JP5328527B2 - 排熱回生システムおよびその制御方法 - Google Patents

排熱回生システムおよびその制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、自動車用エンジン等の内燃機関の冷却水や排気ガスで外部に排出される排熱を、ランキンサイクルにより動力等として回生する排熱回生システムに関するものである。
内燃機関(以下、エンジンと記す)の冷却水などで外部へ排出される排熱をランキンサイクルにより動力等として回生する排熱回生システムは、エンジンから冷却水とランキンサイクルの作動流体(冷媒とも言う)との間で熱交換を行なうことで、ランキンサイクルで動力や電力を発生させる。エンジンは、エンジンの冷却水が循環する回路(以下、冷却水回路と記す)を備えることで冷却される。ランキンサイクルは、エンジンからの排熱で冷媒などの作動流体を加熱させる熱交換器、冷媒を膨張させて駆動力を発生させる膨張機、冷媒を凝縮させる凝縮器、および冷媒を圧送して循環させる冷媒ポンプから構成される。エンジンからの排熱で冷媒を加熱する場合に、エンジンの冷却水と排気ガスとの両排熱をランキンサイクルの冷媒へ熱交換する構成がある。このような冷却水と排気ガスとの両排熱を利用する従来のランキンサイクルにおいては、冷媒は第1の熱交換器でエンジン冷却水と熱交換され、さらに、この冷媒は第2の熱交換器でエンジンからの排気ガスと熱交換されて、高温の冷媒ガスとなる(例えば特許文献1参照)。
一般に、冷媒の潤滑性を向上させるために冷媒には潤滑オイル(含有オイル)が添加されている。このようにエンジンからの排気ガスと冷媒とが熱交換される熱交換器を有するランキンサイクルにおいては、排気ガス温度は300〜400℃に達するため、冷媒が過度に高温になった場合は、含有オイルが炭化したり、冷媒が熱分解したりする問題がある。冷媒が過度に高温になる場合は、特にエンジンの停止時に発生する。なぜなら、エンジンの停止と同時にランキンサイクルを停止させると、冷媒の流動も停止し、排気ガスと冷媒との熱交換を行なう熱交換器に残った冷媒が熱交換器の余熱で高温になる。この対応として、エンジンが停止した後もランキンサイクルの動作を継続して異常昇温を回避していた(例えば特許文献2参照)。
特開2006−144744号公報(3頁、図1) 特開2006−250075号公報(3頁、図1)
しかしながら、従来の排熱回生システムでは、エンジンを停止させた後もランキンサイクルを動かし続ける動力供給、すなわち冷媒ポンプへの電力供給が必要になるという問題点がある。さらに、使用者がイグニッションキーをOFFさせて自動車を離れる際にも、ランキンサイクルが動作しているため、エンジンの動作が継続しているような違和感を受けるとともに、イグニッションキーのOFFで自動車の電気系統を全て停止させることができないという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、エンジン停止後に電力供給をすることなく、ランキンサイクルの排気ガス用の熱交換器を冷却して、冷媒が高温になって熱分解したり、含有オイルが炭化したりすることを防止できる排熱回生システムを得ることを目的としている。
この発明に係る排熱回生システムは、
作動流体を圧送する冷媒ポンプと、
この冷媒ポンプによって前記作動流体が循環する循環流路と、
この循環流路の前記冷媒ポンプの下流側に設けられ、内燃機関から排出される排気ガスと前記作動流体との間で熱交換が行なわれる熱交換器と、
前記循環流路の前記熱交換器の下流側に接続された膨張機と、
前記循環流路の前記膨張機の下流側に接続され、前記熱交換器よりも鉛直上方に設けられた凝縮器と
で構成されたランキンサイクルを有する排熱回生システムにおいて、
前記循環流路の前記凝縮器の下流側と前記熱交換器の上流側とを連通するバイパス流路と、
このバイパス流路の両端にそれぞれ設けられた一対の制御弁と、
前記循環流路の前記熱交換器の下流側に設けられた第1開閉弁と、
前記循環流路の前記膨張機の下流側に設けられた第2開閉弁と
を備えたものである。
この発明は、内燃機関の停止時に、凝縮器と熱交換器の高低差とバイパス流路とを利用することで、冷媒ポンプへ電力供給をすることなく熱交換器へ作動流体を流し、作動流体で熱交換器を冷却することが可能となるので、冷媒が高温になって熱分解したり、含有オイルが炭化したりすることを防止できる。
この発明の実施の形態1の排熱回生システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態1の排熱回生システムの熱交換器と凝縮器の設置高さの関係を示す構成図である。 この発明の実施の形態1の第1制御弁を示す構成図である。 この発明の実施の形態1の第2制御弁を示す構成図である。 この発明の実施の形態1の排熱回生システムの特性図である。 この発明の実施の形態2の排熱回生システムを示す構成図である。 この発明の実施の形態2の第3制御弁を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は、この発明を実施するための実施の形態1による排熱回生システムを示す構成図である。エンジン1は、例えば、自動車走行の駆動力を発生させる内燃機関である。エンジン1を冷却するための冷却水回路2には、エンジン冷却水を循環させる冷却水ポンプ3が設置されている。
図1において、ランキンサイクル5は、順番に冷媒ポンプ11、第1熱交換器12、第2熱交換器13、膨張機14、および凝縮器15が配管により接続されて作動流体が循環する循環流路10で構成されている。ランキンサイクル5の循環流路10の内部には、作動流体(例えば、冷媒R134a)が充填されている。冷媒ポンプ11は電動モータで駆動され、液体状態の作動流体を第1熱交換器12へ圧送し、循環流路10内を循環流通させる。第1熱交換器12にはエンジン1の冷却水回路2とランキンサイクル5の循環流路10とが接続され、加熱されたエンジン冷却水と作動流体との間で熱交換を行うように構成されている。第2熱交換器13にはエンジン1の排気ガス流路16とランキンサイクル5の循環流路10とが接続され、エンジンからの排気ガスと作動流体との間で熱交換を行うように構成されている。膨張機14は、第1熱交換器12と第2熱交換器13とで生成された作動流体の過熱蒸気を等エントロピー的に膨張させて動力を取り出すように構成されている。凝縮器15は、膨張機14から送られてくる蒸気の作動流体を冷却して凝縮するものであり、ファン17によって空冷される構造である。
膨張機14には発電機20とバッテリ21とが直列に接続されている。発電機20は、膨張機14で回収された動力によって駆動されて電力を発生する機能があり、発電機20で発電された電力はバッテリ21に蓄電される。
ランキンサイクル5の循環流路10の凝縮器15の下流には、凝縮器15にて液化した作動流体を、冷媒ポンプ11と第1熱交換器12とをバイパスして第2熱交換器13の上流の循環流路10に流す第1バイパス流路30が設けられている。第1バイパス流路30には、作動流体の流れをランキンサイクル5の循環流路10と第1バイパス流路30とに切り換える第1制御弁31が設けられている。さらに、ランキンサイクル5の循環流路10の第2熱交換器13の下流には、第2熱交換器13で加熱されてガス化した作動流体を、膨張機14をバイパスして凝縮器15の上流の循環流路10に流す第2バイパス流路32が設けられている。第2バイパス流路32には、作動流体の流れをランキンサイクル5の循環流路10と第2バイパス流路32とに切り換える第2制御弁33が設けられている。
図2は、本実施の形態における第2熱交換器13と凝縮器15との設置高さの関係を示す構成図である。凝縮器15は通常は自動車のボンネット内のエンジン1前方で、外部からの冷却風を取り込める場所に設置される。凝縮器15およびエンジン1は、ファン17によって空冷される。第2熱交換器13はエンジン1からの排ガスと熱交換するために、排ガス流路16の途中に設置される。排ガス流路16は通常は自動車の床下に配置されるため、第2熱交換器13は、図2に示すように、凝縮器15に比べて鉛直下方の低い位置に配置されている。
図3は、本実施の形態における、第1制御弁31の構造と動作とを示す構成図である。図3に示すように、第1制御弁31は三方弁の構造をしており、三方弁を回転させることで、接続されている三つの流路を切り換える。通常の運転モードでは、第1制御弁31は図3(a)に示すポジションに回転され、ランキンサイクル5の循環流路5を連通させて、凝縮器15から冷媒ポンプ11側へ作動流体が流れる経路を形成するように制御される。冷却モードでは、第1制御弁31は図3(b)に示すポジションに回転され、凝縮器15の下流が第1バイパス流路30を経由して第2熱交換器13の上流と連通する経路を形成するように制御される。停止モードでは第1制御弁31は図3(c)に示すポジションに回転され、第1バイパス流路30が冷媒ポンプ11の上流と連通する経路を形成するように制御される。なお、冷媒ポンプ11は、運転モードでは駆動されているが、冷却モードおよび停止モードでは停止されている。
図4は、本実施の形態における、第2制御弁33の構造と動作とを示す構成図である。図4に示すように、第2制御弁33も第1制御弁31と同様に三方弁の構造をしている。通常の運転モードでは、第2制御弁33は図4(a)のポジションに回転され、ランキンサイクル5の循環流路5を連通させて、膨張機14から凝縮器15へ作動流体が流れる経路を形成するように制御される。冷却モードでは、第2制御弁33は図4(b)のポジションに回転され、第2バイパス流路32が凝縮器15の上流と連通する経路を形成するように制御される。停止モードでは、第2制御弁33は図4(c)のポジションに回転され、第2バイパス流路32が膨張機14の下流と連通する経路を形成するように制御される。
次に、本実施の形態における排熱回生システムの動作について説明する。まず、自動車であれば走行状態に相当する、運転モードについて説明する。冷却水ポンプ3により冷却水回路2を循環するエンジン冷却水は、エンジン1を冷却しながら加熱されて温度が上昇する。冷却水回路2の水温センサ(図示せず)で検出されたエンジン冷却水温度が低いときには、冷媒ポンプ11は停止させておく。冷却水温度が設定温度(例えば90℃)以上になると、冷媒ポンプ11を駆動して作動流体を循環流路10内で循環させてランキンサイクル5を稼動させる。
冷媒ポンプ11から送り出された液体状態の作動流体は、第1熱交換器12で通常90℃〜100℃程度のエンジン冷却水と熱交換され、作動流体は約90℃の高温高圧の蒸気となる。約90℃の高温の蒸気となった作動流体は、循環経路10を経由して第2熱交換器13へ送られる。第2熱交換器13へ送られた作動流体は、ここで通常300〜400℃のエンジンからの排気ガスと熱交換され、120〜130℃程度の過熱蒸気となる。高温高圧の過熱蒸気は、循環経路10を経由して膨張機14へ送られる。膨張機14に流入した加熱蒸気は、膨張機14で膨張し、その膨張エネルギーが動力に変換される。膨張機14で発生した動力は、発電機20で電力に変換され、バッテリ21に蓄電される。
膨張機14から吐き出された膨張後の低圧ガス状態の作動流体(例えば約70℃の蒸気)は、運転モードでは第2制御弁33が図4(a)のポジションに設定されているため、凝縮器15へと流れる。作動流体は、ファン17により空冷されている凝縮器15で冷却され、外気へ放熱をしながら凝縮されて液体(例えば約30℃)となる。液体となった作動流体は、第1制御弁31が図3(a)のポジションに設定されているため、冷媒ポンプ11に戻り、再び循環流路10内を循環する。
図5は、本実施の形態における排熱回生システムの動作モードに対する冷媒ポンプ11の単位時間当たりの流量、第1バイパス流路30の作動流体の単位時間当たりの流量、第2バイパス流路32の作動流体の単位時間当たりの流量および第2熱交換器13の温度の関係を示した特性図である。上述のとおり、動作モードにおいては、冷媒ポンプ11は一定の流量で動作しており、第1制御弁32および第2制御弁33で第1バイパス流路30および第2バイパス流路32はそれぞれ閉鎖されているので、これらの流路の作動流体の単位時間当たりの流量はゼロであり、第2熱交換器13は、エンジンからの排気ガスの温度がほぼ一定であることから、一定の温度に保たれた状態となる。
ここで、使用者がイグニッションキーをOFFしてエンジン1を停止させた場合に相当する冷却モードについて説明する。このとき、冷媒ポンプ11への電力供給は停止されるため、図5に示すように冷媒ポンプ11からの作動流体の単位時間当たりの流量はゼロになる。また同時に、第1制御弁31および第2制御弁33を図3(b)および図4(b)にそれぞれ示すポジションの位置に切り換えて冷却モードに設定されるので、第1バイパス流路30および第2バイパス流路32が開通される。このように制御されることによって、凝縮器15から第1バイパス流路30、第2熱交換器13、第2バイパス流路32を経由して凝縮器15に戻るように一周する作動流体の閉回路が形成される。
凝縮器15の内部は低温であるため液体状態の作動流体が充填されており、作動流体は第1バイパス流路30を介し、凝縮器15より鉛直下方の低い位置にある第2熱交換器13へと流れる。エンジン1の停止直後の第2熱交換器13は高温であり、流れた作動流体は蒸発して気体となる際に、蒸発潜熱により第2熱交換器13を冷却する。蒸発した作動流体は第2バイパス流路32を介して凝縮器15へと戻って凝縮する。冷却モードでは冷媒ポンプ11への電力供給は行われないため、高低差と相変化とを利用して作動流体は循環する。したがって、この冷却モードの間は図5に示すように第1バイパス流路30と第2バイパス流路32を作動流体が流れることとなる。
冷却モードではエンジン1が停止しているため、排ガス流路16にはエンジンからの排気ガスは流れない。そのため、第2熱交換器13に残った熱量を冷媒で冷却すると第2熱交換器13の温度は図5に示すように時間とともに徐々に低下する。それに伴って、冷却モード開始時には凝縮器15と第2熱交換器13との温度差が徐々に小さくなるため、第1バイパス流路30および第2バイパス流路32を流れる作動流体の単位時間当たりの流量は徐々に低下する。
第2熱交換器13は高温(300〜400℃)の排ガスと作動流体である冷媒(120〜130℃)との大きな温度差を利用して熱交換させるため、熱伝達特性が良好であり、小型の熱交換器を利用することができる。そのため、第2熱交換器13の熱容量は、凝縮器15に比較して小さく、凝縮器15のファン17を動作させなくとも、熱容量の違いと凝縮器15外部の自然対流とによって冷媒を冷却することが可能である。凝縮器15の温度が上昇する場合には、ファン17を回転させて冷却することも可能であるが、消費電力などの観点からファン17なるべく動作させないことが好ましい。
第2熱交換器13の温度が予め設定した温度(図5のTc)を下回った時点で冷却モードを終了し、第1制御弁31を図3(c)のポジションへ、第2制御弁33を図4(c)のポジションへ切り換えて停止モードとする。この停止モードでは、凝縮器15の内部の液体の作動流体はどこにも流れることはない。したがって、第1バイパス流路30および第2バイパス流路32を流れる作動流体の単位時間当たりの流量はゼロとなる。
再度エンジン1を始動させ、第1制御弁31を図3(a)のポジションへ、第2制御弁33を図4(a)のポジションへ切り換えて運転モードとした場合には、停止モードで凝縮器15に液体の作動流体が充填されているため、冷媒ポンプ11へ速やかに作動流体を流すことが可能となり、ランキンサイクル5の良好な始動を行うことができる。
上述のように本実施形態の排熱回生システムにおいては、エンジンの停止時に冷媒ポンプへの電力供給を行うことなく、凝縮器の作動流体をバイパス流路を介して第2熱交換器へ流して第2熱交換器の冷却を可能にしたので、冷媒が高温になって熱分解したり、含有オイルが炭化したりすることを防止できる。
なお、図5において、運転モード時の第2熱交換器13の温度はほぼ一定としたが、自動車の走行時のようにエンジンの出力が変動する場合は、変動する場合がある。また、第1および第2バイパス流路の単位時間当たりの流量を同じとして説明したが、第2熱交換器13の内部に作動流体の一部が残留する場合などは流量がバイパス流路の構造によっては、異なる場合もある。
さらには、本実施の形態においては、冷却水の排熱を利用するため第1熱交換器を備えた例を示したが、必ずしも第1熱交換器を備える必要はない。
なお、本実施の形態においては、ランキンサイクル5の膨張機14に発電機20を連結してバッテリ21に蓄電し、排熱を電力として再利用する構成を示したが、膨張機14とエンジン1の出力軸を直接的に、またはプーリーやベルトで間接的に連結し、膨張機14の回転力をエンジンの動力として再利用したり、膨張機14と冷媒ポンプ11の回転軸を直接的や間接的に連結し、膨張機14の回転力を冷媒ポンプ11の動力として再利用したりする構成のように、排熱を動力として再利用する構成としてもよい。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2による排熱回生システムを示す構成図である。実施の形態1においては、バイパス流路を2本用いたが、本実施の形態においては、1本のバイパス流路と開閉弁とを組み合わせたものである。図6において、実施の形態1と同様な部分についてはその説明を省略する。
図6において、第2熱交換器13と凝縮器15との間に第1バイパス流路30および第1制御弁31を設置する構成は実施の形態1と同じであり、第1バイパス流路30の他方の端部には第1制御弁31と同様の第3制御弁34を備えている。さらに、第2熱交換器13の循環流路10の下流側に第1開閉弁35を、凝縮器15の循環流路10の上流側に第2開閉弁36を備えている。
図7は、本実施の形態における、第3制御弁34の構造と動作とを示す構成図である。第1制御弁31の構造と動作は、実施の形態1と同様である。図7に示すように、第3制御弁34も第1制御弁と同様に三方弁の構造をしている。通常の運転モードでは、第3制御弁34は図7(a)のポジションに回転され、ランキンサイクル5の循環流路5を連通させて、第1熱交換器12から第2熱交換器13へ作動流体が流れる経路を形成するように制御される。冷却モードでは、第3制御弁34は図7(b)のポジションに回転され、第1バイパス流路30が第2熱交換器13の上流と連通する経路を形成するように制御される。停止モードでは、第2制御弁33は図7(c)のポジションに回転され、第1バイパス流路30が第1熱交換器12の下流と連通する経路を形成するように制御される。
第1開閉弁35および第2開閉弁36は、運転モードにおいては、循環流路5を連通するように開となり、冷却モードおよび停止モードでは循環流路5を閉鎖するように閉となるように制御される。
次に、本実施の形態における排熱回生システムの動作について説明する。運転モードについては、実施の形態1と同様であり説明を省略する。使用者がイグニッションキーをOFFしてエンジン1を停止させた場合に相当する冷却モードについて説明する。このとき、冷媒ポンプ11への電力供給は停止されるため、冷媒ポンプ11からの作動流体の単位時間当たりの流量はゼロになる。また同時に、第1制御弁31および第3制御弁34を図3(b)および図7(b)にそれぞれ示すポジションの位置に切り換えて冷却モードに設定されるので、第1バイパス流路30が開通される。さらには、第1開閉弁35および第2開閉弁36は閉に制御される。このように制御されることによって、凝縮器15から第1バイパス流路30を経由して第2熱交換器13まで連通した作動流体の閉回路が形成される。このようにすることで、凝縮器15と第二熱交換器13の間には、高低差を利用したサーモサイフォン式のヒートパイプ回路が形成される。
本実施の形態と実施の形態1との違いは、実施の形態1においては、冷却モードでの作動流体が凝縮器15から第2熱交換器13を経由して凝縮器15に一周して戻るような閉回路が形成されるのに対して、本実施の形態においては、凝縮器15から第2熱交換器までの単経路の閉回路が形成される点である。
凝縮器15で液体になった作動流体は、重力で第1バイパス流路30を介して第2熱交換器13へ流れ、第2熱交換器13で蒸発した作動流体はガスとして第1バイパス流路30の中を逆流して凝縮器15へ戻る。このような作動流体の流れによって、図5に示した実施の形態1と同様な運転モード、冷却モードおよび動作モードの制御がなされ、第2熱交換器の冷却が可能となる。
上述のように本実施形態の排熱回生システムにおいては、エンジンの停止時に冷媒ポンプへの電力供給を行うことなく、凝縮器の作動流体をバイパス流路を介して第2熱交換器へ流して第2熱交換器の冷却を可能にしたので、冷媒が高温になって熱分解したり、含有オイルが炭化したりすることを防止できる。
また、バイパス流路を1本にすることができるので、実施の形態1に比べて排熱回生システムを小型化することができる。
1 エンジン、2 冷却水回路、3 冷却水ポンプ、5 ランキンサイクル
10 循環流路、11 冷媒ポンプ、12 第1熱交換器、13 第2熱交換器
14 膨張機、15 凝縮器、16 排ガス流路、17 ファン、
30 第1バイパス流路、31 第1制御弁、32 第2バイパス流路
33 第2制御弁、34 第3制御弁、35 第1開閉弁、36 第2開閉弁

Claims (5)

  1. 作動流体を圧送する冷媒ポンプと、
    この冷媒ポンプによって前記作動流体が循環する循環流路と、
    この循環流路の前記冷媒ポンプの下流側に設けられ、内燃機関から排出される排気ガスと前記作動流体との間で熱交換が行なわれる熱交換器と、
    前記循環流路の前記熱交換器の下流側に接続された膨張機と、
    前記循環流路の前記膨張機の下流側に接続され、前記熱交換器よりも鉛直上方に設けられた凝縮器と
    で構成されたランキンサイクルを有する排熱回生システムにおいて、
    前記循環流路の前記凝縮器の下流側と前記熱交換器の上流側とを連通する第1バイパス流路と、
    前記循環流路の前記熱交換器の下流側と前記凝縮器の上流側とを連通する第2バイパス流路と、
    前記第1バイパス流路および前記第2バイパス流路にそれぞれ設けられた第1制御弁および第2制御弁と
    を備えた排熱回生システムの制御方法であって、
    前記内燃機関の動作中には、前記第1バイパス流路および前記第2バイパス流路はそれぞれ前記第1制御弁および前記第2制御弁によって閉鎖され、
    前記内燃機関の停止時には、前記第1バイパス流路および前記第2バイパス流路はそれぞれ前記第1制御弁および前記第2制御弁によって開通される
    ことを特徴とする排熱回生システムの制御方法。
  2. 内燃機関の停止後、熱交換器の温度が所定の温度以下になった場合に、第1バイパス流路および第2バイパス流路はそれぞれ第1制御弁および第2制御弁によって閉鎖されることを特徴とする請求項記載の排熱回生システムの制御方法。
  3. 内燃機関の始動時には、第1バイパス流路および第2バイパス流路はそれぞれ第1制御弁および第2制御弁によって閉鎖されることを特徴とする請求項記載の排熱回生システムの制御方法。
  4. 作動流体を圧送する冷媒ポンプと、
    この冷媒ポンプによって前記作動流体が循環する循環流路と、
    この循環流路の前記冷媒ポンプの下流側に設けられ、内燃機関から排出される排気ガスと前記作動流体との間で熱交換が行なわれる熱交換器と、
    前記循環流路の前記熱交換器の下流側に接続された膨張機と、
    前記循環流路の前記膨張機の下流側に接続され、前記熱交換器よりも鉛直上方に設けられた凝縮器と
    で構成されたランキンサイクルを有する排熱回生システムにおいて、
    前記循環流路の前記凝縮器の下流側と前記熱交換器の上流側とを連通するバイパス流路と、
    このバイパス流路の両端にそれぞれ設けられた一対の制御弁と、
    前記循環流路の前記熱交換器の下流側に設けられた第1開閉弁と、
    前記循環流路の前記膨張機の下流側に設けられた第2開閉弁と
    を備えたことを特徴とする排熱回生システム。
  5. 請求項記載の排熱回生システムの制御方法であって、
    前記内燃機関の動作中には、前記バイパス流路は前記一対の制御弁によって閉鎖されるとともに前記第1開閉弁および前記第2開閉弁は開通され、
    前記内燃機関の停止時には、前記バイパス流路は前記一対の制御弁によって開通されるとともに前記第1開閉弁および前記第2開閉弁は閉鎖される
    ことを特徴とする排熱回生システムの制御方法。
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