以下、本発明に係る電動式建設機械の実施の形態を、小型の油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図中、1は電動式の油圧ショベルを示し、この油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、旋回輪3を介して下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体4と、上部旋回体4の前端側に設けられた作業装置5とにより大略構成されている。そして、油圧ショベル1の車体は、下部走行体2と上部旋回体4とにより構成され、上部旋回体4には動力源として後述の電動モータ12が搭載されている。
ここで、作業装置5は、左,右方向に揺動すると共に上,下方向に俯仰動するスイング式の作業装置からなり、スイングポスト5A、ブーム5B、アーム5C、作業具としてのバケット5D、スイングシリンダ5E(図2参照)、ブームシリンダ5F、アームシリンダ5G、および作業具シリンダ5H等により構成されている。
また、下部走行体2は、駆動輪2Aと遊動輪2Bとに巻回された履帯(クローラ)2Cを有し、油圧モータからなる走行モータ(図示せず)によって駆動輪2Aを回転させることにより、履帯2Cを周回させて走行するものである。
一方、上部旋回体4は、支持構造体をなす旋回フレーム6を備え、該旋回フレーム6は、旋回輪3を介して下部走行体2上に搭載されている。そして、旋回フレーム6は、油圧モータからなる旋回モータ(図示せず)を回転させることにより、下部走行体2上で旋回動作を行う構成となっている。ここで、旋回フレーム6の前端側には、作業装置5のスイングポスト5Aが左,右方向に揺動可能に支持されている。一方、旋回フレーム6の後端側には、カウンタウエイトを兼用する後述の車載バッテリ11が配設され、この車載バッテリ11の重量によって作業装置5との重量バランスをとるようになっている。
7は車載バッテリ11よりも前側に位置して旋回フレーム6上に配設された運転席を示し、該運転席7は、油圧ショベル1を操作するオペレータが着席するものである。そして、運転席7の左,右両側には、上部旋回体4の旋回動作と作業装置5の動作とを制御する左,右の操作レバー8が設けられ、運転席7の前側には、下部走行体2の走行動作を制御する左,右の走行レバー・ペダル9が設けられている。また、運転席6の上方は、例えば4柱式のキャノピ10によって覆われている。
11は旋回フレーム6の後端側に搭載された車載バッテリを示し、該車載バッテリ11は、例えば定格出力160Vの直流電圧を得るリチウムイオン電池等の二次電池によって構成されている。そして、車載バッテリ11は、後述のバッテリコントロールユニット20、チョッパ装置16およびインバータ21等を介して後述の電動モータ12に対する給電を行うものである。
12は運転席7の右側に位置して旋回フレーム6上に搭載された電動モータで、該電動モータ12は、例えば三相誘導電動機からなり、後述する油圧ポンプ13の駆動源を構成している。そして、電動モータ12は、後述のインバータ21から三相交流電力が供給されることにより回転し、油圧ポンプ13を駆動するものである。
13は電動モータ12の前側に位置して旋回フレーム6上に搭載された油圧ポンプを示し、該油圧ポンプ13は、旋回フレーム6の前部右側に配設された作動油タンク14と共に油圧源を構成している。ここで、油圧ポンプ13は、電動モータ12によって駆動されることにより、作動油タンク14から吸込んだ作動油を高圧な圧油として吐出するものである。そして、油圧ポンプ13から吐出した圧油は、油圧ショベルに搭載された走行モータ、旋回モータ(いずれも図示せず)、スイングシリンダ5E、ブームシリンダ5F、アームシリンダ5G、作業具シリンダ5H等の各種の油圧アクチュエータに供給される。
次に、電動モータ12を制御するための電源装置となる制御盤15の構成について説明する。
即ち、15は電動モータ12の上方に配設された制御盤で、該制御盤15は、電動モータ12等の駆動を制御するもので、図5に示すように、後述のチョッパ装置16、バッテリコントロールユニット20、インバータ21等により構成されている。
16は電圧の昇降圧制御等を行うチョッパ装置で、該チョッパ装置16の入力側には、互いに種類(電圧)が異なる3種類の外部電源、例えば200Vの三相交流電力を供給する第1の外部電源17、100Vの単相交流電力を供給する第2の外部電源18、220Vの直流電力を供給する第3の外部電源19が接続されている。また、チョッパ装置16の出力側は、後述のインバータ21に接続されている。さらに、チョッパ装置16の入出力側は、後述のバッテリコントロールユニット20を介して車載バッテリ11に接続されている。
そして、チョッパ装置16は、車載バッテリ11を用いて電動モータ12を駆動するときには、バッテリコントロールユニット20を介して車載バッテリ11から供給される160Vの直流電力を、例えば300Vに昇圧した直流電力としてインバータ21に供給する。また、第1の外部電源17を用いて電動モータ12を駆動するときには、チョッパ装置16は、第1の外部電源17から供給される200Vの三相交流電力を、例えば300Vに昇圧した直流電力としてインバータ21に供給する。また、第2の外部電源18を用いて電動モータ12を駆動するときには、チョッパ装置16は、第2の外部電源18から供給される100Vの単相交流電力を、例えば300Vに昇圧した直流電力としてインバータ21に供給する。さらに、第3の外部電源19を用いて電動モータ12を駆動するときには、チョッパ装置16は、第3の外部電源19から供給される220Vの直流電力を、例えば300Vに昇圧した直流電力としてインバータ21に供給する。
一方、チョッパ装置16は、第1,第2,第3の外部電源17,18,19からの電力によって車載バッテリ11に対する充電を行うときには、第1の外部電源17による200Vの三相交流電力を160Vに降圧した直流電力として車載バッテリ11に供給し、第2の外部電源18による100Vの単相交流電力を160Vに昇圧した直流電力として車載バッテリ11に供給し、第3の外部電源19から供給される220Vの直流電力を160Vに降圧した直流電力として車載バッテリ11に供給する。
20は車載バッテリ11とチョッパ装置16との間に接続されたバッテリコントロールユニットで、該バッテリコントロールユニット20は、チョッパ装置16等と協働して車載バッテリ11に対する充電の制御を行うものである。例えば、バッテリコントロールユニット20は、車載バッテリ11の充電状態を監視し、その充電量が低下したときには車載バッテリ11に対する充電作業を促進し、車載バッテリ11がフル充電のレベルに達すると、車載バッテリ11に対する充電作業の停止を促進する。
21は電動モータ12とチョッパ装置16との間に接続されたインバータで、該インバータ21は、トランジスタ、サイリスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等からなる複数のスイッチング素子(図示せず)を用いて構成されている。ここで、インバータ21は、スイッチング素子のオン/オフを制御することによって、チョッパ装置16から供給された直流電力(例えば、DC300V)を200Vの三相交流電力に変換する。そして、インバータ21は、変換した200Vの三相交流電力を電動モータ12に供給することにより、この電動モータ12を駆動するものである。
このようにして、電動モータ12は、車載バッテリ11から供給される電力、または第1,第2,第3の外部電源17,18,19から供給される電力のうちいずれかによって回転し、油圧ポンプ13を駆動する。そして、油圧ポンプ13から吐出した圧油は、コントロールバルブ(方向制御弁)22を介して、操作レバー8および走行レバー・ペダル9の操作に応じた油圧アクチュエータ(スイングシリンダ5E、ブームシリンダ5F、アームシリンダ5G、作業具シリンダ5H等)に供給される構成となっている。
23は運転席7の周囲を取囲むように旋回フレーム6上に設けられた外装カバーを示し、この外装カバー23は、旋回フレーム6上に機器類の収容空間を画成するもので、運転席7の左側に配置された左外装カバー24と、運転席7の右側に配置された右外装カバー25と、運転席7の後側に配置された後外装カバー26とにより構成されている。ここで、左外装カバー24内には、後述の外部電源入力部27が収容され、右外装カバー25内には、電動モータ12、油圧ポンプ13、作動油タンク14、制御盤15等が収容され、後外装カバー26内には、車載バッテリ11が収容される構成となっている。
一方、図3に示すように、左外装カバー24の下端側には、後述の外部電源入力部27に対応する位置に長方形の開口部24Aが形成され、この開口部24Aの上端部には、ヒンジ部材24Bを介して長方形をなす平板状の蓋体24Cが配置されている。そして、蓋体24Cは、ヒンジ部材24Bを中心として上,下方向に回動することにより、外部電源入力部27を開,閉する構成となっている。
次に、本発明の要部をなす外部電源入力部27と、これを構成するn種類(ただし、nはn=3,4,5,・・・の自然数)の外部電源コネクタ30,31,32について説明する。
即ち、27は運転席7の左下側に位置して旋回フレーム6上に設けられた外部電源入力部を示し、この外部電源入力部27は、電動モータ12を駆動するための電力を外部から入力するもので、左外装カバー24の蓋体24Cによって開,閉されるものである。ここで、外部電源入力部27は、後述の外部入力用ケース28と、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32とにより大略構成されている。
28は外部電源入力部27の外殻を構成する外部入力用ケースで、この外部入力用ケース28は、左外装カバー24の開口部24Aに対応する位置で、旋回フレーム6上に取付けられている。ここで、外部入力用ケース28は、図4および図6に示すように、上面板28A、下面板28B、前面板28C、後面板28Dおよび背面板28Eによって囲まれ、全体として前,後方向に延びる直方体の箱状に形成されている。
そして、外部入力用ケース28のうち左外装カバー24の開口部24A側の部位は、長方形状の開口端部28Fとなり、該開口端部28Fには、例えば樹脂等の弾性材料を用いて形成された緩衝材29が取付けられている。この緩衝材29は、左外装カバー24の蓋体24Cによって外部電源入力部27を閉じたときに、この蓋体24Cが弾性をもって当接することにより衝撃や騒音を吸収するものである。また、外部入力用ケース28内には、背面板28Eと間隔をもって対面するコネクタ取付板28Gが設けられ、該コネクタ取付板28Gには、後述する第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32が取付けられている。
次に、30,31,32は本実施の形態に用いる3種類の外部電源接続部材としての外部電源コネクタを示している。即ち、30は第1の外部電源コネクタ、31は第2の外部電源コネクタ、32は第3の外部電源コネクタで、これら第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32は、種類が異なる第1,第2,第3の外部電源17,18,19にそれぞれ個別に接続されるものである。そして、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32は、互いに隣合うように前,後方向に直線状に並んだ状態で、外部入力用ケース28のコネクタ取付板28Gに取付けられている。
ここで、図5に示すように、第1の外部電源コネクタ30は、第1の外部電源17から延びるプラグ17Aが接続されることにより、チョッパ装置16に200Vの三相交流電力を供給する。また、第2の外部電源コネクタ31は、第2の外部電源18から延びるプラグ18Aが接続されることにより、チョッパ装置16に100Vの単相交流電力を供給する。さらに、第3の外部電源コネクタ32は、第3の外部電源19から延びるプラグ19Aが接続されることにより、チョッパ装置16に220Vの直流電力を供給する。
そして、例えば電動モータ12を外部電源からの電力によって駆動する場合には、図3に示すように、左外装カバー24の蓋体24Cを開くことにより、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32を外部に露出させた状態で、これら各外部電源コネクタ30,31,32のうちいずれか1つ、例えば第1の外部電源コネクタ30に対し、第1の外部電源17からのプラグ17Aを接続するようになっている。なお、本実施の形態では、外部入力用ケース28のコネクタ取付板28Gに3種類の外部電源コネクタ(外部電源接続部材)を設けているが、4種類以上の外部電源コネクタを設ける構成としてもよい。
33は外部入力用ケース28の開口端部28Fの近傍に位置して下面板28Bに設けられた下案内溝を示し、該下案内溝33は、図4に示すように、断面L字型に屈曲した2枚の屈曲板33A,33Aを間隔をもって下面板28Bに固着することにより、これら2枚の屈曲板33A間に形成されている。
ここで、下案内溝33は、外部入力用ケース28(コネクタ取付板28G)に取付けられた各外部電源コネクタ30,31,32の先端部よりも外部入力用ケース28の開口端部28F側に離間した位置に配置され、各外部電源コネクタ30,31,32の並び方向(前,後方向)に直線的に延びている。そして、下案内溝33内には、後述する各スライド板36,37の下端側が摺動可能に挿入される構成となっている。
34は外部入力用ケース28の開口端部28Fの近傍に位置して上面板28Aに設けられた上案内溝を示し、該上案内溝34は、断面L字型に屈曲した2枚の屈曲板34A,34Aを間隔をもって上面板28Aに固着することにより、これら2枚の屈曲板34A間に形成されている。
ここで、上案内溝34は下案内溝33と等しい溝幅を有し、下案内溝33と上,下方向で正対した状態で各外部電源コネクタ30,31,32の並び方向に直線的に延びている。従って、上案内溝34と下案内溝33とは、各外部電源コネクタ30,31,32の並び方向に延びる1本の軌道を形成し、上案内溝34内には、後述する各スライド板36,37の上端側が摺動可能に挿入される構成となっている。
なお、35は外部入力用ケース28と左外装カバー24の蓋体24Cとの間に設けられた蓋体ロック機構で、該蓋体ロック機構35は、図3に示すように、外部入力用ケース28側に固定して設けられた固定ブラケット35Aと、蓋体24Cの内側面に回動可能に設けられた回動レバー35Bとにより構成されている。そして、蓋体24Cによって外部電源入力部27を閉塞した状態で、回動レバー35Bを固定ブラケット35Aに係合させることにより、蓋体24Cを外部電源入力部27を閉塞した位置にロックする構成となっている。
次に、本発明の要部をなす同時接続阻止手段を構成する(n−1)枚(ただし、nはn=3,4,5,・・・の自然数)、例えば2枚のスライド板36,37を用いた場合について説明する。
即ち、36,37は本実施の形態に用いる同時接続阻止手段としての第1,第2のスライド板で、これら第1,第2のスライド板36,37は、上述した3種類の外部電源コネクタ30,31,32のうちいずれか1種類の外部電源コネクタに対してのみ、対応する外部電源17,18,19が接続されるのを許し、これと同時に他の外部電源コネクタに対して外部電源が接続されるのを阻止するものである。
ここで、第1のスライド板36は、図4および図6に示すように、下案内溝33の溝幅よりも僅かに小さな板厚を有し、外部入力用ケース28の上面板28Aと下面板28Bとの間隔よりも僅かに小さな高さ寸法を有する平板状に形成されている。そして、第1のスライド板36は、下端側が下案内溝33内に挿入されると共に上端側が上案内溝34内に挿入されることにより、これら各案内溝33,34が形成する1本の軌道に沿って第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32の並び方向にスライドする構成となっている。また、第1のスライド板36のスライド方向(前,後方向)の両側には、略半円弧状の切欠き部36Aが形成されている。
一方、第2のスライド板37も、第1のスライド板36と同一形状を有し、スライド方向(前,後方向)の両側には、略半円弧状の切欠き部37Aが形成されている。そして、第2のスライド板37も、下端側が下案内溝33内に挿入されると共に上端側が上案内溝34内に挿入されることにより、各案内溝33,34が形成する1本の軌道に沿って第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32の並び方向にスライドする構成となっている。
この場合、第1のスライド板36と第2のスライド板37とは、各案内溝33,34が形成する1本の軌道上をスライドするため、互いに対面した状態で(板厚方向に)重合うことがない。このため、第1,第2のスライド板36,37は、スライド方向において互いに当接または離間することにより、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32のうち1種類の外部電源コネクタのみを外部電源に対して開放し、他の外部電源コネクタを外部電源に対して遮蔽することができる。
即ち、図6に示すように、第1,第2のスライド板36,37を互いに当接させた状態で、外部入力用ケース28の前面板28C側に寄せた場合には、第1の外部電源コネクタ30のみを開放し、第2,第3の外部電源コネクタ31,32を遮蔽する。これにより、第1の外部電源コネクタ30に対してのみ第1の外部電源17のプラグ17Aが接続されるのを許し、これと同時に第2,第3の外部電源コネクタ31,32に第2,第3の外部電源18,19のプラグ18A,19Aが接続されるのを阻止する構成となっている。
また、図7に示すように、第1,第2のスライド板36,37を互いに離間させ、第1のスライド板36を外部入力用ケース28の前面板28C側に寄せると共に、第2のスライド板37を外部入力用ケース28の後面板28D側に寄せた場合には、第2の外部電源コネクタ31のみを開放し、第1,第3の外部電源コネクタ30,32を遮蔽する。これにより、第2の外部電源コネクタ31に対してのみ第2の外部電源18のプラグ18Aが接続されるのを許し、これと同時に第1,第3の外部電源コネクタ30,32に第1,第3の外部電源17,19のプラグ17A,19Aが接続されるのを阻止する構成となっている。
さらに、図8に示すように、第1,第2のスライド板36,37を互いに当接させた状態で、外部入力用ケース28の後面板28D側に寄せた場合には、第3の外部電源コネクタ32のみを開放し、第1,第2の外部電源コネクタ30,31を遮蔽する。これにより、第3の外部電源コネクタ32に対してのみ第3の外部電源19のプラグ19Aが接続されるのを許し、これと同時に第1,第2の外部電源コネクタ30,31に第1,第2の外部電源17,18のプラグ17A,18Aが接続されるのを阻止する構成となっている。
また、図6に示す如く第1の外部電源コネクタ30を開放したときには、第1のスライド板36に設けた切欠き部36Aによって、第1の外部電源コネクタ30の周囲に大きな作業スペースを確保することができ、図7に示す如く第2の外部電源コネクタ31を開放したときには、第1,第2のスライド板36,37に設けた切欠き部36A,37Aによって、第2の外部電源コネクタ31の周囲に大きな作業スペースを確保することができ、図8に示す如く第3の外部電源コネクタ32を開放したときには、第2のスライド板37に設けた切欠き部37Aによって、第3の外部電源コネクタ32の周囲に大きな作業スペースを確保することができる構成となっている。
本実施の形態による電動式の油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
まず、車載バッテリ11からの電力によって電動モータ12が回転することにより、この電動モータ12によって油圧ポンプ13が駆動される。この状態で、運転席7に着席したオペレータが走行レバー・ペダル9を操作することにより、下部走行体2を自走させて油圧ショベル1を作業現場まで移動させる。そして、油圧ショベル1が作業現場まで移動した後には、オペレータが操作レバー8を操作することにより、上部旋回体4を旋回させつつ作業装置5によって土砂等の掘削作業を行うことができる。
一方、車載バッテリ11の充電量が低下した場合には、第1の外部電源17、第2の外部電源18、第3の外部電源19のうちいずれか一の外部電源を選択し、制御盤15のチョッパ装置16に接続する。これにより、例えば選択された外部電源からの電力によって電動モータ12を駆動する方法と、車載バッテリ11を充電する方法と、電動モータ12を駆動しながら車載バッテリ11を充電する方法のうちいずれかの方法を採用することができる。
ここで、第1,第2,第3の外部電源17,18,19のうち第1の外部電源17を選択した場合について説明する。
まず、図3に示すように、左外装カバー24の蓋体24Cを上方に回動させて外部電源入力部27を開放する。そして、図6に示すように、第1,第2のスライド板36,37を互いに当接させた状態で、外部入力用ケース28の前面板28C側にスライドさせる。これにより、第1のスライド板36が第2の外部電源コネクタ31に対面し、第2のスライド板37が第3の外部電源コネクタ32に対面することにより、第1の外部電源コネクタ30のみを開放することができる。
このようにして、第1,第2のスライド板36,37が、選択された第1の外部電源コネクタ30のみを開放するので、第1の外部電源17のプラグ17Aを第1の外部電源コネクタ30に接続することができる。このとき、第2,第3の外部電源コネクタ31,32は、第1,第2のスライド板36,37によって遮蔽されているので、第2の外部電源18(プラグ18A)が第2の外部電源コネクタ31に接続されることも、第3の外部電源19(プラグ19A)が第3の外部電源コネクタ32に接続されることも確実に阻止することができる。
この結果、制御盤15のチョッパ装置16に対し、第1の外部電源17から200Vの三相交流電力が供給され、これと同時に第2の外部電源18からの100Vの単相交流電力や、第3の外部電源19からの220Vの直流電力が供給されるのを確実に防止することができる。従って、第1の外部電源17からチョッパ装置16への給電を安定して行うことができ、チョッパ装置16を含む制御盤15を保護することができるので、油圧ショベル1の信頼性を高めることができる。
また、図6に示す如く第1の外部電源コネクタ30を開放したときには、第1のスライド板36に設けた切欠き部36Aによって、第1の外部電源コネクタ30の周囲に大きな作業スペースを確保することができる。これにより、第1の外部電源17のプラグ17Aを第1の外部電源コネクタ30に接続する作業を、大きな作業スペース内で迅速かつ容易に行うことができ、その作業性を高めることができる。
一方、第2の外部電源18を選択する場合には、図7に示すように、第1のスライド板36を外部入力用ケース28の前面板28C側にスライドさせると共に、第2のスライド板37を外部入力用ケース28の後面板28D側にスライドさせる。これにより、第1のスライド板36が第1の外部電源コネクタ30に対面し、第2のスライド板37が第3の外部電源コネクタ32に対面することにより、第2の外部電源コネクタ31のみを開放することができる。この結果、第2の外部電源コネクタ31に対してのみ第2の外部電源18(プラグ18A)を接続することができ、これと同時に第1,第3の外部電源コネクタ30,32に第1,第3の外部電源17,19が接続されるのを確実に阻止することができる。
また、第3の外部電源19を選択する場合には、図8に示すように、第1,第2のスライド板36,37を当接させた状態で、外部入力用ケース28の後面板28D側にスライドさせる。これにより、第1のスライド板36が第1の外部電源コネクタ30に対面し、第2のスライド板37が第2の外部電源コネクタ31に対面することにより、第3の外部電源コネクタ32のみを開放することができる。この結果、第3の外部電源コネクタ32に対してのみ第3の外部電源19(プラグ19A)を接続することができ、これと同時に第1,第2の外部電源コネクタ30,31に第1,第2の外部電源17,18が接続されるのを確実に阻止することができる。
かくして、本実施の形態によれば、外部入力用ケース28に取付けた第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32(3種類の外部電源接続部材)に対し、第1,第2のスライド板36,37(2枚のスライド板)を用意し、これら第1,第2のスライド板36,37を各外部電源コネクタ30,31,32の並び方向にスライドさせる構成としている。
これにより、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32のうち一の電源コネクタのみを、第1,第2,第3の外部電源17,18,19のうち対応する外部電源に対して開放し、他の電源コネクタを第1,第2のスライド板36,37によって確実に遮蔽することができる。従って、各外部電源コネクタ30,31,32のうち選択された一の電源コネクタに対してのみ、各外部電源17,18,19のうち対応する外部電源を接続することができ、他の電源コネクタに同時に外部電源が接続されるのを確実に阻止することができる。この結果、各外部電源17,18,19のうち選択された一の外部電源からチョッパ装置16への給電を安定して行うことができ、チョッパ装置16を含む制御盤15を保護することができるので、油圧ショベル1の信頼性を高めることができる。
また、本実施の形態によれば、第1,第2のスライド板36,37が、外部入力用ケース28に設けた下案内溝33と上案内溝34とに沿ってスライドするだけの簡単な構成で、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32を選択的に遮蔽することができるので、部品点数を抑え、製造コストの低減にも寄与することができる。
しかも、第1,第2のスライド板36,37は、下案内溝33と上案内溝34とによって形成された1本の軌道上をスライドするので、互いに対面した状態で(板厚方向に)重合うことがない。このため、第1,第2のスライド板36,37は、スライド方向において互いに当接または離間することにより、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32のうち1種類の外部電源コネクタのみを外部電源に対して開放し、他の外部電源コネクタを外部電源に対して確実に遮蔽することができる。
さらに、第1,第2のスライド板36,37には、そのスライド方向の両側に半円弧状の切欠き部36A,37Aを設ける構成としている。これにより、第1,第2のスライド板36,37が、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32を選択的に開放したときに、開放された外部電源コネクタの周囲に切欠き部36A,37Aによって大きな作業スペースを確保することができる。この結果、各外部電源コネクタ30,31,32のうち開放された外部電源コネクタに、各外部電源17,18,19のうち対応する外部電源を接続する作業を、大きな作業スペース内で迅速かつ容易に行うことができ、その作業性を高めることができる。
なお、上述した実施の形態では、外部入力用ケース28に取付けられる3種類の外部電源接続部材として、第1の外部電源コネクタ30と、第2の外部電源コネクタ31と、第3の外部電源コネクタ32とを、それぞれ1個ずつ(合計3個)用いた場合を例示している。
しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図9に示す第1の変形例のように構成してもよい。即ち、種類が等しい第3の外部電源コネクタ32を2個設けることにより、外部入力用ケース28に3種類の外部電源接続部材として、合計4の外部電源コネクタを取付ける構成としてもよい。この場合、2個設けられた第3の外部電源コネクタ32,32は、第1,第2のスライド板36,37によって同時に開放されるので、各第3の外部電源コネクタ32,32に対し、220Vの直流電力を供給する第3の外部電源19をそれぞれ同時に接続することができる。
また、上述した実施の形態では、外部入力用ケース28に第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32からなる3種類の外部電源接続部材を取付け、これら各外部電源コネクタ30,31,32を、第1,第2のスライド板36,37からなる2枚のスライド板によって選択的に開放する場合を例示している。
しかし、本発明はこれに限らず、例えば図10に示す第2の変形例の変形例のように構成してもよい。即ち、外部入力用ケース28に、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32の他に第4の外部電源コネクタ38を加えた4種類の外部電源接続部材を取付けると共に、第1,第2のスライド板36,37に第3のスライド板38を加えた3枚のスライド板を用意し、これら第1,第2,第3,第4の外部電源コネクタ30,31,32,38を、第1,第2,第3のスライド板36,37,39によって選択的に開放する構成としてもよい。このように、本発明によれば、3種類以上のn種類(ただし、nはn=3,4,5,・・・の自然数)の外部電源接続部材に対し、2枚以上の(n−1)枚のスライド板を用いる構成とすればよい。
また、上述した実施の形態では、第1,第2のスライド板36,37に、それぞれスライド方向の両側に半円弧状の切欠き部36A,37Aを設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図11に示す第3の変形例のように、切欠き部をもたない矩形状をなす第1,第2のスライド板36′,37′を用いる構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、外部入力用ケース28、第1,第2,第3の外部電源コネクタ30,31,32、第1,第2のスライド板36,37を上部旋回体4に設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば下部走行体2に外部入力用ケース28、各外部電源コネクタ30,31,32、各スライド板36,37を設ける構成としてもよい。
また、上述した実施の形態では、スイング式の作業装置5を備えた油圧ショベル1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えばオフセットブーム式の作業装置を備えた油圧ショベルにも適用することができる。
さらに、上述した実施の形態では、電動式建設機械としてクローラ式の油圧ショベル1を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、ホイールローダ等の他の建設機械にも広く適用することができる。