JP5370185B2 - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶装置、液晶装置の製造方法に関するものである。
液晶装置の配向膜は、ポリイミド等の有機材料からなる有機配向膜と、酸化シリコン等の無機材料からなる無機配向膜とに大別することができる。これらの配向膜はそれぞれ一長一短があり、それぞれの特性に応じて適した用途に用いられるが、最近では、耐光性に優れた無機配向膜が、プロジェクター用途のみならず直視型ディスプレイの配向膜としても利用されるようになってきている。以下、関連する先行技術について説明する。
(1)特許文献1
特許文献1には、化学研磨によって平坦化した基板の表面に斜め方向に無機材料を蒸着(斜方蒸着)し、基板の表面に斜め方向に結晶が成長した多孔質膜(無機配向膜)を形成する方法が開示されている。多孔質膜は、多数の柱状のカラム(結晶体)によって形成される。液晶分子は、カラムの表面に沿って、若しくは、カラムとカラムとの間に形成される溝に沿って配向する。
(2)特許文献2
特許文献2には、アルコキシド基を含む表面処理材の上に配向性高分子膜を斜方蒸着し、配向性高分子膜を下地の表面処理材によって配向させて、有機配向膜とする方法が開示されている。表面処理材は、配向性高分子膜を配向させるための配向膜として機能する。配向性高分子膜は、表面処理材によって配向機能を付与されているため、ラビング等の処理を行わなくても配向膜として機能する。
(3)特許文献3
特許文献3には、ゾルゲル法を用いて基板上に多孔質膜を形成し、その表面を高屈折膜で覆った液晶装置が開示されている。高屈折率膜は、多孔質膜の上部を覆って形成されており、多孔質膜と高屈折率膜は散乱反射膜として機能する。
(4)特許文献4
特許文献4には、層間絶縁膜にフォトリソグラフィ技術を用いてテーパー状の溝を形成し、その後、斜方蒸着を行って無機配向膜を形成する方法が開示されている。層間絶縁膜の表面には、一方向に延びる直線的な溝が形成される。斜方蒸着によって形成される柱状のカラムは、この溝の尾根部又は谷部を起点として結晶化が進み、それを起点として基板の面方向全体に配向膜が形成されていく。
(5)特許文献5
特許文献5には、ゾルゲル法を用いて基板上に多孔質膜を形成し、イオンビームを斜め方向から照射して多孔質膜の一部を削り取り、若しくは、削り取った多孔質膜の粒子を基板上に再付着させて、イオンビームの照射方向に沿った多数の溝を有する無機配向膜を形成する方法が開示されている。溝の延在方向は、イオンビームの照射方向によって制御される。液晶分子は、溝の表面に沿って配向し、液晶分子の配向状態をイオンビームの照射角度によって制御することができる。
(6)特許文献6
特許文献5には、斜方蒸着法を用いて基板上に多孔質膜を形成し、イオンビームを基板に平行な方向から照射して多孔質膜の一部を削り取り、若しくは、削り取った多孔質膜の粒子を基板上に再付着させて、基板に平行な溝を有する無機配向膜を形成する方法が開示されている。液晶分子は、溝の表面に沿って配向する。そのため、液晶分子を基板に平行な方向に配向(水平配向)させることができる。
(7)特許文献7
特許文献7には、ゾルゲル法を用いて基板上に多孔質膜を形成し、イオンビームを斜め方向から照射して多孔質膜の一部を削り取り、若しくは、削り取った多孔質膜の粒子を基板上に再付着させて、イオンビームの照射方向に沿った多数の細孔を有する無機配向膜を形成する方法が開示されている。液晶分子は、細孔の表面に沿って配向し、液晶分子の配向状態をイオンビームの照射角度によって制御することができる。
特開2007−206212号公報 特開2007−140019号公報 特開2005−18027号公報 特開2008−225033号公報 特開2009−48143号公報 特開2008−191264号公報 特開2005−31196号公報
(1)特許文献1
特許文献1では、化学研磨によって平坦化された基板の表面に多数の柱状のカラムを形成している。基板の表面を平坦化することは、液晶層の層厚を均一に制御するためには好適である。しかし、カラムを成長させるためには、基板上に結晶化(析出)を行うための起点(核)を形成することが必要であり、起点の数が少ないほど柱状のカラムは成長し難くなる。特許文献1では、基板の表面を化学研磨によって高度に平坦化しているので、結晶化の起点が少なくなり、斜方蒸着で発生、成長させるカラムの形状(傾斜角、径、膜厚)や密度にばらつきが発生し易い。そのため、配向膜に部分的な特性のばらつきが発生し、配向膜の均質性が損なわれるという課題がある。
(2)特許文献2
特許文献2の配向膜は、有機材料からなる有機配向膜である。そのため、プロジェクターのように耐光性が要求される用途には適用できない。また、有機配向膜と無機配向膜は、材料、構造、配向メカニズムなどが全く異なるものである。例えば、有機配向膜は、スピンコート法等により基板上に一様に形成されるものであるのに対し、無機配向膜は、柱状のカラムを基板上に疎らに配置させたものである。そのため、有機配向膜には、無機配向膜におけるような配向膜の均質性という課題、すなわち、柱状のカラムを基板上に均一な密度で配置するという課題は存在せず、その課題を解決する指針を与えるものでもない。例えば、特許文献2の有機配向膜は、表面処理材と配向性高分子膜の2層構造となっているが、表面処理材と配向性高分子膜はいずれも基板上に一様に形成されるものであり、表面処理材は配向性高分子膜を成膜するための結晶化の起点ではない。よって、特許文献2の有機配向膜を単純に無機配向膜に置き換えても、無機配向膜の均質性を高める構造とはならない。
(3)特許文献3
特許文献3の液晶装置は、基板の表面に多孔質膜と高屈折率膜の2層構造を有する膜を備えている。多孔質膜は多数の細孔を有するために低屈折率膜となり、この低屈折率の多孔質膜と高屈折率膜とによって散乱反射膜が形成されている。高屈折率膜は液晶層と接する面に形成されているが、その表面形状は不明であり、配向膜として十分に機能することも開示されていない。
(4)特許文献4
特許文献4の配向膜は、溝の尾根部若しくは谷部を起点に柱状のカラムが成長している。この場合、起点(尾根部や谷部)は直線状に形成されるため、起点に沿った方向のカラムの形状や密度は均一になる可能性があるが、それと直交する方向、すなわち、尾根部や谷部のない部分のカラムの形状や密度が均一になるか否かは不明である。例えば、尾根部と尾根部との間隔、若しくは、尾根部と谷部との間隔が大きい場合には、表示領域の全面で均質な配向膜を得ることは難しくなる。
(5)特許文献5
特許文献5の液晶装置では、多孔質膜の表面に形成された溝によって液晶分子を配向させている。溝の密度はイオンビームの照射条件によって制御することができるが、表示領域全体に数nm〜数十nm間隔で高密度に溝を形成するためには、装置が大型化し、製造コストも大きくなる。
(6)特許文献6
特許文献5の液晶装置では、斜方蒸着によって形成した柱状のカラムをイオンビームで加工して液晶分子を配向させるための溝を形成している。そのため、溝の形状(例えば深さ)や密度は、斜方蒸着によって形成されるカラムの形状や密度に依存する。しかし、斜方蒸着法で形成するカラムは必ずしも均一に形成されないため、特許文献6の方法では必ずしも無機配向膜の均質性を高めることはできない。また、イオンビームを用いて多数の溝を形成するため、装置が大型化し、製造コストが大きくなる。
(7)特許文献7
特許文献7の液晶装置では、ゾルゲル法で形成した多孔質膜の細孔にイオンビームを照射し、その細孔の形状を作り変えているため、細孔の密度は、ゾルゲル法で形成した当初の多孔質膜の細孔の密度とあまり変わらない。そのため、配向膜の均質性は、ゾルゲル法で形成される多孔質膜の細孔の均一性に依存する。しかし、ゾルゲル法で形成する多孔質膜の細孔はランダムに形成されるため、特許文献7の方法では必ずしも無機配向膜の均質性を高めることはできない。また、イオンビームで多数の細孔を加工するため、装置が大型化し、製造コストが大きくなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、均質性の高い配向膜を備えた液晶装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本件の参考発明に係る液晶装置は、表面に複数の細孔を有する多孔質膜と、前記多孔質膜の表面に形成された複数の柱状の結晶体を有する配向膜と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、柱状の結晶体は、多孔質膜の表面に形成される多数の細孔、若しくは、細孔と細孔との間を仕切る突起状の壁部(以下、尖鋭突起物ということがある)を起点として結晶化が進む。細孔の形状や密度にはばらつきが存在するが、本発明では、そのような細孔をそのまま配向膜として利用するのではなく、それを柱状結晶体の結晶化の起点とするのみなので、柱状結晶体の形状や密度は下地の多孔質膜の影響を受け難くなり、概ね配向膜全体で柱状結晶体の形状や密度は細孔がない場合と比較してより均一なものとなる。よって、本発明によれば、配向特性が配向膜全体で均一な液晶装置を提供することができる。
前記配向膜と前記多孔質膜は、いずれもシリコン酸化物又は金属酸化物によって形成されていることが望ましい。
この構成によれば、配向膜と多孔質膜との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
前記多孔質膜は、電極を備えた基板上に形成されており、前記多孔質膜は、互いに異なる材料で形成された複数の多孔質膜を積層したものからなり、前記複数の多孔質膜のうち前記配向膜と接する部分の多孔質膜は、前記配向膜と主成分が同じ材料によって形成され、前記複数の多孔質膜のうち前記電極と接する部分の多孔質膜は、前記電極を構成する金属の酸化物を主成分として形成されていることが望ましい。
この構成によれば、電極と多孔質膜との密着性、多孔質膜と配向膜との密着性、並びに、電極上に積層された複数の多孔質膜同士の密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
前記多孔質膜は、電極を備えた基板上に形成されており、前記多孔質膜は、各々がシリコン酸化物又は金属酸化物からなる複数の材料の混合物の膜からなり、前記複数の材料のうちいずれか1つの材料は、前記配向膜と主成分が同じ材料であり、他のいずれか1つの材料は、前記電極を構成する金属の酸化物が主成分であることが望ましい。
この構成によれば、電極と多孔質膜との密着性、及び、多孔質膜と配向膜との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。また、複数の多孔質膜を積層するものに比べて、多孔質膜全体の厚みを薄くすることができる。そのため、液晶層を挟む電極間に大きな寄生容量が発生しないようにすることができる。
前記多孔質膜は、第1電極を備えた第1基板上に形成されており、前記第1基板の前記配向膜を挟んで反対側には、液晶層を介して、表面に第2電極が形成された第2基板が配置され、前記第2電極は前記第1電極よりも仕事関数が大きく、前記多孔質膜には、前記第2電極よりも仕事関数の大きい金属成分が含まれていることが望ましい。
この構成によれば、第1電極と多孔質膜とを合わせた層の仕事関数を第2電極の仕事関数に近づけることができる。そのため、焼きつきやフリッカーの発生を抑制することが可能となる。
前記多孔質膜には、平均孔径が1nm以上50nm以下となる複数の細孔が1nm以上50nm以下の間隔で形成されていることが望ましい。
この構成によれば、多孔質膜上に形成される柱状結晶体の形状や密度を均一にすることができる。これにより、配向特性の均一性がより高まる。
本発明の液晶装置の製造方法は、電極を備えた基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、前記多孔質膜を形成する工程を行う前に、前記多孔質膜と前記電極との間にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする。
また、電極を備えた基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、前記多孔質膜を形成する工程において、前記溶液に含まれる前駆体を順次変えながら前記溶液の塗布と前記前駆体の加水分解処理及び脱水重縮合処理とを繰り返すことにより、互いに材料の異なる複数の多孔質膜を積層し、前記複数の多孔質膜のうち前記配向膜と接する部分の多孔質膜を、前記配向膜と主成分が同じ材料によって形成し、前記複数の多孔質膜のうち前記電極と接する部分の多孔質膜を、前記電極を構成する金属の酸化物を主成分する材料によって形成することを特徴とする。
また、電極を備えた基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、前記多孔質膜を形成する工程において、前記溶液として、各々がシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる複数の前駆体を含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、各々がシリコン酸化物又は金属酸化物からなる複数の材料の混合物の膜からなる多孔質膜を形成し、前記複数の材料のうちいずれか1つの材料は、前記配向膜と主成分が同じ材料であり、前記複数の材料のうち他のいずれか1つの材料は、前記電極を構成する金属の酸化物と主成分が同じ材料であることを特徴とする。
また、第1電極を備えた第1基板と、該第1電極を構成する材料よりも仕事関数が大きい材料から構成された第2電極を備えた第2基板との間に液晶層を挟持した液晶装置の製造方法であって、前記第1基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、前記多孔質膜を形成する工程において、前記溶液として、シリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体と、前記第2電極を構成する材料よりも仕事関数の大きい金属の微粒子又は当該金属のアルコキシドとを含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、前記金属を含む多孔質膜を形成することを特徴とする。
また、基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、前記多孔質膜を形成する工程において、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して前記基板上にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成した後、前記多孔質膜の表面にイオンビームを照射し、前記イオンビームによって前記多孔質膜の一部を削り取り、若しくは、削り取った前記多孔質膜の粒子を前記基板上に再付着させて、前記イオンビームの照射方向に沿った複数の溝を形成する工程を含むことを特徴とする。
この構成によれば、柱状の結晶体は、多孔質膜の表面に形成される多数の細孔、若しくは、細孔と細孔との間を仕切る突起状の壁部(以下、尖鋭突起物ということがある)を起点として結晶化が進む。細孔の形状や密度にはばらつきが存在するが、本発明では、そのような細孔をそのまま配向膜として利用するのではなく、それを柱状結晶体の結晶化の起点とするのみなので、柱状結晶体の形状や密度は下地の多孔質膜の影響を受け難くなり、概ね配向膜全体で柱状結晶体の形状や密度は均一なものとなる。よって、本発明によれば、配向特性が配向膜全体で均一な液晶装置を提供することができる。また、多孔質膜は前駆体を含む溶液を塗布して形成されるので、下地に凹凸が存在しても、その凹凸の段差を平坦化することができる。そのため、液晶層の層厚が均一な液晶装置が提供できる。さらに、配向膜と多孔質膜は、いずれもシリコン酸化物又は金属酸化物によって形成されるため、配向膜と多孔質膜との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
前記多孔質膜は、電極を備えた基板上に形成され、前記多孔質膜を形成する工程を行う前に、前記多孔質膜と前記電極との界面にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる絶縁膜を形成する工程を含むことが望ましい。
この構成によれば、絶縁膜と多孔質膜との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
前記多孔質膜は、電極を備えた基板上に形成され、前記多孔質膜を形成する工程では、前記溶液に含まれる前駆体を順次変えながら前記溶液の塗布と前記前駆体の加水分解処理及び脱水重縮合処理とを繰り返すことにより、互いに材料の異なる複数の多孔質膜を基板上に積層し、前記複数の多孔質膜のうち前記配向膜と接する部分の多孔質膜を前記配向膜と主成分が同じ材料によって形成し、前記複数の多孔質膜のうち前記電極と接する部分の多孔質膜は、前記電極を構成する金属の酸化物を主成分として形成することが望ましい。
この構成によれば、電極と多孔質膜との密着性、多孔質膜と配向膜との密着性、並びに、電極上に積層された複数の多孔質膜同士の密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
前記多孔質膜は、電極を備えた基板上に形成され、前記多孔質膜を形成する工程では、前記溶液として、各々がシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる複数の前駆体を含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、各々がシリコン酸化物又は金属酸化物からなる複数の材料の混合物の膜からなる多孔質膜を形成し、前記複数の材料のうちいずれか1つの材料は、前記配向膜と主成分が同じ材料であり、他のいずれか1つの材料は、前記電極を構成する金属の酸化物と主成分が同じ材料であることが望ましい。
この構成によれば、電極と多孔質膜との密着性、及び、多孔質膜と配向膜との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。また、複数の多孔質膜を積層するものに比べて、多孔質膜全体の厚みを薄くすることができる。そのため、液晶層を挟む電極間に大きな寄生容量が発生しないようにすることができる。
前記液晶装置は、第1電極を備えた第1基板と、第2電極を備えた第2基板との間に液晶層を挟持した構成を有し、前記第2電極は前記第1電極よりも仕事関数が大きく、前記多孔質膜は前記第1電極の表面に形成されており、前記多孔質膜を形成する工程では、前記溶液として、シリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体と、前記第2電極よりも仕事関数の大きい金属の微粒子又は当該金属のアルコキシドとを含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、前記金属微粒子を含む多孔質膜を形成することが望ましい。
この構成によれば、第1電極と多孔質膜とを合わせた層の仕事関数を第2電極の仕事関数に近づけることができる。そのため、焼きつきやフリッカーの発生を抑制することが可能となる。
前記多孔質膜を形成する工程は、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して前記基板上にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成した後、前記多孔質膜の表面にイオンビームを照射し、前記イオンビームによって前記多孔質膜の一部を削り取り、若しくは、削り取った前記多孔質膜の粒子を前記基板上に再付着させて、前記イオンビームの照射方向に沿った複数の溝を形成する工程を含むことが望ましい。
この構成によれば、多孔質膜の表面に形成される溝の延在方向をイオンビームによって任意に制御することができる。多孔質膜の表面に形成される柱状結晶体の成長方向は、多孔質膜の溝の延在方向に依存する。液晶分子は柱状結晶体に沿って配向するため、液晶分子の配向方向(プレチルト角)はイオンビームの照射方向によって制御することができる。また、イオンビームによって細孔の孔径を小さくすることもでき、それにより、柱状結晶体の結晶化も更に均一化することが可能となる。
液晶装置の平面図及び断面図である。 第1実施形態の配向膜及び多孔質膜を含む素子基板の断面図である。 第1実施形態の配向膜の製造方法を示す断面図である。 第1実施形態の多孔質膜のSEM写真である。 従来の配向膜の製造方法を示す断面図である。 第2実施形態の配向膜及び多孔質膜を含む素子基板の断面図である。 第3実施形態の配向膜及び多孔質膜を含む素子基板の断面図である。 第4実施形態の配向膜及び多孔質膜を含む素子基板の断面図である。 第5実施形態の配向膜及び多孔質膜を含む素子基板の断面図である。 第6実施形態の配向膜及び多孔質膜を含む素子基板の断面図である。 第6実施形態の多孔質膜のSEM写真である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。説明に用いる図面において、特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造の寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせている場合がある。
[第1実施形態]
図1は、液晶装置100の構成を示す図である。図1(a)は、液晶装置100の平面構成図、図1(b)は図1(a)のH−H’線に沿う断面構成図である。
液晶装置100は、素子基板(第1基板)10と対向基板(第2基板)20とを備えている。素子基板(第1基板)10と対向基板(第2基板)20とは、平面視略矩形枠状のシール材52を介して貼り合わされている。シール材52には、液晶を注入するための開口部55(液晶注入口)が形成されており、該開口部55が封止材54により封止されている。シール材52及び封止材54に囲まれた領域内には、液晶層50が封入されている。シール材52及び封止材54の内周側に沿って平面視矩形枠状の額縁53が形成されており、額縁53の内側の領域が表示領域11となっている。
表示領域11の内側には、複数の画素12がマトリクス状に設けられている。画素12は、表示領域11の最小表示単位を構成している。シール材52の外側の領域には、素子基板10の1辺(図示下辺)に沿って、データ線駆動回路101および外部回路実装端子102が形成されており、この1辺に隣接する2辺に沿ってそれぞれ走査線駆動回路104が形成されて周辺回路を構成している。
素子基板10の残る1辺(図示上辺)には、表示領域11の両側の走査線駆動回路104間を接続する複数の配線105が設けられている。また、対向基板20の各角部においては、素子基板10と対向基板20との間の電気的導通をとるための基板間導通材106が配設されている。
素子基板10の液晶層50側には、複数の画素電極(第1電極)9が配列形成されている。画素電極9は、画素12ごとに設けられている。素子基板10には、複数のスイッチング素子(図示略)が設けられている。スイッチング素子は、例えば薄膜トランジスターにより構成され、画素12ごとに設けられている。スイッチング素子のソース領域は、図示略のデータ線を介してデータ線駆動回路101と電気的に接続されている。スイッチング素子のゲート電極は、図示略の走査線を介して走査線駆動回路104と電気的に接続されている。スイッチング素子のドレイン領域は、画素電極9と電気的に接続されている。
画素電極9上には、第1配向膜16が形成されている。対向基板20の液晶層50側に、額縁53および遮光膜23が形成されている。額縁53および遮光膜23の上に表示領域11の全面を覆う共通電極(第2電極)21が形成されている。共通電極21上には、第2配向膜22が形成されている。液晶層50に電界が印加されていない状態の液晶層50の配向状態は、第1配向膜16および第2配向膜22により制御されている。
液晶装置100は、反射型の液晶装置として構成されている。画素電極9はアルミニウム(Al)や銀(Ag)等の高反射率の金属材料からなる反射電極として構成されており、共通電極21はインジウム錫酸化物(以下、ITOという)等の透明導電性材料からなる透明電極として構成されている。
表示すべき画像の画像信号は、液晶装置100の外部から外部回路実装端子102を介して供給される。データ線駆動回路101は、画像信号に含まれる画素ごとの階調値を示す画像データに基づいて、液晶層50を駆動する駆動電圧波形をスイッチング素子に出力する。走査線駆動回路104は、画像信号に含まれる画素の表示タイミングを示すデータに基づいて、スイッチング素子のゲート電極に電圧を印加し、スイッチング素子のオンオフを制御する。
スイッチング素子がオンになると、上記の駆動電圧波形が画素電極9に供給され、画素電極9に電圧が印加される。共通電極21の電位は、例えば複数の画素12で共通の共通電位に保持されている。液晶層50には、画素電極9と共通電極21との間の電位差に相当する電圧が印加される。この電圧により生じる電界によって、液晶層50の配向状態が変化する。液晶層50に入射した光は、液晶層50の配向状態に応じて画素12ごとに偏光状態が変化する。液晶層50から射出された光を偏光板(図示略)に通すことにより、画像データに応じた階調値の光が偏光板から射出される。このようにして、画像データに対応する画像を表示することが可能になっている。
図2は、素子基板10の断面図である。図2は、配向膜周辺の構造を説明するための図であり、説明上必要な構成のみ図示しているが、素子基板10には、このような構成以外にも、薄膜トランジスターや層間絶縁膜等が必要に応じて設けられている。
素子基板10上には、画素電極9と多孔質膜30と配向膜16とが順に積層されている。多孔質膜30は、シリコン酸化物又は金属酸化物によって形成されている。多孔質膜30の表面には、平均孔径が1nm以上50nm以下となる多数の細孔が1nm以上50nm以下の間隔で形成されている。配向膜16は、シリコン酸化物又は金属酸化物によって形成された多数の柱状の結晶体(カラム)によって形成されている。結晶体の結晶成長方向は、基板法線に対して斜めに傾いた方向である。
図示は省略するが、対向基板20側の配向膜22の構成も素子基板10側と同じである。すなわち、対向基板20上には、共通電極21と多孔質膜と配向膜22とが順に積層されている。多孔質膜の構成及び配向膜22の構成は、素子基板10側の多孔質膜30の構成及び配向膜16の構成と同じである。
図3は、配向膜16の形成方法の説明図である。図4は、配向膜16の下地となる多孔質膜のSEM写真(平面図)である。図5は、従来の配向膜の形成方法の説明図である。なお、対向基板20側の配向膜22の形成方法も図3に示したものと同じである。
図3(a)に示すように、まず、ゾルゲル法を用いて素子基板10上に多孔質膜30を形成する。具体的には、多孔質膜の前駆体を含む溶液を素子基板10上に塗布し、該前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、素子基板10上に多孔質膜30を形成する。前駆体としては、シリコンアルコキシド(Si(OR))又は金属アルコキシド(M(OR))を用いる。Rはアルキル基等の有機物を含む官能基(有機基)であり、Mはアルミニウム(Al)やマグネシウム(Mg)等の金属原子である。
前駆体を加水分解及び脱水重縮合させると、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる膜が形成される。このとき、前駆体中の有機基Rが膜の外部に排出され、その排出経路として、膜の表面に平均孔径が1nm以上50nm以下の多数の細孔30Hが形成される。多孔質膜16の表面には、このような細孔30Hと、細孔30H間を仕切る突起状の壁部(尖鋭突起物)30aが1nm以上50nm以下の間隔Wで多数形成される(図4参照)。
次に、図3(b)に示すように、多孔質膜30の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着する。物理蒸着を行う方法としては、斜方蒸着法やスパッタ法等が好適である。蒸着粒子16aは、多孔膜30の表面をマイグレーションし、多孔質膜30の表面の細孔30H若しくは尖鋭突起物30aを起点として結晶化が進む。その結果、図3(c)に示すように、細孔30H若しくは尖鋭突起物30aを起点として多孔質膜30の表面に多数の柱状の結晶体(カラム)16bが形成される。液晶分子は、柱状結晶体16bの表面に沿って、若しくは、柱状結晶体16bと柱状結晶体16bとの間に形成される溝に沿って配向する。そのため、柱状結晶体16bは配向膜16として機能する。
本発明の配向膜の形成方法を従来の配向膜の形成方法と比較する。図5は、特許文献1に記載された従来の配向膜の形成方法を示す図である。図5の方法では、化学研磨によって平坦化された基板110の表面にシリコン酸化物を物理蒸着する(図5(a)、図5(b))。蒸着粒子116aは基板110上をマイグレーションするが、結晶化の起点となる凹凸が存在しないため、結晶化は基板全体で均一に生じない。そのため、物理蒸着で発生、成長させる柱状結晶体116bの形状(傾斜角、径、膜厚)や密度にばらつきが発生し易く、配向膜全体で配向特性を均一化することは難しくなる(図5(c))。
一方、本実施形態の配向膜の形成方法では、多孔質膜30を下地として、その上に配向膜を物理蒸着している。そのため、結晶化の起点となる凹凸が基板上に多数存在し、結晶化が基板全体で均一に生じ易い。細孔30Hの形状や密度にはばらつきが存在するが、本実施形態の配向膜の形成方法では、そのような細孔30Hをそのまま配向膜として利用するのではなく、それを柱状結晶体16bの結晶化の起点とするのみなので、柱状結晶体16bの形状や密度は下地の多孔質膜30の影響を受け難くなり、概ね配向膜全体で柱状結晶体16bの形状や密度は均一なものとなる。よって、配向特性が配向膜全体で均一な液晶装置が提供される。
また、多孔質膜30は前駆体を含む溶液を塗布して形成されるので、下地に電極や配線等によって形成された凹凸が存在しても、その凹凸の段差を平坦化することができる。そのため、液晶層の層厚が均一な液晶装置が提供できる。さらに、配向膜16と多孔質膜30は、いずれもシリコン酸化物又は金属酸化物によって形成されるため、配向膜16と多孔質膜30との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態の液晶装置に用いられる素子基板10の断面図である。本実施形態において第1実施形態と異なる点は、多孔質膜32の下地にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる絶縁膜31を形成した点である。よって、第1実施形態と共通の構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
素子基板10上には、画素電極9と絶縁膜31と多孔質膜32と配向膜16とが順に積層されている。絶縁膜31は、シリコン酸化物又は金属酸化物によって形成されている。絶縁膜31は、CVD法によって形成されるとともに化学研磨によって平坦化され、多孔質膜32よりも緻密な膜となっている。絶縁膜31は、好ましくは多孔質膜32と主成分が同じ材料によって形成される。そのため、絶縁膜31と多孔質膜32との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
多孔質膜32の形成方法及び配向膜16の形成方法は、第1実施形態で説明した多孔質膜30の形成方法及び配向膜16の形成方法と同じである。図示は省略したが、対向基板20側の配向膜22の構成も素子基板10側と同じである。すなわち、対向基板20上には、共通電極21と絶縁膜と多孔質膜と配向膜22とが順に積層されている。対向基板20側の絶縁膜、多孔質膜、及び配向膜22の構成及び形成方法は、それぞれ素子基板10側の絶縁膜31、多孔質膜32、及び配向膜16の構成及び形成方法と同じである。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態の液晶装置に用いられる素子基板10の断面図である。本実施形態において第1実施形態と異なる点は、多孔質膜35を複数の多孔質膜(第1多孔質膜33、第2多孔質膜34)によって形成した点である。よって、第1実施形態と共通の構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
素子基板10上には、画素電極9と第1多孔質膜33と第2多孔質膜34と配向膜16とが順に積層されている。図7では、多孔質膜35は、第1多孔質膜33と第2多孔質膜34の2層によって形成されているが、多孔質膜の構成はこれに限らず、3層以上の多孔質膜の上に配向膜16を形成しても良い。
第1多孔質膜33と第2多孔質膜34は互いに異なる材料によって形成されている。多孔質膜35のうち配向膜16と接する部分の第2多孔質膜34は、配向膜16と主成分が同じ材料によって形成され、画素電極9と接する部分の第1多孔質膜33は、画素電極9を構成する金属の酸化物を主成分として形成されている。例えば、画素電極9がアルミニウムによって形成され、配向膜16がシリコン酸化物によって形成されている場合には、第1多孔質膜33はアルミニウム酸化物によって形成され、第2多孔質膜34はシリコン酸化物によって形成される。
第1多孔質膜33と第2多孔質膜34は、いずれもシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドを前駆体として用いたゾルゲル法によって形成されている。すなわち、多孔質膜35を形成する工程では、溶液に含まれる前駆体を順次変えながら前記溶液の塗布と前記前駆体の加水分解処理及び脱水重縮合処理とを繰り返すことにより、互いに材料の異なる複数の多孔質膜33,34を素子基板10上に順次積層する。
この構成によれば、画素電極9と多孔質膜35との密着性、多孔質膜35と配向膜16との密着性、並びに、画素電極9上に積層された複数の多孔質膜33,34同士の密着性が良好になり、歩留まりが向上する。
配向膜16の形成方法は、第1実施形態で説明した配向膜16の形成方法と同じである。図示は省略したが、対向基板20側の配向膜22の構成も素子基板10側と同じである。すなわち、対向基板20上には、共通電極21と第1多孔質膜と第2多孔質膜と配向膜22とが順に積層されている。対向基板20側の第1多孔質膜、第2多孔質膜、及び配向膜22の構成及び形成方法は、それぞれ素子基板10側の第1多孔質膜33、第2多孔質膜34、及び配向膜16の構成及び形成方法と同じである。
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態の液晶装置に用いられる素子基板10の断面図である。本実施形態において第1実施形態と異なる点は、多孔質膜36を複数の材料の混合物の膜によって形成した点である。よって、第1実施形態と共通の構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
多孔質膜36は、各々がシリコン酸化物又は金属酸化物からなる複数の材料の混合物の膜として形成されている。複数の材料のうちいずれか1つの材料は、配向膜16と主成分が同じ材料であり、他のいずれか1つの材料は、画素電極9を構成する金属の酸化物が主成分である。例えば、画素電極9がアルミニウムによって形成され、配向膜16がシリコン酸化物によって形成されている場合には、多孔質膜36はアルミニウム酸化物とシリコン酸化物とを含む混合物の膜として形成される。
多孔質膜36は、シリコンアルコキシド又は金属アルコキシドを前駆体として用いたゾルゲル法によって形成されている。すなわち、多孔質膜36を形成する工程では、各々がシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる複数の前駆体を含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、各々がシリコン酸化物又は金属酸化物からなる複数の材料の混合物の膜からなる多孔質膜36を形成する。
この構成によれば、画素電極9と多孔質膜36との密着性、及び、多孔質膜36と配向膜16との密着性が良好になり、歩留まりが向上する。また、第3実施形態のように複数の多孔質膜を積層するものに比べて、多孔質膜全体の厚みを薄くすることができる。そのため、液晶層を挟む電極間に大きな寄生容量が発生しないようにすることができる。
配向膜16の形成方法は、第1実施形態で説明した配向膜16の形成方法と同じである。図示は省略したが、対向基板20側の配向膜22の構成も素子基板10側と同じである。すなわち、対向基板20上には、共通電極21と多孔質膜と配向膜22とが順に積層されている。対向基板20側の多孔質膜及び配向膜22の構成及び形成方法は、それぞれ素子基板10側の多孔質膜36及び配向膜16の構成及び形成方法と同じである。
[第5実施形態]
図9は、第5実施形態の液晶装置に用いられる素子基板10の断面図である。本実施形態において第1実施形態と異なる点は、多孔質膜37に画素電極9よりも仕事関数が大きい金属成分37aを含有させた点である。よって、第1実施形態と共通の構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
金属成分37aは、画素電極9と多孔質膜37とを合わせた層の仕事関数を共通電極21の仕事関数に近づけるために設けられる。すなわち、アルミニウム等の金属材料からなる画素電極9の仕事関数は、ITO等の透明導電材料からなる共通電極21の仕事関数よりも小さい。そのため、長時間液晶装置を動作させると、表示画像にフリッカーが発生したり、液晶層から発生するイオン不純物の偏析によって表示画像に焼きつきを生じたりする(例えば、特開2005−49817号公報を参照)。
そこで、本実施形態の液晶装置では、金属成分37aとして、共通電極21の仕事関数よりも大きい仕事関数を有する金属成分を多孔質膜37の内部に均一に含有させ、画素電極9と多孔質膜37とを合わせた層の仕事関数を共通電極21の仕事関数と許容誤差範囲内(例えば±2%の範囲内)で一致させるようにしている。これにより、焼きつきやフリッカーの発生を抑制することが可能となる。
金属成分37aとしては、仕事関数が共通電極21よりも大きい金属であるNi、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)等が用いられる。これらの金属は、粒径50nm以下のナノ粒子の形で多孔質膜37の内部に分散させても良いし、多孔質膜37を構成するシリコン酸化物のシリコン又は金属酸化物の金属の一部を当該金属成分37aで置換することにより多孔質膜37の内部に含有させても良い。
多孔質膜37は、シリコンアルコキシド又は金属アルコキシドを前駆体として用いたゾルゲル法によって形成されている。すなわち、多孔質膜37を形成する工程では、シリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体と、共通電極21よりも仕事関数の大きい金属成分37aの微粒子又は当該金属のアルコキシドとを含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、金属成分37aを含む多孔質膜37を形成する。
配向膜16の形成方法は、第1実施形態で説明した配向膜16の形成方法と同じである。図示は省略したが、対向基板20側の配向膜22の構成も素子基板10側と同じである。すなわち、対向基板20上には、共通電極21と多孔質膜と配向膜22とが順に積層されている。対向基板20側の多孔質膜及び配向膜22の構成及び形成方法は、それぞれ素子基板10側の多孔質膜37及び配向膜16の構成及び形成方法と同じであるが、対向基板20側の多孔質膜には、金属成分37aが含まれていない点のみ異なる。
[第6実施形態]
図10は、第6実施形態の液晶装置に用いられる素子基板10の断面図である。図11は、多孔質膜38のSEM写真(平面図)である。本実施形態において第1実施形態と異なる点は、多孔質膜38の表面にイオンビームを照射し、該イオンビームによって多孔質膜38の一部を削り取り、若しくは、削り取った多孔質膜の粒子を素子基板10上に再付着させて、イオンビームの照射方向に沿った複数の溝を形成している点である。よって、第1実施形態と共通の構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)は、それぞれイオンビームの照射方向を素子基板10の板面と平行な方向から15°、30°、45°、75°だけ傾いた方向とした場合の多孔質膜38の表面のSEM写真である。素子基板10の板面と平行な方向とは、素子基板10の基板本体10A(図1参照)であるガラス基板の板面と平行な方向をいう。基板本体10Aであるガラス基板の表面は化学研磨等により平滑に形成されている。
多孔質膜38の溝の延在方向は、イオンビームの照射方向に依存する。例えば、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図11(d)の多孔質膜の溝の延在方向は、方位角方向がイオンビームの照射方向と概ね一致しており、また極角方向がイオンビームの照射角度に依存している。多孔質膜38の表面に形成される柱状結晶体の成長方向は、多孔質膜38の溝の延在方向に依存する。液晶分子は柱状結晶体に沿って配向するため、液晶分子の方位角配向方向と極角配向方向(プレチルト角)はイオンビームの照射方向によって制御することができる。また、図11に示すように、イオンビームによって細孔の孔径を小さくすることもできる。そのため、多孔質膜38の表面をイオンビームで処理せずに物理蒸着によって柱状結晶体を成長させる場合に比べて、結晶化の起点が多くなり、柱状結晶体の結晶化も更に均一化することが可能となる。また、多孔質膜38の溝の延在方向を反映して柱状結晶体にも異方性が生じることにより、液晶分子の倒れる方位角が明確になり、応答性と配向均一性を改善することが可能となる。
配向膜16の形成方法は、第1実施形態で説明した配向膜16の形成方法と同じである。図示は省略したが、対向基板20側の配向膜22の構成も素子基板10側と同じである。すなわち、対向基板20上には、共通電極21と多孔質膜と配向膜22とが順に積層されている。対向基板20側の多孔質膜及び配向膜22の構成及び形成方法は、それぞれ素子基板10側の多孔質膜38及び配向膜16の構成及び形成方法と同じである。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。例えば、上記実施形態では、液晶装置100を反射型液晶装置としたが、本発明は反射型液晶装置だけでなく、透過型液晶装置にも適用可能なものである。液晶装置の主な用途としては液晶プロジェクターのライトバルブ(光変調装置)が挙げられるが、直視型の液晶装置(液晶ディスプレイ)に本発明を適用しても良い。
9…画素電極(第1電極)、10…素子基板(第1基板)、16…第1配向膜、16b…柱状結晶体、20…対向基板(第2基板)、21…共通電極(第2電極)、22…第2配向膜、30,32,33,34,35,36,37,38…多孔質膜、30H…細孔、31…絶縁膜、37a…金属成分、100…液晶装置

Claims (5)

  1. 電極を備えた基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、
    前記多孔質膜を形成する工程を行う前に、前記多孔質膜と前記電極との間にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
  2. 電極を備えた基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、
    前記多孔質膜を形成する工程において、前記溶液に含まれる前駆体を順次変えながら前記溶液の塗布と前記前駆体の加水分解処理及び脱水重縮合処理とを繰り返すことにより、互いに材料の異なる複数の多孔質膜を積層し、前記複数の多孔質膜のうち前記配向膜と接する部分の多孔質膜を、前記配向膜と主成分が同じ材料によって形成し、前記複数の多孔質膜のうち前記電極と接する部分の多孔質膜を、前記電極を構成する金属の酸化物を主成分する材料によって形成することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  3. 電極を備えた基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、
    前記多孔質膜を形成する工程において、前記溶液として、各々がシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる複数の前駆体を含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、各々がシリコン酸化物又は金属酸化物からなる複数の材料の混合物の膜からなる多孔質膜を形成し、前記複数の材料のうちいずれか1つの材料は、前記配向膜と主成分が同じ材料であり、前記複数の材料のうち他のいずれか1つの材料は、前記電極を構成する金属の酸化物と主成分が同じ材料であることを特徴とする液晶装置の製造方法。
  4. 第1電極を備えた第1基板と、該第1電極を構成する材料よりも仕事関数が大きい材料から構成された第2電極を備えた第2基板との間に液晶層を挟持した液晶装置の製造方法であって、
    前記第1基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、
    前記多孔質膜を形成する工程において、前記溶液として、シリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体と、前記第2電極を構成する材料よりも仕事関数の大きい金属の微粒子又は当該金属のアルコキシドとを含む溶液を用い、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して、前記金属を含む多孔質膜を形成することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  5. 基板上にシリコンアルコキシド又は金属アルコキシドからなる前駆体を含む溶液を塗布し、前記前駆体を加水分解及び脱水重縮合させて、シリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成する工程と、前記多孔質膜の表面にシリコン酸化物又は金属酸化物を物理蒸着して複数の柱状の結晶体を有する配向膜を形成する工程と、を含み、
    前記多孔質膜を形成する工程において、前記前駆体を加水分解処理及び脱水重縮合処理して前記基板上にシリコン酸化物又は金属酸化物からなる多孔質膜を形成した後、前記多孔質膜の表面にイオンビームを照射し、前記イオンビームによって前記多孔質膜の一部を削り取り、若しくは、削り取った前記多孔質膜の粒子を前記基板上に再付着させて、前記イオンビームの照射方向に沿った複数の溝を形成する工程を含むことを特徴とする液晶装置の製造方法。
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