強生地の同位置に形成された線状の裁断部を生地においては裏側に折返して折片が形成され、補強生地においては表側に折返して折片が形成され、折片どうしを縫着することで前記開口が形成されて、該開口にスライドファスナのスライダおよびエレメントが露出するよう構成されていることを特徴としている。
上記構成のように、開口は、線状の裁断部を生地においては裏側に折返して折片が形成され、補強生地においては表側に折返して折片が形成されて折片どうしを縫着することで形成されている。このため、開口にスライドファスナのスライダおよびエレメントを露出させた状態でスライダを移動させることで生地の開口縁にスライダが接触しても生地がほつれることがない。しかも生地と補強生地とは接着剤で接着されているとともにテープ部と重ねて縫着されているから、生地と補強生地の結合部分の強度が確保でき、さらに、折片どうしを縫着していることによりこの折片によって接着面が保護されているから、スライダを移動させてもこれによる影響を直接受けにくい。このため、生地と補強生地との接合状態を保護することができる。
本発明のスライドファスナの取付構造では、補強生地は、生地に比べて肉薄のフィルム状の生地本体の表面に接着剤が施されていることを特徴としている。
この構成によれば、スライドファスナ周りを厚くさせることなく、しかもスライドファスナ周りの強度を確保することができる。
本発明によれば、線状の裁断部を生地においては裏側に折返して折片を形成し、補強生地においては表側に折返して折片を形成して折片どうしを縫着することで開口を形成している。このため、開口にスライドファスナのスライダおよびエレメントを露出させた状態でスライダを移動させることで生地の開口縁にスライダが接触しても生地がほつれず、生地と補強生地とは接着剤で接着しているとともにテープ部と重ねて縫着しているから、生地と補強生地の結合部分の強度が確保でき、さらに、折片どうしを縫着していることによりこの折片によって接着面が保護されているから、スライダを移動させてもこれによる影響を直接受けにくく、したがって、生地と補強生地との接合状態を保護でき、長期にわたってスライドファスナ周りの強度を確保することができる。
本発明の実施形態のスライドファスナの取付構造を示す要部断面図 同じくスライドファスナの取付構造の製造途中の状態を示す断面図 同じくスライドファスナの取付構造の製造途中の状態を示す断面図 同じく生地にスライドファスナを取付けた状態の平面図
以下、本発明の実施形態に係るスライドファスナの取付構造を、図面に基づいて説明する。本発明のスライドファスナの取付構造は、釣用ウェアなどの衣服に好適に用いられる。図1は本発明の実施形態によるスライドファスナの取付構造を示す要部断面図、図2および図3は同じく製造途中の状態を示す断面図、図4は生地にスライドファスナを取付けた状態の平面図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係るスライドファスナ1の取付構造は、身頃生地2の開口3近傍の裏側に補強生地4が重ねられ、かつ補強生地4の裏側にスライドファスナ1のテープ部5が重ねられて、身頃生地2および補強生地4の開口3からスライドファスナ1のスライダ6およびエレメント7が露出するようにスライドファスナ1が設けられている。
補強生地4における身頃生地2側の表面全部に接着剤(接着剤層)8が施されて接着剤8が加熱溶融されて身頃生地2の裏側に接着されている。また、補強生地4の裏側にスライドファスナ1のテープ部5が重ねられて、身頃生地2、補強生地4、およびテープ部5は開口3の幅方向外側(後述の縫着部11のさらに外側)で、縫着部10によって一体化されている。
補強生地4は、身頃生地2に比べて肉薄のフィルム状の生地本体12の表面に接着剤8が施された構成である。また、補強生地4の幅方向外側端部4aはテープ部5の幅方向外側端部5aに対して外側に延びている。
身頃生地2および補強生地4の開口3側には、それぞれ身頃側折片13、補強側折片14が形成されている。図1においては、身頃側折片13および補強側折片14は、それぞれ身頃生地2および補強生地4の同位置に形成された線状の裁断部15,16を折返して形成されており、身頃生地2においては裏側に折返して身頃側折片13が形成され、補強生地4においては表側に折返して補強側折片14が形成されている。また、身頃側折片13および補強側折片14は縫着部11によって一体化されている。
身頃生地2、補強生地4、およびテープ部5を開口3の幅方向外側で一体化する縫着部10の位置は、さらに具体的には、身頃側折片13および補強側折片14の生地端13a,14aに対しても幅方向外側である。
図1において、符号20はスライドファスナ1のスライダ6を移動することで開口3が開閉するポケットである。
上記構成のスライドファスナ1の取付構造では、身頃生地2および補強生地4の開口3からスライドファスナ1のスライダ6およびエレメント7が露出している。したがって、スライドファスナ1のスライダ6を移動させてスライドファスナ1を開閉させると、スライダ6の側面が開口3の縁部に接触して擦れたり、あるいは衣服の装着者の手指が開口3の縁部に接触して擦れたりする状態が発生する。
しかしながら、この構成では、身頃側折片13および補強側折片14は縫着部11によって一体化された状態で、身頃生地2においては裏側に折返して身頃側折片13が形成され、補強生地4においては表側に折返して補強側折片14が形成されている。このため、身頃側折片13および補強側折片14の生地端13a,14a(裁断部15,16)はスライダ6に対して幅方向外側にあって、身頃生地2および補強生地4によって挟まれて身頃生地2および補強生地4に覆われた状態にある。このため、スライダ6に接触することがなく、スライダ6の移動によって開口3周辺の生地端13a,14aがほつれることがない。
しかも、補強生地4の表面全部に接着剤8が施されて身頃生地2に熱溶着されているから、補強生地4と身頃生地2とは前後方向および幅方向の双方に確実に一体化されている。また、補強生地4の表面全部に接着剤8が施されているから、補強側折片14は補強生地4に強固に一体化されている。さらに身頃生地2、補強生地4、およびテープ部5は縫着部10によって確実に一体化されている。
したがって、開口3の縁部でのほつれが生じるのを防止できるとともに、スライドファスナ1周りの強度を長期にわたって確保することができる。
また、補強生地4は、身頃生地2に比べて肉薄のフィルム状の生地本体12の表面に接着剤8が施された構成である。このため、スライドファスナ1周りの前後方向の厚みが厚くなるのが抑えられ、着心地が良好である。
上記構成のスライドファスナ1の取付構造は、例えば次のようにして容易に製作することができる。
身頃生地2となる生地(以下、単に身頃生地2という)に、開口3となる線状の裁断部15を所定の長さにわたって形成する(図2参照)。なお、この場合、刃物による裁断が好ましい。
この裁断部15を覆うように補強生地4となる生地(以下、単に補強生地4という)を身頃生地2に重ねる。このとき、補強生地4には裁断部16はまだ形成しておかない。また、補強生地4はその接着剤8が上、すなわち身頃生地2と反対側になるように身頃生地2に重ねる。なお、補強生地4は、例えば矩形に形成したものを用いる。
続いて、裁断部15を囲むように糸で縫着部11を形成する。すなわちこの縫着部11によって身頃生地2に対して補強生地4が固定される。さらに、補強生地4に裁断部16を、裁断部15と同じ位置に形成する。
次に、補強生地4をその外周部側(幅方向外側端部4a側)から裁断部16、裁断部15に通して、補強生地4を身頃生地2の裏側へ反転させる(図2の矢印参照)。このようにすることで、図3に示すように、補強生地4が身頃生地2の裏側に位置してしかも接着剤8を身頃生地2の裏に対向するようにすることができる。また、裁断部15,16がほぼ縫着部11まで広げられて開口3が形成される。
このようにした態様で、接着剤8が溶融するように、身頃生地2に対して補強生地4を加熱圧着する。この時点で補強生地4は身頃生地2に対して確実に位置決めされた状態となり、しかも両者は確実に一体化されている。
次に、スライドファスナ1のスライダ6およびエレメント7が開口3から露出するようにテープ部5を補強生地4に重ねて、身頃側折片13および補強側折片14の生地端13a,14aに対する幅方向外側で、身頃生地2、補強生地4およびテープ部5の三者を一体化するよう糸で縫着部10を形成する。
このように、接着剤8が施されている補強生地4を身頃生地2に当てて接着剤8を溶融するように補強生地4と身頃生地2とを圧着することで、身頃生地2に対して補強生地4が密着され、これによって身頃側折片13および補強側折片14が偏平な状態で固定される。したがって、その後に行われるテープ部5との縫着作業がし易い。
1…スライドファスナ、2…身頃生地、3…開口、4…補強生地、4a…幅方向端部、5…テープ部、5a…幅方向端部、6…スライダ、7…エレメント、8…接着剤、10…縫着部、11…縫着部、12…生地本体、13…身頃側折片、13a,14a…生地端、14…補強側折片、15,16…裁断部

Claims (2)

  1. 生地の開口部近傍の裏側に補強生地が重ねられ、かつ該補強生地の裏側にスライドファスナのテープ部が重ねられて、生地および補強生地の開口からスライドファスナのスライダおよびエレメントが露出するようにスライドファスナを設ける取付構造であって、
    前記補強生地における生地側の表面に接着剤が施されて接着剤が加熱溶融されて生地に接着されるとともに、前記生地、補強生地、およびテープ部は縫着によって一体化され、生地および補強生地の同位置に形成された線状の裁断部を生地においては裏側に折返して折片が形成され、補強生地においては表側に折返して折片が形成され、折片どうしを縫着することで前記開口が形成されて、該開口にスライドファスナのスライダおよびエレメントが露出するよう構成されていることを特徴とするスライドファスナの取付構造。
  2. 補強生地は、生地に比べて肉薄のフィルム状の生地本体の表面に接着剤が施されていることを特徴とする請求項1記載のスライドファスナの取付構造。
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