JP5371995B2 - 試料破砕装置 - Google Patents
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Description
すなわち、その請求項1に記載された発明は、試料と衝撃付与物とを収容する容器に振動を加え、衝撃付与物を試料に衝突させて試料を破砕する試料破砕装置であって、
有底無蓋の箱体で構成される架台と、前記架台の上側の縁部に立設して設けられ、長手方向に弾性伸縮する複数の支柱と、前記各支柱の上端部に上側の縁部が支持され、前記架台の内部空間に吊り下げ状態で配設される有底無蓋の箱体で構成される揺りかご体と、前記揺りかご体の底部に設けられ、モータに連結される偏心軸の回転によって振動を発生させる振動駆動ユニットと、前記振動駆動ユニットの上側に設けられ、前記偏心軸を軸支して、前記試料を収納するラックが装着される振動対象部と、前記架台に支持された固定系に接続して設けられ、前記振動対象部の上面に当接され、上面を押さえ込む弾性部材と、を備え、前記各支柱は、前記架台に対する下側の連結部及び前記揺りかご体に対する上側の連結部に緩衝部材を有するとともに、前記架台内部の中央側に傾斜した姿勢で、前記架台の上側の縁部に立設して設けられる、ことを特徴とする試料破砕装置である。
試料破砕装置においては、不連続的でアトランダムな振動を試料に加えることによって、効率よく試料を破壊することができる必要がある。このため、振動発生源(振動駆動ユニット)と振動対象部の振動を装置本体でうまく支え、アトランダムな振動を安定して継続して行うことができるような、装置本体によるこれらの支持構造が必要である。
そこで、請求項1に記載された発明の試料破砕装置では、揺りかご体の内部下方に重量のある振動駆動ユニットを設け、この振動駆動ユニットの上側に振動対象部を設け、揺りかご体の上側の縁部を支柱の上端部で支持するようにしたので、重心が下方にある重量物(振動駆動ユニットと振動対象部)の振動を安定して継続させることができる。
図1は、本実施例1の試料破砕装置に使用するラックに試料容器を装着する手順を説明するための図、図2は、同試料破砕装置の概略正面図、図3は、同試料破砕装置の概略側面図、図4は、同試料破砕装置に使用する振動駆動ユニットを構成するモータ偏心軸にバランスウエイトを装着した状態を示す側面図、図5は、ラックを除去して右方向前方上方から見た同試料破砕装置における振動対象部の概略斜視図、図6は、フレーム構造体(揺りかご体)と架台の左側の一部が破断されラックを除去して左方向前方上方から見た同試料破砕装置の概略斜視図、図7は、同試料破砕装置に使用する支柱の断面図、図8は、同試料破砕装置に使用する昇降駆動ユニットの動作によってラックがクランプされる過程を説明するための同試料破砕装置の概略部分拡大図である。
先ず、本実施例1の試料破砕装置の全体構造について説明する。
本実施例1の試料破砕装置1は、振動を加えてビーズの衝突により細胞等の試料を破砕する装置であって、その全体構造は、あらまし、図2〜図7に示されるように、床面F上に脚2を介して設置され、平面視矩形状で、有底無蓋の箱体(この箱体は、図中では、フレーム構造からなるものとして示されているが、容器状に構成されても良い。)で構成される架台10と、該架台10の上側の縁部(上側フレーム枠)11に下端部23(図7参照)を支持されて立設して設けられ、長手方向に弾性伸縮する複数(本実施例1の場合、4本)の支柱20と、各支柱20の上端部24(図7参照)に上側の縁部(上部フレーム枠)31が支持される、有底無蓋の箱体で構成されるフレーム構造体(揺りかご体)30と、該フレーム構造体30の底上に設けられ、偏心シャフト(偏心軸)45の回転によって振動を発生させる振動駆動ユニット40と、振動対象部60と、を備えてなる。振動対象部60は、振動駆動ユニット40の作動により、振動を起こさせる対象となる部分であり、振動駆動ユニット40の上側に設けられ、図1に示す試料6を収納するラック7が装着される。なお、図3において、符号100は、架台10上に設置されたコントロールボックスを示し、符号101は、同じく電源ユニットを示す。
架台10及びフレーム構造体30は、図2、図3及び図6に示されるように、有底のフレーム構造に構成されており、各底部13、33には、全体に板材が張られている。架台10及びフレーム構造体30の上面部及び四周の側面部は、縦横の骨材が組み合わされて構成されており、各骨材の内側部に空間部を有する。フレーム構造体30は、図3に示されるように、U字の2脚の各中央部が下方に屈曲(又は湾曲)したフレームをU字状に構成してなる上部フレーム枠31と、フレームを矩形状に構成してなる底部33を有する下部フレーム枠32と、上部フレーム枠31及び下部フレーム枠32を連結する縦フレーム34とで構成される。上部フレーム枠31は、U字の開口部が正面に位置するように配置される。
支柱20は、図7に示されるように、シリンダ状外部材21と、該シリンダ状外部材21内に一部が挿通されて進退するロッド22と、ロッド22におけるシリンダ状外部材21からの突出部に挿通して装着されるスプリング25とを有していて、ロッド22をシリンダ状外部材21に対して進退させてスプリング25を伸縮させることにより、長手方向に弾性伸縮する。支柱20は、架台10の上側フレーム枠11の周上の、正面から見て左右対称の位置(四隅)に、左右それぞれ2本ずつ、合計4本設けられ、これら4本の支柱20が、架台10の内部の中心方向へやや傾斜した姿勢(図2、図3参照)で配置されて、立設して設けられている。なお、シリンダ状外部材21は、内部に大径の空洞部と、小径の空洞部とを連続して有しており、大径の空洞部には、合成樹脂製の円筒状ブッシュ21aが挿入、着座させられていて、ロッド22は、このブッシュ21aと摺動しながら進退する。そして、ロッド22が後退したときには、その下方端を小径の空洞部内に大きく突出させる。
振動対象部60は、振動駆動ユニット40の作動によって振動する構造体及び試料の総称であって、これには、振動台50と、該振動台50上に固定されてラック7を下側から保持する保持プレート61と、ラック7を上側から支持する支持プレート62と、支持プレート62を上下に昇降自在にガイドして昇降駆動する昇降駆動ユニット70と、振動台50の背側面に固着されていて、支持プレート62と昇降駆動ユニット70とを背後から支える縦長四角箱状の枠体80(枠体80の内部にあるものを含む)とが含まれる。昇降駆動ユニット70は、さらに、支持プレート62へ下方向の付勢力を加える付勢手段と、該付勢手段を下降させて停止させ、支持プレート62の上下方向の付勢位置を維持する付勢位置維持手段とを有している。昇降駆動ユニット70の構造については、後で詳しく説明される。ラックを上下から挟んで保持する保持プレート61と支持プレート62とは、狭義の振動対象部をなす。枠体80の上板82の上面には、前述した板バネ(弾性部材)91の先端部が当接される。
振動台50、牽いては、振動対象部60に上下振動を起こさせる振動駆動ユニット40は、図2及び図3に示されるように、フレーム構造体30の底部33に固定された左右一対の軸受取付け台48及び軸受(内側)47を介して回動自在に支持された偏心シャフト45と、該偏心シャフト45に同軸固定されたプーリ43と、フレーム構造体30の底部33に固定された振動駆動用モータ41と、該モータ41の出力軸に固定されたプーリ42と、該プーリ42とプーリ43間を回動連結させた回転運動伝達部材(ベルト)44とからなっている。回転運動伝達部材44としては、ベルトのほかに、チェーンなども適用可能である。
ラック7を上側から押えて支持する支持プレート62は、図2、図3及び図5に示されるように、内部に空間部Sを有する板状ブロック構造をなしていて、ラック7に直接接してこれを上側から押える下部プレート63と、これより所定長上方に離隔されて設けられた上部プレート64と、これら両プレートを結合する側部プレート65とからなっている。下部プレート63と上部プレート64とを結合する手段は、側部プレート65に限られず、どのような手段であっても良く、要は、下部プレート63と上部プレート64とが所定の距離を置いて配置されて、一体構造の板状ブロック体とされれば良いものである。上部プレート64の奥方(図3中では右側)には、後述するナット75及びセンサドグ79(図8参照)が通過し得るように、開口66が形成されている。
支持プレート62の昇降動は、昇降駆動ユニット70の作動によって可能になる。次に、この昇降駆動ユニット70の構造について詳細に説明する。
図2及び図3に示されるように、枠体80の内部であって、正面視して左右一対のガイドレール73間の略中央部には、ネジ軸72が立設されている。このネジ軸72は、支持プレート62の奥方部分を貫通し、開口66を通って上下に延びており、その下端部は、ウォームギア等からなる歯車伝動機構を介して、ネジ軸72を回転させるネジ軸回転駆動ユニット71に連結されている。また、ネジ軸72の上端部は、枠体80の上端の上板82の内面(図2、図3中では下面)に回転自在に支承されている。ネジ軸回転駆動ユニット71は、出力軸を水平に配置されたモータ(ネジ軸用)71aを含み、この出力軸とネジ軸72とが、前記した歯車伝動機構を介して連結されていて、モータ71aの回転をネジ軸72に伝えている。
ラック7は、アルミ等の金属からなり、図1に示されるように、ラック本体をなす方形の形状をしたブロック体7aと、該ブロック体7aの上面を覆う蓋7bとからなっており、ブロック体7aの上面には、試料片6とビーズ5とを収容する柱状の試料容器(チューブ)4を余り隙間のない状態で収納、装着することができる孔8が、垂直方向に複数、形成されている。このようにして試料容器4を収納したラック7は、そのまま細胞破砕装置1の保持プレート61上に載置されてクランプされる。試料容器4は、蓋4aにより密封されて使用される。
次に、昇降駆動ユニット70が支持プレート62を下降させて、支持プレート62が、保持プレート61上に載置されたラック7をクランプする動作について、図8を参照しながら、説明する。
ナット75、バネ押え76、バネ77及び支持プレート62が、前記のようにして一体組立体を構成している状態(図8(a))から、ネジ軸72の回転が進んで、ナット75が下降すると、支持プレート62を構成する下部プレート63が、保持プレート61上に載置されたラック7の上面に接触して、これを上方から押圧し始める状態に至る(図8(b))。これにより、下部プレート63、牽いては、支持プレート62のさらなる下降は阻止され、以後、ナット75とバネ押え76(これらは、前記のとおり、互いに固着関係にあり、一体結合体をなしている。)のみが、バネ77を圧縮しながら、下降を続ける(図8(c))。このようにして、下部プレート63がラック7の上面を押圧した状態で、上部プレート64とバネ押え76との係合は解かれる。
次に、本実施例1の試料破砕装置1の作動について説明する。
振動駆動ユニット40により、振動台50が回転動作の駆動を受けると、振動対象部60の上方が枠体80の上端において板バネ91(弾性部材)により支持されているため、ラック7及びラック7を保持する振動対象部60は、上方に行くに従い、より上方方向に扁平した形状の楕円となるような運動を行う(図14参照)。また、その反動として、振動駆動ユニット40及びフレーム構造体30も、架台10に対して支柱20を介して同様の運動を行う。このようにして、振動を行う振動対象部60、振動駆動ユニット40及びフレーム構造体30は、振動に伴って少なからず重心位置が小刻みに変動するが、架台10の上側フレーム枠11の周上の四隅に立てられている支柱20によって、その変動(揺れ)が吸収される。
他方、振動対象部60に保持されたラック7内では、上記振動によってビーズ5が高速で試料片6とランダムな衝突を繰り返し、試料片6を細かく破細する。
本実施例1の試料破砕装置1は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
フレーム構造の架台10の上側フレーム枠11に複数の支柱20を立設し、各支柱20の上端部24にてフレーム構造体(揺りかご体)30の上部フレーム枠31を支持し、各支柱20によりフレーム構造体30が吊り下げられて設けられる。そして、架台10の底部13の近傍に位置するフレーム構造体30の底部33に、重量のある振動駆動ユニット40が設けられ、この振動駆動ユニット40の上側に振動対象部60が設けられている。この結果、振動物(振動駆動ユニット40と振動対象部60)の重心が下方になり、振動を安定して継続させることができる。
図9は、本実施例2の試料破砕装置に使用されるラックの蓋を開いた状態を示す斜視図、図10は、同ラックの蓋を閉めた状態を示す斜視図、図11は、同ラックを振動対象部のラック保持部に収納する状況を示す斜視図である。
本実施例2の試料破砕装置は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
振動対象部160は、ラック107を密着して収納するためのラック保持部110を有し、ラック保持部110は、下方で偏心シャフト45を軸支し、上方に開口を有する箱状の保持部本体111と、該開口を閉じるための蓋112とを有している。この保持部本体111の下方部にて偏心軸45が直接軸支され、該保持部本体111内にラックが密着して収納され、蓋112により蓋をしてロックする構造となっている。これにより、ラック107とラック保持部110とが一体に保持され、かつ、振動が加わっても、その一体性が維持され、ラック107内の試料6に安定して振動が伝わるようになる。
例えば、実施例1においては、振動対象部60の上面に当接される板バネ(弾性部材)91が接続される固定系は、フレーム構造体(揺りかご体)30における上部フレーム枠(上側の縁部)31に設けられる支持部材90とされたが、これに代えて、架台10における上側フレーム枠(上側の縁部)11に設けられる同様の支持部材とされても良い。このようにすれば、振動対象部60の上端部の支持がより強固にされる。
Claims (9)
- 試料と衝撃付与物とを収容する容器に振動を加え、衝撃付与物を試料に衝突させて試料を破砕する試料破砕装置であって、
有底無蓋の箱体で構成される架台と、
前記架台の上側の縁部に立設して設けられ、長手方向に弾性伸縮する複数の支柱と、
前記各支柱の上端部に上側の縁部が支持され、前記架台の内部空間に吊り下げ状態で配設される有底無蓋の箱体で構成される揺りかご体と、
前記揺りかご体の底部に設けられ、モータに連結される偏心軸の回転によって振動を発生させる振動駆動ユニットと、
前記振動駆動ユニットの上側に設けられ、前記偏心軸を軸支して、前記試料を収納するラックが装着される振動対象部と、
前記架台に支持された固定系に接続して設けられ、前記振動対象部の上面に当接され、上面を押さえ込む弾性部材と、
を備え、
前記各支柱は、前記架台に対する下側の連結部及び前記揺りかご体に対する上側の連結部に緩衝部材を有するとともに、前記架台内部の中央側に傾斜した姿勢で、前記架台の上側の縁部に立設して設けられる、
ことを特徴とする試料破砕装置。 - 前記支柱は、
シリンダ状外部材と、
前記シリンダ状外部材内に一部が挿通されて進退するロッドと、
前記ロッドにおけるシリンダ状外部材からの突出部に挿通して装着されるスプリングと、
前記シリンダ状外部材の下端部の縮径された棒状部と、前記ロッドの上端部とに、それぞれ嵌合されて設けられる前記緩衝部材と、
を有し、
前記スプリングは、前記ロッドの上端部に設けられる緩衝部材と、前記シリンダ状外部材の上端部とに当接される、
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記弾性部材は、前記揺りかご体における前記上側の縁部に設けられる固定系の支持部材に接続して設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記弾性部材は、前記架台における前記上側の縁部に設けられる固定系の支持部材に接続して設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記架台及び前記揺りかご体は、フレームを縦横に組み合わせてなるフレーム構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記振動対象部は、
前記ラックを下側から保持する保持プレートと、
前記ラックを上側から支持する支持プレートと、
前記支持プレートを上下に昇降自在にガイドして昇降駆動する昇降駆動ユニットと、
を有し、
前記昇降駆動ユニットは、さらに、
前記支持プレートに下方向の付勢力を加える付勢手段と、
前記付勢手段を下降させて停止させ前記支持プレートの上下方向の付勢位置を維持する付勢位置維持手段と、
を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記ラックは、
ブロック体と、
前記ブロック体の上面を覆う蓋と、
からなり、
前記ブロック体の上面に、前記試料と前記衝撃付与物とを収容する柱状の試料容器を装着する孔を垂直方向に複数、形成した
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記振動対象部は、前記ラックを密着して収納するためのラック保持部を有し、
前記ラック保持部は、
その下方部に設けられる軸受にて前記偏心軸を軸支し、上方部に開口を有する箱状の保持部本体と、
前記開口を閉じるための蓋と、
を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の試料破砕装置。 - 前記ラックの蓋は、その上側表面に取っ手を取り付けたことを特徴とする請求項7に記載の試料破砕装置。
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