JP5376640B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明はリチウムイオン二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、リチウムをドープ、脱ドープすることができる炭素質材料等やリチウムおよびリチウムと合金を形成する金属材料を活物質とした負極と、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウムと遷移金属との複合酸化物を活物質とした正極が用いられており、それぞれ帯状の負極集電体、正極集電体に塗布してセパレータを介して積層したものを、ラミネートフィルム等の外装体で被覆するか、あるいはこれらを積層したものを渦巻状に巻回したものを電池缶内に収容して製造している。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、近年、携帯電話、ノート型パソコン、カムコーダ等の電源として広く用いられている。これらの非水電解液二次電池は、従来の鉛蓄電池、アルカリ蓄電池等の水性電解液を用いた二次電池に比べて、体積、あるいは重量容量密度が大きく、しかも高電圧を取り出すことが可能であるので、小型の機器用の電源として広く採用され、今日のモバイル機器の発展に大きく寄与している。
一方、近年では環境問題への意識の高まりからクリーンエネルギー社会への移行、環境技術の確立が注目を集めており、電力貯蔵用途・無停電電源(UPS)用途・移動体向け電源用途などに適した高性能二次電池の早期実現が求められている。リチウムイオン二次電池は前述の高エネルギー密度という特性から、こうした大型電池への展開にも積極的に検討されているものの、適用製品の幅広い普及のためには、現有製品に対するライフサイクルコスト上の優位性が必須であり、低価格化が不可欠な要素である。
換言すると、動作電圧の高いリチウムイオン二次電池において、低価格な材料を用いて充放電電流値を大きくすることが出来れば、高性能のUPSあるいはハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EVとあらわすことがある)の実現、ひいては高度情報化社会やクリーンエネルギー社会の構築に寄与できる。こうした背景から、リチウムイオン二次電池の低価格化と高容量・高出力化は積極的に検討されている。
たとえば、従来、小型携帯用途では正極活物質材料にコバルト酸リチウムの採用が主流であったが、コバルト酸リチウム代替材料としてコバルト酸リチウムのコバルトを他元素で置き換える試み、あるいはオリビン構造を有する鉄系材料などの開発が加速されている。
正極にコバルト酸リチウムを用いると、4Vを超える起電力が得られたことから精力的に研究が行われ、従来、小型携帯用途ではコバルト酸リチウムの採用が主流である。このコバルト酸リチウムは、電位平坦性、容量、放電電位、サイクル特性などトータルな性能で良好な特性を示すため、今日のリチウムイオン二次電池の正極活物質として広く用いられている。
しかしながら、コバルト酸リチウムに含まれる元素であるコバルトは、地殻存在量が少なく、高価な材料であるため、原料の供給安定性や価格に問題がある。また、コバルト酸リチウムは層状岩塩構造(α−NaFeO2構造)を有しているため、充電時のリチウム離脱により、電気陰性度の大きな酸素層が隣接することになる。そのため、実使用時にはリチウムの引き抜き量を制限する必要があり、過充電状態などリチウムの引き抜き量が多すぎる場合、酸素層間の静電反発力による構造変化を起こして発熱するため、電池の安全性に大きな改善の余地を有しており、電池の安全性を確保するために外部に大きな保護回路を必要とし、より安全性の高い正極材料が求められている。
ニッケル酸リチウムはコバルト酸リチウム以上の容量を有しているものの、結晶構造はコバルト酸リチウムと同じ層状構造で、充電時のNi4+の不安定性に起因し、コバルト酸リチウムよりも酸素脱離温度が低く、安全性確保はより困難な材料である。さらに、放電電位がコバルト酸リチウムよりも低いことや、Niの環境負荷が高いことを考慮すると、コバルト酸リチウムの代替材料としては魅力が薄い。
一方、マンガン酸リチウムはリチウムイオン二次電池用の正極材料の一つとして非常に期待を集めている材料である。マンガンはコバルトに比べ地殻存在量が豊富であり、安価な元素であり、原料の供給安定性も問題はない。
このマンガン酸リチウムは化学式LiMn24で表されるスピネル構造をとり、λ−MnO2との組成間で4V級の正極材料として機能する。スピネル構造のマンガン酸リチウムはコバルト酸リチウム等が有するような層状岩塩構造とは異なる三次元のホスト構造を持つため、理論容量のほとんどが使用可能であり、サイクル特性に優れることが期待される。
マンガン酸リチウムLiMn24は現在主流の正極活物質コバルト酸リチウムの代替材料として大きな期待を集める複合酸化物であるものの、従来のマンガン酸リチウムを用いた二次電池は高温で充放電サイクルを繰り返すことによる容量劣化と、自己放電による保存容量の減少の2点でその実用化には問題がある。
充放電サイクルに伴う容量劣化の原因はLiの出入りに伴う電荷補償としてMnイオンの平均価数が3価と4価の間で変化し、そのためJahn−Teller歪みが結晶中に生じてしまうこと、およびマンガン酸リチウムからのMnの溶出ないしはMn溶出に起因するインピーダンス上昇にある。すなわち充放電サイクルを繰り返すことにより充放電容量が低下する容量劣化の原因としては、不純物の影響、マンガン酸リチウムからのMnの溶出および溶出したMnの負極活物質上あるいはセパレータ上への析出、活物質粒子の遊離による不活性化、さらには含有水分により生成した酸の影響、マンガン酸リチウムからの酸素放出による電解液の劣化等が考えられる。
単一スピネル相が形成されているとした場合、Mnの溶出はスピネル構造中の3価のMnが4価のMnと2価のMnに一部不均化することにより電解液中にMnが溶解しやすい形になってしまうこと、Liイオンの相対的な不足から溶出してしまうことなどが考えられ、充放電の繰り返しにより不可逆な容量分の発生や結晶中の原子配列の乱れが促進されるとともに、溶出したMnイオンが負極あるいはセパレータ上に析出して、Liイオンの移動を妨げると思われる。
また、Mnイオンの負極あるいはセパレータへの析出の際に、負極またはセパレータ上に導電性の低い被膜を形成するため、電池の直流抵抗値が上昇し、出力の低下の原因となる。さらにマンガン酸リチウムはLiイオンを出し入れすることにより、立方体対称はJahn−Teller効果により歪み、単位格子長の数%の膨張・収縮を伴う。従ってサイクルを繰り返すことにより、一部電気的なコンタクト不良が生じたり、遊離した粒子が電極活物質として機能しなくなったりすることも予想される。
加えてMn溶出に付随してマンガン酸リチウムからの酸素の放出も容易になってくると考えられる。酸素欠陥の多いマンガン酸リチウムはサイクル経過により3.3Vプラトー容量が大きくなり、結果的にサイクル特性も劣化する。また、酸素の放出が多いと電解液の分解に影響を与えると推測され、電解液の劣化によるサイクル劣化も引き起こすと思われる。この問題点の解決のため、これまで、合成方法の改善、他遷移金属元素添加、Li過剰組成等が検討されてきたが、放電容量の増加とサイクル寿命の向上の両面を同時に満足させるには至っていない。
従って、Mn溶出を低減させること、格子の歪みを軽減すること、酸素欠損を少なくすること等が対策として導き出される。
次に高温保存後における保存容量の減少の対策としては、電池の製造プロセス起因の正負極のアライメント不足、電極金属屑混入等の内部ショートの現象を除外すると、保存特性の改善も、電解液に対するマンガン酸リチウムの安定性の向上、すなわちMnの溶出、電解液との反応、酸素の放出等の抑制が効果的であると考えられる。
特に高温環境下における使用ではこれらの劣化はともに促進されることが、用途拡大の大きな障害となっている。しかしながら、起電力の高さ、放電時の電圧平坦性、サイクル特性、エネルギー密度等、現在の高性能二次電池に求められる性能を満足できるポテンシャルを期待できる材料系が限られるため、充放電容量劣化のない、サイクル特性や保存特
性の優れた新たなスピネル構造のマンガン酸リチウムが求められている。
これらの問題を改善する方法として種々の方法が検討されている。例えば特許文献1には、式、LixMn24で表わされ、1.025≦x≦1.185である物質を正極活物質とすることにより、1より大きい分のLiは、スピネル中の空いている酸素4面体のなかに入ると考えられることより、サイクル特性を向上させたことが記載されている。
特許文献2には、水素イオン捕捉剤は、有機電解液中に存在する水素イオン(H+)と反応し、水素イオン濃度を効果的に低下することができるので、正極活物質であるリチウム・マンガン酸化物からMn溶出、電解液中のLi濃度変化が抑制されるため、充放電サイクル、特に高温における充放電寿命が大きく改善されることが記載されている。
特開平2−270268号公報 特許第2996234号公報
しかし、これらの開示された技術には一定の効果が見られるものの、長期的信頼性を向上させるには一層の改善が求められる。リチウム・マンガン複合酸化物の充放電特性、特に高温におけるサイクル特性および容量保存特性は必ずしも満足すべきものではない可能性がある。
そこで本発明は、以上の改善点に鑑みてなされたものであり、電池特性、特に高温サイクル特性、保存特性に優れ、その際、体積増加が小さく、大電流充放電時には放熱性に優れたラミネートフィルム外装積層型のリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の技術的課題は、高温サイクル特性、保存特性に優れ、その際、体積増加が小さく、また放熱性に優れたラミネートフィルムを外装体とする積層型のリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明のリチウムイオン二次電池は、ラミネートフィルムを外装体とする積層型のリチウムイオン二次電池であって、正極合剤が、活物質であるスピネル構造を有するマンガン酸リチウムのマンガンの一部がリチウムとアルミニウムとマグネシウムとボロンで置換された化学式(1)
Li1+xMn2−x−y−z−γAlMgγ ・・・・・・・(1)
(0.02≦x≦0.08、0.02≦y≦0.2、0.02≦z≦0.1、0.002≦γ≦0.1)と、水素イオン捕捉剤である少なくともニッケルを含む層状構造を有する化学式(2)
LiNi1−x ・・・・・・・(2)
(MはCo、Mn、Alの少なくとも一つを含む、0≦x≦2/3)を有し、その重量比率が、化学式(1):化学式(2)=(100−a):aである(25≦a≦90)ことを特徴とする。
本発明により、高温サイクル特性、保存特性に優れ、その際、体積増加が小さく、また放熱性に優れたラミネートフィルムを外装体とする積層型のリチウムイオン二次電池の提供が可能となった。
本発明のリチウムイオン二次電池の構成を示す模式図。 本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質のX線回折パターンを示す図。
本発明の実施の形態を説明する。
本発明者らは、従来の技術を精査し、上記の目的を達成するために種々の検討を重ねた結果、マンガン酸リチウムのマンガン(Mn)サイトをリチウム(Li)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)およびボロン(B)を同時に置換したLi過剰リチウム・マンガン複合酸化物について該酸化物の特定の組成領域の複合酸化物を使用することで充放電特性、特に充放電容量が特異的に向上し、高温サイクル特性、保存特性と、その際の体積増加の改善に関して極めて大きな影響があること、また外装体をラミネートフィルムとする積層型のリチウムイオン二次電池にすることで放熱性の改善に関して極めて大きな影響があることを見出し、本発明に至ったものである。
本発明のリチウムイオン二次電池用の正極活物質は、化学式(1)で表されるアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物を含むものとすることにより、充放電前の初期状態において、過剰にドープされたリチウムおよびマグネシウムはスピネル構造の格子定数を下げることにより結晶の安定化を図り、アルミニウム、ボロンは3価の安定な酸化度を示すことで構造の安定化が図られていると考えられる。
さらに、本発明のリチウムイオン二次電池用の正極活物質である化学式(1)に水素イオン捕捉剤を含ませた場合、リチウム過剰ドープ、アルミニウム・マグネシム・ボロン置換により結晶構造の安定化が図られて、マンガン溶出や電解液との反応や酸素放出等が、従来のリチウム・マンガン複合酸化物よりも抑制されているため、水素イオン捕捉剤による効果が従来のリチウムイオン二次電池よりも長期間にわたって持続し、実用を想定した高温環境下でのサイクル特性、保存特性、その際の体積増加を改善させ、また積層型ラミネートフィルムを外装体にすることで従来の円筒電池に比べ大電流充放電時の放熱性に優れ、ハイレートサイクル特性を改善させ、軽量かつ長期信頼性の高いリチウムイオン二次電池が得られる。
電池は外装体を含めて軽量化してエネルギー密度を高めることが重要であり、特に電気自動車などの駆動用電源としては非常に重要である。軽量な電池の外装体としては金属缶よりもラミネートフィルムを用いることが極めて有効である。
また電池は低電流充放電時に比べ、大電流充放電時に温度上昇し易く、温度上昇することで電池特性を劣化させる可能性がある。特にハイブリッド自動車(HEV)のようにハイレートで使用する電池においては重要な課題であり、大電流放電時にも放熱性が高いことが求められる。正極、負極、セパレータから成る発電要素の構造は巻回構造、積層構造が一般的であるが、積層構造は巻回構造よりも抵抗が低い構造なので放熱性に優れる。
図1は、本発明のリチウムイオン二次電池の構成を示す模式図である。正極集電体11上の正極活物質を含有する層12と負極集電体14上の負極活物質を含有する層13が、電解液を含むセパレータ15を介して対向して配置されている。
本発明のリチウムイオン二次電池は、アルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン系複合酸化物を含む正極活物質を用いた正極と、リチウムを吸蔵放出可能な負極活物質を用いた負極を有し、正極と負極の間に電気的接続を起こさないようなセパレータが挟まれ、リチウムイオン伝導性の非水電解液に浸り、これがラミネートフィルムの中に密閉された状態となっている。
正極と負極に電圧を印加することにより正極活物質からリチウムイオンが脱離し、負極活物質にリチウムイオンが吸蔵されて、充電状態となる。また、正極と負極を電池外部の機器に接続し出力させることにより、充電時と逆に、負極活物質からリチウムイオンが放出され、正極活物質にリチウムイオンが吸蔵されることにより、放電が起こる。
(正極)
本発明に係るリチウムイオン二次電池用の正極活物質は、化学式(1)で表されるアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物を含むのが好ましい。
次に正極活物質の作製方法について説明する。正極活物質の作製原料として、Li原料には、LiCO、LiOH、LiO、LiSOなどを用いることができるが、LiCO、LiOHなどが適している。Mn原料としては、電解二酸化マンガン(EMD)・Mn、Mn、化学合成二酸化マンガン(CMD)等の種々のMn酸化物、MnCO、MnSOなどを用いることができる。
Al原料としてはAl、AlCl、Al(OH)、Al(SO、Al(CO)、Al(NOなどが使用可能である。Mg原料としてはMgO、Mg(OH)、MgCl、Mg(NO、Mg(PO、MgCOなどが使用可能である。B原料としてはB、HBO、リチウムホウ素化合物、オルトホウ酸、酸化ホウ素、リン酸ホウ素などが使用可能である。
Mn原料や、置換元素原料は、焼成時に元素拡散が起こり難い場合があり、原料焼成後にMn酸化物、置換元素酸化物が異相として残留してしまうことがある。このためMn原料、Al原料、Mg原料、B原料を水溶液中に溶解混合させた後、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩などの形で析出させたAl、Mg、B、Mn混合物や置換元素を含むAl、Mg、B、Mn混合物を原料として用いることが可能である。また、このような混合物を焼成させたAl、Mg、B、Mn酸化物やAl、Mg、B、Mn混合酸化物を用いることも可能である。
このような混合物を原料として用いた場合、Mn、Al、Mg、Bが原子レベルで良く拡散しており、スピネル構造の16dサイトへのAlやMgやBの導入が容易となる。
これらの原料を目的の金属組成比となるように秤量して混合する。混合はボールミル、ジェットミルなどにより粉砕混合する。混合粉を600℃以上、950℃以下の温度で、空気中または酸素中で焼成することによってアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物を含む正極活物質を得る。
焼成温度は、それぞれの元素を拡散させるためには高温であるのが望ましいが、焼成温度が高すぎると酸素欠損を生じ、電池特性に悪影響を及ぼす恐れがある。このため、焼成温度は、650℃以上、850℃以下とするのが特に好ましい。またゾル−ゲルのプロセスや水熱合成など液系の手法によって合成した正極活物質も、最終的な組成を所定のものとすれば、同様に用いることができる。
得られたアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物の比表面積は0.01m/g以上、10m/g以下であることが好ましい。比表面積が0.01m/gより小さいと、正極活物質からのLiの挿入脱離が阻害されるため充放電特性が劣る恐れがあり、比表面積が10m/gより大きいと、結着剤が多く必要であり正極活物質の容量密度の点で不利になる恐れがあるからである。さらに好ましくは0.05m/g以上、2m/g以下である。
また本発明のリチウムイオン二次電池用正極には水素イオン捕捉剤として化学式(2)で表される少なくともニッケルを含む層状構造を有するリチウム・ニッケル複合酸化物を含むことが好ましい。
リチウム・ニッケル複合酸化物としては、例えば、LiNi0.8Co0.22などであってもよい。これらの材料は、電解液中に発生する水素イオンを捕捉する効果があると考えられており、電池寿命改善の効果がある。
なお、この水素イオン捕捉剤は、リチウム・ニッケル複合酸化物に限定されず、有機電解液中に存在する水素イオン(H+)と反応し、水素イオン濃度を低下させる働きを有するものであれば特に限定されず、任意の水素イオン捕捉剤を用いることができる。また、電極材料としても機能し得るものであれば、上記の正極活物質に混合して、導電性に優れた電極を構成することができる。
本発明の正極活物質は、リチウム過剰、アルミニウム・マグネシム・ボロンが同時に置換されていることにより、従来のリチウムマンガン酸化物よりも水素イオン捕捉剤の効果がより顕著であるので、アルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウムマンガン酸化物からのMnの溶出が抑制され、高温サイクル特性と保存特性がさらに向上するものと考えられる。
この水素イオン捕捉剤は、無機化合物、または有機化合物のどちらでもよい。例えば、リチウム・ニッケル複合酸化物、水素吸蔵合金、水素を吸蔵し得る炭素等を挙げることができる。これらは粉末状で用いることができる。
電解質が水と反応して水素イオンを発生し得る組成を含む場合、電池内の電解質と接触する場所に水素イオン捕捉剤を配置することによって高温におけるサイクル特性と保存特性を改善する技術と組み合わせても、それぞれの特性改善効果が相乗的に得られる。なぜなら、水素イオン捕捉剤の存在により、二次電池内の水素イオンの濃度を減少させるなど種々の作用が発生し、電解質の分解・劣化が抑制され、その結果、二次電池の高温におけるサイクル特性と保存特性を改善することができるからである。
また、上述のリチウムイオン二次電池用正極においては、この正極中におけるアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物の含有量を(100−a)質量部とし、リチウム・ニッケル複合酸化物の含有量をa質量部とした場合には、このaは、25≦a≦90を満たすのが好ましい。
アルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物とリチウム・ニッケル複合酸化物との組成比に関して、aが25より小さいかまたは90より大きいと、リチウムイオン二次電池の高温におけるサイクル特性と保存特性が向上しない、または体積増加率が大きい恐れがあるからである。
正極の製造方法としては、特に制限はないが、例えばアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物の粉体とリチウム・ニッケル複合酸化物の粉体を、導電性付与剤およびバインダーと共に、バインダーを溶解しうる適当な分散媒で混合(スラリー法)した上で、アルミ箔等の集電体上に塗布し、溶剤を乾燥した後、プレス等により圧縮して成膜する。
なお導電性付与剤としては特に制限は無く、カーボンブラック、アセチレンブラック、天然黒鉛、人工黒鉛、炭素繊維等を用いることができる。また、バインダーとしても、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を用いることができる。
導電性付与剤の添加量は合剤の重量に対し、好ましくは1重量%以上、10重量%以下であり、結着剤の添加量も合剤の重量に対し1重量%以上、10質量%以下であるのが好ましい。これは、導電性付与剤と結着剤が10重量%を超えると、リチウムイオン二次電池用の正極活物質の割合が少なくなり、重量当たりの容量が小さくなる恐れがあるためである。導電性付与剤と結着剤が1重量%より小さいと、導電性が保てなくなったり、電極剥離の問題が生じたりする恐れがあるためである。
また、形成されたリチウムイオン二次電池正極を構成する、集電体を除いた、合剤の密度は、2.5g/cm以上、3.5g/cm以下とするのが好ましい。合剤の密度が2.5g/cmより小さいかまたは3.5g/cmより大きいと、高放電レートでの使用時における放電容量が低下する恐れがあるためである。
(負極)
負極活物質はリチウム金属、シリコン系材料、スズ系材料、遷移金属含有酸化物または炭素材料などのリチウムを吸蔵、放出できる材料により構成されている。炭素材料としては、リチウムを吸蔵する黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーンなど、またはこれらの複合物を用いることができる。
負極活物質としてリチウム金属を用いる場合には融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾル‐ゲル方式、などの適宜な方式により負極活物質を含有する層を得ることができる。また、炭素材料の場合には、カーボンとポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤であるバインダーを混合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤中に分散混錬し、これを銅箔等の集電体上に塗布するなどの方法や、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法により負極活物質を含有する層を得ることができる。
(集電体)
正極集電体としてはアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金などを用いることができ、負極集電体としては銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンまたはこれらの合金を用いることができる。
(セパレータ)
セパレータとしては、織布、不織布、多孔膜等を用いることができる。特にポリプロピレン、ポリエチレン系の多孔膜が薄膜でかつ大面積化、膜強度や膜抵抗の面で好ましく用いられる。
電解液の溶媒としてはプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1、2−ジエトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1、3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1、3−プロパンスルトン、アニソール、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステルなどの非プロトン性有機溶媒を一種または二種以上を混合して使用できる。このうち、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどを単独もしくは混合して用いることが好ましい。
これらの有機溶媒に支持塩としてリチウム塩を溶解させる。リチウム塩としては、例えばLiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbF、LiCFSO、LiCCO、LiC(CFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl、イミド類などがあげられる。また、電解液に代えてポリマー電解質を用いてもよく、4級アンモニウム塩などを含むイオン性液体を用いても良い。
電解質濃度は、0.5mol/L以上、1.5mol/Lであるのが好ましい。濃度が0.5mol/Lより低いと電気伝導率が低下し、濃度が1.5mol/Lより高いと密度と粘度が増加する恐れがあるからである。
本発明に係るリチウムイオン二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極および正極を、セパレータを介して積層した後に、ラミネートフィルムに挿入し、電解液を含浸させて、ラミネートフィルムを封止することで得られる。
リチウムイオン二次電池の外装体としては金属缶よりも軽量であり、放熱性に優れていることが特徴のラミネートフィルムを用い、発電要素はセパレータを挟んで対向した正極と負極を積層型の形態とするのが放熱上好ましい。
以下に本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(正極活物質の合成)
まず、平均粒径5μm以下に粉砕、分級した炭酸リチウム(LiCO)と、平均粒径10μm以下に粉砕、分級した酸化マンガン(Mn)、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、酸化ホウ素とを用意し、これらを所定の比率で調合し、遊星型ボールミルにより2時間混合した後、その混合物を坩堝に入れ、空気中、800℃で一次焼成した。
この一次焼成物を解砕し、再混合した後に空気中、600℃で二次焼成した。次いで得られた焼成物を、石川式ライカイ機を用いて粉砕することにより、平均粒径10μmのアルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウム・マンガン複合酸化物を得た。
図2は、本発明のリチウムイオン二次電池用正極活物質のX線回折パターンを示す図である。
これは得られた粉末状の正極活物質を、CuKα線を用いてX線回折測定を行ったもので、図2は、実施例1において正極活物質としたLi1.02(Mn1.938Al0.02Mg0.020.002)O4のX線回折パターンを示したものである。
この正極活物質は空間群Fd3mに属しており、図2にあるピークがFd3mの持つピークと一致させること、すなわち空間群Fd3mで指数付けが可能な回折パターンが得られ、詳細に検証した結果、合成した粉末には異相は見られず、基本的にスピネル構造を有していることを確認した。
(積層型ラミネートフィルム外装リチウムイオン二次電池の作製)
得られた粉末状の正極活物質とLiNi0.8Co0.022および導電性付与剤を乾式混合し、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に均一に分散させスラリーを作製した。導電性付与剤としてはカーボンブラックを用いた。
そのスラリーを正極集電体となるアルミ金属箔(厚さ20μm)上に塗布後、NMPを蒸発させることにより膜厚85μmの正極を作製した。正極中の固形分比率は正極活物質:LiNi0.8Co0.22:導電性付与剤:PVDF=67.5:22.5:4:6(質量%)とした。負極中の固形分比率は、カーボン:PVDF=90:10(質量%)の比率となるように混合しNMPに分散させ、負極集電体となる銅箔(厚さ10μm)上に塗布して膜厚47μmの負極を作製した。
負極を30mm×14mmの負極活物質層とその右側短辺部に5mm×5mmの集電体が延出した形状に切り出した。同様に、正極を28mm×13mmの正極活物質層とその左側短辺部に5mm×5mmの集電体が延出した形状に切り出した。セパレータは32mm×16mmおよびセパレータ凸部分としてセパレータの一方の長辺部分に4mm×3mmの形状に切り出した。負極、正極、セパレータをそれぞれ6枚、5枚、10枚用意し、積層体の上下最外層が負極となるように、負極と正極を、セパレータを介して順次積層した。
また正極の未塗布部同士と負極の未塗布部同士が重なるようにして、正極の集電体は積層体の左に、負極の集電体は右に位置するように配置した。幅5mm、長さ20mm、厚み0.1mmのアルミ製のシーラントつきのタブを正極集電体に、同サイズのニッケル製のシーラントつきのタブを負極集電体に、タブと集電体および集電体同士が電気的に接続されるように超音波溶接を行って一体化した。
次に電池外装体として厚み125μmの70mm×70mmのポリプロピレンとアルミ箔からなるアルミラミネートフィルムを2つに折り、積層体を挿入し、電解液を注入する一辺を除く辺は熱融着により接着した。電解質としての1mol/LのLiPF6を用いた電解液を注液して減圧下にて含浸させた後、開口部を真空封止することで、積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池を作製した。
(積層型ラミネートフィルム外装リチウムイオン二次電池での高温特性評価)
作製した積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池を用いて高温サイクル特性評価を行った。サイクル評価の条件は、温度60℃において充電レート1.0C、放電レート1.0C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vとした。容量維持率(%)は1000サイクル後の放電容量(mAh)を、10サイクル目の放電容量(mAh)で割った値とした。また体積増加率は1000サイクル後の体積を10サイクル目の体積で割った値とし、体積はアルキメデス法により測定した。
また作製した積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池を用いて保存特性評価を行った。温度20℃において、充電レート0.5Cで4.2Vまで充電を行い、4.2Vに到達後、定電圧充電を2時間行って充電し、放電レート0.1Cで3.0まで放電した。その後、同様の条件で充電し、0.1Cで放電深度(Depth of Discharge:DOD)60%まで放電させ、温度60℃において12週間放置して、同様の充放電条件で容量測定を行った。保存後の放電容量を保存前の放電容量で割った値を容量回復率とした。また体積増加率は保存後の体積を保存前の体積で割った値とし、体積はアルキメデス法により測定した。
表1〜4に、正極活物質である化学式(1)のアルミニウム元素量y、マグネシウム元素量zおよびボロン元素量γのうち少なくとも一つは含有されておらず、含有量の割合を変えた比較例1〜148について、高温サイクル特性と保存特性の結果を示す。
Figure 0005376640
Figure 0005376640
Figure 0005376640
Figure 0005376640
表5〜表7に、正極活物質である化学式(1)のアルミニウム元素量y、マグネシウム元素量zおよびボロン元素量γのいずれもが含有されていて、含有量の割合を変えた実施例1〜16、比較例149〜240について、高温サイクル特性と保存特性の結果を示す。
Figure 0005376640
Figure 0005376640
Figure 0005376640
表5〜7の結果のうち、表1〜4の全ての結果より良好である場合に、高温サイクル特性、保存特性が優れていると判断した。すなわち高温サイクル特性の容量維持率が55.4%(比較例43、56)を超え、体積増加率が8.3%(比較例80、82、102)未満であって、保存特性の容量回復率が58.1%(比較例54)を超え、体積増加率が6.8%(比較例148)未満であれば高温サイクル特性、保存特性が優れていると判断した。
表5〜7を精査すると、Li量xは0.02以上、0.08以下、Al量yは0.02以上、0.2以下、Mg量zは0.02以上、0.10以下、B量γは0.002以上、0.10以下の場合に、高温サイクル特性、保存特性が良好であることがわかった。
本発明のリチウム過剰、アルミニウム・マグネシム・ボロンが同時に置換されている実施例7の正極活物質であるリチウムマンガン酸化物とニッケル含有リチウム層状化合物を混合した正極を用いて作製した積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池と、リチウム過剰、アルミニウム・マグネシウム・ボロンが置換されてはいない比較例1の正極活物質であるリチウムマンガン酸化物とニッケル含有リチウム層状化合物を混合した正極を用いて作製した積層ラミネート型のリチウムイオン二次電池の1000サイクル後のサイクル特性の容量維持率及び体積増加率と、DOD60%、温度60℃、12週間保存後の保存特性の容量回復率及び体積増加率を調査した。
ここでは、ニッケル含有リチウム層上化合物であるLiNi0.8Co0.22の重量比率を変えるとともに、ニッケル含有リチウム層状化合物の種類を変えて高温サイクル特性と保存特性の調査を行った。調査結果を表8に示す。
Figure 0005376640
実施例7と比較例1、実施例17と比較例246、実施例18と比較例247を比べると、それぞれの実施例の方が、それぞれの比較例よりも高温サイクル特性の容量維持率が高く、体積増加率が低く、さらに保存特性の容量回復率が高く、体積増加率が低いことがわかった。
これより、本発明の正極活物質は、リチウム過剰、アルミニウム・マグネシム・ボロンが同時に置換されていることにより、従来のリチウムマンガン酸化物よりも水素イオン捕捉剤の効果がより顕著であるので、アルミニウム・マグネシム・ボロン含有リチウムマンガン酸化物からのMnの溶出が抑制された結果、高温サイクル特性と保存特性がさらに向上したと考えられる。
表8の結果のうち、表1〜4の全ての結果より良好である場合に、高温サイクル特性、保存特性が優れていると判断した。すなわち高温サイクル特性の容量維持率が55.4%(比較例43、56)を超え、体積増加率が8.3%(比較例80、82、102)未満であって、保存特性の容量回復率が58.1%(比較例54)を超え、体積増加率が6.8%(比較例148)未満であれば高温サイクル特性、保存特性が優れていると判断した。
表8の結果より、ニッケル含有リチウム層状化合物の重量比率は25%以上、90%以下で特に良好であることがわかった。
LiNi0.8Co0.22の混合量は25%未満または95%を超えると保存特性の体積増加率が大きくなっていることがわかった。またLiNi0.8Co0.22以外のニッケル含有リチウム層状化合物では比較例249のLiCoO2以外で高温サイクル特性と保存特性が良好であることがわかった。これより化学式LiNi1-xx2(MはCo、Mn、Alの少なくとも一つを含む、0≦x≦2/3)で表されるニッケル含有リチウム層状化合物を混合することで高温サイクル特性と保存特性が良好であることを見出した。
実施例7と同一の電極活物質、電極組成のものを用いて発電要素の構造が巻回型で外装体はアルミニウム缶である18650型の円筒電池を作製し、比較例250とした。実施例7と比較例250の電池を温度20℃において、充電レート0.5Cで4.2Vまで充電を行い、4.2Vに到達後、定電圧充電を2時間行って充電し、放電レート10Cで3.0Vまで放電したときの温度上昇をサーモグラフにて測定した。また温度20℃において充電レート5.0C、放電レート5.0C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0Vとして1000サイクル後のサイクル特性の容量維持率を測定した。
容量維持率(%)は1000サイクル後の放電容量(mAh)を、10サイクル目の放電容量(mAh)で割った値である。実施例7の電池と、発電要素構造、外装体を変えた電池の、10C放電時の温度上昇とサイクル特性の容量維持率の関係を表9に示す。
Figure 0005376640
表9より、本発明のリチウム過剰、アルミニウム・マグネシム・ボロンが同時に置換されたリチウムマンガン酸化物を用いた積層型ラミネートフィルム外装のリチウムイオン二次電池と18650円筒リチウムイオン二次電池を比較するとラミネートフィルム外装積層型のリチウムイオン二次電池が10C放電時の温度上昇が低く、サイクル特性の容量維持率が高いことがわかった。
これより発電要素の構造が積層型であり、外装体がラミネートフィルムであると、放熱性に優れ、サイクル特性の容量維持率が高いことがわかった。
実施例の結果より、高温サイクル特性、保存特性に優れ、その際、体積増加率が小さくまた放熱性に優れたラミネートフィルムを外装体とする積層型のリチウムイオン二次電池の提供が可能であることがわかった。
以上、本発明を実施例に基づいて説明した。これはあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
11 正極集電体
12 正極活物質を含有する層
13 負極活物質を含有する層
14 負極集電体
15 電解液を含むセパレータ

Claims (1)

  1. ラミネートフィルムを外装体とする積層型のリチウムイオン二次電池であって、正極合剤が、活物質であるスピネル構造を有するマンガン酸リチウムのマンガンの一部がリチウムとアルミニウムとマグネシウムとボロンで置換された化学式(1)
    Li1+xMn2−x−y−z−γAlMgγ ・・・・・・・(1)
    (0.02≦x≦0.08、0.02≦y≦0.2、0.02≦z≦0.1、0.002≦γ≦0.1)と、水素イオン捕捉剤である少なくともニッケルを含む層状構造を有する化学式(2)
    LiNi1−x ・・・・・・・(2)
    (MはCo、Mn、Alの少なくとも一つを含む、0≦x≦2/3)を有し、その重量比率が、化学式(1):化学式(2)=(100−a):aである(25≦a≦90)ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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