JP5380177B2 - 燃料流量調整装置 - Google Patents

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本発明は、燃料流量調整装置、より詳しくは、例えばライター等の燃料タンクからバーナーに至る燃料流路における燃料の流量を調整する燃料流量調整装置に関する。
従来、ライターの燃料流量調整装置として、下記の特許文献1に記載のものが知られている。この装置は、図8に示すように、燃料タンク110からバーナー120に至る燃料流路130の途中に、多孔性の弾性フィルタ140を設け、この弾性フィルタ140を押圧部材150で押圧し、弾性フィルタ140の圧縮度を変化させることによって燃料流量を調整するものである。
しかしながら、この装置は、弾性フィルタ140の経時変化によって流量調整が不安定になる難点があった。また、この装置は、押圧部材150によって弾性フィルタ140を実質的に燃料透過方向に直交する方向に圧縮していたため、燃料透過領域の全体が圧縮されることになり、押圧部材150の押圧変化に対する燃料の透過流量の変化が大きく、シビアな調整操作が必要とされる難点があった。
また、別タイプの燃料流量調整装置として、下記の特許文献2に記載のものが知られている。この装置は、燃料タンクからバーナーに至る燃料流路の途中に、非圧縮性の微多孔フィルムを設け、この微多孔フィルムに弾性密封部材を接触させて微多孔フィルムの燃料透過面積を変化させることによって、燃料流量を調整するというものである。
この装置は、微多孔フィルムの経時劣化が殆どなく、この点で流量調整の安定性に優れているものの、流量調整時の透過流量の変化が大きくシビアな調整操作が必要であることには変わりなかった。
特開昭55−43326号公報 特開2005−90857号公報
本発明は、従来のライターの燃料流量調整装置に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、より安定かつ確実に流量調整を行うことができ、しかも、構造簡素で安価なライターの燃料流量調整装置を提供することを目的とする。
本発明は、燃料を貯留する燃料タンクから、燃料をノズル孔から噴出させて燃焼させるバーナーに至る燃料流路の途中に設けられ、該燃料流路における燃料の流量を調整する燃料流量調整装置であって、
ライター本体に対し移動可能に設けられ、前記バーナーのノズル孔に連通する通孔を有する押圧部材と、前記押圧部材よりも流路上流側において前記ライター本体に設けられ、前記押圧部材に向かって突出する環状突起を有し、該環状突起の内側に前記燃料タンクに連通する通孔を有する受け部材と、前記押圧部材と前記受け部材との間に設けられ、前記燃料タンクから供給された燃料を、該受け部材に対向する流入面から該押圧部材に対向する流出面へ透過させるフィルタ部と、を備え、前記フィルタ部が、前記流入面側に位置する微多孔フィルムと、前記流出面側に位置する弾性圧縮可能な多孔体とを含み、前記押圧部材を前記受け部材に対し接近移動させ、該押圧部材と該受け部材の環状突起との間で前記フィルタ部の周縁部を燃料透過方向に沿って圧縮することによって、該フィルタ部の燃料透過量を調整することを特徴としている。
また、本発明は、前記フィルタ部の多孔体が不織布から構成されていることを特徴としている。
また、本発明は、前記受け部材が前記燃料タンクに連通する通孔を有する底部を備えていることを特徴としている。
また、本発明は、前記多孔体と前記微多孔フィルムと前記受け部材とが一体に形成されていることを特徴としている。
本発明に係る燃料流量調整装置によれば、燃料流量を小さくするとき、押圧部材と受け部材の環状突起とによって、フィルタ部の多孔体の周縁部付近をその燃料透過方向に沿って圧縮するようにしているので、多孔体の中央部付近は殆ど圧縮されることがなく、中央部付近における燃料透過量はほぼ維持されることになる。したがって、透過領域全体を圧縮していた従来の流量調整装置のように、押圧部材のシビアな調整操作が要求されることもなく、より安定で確実な燃料流量の調整を行うことができる。
しかも、フィルタ部の流入面側の微多孔フィルムによって所定量の燃料を透過させた上で、更にフィルタ部の流出面側の多孔体によって燃料透過の調整を行うようにしているので、燃料タンクからフィルタ部の流入面側へ供給される燃料が、気相であっても、液相であっても、フィルタ部の燃料透過量はほとんど変化することがない。したがって、本発明に係る燃料流量調整装置を適用したライターは、その点火姿勢によらず、安定した炎長を得ることができる。
また、本発明に係る燃料流量調整装置によれば、このようにフィルタ部の流入面側に供給された燃料の状態を問わないので、従来の流量調整装置において必須部品であった吸上げ芯材等の部品を省略することができ、部品コストや組立コストを大幅に削減でき、構造簡素で安価な燃料流量調整装置を提供することができる。また、本発明に係る燃料流量調整装置によれば、従来、ライターの製造工程において必須であった炎長調整工程も簡素化でき、このことによっても組立コストの削減を図ることができる。
本実施形態の燃料流量調整装置を適用したライターの要部断面図である。 本実施形態の燃料流量調整装置の要部断面図である。 本実施形態の燃料流量調整装置の流量調整作用について説明する要部断面図である。 本発明に係る燃料流量調整装置の受け部材の実施変形例の断面図である。 本発明に係る燃料流量調整装置の他の変形例の要部断面図である。 本発明に係る燃料流量調整装置の更に他の変形例の要部断面図である。 本発明に係る燃料流量調整装置の更に他の変形例の要部断面図である。 従来の燃料流量調整装置を適用したライターの要部断面図である。
本実施形態の燃料流量調整装置10は、図1に示すように、ライターの燃料を貯留する燃料タンク20からバーナー30に至る燃料流路40の途中に設けられ、燃料流路40における燃料流量を調整するものである。
本実施形態の燃料流量調整装置10は、ライター本体1に対し上下移動可能に設けられた押圧部材2と、押圧部材2よりも燃料流路の上流側に設けられた受け部材3と、押圧部材2と受け部材3との間に設けられたフィルタ部4とから構成されている。
ライター本体1は、図1に示すように、有底筒状のタンク部材11と、このタンク部材11の上端に気密状態に固着された蓋部材12と、この蓋部材12の上部に固定された中間部材13とから成り、周知のライターと同様に構成されている。ライター本体1のタンク部材11と蓋部材12とによって燃料タンク20が構成され、燃料タンク20内にブタンガス等の燃料が貯留されている。
押圧部材2は、ライター本体1の蓋部材12に螺合された螺合部材22の下部に固定されている。周知のライターと同様、調整レバー23を回動操作して螺合部材22を蓋部材12に対し上下方向に螺子進退移動させることによって、押圧部材2をライター本体1に対し適宜、上下移動させることができる。
また、押圧部材2は、バーナー30のノズル孔301に連通する通孔21を有している。周知のライターと同様、操作レバー32を押し下げてバーナー30をコイルばね33の付勢力に抗して引き上げることによって、バーナー30の下方に設けられた弁体34を弁座から上昇させることができる。このことで、燃料タンク20に貯留された燃料を燃料流路40を通じてノズル孔301から噴出させることができる。ノズル孔301から噴出した燃料は、例えば周知のヤスリ式の点火手段50によって点火され、燃焼して炎が発生する。
受け部材3は、図1及び図2に示すように、押圧部材2よりも流路上流側において、ライター本体1に形成された凸部14に係止されている。受け部材3は、押圧部材2に向かって突出する環状突起31を有し、この環状突起31の内側に燃料タンク20に連通する通孔32を有している。本実施形態では、受け部材3の下部(環状突起31とは反対側の端部)に、通孔32を中程に有するとともに、下側に向かって凸の湾曲面34が形成された底部33を備えている。本実施形態の受け部材3は、熱可塑性樹脂材から形成されている。
フィルタ部4は、図2に示すように、燃料の流入面41と流出面42とを有する円盤状に形成されており、燃料タンク20から供給された燃料を、受け部材3に対向する流入面41から、押圧部材2に対向する流出面42へ透過させる。本実施形態のフィルタ部4は、流入面41側に位置する殆ど圧縮変形しない微多孔フィルム43と、流出面42側に位置する弾性圧縮可能な多孔体44とから構成されている。
本実施形態の微多孔フィルム43は、透気度ガーレー200秒、空孔率55%、孔径0.05〜0.21μm、厚さ25μmのポリプロピレンフィルムから構成されている。この微多孔フィルム43は、透気度ガーレー80〜400秒、空孔率45〜60%、孔径0.04〜0.3μm、厚さ20〜50μmの範囲であることが好ましい。他方、本実施形態の多孔体44は、厚さ70μm、繊維径3.5μmのポリプロピレン不織布から構成されている。この多孔体44は、繊維径1〜20μm、厚さ30〜300μmの範囲のポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド系の不織布であることが好ましい。
本実施形態では、微多孔フィルム43と多孔体44とが熱融着あるいは接着剤にて貼り合わされてフィルタ部4が構成され、さらにフィルタ部4と受け部材3の環状突起31とが熱融着されて一体に形成されている。このことで、本実施形態の燃料流量調整装置10の組立作業を容易化することができる。
以下、図2及び図3を参照しながら、本実施形態の燃料流量調整装置10による燃料流量の調整作用について説明する。
本実施形態の燃料流量調整装置10において、燃料流量を小さくする場合、図3に示すように、押圧部材2をライター本体1に対して下降させ、押圧部材2を受け部材3に対し接近移動させる。このことで、押圧部材2と受け部材3の環状突起31との間で、フィルタ部4の周縁部が押圧され、フィルタ部4の多孔体44の周縁部付近が圧縮される。この多孔体44の周縁部付近の圧縮によって、フィルタ部4の周縁部付近における燃料の透過量が抑制され、フィルタ部4全体の燃料透過量を小さくすることができる。
一方、燃料流量を大きくする場合には、押圧部材2をライター本体1に対し上昇させ、押圧部材2を受け部材3に対し離反移動させる。このことで、押圧部材2と受け部材3の環状突起31との間における多孔体44の周縁部付近の圧縮を緩めることができ、フィルタ部4の周縁部付近の燃料透過量を増加させ、フィルタ部4全体の燃料透過量を大きくすることができる。
このように本実施形態の燃料流量調整装置10によれば、燃料流量を小さくするとき、押圧部材2と受け部材3の環状突起31とによって、フィルタ部4の多孔体44の周縁部付近をその燃料透過方向に沿って圧縮するようにしているので、多孔体44の中央部付近は殆ど圧縮されることがなく、中央部付近における燃料透過量はほぼ維持されることになる。したがって、透過領域の全体を圧縮していた従来の流量調整装置のように、押圧部材のシビアな調整操作が要求されることもなく、より安定で確実な燃料流量の調整を行うことができる。
しかも、本実施形態の燃料流量調整装置10によれば、フィルタ部4の流入面41側の微多孔フィルム43によって所定量の燃料を透過させた上で、更に流出面42側の多孔体44によって燃料透過の調整を行うようにしているので、燃料タンク20からフィルタ部4の流入面41側へ供給される燃料が、気相であっても、液相であっても、フィルタ部4の燃料透過量はほとんど変化することがない。したがって、本実施形態の燃料流量調整装置10を適用したライターは、その点火姿勢によらず、安定した炎長を得ることができる。また、外気温変化によって燃料タンク20の内圧が変化しても、フィルタ部4の燃料透過量の変化が小さく安定した炎長を得ることができる。
また、本実施形態の燃料流量調整装置10によれば、このようにフィルタ部4の流入面41側に供給された燃料の状態を問わないので、従来の流量調整装置(図8参照)において必須部品であった吸上げ芯材160等の部品を省略することができ、部品コストや組立コストを大幅に削減でき、構造簡素で安価な燃料流量調整装置を提供することができる。また、燃料流量調整装置10によれば、従来、ライターの製造工程において必須であった炎長調整工程を簡素化することができ、このことによっても組立コストの削減を図ることができる。
さらに、本実施形態の燃料流量調整装置10によれば、フィルタ部4の流出面42側に多孔体44が位置するので、フィルタ部4を押圧する押圧部材2が流入面41側の微多孔フィルム43に接触することがなく、押圧部材2によるスムーズな押圧操作が可能であり、この押圧操作によって微多孔フィルム43が傷付くようなこともなく、耐久性に優れている。
以上、本実施形態の燃料流量調整装置10について説明したが、本発明はその他の形態でも実施することができる。
例えば、図4に示す実施変形例のように、微多孔フィルム43と不織布から成る多孔体44とが熱融着あるいは接着剤にて貼り合わされてフィルタ部4が構成されており、さらにフィルタ部4と受け部材5の環状突起51とが熱融着されて一体に形成されていてもよい。このことで、燃料流量調整装置の組立作業を容易化することができ、より安価な燃料流量調整装置を提供することができる。この受け部材5は、燃料タンクに連通する通孔52を中程に有するとともに円錐側面形状の曲面54が形成された底部53を備えている。受け部材5の環状突起51の形状、大きさ、位置等や、通孔52の孔径、底部53の面形状等については、種々の設計変更が可能である。
また、図5に示すように、上下対称に形成された受け部材6を使用してもよい。即ち、受け部材6は、押圧部材に対向させるべき環状突起61をその上下に対称に備えており、これら環状突起61の内側に、燃料タンクに連通させるべき通孔62を中程に有するとともに上下対称に湾曲面64が形成された底部63を備えている。この受け部材6を採用すれば、フィルタ部4と受け部材6の環状突起61とを熱融着して一体化する際に、受け部材6の上下姿勢の判別が不要となり、組立作業を更に容易化することができる。
また、図6に示すように、円筒形状に形成された受け部材7を使用してもよい。受け部材7は、押圧部材2に向かって突出する環状突起71を有し、この環状突起71の内側に燃料タンク20に連通する通孔72を有している。底部は備えていない。この受け部材7も上下対称に形成されているので、上下姿勢の判別が不要となり、組立作業を容易化することができる。
また、図7に示すように、環状突起81を有する受け部材8と、ライター本体1に形成された凸部14との間に、通孔91を有するスペーサ9を介在させるようにしてもよい。このことで、既存のライター本体1に本発明に係る燃料流量調整装置を簡単に組み込むことができる。
また、上記実施形態のフィルタ部4は、流入面41側に位置する微多孔フィルム43と流出面42側に位置する多孔体44との2層構造を成しているが、この微多孔フィルム43の更に流路上流側に他の多孔体を位置させるようにしてもよい。
更にまた、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得る。同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良く、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施しても良い。
10;ライターの燃料流量調整装置
20;燃料タンク
30;バーナー
301;ノズル孔
40;燃料流路
1;ライタ本体
2;押圧部材
21;通孔
3、5、6、7、8;受け部材
31、51、61、71、81;環状突起
32、52、62、72、82;通孔
33、53、63;底部
4;フィルタ部
41;流入面
42;流出面
43;微多孔フィルム
44;多孔体

Claims (4)

  1. 燃料を貯留する燃料タンクから、燃料をノズル孔から噴出させて燃焼させるバーナーに至る燃料流路の途中に設けられ、該燃料流路における燃料の流量を調整する燃料流量調整装置であって、
    ライター本体に対し移動可能に設けられ、前記バーナーのノズル孔に連通する通孔を有する押圧部材と、
    前記押圧部材よりも流路上流側において前記ライター本体に設けられ、前記押圧部材に向かって突出する環状突起を有し、該環状突起の内側に前記燃料タンクに連通する通孔を有する受け部材と、
    前記押圧部材と前記受け部材との間に設けられ、前記燃料タンクから供給された燃料を、該受け部材に対向する流入面から該押圧部材に対向する流出面へ透過させるフィルタ部と、を備え、
    前記フィルタ部が、前記流入面側に位置する微多孔フィルムと、前記流出面側に位置する弾性圧縮可能な多孔体とを含み、
    前記押圧部材を前記受け部材に対し接近移動させ、該押圧部材と該受け部材の環状突起との間で前記フィルタ部の周縁部を燃料透過方向に沿って圧縮することによって、該フィルタ部の燃料透過量を調整することを特徴とした燃料流量調整装置。
  2. 前記フィルタ部の多孔体が、不織布から構成されている請求項1に記載の燃料流量調整装置。
  3. 前記受け部材が、前記燃料タンクに連通する通孔を有する底部を備えている請求項1または請求項2に記載の燃料流量調整装置。
  4. 前記多孔体と、前記微多孔フィルムと、前記受け部材とが一体に形成されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の燃料流量調整装置。
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