JP5373399B2 - リシノール酸系ポリエステル組成物及びその製法 - Google Patents

リシノール酸系ポリエステル組成物及びその製法 Download PDF

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Description

本発明は、新規な非石油系のリシノール酸系ポリマーに関する。
また、本発明は、リシノール酸又はその誘導体に対して油脂加水分解酵素(リパーゼ)の固定化物を触媒として得られる新規な高分子量のリシノール酸系ポリエステルに関する。
さらに詳しくは、本発明は、新規な高分子量を有するリシノール酸系ポリエステル又は架橋剤を配合してなることを特徴とするリシノール酸系ポリエスル組成物及び該ポリエステル組成物を架橋してなるポリエステルエラストマーに関する。
近時、イラク、イラン等の中東情勢の緊迫化や中国等の後進国の産業基盤の発展により原料として、又はエネルギー源としての石油資源の獲得競争の激化により世界的な石油の高騰をきたしている。そのため石油代替エネルギーの開発、石油原料に替わる天然由来原料をベースとした素材開発が活発化してきている。
一方、地球温暖化対策として製品の製造に対する二酸化炭素の発生量を抑えるべく省エネ装置や製造方法の開発、環境汚染対策として生分解性素材のような循環型の素材や安全性の確保できる製品の開発も同時に活発に進められている。
循環型の素材としては、生分解性のポリエステル、とりわけ脂肪族ポリエステルに関する研究開発が盛んで、このポリマーに関する特許出願は多い。その一例を示すと、脂肪族ジカルボン酸又はそのエステル、脂肪族又は脂環式ジオール、天然由来の不飽和酸又はそのエステルからなる熱可塑性の生分解性脂肪族コポリエステルが特許文献1〜3に開示されており、モノブチル錫酸を触媒として1種以上の脂肪族ジカルボン酸又はそのエステルと、1種以上の直鎖又は分岐した脂肪族グリコールから生分解性の脂肪族ポリエステルの製造方法が特許文献4に開示されている。
また、天然油又は重合トリグリセリドと、アルキルフェノール、ベンゾトリアゾール、芳香族アミンの少なくとも1種、さらには、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の金属ベ
ース物質からなる生分解性の植物油グリースが特許文献5に開示されている。
さらに、油脂を原料としたリシノール酸を含有するポリエステルの合成方法としては、リシノール酸ラクトンとラクチドを各混合比で高温条件下、SnまたはZ化合物を触媒として作用させることで、分子量5000〜16,200、融点100〜130℃の共重合体が得られ、DDS用途への利用が検討されており、共重合体の結晶性がポリ乳酸より低いため加水分解されやすいことが非特許文献1に報告されている。また、非特許文献2では、リシノール酸と乳酸を高温条件下、各混合比で重縮合することでポリエステルを合成し、次いでさらに減圧処理することにより分子量6000〜14000のランダムな共重合体を得たことが報じられている。これらの非特許文献においては、ラクトンを経由した金属触媒による開環重合法又は高温、減圧条件下での重縮合反応によるポリエステルの合成であり、得られたリシノール酸を含有するポリエステルの分子量は低く、得られた乳酸との共重合ポリエステルの物性、性能に関する報告は開示されていない。
また、ヒドロキシル基を含有する脂肪酸と脂肪族ジカルボン酸からなる分子末端にアミノ基を有するポリエステル化合物が特許文献6に、医用材料を目的としたリシノール酸と乳酸を重縮合反応によりリシノール酸含有率をコントロールした反応性の生分解性共重合体が特許文献7に開示されているが、非特許文献1及び2に記載されているポリエステルの重合法と同様にして得られている。
さらに、リシノール酸組成物を架橋させたエラストマーとして、過酸化物開始剤の存在下で、ヒマシ油又はリシノール酸誘導体、エポキシ化油及びポリカルボン酸から形成される組成物からエラストマーを形成し、良好な機械的強度及び弾力性を示し、摩耗及び加水分解に抵抗性のあるシート材料が特許文献8に開示されている。
一方、生分解性のポリエステルの重合に際して、熱による縮合反応以外の重合方法として、酵素を用いた重合法が報じられている。すなわち、加水分解酵素であるリパーゼを用いて平衡反応の中でエステル化の方向の反応を進行させる重合法であり、酵素リパーゼの効率的な利用を意図した固定化リパーゼを用いる油脂、又は脂肪酸からポリエステルを合成する方法である。
かかる観点から特許文献9には、焼成ゼオライトなる担体に固定化した固定化リパーゼを用いて、担体中の水分を固定化酵素1g当たり800mg以下に調節しつつリシノール酸からポリエステルを製造する方法が開示されている。
これら公知文献によるリシノール酸からのポリエステルの製造においては、重合に用いる酵素反応の至適温度が熱化学反応と比べて低温であり、省エネルギーかつ、有害な有機溶剤や触媒を要しないので、地球温暖化や環境汚染の観点からも好ましいポリエステルの合成方法である。しかしながら、特許文献9における実施例では、エストライドの脱水縮合率を中和価で追跡しており、実施例から中和価30以下のエストライドは得られていない。この中和価の値から推測されるポリエステルの平均分子量は、3000を越えず、比較的分子量の小さいポリエステルであると推論される。
特表2005−523355号公報 特表2005−523356号公報 特表2005−523357号公報 特表2002−539309号公報 特開平10−46180号公報 特開平5−125166号公報 特開2005−113001号公報 特表2006−516998号公報 特開平5−211878号公報
Biomacromolecules 2005,6,1679-1688 Macromolecules 2005,38,5545-5553 上記の公知文献から、脱石油を意図し、地球温暖化や環境汚染をクリアーした生分解性のポリエステルを経済性が優れた工業的手法によって得る技術に到達しているとは言えない。
本発明の用途の一つとして期待されるゴム製品の分野について見てみると、汎用材料の一つで非石油系素材である天然ゴムは、イソプレンがシス1,4―結合したポリイソプレン骨格を主に有するものの、高分子量ゲルを多く含み、また多くのタンパク質を含むため品質の安定化が困難であり、加えてそのままでは可塑性に乏しく加工性に劣るので、加工に際して素練り工程(分子切断)を必要とすることおよび各種酸化防止剤を配合して耐久性の向上を図っている。
天然ゴムにおけるこれらの欠点を補う素材として各種合成ゴムが開発されてきたが、これらはいずれも石油を原料としており、生分解しないのが一般的である。これら石油系原料の合成ゴムを列挙すると、ジエン系ゴムでは、ブタジエン重合体(BR)、イソプレン重合体(IR)、クロロプレン重合体(CR)、イソブテンと少量のイソプレンの重合体(HR)、ブタジエンとスチレンの共重合体(SBR),ブタジエンとアクリロニトリルの共重合体(NNR)などがあり、非ジエン系ゴムとしてはエチレンとプロピレンの共重合体であるEPM、エチレン、プロピレン、少量の非共役ジエン化合物であるEPDM、ポリエチレンに二酸化硫黄と塩素を反応させたハイパロン、ジオオールとジイソシアネートの重付加反応した重合体であるウレタンゴム、ジクロルエタンと四硫化ナトリウムなどとの重縮合物である多硫化ゴム、環状シロキサンの開環重合などで得られるシリコンゴムやフッ化ビニリデンとトリフルオロクロルエチレンの共重合体であるフッ素ゴムなどがある。
これらの合成ゴムは、耐候性、耐油性、耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性、耐熱性などの特徴を生かしてタイヤ、ベルト、自動車部品や各種工業用品に用いられている。これら合成ゴムの利用は、ゴム素材と他の特徴ある素材との複合化により複合材料として益々その用途を広げている。
これら合成ゴムは、あらゆる工業分野に用いられているが、その原料である石油の安定供給が危ぶまれるとともに、資源の再利用や廃棄時の環境汚染の問題は、合成ゴム素材が石油系高分子であることによりきわめて困難であるという問題を抱えている。さらには、これらの合成ゴムの重合時に使用する有機溶媒および熱エネルギーを節約できれば、より好ましいことはいわずもがなであり、本発明で得られるポリマーの従来のゴム素材の用途への利用が考えられる。
以上のような技術的背景の下に工業的には石油を原料とするポリマー素材、この素材を使用したエラストマーが主体的に用いられており、脱石油原料、環境汚染防止、省エネルギーの観点からみると多くの問題点を包含している。
かかる問題点を解決するために、天然の素材などの石油代替原料を原料として省エネル
ギー化を達成するためにタンパク質からなる酵素などの熱反応によるよりも低温で作用する触媒を用いて効率的、かつ毒性のある工業触媒のような有害な素材を用いない方法で重合することが求められている。
以上記述したように脱石油原料、省エネルギー及び環境汚染防止を達成するために、植物油由来のような天然の素材を利用して、これに酵素のような自然界に存在し、常温に近い温度領域で効率的に触媒反応を遂行可能な触媒を用いて人体に有害な素材を使用しない方法での重合反応や架橋反応が可能な素材を見いだした。
すなわち、ひまし油から分離して得られる水酸基を12位に有するリシノール酸又はこの誘導体(エステル体、又は水添して得られる化合物)を原料とし、酵素リパーゼを固定化して酵素の有効利用を可能とした固定化リパーゼを用いて、常温に近い温度領域で重縮合反応を遂行し、工業的に有用な高分子量のポリエステルを合成する方法を見いだし、この高分子量ポリエステルを架橋して、合成ゴムと遜色のないエラストマーを得ることが可能となった。
リシノール酸は、Ricinus 属種子油に多く含まれる不飽和ヒドロキシ酸で、その化学名は、12−ヒドロキシ-cis-9-オクタデセン酸であり、下記化学式で表される。
このようなリシノール酸は、安価に得られ、かつ地球に優しい工業的材料と言えるので、本発明における大きな利点である。
Figure 0005373399
本発明では、リシノール酸又はその誘導体(エステル体、又は水添して得られる化合物)は、分子量約300,分子中の12位にヒドロキシル基があり、分子末端にカルボン酸又はカルボン酸エステルを有するため、エステル化又はエステル交換反応により自己縮合して線状高分子化することを利用するものである。また、述するような高分子化反応を遂行するために固定化リパーゼを合成ゼオライトの存在下、又は減圧下なる共沸脱水条件の下で行うことを特徴とするものである。
本発明は、基本的には、以下の構成よりなるものである。
(1) リシノール酸又はその誘導体に対して油脂加水分解酵素(リパーゼ)の固定化物を触媒として(共)重合された、重量平均分子量(Mw)20000以上を有することを特徴とするリシノール酸系ポリエステル。
(2) さらに、合成ゼオライトを非接触で作用させることにより(共)重合されたことを特徴とする(1)に記載のリシノール酸系ポリエステル。
(3) 示差走査熱量分析装置(DSC)から求まるガラス転移温度が−40℃以下であることを特とする(1)又は(2)に記載のリシノール酸系ポリエステル。
(4) 重量平均分子量(Mw)20000以上を有するリシノール酸又はその誘導体を重合して得られるリシノール酸系ポリエステルに架橋剤を配合してなることを特徴
とするリシノール酸系ポリエステル組成物。
(5) 前記架橋剤が、イオウ系化合物であることを特徴とする(4)に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
(6) さらに、補強剤を含むことを特徴とする(4)または(5)に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
(7) 前記補強剤がカーボンブラックであることを特徴とする(6)に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
(8) さらに、加硫促進剤を含むことを特徴とする(4)〜(7)に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
(9) (4)〜(8)に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物から得られる架橋ポリエステルエラストマー。
10) 架橋ポリエステルエラストマーの粘弾性試験から得られる以下指標が、(I)、(II)を満たすことを特徴とする()に記載のポリエステルエラストマー。
G*(−30℃)/G*(20℃) ≦ 3.0 … (I)
G*(−70℃)/G*(20℃) ≧ 10.0 … (II)
(11) (9)または(10)に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とするタイヤ。
(12) (9)または(10)に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とするベルト。
(13) (9)または(10)に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とする自動車部品。
(14) (9)または(10)に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とする工業用品。
以上のことから、本発明は、天然物の安価な材料である植物油であるひまし油から得られるリシノール酸又はその誘導体(エステル体、又は水添して得られる化合物)を原料として、環境汚染の原因となる有害な重合触媒や有機溶媒を用いないで合成ゼオライトと併用した固定化酵素により通常の化学反応と比較して比較的低温下で、高分子量のリシノール酸系ポリエステルを重合した。また、固定化酵素を合成ゼオライトと併用することによって効率よく高分子量ポリマーを得ることが可能となる。
本発明では、このように固定化酵素の活性を維持できる比較的低温で反応効率の良好な酵素反応を用いるため、該ポリエステルを重合するのに省エネルギー化を達成できると共に熱縮合反応と比較して二酸化炭素の排出量も著しく低減することができる。
本発明のポリマーの構造解析図 モレキュラーシーブ4Aの存在下、固定化リパーゼによる縮合反応における反応時間に対する生成ポリエステルの重量平均分子量を示す。
本発明は、脱石油原料であるリシノール酸又はその誘導体を用いて通常の化学反応と比較して溶媒を用いない穏和な温度でかつ、反応効率が優れる酵素反応により工業的に価値のある高分子量のポリマーを合成し、このポリマーを用いて得たエラストマーに関する。
本発明におけるリシノール酸誘導体としては、リシノール酸のエステル体及びリシノール酸を水添して得られる12−ヒドロキシステアリン酸がある。
本発明における出発原料となる、重量平均分子量約300のリシノール酸又はその誘導体は、熱重縮合反応や加水分解酵素であるリパーゼを用いるエステル化、又はエステル交換反応で比較的容易に重合できる。
しかしながら、目的とするエラストマーなどを製造するためには、リシノール酸又はその誘導体から得られるポリエステルの分子量が機械強度やゴム弾性に大きく影響し、分子量が小さいと工業的に従来用いられているエラストマーや合成ゴムの代替素材とは成り難い。
本発明においては、酵素反応過程で縮合水(リシノール酸の場合)又は低級アルコール(リシノール酸エステルの場合)を逐次反応系から除去することにより重量平均分子量が20000以上のポリエステルを容易に作成することが可能となり、エラストマーの原料として有用なポリエステルを得ることができた。
本発明では、油脂加水分解酵素(リパーゼ)の固定化物を触媒に用いて得られるリシノール酸系ポリエステルの重量平均分子量(Mw)は、2万〜50万、好ましくは重量平均分子量(Mw)2万5千〜45万、さらに好ましくは重量平均分子量(Mw)2万7千〜40万である。
本発明におけるリシノール酸又はその誘導体からポリエステルを得るために、比較的低温で縮合反応を行うことのできる油脂加水分解酵素のリパーゼを用いることにより省エネルギーに貢献できると同時に生成したポリエステルに有毒な触媒が混入することもなく、通常の化学反応で必要とする有機溶媒も必要としない。
さらに、固定化酵素を用いることにより、酵素を繰り返し縮合反応に利用することができるばかりか、化学修飾しない単独の酵素を用いるよりも固定化することにより熱安定性も向上し、酵素反応の場を安定的にコントロールしやすく、また、生成するポリエステルに酵素が残存して、このポリエステルを原料としたエラストマーの物性に悪影響を与えることも防止できる。すなわち、純度の良好なポリエステルを容易に、かつ、省エネ的に得ることができる。また、固定化酵素を合成ゼオライトと併用した場合は、効率よく高分子量ポリマーを得ることが可能となる。
本発明で得られるリシノール酸又はその誘導体からなるポリエステルは、重量平均分子量が大きく、通常の酵素反応では達成し難いポリエステルである。
その構造解析結果を図1に示す。
本発明のポリマーは、可逆反応をつかさどる酵素リパーゼを用いて脂肪酸又は脂肪酸エステルからエステル重合反応を進めるには、生成した水又は低級アルコールを逐次除去する必要があり、そのためには反応系を減圧に保つ等の反応系のコントロールが必要となる。しかるに、モレキュラーシーブ4A等のような合成ゼオライト化合物を存在させることにより単純かつ、容易にエステル重合反応を進めることができるばかりか、ポリエステルを高分子量化することが容易になる。
本発明で使用する合成ゼオライトは、均一な微細孔径を有する無機多孔性物質であり、微細孔径より小さい分子は微細孔内に吸着され、これに対し、微細孔径より大きいサイズの分子は微細孔内に入り得ないので吸着されず、両者を分離することができる。すなわち、分子フルイ効果を有しているので、ポリエステル生成時に生ずる水、低級アルコールを分離することができるものであればよく、格別、合成ゼオライトの構造に影響を受けるものではない。
本発明では、リシノール酸、リシノール酸メチル又はリシノール酸エステルを出発原料として酵素リパーゼによるポリエステルの合成、さらにパーオキサイド系架橋剤によるエラストマーの生成例を下記反応式に示す。
このような高分子量のリシノール酸系ポリエステルを素材とすることによりはじめて、従来の石油原料由来の重合樹脂エラストマー等の代替となる非石油原料のエラストマーとなる。
Figure 0005373399
(反応式)
また、本発明で用いる酵素としては、各種菌体由来のリパーゼが市販されて得ることが可能であるが、本発明者が検討した結果では、Burkholderia cepacia 由来のリパーゼ及
びよびCandida antarctica由来のリパーゼで良好なポリエステル重合結果が得られた。
しかし、本菌株由来の酵素に限定されるものではなく、重量平均分子量が20000以上のリシノール酸系ポリエステルが工業的に可能となるような酵素の活性や安定性が得られ、これらの酵素性能を考慮した酵素価格が廉価であれば使用することを否むものではない。
また、これらの酵素を固定化する方法として、無機・有機担体に吸着固定する方法、酵素同士を架橋して重合反応系に不溶な固定化酵素を得る方法(架橋法)やアルギン酸ゲルやポリマーゲルなどの高分子ゲル中に包括固定する方法など、いずれの方法を用いてもよく、固定化法が簡便で、固定化酵素の活性が高く、安定性が得られる方法であれば特に限定するものではない。
また、本発明で得られるポリエステル外観や物性の確認方法としては、DSC、実体顕微鏡、光学顕微鏡、レオメーターなどによる観察・測定することが好ましい。
本発明においてリシノール酸又はその誘導体を原料とし、リパーゼを触媒に重合を行った時の合成ゼオライト(モレキュラーシーブ4A)の使用効果を確認した。
原料としては、リシノール酸又はリシノール酸メチルエステルを使用し、触媒リパーゼ量を変量使用し、温度を60℃又は80℃とし、その収率を確認した。モレキュラーシーブ(MS4A)を組合せ使用した。
重合結果を表1に示す。
Figure 0005373399
[加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤]
本発明の高分子量のリシノール酸系ポリエステルは、そのまま使用することもできるが、架橋エラストマーとして使用する場合は、高分子量のリシノール酸系ポリエステルに硫黄、又は過酸化物を用いて架橋反応することにより低分子量のリシノール酸系ポリエステルではみられない物性の良好なエラストマー性能を得ることができる。
すなわち、ポリマー組成物中に加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等の加硫系を構成する化合物を配合する。加硫剤としては、イオウ系化合物、有機過酸化物、フェノール樹脂、オキシム化合物等を用いることができる。イオウ系化合物としては、イオウ、塩化イオウ、二塩化イオウ、モルフォリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジチオカルバミン酸セレン等を例示できる。イオウ及びイオウ化合物の中ではイオウが好ましく、リシノール酸系ポリエステル100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部、さらに好ましくは0.3〜3重量部とするのが望ましい。
有機過酸化物としてはジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメエチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ジブチルヒドロペルオキシド等を例示できる。これらの中ではジクミルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシド、ジ第三ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが好ましい。
有機過酸化物の使用量は、リシノール酸系ポリエステル100gに対して、通常0.001〜0.05モル、好ましくは0.002〜0.02モル、さらに好ましくは0.005〜0.015モルとするのが望ましい。
また、加硫剤としてイオウ系化合物を使用する場合には、加硫促進剤の併用が好ましい。加硫促進剤としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−
(2,4−ジニトロフェニル)メルカプトベンゾチアゾール、2−(2,6−ジエチル−4−モルフォリノチオ)ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール系;ジフェニルグアニジン、トリフェニルグアニジン、ジオルソトリルグアニジン等のグアニジン系;アセトアルデヒド−アニリン縮合物、ブチルアルデヒド−アニリン縮合物、アルデヒドアミン系;2−メルカプトイミダゾリン等のイミダゾリン系;ジエチルチオウレア、ジブチルチオウレア等のチオウレア系;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等のチウラム系;ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオ酸塩系;ジブチルキサトゲン酸亜鉛等のザンテート系;その他亜鉛華等を挙げることができる。
これらの加硫促進剤の使用量は、リシノール酸系ポリエステル100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜15重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部とするのが望ましい。
さらに、加硫剤として、有機過酸化物を使用するときは、加硫助剤の併用が好ましい。加硫助剤としてはイオウ、p−キノンジオキシム等のキノンジオキシム系、エチレングリコールジメタクリレートやトリメチロールプロパントリメタクリレート等のアクリル系、ジアリルフタレートやトリアリルイソシアヌレート等のアリル系、その他マレイミド系、ジビニルベンゼン等が挙げられる。加硫助剤の使用量は、使用する有機過酸化物1モルに対して0.5〜2モル、好ましくは0.5〜1.5モル、さらに好ましくはほぼ等モルの量とするのが望ましい。
本発明で必要に応じ使用される活性剤としては、ポリエチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、ジーn−ブチルアミン、トリエタノールアミン等のアミン類等を挙げる事が出来る。活性剤の使用量は、リシノール酸系ポリエステル100重量部に対して0.2〜10重量部、好ましくは0.3〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜4重量部とするのが望ましい。
その他ゴムに使用される、補強剤、充填剤、老化防止剤、加工助剤等の適宜の配合剤を、本発明の目的を損なわない範囲内で使用することが出来る。
[補強剤及び無機充填剤]
本発明で得られる高分子量のリシノール酸系ポリエステルは、引張強度、引裂強度、耐摩耗性等の機械的性質を向上するために、補強剤を配合することが好ましい。具体的には、SRF、GPF、FEF、MAF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラック、これらカーボンブラックをシランカップリング剤等で表面処理したのもの、シリカ、活性化炭酸カルシウム、微粉タルク、微粉ケイ酸等を用いることができる。また、無機充填剤としては軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー等を用いることができる。
すなわち本発明のポリマー100重量部に対し、10〜300重量部、好ましくは30〜250重量部、さらに好ましくは30〜230重量部の量で含有することができる。
[老化防止剤]
さらに、本発明では、老化防止剤を単独で或いは2種以上の組み合わせで用いることができるが、リシノール酸系ポリエステル100重量部に対して、老化防止剤を0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜8重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部とするのが望ましい。
老化防止剤を使用することにより、製品寿命を長くすることが可能である点は通常のゴム組成物と同様であり、従来公知の老化防止剤、例えばアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、イオウ系老化防止剤等を用いることができる。
老化防止剤としては、具体的には、フェニルブチルアミン、N,N−ジ−2−ナフチル−pフェニレンジアミン等の芳香族第2アミン系老化防止剤、ジブチルヒドロキシトルエン、テトラキス[メチレン(3,5−ジーt−ブチルー4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン等のフェノール系老化防止剤、ビス[2−メチルー4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド等のチオエーテル系老化防止剤、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル等のジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、2−メルカプトベンゾイルイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート等の硫黄系老化防止剤等が挙げられる。
[加工助剤]
さらに、本発明のポリマー組成物に対しては、加工助剤として一般に加工助剤としてゴムに配合されるものを広く使用することができる。具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムまたはエステル類等が挙げられる。加工助剤は、リシノール酸系ポリエステル100重量部に対して、10重量部以下、好ましくは8重量部以下、さらに好ましくは6重量部以下の量で適宜用いることができる。
[リシノール酸系ポリエステル組成物の調製]
JIS K6395 5.2項A2法に従って、規定量の各種副剤資材(カーボンブラック、ステアリン酸、亜鉛華、など)又は架橋剤、架橋助剤を混練し、リシノール酸系ポリエステル組成物を得た。
[架橋エラストマーの調製]
JIS K6299記載の方法で、熱プレス170℃、30分の条件で架橋して得た。[加硫ゴム物性の測定]
(1)HA(硬度)の測定
硬度試験は、JIS K 6253に準拠して行い、スプリング硬さ(JIS A硬度)を測定した。
(2)引張試験
架橋エラストマーの引張り強さおよび伸びはJIS K6251に記載されているダンベル試験片を調整し、この試験片を用いて、同JIS K6251第3項に規定される方法に従い
、測定温度25℃、引張り速度50mm/分の条件により測定した。
(5)粘弾性試験
前記架橋エラストマーの調製の項にて調製した架橋エラストマーのプレスシートを、幅10mm×長さ40mm×厚み2mmの打ち抜き刃により所定の形状にした後、粘弾性試験機に取り付けて測定を行なった。具体的には、動的粘弾性試験はレオメトリック社製の粘弾性試験機(レオメトリック社製ARES)を用い、測定温度−70〜80℃、周波数10Hz、歪み1%の条件において、動的せん断弾性率G‘(dyn/cm2)と動的せん
断損失率G‘‘(dyn/cm2)を求め、動的複素弾性率G*、動的複素粘性率E*を
下式より求めた。
G*=G‘+iG‘ E*=E‘+iE‘
tanδ=G‘‘/G‘
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
酵素反応により得られるリシノール酸ポリエステルの分子量の検討を行った。基質としてリシノール酸、リシノール酸メチル及びリシノール酸エチル(以上いずれもシグマ社製)を用いて基質に対して50重量%の固定化リパーゼ(アマノ社製、Burkholderia cepacia 由来の固定化リパーゼ)を用いて、80℃で168時間、モレキュラーシーブ4A(
MS 4A)の有無で反応させた。
生成したポリエステルの重量平均分子量を表2に示す。
Figure 0005373399
なお、上記ポリエステルの生成反応において、基質がリシノール酸の場合にはモレキュラーシーブ4Aの有無により生成するポリエステルの分子量は変化しないが、リシノール酸エステルにおいては、モレキュラーシーブ4Aの有無により生成するポリエステルの分子量は大きく異なり、MS4Aの存在により分子量が飛躍的に増大する。収率については、MS4Aの存在により若干低下するが、工業的には分子量の増大の方がメリットが大きい。
リシノール酸エステルとしてメチルエステル(シグマ社製)を用いてこれらのエステルに対して50重量%の固定化リパーゼ(アマノ社製)を用いて、60℃、80℃及び100℃の反応を行って、反応系におけるモレキュラーシーブ4A(MS 4A)の有無による
生成したポリエステルの分子量を表3に比較して示した。
Figure 0005373399
上記表3に示すように固定化リパーゼの熱安定性を容易に保つことができる60℃なる低温の反応で、モレキュラーシーブ4Aが存在しない場合には3000以下の低分子量のポリエステルしか得られないが、モレキュラーシーブ4Aを存在させることにより一挙に重量平均分子量が70、000を超える高分子量のポリエステルが得られることが明らかになると共に反応温度が上昇するに従って生成する重量平均分子量が低下する傾向が認められた。
酵素反応基質として、リシノール酸メチルを用いて、実施例2と同様にして、反応温度が80℃での基質に対する固定化リパーゼの添加量を10、50、100%の3段階に変化させてモレキュラーシーブ4A存在下、生成するポリエステルの分子量変化を検討した
検討した結果を表4に示す。
Figure 0005373399
実施例2と同様にして、酵素反応温度が80℃における酵素反応時間による生成ポリエステルの分子量変化を測定した結果が図2である。モレキュラーシーブ4Aを存在させることにより反応時間100時間(約4日)で重量平均分子量約60,000のポリエステルが得られ、168時間の経過により重量平均分子量は70,000を超える高分子量のポリエステルが生成した。
実施例3、試料番号13で得られた重量平均分子量92700のポリエステルは、示差走査熱量分析装置(DSC)から求まるガラス転移温度。ガラス転移温度が−60℃で、融
点及び結晶化温度を示さない液状ポリマーであった。
実施例3、試料番号13で得られた重量平均分子量92700のポリエステル100重量部にジクミルパーオキサイドを1/100モル濃度で加えて170℃で30分反応させたと
ころ、速やかに架橋、硬化して柔軟な架橋エラストマーが得られた。
得られたエラストマーのJIS A硬度は50、また粘弾性試験から得られる以下指標はG*(−30℃)/G*(20℃)が1.4、G*(-70℃)/G*(20℃)が27
7.9を示した。
実施例6で用いたと同様の重量平均分子量92700のポリエステル100重量部にSRFカーボンブラック40部、ジクミルパーオキサイドを1/100 モル濃度を加えて、170℃で30分間反応させた結果、架橋、硬化して柔軟な架橋エラストマーが得られた。
得られたエラストマーのJIS A硬度は70、50%モジュラス2.23MPa、破
断点強度2.95MPa,破断伸び100%の物性を示した。
また、粘弾性試験から得られる以下指標はG*(−30℃)/G*(20℃)が1.2
、G*(-70℃)/G*(20℃)が49.0を示した。
実施例6で用いたのと同様の重量平均分子量92700のポリエステル100重量部にSRFカーボンブラック 40重量部、酸化亜鉛2種 5 重量部、サンセラーM 0.5 サン
セラーTT 1 重量部、硫黄 1.5 重量部を加えて、170℃で30分間反応させた結果、
架橋、硬化して柔軟な架橋エラストマーが得られた。
得られたエラストマーのJIS A硬度は55、100%モジュラス0.9MPa、破断点強度1.88MPa、破断点伸び220%の物性を示した。また、粘弾性試験から得られる以下の指標はG*(−30℃)/G*(20℃)が1.4、G*(-70℃)/G*
(20℃)が122.2を示した。

Claims (14)

  1. リシノール酸又はその誘導体に対して油脂加水分解酵素(リパーゼ)の固定化物を触媒として(共)重合された重量平均分子量(Mw)20000以上を有することを特徴とするリシノール酸系ポリエステル。
  2. さらに、合成ゼオライトを非接触で作用させることにより(共)重合されたことを特徴とする請求項1に記載のリシノール酸系ポリエステル。
  3. 示差走査熱量分析装置(DSC)から求まるガラス転移温度が−40℃以下であることを特とする請求項1又は2に記載のリシノール酸系ポリエステル。
  4. 重量平均分子量(Mw)20000以上を有するリシノール酸又はその誘導体を重合して得られるリシノール酸系ポリエステルに架橋剤を配合してなることを特徴とするリシノール酸系ポリエステル組成物。
  5. 前記架橋剤が、イオウ系化合物であることを特徴とする請求項4に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
  6. さらに、補強剤を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
  7. 前記補強剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項6に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
  8. さらに、加硫促進剤を含むことを特徴とする請求項4〜7いずれか1項に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物。
  9. 請求項4〜8に記載のいずれか1項に記載のリシノール酸系ポリエステル組成物から得
    られる架橋ポリエステルエラストマー。
  10. 架橋ポリエステルエラストマーの粘弾性試験から得られる以下指標が、(1)、(2)を満たすことを特徴とする請求項9に記載のポリエステルエラストマー。
    G*(−30℃)/G*(20℃)≦3.0 ・・・・(1)
    G*(−70℃)/G*(20℃)≧10.0 ・・・・(2)
  11. 請求項9または10に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とするタイヤ。
  12. 請求項9または10に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とするベルト。
  13. 請求項9または10に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とする自動車部品。
  14. 請求項9または10に記載の架橋ポリエステルエラストマーを含むことを特徴とする工業用品。
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