JP5374596B2 - コヒーレント光信号受信機の局部発振器周波数オフセットの補正 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本願は、ここに引用することにより本明細書に完全に組み込まれたものとする、米国特許出願第12/718,177(出願日:2010年3月5日)号の継続出願であり、米国特許仮出願第61/159,011(出願日:2009年3月10日)号であり且つ米国特許出願第12/718,124(出願日:2010年3月5日)号の継続出願の優先権、及び米国特許仮出願第61/159,018(出願日:2009年3月10日)号の優先権を主張するものである。
本願は光情報通信に関し、具体的には、コヒーレント光信号受信機の局部発振器周波数オフセットの補正に関するものである。
信号を用いて離れた場所にデータを送ることができる。例えば、光通信システムにおいては、データを1つ以上の光波長に変調することにより、光ファイバーのような光導波路を通して伝送可能な光変調信号を生成することができる。光通信システムに利用できる変調方式に、光波長の位相又は相転移が1ビット又はそれ以上のビットを符号化したシンボルを表すように光波長の位相を変調することによりデータが伝送される位相偏移変調がある。例えば、2相位相偏移変調(BPSK)方式においては、2つの位相を用いて1シンボル当たり1ビットを表すことができる。直交位相偏移変調(QPSK)方式においては、4つの位相を用いて1シンボル当たり2ビットの符号化が可能である。その他の位相偏移変調方式には差動位相偏移変調(DPSK)方式及びゼロ復帰DPSK(RZ−DPSK)方式のような、位相偏移変調方式や差動位相偏移変調方式の変形がある。
データを受信するためには信号を検出して復調する必要がある。例えば、位相変調光通信システムにおいては、他の検出方式の受信機と比較して感度の点で有利なコヒーレント光受信機によるコヒーレント検波により光変調信号を検出することができる。このようなシステムにおいては、デジタル信号処理(DSP)によって受信信号を処理することによって復調データを得ることができる。受信信号のデジタル信号処理により、処理速度と柔軟性が向上し、受信信号の搬送波位相の推定及び推定搬送波位相に基づくデータの検出を含む、様々な機能を果たすことができる。
コヒーレント検出には受信信号に混合される局部発振器信号が用いられる。残念なことに、光検出システムの局部発振器出力は、様々な要因により、MHz〜GHzにわたると共に、経時的にドリフトする。光信号を正確に復調するためには、受信信号と局部発振器信号との間の周波数オフセットを補正することが望ましい。周波数オフセットの補正方法を信頼性の高いものとするためには、広範囲の周波数オフセットをカバーすると共に見込まれる周波数ドリフトに対応できなければならない。
本開示の1つの態様によれば、コヒーレント受信機における局部発振器信号とデータ信号との間の周波数オフセットを補正するシステムが提供される。このシステムはフィード・フォワード周波数オフセット補正機能を実行することにより、低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、求めた推定値に基づいて、低速ドリフト周波数オフセットを補正し、判定帰還周波数オフセット補正機能を実行することにより、ビット判定機能からのフィードバックに応じ、高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、求めた推定値に基づいて、高速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成るデジタル信号処理装置 (DSP)を有している。
本開示の別の態様によれば、光通信システムが提供される。この光通信システムは、少なくとも1つが位相偏移変調フォーマットに従って変調されたデータを有する位相偏移変調(PSK)信号であって、各々対応する波長がそれぞれ異なる複数の光信号を光情報路に送信する送信端末を有している。この光通信システムは、光情報路に接続され、複数の光信号のうちの少なくとも1つを受信する受信端末を更に有している。この受信端末はPSK信号を受信し、受信したPSK信号に局部発振器信号を混合し、PSK信号を表わす少なくとも1つの電気信号を生成する光信号受信機を有している。また、この受信端末は電気信号を受信し、フィード・フォワード周波数オフセット補正機能を実行することにより、受信信号と局部発振器信号との間の低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、求めた推定値に基づいて、低速ドリフト周波数オフセットを補正し、判定帰還周波数オフセット補正機能を実行することにより、ビット判定機能からのフィードバックに応じ、受信信号と局部発振器信号との間の高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、求めた推定値に基づいて、高速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成るデジタル信号処理装置 (DSP)を有している。
本開示の更に別の態様によれば、位相偏移変調フォーマットに従って変調されたデータを有する受信光信号を復調する方法が提供される。この方法は光信号に局部発振器信号を混合するステップと、光信号をその光信号を表わす少なくとも1つの電気信号に変換するステップと、フィード・フォワード周波数オフセット補正機能を実行することにより、受信信号と局部発振器信号との間の低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、求めた推定値に基づいて、電気信号の低速ドリフト周波数オフセットを補正するステップと、判定帰還搬送波位相推定機能を実行することにより、電気信号及びビット判定機能からのフィードバックに応じ、光信号の動作搬送波位相の推定値を求めるステップと、判定帰還周波数オフセット補正機能を実行することにより、ビット判定機能からのフィードバックに応じ、受信信号と局部発振信号との間の高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、求めた推定値に基づいて、動作搬送波位相の推定値における高速ドリフト周波数オフセットを補正するステップと、ビット判定機能を実行することにより、動作搬送波位相の推定値に応じ、電気信号からデータ値を判定し、光信号に変調されたデータを表わす出力を生成するステップとを有している。
以下の詳細な説明は、同様の要素は同様の符号で示す、以下の図面と併せて読むことが望ましい。
本開示に適合するシステムの例示的な実施の形態のブロック図。 本開示に適合する受信機の例示的な実施の形態のブロック図。 本開示に適合するデュアル・ステージ周波数オフセット補正機能を組み込んだ受信機の例示的な実施の形態のブロック図。 本開示に適合するデュアル・ステージ周波数オフセット補正機能を組み込んだ光通信システムの例示的な実施の形態のブロック図。 本開示に適合する例示的なデュアル・ステージ周波数オフセット補正方法の第1ステージを示すフローチャート。 本開示に適合するデュアル・ステージ周波数オフセット補正方法の第1ステージにおける、サンプル番号(ビット・インデックス)に対する連続したシンボル間の累積位相変化をプロットした図。 本開示に適合するデュアル・ステージ周波数オフセット補正方法の第1ステージの出力における連続シンボルとサンプル番号(ビットインデックス)との間の累積位相変化量をプロットした図。 本開示に適合する例示的なデュアル・ステージ周波数オフセット補正方法の第2ステージを示すフローチャート。
大雑把に言うと、本開示に適合するシステムは、デュアル・ステージ局部発振器(LO)周波数オフセット補正(FOC)を実行する。第1ステージにおいて、フィード・フォワードFOC機能により比較的低速にドリフトする周波数オフセットが補正される。第2ステージにおいて、判定帰還FOC機能により比較的高速にドリフトする周波数オフセットが補正される。フィード・フォワード周波数オフセット補正はフィード・フォワード搬送波位相推定機能により実行され、判定帰還周波数オフセット補正は判定帰還搬送波位相推定機能によって実行される。
図1は本開示に適合するWDM伝送システム100の例示的実施の形態の簡略ブロック図である。この伝送システムは、光情報経路102を介して、送信端末104から1つ以上の遠隔地の受信端末106に複数の光チャンネルを伝送する。この例示的なシステム100は、5,000km以上離間した送信機から受信機にチャンネルを送信するよう構成された長距離海底システムであってよい。例示的な実施の形態では、光システムを例に長距離WDM光システムに有効な説明をしているが、本明細書に記載の広い概念は、別の種類の信号を送受信する別の通信システムにおいても実施可能である。
説明を容易にするため、システム100は2地点間システムを大幅に簡略したものであることは当業者にとって容易に理解できる。例えば、送信端末104及び受信端末106は、各々が送信及び受信機能を果たすトランシーバーとして構成されていても勿論よい。しかし、説明を容易にするため、本明細書ではそれぞれの端末は送信又は受信機能のみを果たすものとして図示及び説明している。本開示に適合するシステム及び方法は様々なネットワークコンポーネント及びネットワーク構成に組み込むことができるものである。図示の例示的な実施の形態は説明のためのものであって、限定を意味するものではない。
図示の例示的な実施の形態において、複数の送信機TX1、TX2、‐‐‐‐‐、TXNの各々が、それぞれ対応する入力ポート108−1、108−2、‐‐‐‐‐、108Nのデータ信号を受信し、受信したデータ信号を対応する波長λ、λ、‐‐‐‐‐λによって送信する。例えば、DBPSK、DQPSK、RZ−DPSK、RZ−DQPSKのようなPSK変調フォーマットにより、対応する波長にデータを変調するよう送信機TX1、TX2、‐‐‐‐‐、TXNのうちの1つ以上を構成することができる。勿論、送信機は説明のため大幅に簡略化したものである。各々の送信機は所望の振幅を有し所望の変調方式による対応波長によりデータ信号を送信するよう構成された電気部品及び光部品を有することができることは当業者周知である。
送信波長、即ち送信チャンネルは、複数の経路110−1、110−2、‐‐‐‐‐、110−Nの各々によって伝送される。N個のデータチャンネルは、マルチプレクサ又は結合器112によって光情報路102において総合信号に結合される。光情報路102は光ファイバー導波路、光増幅器、光フィルター、分散補正モジュール、及びその他の能動部品及び受動部品を備えることができる。
総合信号は1つ以上の遠隔受信端末106によって受信される。波長λ、λ、‐‐‐‐‐λの送信チャンネルは、デマルチプレクサ114によって対応する受信機RX1、RX2、‐‐‐‐‐、RXNに接続された対応経路116−1、116−2、‐‐‐‐‐、116−Nに分離される。送信信号を復調し出力データ信号を対応する出力経路118−1、118−2、118−3、‐‐‐‐‐、118−Nに出力するよう受信機RX1、RX2、‐‐‐‐‐、RXNのうちの1つ以上を構成することができる。本明細書において「接続」という用語は、1つのシステム要素によって担持された信号が「接続」された要素に伝達されるあらゆる結合、接続等を意味する。このような「接続された」装置又は信号と装置とは必ずしも互いに直接接続されている必要はなく、かかる信号を操作又は修正する中間コンポーネント又は装置によって分離されていてもよい。
図2は本開示に適合する例示的な受信機200の簡略ブロック図である。図示の例示的な実施の形態200は、経路116−Nの入力信号を受信するコヒーレント受信機構成202及びコヒーレント受信機の出力を処理して経路118−Nに出力データ信号を出力するデジタル信号処理(DSP)回路204を有している。PSK変調フォーマットに従ってデータが光入力信号の搬送波波長λN に変調されている。コヒーレント受信機202は受信光入力信号を1つ以上のデジタル信号に変換し、DSP回路204の入力として供給する。DSP回路204は搬送波波長λNに変調されたデータを表すデータをデジタル信号から復調して経路118−Nに出力データ・ストリームとして出力する。
コヒーレント受信機202は様々に構成することができる。図示の例示的な実施の形態の受信機は、偏向ビームスプリッター(PBS)206、第1及び第2の90度光ハイブリッド208、210、局部発振器(LO)212、平衡検出器214、216、218、220、及びアナログデジタル(A/D)変換器222、224、226、228を有している。コヒーレント光信号受信機におけるこれらのコンポーネントの動作について以下簡単に説明する。通常、偏向が異なる入力光信号はPBS206によってそれぞれ別の経路に分離される。各々の偏向光は対応する90度光ハイブリッド208、210に接続される。各々の90度光ハイブリッドは対応する入力信号に複素空間における4つの直交状態のLO信号を混合する。次いで、各々の光ハイブリッドは4つの混合信号を2対の平衡検出器214、216、218、220に供給する。平衡検出器の出力はA/D変換器222、224、226、228によってデジタル信号に変換される。
A/D変換器の出力は入力としてDSP回路204に供給される。通常、DSPは1つ以上の特定用途向け集積回路(ASICS)及び/又は特定の命令シーケンスを、例えば直接及び/又はソフトウェア命令の制御下において実行される特殊用途プロセッサーによる信号処理が伴う。図示の例示的な実施の形態において、DSP回路204は前処理機能230、局部発振器(LO)周波数オフセット補正機能232、搬送波位相推定(CPE)機能234、ビット判定機能236、及び任意のトレーニング・シーケンス・ビット誤り率試験機能238を有している。これ等の機能はハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの任意の組合せを用いた様々な構成によって実行することができる。それぞれの機能が分離しているよう図示されているが、1つの集積回路又はプロセッサー、あるいは集積回路及び/又はプロセッサーの組合せにより、任意の1つ以上の機能を実行させることができる。また、DSP機能を実行する集積回路及び/又はプロセッサーに図示の機能の全部又は一部を分担させることもできる。
DSPの前処理機能230はDSPをベースにしたタイプの異なるコヒーレント検出受信機によって実行される様々な光信号検出機能を有することができる。前処理機能230は、例えば、波形リカバリー及び位置合わせ機能、決定論的歪補正機能、クロック・リカバリー機能、同期データ再サンプリング機能、偏光追跡及び偏光モード分散(PMD)補正機能を有することができる。
通常、PSK変調された信号のデータは光搬送波信号の位相に符号化されているため、DSPをベースとする受信機におけるPSK変調された信号の復調には搬送波位相の推定及び追跡が伴う。復調に必要な光搬送波信号位相の推定及び追跡を行うよう搬送波位相推定機能234を構成することができると共に、デュアル・ステージ搬送波位相推定機能とすることができる。搬送波位相推定機能による搬送波位相の推定値は被変調信号における搬送波位相によって表わされるデータ値又はビット値を判定すると共に位相歪のようなデータ・パターンに依存する信号歪の影響を軽減するビット判定機能236に接続される。従って、ビット判定機能の出力は搬送波周波数λN に変調されたデータを表わし、経路118−Nに接続することができる。搬送波位相推定機能の動作訓練のためのトレーニング・シーケンスに対するビット誤り率(BER)試験を行うよう任意のトレーニング・シーケンス・ビット誤り率試験機能238を構成することができる。
受信信号とLO信号との間の周波数オフセットの追跡及び補正をするようLO周波数オフセット補正機能232を構成することができる。図3は本開示に適合するデュアル・ステージLO周波数オフセット補正機能232を組み込んだ受信機300の例示的な実施の形態のブロック図である。図示の例示的な実施の形態はデータが変調された光信号を受信するコヒーレント受信機202を有している。デュアル・ステージLO周波数オフセット補正機能232は低速ドリフト局部発振器周波数オフセット補正を行うフィード・フォワードFOC機能302及び高速ドリフト局部発振器周波数オフセット補正を行う判定帰還FOC機能304を有している。高速ドリフト周波数オフセット補正は比較的高速(例えば、GHzの速度で)で変化する周波数オフセットを補正し、低速ドリフト周波数オフセット補正は比較的低速(例えば、MHzの速度で)で変化する周波数オフセットを補正する。受信信号の復調において搬送波位相を推定する際、局部発振器周波数オフセットは累積位相変化によって示される。低速ドリフト局部発振器周波数オフセットの例として、一般に図6の位相曲線の傾きによって表わされるものがあり、高速ドリフト局部発振器周波数オフセットの例として図7の位相変化の傾きによって表わされるものがある。
通常、局部発振器周波数オフセットの推定値は、例えば、CPE機能234による搬送波位相推定値から判定することができる。フィード・フォワードFOC機能302は光信号の搬送波位相の推定に使用される、例えば、図2のCPE機能234のような任意のフィード・フォワードCPE機能の一部として実装することができる。判定帰還FOC機能304は光信号の搬送波位相の推定に使用される、例えば、図2のCPE機能のような任意の判定帰還CPE機能の一部として実装することができる。フィード・フォワードFOC機能及びフィード・フォワードCPE機能の処理にDSP回路を共用すること及び/又は判定帰還FOC機能及び判定帰還CPEの処理にDSP回路を共用することができる。
フィード・フォワードFOC機能に使用される搬送波位相の推定値を供給することができるフィード・フォワードCPE機能は、例えば、コスタスループ機能、平均位相機能、及びM乗方式を有している。フィード・フォワードCPEにM乗方式を用いたコヒーレント受信機構成の例が、ここに引用することによって本明細書に完全に組み込まれたものとする、Ly−Gagon他の「Coherent Detection of Optical Quadrature Phase-Shift Keying Signals With Carrier Phase Estimation」、光波技術ジャーナル、Vol.24、No.1、pp.12−21(2006年1月)及びR.Noeの「PLL-Free Synchronous QPSK Polarization Multiplex/Diversity Receiver Concept With Digital I&Q Baseband Processing」、IEEEフォトニクスレター、Vol.17,No.4.pp.887−889(2005年4月)に記載されている。また、DSPをベースとするコヒーレント受信機に用いられるM乗方式と判定帰還CPEスキームの説明及び比較が、ここに引用することによりその教示内容が本明細書に完全に組み込まれたものとするYi Cai 及び Alexei N. Pilipetskiiによる「Comparison of Two Carrier Phase Estimation Schemes in Optical Coherent Detection Systems」、光ファイバー通信及びNFOEC、2007、ページ1−3(2007年3月)に記載されている。
判定帰還CPE機能により判定帰還FOC機能が用いる搬送波位相の推定値を得ることができる。ビット判定機能236からのフィードバック306に応じ、判定帰還FOC機能304の出力を決定することができる。動作において、第1ステージのフィード・フォワードFOC機能によって、低速ドリフト局部発振器周波数オフセットを補正する初期周波数オフセット補正が行われ、第2ステージの判定帰還FOC機能を動作させることができる判定精度が確立される。判定帰還FOC機能は高速に変化する局部発振器周波数オフセットを補正する。
図4は本開示に適合する、デュアル・ステージ搬送波位相推定機能404、406を組み合わせてデュアル・ステージ周波数オフセット補正機能302、304を組み込んだ光通信システム400の例示的な実施の形態の簡略ブロック図である。便宜上、図示のシステムは1つの波長のみを受信する1つのコヒーレント受信機202のみを有している。しかし、このシステムはデマルチプレクサ及び多数の波長を受信する複数の受信機から成るWDMシステムとして構成できることは当然である。フィード・フォワードFOC機能302とフィード・フォワードCPE機能404とが別の機能ブロックとして示され、判定帰還FOC機能304と判定帰還CPE機能406とが別の機能ブロックとして示されているが、以下に説明するように、CPE機能と一緒にFOC機能を実行することができる。
図示の例示的な実施の形態において、動作モードにおいてユーザデータ、またトレーニング・モードにおいて、例えば、擬似ランダムビットシーケンス(PRBS)のような、トレーニング・シーケンスを選択的に送信するよう送信機402を構成することができる。送信機出力が光送信経路102に接続され、コヒーレント受信機202に送信される。コヒーレント受信機202は、受信光信号に局部発振器信号を混合してユーザデータを表わす1つ以上の電気信号を生成する。次に、フィード・フォワードFOC機能302、フィード・フォワードCPE、判定帰還FOC304、及び判定帰還CPE406が受信電気信号に応じ周波数オフセット補正及び搬送波位相の推定を行う。フィード・フォワードCPE機能404によって、フィード・フォワードFOC機能302が低速ドリフト局部発振器周波数オフセット量の判定に用いる初期CPEを供給することができる。
判定帰還CPE機能406は、受信信号に応じ、動作CPE及び/又は初期CPEを供給することができる。動作CPEを決定する際、判定帰還FOC機能304は高速ドリフト局部発振器周波数オフセットの推定値を得て、推定高速ドリフト周波数オフセットを補正する。判定帰還CPE機能406からの動作CPE出力はビット判定機能236に接続される。ビット判定機能は、動作CPEを用いて、変調された信号の搬送波位相によって表わされるデータ値又はビット値を判定し、搬送波波長に変調されたデータを表わす出力を生成するものである。更に、ビット判定機能は、判定帰還周波数オフセット補正と一緒に判定帰還CPEを行うためのフィードバック410を判定帰還CPE機能406及び/又は判定帰還FOC機能304に供給する。
1つの実施の形態において、フィード・フォワードCPE機能404をトレーニング・モードで動作させることができる。トレーニング・モードにおいて、送信機402はトレーニング・シーケンスを送信することができる。フィード・フォワードCPE機能404によって設定されたCPEをトレーニング・シーケンス・ビット誤り率試験機能408に接続することができ、トレーニング・シーケンス・ビット誤り率試験機能408はCPEを用いてトレーニング・シーケンスが同期可能であるか否かを判定する。例えば、1つの実施の形態において、信号における可能な位相回転値を通して回転し、トレーニング・シーケンス・テスター238を用いてトレーニング・シーケンスの同期を取ることによってフィード・フォワードCPE機能からの位相アンビギュイティを除去することができる。本実施の形態において、フィード・フォワードCPE機能404は、トレーニング・シーケンス・ビット誤り率試験機能408がフィード・フォワードCPE機能からのCPEを用いてトレーニング・シーケンスの同期を取るまで初期CPEを供給しない。トレーニング・モードが終了すると、システムは動作モードに入り、送信機402がユーザデータを伝送路に送信することができる。動作モードにおいて、初期CPEは判定帰還CPE機能406には供給されない。しかし、トレーニング・モードを定期的に実行することにより、搬送波位相の推定を正しく維持することができる。
初期ステージ・フィード・フォワードFOC機能302は、低速ドリフト局部発振器周波数オフセットを補正する初期FOCを供給し、判定帰還FOC機能304及び判定帰還CPE機能406を動作させることができる判定精度が確立される。判定帰還FOC機能 304は高速に変化する局部発振器周波数オフセットを補正する。更に、判定精度が不十分であるため判定帰還CPE機能単独では実際的でない場合、フィード・フォワードCPEによって設定された初期CPEにより、判定帰還CPE機能を動作させることができる判定精度が確立される。
図5及び8は本開示に適合するデュアル・ステージ周波数オフセット補正プロセスを示す図である。多くの実施の形態を説明するための図示のフローチャートは特定のステップ・シーケンスを含んでいる。しかし、ステップ・シーケンスは、本明細書に記載の一般的な機能がどのように実行されるかを示す単なる例に過ぎない。また、各々のステップ・シーケンスは、別に明記しない限り、図示の順序通りに実行する必要はない。
図5は本開示に適合する低速ドリフト周波数オフセット補正を行うことができる第1ステージ周波数オフセット推定プロセス500を示すフローチャートである。通常、第1ステージ周波数オフセット推定プロセス500はフィード・フォワードCPEプロセスを用いて周波数オフセットの推定値の決定に用いられる搬送波位相の推定値を決定する。特に、図示の例示的な実施の形態はフィード・フォワードCPEプロセスにおいてM乗方式を使用する。M乗方式は、その信号サンプルがM乗されるN個の隣接シンボルを平均することにより、M値の(即ち、BPSKではM=2、QPSKではM=4,等)PSKフォーマット化された信号の現シンボルの位相を推定する。しかし、本開示に適合するシステム又は方法は、フィード・フォワードFOCプロセスに特定のフィード・フォワードCPEプロセスを使用することに限定されるものではない。
図5に示す例示的な実施の形態において、Sはi番目の信号サンプル、Lはi番目の局部発振器サンプル、Nは処理シンボル・サンプルの総数である。最初に、ステップ502、504、及び506によって、例えば、M乗CPE計算を用いて、受信サンプルから現位相が算出される。ステップ508において、例えば、現位相から前シンボルの前位相を減算することにより、連続したシンボル間の位相変化(dphase)が算出される。位相跳躍を修正するため、算出された位相変化がステップ510及び512において−π/M及びπ/Mと比較され、修正位相変化がステップ516及びステップ518において決定される。次に、ステップ514において、例えば、前信号サンプルに適切な位相変化を加算した搬送波位相に基づいて搬送波位相の推定値が決定される。ステップ520において、前位相が現位相にセットされ、処理するシンボル・サンプルの数だけプロセスが繰り返される。次に、ステップ522において、例えば、全処理シンボル・サンプルの位相変化の傾斜を判定することにより、局部発振器周波数オフセット推定値が決定される。この推定周波数オフセットの補正は、Si × Liサンプルから周波数オフセットによる位相変化を減算することにより達成することができる。
その結果得られた、一定期間にわたる位相推定値は図6に示す特徴を有している、即ちサンブル番号(ビット・インデックス)に対する連続したシンボル間の累積位相変化のプロット600の特徴を有している。図6に示す累積位相の一定した傾斜は受信信号からの一定した局部発振器周波数オフセットを示している。
図7は、第1ステージの周波数オフセット補正後における、サンプル番号(ビット・インデックス)に対する連続したシンボル間の累積位相変化のプロット700を示す図である。図7のプロット700は、累積位相変化は小さいが比較的高速に変化する周波数オフセットを示している。高速に変化する周波数オフセットは、本開示に適合する判定帰還FOC機能が実行する第2ステージのFOCプロセスによって補正される。
図8は本開示に適合する高速ドリフト周波数オフセット補正を行うことができる第2ステージ周波数オフセット補正プロセス800を示すフローチャートである。通常、第2ステージ周波数オフセットは判定帰還CPEを用いて周波数オフセットの推定値の決定に用いられる搬送波位相の推定値を決定する。特に、周波数オフセットの推定値、即ち、位相変化の傾斜は、判定帰還CPEの平均化ウィンドウを均等に二分割し、平均化ウィンドウ全体の位相変化の傾斜を決定することができる。
図8に示す例示的な実施の形態において、φkはk番目(信号×局部発振器)の位相、φdk はk番目の判定データ位相、NはCPEの平均化長である。最初に、ステップ802において、平均化ウィンドウの平均位相に基づいて判定帰還CPEが判定され、ステップ804において、CPE平均化ウィンドウの第1及び第2半部分の平均位相がそれぞれ算出される。ステップ806において、周波数オフセット補正が必要と判定された場合、ステップ808において、算出された2つの平均位相間の位相変化の傾斜から平均化ウィンドウ内の周波数オフセット量が決定され補正される。ステップ810において、搬送波位相の推定値から、被変調信号の搬送波位相によって表わされるデータ値又はビット値を決定する判定がなされると共に、判定帰還により以降の搬送波位相の推定が行われる。
本発明の原理について説明してきたが、本説明は当業者にとって単なる例示に過ぎず本発明の範囲を限定すると解釈されるものではない。本明細書に図示及び説明した例示的な実施の形態の他に、本発明の範囲において別の実施の形態も可能である。当業者による改良及び置換は本発明の範囲に含まれると解釈されるものであって、本発明の範囲は以下のクレームによってのみ限定されるものである。
100 WDM伝送システム
102 光情報路
104 送信端末
106 受信端末
108 入力ポート
110 経路
112 マルチプレクサ/結合器
114 デマルチプレクサ
116 経路
118 出力経路
TX 送信機
RX 受信機

Claims (20)

  1. コヒーレント受信機における局部発振器信号と受信信号との間の周波数オフセットを補正するシステムであって、フィード・フォワード周波数オフセット補正機能を実行することにより、低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、該推定値に基づいて、低速ドリフト周波数オフセットを補正し、判定帰還周波数オフセット補正機能を実行することにより、ビット判定機能からのフィードバックに応じ、高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、該推定値に基づいて、高速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成るデジタル信号処理装置 (DSP)を有して成ることを特徴とするシステム。
  2. 前記DSPが、フィード・フォワード搬送波位相推定機能を用いて決定した搬送波位相の推定値に基づいて、前記低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求めるよう構成されて成ることを特徴とする請求項1記載のシステム。
  3. 前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能がM乗方式を用いたものであることを特徴とする請求項2記載のシステム。
  4. 前記低速ドリフト周波数オフセットの推定値が、幾つかの信号サンプルにおける搬送波位相の推定値の位相変化の傾斜を算出することによって決定されることを特徴とする請求項2記載のシステム。
  5. 前記フィード・フォワード周波数オフセット補正機能が、受信信号サンプルの低速ドリフトを補正するよう構成されて成ることを特徴とする請求項2記載のシステム。
  6. 前記DSPが、判定帰還搬送波位相推定機能を用いて決定した搬送波位相の推定値に基づいて、前記高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求めるよう構成されて成ることを特徴とする請求項1記載のシステム。
  7. 前記高速ドリフト周波数オフセットの推定値が、前記判定帰還搬送波位相推定機能に用いられる搬送波位相推定値平均化ウィンドウの第1及び第2半部分によって決定される第1搬送波位相推定値と第2搬送波位相推定値との間の位相変化の傾斜を算出することによって決定されることを特徴とする請求項6記載のシステム。
  8. 前記判定帰還周波数オフセット補正機能が、前記判定帰還搬送波位相推定機能を用いて決定した前記搬送波位相の推定値における高速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成ることを特徴とする請求項6記載のシステム。
  9. 光信号を受信し、該光信号に局部発振器信号を混合し、該受信光信号を表わす1つ以上のデジタル信号を生成するよう構成されたコヒーレント受信機を更に有し、前記DSPが前記デジタル信号を受信し、前記局部発振器信号と前記受信光信号との間の周波数オフセットを補正するよう構成されて成ることを特徴とする請求項1記載のシステム。
  10. 少なくとも1つが位相偏移変調フォーマットに従って変調されたデータを有する位相偏移変調(PSK)信号であって、各々対応する波長がそれぞれ異なる複数の光信号を光情報路に送信する送信端末と、
    前記光情報路に接続され、前記複数の光信号のうちの少なくとも1つを受信する受信端末であって、
    前記PSK信号を受信し、該PSK信号に局部発振器信号を混合し、該PSK信号を表わす少なくとも1つの電気信号を生成する光信号受信機、及び
    前記電気信号を受信し、フィード・フォワード周波数オフセット補正機能を実行することにより、前記受信信号と前記局部発振器信号との間の低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、該推定値に基づいて、低速ドリフト周波数オフセットを補正し、判定帰還周波数オフセット補正機能を実行することにより、ビット判定機能からのフィードバックに応じ、前記受信信号と前記局部発振器信号との間の高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、該推定値に基づいて高速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成るデジタル信号処理装置(DSP)、
    を備えた受信端末と、
    を有して成ることを特徴とする光通信システム。
  11. 前記DSPが、フィード・フォワード搬送波位相推定機能を実行することにより初期搬送波位相の推定値を求め、判定帰還搬送波位相推定機能を実行することにより、動作搬送波位相の推定値に応じて前記電気信号によって表わされるデータ値を判定し、前記PSK信号に変調されたデータを表わす出力を生成するよう構成されて成るビット判定機能からのフィードバックに応じ、前記動作搬送波位相の推定値を求めるよう更に構成されて成ると共に、前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能から与えられる前記初期搬送波位相の推定値から前記低速ドリフト周波数オフセットの推定値を決定し、前記判定帰還搬送波位相推定機能から与えられる前記動作搬送波位相の推定値から前記高速ドリフト周波数オフセットの推定値を決定するよう構成されて成ることを特徴とする請求項10記載の光通信システム。
  12. 前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能がM乗方式を用いたものであることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  13. 前記低速ドリフト周波数オフセットの推定値が、前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能によって決定された、幾つかの信号サンプルにおける搬送波位相の推定値の位相変化の傾斜を算出することによって決定されることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  14. 前記高速ドリフト周波数オフセットの推定値が、前記判定帰還搬送波位相推定機能に用いられる搬送波位相推定値平均化ウィンドウの第1及び第2半部分に対し、前記判定帰還搬送波位相推定機能が決定する第1搬送波位相推定値と第2搬送波位相推定値との間の位相変化の傾斜を算出することによって決定されることを特徴とする請求項13記載の光通信システム。
  15. 前記判定帰還搬送波位相推定機能が、前記初期搬送波位相の推定値を受信した後、動作モードに入り、前記受信信号に応じ動作搬送波位相の推定値を決定するよう構成されて成ることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  16. 前記フィード・フォワード周波数オフセット補正機能が、受信信号サンプルの低速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成り、前記判定帰還周波数オフセット補正機能が、前記判定帰還搬送波位相推定機能から与えられる前記動作搬送波位相の推定値における高速ドリフト周波数オフセットを補正するよう構成されて成ることを特徴とする請求項11記載の光通信システム。
  17. 位相偏移変調フォーマットに従って変調されたデータを有する受信光信号を復調するための検出方法であって、
    前記光信号に局部発振器信号を混合するステップと、
    前記光信号を、該光信号を表わす少なくとも1つの電気信号に変換するステップと、
    フィード・フォワード周波数オフセット補正機能を実行することにより、前記受信信号と前記局部発振器信号との間の低速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、該推定値に基づいて、前記電気信号の低速ドリフト周波数オフセットを補正するステップと、
    判定帰還搬送波位相推定機能を実行することにより、前記電気信号及びビット判定機能からのフィードバックに応じ、前記光信号の動作搬送波位相の推定値を求めるステップと、
    判定帰還周波数オフセット補正機能を実行することにより、前記ビット判定機能からのフィードバックに応じ、前記受信信号と前記局部発振信号との間の高速ドリフト周波数オフセットの推定値を求め、該推定値に基づいて、前記動作搬送波位相の推定値における高速ドリフト周波数オフセットを補正するステップと、
    ビット判定機能を実行することにより、前記動作搬送波位相の推定値に応じ、前記電気信号からデータ値を判定し、前記光信号に変調されたデータを表わす出力を生成するステップと、
    を有して成ることを特徴とする方法。
  18. フィード・フォワード搬送波位相推定機能を実行することにより、前記光信号の初期搬送波位相の推定値を求めるステップを更に有して成り、前記低速ドリフト周波数オフセットの推定値が前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能から与えられる初期搬送波位相の推定値から決定されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  19. 前記判定帰還搬送波位相推定機能が、前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能から与えられる初期搬送波位相の推定値に応じ、少なくとも一部の動作搬送波位相の推定値を求めることを特徴とする請求項18記載の方法。
  20. 前記フィード・フォワード搬送波位相推定機能がM乗方式を用いたものであることを特徴とする請求項18記載の方法。
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