JP5375246B2 - 原油タンク用耐食形鋼材とその製造方法 - Google Patents
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Description
(1)昼夜の温度差による鋼材面への結露と乾湿の繰り返し、
(2)原油タンク内に防爆用に封入されたイナートガス(O2約5vol%、CO2約13vol%、SO2約0.01vol%、残部N2を代表組成とするボイラあるいはエンジンの排ガス)中のO2、CO2、SO2の結露水への溶け込み、
(3)原油から揮発するH2S等の腐食性ガスの結露水への溶け込み、
(4)原油タンクの洗浄に使用される海水の残留、
などが挙げられる。これらは、実際のドック検査時における調査で、強酸性の結露水と、硫酸イオンおよび塩化物イオンが検出されていることからも窺い知ることができる。
B1=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)−6
・・・(1)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)
で定義するB1の値が0以下となるよう含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなり、加工フェライトを全組織に対して面積率で10%以上含むフェライトおよびパーライトからなるミクロ組織を有する原油タンク用耐食形鋼材である。
B2=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+2×Ni+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)−6
・・・(2)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)
に定義するB2の値が0以下であることを特徴とする。
B3=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+2×Ni+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)+0.0019×(1/(Sb+W))−6.5 ・・・(3)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)
に定義するB3の値が0以下であることを特徴とする。
C:0.001〜0.16mass%
Cは、鋼材の強度を高める元素であり、本発明では所望の強度を得るために、0.001mass%以上の含有を必要とする。一方、Cは、含有量の増加とともに耐食性が劣化するだけでなく、0.16mass%を超える添加は、溶接性および溶接熱影響部の靭性を劣化させる。よって、Cは0.001〜0.16mass%の範囲とする。なお、強度、靭性をバランスさせる観点からは、0.01〜0.15mass%の範囲が好ましい。
Siは、脱酸剤として作用するとともに、強度を高める元素であるが、1.5mass%を超える添加は、鋼の靭性を低下させる。そのため、本発明では、Siは1.5mass%以下の範囲に限定する。なお、上記Siの作用を確実に得るためには、0.01mass%以上の添加が望ましい。さらに、Siは、酸性環境において、防食皮膜を形成して耐食性の向上に寄与するので、酸性環境での耐食性を改善する観点からは、0.3〜1.5mass%の範囲で添加するのが好ましい。
Mnは、鋼材の強度を高める元素であり、本発明では所望の強度を得るために、0.1mass%以上の添加を必要とする。一方、2.5mass%を超える添加は、鋼の靭性および溶接性を低下させるとともに、偏析を助長して鋼材組成の不均一化を招く。よって、Mnは0.1〜2.5mass%の範囲とする。なお、高強度を維持し、かつ、耐食性を劣化させる介在物の形成を抑制する観点からは、0.5〜1.6mass%の範囲が好ましく、0.8〜1.4mass%の範囲がより好ましい。
Pは、粒界に偏析して鋼の靭性を低下させるとともに、耐食性をも低下させる有害な元素であり、できる限り低減するのが望ましい。特に、0.03mass%を超えて含有すると、中央偏析を助長して鋼材組成の不均一化を招くとともに、靭性と耐食性が顕著に低下するようになるため、Pは0.03mass%以下とする。なお、Pを0.005mass%未満に低減することは、製造コストの増大を招くので、Pの下限は0.005mass%程度が好ましく、また、酸性環境における耐全面腐食性を向上させる観点からは、0.020mass%以下とするのが好ましい。
Sは、非金属介在物であるMnSを形成して腐食の起点になり、耐全面腐食性を低下させる有害な元素であり、できる限り低減するのが望ましい。特に、0.01mass%を超える含有は、耐全面腐食性の顕著な低下を招く。よって、本発明では、Sの上限は0.01mass%とする。なお、より耐食性を向上する観点からは、0.005mass%以下が望ましいが、極度の低減は製造コストの増大を招くので、Sの現実的な好ましい範囲としては、0.0010〜0.0050mass%である。
Alは、脱酸剤として作用する元素であり、本発明では0.005mass%以上含有させる必要である。一方、0.1mass%を超えて添加すると、鋼の靭性が低下する。よって、Alは0.005〜0.1mass%の範囲とする。好ましくは、0.01〜0.05mass%の範囲である。
Nは、鋼の靭性向上および溶接継手部の機械的特性向上のために、0.001mass%以上の添加が必要である。しかし、0.008mass%を超える添加は、固溶Nの増加をもたらし、溶接条件によっては、継手部の靭性を著しく低下させる。よって、Nは0.001〜0.008mass%の範囲とする。
Cuは、防食皮膜を形成して全面腐食を抑制する作用があり、本発明では、添加が必須の元素である。しかし、0.008mass%よりも少ないと上記効果が得られない。一方、Cuは、Snと複合添加することで、耐全面腐食性を著しく向上するが、0.35mass%を超えて添加すると、熱間加工性が低下し、製造性を害するようになる。よって、Cuは0.008〜0.35mass%の範囲とする。なお、Cu添加の効果は、添加量の増加にともない飽和していくため、費用対効果の点からは、0.008〜0.15mass%の範囲が好ましい。
Crは、Cuとともに鋼材表面に保護皮膜を形成し、酸性環境における耐全面腐食性を向上させるほか、鋼材強度を高める作用があり、本発明では添加が必須の元素である。特に、硫酸イオンおよび塩化物イオンを含む酸性環境において、Crは酸化皮膜を形成して鋼材表面を覆い、全面腐食速度を低下する効果がある。また、Crは、Cuとともに錆層を緻密化するため、ジンクプライマー塗布された状態でもZn化合物を錆層中に長く留めるので、塗装後耐食性も含めて、耐食性の向上に大きく寄与する。さらに、Cr添加による耐食性向上効果により、Cuの添加量を抑制できるので、Cu,Sn共存下で生じる熱間加工性の低下を軽減する効果がある。しかし、Crの0.1mass%以下の添加では、上記の添加効果は得られず、一方、0.5mass%を超える添加は、上記効果が飽和するとともに、コストの上昇および溶接性の劣化を招く。よって、Crは、0.1mass%超0.5mass%以下の範囲で添加する。
Moは、一般的にWと同様の作用を有し、耐食性を向上させる元素と考えられている。しかし、発明者らは、Wは酸性塩水環境下で不溶性の塩を形成するのに対して、Moは酸性塩水環境下では溶解性のある塩を形成し、バリア効果を発揮せず、特に、Mo含有量が0.01mass%を超えて多くなると、却って酸性塩水環境下における耐食性が劣化することを新規に見出した。そこで、本発明では、Moの含有量を0.01mass%以下に制限する。
Snは、Cuとの複合効果により、緻密な錆層を形成して酸性環境下における全面腐食を抑制する作用があり、本発明では添加が必須の元素である。しかし、0.005mass%未満では、上記の添加効果がなく、一方、0.3mass%を超える添加は、熱間加工性および靭性の劣化を招く。よって、Snは、0.005〜0.3mass%の範囲とする。
B1=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)−6
・・・(1)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)
で定義されるB1の値が0以下となるよう含有していることが必要である。
上記(1)式は、本発明において行った腐食試験において得られた、耐全面腐食性に及ぼす各元素の影響を纏めた耐食性の指標を表す経験式であり、上記B1の値が0を超えると、耐全面腐食性を確保することができなくなることがわかっている。なお、上記(1)式では、各元素の耐食性に及ぼす影響について、1次および2次の項の元素は、その元素を添加するほど耐全面腐食性が低下することを、一方、逆数となっている項の元素は、添加するほど耐全面腐食性が向上することを示している。つまり、CおよびMoは耐食性低下元素、PおよびSは含有量の2乗で影響する耐食性低下元素、Cu,CrおよびSnは耐食性向上元素である。
Ni:0.005〜0.4mass%
Niは、Cuと複合して添加することにより、熱間加工性の劣化を抑制する働きがある。しかし、0.005mass%未満の添加では上記効果が得られず、一方、0.4mass%を超える添加は、コストの上昇を招く。よって、Niは0.005〜0.4mass%の範囲で添加するのが好ましい。なお、費用対効果の観点からは、0.005〜0.15mass%の範囲がより好ましい。
B2=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+2×Ni+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)−6
・・・(2)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)
で定義されるB2の値を0以下となるよう各成分を含有させる必要がある。ここで、(2)式からわかるように、Niは、耐食性を低下する元素である。
W:0.001〜0.5mass%
Wは、腐食環境で形成されるWO4 2−イオンが、塩化物イオン等の陰イオンに対するバリア効果を発揮するとともに、不溶性のFeWO4を形成して腐食の進行を抑制する。さらに、鋼材表面に形成される錆層を緻密化する効果もある。そして、Wは、これらの化学的、物理的な効果によって、H2SおよびCl−が存在する腐食環境における全面腐食の進行を抑制する効果がある。しかし、0.001mass%よりも少ないと十分な添加効果が得られず、一方、0.5mass%を超える添加は、その効果が飽和するだけでなく、コストの上昇を招く。よって、Wを添加する場合には、0.001〜0.5mass%の範囲とするのが好ましい。
Sbは、Snと同様に、CuおよびWとの複合効果により緻密な錆層を形成して酸性環境における腐食を抑制する作用があり、本特性をより向上させたい場合に添加することができる。しかし、0.005mass%未満の添加では効果がなく、一方、0.3mass%を超える添加では、効果が飽和するととともに、加工性が低下するようになる。よって、Sbを添加する場合は、0.005〜0.3mass%の範囲とするのが好ましい。
B3=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+2×Ni+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)+0.0019×(1/(Sb+W))−6.5 ・・・(3)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%)
で定義されるB3の値を0以下にするよう、各元素を含有させる必要がある。ここで、(3)式からわかるように、WおよびSbは、耐食性を向上する元素である。
Nbは、鋼の強度および靭性向上を目的に添加する元素である。しかし、0.002mass%未満ではその効果がなく、一方、0.1mass%を超えると、上記効果が飽和してしまう。よって、Nbを添加する場合は、0.002〜0.1mass%の範囲とするのが好ましい。
Vは、鋼の強度向上を目的に添加する元素である。しかし、0.002mass%未満では強度向上効果がなく、一方、0.1mass%を超える添加は、靭性の低下を招く。よって、添加する場合は、0.002〜0.1mass%の範囲とするのが好ましい。
Tiは、鋼の強度および靭性向上を目的に添加する元素である。しかし、0.001mass%未満ではその効果がなく、一方、0.1mass%を超えると効果が飽和してしまう。よって、添加する場合は、0.001〜0.1mass%の範囲とするのが好ましい。
Bは、鋼の強度向上を目的に添加する元素であり、その効果は、0.0003mass%以上の添加によって得られるので、添加する場合には0.0003mass%以上添加するのが好ましい。しかし、0.01mass%を超える添加は、靭性を低下させるため、添加する場合は、0.01mass%以下にするのが好ましい。
Ca:0.0002〜0.005mass%
Caは、介在物の形態制御によって延性および靭性を向上させる効果があるとともに、塗装状態における耐食性を向上する効果があるので、これらの特性向上を目的として添加することができる。しかし、0.0002mass%未満では、その効果がなく、一方、0.005mass%を超える添加は、靭性の低下を招く。よって、添加する場合には、0.0002〜0.005mass%の範囲とするのが好ましい。なお、耐食性向上の観点からは、0.001〜0.005mass%の範囲がより好ましい。
REM(Rare Earth Metal)は、原子番号が57〜71までの希土類元素を意味し、一般にはLa,Ce,Pr,Ndなどを含む混合物であるミッシュメタルを用いて添加することができる。このREMは、介在物の形態を制御し、延性および靭性を向上させる作用を有する。しかし、0.0005mass%未満では、その効果がなく、一方、0.015mass%を超える添加は、靭性が低下させる。よって、添加する場合は、0.0005〜0.015mass%の範囲とするのが好ましい。なお、耐食性を向上させる観点からは、0.005〜0.015mass%の範囲がより好ましい。
一般に、船舶に用いられる鋼板、とりわけ、降伏応力YP:315MPa以上、引張強さTS:440MPa以上の高強度厚鋼板では、炭素当量を低く制御して高い溶接性を付与した鋼素材を、制御圧延と制御冷却を組み合わせたTMCPを採用して鋼板組織中に硬質のベイナイトを導入することで高強度化を達成している。そして、低温靭性が求められる場合や、厚肉化への要求に対しては、上記制御圧延および制御冷却の条件を最適化することで対応している。したがって、この場合、鋼板のミクロ組織は、通常、フェライト+ベイナイト組織である。
本発明の原油タンク用形鋼の製造に当たっては、先ず、上記成分組成を有する鋼を転炉、電気炉等通常公知の方法で溶製し、連続鋳造法、造塊法等通常公知の方法でブルームやビレット等の鋼素材とするのが好ましい。なお、溶鋼を溶製後、取鍋精錬や真空脱ガス等の処理を付加しても良い。
(Ar3変態点以下での累積圧下率〔%〕)=100×(Sf−Sa)/Sf
なお、鋼材表面のZn含有量は、例えば、鋼材から30mm角の小片を複数個(例えば、10個)切り出し、その表面の塗膜あるいはさび層をすべて溶解回収し、その中に含まれるZn量を分析することにより求めることができる。
以上のように、本発明の形鋼は、オイルタンクの油槽、原油を輸送するためのタンクまたは原油を貯蔵するためのタンクを構成する各種容器の構成材料(プライマーあるいは塗装を併用する場合も含む)として、広く用いることができる。
上記のようにして得た形鋼の短辺部から以下の各種試験片を採取してそれぞれの試験を実施した。具体的には、日本海事協会の船級規格(いわゆるNK規格、2007年度版)の記載[K編3章の図K3.1の(2)]を参照し、これに準拠して試験片採取位置を決定した。まず、JIS1A号引張試験片を採取し、引張特性(降伏応力YP,引張強さTS,伸びEl)を測定した。また、組織観察用の試料を採取し、板厚1/4部の組織を顕微鏡で倍率200倍にて観察し、2相域圧延で生成した扁平化した加工フェライトをトレースし、ミクロ組織中に占める面積を画像解析により定量化し、フェライト、加工フェライトおよびパーライトの面積率を求めた。なお、加工フェライトを有する鋼において、加工フェライト以外の主要な相は、パーライトあるいはベイナイトと熱間圧延終了後に生成した加工を受けていないフェライトであった。
この腐食試験装置は、腐食試験槽2と、温度制御プレート3から構成されており、腐食試験槽2には、飽和蒸気圧に保つために水6が注入され、温度が30℃に保持されている。また、腐食試験槽2の内部には、原油タンク内の腐食環境を模擬するため、CO2:13vol%、O2:5vol%、SO2:0.01vol%、H2S:0.3vol%、残部がN2の混合ガス4を導入し、飽和水蒸気圧の下に充満させている。試験片1は、上記腐食試験槽の上部に設置された温度制御プレート3の下方に取り付け、ヒーターと冷却装置によって25℃×1時間/50℃×5時間、昇温、降温時間:各1時間を1サイクル(8時間)とし、これを28日間付与することにより、結露水による全面腐食を模擬できるようにした。
なお、試験片の表面(被試験面)には、硫酸イオンおよび塩化物イオンを与えるため、硫酸イオン1000massppmおよび塩化物イオン10000massppmに相当する硫酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムを混合した水溶液を500μL塗布・乾燥後、試験に供した。また、試験開始後は、硫酸イオンおよび塩化物イオンを一週間ごとに供給した。
<無塗装材の耐全面腐食性の評価>
○:腐食速度0.2mm/年未満
△:腐食速度0.2mm/年以上0.8mm/年未満
×:腐食速度0.8mm/年以上
また、プライマー塗布材については、各試験片の表面および塗膜下に進行した錆の面積率を測定し、以下の基準で耐全面腐食性を評価した。
<プライマー塗布材の耐全面腐食性の評価>
○:錆面積率25%未満
△:錆面積率25%以上50%未満
×:錆面積率50%以上
一方、本発明の成分組成を満たしていても、製造条件が本発明の範囲を外れる形鋼No.9−3,23−2,23−3の形鋼は、耐食性の評価は○であるものの、形鋼No.9−3および23−2の形鋼は、加工フェライト分率が低いために目標強度を確保できず、また、形鋼No.23−3の形鋼は、水冷により形鋼の各部位での温度差が大きくなり、形状不良が発生した。
また、成分組成が本発明の範囲から外れるNo.26〜35の形鋼は、無機系ジンクプライマーを塗布していない場合のみならず、塗布している場合においても耐食性評価が×または△で耐全面腐食性が劣っていることがわかる。
さらに、本発明の範囲で加工フェライトを含むミクロ組織を有する形鋼は、降伏応力が315MPa以上、引張強さが440MPa以上の高強度の形鋼であることがわかる。
2:試験槽
3:温度制御プレート
4:導入ガス
5:排出ガス
6:水
Claims (10)
- C:0.001〜0.16mass%、
Si:1.5mass%以下、
Mn:0.1〜2.5mass%、
P:0.03mass%以下、
S:0.01mass%以下、
Al:0.005〜0.1mass%、
N:0.001〜0.008mass%、
Cu:0.008〜0.35mass%、
Cr:0.1mass%超0.5mass%以下、
Mo:0.01mass%以下、
Sn:0.005〜0.3mass%を含有し、
さらに上記成分が下記(1)式で定義するB1の値が0以下となるよう含有し、
残部がFeおよび不可避的不純物からなり、加工フェライトを全組織に対して面積率で10%以上含むフェライトおよびパーライトからなるミクロ組織を有する原油タンク用耐食形鋼材。
記
B1=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)−6
・・・(1)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%) - 上記成分組成に加えてさらに、Ni:0.005〜0.4mass%を含有し、下記(2)式に定義するB2の値が0以下であることを特徴とする請求項1に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
記
B2=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+2×Ni+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)−6
・・・(2)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%) - 上記成分組成に加えてさらに、W:0.001〜0.5mass%およびSb:0.005〜0.3mass%のうちから選ばれる1種または2種を含有し、下記(3)式に定義するB3の値が0以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
記
B3=28×C+2000×P2+27000×S2+0.0083×(1/Cu)+2×Ni+0.027×(1/Cr)+95×Mo+0.00098×(1/Sn)+0.0019×(1/(Sb+W))−6.5 ・・・(3)
ここで、上記式中の各元素記号は、それぞれの元素の含有量(mass%) - 上記成分組成に加えてさらに、Nb:0.002〜0.1mass%、V:0.002〜0.1mass%、Ti:0.001〜0.1mass%およびB:0.01mass%以下のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
- 上記成分組成に加えてさらに、Ca:0.0002〜0.005mass%およびREM:0.0005〜0.015mass%のうちから選ばれる1種または2種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
- 降伏応力が315MPa以上、引張強さが440MPa以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
- 鋼材の表面に、金属ZnあるいはZn化合物を含む塗膜が形成されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
- 塗膜中におけるZnの含有量が1.0g/m2以上であることを特徴とする請求項7に記載の原油タンク用耐食形鋼材。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分組成を有する鋼素材を1000〜1350℃に加熱後、熱間圧延して形鋼材を製造する方法において、Ar3変態点以下での累積圧下率を10〜80%、圧延仕上温度を(Ar3変態点−30℃)〜(Ar3変態点−180℃)とする熱間圧延後、放冷することを特徴とする原油タンク用耐食形鋼材の製造方法。
- 圧延中における被圧延材全体の表面温度差を70℃以内に制御して、上記熱間圧延することを特徴とする請求項9に記載の原油タンク用耐食形鋼材の製造方法。
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