JP5378677B2 - セラミックヒータ - Google Patents

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Description

本発明は、CVD装置やエッチング装置等の半導体製造装置に適用されるセラミックヒータに関する。
半導体の製造技術分野では、ウエハ等にプラズマエッチング、化学的気相成長(CVD)、及びイオンプレーティング等の処理加工を施すことが多い。このような処理加工を施す場合に、ウエハを加熱する装置としてセラミックヒータ等を使用している。該セラミックヒータは、ウエハ等を載置して加熱する加熱部を備えている。(例えば、特許文献1参照)。
この加熱部には、電圧が印加されることによって発熱する印刷電極(膜状の抵抗発熱体)が設けられている。
ここで、印刷電極を適用したセラミックヒータの加熱部の製造方法を簡単に説明する。セラミックスの仮焼体又は焼結体の上面に抵抗発熱体ペースト層を形成し、該抵抗発熱体ペースト層の上からセラミックス粉体を充填して圧縮成形することにより成形体を作成し、該成形体にホットプレス焼成を施すことによって加熱部が得られる。
特開平4−101380号公報
しかしながら、前述したセラミックヒータにおいて、帯状の印刷電極が周方向に沿って渦状に連続して形成されている場合は、印刷電極の幅のうち内周側に電流が集中して流れることが考えられる。すると、印刷電極で発生する発熱量も幅方向の内周側が外周側よりも高くなり、印刷電極が形成された電極形成面において発熱密度にバラツキが発生して均熱性が低下するおそれがある。この電極形成面における均熱性の低下によって、加熱部表面の加熱面にも均熱性の低下が生じる。加熱面の均熱性の低下によって、ウエハ等の被処理物の品質低下を招くおそれがある。
そこで、本発明は、加熱面における均熱性が高いセラミックヒータを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るセラミックヒータは、セラミックスからなる加熱部と、該加熱部に、加熱部の周方向に沿って渦状に連続して形成した帯状の印刷電極と、該印刷電極の幅方向に、加熱部の内周側から外周側に向けて延びるスリットとを備え、前記スリットを、前記印刷電極の部位のうち、外周側に向けて凸状に折れ曲がる屈曲部に設けたことを特徴とする。
本発明に係るセラミックヒータでは、印刷電極の幅方向に、加熱部の内周側から外周側に向けて延びるスリットを印刷電極の屈曲部に形成している。従って、印刷電極の幅方向のどの部位にも均一に電流が流れるため、電流密度が幅方向で均一化される。これによって、印刷電極が形成された電極形成面における均熱性が向上し、セラミックヒータの加熱部に形成された加熱面内における均熱性も向上する。加熱面における均熱性の向上に伴って、ウエハ等の被処理物に品質不良が生じることがない。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態によるセラミックヒータを概略的に示す断面図である。
このセラミックヒータ1では、上側に配置した加熱部3と下側に配置したクーリングプレート部5とがボンディングシート7を介して接合されている。また、加熱部3の上面は、ウエハ等の被処理物が載置されて加熱される加熱面9に形成されている。そして、加熱部3の内部には、印刷電極11が設けられている。
図2は、図1のA−A線による断面図である。また、図3は、図2の一部を拡大した断面図である。
図2に示すように、電極形成面13に形成された印刷電極11は、内周側に配置された幅の広い内側電極15と、該内側電極15の外周側に配置された幅の狭い外側電極17とから構成されている。内側電極15の一端19及び他端21は、図2の左端部に示すようにされており、互いに近接して配置されている。
内側電極15は、一端19から時計方向に沿って図2の右斜め上方に延び、途中の折り返し部23で折り返して反時計方向に沿って延びる。そして、周方向に沿って渦状に連続して延び、内側電極15の中心部近傍で、再度折り返して時計方向に沿って延び、他端21に至る。
外側電極17は、内側電極15よりも幅の狭い電極であり、一端25と他端27とが近接して配置されている。一端25から、反時計周りに周方向に沿って延び、途中で折り返し、この折り返し部29から時計周りに周方向に沿って一周延び、再度、別の折り返し部31にて折り返して一周延び、前記他端27に至る。
図3は、複数箇所にスリットが形成された印刷電極を示している。
内側電極15においては、径方向内側から径方向外側に向けて(即ち、内周側から外周側に向けて)屈曲する屈曲部が複数形成されている。これらの屈曲部は、印刷電極が略直角状に折れ曲がる部位であり、外周側に向けて凸状に形成されている。
前記屈曲部には、第1屈曲部33、第2屈曲部35、第3屈曲部37、第4屈曲部39、第5屈曲部41、第6屈曲部43、第7屈曲部45、第8屈曲部47、及び第9屈曲部49があり、それぞれの屈曲部には、内周側から外周側に向けてそれぞれスリット51が形成されている。
印刷電極11は、周方向に沿って渦状に連続して形成されている。ここで、前記[発明が解決しようとする課題]にて述べたように、スリット51が形成されていない場合は、印刷電極11における幅方向のうち内周側に電流が偏って流れやすく、内周側の電流密度が大きくなる。そうすると、内周側の発熱密度が外周側よりも大きくなる傾向になる。
しかし、本実施形態によれば、印刷電極11の内周側から外周側に向けて延びるスリット51を形成しているため、印刷電極11の幅方向における電流密度を均一化することができ、発熱密度も均一化することができる。
また、図3の左上に示すように、外側電極17の一部を突出させて突出部53を形成している。内側電極15の最も外周側には、前述したように、折り返し部23が形成されており、この折り返し部23、内側電極15の第9屈曲部49、及び外側電極17で囲まれた部位は、印刷電極11の印刷密度が低い低密度部55となる。従って、この低密度部55に向けて(即ち、内周側に向けて)、外側電極17の突出部53を突設させている。この外側電極17の突出部53には、外周側から内周側に向けてスリット51が形成されている。
ここで、前記低密度部55は、内側電極15と外側電極17との間隔が大きい部位であり、発熱密度が低くなっている。従って、この低密度部55に向けて突出部53を突出して形成することにより、低密度部55における発熱温度の低下を防止し、電極形成面13における均熱性を良好な状態にすることができる。
なお、前述した図2の内側電極15においても、図2の左端部に示したように、内側電極15の一端19及び他端21と、これらの一端19,他端21の内周側に隣接して配置された内側電極15との間に、別の低密度部59が形成されている。そして、この低密度部59に向けて、内側電極15の一部を突出させた突出部61が形成されている。
図4は、第2屈曲部におけるスリット近傍部を拡大した平面図である。
図4に示すように、第2屈曲部35の径方向内側には、外周側に向けて細長く延びる略矩形状のスリット51が形成されている。スリット51の長手方向に沿った長さはxであり、幅はyに設定されている。また、図3に示すように、互いに隣接する印刷電極同士の間隔をzとすると、以下の(式1)でΔTが得られる。このΔTが2℃未満となるようにx,y,zを選択する。
ΔT =(-0.06y-0.773)x-0.24y+0.424z+1.522・・・(式1)
また、下記(式2)によって面積率Sを定義する。
ここで、ΔTが2℃未満となるx,y,zとΔTの値とを(式2)に代入して面積率Sを算出し、この算出した面積率Sが5%以下になるように、x,y,zを設定することにより、電極形成面13及び加熱面9の均熱性を非常に高くすることができる。
以下に、本実施形態によるセラミックヒータの製造方法を簡単に説明する。
まず、セラミックからなる円盤状の仮焼体又は焼結体の表面(電極形成面13)に、周方向に沿って渦状に連続した電極を印刷することにより、電極形成面13の上に印刷電極11が形成される。そして、この印刷電極11が形成された仮焼体又は焼結体の上に、セラミック粉体を充填し、該セラミック粉体を圧縮成形することにより、成形体を作成する。次いで、この成形体にホットポレス焼成を施し、所定の機械加工を施すことにより取付穴を形成し、該取付穴を介して給電端子を電極に接続し、加熱部3が完成する。
一方、クーリングプレート部5は、例えばアルミニウム等の金属からなり、内部に冷却流路及び導通孔を形成する。
そして、これらの加熱部3及びクーリングプレート部5をボンディングシート7を介して接合すると、本発明に係るセラミックヒータ1が完成する。
以下に、本発明を実施例を通して具体的に説明する。
[実施例1]
実施例1では、図1と同様の構造を有するセラミックヒータ1を用いて、内部に印刷電極11が設けられた加熱部3の加熱面9における均熱性を検証した。
セラミックヒータ1における加熱部3は、アルミナからなり、電極形成面13の上に印刷電極11が設けられている。なお、加熱部3は、前記実施形態で説明した方法と同じ製造方法によって作製した。
セラミックヒータ1は、略円盤状に形成されており、その外径は300mmであり、厚さは6mmとした。また、印刷電極11は図2に示す形状とした。なお、印刷電極11と加熱面9との距離は、3.5mmとした。
前記セラミックヒータ1の印刷電極11に、給電端子を介して2950Wの電力を供給した。具体的には、内側電極15には2380W、外側電極17には590Wの電力を供給した。この状態で、図5,6に示すように、加熱面9における発熱量を赤外線カメラを用いて測定した。図5は本発明例による加熱面9での発熱分布を示している。この印刷電極には、スリットを形成している。一方、図6は印刷電極にスリットを形成していない、比較例による発熱分布を示す。
図5においては、ハッチング部T1の温度は、白色部T0の温度よりも約1.1℃低かった。図6においては、ハッチング部T1の温度は、白色部T0の温度よりも約1.1℃低く、ハッチング部T2の温度は、白色部T0の温度よりも約3.2℃低く、ハッチング部T3の温度は、白色部T0の温度よりも約5.4℃低かった。
また、図7のグラフは、図5及び図6での温度分布を示す。即ち、図5,6に示すように、加熱面9の中心部近傍における温度測定開始部STから、印刷電極の屈曲部(図2参照)に対応する加熱面9の部位を通って、電極形成面13の外周縁に対応する加熱面9の部位における温度測定終了部ENに至る温度測定部位57に沿って加熱温度を測定した。
図7に示すように、実線で示す本発明例(図5に相当)では加熱面9の全体における発熱温度の最大値と最低値との差違は1.7℃であり、破線で示す比較例(図6に相当)では4.2℃となった。このように、印刷電極にスリットを形成した本発明例の方が、スリットを形成していない比較例よりも、加熱面9の全体における発熱温度の均熱性が大幅に向上することが判明した。
[実施例2]
次いで、電極間隔zを4mmとし、スリットの長さx、及び幅yを、下記表1に示す値に設定した場合の発熱温度を測定した。また、セラミックヒータ1の大きさを、外径が141mmで厚さを6mmとした。なお、加熱部3は、実施例1と同様にアルミナからなり、セラミックヒータ1の製造方法は、実施例1と同一にした。
印刷電極11に897.8Wの電力を供給し、加熱面9における発熱温度を測定した。なお、実施例2における897.8Wの供給電力は、実施例1の外径が300mmのセラミックヒータ1における3kWの供給電力に相当する発熱密度を有する。
図8は、表1における本発明例7における加熱面9の温度分布を示す概略図である。加熱面9のほぼ全体が、設定温度である45℃の温度に発熱されており、図8の上部に2箇所、最低温度である42℃の部位63が見られた。ここで、設定温度と最低温度との差は3℃であり、2℃よりも大きい。この42℃の部位の面積63は、62.5mmであった。よって、設定温度と最低温度との温度差が2℃よりも大きくなる部位のレンジ外れ面積率は0.4%となった。
なお、このレンジ外れ面積率の算出方法を簡単に説明する。加熱面9と電極形成面13とは、同一面積に形成されている。まず、加熱面9の全体の面積は、π×(141/2)2=15607mmとなる。一方、発熱温度が42℃(最低温度)の部位63の面積は、62.5mmである。従って、表1に示すように、レンジ外れ面積率=(62.5/15607)×100≒0.4%と算出される。
また、図9は、表1中の比較例1の加熱面9における温度分布を示している。この比較例1では、印刷電極11にスリットを形成しなかった。加熱面9において最低温度である42℃の部位63が3箇所見られた。設定温度と最低温度との温度差が2℃よりも大きい部位の面積(部位63の合計面積)は、1967mmであった。従って、表1に示すように、レンジ外れ面積率=(1967/15607)×100=12.6%となる。他のレンジ外れ面積率の算出方法も同様とした。
表1に示すように、電極間隔zが4mmの場合、本発明例1〜20のレンジ外れ面積率は、比較例1のレンジ外れ面積率よりも大幅に小さいことが判明した。
[実施例3]
次いで、電極間隔zを1.5mmとし、スリット51の長さx、及び幅yを、下記表2に示す値に設定した場合の発熱温度を測定した。また、セラミックヒータ1の大きさを、外径が117mmで厚さを6mmとした。なお、加熱部3は、実施例1,2と同様にアルミナからなり、セラミックヒータ1の製造方法は、実施例1及び実施例2と同一にした。
印刷電極11に602.2Wの電力を供給し、加熱面9における発熱温度を測定した。なお、実施例3における602.2Wの供給電力は、実施例1の外径が300mmのセラミックヒータ1における3kWの供給電力に相当する発熱密度を有する。
図10は、表2の本発明例23における温度分布を示す加熱面9の概略図である。加熱面9のほぼ全体にわたって、設定温度である45℃の温度に発熱されていた。また、最低温度は、設定温度の45℃よりも0.4℃低い44.6℃であった。よって、設定温度と最低温度との温度差が2℃よりも大きくなる部位のレンジ外れ面積率は0%となった。
図11は、表2の比較例2における温度分布を示す加熱面9の概略図である。この比較例2では、印刷電極11にスリットを形成しなかった。加熱面9において、最低温度である42℃の部位63が3箇所見られた。設定温度と最低温度との温度差が2℃よりも大きくなる部位の面積(部位63の合計面積)は817mmであり、レンジ外れ面積率は7.6%となった。
表2に示すように、本発明例21〜39におけるレンジ外れ面積率は、比較例2におけるレンジ外れ面積率よりも、大幅に小さい値となった。
次いで、前記実施形態で示した(式1)(式2)について説明する。以下に、(式1)(式2)を再掲する。
ΔT=(-0.06y-0.773)x-0.24y+0.424z+1.522・・・(式1)
前記表1及び表2に記載されたx,y,zをそれぞれ(式1)に代入してΔTを求める。この(式1)によって求められたΔTが2℃未満となるx,y,zを選択する。そして、これらのx,y,z,ΔTを(式2)に代入して面積率Sを求めた。本発明例1〜39の全てについて、面積率Sが5%以下となり、良好な均熱性を有することが判明した。具体的に一例を示す。
本発明例20では、x=2.0、y=3.0、z=4.0である。(式1)を用いてΔTを算出すると、ΔT≒0.592となった。この0.592は、2未満であるため、(式2)によって面積率Sを求めると、S≒1.31(5%以下)となった。このように、本発明例20では、ΔTが2℃未満となり、面積率Sが5%以下となった。
本発明の実施形態によるセラミックヒータを概略的に示す断面図である。 図1のA−A線による断面図であり、電極形成面の全体を示している。 図2の一部を拡大した断面図である。 第2屈曲部におけるスリット近傍部を拡大した平面図である。 実施例1において、印刷電極にスリットを形成した本発明例の加熱面での温度分布を示す概略図である。 実施例1において、印刷電極にスリットを形成しない比較例の加熱面での温度分布を示す概略図である。 実施例1において、図5及び図6での温度測定結果を示したグラフである。 実施例2における本発明例7の加熱面の温度分布を示す概略図である。 実施例2における比較例1の加熱面の温度分布を示す概略図である。 実施例3における本発明例25の加熱面の温度分布を示す概略図である。 実施例3における比較例2の加熱面の温度分布を示す概略図である。
符号の説明
1…セラミックヒータ
3…加熱部
11…印刷電極
33…第1屈曲部(屈曲部)
35…第2屈曲部(屈曲部)
37…第3屈曲部(屈曲部)
39…第4屈曲部(屈曲部)
41…第5屈曲部(屈曲部)
43…第6屈曲部(屈曲部)
45…第7屈曲部(屈曲部)
47…第8屈曲部(屈曲部)
49…第9屈曲部(屈曲部)
51…スリット
53,61…突出部
55,59…低密度部

Claims (2)

  1. セラミックスからなる加熱部と、該加熱部に、加熱部の周方向に沿って渦状に連続して形成した帯状の印刷電極とを備えるセラミックヒータであって、
    前記印刷電極は、前記加熱部の内周側に配置された内側電極と、該内側電極の外周側に配置された外側電極とから構成され、
    前記内側電極には、内側電極の幅方向に、前記加熱部の内周側から外周側に向けて延びる第1のスリットを形成すると共に、前記第1のスリットを、前記内側電極の部位のうち外周側に向けて凸状に折れ曲がる屈曲部に設け
    前記外側電極には、前記内側電極との間の、前記印刷電極の印刷密度が低い低密度部に向けて突出させた突出部を設け、前記外側電極の幅方向に、前記加熱部の外周側から内周側に向けて延びる第2のスリットを形成すると共に、前記第2のスリットを、前記突出部に設けたこと
    を特徴とするセラミックヒータ。
  2. 前記第1のスリットの長さをx、幅をy、隣接する印刷電極同士の間隔をzとした場合に、下記(式1)で得られるΔTが2℃未満となるx,y,zを選択し、このときのx,y,z,ΔTを(式2)に代入して面積率Sを算出し、この算出した面積率Sが5%以下となるように、前記x,y,zを設定したことを特徴とする請求項1に記載のセラミックヒータ。
    ΔT=(-0.06y-0.773)x-0.24y+0.424z+1.522・・・(式1)
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